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【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ グリフォンとクリオの部下達が空を征く。 空の鷹、地の狼が揃った戦場は 対するのが数だけの魔物ならば、十分に好転したのだろう。 中に残っていた都の住民が、教会残党と交戦中。 彼らはその情報を残し、恐らく既に上司達が向かっている方向 魔法障壁の元へと飛んで行った。 ルーに任せてきたのかリザードマンは殲滅されたのか、 どちらにしても恐らく、近い内に人狼族も同じ場所へ駆けるだろう。 ] (74) 2020/10/30(Fri) 2:16:46 |
【赤】 魔王軍幹部 フォルクス[ この都に住みそれぞれの研究を行う者の多くが、 かつての背信者達の末裔だった。 彼らは争いに疲れ、魔族と共に戦うことは無かったが 教会の糾弾を含め、多くの協力をしてくれた。 異端扱いされようとも技術を磨き、文明を発展させようとしていた者 旧き時代の歴史を密やかに継いでいた家系……。 人類側の遺跡の情報、見つかった機械の復元や資料の解読。 この時代に至れども我々には傷一つ付けられないヤドリギ、 それを倒す術を見つけられないかと思ってのことであったが 思わぬ形で役に立ち、大変に大きなものを生んだのだ──── ] (*6) 2020/10/30(Fri) 2:16:59 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ 「彼らと人類を、信じよう。」 その言葉は、いつも険しい顔をし感情を見せまいとする男には合わず、 先代から魔王族を見守り、深く忠誠を誓って 幾多の悲しみを乗り越え軍を率いてきた彼らしい言葉だった。 王の魔法で守られながら、もう一度槍を生成する。 三叉は変わらないが中央の一本が長く、二本は脇に広がるような形。] ああ、俺達の戦うべき場所は此処のようだ。 [ そんな形状の真鍮色を手に、先程立ち上がったオーガへと対する。 族長は近接するベアと王に任せ、槍を構えた。 首を掻っ切らんと振りかざされる爪が、頬を掠ってゆく。 怯むことなく距離を詰め跳躍し、穂先を真っ直ぐに──── しかしこの槍もまた、オーガの筋肉質の身体の奥までは届かない。] (75) 2020/10/30(Fri) 2:17:15 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ だが、敵の身体は崩れ落ちた。 槍を構成する鉱物の麻痺毒によって。 鋭い金属結晶を自分自身から創り出し、 自在に形を変えて実在化する。 その種類は一つでは無く、武器にしたものの性質の強弱を操作出来る。 それがかつて刃の勇者と呼ばれた者の能力だ。 ] (76) 2020/10/30(Fri) 2:17:36 |
【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡嫌とかではなくて…! 誰かと手を繋いで歩くというのが、慣れなくて。 [慌ててフォローを入れて歩幅を合わせる。 慣れろ慣れろと心の中で唱えるのに必死で 彼がどんな顔をして歩いているのか全く見えなかった。 目的地に近付くにつれて雑踏が大きくなり ちらほらと人の姿が視界に入るようになってくる。 すると無意識にするりと手が解け落ちた。 間を置いて、自分で手を引いたのだと気付いたけど もう一度握り返す勇気はまだなくて] …また今度、お願いしてもいいですか。 [と、次の約束を取り付けるので精一杯だった。 この時、今まで辟易して見ていた 街中でいちゃつく恋人達の気持ちが ほんの少しばかり分かったような気がした。] (-128) 2020/10/30(Fri) 2:17:41 |
