【秘】 幕の中で イレネオ → 花浅葱 エルヴィーノそうして、続く言葉にもう一度頷いて。 「ありがとうございます。」 ようやく目を合わせた男は、憑き物が落ちたようにすっきりと言った。 それは先の約束へのものに聞こえたかもしれないし、単に差し入れに対してに聞こえたかもしれない。 最後にひとつ、名残を惜しむように肌を撫でた。それだけ。 引き留めることはせずに、貴方の背を目で追って見送った。 (-544) 2023/09/26(Tue) 12:48:45 |
フィオレは、結局ローストチキンの方は、そのまま差し入れしてあげた。 (a27) 2023/09/26(Tue) 12:49:57 |
【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ強い腕が貴方を引き寄せる。 それは何もロマンチックな話ではない。場合によっては暴行と呼ばれる点でのみ共通する。 隘路に潜む獲物を引きずり出し、己に有利な状況に持ち込むように。 貴方が連れ出されるのは、先程よりは広い路地だ。 ぶつかっただろう。倒れ込む形。 そうして捕まった。 「逃げたな。」 暗い夜の路地裏。暗い色をした衣服を着た長身の男。 端的な一言は、まるで悪役だ。 「ノッテファミリーか。」 「仕事帰りか? 臭うぞ。」 (-545) 2023/09/26(Tue) 12:56:47 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ続く刺激には、触れられるだけでもくすぐったいのか普段の姿からは到底想像できないほど甘やかな声を漏らす。 快楽を感じやすいその体はやけに敏感で、赤い痕が散らされた後は無気力な姿と相まって煽情的であった。 男はぼんやりと、まだ理性の残る頭で考えている。 貴方はこの後自分がどうなるのかわかっているのだろうか。 誰かの前でこの姿をさらした瞬間獣に食われる餌よろしく人気者になってしまう気がするのだが。 甘いなあ、甘い。俺が不安なのは、そんなことじゃあないんだとどうやれば伝わるのかはついぞわからないまま。 その己に触れる手を取り上げれば、包むように一本一本指を絡めていく。 そのまま貴方の手の甲を口元へと寄せていき、へにゃと柔らかに口を緩ませたのも一瞬。 「なあ――幼馴染」 「お前がただの盛った犬だと俺に思われたくなければ今すぐ止めろ」 失望手前、最後の通告だと言わんばかりに貴方を見据えた。 (-547) 2023/09/26(Tue) 13:12:20 |
【秘】 幕の中で イレネオ → リヴィオ「そうですね。」 犬は受けた恩を忘れない。 貴方が自分の先輩であったこと、共に働いたことを忘れているわけでは当然ない。 だから一層嘆かわしい。だから一層恨めしい。だから一層憎らしい。 「俺も会いたくなかったですよ。」 そう言った言葉に、実際どれ程の感情が籠っていたのか。 男のかんばせに傷心は浮かんでいない。ただ冴えて冷えた蔑みだけがあった。貴方も見たことがあるかもしれない、それは男が悪人に向ける顔。 こん。 こん、こん。 響く音はここ数日で癖になったもの。 しかし男は、この仕事を、作業にしてはいなかった。 (-548) 2023/09/26(Tue) 13:14:42 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 傷入りのネイル ダニエラばん。 音。大きな音。 それは男が机を叩いた音。 単純な威圧。分かりやすく、安直な。 「ダニエラ。」 これで、貴方が止めないなら。 それは慈悲だ。男の────善性と言うのは乱暴か。 それでも、ここが境界。越えさせれば、貴方は傷を負うことになる。 男はまた、椅子を鳴らして立ち上がり。 貴方より長いリーチをいいことにして。 その襟元を、締め上げるように掴むはずだ。 (-549) 2023/09/26(Tue) 13:28:47 |
