【秘】 オネエ ヴィットーレ → 法の下に イレネオここにいるのは大人と大人。 純粋に遊ぶような心はとっくに失って、 雁字搦めに組み付いた思惑と手から溢れそうなほどの 大切なものを背負い込んで、対峙している。 「っ……はぁ………はぁ………」 荒くなる呼吸、酸素を吸い込むと同時に 痛みに叫びたくなる気持ちを飲み込む。 汗が流れて顎まで伝い、机に垂れる。 「……アタシ、赤いネイルは趣味じゃないのよ。 可愛いピンクに塗り直したいわね……」 それでも痛みから逃げ出すように何かを吐き出すことも無く。 雑談みたいなセリフを、絞り出すように口にする。 彼以外に語ることなど何も無い、と暗に示すように。 (-614) 2023/09/20(Wed) 17:44:09 |
【秘】 黒眼鏡 → 花浅葱 エルヴィーノ「オ、さすが。 ならなおさら、マフィアの言う事なんか聞いちゃいかんと思わんか。 お得意さんだから言ってるんだぜこれは」 へらへらと笑う。 施設から貸し出されたらしいスウェットの上下はだらしなく、 休日に寝転ぶおっさんそのものだ。 「いやまぁ、俺ぁ一応カポだから。 あいつからすりゃあ悪党の元締めだろ。 そこは別におかしなこと言ってねえと思うぜ。 心配かけてやんなよ」 …本人がいうことでもない。 自分の事を棚どころか天井裏にまで上げながら、 あぐらをかいたからだをゆらゆら揺らして。 「そりゃお前、マフィアのカポ・レジームアレッサンドロです! マフィア捕まえるために金出します! ……なんていったって受けてくれねえからだよ」 聞かれたことに、そう答えた。 (-615) 2023/09/20(Wed) 17:48:44 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 法の下に イレネオ笑い声が聞こえて、思わず顔を上げた。 この瞬間ギラギラした瞳が穏やかになって、澄んだ笑みをしていたから、思わず魅入ってしまった。 まさか本当に、そんなに愛されてるかもしれないなんて。 この時はまだ、ちゃんと理解はしてないけれど。 やっぱりまた羞恥を感じて視線を彷徨わせてうつむく。 その視線の先には、多分、張り詰めた熱がある。 「え? ………あ、」 何を、とは言われなくとも。 同じ男なんだから、それが何かなんてわからないはずがない。 戸惑いはすれど、人のものに触れた経験なんてないけれど、ある程度はどうしたらいいかはわかっている。 わかった、と頷いたなら、あなたはその手を導いてくれるだろうか。 なににしろ戸惑いながら、下着の上から触れることになるのだろう。 (-616) 2023/09/20(Wed) 17:50:33 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 黒眼鏡「両方の話を聞いておくのは大事なことだよ」 「心配を……かけたことは自覚してるけれど。 僕だって心配くらいするって話で……いや、その話はもう良い」 本題と違うことまで思い出してしまいそうで、頭を振った。 話に集中できなくなってしまう、これはいけない。 というかそのだらしない態度はよせ、とは思うのだが。 牢の外からしか会わないと、もうひとり、心配性の誰かと約束したから破れない。 態度の一つくらいは大目に見たって構わないだろう。 ツッコんではいけない。 「そんな事はわかってる。 マフィアのカポ・レジームが金出してまでマフィアを取り締まるのは何故かと聞いてるんだ。 これはマフィアにとって重大な……裏切り行為だろう?」 (-617) 2023/09/20(Wed) 17:58:40 |
