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【独】 旅人 J/* 見つけてしまっていいのか 見つけていただくのを待つのがいいのか 無限に悩んでしまう優柔不断をやめたいよ〜〜>< ちょっとまだ一言も発してないのに 何から何まで好みで致死なんだけど 寄せてくださってる??偶然??神??神はあってる (-5) 2022/03/13(Sun) 13:37:00 |
【人】 商人 J[ 男はひとり、雑多に人々が行きかう表通りを歩く。 後ろに手を組んで、薄く笑みを浮かべながら。 表の仕事は所詮小さな商売だった。 これといって力を入れることも無ければ、手を広げることもない。 だからこうして商品を物色するのは主に闇商としてのこと。 商品とそれを売る者買う者。 この街を訪れる人間は百戦錬磨の商売人から歴戦の傭兵もいれば、右も左もわからないような新米や鴨にしかならない駆け出しもいる。 それを見抜く目こそが商売人としての才覚。 男はその才覚に関しては自信をもっていた、それこそ表の商売だってその気になればそれなりの成功を収められるだろう。] (15) 2022/03/13(Sun) 16:49:27 |
【人】 商人 J[ だが、男にその気はなかった。 仮りにあったとしてもそれは難しいことなのだ。 暗部を知ったものが、それを切り離して表に出ることは想像するよりもずっと難しい。 それこそ、全ての財産、そして自分の命を秤に賭けることにだってなりかねない。 だから、こうして表通りを歩くときはどうしても自分は異分子であると感じている。 もちろんそうであるという空気を纏っているつもりはないが。 活気に溢れ人々の笑顔の多いここよりも、街の片隅のほうがずっと居心地良く感じている。] (16) 2022/03/13(Sun) 16:49:46 |
【人】 商人 J[ そんな風に歩いているときだった。 目を引いたのは真白の髪の女だった。 ドレスのような衣服に鎧を身にまとう女。 冒険者のような出で立ちに見せているのだろうか、だがその身にまとうものの質は見逃せない。 目利きができるものならばこそだが。] 『美しい装飾品を扱う店をご存じないかしら』 [ この街の者ではない。 それは立ち振る舞いからも察することができる。] (17) 2022/03/13(Sun) 16:50:18 |
【人】 商人 J[ すれ違うとき、その顔に目を惹かれた。 美しい顔立ち、まだ幼さを残すそれは年若く思わせた。 そんな顔に張り付いた冷たい表情。 そして右目を隠す真白の髪と鉄製の眼帯。 それは、鎧を纏っていてさえも良家の人間と思わせる姿にあって、一際異彩を放っていた。 護衛はない。 ひとりで行動しているのが、そのままひとりでこの街に滞在していることにはならないが。] ( 訳あり……か ) [ それがどの様な事情かはわからないが、それは決して男にとって悪いことではなかった。] (18) 2022/03/13(Sun) 16:52:01 |
【人】 商人 J[ 蜘蛛を仕留めるにはどうしたらいいのか。 それは獲物を引っ掛けてやればいいのだ。 張り巡らせた白い糸の罠に、それに牙を立てようとした瞬間こそが機会となる。] (19) 2022/03/13(Sun) 16:53:48 |
【人】 商人 J[ 男はその気配をそっと人混みの中へと溶け込ませる。 充分な距離を保ちながら女の背中を追う。 男とは違って目立つその美しく白い髪。 追うこと自体は難しくはないだろう。 女がある程度の警戒をしていたとしても、それが特別なスキルでもなければ。]* (20) 2022/03/13(Sun) 16:57:11 |
【人】 旅人 J[幾つかの些細な買い物をして その度金貨を見せつけて 誰かに阻まれることがなければ そのまま宿屋の一つに堂々と入って行く。 W装飾品を求める 眼帯をした白い金持ちの女が 泊まる宿だW 人々にそんな印象がつくことを願い。 小さめの宿屋は2階の部屋を全て貸切にする。 自分に用のあるものがもしくれば 2階奥の部屋に直接通すよう主人に言い付けて。 十日分纏めて払えば決して悪い顔はされない。] (22) 2022/03/13(Sun) 19:16:35 |