【秘】 路地の花 フィオレ → 幕の中で イレネオ倒れ込んだ先。 自分の手を掴んで引き込んだのは、助けに来た"家族"なんかではなくて。 先程、自分に探りを入れた男。 やっぱり全部聞いてたんじゃない。と舌打ちでも出てしまいそうだ。 「逃げて当然でしょう。電話の内容を不躾に尋ねた上で、かまをかけてくるような男。信用ならないもの」 口では余裕ぶってそう言うものの。 ぐ、と掴まれた腕を振りほどこうと力を込める。 「離して」 「あなたに話したことが全てよ」 冷や汗。 冷静を装ってこそいるが、あなたの前にいることは自分に得がないと分かっている。 知らない振りでまだ、やり過ごせやしないだろうかと。 広い路地の、逃げ道を探る。 暗がりに目を凝らすその時間は、明確な隙になるだろう。 (-550) 2023/09/26(Tue) 13:29:30 |
ヴィットーレは、痺れて感覚のないままの片手を撫でた。 (c38) 2023/09/26(Tue) 13:40:48 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 口に金貨を ルチアーノ男は警察である。模範的で、至極真っ当な警官である。 真面目だから法に従う。 真面目だから忠実でいる。 その病的なまでの生真面目さを育んだのは誰だったのだろう。 さて。 貴方の言葉に対し、男は片眉を持ち上げた。 心底意味が解らない。 それは、そんな表情。 「罰なんか受けちゃいないだろう。」 「ここは留置所だぞ。刑務所じゃない。」 連日に渡って振るった暴力は、何も裁きのためのものではない。 それは手段だった。任務を遂行するための。仕事に熱心な男の、ただの仕事の一部だった。 私刑の意図など毛の先程もない。 「そうだな。受けた後ならいいんじゃないか。」 「それがどうした?」 お前は何を、当然のことを。 そう言いたげな声音は、男が心からそう考えていることの証左だった。 この男は、法に忠実だ。 法がそう裁いたなら、ひとつの文句も出しはしない。 法がそう裁いたなら。 (-551) 2023/09/26(Tue) 13:47:16 |
【独】 リヴィオ/* またこいつ自分から既知作ってねぇななんですが 死ぬ気満々だと自分が苦しむからつい(つい) 有給取って海に飛び込み人 バシャンッ 墓こわくて 村立ってから事前に出来た既知たち 【警察】 ・ニーノ→無敵ロード()に憧れを抱かれている ・ダニエラ→3分待ってくれ事件からのピン留め ・エルヴィーノ→後輩、色々教えた 【マフィア】 ・ルチアーノ→猫友() 突然の既知まとめをしたけど、ウーン ここから色々起きたな…あと狼陣営二人も関わったけど 黒眼鏡さんは早い脱落もあってそんなに話せず ニコロは…は、………なに……?なんなんだ? 狼になった理由はまぁ、素どっかで出すかと 次点は鋼鉄人形(場合によって虚無になる)だったけど 狂狼と鈍狼じゃあまぁ色々変わったね 狂な分まだ感情向けられる、鈍はだめ、終わり あと役職的にも死んでもおかしくないをね ところでニコロおまえ……なにしてる? (-552) 2023/09/26(Tue) 13:59:14 |
リヴィオは、叩き起された後、その場から姿を消していた。 (a28) 2023/09/26(Tue) 14:01:16 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 黒眼鏡「そういう話は聞いていない。」 にやついた笑顔、対していつも通りの渋面。 聞きたいのは思い出話でも、女の趣味の話でもない。 「どうしてお前が知っている?」 「彼女の……話は」 「極秘事項だったはずだが。」 彼女の素性。彼女の献金。彼女の交渉。 それらは全て、署長代理との間で行われた物のはずだった。 マフィアである貴方が知りようはずもない。 この男でさえ知らない話だったのだ。あの日まで。それもまた、気に食わない。 「どこで繋がった?」 「どういう話をしたんだ。」 彼女の行動にマフィアの息がかかっていたら。 それを探れ。主人の命令だ。 搦手の使えぬ男には荷が重いだろうに。 (-553) 2023/09/26(Tue) 14:15:12 |
