【人】 御曹司 ジャヤート―― 数年前:海の上で ―― [海で見える魔物には様々なモノが居る。 元の姿をしたものもいれば異なる姿となった魔物もいる。 小さいものは魚サイズであるが大きなものになると帆船程度には大きくなる。 亀であるもの、鯨であるもの、蛸や烏賊であるもの。 どれも帆船を餌のように、遊び道具のように襲いくることが多い。 空を翔ける一筋の蒼状。 蒼い波動を纏ったジャヤートが波乗り板に乗り空を翔ける。 軌跡を複雑に描きながら帆船の行く手を遮る鯨の魔物に向けて突進していき魔力を噴出して波乗り板を回転させはじめていく。 回転する波乗り板は波動を刻み刃とする。 弧を描く軌跡はそのまま大型の刃物となりて――] (80) 2021/12/02(Thu) 22:33:19 |
【人】 御曹司 ジャヤート アウラァイェンスラァァァァッシュッ!! [ジャヤートは最後に波乗り板を蹴り出すと宙に飛んだ。 波乗り板は回転する刃となったまま不気味なほどにあっさりと鯨の魔物を切り裂きブーメランのような軌跡を描いて飛んでいたジャヤートの足元まで戻りその上に降り立った。 吹きつける風に荒れた髪を指を櫛代わりに撫でつける。 鯨の魔物は棄てる場所がほとんどない。 油は様々な使い道があるし肉は食用となり骨は材料となる。 そう、なるだけ綺麗に倒したいものなのだ。 だから稀に怒られる時、大体大技で無駄な創をつけたときであり今回もそうであった] (81) 2021/12/02(Thu) 22:33:23 |
【人】 御曹司 ジャヤート[怒られたジャヤートが陸に上がると大体向かうのは>>62コンの果物売り場だった。 何度も怒られているがこればかりは一向に直りはしない。 親父が見てなければ褒められるのとやはり見た目で格好いい倒し方の方が格好いいからだ。 怒られるのは仕方がない。 けれど気持ちが良いものでもないから新鮮な果物を食すに限る。 手に持つ袋に鯨の油や肉、アンバーグリスを小分けにして入れて物々交換を強請るのだ。 自分たちは商人である。 港で買い付けを行い、違う港で売る。 物を作る投資はするが自分たちで物を作ることはなく。 作り手とのコネクションというものは大切にし育て作りあげる意志を高く買っていく。 未だに商売人ではない身分。 物々交換を持ちかけてはどう返されたか。*] (82) 2021/12/02(Thu) 22:33:31 |
【人】 御曹司 ジャヤート なぁ。 [ひそひそと悪だくみするときの声色で語り掛ける] 解いてくれ、後生だ。 ヴィス族と婚姻するなんて御免だ。 レイもそうだろう? [ジャヤートの後生とは一体何度あるのだろうか。 恐らくは小さい頃からそれなりの回数はそうして頼み込んだことがあっただろう。 褒めて伸ばされたが怒られる時はしっかりと怒られてきている。 こうしてミノムシになったのも初めてではなかった。 解かれれば逃げる、そうする。 ジャヤートの瞳はそう言っている。*] (89) 2021/12/02(Thu) 22:49:28 |
【人】 御曹司 ジャヤート[>>100レイの視線の向きを気にしてはいなかった。 ヴィス族の女の子は皆芋だと吹き込まれ信じている。 芋な子が見えないのだから未だ到着してはいないのだろう。 船で輸送されたために誰がこの地に着ているかを把握はしていなかった。 レイの姿が見えた以上は彼女はヴィス族の誰かの嫁となるのだろうがまさか>>107仮面のコンも一緒だとはこれも予想はしていなかった。 大切にしている果樹はどうしたのか。 顔を合わせればそれは聞いてしまいそうだ。 それはさておき感心されると途端に表情に気が漲っていく] そうだろう、そうだろう。 諦めなければいつか必ず成功するからな。 成功するまでやれば失敗はない。 [実質失敗零と口にし実際にそうしてきたジャヤートは言う。 >>101然しながら交渉は難航しそうである。 乗り気ではない。 そして>>102確かに叱られるのは間違いない] (112) 2021/12/02(Thu) 23:51:51 |
