【人】 IX『隠者』 アリア―― 現在:食堂 [ チェレスタとヒナギクに一時の別れを告げ、 シトラと共に先に食堂へ向かう。 そこに先客はいただろうか? いたのであれば挨拶を交わしつつ、 勝手知ったるその場で目的のものを探した。 ] ―― あった。カルクのスペシャルブレンド [ 共用のものが置いてある場所か、 あるいは私が個人的に使っている置き場か。 (あると思うんだよね、それぞれになんかそういうの) 取り出したそれはふわりと微かに良い香りを漂わせた ] (632) 2022/12/13(Tue) 22:16:11 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ カルク――『教皇』の彼は、 新顔の証持ちにはまず一度声を掛けているらしい>>119 無論、私も例に漏れず。 「どう、ですか? ええと… ここは賑やかですね。 あまり慣れてないものですから、 正直なところ少し戸惑っていますが …… 居心地は悪くありません」 新しい環境に気遣われた時は、たしかそう答えた。 森とは違ってここには人が多い。 それは私には新鮮で、けれど悪い気はしなかった。 心配は要らないとすぐに伝わっただろうけど、 最初の一年は祈祷室にもよく足を運んだ。 特別用事があったわけではなく、 単に、彼の用意する紅茶の数々が私は好きだった。>>25 シトラとユグが来て、祈祷室で過ごす数こそ減ったけれど こうして、彼のブレンドした茶葉はたびたび頂いている。 自分でできないこともないのだけれど、 自分でやると… 不本意ながら、どこか薬っぽくなるので… ] (633) 2022/12/13(Tue) 22:16:30 |
【人】 IX『隠者』 アリア[ 閑話休題。 目当ての茶葉を見つけた私は、それを手にシトラを見る。 この四年の間に彼女が挑戦してみようと思ったことに 「紅茶を淹れる」があったなら、 私は今だってこれをシトラに任せようと思うだろう。 ] お茶を淹れるならお菓子も必要だよね シトラ、ちょうどお菓子を作った残りが…とか あったりしない? [ って、ほんの少し冗談めいた笑みを浮かべ。 もしかしたら彼女が作った焼き菓子とか>>587 ちょうどよく残っていたりするのかもしれない。 そう思ったのは事実だけど、ダメ元というやつだ。 なければないで、 「じゃあ売店に何かないか見てみよっか」となるだけ。 さて、実際のところはどうだろう? *] (634) 2022/12/13(Tue) 22:16:48 |
IX『隠者』 アリアは、メモを貼った。 (a95) 2022/12/13(Tue) 22:22:25 |
【人】 XIV『節制』 シトラ ──回想・三年前の誕生日 [ 誕生日を祝う歌は、わたしの村にはなかった。 贈り物をする風習は、一応はあった。 毎年じゃなくて、5歳の誕生日にだけ その歳まで生きられたことを祝って 親から子へと、ぬいぐるみをひとつ贈る風習。 洋館まで持ってきた数少ない手荷物の中 鞄のほとんどを埋めていた白い犬は 5歳のわたしが両親から受け取ったもの。 わたしの村では誕生日は、幸運の訪れる日で その人個人の持つ力が 一年で最も増幅される一日だと信じられていた。 新しく始めたい物事、 どうしても成功させたい挑戦は特に 誕生日に行うのが最良とされていた。 だから、だったのでしょう。 わたしにとって誕生日は一年で一番 村のみんなを不必要に警戒させてしまう日で、 そうと判っていたからこそ 特別なことは一切せずに、 普段と変わらず過ごそうと努める日だった。] (635) 2022/12/13(Tue) 22:23:21 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ だから、洋館に来て驚いたの。 誕生日が毎年当たり前に祝われていたことに。 一年目は、一方的に受け取るばかりで 二年目になって職員さんを頼れるようになり 三年目になって初めて 唯一の特技を生かせるようになった。 事前に欲しいものが尋ねられていたならそれを、 尋ねられていなかったなら 消耗品やお菓子を小さな箱に詰めて。 拒絶されたり、遠慮されたりしない限りは 誰にでもおずおずと。 誕生日のわからないひとには、年の初めに贈ろうとした。 ──けれど、 あのひとの誕生日だけは あのひとが来た一年目は、お祝いできなかった。 前日まで悩んで、悩んで、悩み続けて 肝心の誕生日当日に、わたしは ひどい高熱を出して寝込んでしまったのだ。] (636) 2022/12/13(Tue) 22:24:21 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 紙製の品を贈れば 肌を傷つけてしまうかもしれない 筆記具を贈れば 滑り落ちたそれが目を突くかもしれない 毛糸を紡いだ品を贈れば 絡まって首を絞めてしまうかもしれない ぬいぐるみを縫って贈れば 内から針が出てきてしまうかもしれない お茶やお菓子を手作りして贈れば 混入した毒に気付けないかもしれない 植物や動物を贈り物とすれば それが原因で病気に罹ってしまうかもしれない ガラス、陶器? もってのほか。] (637) 2022/12/13(Tue) 22:24:46 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 何を選んでも、わたしが彼に贈ろうとするものを わたし自身が誰より信用できなくて、 すっかり熱が引いた頃には 渡す機会を完全に見失ってしまった。 初めて彼の姿を見たとき、 わたしを見るその表情に心臓が跳ねた。 