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【人】 夜明けの ゾズマ>>133 ポルクス 「じゃあ、ちょっとは考え改めたらしいアンタに最後にひとつ言わせてもらう」 「どんなにことばを入れ替えていても、あ、あれは……れいせいに、かんがえたら、あいの言葉みたいなモンだった、でしょ?」 「 お、俺を愛してくれ〜みたいな 」本当に、好きな人が自分ではなくとも、だ。 誰でもよかったとしても、だ。 「わ、わ、わ、わた、わたしはなぁ……!!!」 「あんなこと、言われたの初めてだったんだから!!! 乙女の純情を踏みにじったことは一生許さない! 許さないけど、殺意は死んでも抱いたりはしない」 手を伸ばす、距離をつめる、胸倉をつかもうとしている。 顔を近づける── 「……………」 少しの間が、あって。 → (135) 2021/10/28(Thu) 19:24:38 |
ゾズマは、ポルクスに思いっきり頭突きをかました。 (a19) 2021/10/28(Thu) 19:25:20 |
【人】 逃亡者 ポルクス>>134 >>135 >>a19 >>136 >>137 ゾズマ 「……!?」 近寄るなと言ったのに。 手を伸ばされ、距離を詰められ、胸ぐらを掴まれたと思ったら顔が近づいてきて。 何をするかと思えば少しの間の後、勢いの良い頭突きが痛烈な痛みを運んできた。 「いっ……何する」 の、と言いかけた口は言葉を紡がない。 ぎこちない笑みが、俺を見送ろうとしてくれてるのだけ伝えてくれたから。 「……うん。 さよなら、ザラ。どうか元気で」 やわらかな笑みを一つ落とせば、俺はあなたに背を向けた。 もう、振り返ることはない。 男はそうして、 希望 というぬくもり を手に館を立ち去ったのだった。 (138) 2021/10/28(Thu) 19:42:29 |
【置】 逃亡者 ポルクス――親愛なるカストル兄さんへ 不思議な館のパーティに招待されました。 夜の来ない大きな館で、思い思いに楽しむパーティ。 だけどどうしたことか、1日、1日と過ぎていけば、ふっと人が少しずつ消えていく。 俺も、とある船頭でも探偵でもある男に手を引かれて行きました。 生きてる誰もが自分の姿も声も認識してくれない、そんな世界線で。 俺は、大きな桜の木に出会いました。 降り注ぐ花びらが、兄さんのことを教えてくれました。 兄さんも、あの館に居たことを。 大事な人が出来たことを。 兄さんは今、何処で何をしていますか。 大事な人と一緒に居ますか。 兄さんは今、幸せですか。 俺も見つけました、夜に照らしてくれる月の花を。 俺は今、とても幸せです。 あなたの半身、ポルクスより。 (L2) 2021/10/28(Thu) 19:44:33 公開: 2021/10/28(Thu) 19:50:00 |
【恋】 旅する者 ポルクス真実9割、嘘1割。 そんな相手に届くはずもない手紙を書いて今、 俺は白い浜辺にいる。 夜だから真っ白には見えないが、振り仰いだ夜空には、冴え渡る星々がちりばめられていた。 気の遠くなるほどの彼方から渡ってきた、青ざめた高貴な輝きだ。 誰かが通った軌跡を辿っているわけではないが、なんとなく。 兄がここに居たことがある気がして、そこを直ぐには動けない。 「兄さんに手紙をとどけてくれないかい?」 見えない夜の精が、いいよと笑った気がする。 手紙を風に乗せてやると、 直ぐに水面に落ちて波にさらわれてしまった。 その手紙が、何処に向かったかは…… とうの俺すらわからない。 (?3) 2021/10/28(Thu) 19:46:15 |
【神】 悪食 キエ【命題:私は■■である】 主観でしか景色は見られないのだから、自分の思う事だけ信じていれば良いのにねェ。全く同じ刻を過ごして来たのは自分だけなのだから、自分をいっとう理解しているのは自身だろうに……何故人は他者に理解や承認を求めるのだろう。 自己の存在を証明する手っ取り早い手段だと思っているのかなァ。でも其れはおかしな話ではないかねェ。 よくも考えてみたまえよ。 其れってつまり、 相手が存在する事は認めている という事だろう?相手が自分の幻覚や幻聴でない確信は何処から来るんだい。……他者が其の人を認識していたから? おやおや、 其の他者も君の妄想である可能性を見落としてないかい ?うん、此の理論でいくと全ての実在が不確定なものになり…… 世界五分前仮説 に辿り着く。だが其れで構わないだろうよ、君。世界が五分前から始まっていたとして、一体どんな不都合があるのかね? 此れに関しては僕だって解き明かせやしない。何故なら僕ァ世界の創造主ではないからね。 ────簡単な話だよ。 今此処に存在しているつもり で居れば良いのさ。【証明:私はキエである】 (G29) 2021/10/28(Thu) 20:01:57 |