【人】 御曹司 ジャヤート 当然だろ。 [逃げることを全肯定する] 悪い人、良い人という問題じゃないんだ。 オレは一生愛せるまぶい子を嫁にしたいんだぞ。 ヴィス族はそうじゃないはずだ。 少なくともレイくらいはまぶい子じゃないとな。 それにほら。 [ジャヤートは大層爽やかな微笑みと白い歯を浮かべた] オレたち一蓮托生だろ。 [同じ年頃の男女でありながらどの口が言うのか>>101終始後生を聞いてもらっているまるで悪友だろみたいなノリで言っては突かれごろごろしている] ってかレイは前向きなのな。 好きな人いるって言ってなかったか? [悪友である理由。 >>7ある時からそれを聞いた気がしていたからである*] (113) 2021/12/02(Thu) 23:52:57 |
【人】 御曹司 ジャヤート―― これまでの日常 ―― [>>106大技を放つと近場であれば空に蒼が散りばめられそれは陽の光を浴びて虹色を呈す。 或いは雷を使う者がいれば天の怒りが迸り白い閃光が走る。 討伐品は大きく船が牽引し戻れば港もまた活気づき賑わうものだ] ふっふん、聞いて驚け! 今日のやつはこーんなに大きかった! [両手を大に広げて大きさを示すが大体説明する際は同じくらいに手を広げていることは秘密である。 一しきり話終えると好きな物を遠慮なく選んでいく。 林檎よりは柑橘系を、檸檬に蜜柑、ライムがあればそれもだ。 手にした檸檬の皮を魔法で切り剥して身だけにすると一つまるごとかぶりついた。 歯が果肉を潰すと目を瞑る程の酸っぱさが口の中に広がる。 咀嚼すればする程に頭が冷えていくかのようだ] (119) 2021/12/03(Fri) 0:18:34 |
【人】 御曹司 ジャヤート コンのとこの果実は今日も新鮮だ! 他のは後の楽しみにしよう。 [残りは袋に詰め、手に持つ向いた檸檬を頬張ると仮面ごしにコンを見る。 仮面をつけたままで表情は伺えないが声色だけでもある程度の判断はできる。 それに欲しいものは得られるし特に問題はないと思っていた] 陸も遠方のものは腐らないようにされてるし。 海の上ではこう新鮮なものは貴重だからな。 重宝させてもらってる。 もうちょい保存が効くと助かるんだがな。 何か良い手はないか。 [船の上ではこうした果実は貴重でありながら必需品でもあった。 果物を扱っているものとして智慧を拝借できないかと問いかけたり、海の不思議光景スポットの話をしたりと様々と雑談をしていた。*] (120) 2021/12/03(Fri) 0:18:43 |
【人】 御曹司 ジャヤート[>>122そのつもりはなくとも僅かでもよいしょされると気を良くするのがジャヤートである。 すぐ落ち込むがすぐ立ち直る割と強メンタルとも言える。 レイが笑うとじゃあと続けようとしたが解いてはくれず失敗したと判ればすぐにこの世の終わりのような表情となり普段風の申し子のようにしているのに今は頭に金環をつけられた猿の如しである] ふっ、ふふ……そういうきっちりしてるとこもまぶいぜ。 [まぶい子の基準は明確にあるわけではないが厳しい海の上の交易生活環境を鑑みるにきっちりしているという点もあるようだ。 頭を置かれている箱の上に力無く項垂れさせて訝し気な視線を>>123レイへと向けた後に清々しいまでに眩しい微笑みを向けた] それはないだろ。 レイは見たことあるのか? [よもや見たことを伝えたとは思ってもいない。 その指が結び目に伸びるのを願っていたが振った話題で止まるのを見て再び力なく頭を床面に置いた] (126) 2021/12/03(Fri) 7:34:50 |
【人】 御曹司 ジャヤート その、ロンってやつはオレも知らないし見た事もない。 けどレイが見たっていうなら見たんだろ。 それだけ想ってるなら逃げちまえばいいのに。 [存在を疑う言葉を出すこともなく当たり前のように居たのだろうと口にして結び目を揺らしてアピールする。 レイが嘘を言うことはないだろう。 ジャヤートに対して虚言を用いていたなら今こうして話をしていないはずである。 全肯定ジャヤートはレイの言葉も全肯定して。 してはいるが本人は世界の終末を迎えんとした表情である**] (127) 2021/12/03(Fri) 7:34:58 |
【人】 御曹司 ジャヤート よし、もしレイが夫になるやつが嫌なら逃してやる。 んな顔で花嫁衣装着てるやつが幸せなわけねぇだろ。 [顔を挙げて覗いた晴れぬ表情に膝を打ってそう伝え。**] (134) 2021/12/03(Fri) 13:42:33 |