わたしが少しでも彼に近付いてしまえば 取り返しのつかない災いが起こる、 そんな怖ろしい予感がした。 ごめんなさい。ごめんなさい。 どれほど謝っても償えるものではない。 たとえ故意ではなく 混乱の中で起こした過失だとしても、 わたしがあなたを この手で殺めたのは 紛うことなき事実なのだから! わたしを見て笑顔を失った彼と時を同じくして わたしも、すっと血の気が引いてゆくのを感じた。] (638) 2022/12/13(Tue) 22:25:12 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 自己紹介もそこそこにその場から走り去って 得体の知れない恐怖と寒気に襲われること一週間、 漸く落ち着いて部屋を出られるようになったとき わたしの方から彼に近付く勇気はもうなかった。 姿が見えれば、自然と距離を取った。 わたしたち、きっと、離れて暮らした方がいい。 彼が──クロさんがどう思っているかはさておき わたしの方はそう思っていたものだから、 他のみんなに贈られるのと同様 わたしの元へとやってきた羊のぬいぐるみに>>529 わたしは驚きを隠せなかった。 まるくて、白くて、 可愛らしく掌に乗るもふもふのひつじ。 ただただ愛らしさを振りまくそれは純粋に贈り物で、 『誕生日祝い』以上も以下もないのでしょう。 ひょっとすると、 わたしにだけ贈らないわけにもいかなくて やむを得ず贈ってくれたのかもしれない。] (639) 2022/12/13(Tue) 22:25:47 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ けれど、どんな気持ちで彼が贈ってくれたのかも 直に訊くのは怖くて尋ねられなかった。] ぅ、あ……っ、あり、がと……ござい、ます 大切に…………しま……す、ね [ 歓喜と恐怖、驚嘆と自戒 相反する二つの感情が押し寄せて勝手に声が震えた。 やっとのことでお礼を述べて受け取ったその子は 部屋の隅、チェストの上で 今日に至るまでずっと、わたしを見張っている。] (640) 2022/12/13(Tue) 22:27:46 |
【人】 XIV『節制』 シトラ[ 彼が洋館にやってきて二年目の誕生日 わたしは、贈り物に一冊のノートを選んだ。 考え抜いた末、それが一番実用的で かつ安全なように思えたの。 ただ、わたしの手で直接渡すのは やっぱり怖くて、こわくて。 彼の師でもあるフォルスさんに、 わたしの代わりに手渡してもらえるよう お願いさせてもらったのだった。 接客もお茶の用意も、わたしには難しいけれど 棚出しや陳列やお掃除ならきっと、できます ]** (641) 2022/12/13(Tue) 22:28:18 |
XIV『節制』 シトラは、メモを貼った。 (a96) 2022/12/13(Tue) 22:34:14 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 回想:洋館での一幕・壱 ── [ 洋館に来てすぐにゼロと名乗った彼>>549に なんとなく夜は秘密なのだと察したつもりで その後ゼロと呼びかけたならどんな顔をしたでしょうか? それからは誰にも聞こえない時にだけ、 大事に大事にその名を呼ぶのです。 わたしたちだけのナハト、なんて内緒話をするように。 屋敷を離れてすぐの生活には難儀しました。 世話役の執事やメイドがいるとはいっても、 一人の世話に何人もといったものではなく、 自分で判断して行動しなければいけないことも多くて。 でも何が当たり前でそうでないのか、生活全てをお膳立て され過ごした生粋の箱入りにはちょっとした試練でした。 その点、生きる為に磨かれたであろうナハトの順応性には 目を見張るものがありました。 きっと彼に教わることも多かったでしょう。 ] (642) 2022/12/13(Tue) 22:37:48 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 困ったことがあればいつでも手を差し伸べてくれたし、 とはいえ年中一緒じゃなくて、心地よく過ごせる距離を 手探りしてくれているようでもありました。>>547 目に見える気配りだけではなく、きっと知らずに配慮して くれていたことも沢山あったのでしょう。 ナハトの誘いを受けた時は、外なんて煩わしくて、 自由なんてどうでもいいと思ったけれど、 彼の親愛をより深く感じられる今は、くすぐったくなる くらいあたたかなものでした。 だから、優しさを貰ってばかりじゃいけないからと、 生活に慣れ彼の背中をちまちま追いかけることもなくなる 頃、ふと日頃の御礼をしようと思い立ちます。 ささやかに誕生日を祝った焼き菓子をとても美味しそうに 食べてくれたから、きっとあれをわたしたちだけで作って あげたら喜んでくれるんじゃないかと思いました。 紅茶も淹れたこともない身としては高いハードルでしたが それからナハトにも秘密の挑戦が始まるのでした。 ] (643) 2022/12/13(Tue) 22:38:12 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 夜な夜な厨房で廃棄物を錬成していたのを、 見兼ねた誰かが手助けしてくれたかもしれませんが、 どうにかこうにか人に食べて貰える出来映えのものが 完成します。 時間は明け方。 夜通し付き合わせた誰か(コックさんか、或いは証持ちの 誰かだったかも知れません)に感謝を告げて部屋に見送る と、貝殻型で焼き上げたマドレーヌをお皿に乗せて 迷惑にも部屋の前でそわそわと待ってみたりするのです。 