【人】 旅人 J……ふぅ [一体、何日でこの街の闇商人と接触が叶うだろう。 何日で必要な情報を引き出せるだろう。 此処がもしもダメなら次は北か南か。 まさか海を渡って東か。 自分が途轍もなく小さな存在だと実感する。 そして問わずにいられない。 無為に遺産を喰い潰す己につけられる価値はあるのか、と。 散らす財は元は領民の血税だ。 路銀は出来るだけ節約しているが、それでも。] (23) 2022/03/13(Sun) 19:18:51 |
【人】 旅人 J[そんなことを考えながら、身体を動かすために 紙袋から出した果物を齧り咀嚼し嚥下する。 部屋の中、ひとり。 寝具と小さな机と椅子しかない部屋は 些か、ほんの些か、落ち着きを得られた。 補給を終えれば酒場のような場所へ 向かうことになるが、気は重たかった。*] (24) 2022/03/13(Sun) 19:20:49 |
【独】 旅人 J/* >>15 ジュダスくん有能〜〜〜〜しってた〜〜〜〜 かっこいい( ; ; ) >>16 異分子。。偶然かも知らんけど>>14に 呼応してくれてる感じするすき;;;; >活気に溢れ人々の笑顔の多いここよりも、街の片隅のほうがずっと居心地良く感じている。 かわいいよぉ…… >>17 目利きで見抜いてくれたうれしい へへ >>18 拾いがうますぎて解釈がやさしすぎてころがる じょんさんはやっぱり天才だな………… >>19 蜘蛛の巣を上手く使ってくれすぎてしんどい 煮るなり焼くなりすきにしてくれ >>20 ストーカー先がストーキングしてくれるの なんてご褒美ですかね…………(?? (-9) 2022/03/13(Sun) 20:07:38 |
【人】 商人 J[ そんな落ち着いた空気を破るように、女の耳に乾いた木を叩く音が三つ、その耳へと届いた。 扉の外にいるのは灰色の髪をした男がひとり。 女に護衛はない。 距離を取り、自分の他にも女を探る視線が無いか確かめたが、女に好奇以外の目が向けられてはいなかった。 女がひとりで宿を取っていることもわかった。 故に、接触することに危険はない。 少なくとも自分の側にはないと、そう男は判断した。 コン、コン、コン と、再び三度扉を叩く音。] (25) 2022/03/13(Sun) 20:33:03 |
【人】 商人 J[ 女が探しているものは装飾品の類。 それは彼女のあとを尾けることでわかってことだった。 だが、それは本当のことではないだろう。 彼女の金銭感覚が庶民ではないとその行動が示していたが、ならば金に飽かせて買い漁ればいい。目当てのものがあるときても、宝石商の元へ向かえばいいのだ。これ見よがしに金を持っていることを知らしめることはない。 つまり、女には何か目的があるということ。 それは決して表では解決できないことなのだ。 何を求めているのかはしらないが。 身なりのいい金を持った若く美しい女がひとり、闇商人である男が目をつけるのは必然であった。] (26) 2022/03/13(Sun) 20:33:22 |
【人】 商人 J[ 高級宿というわけではないにしても、フロアひとつを貸し切るなどどれほど金を無駄遣いするのだろうか。 そうしてまで何を探しているのか。 男にわかることは、女が金の使い方も、手の伸ばし方も知らないということ。 薄く浮かべていた笑みが大きく三日月を描く。 これは滅多にない、楽な仕事だと、そう深めた笑みを元の薄笑みに戻すと男は後ろに手を組みながら女の返事を待った。]* (27) 2022/03/13(Sun) 20:34:22 |
【人】 旅人 J[不在と思われて立ち去られるのも 部屋を荒らさんと扉を破られるのも嬉しくない。 態と硬いブーツの底で木製の床の上 足音を立てて扉の近くへと寄る。 まだ開けぬまま。 鍵もまだ、かけたまま。] (29) 2022/03/13(Sun) 21:08:19 |
【人】 旅人 J……どちら様かしら? [女の声でそう訊ねた。 ノック音だけでは何もわからない。 ただ金を奪いにきた暴漢という可能性もある。 周りに迷惑をかけたくなく話を聞かれたくもないから 同階は貸し切っており、 2階ならば窓から飛び降りて逃げる事も自分にはできる。*] (30) 2022/03/13(Sun) 21:10:15 |
