【人】 将軍 かんぅ 女人は此処にいるぞ。 [いない。 花嫁衣裳の男(40歳)しかいない。 背にある青龍偃月刀はもはや体の一部である。現れた白竜を名乗る男は意外に愛らしい顔をしていた。何故見えるのかかんぅアイは遠くをもとらえて離さない。正確には戦場で常勝を繰り返す武人の観察眼である。神弓の使い手の弓を額で受けながした程の実力を持つ程の眼力である。眼力ってなんだっけ。将軍はずんずんと近づいた。 ああ、滝、滝の中に入らないでぇぇ と何処からか聞こえてきそう だがかんぅの脳内には「いけえ、兄者。そこだ!いけ」 というノリノリのイマジナリー弟ちょうひぃしかいない] (51) 2021/06/15(Tue) 23:10:25 |
【人】 天狗外道に堕ちたる悪童が 何の因果か守り人に 天狗と呼ぶは名ばかりの 傍若無人の振る舞いに 歯噛みはすれど術はなく 此度も赤き花咲くころに さも当然と「それ」を求めた (54) 2021/06/15(Tue) 23:19:09 |
【人】 天狗天狗は「嫁」と呼び、村人は「贄」という 娶られた娘が帰ることはなく 食われたか殺されたか、そんな話だけが密やかに 村の外れの山奥にひっそりと洞穴を利用した岩屋がある 村でも極々一部しか知らぬその場所に 繋がれるのは果たして誰ぞ?* (56) 2021/06/15(Tue) 23:22:31 |
【人】 天狗―― ここまでの話 ―― [天狗は元から天狗であったわけではない 見れば体躯こそ巨漢だが人そのものである そう、元は人として生まれたのだ とはいえ、それはとても奇異な出生であったのだが 母親の胎内に宿って産み月を越えてもなお居座り続け 一年、二年、三年経っても腹は膨れ続け ついには耐えきれず母体が死に掛け、その腹を裂いて取り上げた子だった すでに歯も生え揃い、毛髪も爪も伸びたその姿は異様で 母親を食らって生まれてきた物の怪の子、と周囲は畏れた そして、それからすぐに「ヒトならざる力を持つ」と知れて 幽閉され都合よく祭り上げられ数年 生まれた村が飢饉に陥った] (57) 2021/06/15(Tue) 23:23:46 |
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