【秘】 サラリーマン 御門 涼司 → サラリーマン 葛西 聡[求めたから許されてでなく、 自発的に与えられる恋人のような行為の理由を 考えれば考えるだけ頭が混乱する。 俺に向けられた好意だと思ってしまいたいけど 多分、そうじゃないって事は分かる。 だって俺は好きだと先に言っているし 彼に俺への好意が生まれたとしたならきっと言葉にしている。 話し合おうって、そう言う約束のような取り決めになっている。 だから好きだと言われない以上、好意はないのだ。 愛がなければ嫌だと駄々をこねるつもりもない。 理由が知りたいと問い詰めるつもりもない。 けど予想もしない所から降ってくる 愛情に似た何かに頭が馬鹿になってしまうから、 答えなんて出ないと分かっているのに 考えてはまた混乱するのを繰り返してしまう。]* (-131) 2020/10/30(Fri) 2:35:57 |
【独】 サラリーマン 御門 涼司/* ごねたり問い詰めたりした方が動きがあるって意味ではいいのかも知れないんだけど、御門は恋に恋する恋愛初心者なので現状に満足してしまうのよな… 完全受け身になって申し訳ない。 あとごねたところで葛西さんの心を掴めるプランが全く思い浮かばないってのもある。なあなあでずるずる付き合って絆していくスタイル… (-133) 2020/10/30(Fri) 2:49:13 |
【独】 サラリーマン 御門 涼司/* 難攻不落すぎるぜ!葛西さん! 押して駄目なら引いてみろってやったら縁切れますよね。 ひたすら絆すしかない。 (-134) 2020/10/30(Fri) 2:53:18 |
【人】 魔王 ウロボロス──やがて── [オーガの族長、彼女は数百年反魔王派を率いてきた。 戦時中は凶暴性を多種族に問題視されながらも、 それ以上の大きな功績を上げ、黙らせてきたのだという。 しかし、戦争とは一人でするものではない。 仲間が戦闘不能になり3対1の戦いを強いられながらも、 彼女にとっての誇りを貫き通したが、ついに膝をつくこととなった。 交戦の知らせの前には止んでいた魔法障壁への攻撃は、 この場に決着がついた今でも再開される様子がない。 旧き時代の意思を継ぎ、永きに渡り活動していた教会。 その残党もまた、復権の未来を夢見続けていたが──── 彼らの暗躍も、終わりを告げることとなる。] (79) 2020/10/30(Fri) 3:41:50 |
【人】 魔王 ウロボロス[何度か拳を受けた身体は、重い。 それよりも最初に受けた傷の治癒が未だに済んでいないのが不思議だが、 放った種族が種族だ。呪いだったのだろう。 配下達も各々負傷をしているが、生きている。 その中で一人、動けぬ程の状態では無いはずの男が蹲っていた。] ああ、可哀想に。 君は……そんな風になってしまうのか [その姿は手遅れではないが、十分な異変が見て取れた。 眉を顰め、戦いの前と違う覚束なさのある足取りを 懸命に整えながら、すぐ側まで歩み寄った。] (80) 2020/10/30(Fri) 3:42:35 |
【人】 魔王軍幹部 フォルクス[ 神託を受けてから変わってしまった瞳の色は、 その濃桃を通り越して、今は右目だけが赤く。 荒い呼吸を繰り返しながら、主を見やる。 相手に向けるべきではない鋭い視線は、 傷つき怯え、威嚇する獣にも似ている。 ] (81) 2020/10/30(Fri) 3:43:29 |
【人】 魔王 ウロボロスおいで、フォーク。 ……今の君に必要なものをあげよう [何を見ても何を向けられても、怯むことはせず。 幼い頃のように呼び、両手を広げた。 ベアが気づいたのだろう。 制止の声を上げるが、体躯で劣る二人を幾度も守った彼の身体は きっと限界が近い、咄嗟に動けない。] (82) 2020/10/30(Fri) 3:44:59 |
【赤】 魔王軍幹部 フォルクス[ 捕まえた手を引き、乱暴に距離を縮める。 逃げぬように腕の中に囚えてしまえば、 すんと鼻を鳴らし、自分を誘った甘い芳香の在り処を探す。 触れ合う程に近いのだ、気づくまでにはそう時間は掛からなかった。 首に唇を寄せ、彩る赤色を辿りその跡を消してゆく。 やがてその流れてくる先へと到達すれば、 味わうように舌がゆっくりとなぞった。 ] (*8) 2020/10/30(Fri) 4:54:27 |
