半分の仮面 リアンは、メモを貼った。 (a31) 2022/05/04(Wed) 18:26:10 |
【人】 充溢 バレンタイン>>46 エルナト 「相談に乗ってもらったくらいで、 行こうかなって思ったのは僕だよ。 勉強に集中すれば不安なこと考えなくてすむし、 そう、不安な言葉が溢れなくていいかなって…… っと、まあ一緒に行こうとは言われてたんだけど」 記憶を漁ろうとして、嫌なものを思い出しかける前に、 手前に浮かんできた言葉で堰き止める。 真の意味で、調子はいいのかもしれない。 「……というか、うん、君に声を掛けられて、 思わず走ってきたせいで置いてきたかもな」 部屋まで一緒に戻って筆記用具とか取って、 勉強を見てくれる、とついてきてもらってたのに。 多分後ろを振り返れば見えるくらいの位置にはいるか。 (47) 2022/05/04(Wed) 18:36:36 |
シャルロッテは、バレンタインとエルナトにのんびり手を振った。 (a32) 2022/05/04(Wed) 18:41:47 |
【秘】 高等部 ラピス → 夢見る乙女 シャルロッテ背を撫でる。言葉が全て吐き出されるように。 流れる涙には、ハンカチを差し出したりして。 『バラニくんは』 『性別ひとつで誰かを嫌う人間だと シャルロッテちゃんは思いますか』 打ち明けてみろとは言えないし言わない。 それこそ無責任だから。 結果はこの場の誰にも断言できないから。 ただ、彼がそういう人間であると思わないのなら、考えてみる価値くらいはあるのだろう。 今のままを、続ける自由だってあるのだろう。 それはあなたが、■■■■が選択すべき決断だった。 「………」 お父さん、という呼称は実親を指して使う、或いは子どものいる母親が配偶者を指して使うものだと認識していた。 けれどシャルロッテは、全ての教師をそう呼んでいる。 バラニを愛してはいけない理由に、『お父さん』を挙げる。 どうしても結びつけがたい何かが浮かびかけている。 それらを全部押し込んで、敢えて何でもないようにチョークを走らせた。 『変なことを聞いてしまいましたか』 『お父さんというのは、一人だと思っていたので』 (-209) 2022/05/04(Wed) 18:45:08 |
【秘】 雷鳴 バット → 充溢 バレンタイン薄ら差し込む月光がまばらに模様を作る。 互いの表情も見えないなか、逆光を受けて。照らされる貴方の表情を見た。 どのような表情で貴方を見下ろしているかは影に隠れて見えない、ただ。 貴方から投げかけられるものがあったことに、悪い気はしていなかったと思う。 「もしも近しいことだったなら、一人で思い悩むのは寂しいから。 けれど直接聞くのは、怖いし、わからないから……」 青年の言葉はいつも拙く言葉足らずで、真意が相手に伝わることは多くはない。 だから発信する側としてもそれは不足のあるものだろうし、 聞き取る側としても全て察することは出来ない、仕方のないものだ。 貴方がどのように受け取ったって、それはあとあと気にすることなどではない。 「罰せられたいのかもしれない。 よくないことをしたことが、もうバレたと思うから」 今日、その日貴方が離れた頃に青年は大人の元へ連れられていく。 それは当人も誰も知らないことだし、知らされてはいないことだ。 それでも、ジャステシアがいなくなったことで何かを肌に感じているのかもしれなかった。 あやふやな応答ばかり、もっとわかりやすく打ち明けられたなら、 これまでの何年かのふれあいの中で、きちんと話ができていたのだろう。 (-210) 2022/05/04(Wed) 18:49:59 |
【人】 司書 エルナト>>47 >>a32 バレンタイン シャルロッテ 「そっか、まぁ、何かに意識を向けるのは、悩みを忘れる一番の手段だよね。」 「読書もそう。そういえば、紹介した本は読んだ?」 首を傾げつつ。 一緒に行こうのわりには片割れの姿が見えないようだけれど、と辺りを見渡して。 そうして、背中越しにその姿を見つける。 「わんこじゃないんだから。」 苦笑して。 手をひらりと振り返す。緑髪コンビ(と勝手にエルナトが心の中で呼称している)が今日も仲が良さそうで安心だ。 「とりあえず、宿題の範囲は43から47ページまでだよ。」 「君、授業ちゃんと聞いてる?問題とけそう?」 