【秘】 御曹司 ジャヤート → 光の尾 マンユゥ―― 熱い視線 ―― [>>132一度見た時、我が目を疑った。 二度目見た時、世界の理を悟った。 一族の女は皆細身でありスレンダーな体躯をしている。 主食が魚や果物ということもあるのだろうが女とは凡そそんな体躯なのだと思っていた。 だが――違う。 眼を見開き遠目に見つめても分かるその違いに雷には打たれなれているが雷に打たれたかのような衝撃を覚えた。 "白桃"とどこを見て称したのか語るまでもない。 あと、単純に顔が好みであった*] (-36) 2021/12/03(Fri) 19:10:33 |
【人】 御曹司 ジャヤート 新しい村になるんだ。 交易して金になるか確かめにくる奴もいる。 見た目はオレのドストライクだがな。 聞いているヴィス族の容姿とは似ても似つかないだろ。 [>>144可愛い子という共通認識を確立した娘を見て言葉を交わす。 首をひねっているところを見るとやはり励まそうとしてくれていたのだろう。 頑なに否定したが] さっきもだがサンキューな。 逃げ場なんてのは作るもんだがレイには難しいか。 近くの村までなら送れるが生活に苦労するだろうな。 [>>145人が生きていくためには様々な物が必要でそれは一人では賄いきれないものだ。 職がなければ金も得られないし金がないなら物は買えない。 ならば自分で作るしかないが作っている間に陽が暮れる。 路頭に迷うとはまさにそのことで戻ってきてしまうと思うのも無理はない。 周囲の荷運びの者が警戒しても解かれた瞬間からジャヤートは自由である。 最早手遅れなのでという意味でも仕事に戻ったようだ] (149) 2021/12/03(Fri) 19:19:56 |
【人】 御曹司 ジャヤート―― 新居前へ ―― [レイと別れた後、ジャヤートは立ち上がると新居に向けて歩き出した。 とは言えどこが新居なのかも知らぬので荷運びをしてくれている者に尋ねていく。 広場を離れて中々途切れぬ荷運びの列に沿って歩いていると前方に>>148まぶい子を見つけた。 後ろから見るに肩を落として気落ちしているようだ。 商売が上手くいかなかったのだろうか。 横に並べるよう歩く速度をあげると少しして追い付いた] 初めまして、可愛らしいお嬢さん。 元気がないようだが何かあったのか? [そう、それはまるでナンパのような声掛けであった。*] (151) 2021/12/03(Fri) 19:28:08 |
御曹司 ジャヤートは、メモを貼った。 (a22) 2021/12/03(Fri) 19:29:51 |
【人】 御曹司 ジャヤート[>>152声をかけただけで肩を跳ねさせてしまう。 声も緊張したものに聞こえる。 その事にジャヤートは秘して感動を覚えていた。 家の女たちときたら男勝りであるし、大体>>0:3ばーさんも勝気であるし交易先で見かける他種族の女と比しても全然まぶくない。 それが良いと言う男もいるがジャヤートは女の子らしい女の方が好みである。 目の前の子は見た目も好みであるし結婚するならばこう言う子が良い] ……ん、結婚? [見惚れていると>>153結婚するのが怖いと聞えた気がした。 はて、と首を傾げる。 >>154リル族だと判ったのは当然だろう。 ジャヤートは全く持って芋くはない。 だが今日婚礼するのは自分たちとヴィス族のはずでヴィス族の女は芋い子であるから目の前の子は違うはずだ。 つまり――] (155) 2021/12/03(Fri) 20:44:06 |
【人】 御曹司 ジャヤート そうか、不安も覚えるか。 君のように可愛い子ならば可愛がられようものだ。 例え怖い男でも潮風の中口にする清涼の水の如し。 その愛らしさが男の心を穏やかにしてくれるだろうさ。 [この娘は近隣の村で婚姻があるのだろう。 結論に達したジャヤートは同時に気落ちしていた。 まぶい子には皆男がいる。 流石に他人の嫁を奪うのは仁義に反する行為である。 だが割と肩を落とした状態で目元に湛えられた水面を見ては苦笑して――布など持っていないものだから袖口を目元に触れさせ雫を奪う] (156) 2021/12/03(Fri) 20:44:18 |
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