【秘】 黒眼鏡 → 幕の中で イレネオ「どうしてだと思う? ……というか」 器用に手錠をしたまま、頬杖をつく。 ここに看守がいれば態度が悪いと指導をしただろうが、 ここには今あなたしかいない。 「そこまでいけば、簡単な話だと思うがね。 ──聞いてねえのか? 飼い主から」 答えはすでにそこにある。 少し意外そうな顔をして、尋ねた。 (-554) 2023/09/26(Tue) 14:21:02 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → corposant ロメオ誰も邪魔の入らないその空間、聞こえるはたった二人の吐息だけ。 しばらく互いに余韻から返ってくることはできなかっただろうか。 繋がった結合部をあまり刺激しないように、許す限りその時間を味いたくて目を閉じる。 言葉はなくとも、そこに熱があればいい、夢なら覚めないでほしかった。 「……まだ、電気は通ってる」 従業員用のシャワーが一つだけある、と男は告げた。 最低限の処理はなされたあとだ、その時も反応仕かけた自分の身体は理性を総動員してなんとか収めてやった。 下着やらなにやらを身に纏い、ふらふらと立ち上がれば、男はまともに身体を洗わないまま何処かへと向かおうとする。 貴方にシャワーを譲るためだ。 「ロメオ、来てくれて助かった」 楽に、なれたと落とした声は何処か寂しげであった。 あの時と変わらない、変わるには怖がり過ぎていて。 (-555) 2023/09/26(Tue) 14:29:26 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「―――別に、所構わず盛りたいわけじゃないんだけど」 その声色には、流石の男も反応して、口づけていた顔をゆっくりと上げた。 ただ、こうしなきゃ残ったままの鎖を断ち切れない。 そう思ったから始めたことだ。 覚悟はとっくにできている。…………けれど。 「じゃあどうしたら、キミはそこから出てきてくれるの」 キミはきっとそんな事されてないとか、そういう事を言うのだろうな。 「僕はただ……」 例え、失望されてしまったとしても。 例え、嫌われてしまったとしても。 例え、一緒に生きられなかったとしても。 「キミに自由になってほしいだけだよ」 ぽたりと、溢れた涙が頬を伝う。 言わなくても良いことを言ってる自覚はあるけれど、止められなかった。 (-556) 2023/09/26(Tue) 14:42:19 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロここまでしておいて。 こうまでしておいて。 それでもなおこの男は、 貴方に欲情していない。 これは欲からくる行為ではない。 眼鏡が邪魔だ。 気付いて寸前でそれを外せば、貴方が唇を引き結ぶ最後の抵抗が見えた。 死にかけのうさぎのようなささやかなそれに、口角が上がる。 ▽ (-557) 2023/09/26(Tue) 14:51:51 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 月桂樹の花 ニコロ一度。 唇を重ねる。押し付けるような、触れあうだけのそれ。 同時に男は手の位置を移動させた。貴方が逃げないことを知って閉じ込めるのを止める。片手は貴方の頭に回る。 具合を確かめるようにもう一度。 「口」 「開けましょうよ」 片手は貴方の下肢に回る。 直接は触れない。付け根を撫でるだけ、けれど。 声ひとつが漏れれば、滑り込ませる隙はある。 (-558) 2023/09/26(Tue) 14:52:08 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ――その日男は、朝礼の後姿を消した。 一箇所牢屋に立ち寄ったけれど、それを知るのは本人のみだ。 「じゃあ、そろそろ始めましょうか」 人気のない会議室でノートパソコンを開き、協力者に指示をする。それは事前に手を回した、マスコミの折り紙付きの情報発信者。 僕はこれから、警察としては褒められない手を使って、ある人物を告発する。 ▼ (33) 2023/09/26(Tue) 14:54:51 |