いっそそっと部屋の中に置いたら、甘い香りで目覚める というのも素敵かもしれない、なんて企みをしたり。 こんな風変わりで楽しい経験も、彼がくれたものでした。 有り体に言えば、幸せな時間でした。 * ] (644) 2022/12/13(Tue) 22:38:30 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 回想:洋館での一幕・弐 ── [ ある日、外出しようとするナハトに行き合います。 一目があるのでつつ、と近寄り袖をくいと引いて、 ] また外にお出かけかい? そんなに楽しいのかな? [ 毎日顔は合わせているし、週に一度の庭でのお花見も、 外出時以外は食事だって一緒>>547で。 でも最近足取り軽く出掛けることが多いようなだとか、 構ってもらえなくて面白くない、だとかそんなことは 思ってないけど、思ってないけど。ちょっとこんな風に 足を止めてみたくなったのでした。 ] ────ねえ。今度、 わたしたちも外に連れて行ってくれないかい? きみの行きつけの場所を案内して欲しいな。 [ なんて強請ってみたりして。 * ] (645) 2022/12/13(Tue) 22:39:05 |
【独】 T『魔術師』 シン/* シンのお返事待ってね!しつつ、 日替わりの準備をします(ガバガバスケジュールやめろ〜〜〜!) (進捗だめです) (-140) 2022/12/13(Tue) 22:39:32 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 回想:洋館での一幕・参 ── [ 誰かにナハトのことを聞かれたら、 ] あの子はとてもいい子だよ。 優しくて、可愛くて、わたしたちの大事な子なんだ。 [ 誰かにナハトの素行を咎められたら、 ] 彼はそんなことを? きっとなにか理由があるんじゃないかなあ。 意味なくそういったことをする子じゃないよ。 [ 誰かにナハトの悪行を示唆されたなら、 ] うん? おかしなことを言うなあ。 わたしたちは見ていないもの。きみの言うことと彼なら 彼を信じるに決まっているだろう? [ 愛とは許しで、愛とは受容で、存在を肯定するものです。 盲信と思いたければそれでもいい、と思いました。 わたしたちくらいそうあってもいいじゃないか、とも。 * ] (646) 2022/12/13(Tue) 22:39:55 |
III『女帝』 シャルレーヌは、メモを貼った。 (a97) 2022/12/13(Tue) 22:41:23 |
【独】 ]X『悪魔』 ゼロ/* 恋人かわいすぎないか………????? クリスタベルにメッてされたら即止めるんだぞ俺は(?) 生活の手伝いはそうですね! やりますね! は〜〜 なんてかわいい どうして まだ開示してないくそ情報がある(前世) (-142) 2022/12/13(Tue) 22:46:07 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ── 回想:くろいひつじ ── [『運命の輪』から警戒などは感じない。>>567 いい印象を与えることに成功しているのか、 単純に警戒心が薄いのかまではわからないけれど。] 牧羊をしていた人間がいうなら、 それはよっぽど珍しいんだろうな。 [凍えなくてすむのがいいと思ったのは、 幼少期、屋根も壁も床も、敷物すらなにもない路地裏で凍えていた事を思い出したからだ。あの頃に羊毛があればずいぶんと心地は違ったのだろうか。 仕事について話をすると>>568、 そもそも身近にあった仕事自体が違うのだと解る。地域差についてはあまり考えたことがなかったため、それはこちらもなるほどだった。] (647) 2022/12/13(Tue) 22:47:55 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ[呼び名について問われる。 疑問に思いながらも彼は俺の事を悪魔と呼んでくれている。そうだな、とひとつ頷いて。] ここにいる理由がそれだから。 といえば解るかな。う〜ん。 この洋館に住んでる人間は、 みんなそういった”名前”を持ってる。 ここにいるみんなだけだ。 そういった特別な名前で呼びあえるのは、ちょっと楽しいと思わないか? [そう笑いかけた。 はたしてそれで納得してくれるかどうか。 『仲間意識』『特別性』…… 耳触りの良い言葉だ。 本当はただ単純に、”他人の名前を親しみを込めて呼ぶ”という行為が、なんとなく好きではないだけだった。*] (648) 2022/12/13(Tue) 22:48:16 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a98) 2022/12/13(Tue) 22:49:12 |
【独】 XII『吊された男』 ユグ (-143) 2022/12/13(Tue) 22:56:52 |
【人】 ]X『悪魔』 ゼロ[当日に比べかなり色の変わった、 ちょっと無惨な元白い羊のぬいぐるみ。 言葉が足りなかったか。 明らかに手作業で染めた様子が見てとれる。] ……… [笑顔のまま受け取って、 少しそのまま思案する。 『運命の輪』を見た。 羊を見た。そうして見比べた。 まあ、いいか。 心のうちだけで嘆息する。] (650) 2022/12/13(Tue) 23:00:43 |
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