【赤】 魔王 ウロボロス[今のフォルクスの様子ではそうなると思っていた。 だから、転びかねないやり方で引っ張られても 拘束の腕により密着しても、驚きはしない。 ただ、肌を滑る感触には小さく肩が跳ねた。 努めて動かぬようにする。大人しく血を飲んでもらえたほうが楽だ。] ふッ、 く…… ぅ [当然自分には理性のない彼からでも簡単に逃れられる。 だが、そうしたくはない。 それは周囲に力の影響を出したくないという理由だけではない。 傷を舌になぞられると鋭く痛みが走り、声が漏れる。 それでも、何故か笑っていた。] (*9) 2020/10/30(Fri) 4:54:57 |
【赤】 魔王軍幹部 フォルクス[ この姿勢では獲物の様子は見て取れない。 何かが気になった気がしたけれど、分からない。 感じるのは低い体温と何かを堪えるみたいな呼吸音。 それより、もっとこの味が欲しかった。 美味しいのだろうか?分からない。ただひたすらに欲している。 尖らせた舌先で奥に溜まるものを引き出そうとしたけど、難しい。 もどかしく歯を立て、また繰り返す。 ] (*10) 2020/10/30(Fri) 4:55:28 |
【赤】 魔王 ウロボロス い" っ……! は、はは……そんなに美味しい、かな? [傷を抉られるというのはどうもその跡を作られた時より堪えるらしい。 無様な声を上げないように、フォルクスの背に腕を回して爪を立てる。 いつもの軽口で誤魔化そうとしたけど、声が弱すぎた。 食べられているみたいだ。彼が我に返らないと本当にそうなるのかも。 何だったかな、ハロウィーンに参加する時定番の台詞があるらしい。 お菓子をあげるし悪戯もさせてあげる?違う気がする。 でももう、それでいいや。] (*11) 2020/10/30(Fri) 4:56:01 |
【赤】 魔王軍幹部 フォルクス[ 夢中になっていた動きを止めたのは、弱い声と背の痛み。 この人はいつもそう。求められている自分で在ろうとする。 脆い部分は、隠さなければならないと思っている。 俺達がそんな風にしてしまった。 ……誰だっただろうか、この人は。 顔を離して、視線を合わせた。 この人は、夜明けのような色の目をしている。 ] (*12) 2020/10/30(Fri) 4:56:30 |
【赤】 魔王 ウロボロス[口元を赤で汚したフォルクスが、顔を上げこちらを見る。 何を思っているのだろう。 未だに黙したまま、表情自体も結晶で分かりづらくなっていて。 でも、良い変化のように感じられたから。] いいんだよ、ほら……もっと飲むといい。 君が満足するまで、好きにしていいんだ [頭の後ろに手を回して、自分から彼の唇を首に持っていった。] (*13) 2020/10/30(Fri) 4:56:56 |
【赤】 魔王軍幹部 フォルクス[ されるがままに動かされ、再び傷に噛み付いた。 少しづつ溢れてくるものを逃さないよう、啜ってゆく。 何か別の液体が、自分の目から流れてきていたけれど それは求めているものじゃ無いから、気にしなかった。 ] (*14) 2020/10/30(Fri) 4:57:37 |
【赤】 魔王軍幹部 フォルクス[ やがて────音を立てて結晶が崩れ始める。 殆どが落ち、砕けた後。 気を失うように身体は傾き、相手に身を預け眠り始めた。 空から、遠くの地から 魔王の配下達が集まってきたのはそのすぐ後。 ] (*15) 2020/10/30(Fri) 4:57:56 |
【赤】 魔王 ウロボロス大丈夫、フォルクスは大丈夫だよ。 [その光景を目撃した者達に何を言われても、彼の身体を離すことはせず。 抱き締めたまま、背を撫で続けながら。 争いの終わりを告げた都の空気を感じていた。 月光に照らされ、散らばる結晶が輝いていた。** ] (*16) 2020/10/30(Fri) 4:58:26 |
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