【神】 夜明けの ゾズマ月の光に導かれ、旅立つ者にさよならを。 元の世界の暮らしに、それほど未練はない。 小さい頃はあまやかすだけ、あまやかしてきた、不干渉な家族も さんざんバカにしてきた"オトモダチ"も、今すぐ会いたいってほどじゃないからだ! 憎むほど嫌いってほどじゃあ、ないけれどね。 あーあ、母国の王子と王女 <噂> ゾズマと少女 <アリス> ……というにはあっけなかった。 もう前みたいに突然態度が豹変することなんてないし もう前みたいに威張りつくせる度胸もそんなにないけれど もう前みたいにおとなしいだけの自分でもなかった なにものでもなくなったみたいな、そんな自分を 粗暴にザラと呼んでくれる子がいたので、そのようにした。 気に入ったのでいい。 やがて終わりのない祝宴はまたはじまるのだろう。 宴に興じるのも、空を眺めるのも、目を閉じるのも。 全てが自由な館だ。さて、ザラはなにをしよう。 (G30) 2021/10/28(Thu) 20:54:04 |
【人】 ただの ユピテル>>129 >>130 >>131 ミズガネ 「……私もよ。私も逆だったらきっと凄く苦しいの。 醜くなんてない。もしそうなら、私も一緒に醜くなるし、 コトハと一緒ならそう言われても別に構わないわ。 貴方の想いと本音が聞きたい。 貴方の音色 を聞かせて?」コトハも恋や愛の嫉妬は初めて?きっとこれがそう? 苦しそうなのにそれを嬉しいと思ってしまってごめんね。 でも、これが人に近づく事なら。 コトハへの思いで形作られて行く自分を、私、肯定できるわ。 これまで輪は足枷と、その痕しかなかったけれど。 まだ目に視えなくても、確かに薬指に新しい誓いの輪を。 「 はい。ユピテルは最後まで、苦楽も全て共に。 ずっとコトハの傍にいる事を誓うわ。」 ▼ (139) 2021/10/28(Thu) 20:55:45 |
【雲】 浮遊想 テラテラは今此処に存在しているつもりでも、 それは“つもり”なだけで、テラの実在は不確定だった。 不透明な君達は、疑いようもなく当然存在しているもので。 影響を及ぼそうと思えば及ぼせるけど、 及ぼそうと思わなかったら及ぼせない。 (D8) 2021/10/28(Thu) 20:59:27 |
【雲】 浮遊想 テラこんなに、テラにとって都合の良い、夢みたいなことなんて 何かの奇跡だとかそういったものの類で。 今のこの、見てもらえた聞いてもらえたっていうのが 夜が明けた後もずっと続くだなんて保障はなくって。 (D10) 2021/10/28(Thu) 20:59:32 |
【雲】 浮遊想 テラこの待宵館に、月がこうしてのぼるから。 それは、テラなんかよりもずっと強大な力を持っているものだから。 だからテラも、夢じゃないけど夢を見られていたのさ。 そう思った方が、望む通りにいかなった時の落胆は少なくて済むだろう? (D11) 2021/10/28(Thu) 20:59:35 |
【人】 ただの ユピテル「────……♪」 小さく呟く子守唄。この館に響くのは、私だけの声。 けれど私には、もう一つの“音”が聞こえる。 私に聞かせてくれた神の子守歌。この宵だけに聞こえる親子の歌。いつかこの歌を、私も子供に伝えられるかしら。 何処かの世界では明日の事を、 『日が昇り月が出て、また日が出る』と書くらしい。 それならば、館の主が目を閉じている宵にしか会えない。 そんな私達に最も近しき挨拶を。 次の待宵館をお楽しみに。 月と共に、貴方と語れることを。貴方に紹介できることを。 彼と月見酒でもしながら願っているわ。 「──また“明日”」 私の最初の人ではなかった、家族。 ── 次の待宵館で会いましょう 『ええ。また“明日”、ユピテル』 (141) 2021/10/28(Thu) 20:59:54 |
テラは、ダミ声の合成音声。 (a20) 2021/10/28(Thu) 20:59:56 |
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