【人】 貴族の娘 アウドラ[ 沢山いる王子の中の1人へ輿入れという話もあった。 王族ほどの影響力はなくとも、 王族が無視することができるほどの 小さな勢力というものでもなかったから。 しかし、1人娘であるアウドラを 適齢期になりすぐに手放すということを 彼女の母親が拒んだおかげかせいか、 今の今まで彼女はこの生家にて 蝶よ花よの生活を続けている。 ] (30) 2021/04/14(Wed) 21:36:41 |
【人】 貴族の娘 アウドラねぇ?最近お父様とお母様が 別々にお休みになっていらっしゃるのは どうしてなのか知っている? [ 窓の外を見ながら、 近くに控える彼女の侍女に 最近気になっていたことを口にして。 いつの時からか、彼女の父親は 彼女の母親と寝室を共にしていないことを知った。 というよりも、彼女が知らなかっただけで 本当は彼女がある程度の歳の頃から 2人はそれぞれの部屋を持っていたとか。 ] (31) 2021/04/14(Wed) 21:37:49 |
【人】 貴族の娘 アウドラ『いえ……全く、存じ上げません』 [ 侍女は頭を垂れたまま小さく呟く。 もし知っていたとしても、口にすることはない。 父親が罪を犯しているなど 自分の主人が知る理由などないから。 彼女は、そう、と呟いて侍女を下がらせる。 発育のいい体はまだ異性を知らない。 故にか、少しだけまだ幻想を抱いている。 ] (32) 2021/04/14(Wed) 21:38:36 |
【人】 貴族の娘 アウドラはぁ…………外に、出たいわ。 [ こっそりと出たこともあるけれど、 すぐに気づかれて家に戻されてしまった。 それから彼女は屋敷の中だけを回っている。 窓の景色に少し飽きの色が見えてきたので 彼女は新しく仕立てたオフホワイトの 裾を引くほどの丈のワンピースを ふわりと靡かせ、屋敷の中を改めて 散策しようと腰を上げゆっくりと歩き出す。 ]* (33) 2021/04/14(Wed) 21:39:02 |
【人】 貴族の娘 アウドラ[ 外で何が起きているのかは、 下女や侍女たちから聞くのみで、 彼女自身は見たこともなく、興味だけが湧く。 国が荒れる前も、目新しい商人が来ただの 広場で流浪の芸者たちがおどっているだのと、 教えられることがあり、 一年に一度くらいは両親の目を盗んで 街へと遊びに出たことがある彼女。 そんなに長くいられるわけではないから 市場の近くにある広場に顔を出し、 少しだけ芸を見て帰るだけ。 両親が気づかないうちに戻れば 誰も怒られたり傷ついたりしない。 ] (104) 2021/04/15(Thu) 23:47:21 |
【人】 貴族の娘 アウドラ街の中は、まだ明るくしているのかしら。 賑やかな声が懐かしく感じてしまうのは、 この国の行き先が分からないから……なの? [ はぁ、と小さくため息を落とし 歩きながらふと思ったことがある。 輿入れが出来ないのであれば、 何か愛でる対象が手元にいてほしい。 動物を、何かねだってみようかと 思っていると、見渡せばあまり分からない場所。 どうしたものかと、その場に立ち止まり 軽く周りを見渡してみる。 ] …………初めてみる場所。 我が家にはこんなところがあるのね。 (105) 2021/04/15(Thu) 23:49:15 |
【人】 貴族の娘 アウドラ[ 彼女はもてはやされるだけなので、 用意されたものを飲み、食べるだけ。 でも、偶にこれも両親の目を盗んで 厨房で見学をしたり、実際に火を扱ったり。 だからてっきり厨房のどこかに 全ての材料が片付けられているのだろうと 彼女は今まで思っていたけれど、 よくよく考えればあんな熱いところに 熱に弱いものを置いているはずもなく。 正解はここだったらしい。 少し歩いて、閉まっている扉を開けては閉め。 彼女がパンドラの箱を開けてしまったかどうか、 あまり覚えていないけれど、 開けてしまったなら驚いて口元を押さえ、 開けることがなければ、彼女の名前を呼ぶ 日の光を浴びて生活している従者が 迷子になっていた彼女をいるべき場所へ 連れて行ったことだろう。 ]** (106) 2021/04/15(Thu) 23:50:27 |
貴族の娘 アウドラは、メモを貼った。 (a20) 2021/04/16(Fri) 14:12:50 |
【人】 貴族の娘 アウドラ[ まさか、扉を開いた先に人がいると 誰が思っただろうか。 彼女の父親とその近い人物たちなら 思ったかもしれないけれど、 彼女は髪の毛一本ほども考えることはなく。 重い扉を開けてみて目の前には鉄格子。 そしてその奥には何かがいた。 みてはいけないものを見たのだろうかと 彼女は驚いた表情を隠すために 口元を手で隠してしまった。 ] あ、…………っ…… (132) 2021/04/16(Fri) 15:38:46 |
【人】 貴族の娘 アウドラ[ 扉を開けて鉄格子を介して 合わさった視線というのは相反して。 彼女は驚きまじりの柔らかい視線なら その人の視線というのは鋭くて 萎縮してしまいそうなもの。 だから、彼女は何も言えずただただ 鉄格子にゆっくりと彼女の香りを漂わせ 近づいていくことしかできなかった。 鉄格子の前にたどり着けば、 彼女は膝を床に付いて口を開けたことだろう。 ] どうして…ここでおやすみなのかしら? * (133) 2021/04/16(Fri) 15:40:40 |
【人】 貴族の娘 アウドラ[ おかしな声をあげてしまったからなのか、 それとも彼女の様子から敵意のようなものが 感じ取られなかったからなのか。 理由は一切わかりかねるけれど 交わっていた視線は幾分緩やかになり、 彼女の表情も少し穏やかになったはず。 相手のことを間近に、と 近づこうと思った矢先に聞こえた言葉は この国の言葉ではなかったけれど、 こんにちは、と言っていることだけは かじる程度に教わった彼女でも分かった。 ] (163) 2021/04/16(Fri) 22:50:42 |
【人】 貴族の娘 アウドラまぁ、いけないわ。 そういうのであるのなら、 しっかりお顔を見せてくださらないと。 …………でも、 何かを申し上げるときは、相手の顔を見て、と お国では通っていなかったら申し訳ないわ… [ どうしたら良いのかと悩み、 彼女はひとり表情をコロコロと変えて。 国が違うのであればその国のやり方がある。 だから、あえて顔を伏せているのは そのやり方がその人にとっては正しいのかと 少しだけ思ってしまった。 問いかけには、屋敷の散策で迷い込んだ、と 恥ずかしそうに答えつつ、彼女は閃いたとばかりに 家主である父親に言えば 部屋を案内してもらえるのでは、なんて 口にしてしまったかもしれない。 ]* (165) 2021/04/16(Fri) 22:51:46 |
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