シャルロッテさんがいれば大丈夫かなぁ、と思いつつ…思いつつ……………… ………中等部の子達はみんなちょっと抜けてる所があるので、心配だ。 (48) 2022/05/04(Wed) 18:56:19 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト供物として、食物として、餌として 一方的に摂食されるだけの少女は どこまでもあなたの手のひらの上。 まるで子どもの喜ぶ玩具のように、 殺し切れない声が、あなたの舌の動きに合わせて鳴らされる。 その身は上から下から、どこまでも、あなたの思い通りに。 あなたの狙い通りに。雫は溢れて溢れて行き、 あなたの味覚を満たして、充たして行く。 焦らす様に迫り来る手の動きに、 知らないことを知る恐怖のような期待のような、 そんな想いに、熱い息を吐いて──── ▼ (-211) 2022/05/04(Wed) 19:18:33 |
【独】 焦躁 フィウクス「……強いられた形が、本当の自分でなどあるものか」 図書室を出て、扉を背に、ぽつり。 誰かに、自分に、言い聞かせるような言葉。 それがいやに耳に残って離れない。 病を抱えたまま生きる事が許されない事であるならば。 卒業までに病を克服できなかった人間は、 その存在すら許されはしないのか。 拒んでも、抑え込んでも、どうにもならないなら。 自分の一部として、受け入れるのが一番なんじゃないのか。 外の世界は、社会はそれを許さない。 そんな事はもうわかっている。 けれどここでは、ここだけは、それが許されるはずで。 (-212) 2022/05/04(Wed) 19:20:12 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト突如。 「…………ぅ、……え?」 あなたの動きが止まって離れて、 そのままずり落ちるように床に座り込む。 熱を帯びていた身体が、あなたとの 空いた分の空気と床とに、ゆっくりと冷やされる。 ぽかんとあなたを見上げながら言葉を聞く。 暫く呆けたまま居たけれど、近付いてくる足音に、 「──あ、」 はっと我に返って“そもそもの目的”をようやく思い出す。 思い出して、ぱきぱきという不快な音で 女の姿が少女へと戻る。 ▼ (-213) 2022/05/04(Wed) 19:20:14 |
【人】 充溢 バレンタイン>>48 エルナト 「途中まで読んで終わりが気になってるところで…… 勉強が終わったら心置きなく読み切ろうかなって」 見失うほど置いてきたわけではなかったみたいなので、 振り返り、緩く手を挙げてよかったと息を吐く。 確かに毛長で目元が隠れた犬とか、 漫画でいるよな〜って他人事のように思うなどして。 「これでも予習復習はしてるから、 多分大丈夫なはず……じゃねえかなあ。 ダメだったらやっぱりシャルロッテさんに頼る」 「43から47ページまで、と…… ありがとう、助かった。 やろうって気になって出来ませんでした、じゃあ、 ちょっと笑い話にもならないところだったし……」 (49) 2022/05/04(Wed) 19:29:06 |
【秘】 夢見る乙女 シャルロッテ → 高等部 ラピスハンカチを受け取り、きゅっと握る。 縋るものを見つけたみたいに。 あの子は優しいから、友達にならなってくれるかも。 少■が口を噤んでいれば、話ぐらいはできるだろうか。 「………………わ、から、ない、」 それは、告げてみるまで誰にもわからないことだった。 だからあなたも、簡単に『大丈夫』だとは言わないのだろう。 だから少■も、勇気を出せずにいる。 そして、わからないことがもうひとつ。 「……『お父さん』は、ひとり……」 「ひとりなのに……?」 「……ここに先生がいて……でも、家族のところに帰らなきゃ……」 ——おかしいな。 『お父さん』がここにいるなら、一体どこへ帰るんだろう。 或いは、『お父さん』のところへ帰るなら、ここにいるのは誰なんだろう。 (-214) 2022/05/04(Wed) 19:31:17 |
夢見る乙女 シャルロッテは、メモを貼った。 (a33) 2022/05/04(Wed) 19:34:03 |
