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【人】 おかえり 御山洗百千鳥の言葉を思い出したのは用事が終わってからだった。 海辺の細かな砂を踏む。水着は持ってきていないから着の身着のまま。 観光地のような青々としたきれいな海ではないものの、田舎の海は美しかった。 潮の匂いを抱いた風に長い前髪があおられる。 (64) 2021/08/13(Fri) 23:00:57 |
御山洗は、ひと方向を見てぎくりとしたように足を竦ませた。 (a24) 2021/08/13(Fri) 23:01:16 |
【墓】 夕凪「調子、……? そんなことより。 夜凪の穴埋め、できるならやってほしくって。 触ったり捕まえるのも夕凪たちも得意じゃないよ、大丈夫なだけ!」 どことなく挑戦的に、愉快そうに目を細めてその手を引いた。 そうは言いつつ。 実際は押し付けたりもせずに水辺を歩いて見つけたものを掴んでみせて、驚かれたらリリースをしながら手を振ってさようならするだけであった。 「わあ、宵兄さんは相変わらずロマンチック。 夕凪も誰かに呼ばれてきっと来たんだと思ってるよ。 本当? もう聞かせてくれるの! いつも兄さん人気者だから今しかチャンスはないかも、聞かせてほしいなあ」 (+17) 2021/08/13(Fri) 23:06:02 |
【神】 巡査長 清和>>宵闇 【2日目 ピアノ勝負時空】 唐突な訪問にも関わらず、宵闇の母はあの頃のように歓迎してくれた。 突然いなくなってしまった上に、10年も音沙汰の無い教え子が現れて、 幽霊か何かと疑われてしまったが、無事を証明すれば嬉しそうだった。 ひょっとすれば、実の子の宵闇よりも心配してもらったかもしれない。 少し面映ゆいような感覚を覚えながらも、延々と続いてしまいそうな その話を、申し訳なさそうに切り上げて。宵闇との決闘の場に向かう。 「…………懐かしいな。あの頃のままだ」 ふ、と柔らかく微笑んで。 思い出のつまった古ぼけたピアノを優しく撫でた。 「さっそく始めるか? 久しぶりに、俺たちの決闘を」 (G50) 2021/08/13(Fri) 23:09:25 |
夕凪は、御山洗に手を振っていた。ナマコいりますか? (c14) 2021/08/13(Fri) 23:14:56 |
【人】 警部補 添木>>61 清和 「言ったね……。次は負かす。俺達だってあちこちで飲まされてるんだから。政治家連中とかにね」 すまじきものは宮仕え。まあ、あまり楽しい飲み会ではないのだが。 こちらは割とバーベキューの時から飲み通しである。 とはいえ、あなたと酒量が大して変わっているとも思えないが――、 どうも、あなたには格好良い所が、 頼りになる弟分であるところが見せられない気がする。 それが歯がゆいが、 それでいて、自分がすぐに追いつける相手を、どうも慕う気にもなれないのもわかっている。ワガママを受け止めてくれるのが、あなただった。 「ああ……そっか。……うん、気を付けて。足が必要になったら電話してね。海行くんでしょ」 (66) 2021/08/13(Fri) 23:19:58 |
【人】 少年 編笠「え"、嘘だろ。 10年くらいずっと反対に覚えてたぞじゃあ……」 御山洗の旦那、すまねえ。 「いやー――… 夜凪の旦那の名前出されたらちょっと断り切れねえっていうか。 俺の場合は大丈夫でもないんだが……」 これ触ってみてとアメフラシを指さされ、 掴んだら紫色の汁がぶわっと広がって悲鳴を上げたりした。 (67) 2021/08/13(Fri) 23:20:32 |
【人】 おかえり 御山洗>>65 添木 昼時間 「大丈夫、あー……そう、本当はほとんど飲めなくて。 でもそれで成人達で飲んでるのに入れてもらえないのもさ、」 寂しくて。 学生たちのいない場での御山洗の表情はなんだか頼りない。 二つ年下にも関わらず『久(ひさ)さん』と親しくも堅苦しく呼ぶ、少し気の弱い少年の面影があった。 「帰ってきたばかりだし、その。出しっぱなしにはしておけないもんな。 高いところにしまってあるやつとか出そうか、上から片付けたほうが埃も落ちるし」 彼の家の事情は少しだけ聞いている。だから、何で、なんて聞き返したりはしなかった。 一旦梨を添木に渡し、ひとまず指示を受けなくても手を付けられそうなところから作業し始める。 家に満ちる古い木のにおいに、懐かしいものを感じてすんと鼻を動かした。 (68) 2021/08/13(Fri) 23:35:20 |
