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【人】 二年生 小林 友[青いインクに声を乗せて 俺はこの便箋越しの相手と何を語るだろう。 俺がこの桐皇学院高等学校の二年生で この本が好きで読んでいたこと。 図書館へはよく放課後本を読みに来ること。 名前は……そうだ、ユウ、ということにしよう。 もしなんかお化けだったら、怖いし。 俺はペンを走らせながら ふと、自分の口角が上がっていることに気付くだろう。 物語の一頁に自分がいるみたいな不思議な感覚。] (113) 2020/09/28(Mon) 13:35:03 |
【秘】 二年生 小林 友 → 元チアリーダー 早乙女 菜月[便箋の向こう側に、誰かいるのだとしたら いったいどんな気持ちでペンを走らせているのだろう。 ……願わくば、俺と同じように このやり取りに胸を躍らせてくれていたらいい、と。]* (-84) 2020/09/28(Mon) 13:36:47 |
【秘】 元チアリーダー 早乙女 菜月 → 二年生 小林 友[コバルトブルーのペンに対して、私が選んだのはただのシャーペン。 消えるペンは持っていたけど、あれだとたくさんは書き直せないから。 だけど、何を書けばいいんだろう。紙に芯が刺さってしまったみたいに、動かない。 これがSNSの投稿だったら、返事は迷わない。最速で「イイネ!」を押して、何か一言添える。それこそ、「知性!」だけでも笑えるかもしれない。 誰かが話したら、決して邪魔にならないリアクションを添えて、次の話題につないでいく。 これまで私は、そういう繊細なバランスをとることで、アキナ達を初めとする様々な人たちと信頼関係を築いてきた気がする。 共感の表情、笑い飛ばす声、大げさなボディランゲージ。人間なんて案外単純なもので、気持ちよく喋らせることができれば、会話の中身なんか無くても気に入ってもらえる。 私は子供の時から、そういう間合いを取るのが得意だった。タイミング重視で言葉をペラペラにして、歪みがあれば調整して。 だけど、コバルトブルーには、勢いだけじゃない言葉を添えたかった。 正しい言葉だけを選び取ろうとして、何度も消しゴムをこすりつける。] (-92) 2020/09/28(Mon) 22:49:50 |
【秘】 元チアリーダー 早乙女 菜月 → 二年生 小林 友私ね、チアリーダー部だったの。 だけどもう辞めちゃった。 そしたらさ、チア部っておでこ全開じゃん? あんまりからかわれるから、前髪作っちゃった。 まだうまく使えなくて、真ん中でパカッて割れちゃうんだけどね。 辞めちゃった理由はね、 イベントは全部消えちゃうし 練習マジできついし 人が降ってくるし やっと後輩ができると思ったのに 私がいると迷惑になるし チア漬けすぎて、成績もちょっとやばかったし 家に全然いられないし (-93) 2020/09/28(Mon) 23:00:52 |
【独】 二年生 小林 友/* 同村回数より、リアルでご飯行った回数の方が多いという仲だけど、ご本人の話してるうちにぐわぁぁあーーっと情動が巡っていく感じ、多分言語化すると菜月ちゃんのこの青い匂いのする忙しなさになるんじゃないかなって。 忙しない、って悪い意味じゃなく。 私はそこ端折る傾向にあるので率直にすごいと思うの。 (-103) 2020/09/29(Tue) 0:45:07 |
【独】 二年生 小林 友/* うーんこういう灰を普段残さない悪癖が邪魔をする。 上手く言えてるか分からないけど、風景も、情動も、すごく写実的。キャラクターの目を通した世界が4Dで見れる。振動、音、匂い、水気、全部わかる。 (-104) 2020/09/29(Tue) 0:47:52 |
【人】 二年生 小林 友「いいとも、なんでもかまわない。 神様のお授けなった子供だから、 大事にして育てよう。 きっと大きくなったら、りこうな、 いい子になるに違いない」 ─────『赤いろうそくと人魚』 小川 未明 (136) 2020/09/29(Tue) 0:54:45 |
【人】 二年生 小林 友[バスケ部の面々にアイスを奢られ帰ったあの日。 家に帰るなり、出迎えた母さんは ぎょっとした顔で俺を見た。] 「やっだアンタ!目が真っ赤! なに、どしたの。」 [小太りの腹に押されてぱつぱつになった エプロンで手をふきふき、 俺の顔を覗き込もうとするものだから 俺はいやいやと首を振って逃げた。] おふくろには関係ないだろ! ……別に、なんもないったら。 [いや本当は今日は人生で一二を争う トンデモ現象に遭遇したのだけれど。 それを母さんに言ったところで 信じて貰えないだろうし……それに 心配症の母さんは多分、もっと別なことに 気をもんでいるに違いないのだ。 ほら、部屋に行こうとする俺の前を塞ぐように 視線をさ迷わせながら、忙しなく手を揉み合わせ] (137) 2020/09/29(Tue) 0:55:16 |
【人】 二年生 小林 友「…………本当に、何も無いの?」 [この、目。 慈しみ溢れるこの目を向けられると 俺はもう、何も言えなくなる。 昔っから、そう。 彼女は、自分の息子がいじめられてやしないか それを健気に心の内に留めてやしないか 心配で心配で仕方ないのだ。 安心して、母さん。 あんたの息子はいじめられてない。 今日も陽気で心優しい連中に囲まれて ソーダアイスを食ってきたところ。 あんたの息子がこんなんなのは、 いじめのせいとかじゃ、全然なくて ただ、あんたの息子がダメなだけ。] (138) 2020/09/29(Tue) 0:55:46 |
【人】 二年生 小林 友[それを、ぶちまけられたらどれだけいいか。 結局、その日も俺は沈黙を選択して 母さんを半ば突き飛ばすように自室に籠って ─────ふと、図書館から持ち出した あの本のことを思い返すんだ。] ……やっべ、手続きなんもしてね…… ………………あー、まいっか。 [どうせ日陰に生きるもの。 ここに「図書館からの無断持ち出し」の前科が 加わったところで、一体なんだというのか。 本を捲って、あのクソダs……いや、 キッチュな便箋を探すと、 それは変わらず本の間にいた、が。] (139) 2020/09/29(Tue) 0:56:17 |
【人】 二年生 小林 友[だから、返事を書いたんだ。 顔を見れば声も出ないくせに、 人かどうかも分からない相手になら こんなに嬉々として筆が取れるのかって 自分でも意外なくらい。] (141) 2020/09/29(Tue) 0:57:12 |
【置】 二年生 小林 友 へえ、タメじゃん! 図書館はいつも俺一人だったけど…… この本、他に誰も読まないと思ってた。 所謂、ハピエンものじゃないし。 俺も、絵があるのも好き。 けど、この本は写実的っていうか…… 読んでるうちに頭の中に風景が浮かぶんだ。 そう、初めてなんだ。 じゃあ……………… (L6) 2020/09/29(Tue) 0:58:13 公開: 2020/09/29(Tue) 1:00:00 |
【秘】 二年生 小林 友 → 元チアリーダー 早乙女 菜月たくさん、知って欲しい。 ひとつひとつの物語はすごく小さくて 些細なものかもしれないけれど。 そうしてこの本を読み終えた時に 「好き」って思って貰えたら、嬉しいな。 (-106) 2020/09/29(Tue) 0:58:42 |
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