【秘】 雷鳴 バット → 月鏡 アオツキ――青年が部屋に戻ってきたのは、姿のなかった一日を過ぎ。 もう辺りが夜闇に紛れて、月が高く昇った夜のことだった。 ようやっと顔を合わせることが出来たのは、ひょっとしたら朝だったかもしれない。 或いはそうでなくとも、会話が出来たのはやはり朝日が昇ったあとだろう。 なぜなら。 教師棟の渡り廊下を行き交う姿。 背の高い大人たちに紛れるように、青年の姿はあった。 生徒たちが就寝してすっかり施設内に静けさが降りた頃に、 彼はようやく"治療"を終えて部屋へと帰されることになったのだが。 寝台の上に転がされた青年には手錠が掛けられ、口枷をつけられ。 朝まで目覚めないようにと、鎮静剤が打たれた状態だった。 昼の内に姿を見られることがないように、このように移送されたのだ。 こうした処置を取られたのは、同室が実習生である貴方だからなのだろう。 連れてきた教師は貴方に伝えた。 朝まで決して拘束を外さないように。 万一暴れたらこの鎮静剤を再度打つように。 もしもきみが傷つけられることがあったなら、 患部を押さえてすぐに医務室に事情を伝えるように。 何があっても生徒たちにはこのことを報せないように、と。 目を閉じてじっとしている青年は、少なくとも自ら暴れたりはしなかった。 けれども教師たちは真剣に貴方に伝えた。面白半分ではなかった。 そうしたことは起こりうる可能性なのだと、その目は確かに訴えていた。 静かな夜が、過ぎていく。 (-215) 2022/05/04(Wed) 19:37:54 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト「…………ぅ、うん……大丈夫……」 熱の余韻に溜息をつく暇もなく。 上着を羽織って、立ち上がる。 まだ頭がフワフワして、話の半分も 状況の半分も分かっていない気がしてしまうけれど。 「…………」 柔らかい笑顔を見て。 先の変貌を思い出して。 顔が赤くなりそうなのを、首を振って。 その手を握って、ふらふら立ち上がる。 そして、 ───その後はあなたの思惑通り。 子どもを連れていこうとした大人は、 ふたりの子どもの声に慌てて現場を見に行った。 間もなく火は消し止められたものの、 原因を探るのに大人たちは手を割く事になり、 火事の噂で子ども達は、一部統率を失って。 予定していた子どもが大人の元に連れられなくても、 仕方の無いと片付けられた……のかも知れない。 少なくとも、今日この日は。 何に怯えることも無く、眠る事が出来る。 (-216) 2022/05/04(Wed) 19:38:53 |
【秘】 焦躁 フィウクス → 半分の仮面 リアン「………ほら、やっぱり、」 お前も人に手を差し伸べられるような立場じゃないんだ。 誰かを何処かに手を引いて連れて行ける保証なんて無い。 「じゃあ、もう、お前にだってわかるだろ 行く先も帰る場所も無いのにここを出て行く事が、 誰もに無条件にそれを幸せな未来と押し付ける事が、 どんなに無責任で楽観的な事に思えるか。 …俺は、俺だって、 他に居場所も無いのにここを出て行くほど愚かじゃない。 後先を考えて──まだ、生きていける道を選んでる」 生きていけもしない苦しみと、 辛うじて生きていけるような苦しみと。 今はまだ、自分の意思で、後者を選ぶ事を選んでいる。 一度ここを出てしまえば、きっともう考える時間は無い。 どうしたいか考える余裕なんて今より更に奪われる。 だからきっと、ここで出した結論が。 自分にとって最後の決断なんだろう。 「 ここで生きていくしかないんだ 。お前も、俺も。卒業した後もここに居られるようにするしかない。 実習生のように一度外へ放り出されて戻って来るんじゃない。 それまでの道程もこの場所の庇護下にしなければならない」 「俺は……その為なら、手を汚したっていい」 (-217) 2022/05/04(Wed) 19:47:55 |
雷鳴 バットは、メモを貼った。 (c0) 2022/05/04(Wed) 19:50:05 |
【独】 神経質 フィウクス病が治療される事は果たして幸福な事だろうか。 病に冒されていない、自分さえ知りもしない自分。 それを今更になって『あるべき形』と押し付けられる事は、 果たして幸福な事だろうか。 (-218) 2022/05/04(Wed) 19:53:08 |
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