【人】 巡査部長 鬼走>>52 添木 【3日目 朝 旅館】 「責任を取って楽にしてやっただろ。そんな痛がる時点でお前の内臓が潰れてるんだ。だがその勢いの良さがある時点でもう十分休んで元気もあるから問題ないな」 実際に初日は割とこの二人は伸び伸びと楽しんでるだけだった気がするので、部下なども置いておいて手伝わせるならこっちだろうと見ていたのは事実だ。 清和と添木が会話をしている間に完全に朝食に行ける用意を済ませている。朝食だけならだらけた服装の人も山程いるだろうが、暑苦しいほどいつも通りだ。二人の会話が終わり、一度清和と別れたであろうタイミングで、 いつも通りに 声を掛けた。「俺との買い出しの用事があったとは俺も初耳だったな」 (70) 2021/08/13(Fri) 23:44:17 |
【人】 君ぞ来まさぬ 百千鳥「よっ、こい、……あれっ」 潮風に少し傷んだ扉に手を掛けて、 それが然して抵抗も無く空いた事に首を傾げた。 海に着いてからまずした事は、 クーラーボックスから取り出した棒アイスを齧りながら 久しく使われていないであろう海の家を見に行く事だった。 「んー、やっぱり誰か使ってたのかな? 雪子さん……じゃなくても、 今も秘密基地に使ってる子は居てもおかしくないもんね。 それとも和臣さん、先に見に来てたのかな」 海の家の中を軽く見て回る。 所々傷んではいるけれど、決して荒れ放題という事は無く ある程度は人の手が入っている事が感じさせられた。 「秘密基地、他にこの辺にあったかなぁ。 ……そうだ、あの漁小屋はまだあるかな?」 この海の家よりはずっと小さな小屋だけど、 秘密基地らしさで言えばあちらの方がそれっぽい。 そう考えて、一度海の家を後にした。 当然、遅れてきた百千鳥は少し前にこの場所で ナマコを美味しく頂いていた人が居た事など知る由もない。 (71) 2021/08/13(Fri) 23:47:33 |
【神】 巡査長 清和>>鬼走 添木 【2日目 警察組二次会時空】 宵闇とのピアノ勝負を終え、先に戻っていたふたりの下に帰ってくる。 いつも優雅で負の感情を見せることなど、ほとんどない清和だが、 今日ばかりはいつもよりずっと機嫌が良さそうだった。 勝負に勝ったのだろうか、理由は定かではないが。 「清和巡査長、戻りました。……なんだ、二次会やってたのか?」 帰還の報告を行いに来れば、そこには上司の鬼走と一緒に添木の姿。 机の上やその周りに置かれている缶や瓶を見れば、 あの後もまだ飲んでいたのだろうと、当たりをつけてにやりと笑った。 (G52) 2021/08/13(Fri) 23:48:07 |
【人】 巡査部長 鬼走>>51 宵闇【3日目 夜時空】 「職場でも散々聞かれる質問だな。妻がいる想像ができるか?そもそも俺としてはお前達が雪子以外誰一人結婚していない方が驚きだ。ただお前らの人生な訳だし、人生経験や結婚願望について俺がどうこう言うつもりもない」 誰かを泣かせてたりあまりに無責任すぎる事をしてなければその辺は構わないと思っている。田舎出身だ。色々理解はある部類だ。元の彼女の前で言うのでないなら見逃す程度である。最低なのは否定しきらないが。 「30越えると更に来るぞ。遊ぶなら今の内に遊んでおけと言いたいが、今の面子だとお前ら3人が上から実質2番目の世代なのは肝に銘じとけよ。彰良と縁と夕凪が気が利くからお前らがバカやれるんだ」 (72) 2021/08/14(Sat) 0:00:06 |