【秘】 うたかたの ダニエラ → 黒眼鏡不自由な独房の中で。ぼろぼろの顔して。何を。 …そんな簡単なことじゃ、ないはずなのに。 だけど、鉄格子の向こうの姿から、潮風とオイルの香りがした気がして。 一緒に香ったコーヒー豆の香りに、小さく、息を呑んだ。 それは、錯覚のはずだけれど。 「……絶対…ですよお。」 「それまで、許してあげませんからあ」 そう口にして、少し笑えてしまったのは仕方がないと思う。 自分はもう少し、現実を見ているつもりだったのに。 「…言ってないなら、聞こえませえん。」 聞こえたところで、どうせ聞けない。 だからそう言って肩を竦めて、少しだけ笑って見せた。 この生意気が、あなたの部下の姿だと。 独断で危険な橋だって渡る。それがあなたの役に立つのなら。 「あー。でもお。」 思い出すように、添える。 「アレッサンドロさんが危ないことしないならあ、考えまあす。」 (-618) 2023/09/20(Wed) 18:15:12 |
【秘】 暗雲の陰に ニーノ → 法の下に イレネオおまえまで、は。 誰もまた捕まっているというのだろうか。 けれど尋ねるための形はすぐに思い浮かばず。 だから疑問は仕草にとりあえず現れたのみだった、小首を傾げて。 「……だいじょうぶです」 辛いは辛いが、幼少期から続くものだ。 慣れているからとこくり、ひとつ頷き。 気遣う言葉に一度瞼を落とし、次に開けた視界は一文しか書かれていない紙を。 「…………」 「……イレネオせんぱいが聞きたいこと。 なんですか、それともおなじ?」 「マフィアと関係、あるのかって」 (-619) 2023/09/20(Wed) 18:18:02 |
【秘】 黒眼鏡 → 花浅葱 エルヴィーノ「ああ、そうだな。 その通り、裏切ったワケ。 よくよく理由を知りたがるやつだなあ。 答えはさっきいったじゃねえか。 俺が阿呆だって話さ」 ごろん。 ついには腕を枕には、もう一度寝っ転がる。 「なンでそんなこと気にするのやら。 あのワンちゃんのことでもない、マフィアの同士討ちの話だろ? 素直に仕事が楽でいいなあっつって喜ぶわけにゃいかんのかね」 (-620) 2023/09/20(Wed) 18:22:45 |
【秘】 コピーキャット ペネロペ → 門を潜り ダヴィード『やりたいようにやれ』 『クソ忙しいから代わりに伝えといてくれ』 『喧嘩売りに行ったなら後が怖いぞ 以上』 (-621) 2023/09/20(Wed) 18:30:57 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 黒眼鏡「あぁ、駄目だね」 「裁判になればその理由は必ず聞かれるし、刑量の判断材料になる。 自分の首を絞めるだけだし、納得の行く理由を話してほしいものだけど」 むしろ話してくれたほうが仕事は楽になるんだけど?と冷めた目を向ける。 けれど裏切ったということをあなたの口からちゃんと聞いたことで、なんとなく、心が痛くなった。 多分それは……消耗している大事な幼馴染が、あなたの部下にいるからで。 「…………」 「裏切った仲間は、大事ではなかったのかい?」 語る声色は少しだけ、トーンが落ちた。 (-622) 2023/09/20(Wed) 18:32:06 |
【秘】 黒眼鏡 → うたかたの ダニエラ「それで許してもらえるンなら、安いもんさ」 なんとも気軽にいうものだ。 だけどこの気軽さで、どんな高価なものでもぽんと渡してくるのをあなたは知っている。 「あーあー、生意気に育っちまって… 誰に似たんだか。 周囲が悪いな、こりゃ」 やっぱマフィアはダメだ! なんて言っているが、それこそ本当にどの口が言うのだろうか。 「おまえ得意なんだから、オトコの前ではちゃんとそういうの隠せよ。 ツラは良いんだし、賢いし、その気になれば一発だろ。な」 格子の中から、どうしてこんなに自信を持って説教じみたことができるのだろうか? さっぱり自覚していないのか、 あるいは屋根の上まで棚上げしながら嘯いて。 「それはー………」 危ないことは。 「………しないとは約束できんから、 努力目標ということにはならんか?」 変なところで正直だ。 (-623) 2023/09/20(Wed) 18:34:05 |
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