【置】 花浅葱 エルヴィーノ『反社会組織取締法』施行の立役者、 ヴェスペッラ警察署長代理、ナルチーゾ・ノーノ氏。 使用された多額の献金は、違法献金! 資産家、アリソン・カンパネッロ女史の正体は、 アレッサンドロ・ルカーニア マフィアのカポ・レジーム、 ”黒眼鏡” これを皆は許せるだろうか? あの署長代理を即刻更迭せよ! (L7) 2023/09/26(Tue) 14:58:18 公開: 2023/09/26(Tue) 15:00:00 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノSNSで唐突に発信されたニュースは、瞬く間に広く拡散された。 発信者が何万ものフォロワーを抱えるインフルエンサーだからというのもあるが、その内容があまりにも衝撃的だったからだ。 拡散され、炎上し、その矛先はすぐに警察へ向かう。 今頃きっと、署の電話はなりっぱなしに違いない。 その状況をしかと見届けた僕は、直ぐに告発文を手にして署長代理の部屋へ移動する。 そこに前日約束した彼は居ない。 ずっとSNSに齧り付いていたから、彼が自首をしたことは……まだ知らない。 それでもともに来てくれた警官と、どさくさに紛れて逃げられぬよう、すぐに取り押さえることができる場所に陣取っていた。 逮捕令状? そんなものは必要ない。……と、思っている。 自分が施行した法律をもって、今はまだその男を逮捕可能のはずだ。 証拠の証言もしっかりと抑えてあるから、取締法がなくなったとしても署長代理を勾留することは可能だろうし。 警察はそもそもがこういったスキャンダルを重く捉える組織だから、 罪はどうあれ、彼を署長代理に据えたままにはもう、出来ないはずだ。 ▼ (34) 2023/09/26(Tue) 15:00:45 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ―――そうしてその日、銃声がひとつ、鳴った。 これはヴェスペッラ警察署長代理、ナルチーゾ・ノーノが 電光石火で逮捕されることになる少し前の出来事だ。 (35) 2023/09/26(Tue) 15:03:03 |
【墓】 黒眼鏡「ハハハ」 独房の中、腕を枕にベッドにごろんと寝転がる。 ぶらぶらと足が揺れて、天井を見る目がすうと細まった。 「やっと『プラン』が整った」 (+75) 2023/09/26(Tue) 15:04:22 |
【秘】 幕の中で イレネオ → 暗雲の陰に ニーノこれはその後の話。 気を失った貴方の姿に、これは大きく舌を打ち。 けれどその身体を、手酷く投げ捨てるなどということはしなかった。 ゆっくりと息を吸う。 それを長く吐く。 そうして目を閉じれば、そこにあるのはいつもの顔。 冷静で生真面目で四角四面で、正義漢のイレネオ・デ・マリア。 貴方を椅子に座らせて、男は落ち着いて人を呼んだ。 やはり体調が悪い。 治療を優先するように。 男が貴方にしたことは、それきり。 きっと、もう会うこともないだろう。 男にとって、貴方は隣人であった。 それでも、しかし。 隣人を須らく愛するほどには、 男は情深い人間ではなかった。 (-559) 2023/09/26(Tue) 15:22:00 |