【人】 巡査長 清和>>66 添木 「ふふ……楽しみにしておこう……」 いかにも余裕があるように振舞っているが今現在も以下省略だ。 昔から頼りになる弟分であろうとしているのは、よくわかった。 それに見合う兄貴分であろうと意地と見栄を張ってきた部分もある。 いつもそうだったかと言われれば、自分では違うと思ってしまう。 それでも、今もこうやって慕ってくれているのだから自分は幸せ者だ。 「ああ、もちろん。その時は連絡するから、よろしくな」 ひらひらと手を振って、自分の部屋に戻っていく。 すぐに着替えて身だしなみを整えれば、ふたりとは別れ、 自らの家があった場所へと向かうのだった。 (73) 2021/08/14(Sat) 0:04:38 |
宵闇は、すぅ、と息を吸う。潮の香りがした。 (a25) 2021/08/14(Sat) 0:08:49 |
【神】 迷子の少女 竹村茜>>2:G27 添木 「変わってないな〜、そういうところずっと好きだ。あ、Likeの方ね。 でもあたしとか添木…あとせーわはともかく他におまわりさんに世話になるような人いたっけ? 花ちゃんくらい?」 結構いる。悪い子供ばっかりだったのだけれど、本当に楽しかったのを覚えている。 「セレクトショップって言っても、高いブランドのお店ばっかりじゃないんだって。 3000円くらいの若者層に向けた服を揃えたブランドとかもあったりするし。 あたし、都心からちょっと外れたくらいのところに住んでるからそうでもないよ。 あれ、添木には教えてなかったっけ?」 (G54) 2021/08/14(Sat) 0:16:34 |
【人】 学生 涼風 眩い日差しを集めて固めて、それから振り撒いたような輝きが広がる夏の海。 同じ色をした髪が潮風に連れられて大きく広がるのも気にせずに砂を踏みしめる。ぎゅ、ぎゅ、とサンダルを履いた足が柔らかく沈み、砂が吸い込んでいた熱気が肌をくすぐった。 しばらく歩いて、むき出しの岩が連なる場所に出た。よじ登って座れば足元で波が何度も岩にぶつかっている様子が視界に映る。 そうっと真白の足を差し込めば、たちまち肌が纏っていた熱気が波に攫われていく。両脚を軽く前後に揺らし、踊る波と戯れる。ぱしゃんぱしゃんと水を跳ね上げる軽い音が心地いい。 都会では海を見る機会などなかった。そもそもプールさえあまり楽しんでいない。それを埋め合わせるかのように、少年は水遊びを堪能する。 (75) 2021/08/14(Sat) 0:32:10 |
【人】 巡査長 清和自らの家があった場所に訪れて、ひとり怪訝そうに眉をひそめる。 幼少期にはあんなに賑やかだったこの場所には、今はもう何もない。 遊びにきた友人たちにママがイタリア料理を振る舞ってくれたり、 パパが都会から持ち込んできたものを、一緒に弄繰り回したりした そんな家族や友達との楽しい思い出がつめこまれた家は、 10年前のあの日から、からっぽのおもちゃ箱になった……はずなのに。 「どういうことだ……?」 そこにあったのは、こちらに引っ越してきたころのような、 ぴかぴかの新築だったころの我が家と、まったく同じものだった。 家の中から会話が聞こえる。 明るく陽気で優しい女の人の声と、豪快で破天荒な男の人の声。 聞き間違えるはずなんかない、この声は、俺の大好きな── (76) 2021/08/14(Sat) 0:34:08 |
【人】 巡査長 清和「……」 記憶にもやがかかったように思える、この家に両親が残っていた? 思い出そうとしても、何かよくわからない違和感に阻まれてしまう。 そのまま、ゆっくりと我が家のような家の方に歩いていくと、 懐かしく、思いがけないものがあった。 「……どうしてお前がここにいるんだよ、相棒」 はは、と呆れるように笑って、置いてあったバイクに触れる。 かつて乗り回したそれと、まったく変わらない、清和の相棒。 ヘルメットを被り、刺さったままだったキーを回す。轟くエンジン音。 そのまま海の方向に走り出し、10年ぶりに相棒とのひと時を過ごす。 風を切って走る感覚が、 よくわからない違和感も、なにもかもを忘れさせてくれるような気がした。 (77) 2021/08/14(Sat) 0:34:54 |