【人】 商人 J[ 部屋の中から女の声が返る。 緊張を孕む音、それはそうだろう。今この場で女の身を守るのは女自身でしかないのだから。 だが男はすぐに答えない。 不安と緊張と、想像を掻き立てる時間を与える。 そうして、たっぷりと呼吸三つ分の間を空けて答えた。] ケリオス商会と言います。 [ 漸く答えたのはそれだけ。 また沈黙を以て間を空け、女の反応を待った。] (31) 2022/03/13(Sun) 21:29:39 |
【人】 商人 J[ さて、実際はどのような女か。 ひとりで裏道に足を踏み入れようとするのは豪胆の証か、それともまるで世間を知らないのか。 表と裏の違いがわかる程度には何も知らないということはないのだろう。 だが、場数を踏んでいるとは想像しにくい。 余りにも警戒が薄すぎる。 何か、身を守る術があるのか。 たとえば魔術師の類だとか、或いは奥の手のようなものが。 力任せというのは上手くないだろう。 そのような手を使うことはめったにないが。 いずれにせよ、容易な相手ならばそれに越したことはない。]* (32) 2022/03/13(Sun) 21:30:46 |
【人】 旅人 J[日の当たる場所で育った自分に 盗品を取り戻すすべを 教えてくれる者はいなかった。 然るべき届けは出したが待つ意義を感じなかった。 時折、考え悩む。 この方法で本当に届くのかと。] (33) 2022/03/13(Sun) 22:33:51 |
【人】 旅人 J[立ち去った気配はないが 問いかけに返事がなかった。>>31 隻眼を足下に向ける。 扉の隙間から届く影を確認できない。 目の前に人がいたらわかるように 廊下の明かりを強めておくべきだった。 普段ならそうした。 今日は細工をする時間もなかったのだ。 その事実とすぐに反応がないことに 焦燥して喉が乾く。 表通りの喧騒が嘘のように何の音もしなかった。 喉を鳴らす音すら扉越しに聞こえてしまいそうで 唾を飲み込むのを必死に耐えた。 弱さを、取引相手になるならば見せてはならない。 自分のような世間知らずは、 あっという間もなく飲み込まれてしまう。 どこまで隠し切れるかは謎であり、 既に色々と掴まれていることは想像もしていない。] (34) 2022/03/13(Sun) 22:36:16 |
【人】 旅人 J[永遠に感じられる沈黙のあと 一言だけの返事が返された。>>31 男の、どこか余裕の感じられる声だった。 ケリオス商会。 覚えがない。 尤も、覚えがないことだらけであるが……。 相手には、底知らぬものを感じた。 これまで対峙してきた者たちも 生きる世界が違い、理解しあえぬと思ってきたが 何であろう、それらとも次元の違いを感じる。 扉越しに一言受けただけで、 三日歩き倒したのと同じくらい 疲労を感じていることがその証左だ。 だがそれでも。 必要な情報をもつものなら拒む理由はなく 探し物を続ける資金だけが騙し取られてはならない。 身を守るすべは剣だけだが 肉体や命を軽んじていればこそ無謀なこともする。] (35) 2022/03/13(Sun) 22:38:27 |
【人】 旅人 J[刺突剣の柄から手を離し、 鍵を開け、扉を開き、 愛想のない顔を覗かせた。 平均よりやや低い身長で見上げた 灰色の髪、色の濃い眼鏡。 口許は笑みの形を作っているようだが 胡散臭さが感じられ、目が見えないのは不気味だ。] 何か、売りに来てくれたのかしら お仕事の話なら、こちらへどうぞ ケリオス商会の────何さん? [部屋の中に一つだけある椅子を薦め名を訊ねる。 隣の部屋から椅子を運ぶ時間もなかったのだ。 気丈に振る舞っているのが見抜かれぬとよいのだが。*] (36) 2022/03/13(Sun) 22:41:25 |
【人】 商人 J[ 失ったものを取り戻すことはできない。 神という存在がいて気まぐれに奇跡でも起こさない限りは。 それが、たとえ些細なものでも、命にも換えられない大切なものでも。 だが、奇跡というものは偶にやってくる。 気まぐれな神がこの世界に存在しなかったとしても。 奇跡というものは起こるのだ。] (37) 2022/03/13(Sun) 23:24:22 |
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