【秘】 favorire アリーチェ → 暗雲の陰に ニーノ「ええ、沢山、……沢山伝えて貰ったわ。 何だか少し、似ているわね、私達。 こういう事を話すのは得意じゃないけれど、 それを言葉にしないと伝わらない人がいる時、 必死に言葉を紡ごうとするところとか、近いのかも」 周囲には最初からこう言うことを話すのが得意な人たちや、 言葉にしなくても伝えるのがうまい人たちが大勢いて。 貴方がこちらを陽だまりと思ってくれているなら、 こちらは貴方を太陽のように思っている。 「本当に?……ふふ、じゃあそう思ってくれたなら猶更、 私もちゃんと受け止められるように意識していかないと。 途中で挫けそうになる事があったら、またニーノに相談させてもらうね」 こうして気兼ねなく助けあえる同僚が、仲間がいる。 それだけでも、言葉にするだけの何倍も難しい「向き合う」と言うことに挑めそうな気がして、心が温かくなる。 看守の動きをこちらも見つめながら、別れ前の最後の問いとわかれば、「うん」と頷きを一つ落とした。 (-560) 2023/09/26(Tue) 15:22:12 |
【墓】 口に金貨を ルチアーノ「……面倒なことの気配がする」 硬い布団に潜って丸くなる。 ああ、 恋人 が恋しいな、態とらしく呟いて眠ろうとした。身体は休めておいたほうがいいと長年の勘が告げている。 「……」 「くっそ……ラウル!」 結局起き上がって一人の部下の名をよんだ。 (+76) 2023/09/26(Tue) 15:32:16 |
【秘】 傷入りのネイル ダニエラ → 幕の中で イレネオ「…なんですかあ。」 「いいじゃないですかあ、別にい」 「あたしは」 「イレネオさんをおもって、言ってるんですよお」 間延びした声で、女は述べた。 女にとって、必要なことを。 そしてあなたにとって、不必要なことを。 ――つ、と一瞬。呼吸が奪われるのはその頃か。 そんな状態で、女の口許はやおらに弧を描いた。 「…もういっかい、聞きます、けどお…、」 絞り出すような声。 塞がれた両手が抵抗を許さないから、そのままの姿勢で。 「 これ 、何人くらいに、したんです、かあ?」なんの危険も感じていなさそうに振る舞う。 こわい。こわい。こわい。こわい。でも。…でも。 (-561) 2023/09/26(Tue) 15:36:35 |
ダニエラは、笑っている。 (a29) 2023/09/26(Tue) 15:37:02 |
【秘】 法の下に イレネオ → 路地の花 フィオレ「離すと思うか。」 「全てなら尚更。」 焦った様子の貴方に対して男は高揚を見せない。 これは仕事である。これは責務である。これは使命である。 男の楽しみはそこにない。これから齎されることにもまた。 単に遂行する。過剰なまでにやり遂げる。これは法の犬だ。 隙を、見せてはいけなかった。 がん。 足元に衝撃。払うように一閃すれば貴方の身体は宙を舞うだろうか。そのまま地に叩きつけられるだろうか。 一瞬動きが止まってくれればいい。その一瞬、男の四肢が自由になったなら。 次の瞬間にはより有利な体制に持ち込める。貴方の四肢を上から抑え、携帯を取り上げて────顔認証でもあれば、解除は楽なのだが。 (-562) 2023/09/26(Tue) 15:37:34 |
【秘】 口に金貨を ルチアーノ → 花浅葱 エルヴィーノ「何を言ってる、俺は誰にもつかまってない。 俺はいつだって自由だ」 貴方が囚われてると思った影は今目の前にあるか? 鳴りを潜めているだけではあるのだろう、それでも。 「……いやすまん、ここには放り込まれたな。 カウントするな。だがここに来たのは俺の意思だ。 俺から連れて行けと、とある奴に頼んだ。だから、捕まってはない」 「なあエル、……俺はお前に何かを期待していたかと言えば嘘だ。 そこにいるだけで良くて都合良く待ってろと言って、 変わらないことを望むのが一番気楽で甘えてたんだ」 涙をこぼす姿に少なくともなにか無理をしているじゃないかとため息をつく。 本当に誰がこの心優しい幼馴染を唆したんだ。 「……それでもなあ。コレでなにかが変わったとして、 俺は何にも気分が良くなったりしないんだ。 嫌なことが一つなくなって、嫌だったことが一つ増えるだけ。 ……ファヴィオのことだろ? ……気にしとらんとは言わんが。 居ない奴のことで気に病むのは、お前の言う通りしたくない。 俺を信じてくれんか」 (-564) 2023/09/26(Tue) 15:44:39 |
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