【神】 音楽家 宵闇>>G50 清和 【2日目 ピアノ勝負時空】 「お前……幽霊扱いされてたな ……ホントに生きてる……?」 嬉しそうにする母親を横目に、一応は静かに見守っていた男。 半笑いしながら頬をつねろうとしてきた。今から決闘というこの時に。つねられようがつねられまいが、ぱっと離れピアノの前に座る。 「なあ、勝負だなんだガキの頃はやってたけど そん時どうやって勝敗つけてたんだっけ 俺、ゆずらなかった記憶しかないんだけども」 第三者が介入していそうだが、今はその必要もきっとない。 蓋を開いて、音を確かめる。 不思議なくらいあの頃のようにきれいな音が出た。 (G56) 2021/08/14(Sat) 0:36:04 |
御山洗は、宵闇の唄に耳をそばだてている。 (a26) 2021/08/14(Sat) 0:42:49 |
清和は、バイクで風を切りながら、海に向かった。 (a27) 2021/08/14(Sat) 0:44:13 |
【人】 おかえり 御山洗>>+18 夕凪 「そうだね、自然の色の移り変わりは、きれいだから……都会のそれとは違うし。 ゆっくり変化していく山々の表情っていうのは、インスピレーションになるかもね」 都会の色が変わっていくのは、商業戦略と華美主義による目まぐるしさに過ぎない。 テンプレートをなぞっただけの色彩は、自然のそれとは全く違う。 「今はネットも早いしここまで届いてるし、こっちで色々出来たらそうしたいよな。 そりゃ物資は不便になるけど……駆けずり回るよりずっといいかも」 海を背にして集落の方を見る。屋根が木々の合間から見え、そこに生活があることを思わせる。 太陽の逆光のように青々しく逞しい緑は、都会で同じようには見つけられない。 (78) 2021/08/14(Sat) 0:48:55 |
【人】 巡査部長 鬼走>>54 御山洗 【夜の河原】 「向き不向きもあるだろ。職業柄必要と言うならそれは必要だがな。元々彰良は昔から口頭での指摘は苦手でも気は回るし観察眼はあった。それだけで十分だ」 言うのが他者より苦手なのは事実だと鬼走も思っている。その上で各々に長所があった。それを無いと悩む人間もいる中で、彼はそれが得意な部類にも感じた。かつての消極的な少年にも、当時似たような事を言った記憶はあるが、幼かった貴方にそれは伝わったか。伝わったとして受け入れられたかは未だわからない。自分だって注意か叱るとき以外は、ただ不器用な会話しかできず聞き手に回るのが大半だ。 「怖い?……怖いか。お前自身を苛むその感情は何なんだ」 (79) 2021/08/14(Sat) 0:49:26 |
【人】 音楽家 宵闇>>74 (続き) ──優しい彼女は夢を見る 歌い出し。穏やかだけれどどこか切なさを孕んだメロディ 空にたとえるならば、夕暮れから夜。 海にたとえるならば、波のない静けさをまとった瞬間。 そうして、気だるそうな低音が詩を紡ぐ。 ──ガラス瓶の中に想いを詰め込んだら ──海風が運んでくれないだろうか だけれどサビに入れば、波間が揺れる。 戸惑い、葛藤、寂しさ、渇望、満たされない想い。 ──ここに風など吹いていない ──誰が拾ってくれるのか 爽やかな昼の海辺には似合わぬ曲、けれども 男はそれを心を込めて、最後まで歌いきるだろう。 男は本当はもっと明るい曲を即興で 新たに書き下ろそうと思ったが手が何も綴れなかったのだ。 (80) 2021/08/14(Sat) 0:58:07 |
宵闇は、歌い終わると、どう?とギターを降ろした。 (a28) 2021/08/14(Sat) 1:02:28 |
【独】 学生 涼風髪置→しろたえさん 鬼走→ポルティさん 竹村茜→音水さん 御山洗→はぐきさん 青嵐→とーみんさん? 卯波→れじさん? 添木→アオヤギさん? 宵闇→やいさん? 百千鳥→許さん? 清和→へるつさん? 花守→ボブさん? 夕凪→はんぺん太郎さん? 編笠→あどさん? (-99) 2021/08/14(Sat) 1:03:34 |
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