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【雲】 矢川 誠壱[腕の中の彼が、小さく首を横に振る。 続いていく言葉は、ただ黙って聞いて。 「ずるいのは俺だな」と一度締められたそれに、 開きかけた唇はなにも言葉にすることなく、 そのまま、背中をとんとんと叩いた。 ずるいのは、俺だよ。 だって、どうしたって聞きたい。 心の中では決まってるくせに。 どっちでもいいって言いながら、本当は 雨宮のこと、思いっきり抱いて、俺のものに してしまいたいっておもってるくせに。 それを、隠して、それでもなお問いかけるのは、 彼が選んだと自覚して欲しいから。 逃げることの、できないように。 こんな欲を彼が知ったら引かれてしまうかも。 怖がられてしまうかもしれない。 だから、口には出さないで。 あくまで、優しいふりをしてる。 ほんとに、ずるい。] (D26) 2021/06/21(Mon) 13:24:15 |
【雲】 矢川 誠壱[だまって、待っているのだ。 獲物が自らこの腕の中に入ってきてくれるのを。 いなくならないで?いなくなるわけない。 離すつもりなど毛頭ない。 促すように、あやすように、優しく叩く背中。 ゆっくりと開く唇の動きひとつ、見逃さぬよう。 取りこぼさないよう、見つめて。 晒される首筋に、こくりと唾を飲んだ。 まだだ、まだ、もうすこし。] (D27) 2021/06/21(Mon) 13:24:31 |
【雲】 矢川 誠壱っ……… [示されたそれに、息をつめて、 思い切りその首筋に顔を埋めて、口付けて、 噛み付いてしまいたいのを抑える。 少しばかり不安を帯びたようなその視線に 返すのは、優しさを滲ませたそれのはずなのに 隠しきれていない獰猛さが、熱が、 瞳の奥から伝わってしまっただろう。 ぐ、と腰を寄せる。] (D30) 2021/06/21(Mon) 13:25:38 |
【雲】 矢川 誠壱………好きだよ、雨宮 [そう告げて、掬い取るように口づけを。 優しく、遠慮がちに触れたそれ。 腰に回していた手を解いて、 まだ彼自身の身体を抱くその腕を取る。] ここじゃなくて、俺に、縋ってよ [そういって、彼の手を己の首に回させ] ベッド、行っていい? [と断りをいれて、できるならば、そのまま 抱えるように膝下に手を差し入れ、持ち上げよう。] (D31) 2021/06/21(Mon) 13:25:56 |
【雲】 矢川 誠壱あ、思ったより重いかも、 [苦笑して、それでも決して落とさないように ベッドの方へと向かって、皺一つないそこに そっとその身体を下ろせばそのまま、 己も覆い被さる。 彼の視界が、全て満たされるように。 額をつけて覗き込み。] …… [黙って見つめた後、ゆっくりと瞼を伏せ、 近づけていく。けして、閉じてしまわぬよう。 さっきの口づけをもう一度思い起こさせるように 優しく触れたあと、その下唇を食み、 柔く噛んで、引っ張って、離した。 じっと、見つめて。] (D32) 2021/06/21(Mon) 13:26:22 |
【人】 忽那 潤[ もし文字が彼のプレートに書いてあったなら 彼は死んでいたことだろう。 物理的ではなく、精神的に。 詳しく言えば、嬉しくて、悶えて、死ぬ。 だから、してくれていたなら喜ぶけれど してくれなくても安堵しかない。 彼女の次回作がどうなるのか、 ハラハラドキドキになるのが目に見えてきた。 ] (14) 2021/06/21(Mon) 13:33:29 |
【人】 忽那 潤ちょっと待っててね。 [ そう告げた彼は、冷蔵庫にいくついでに 食べ終わったお皿をシンクに持っていき、 冷蔵庫から炭酸水、あんず酒を取り出し さらに、グラスをふたつ持って 彼女が待っている場所に戻った。 軽めの一杯を作って乾杯をしたのち、 彼は先に洗い物をしにいくのだった。 ] (15) 2021/06/21(Mon) 13:34:05 |
【鳴】 忽那 潤────── ホント、美味しいな…… 美鶴さんの顔を見ながら、 飲んでるからだろうね。 [ ふっと笑って、彼も少し彼女に近づき 体を密着させてみた。 ガリガリではなかったので、 程よくふんわりとしていたような気がする。 そんなときに、聞こえた彼女の告白。 流石に、不意打ちが過ぎたのか 彼も少しだけ顔を赤くした。 ] (=1) 2021/06/21(Mon) 13:34:43 |
【鳴】 忽那 潤なんや、美鶴さんから言ってもらえると… 心があったまる感じがあるわぁ…… [ そんなことを言って、 中身のないグラスをテーブルに置き、 彼は彼女の唇に軽く自分のそれを重ねた。 彼女の反応を見るために、 何度か、瞳を交わらせてはゆっくりと。 彼女が嫌がらなければ、 彼女のグラスをテーブルに置いて もっと体を密着させようとした。 ]* (=2) 2021/06/21(Mon) 13:35:18 |
【鳴】 文月 美鶴潤さんと一緒だからですね! 同じこと考えてたの嬉しいなあ…… [ 程よくアルコールが回って 酔っ払いというほどじゃないけど、 なんとなくいい気分で。 密着すれば温かい気持ちになる。 ] (=3) 2021/06/21(Mon) 15:07:10 |
【鳴】 文月 美鶴……?潤さん顔赤い… あ、もう酔っちゃったんですかー? [ 嬉しそうにしてる潤さんを見てると 私まで嬉しくなって、 でも、顔が赤くなっている理由まで分からなくて 酔ったのかな?なんて。 呑気に聞いていると軽く唇が重ねられて 一瞬、潤さんと目が合う。 恥ずかしくてぎゅうっと目を閉じて それを受け入れていた。 空になったグラスはいつの間にか 潤さんがテーブルに置いてくれた。 ] (=4) 2021/06/21(Mon) 15:07:37 |
【鳴】 文月 美鶴[ くっつくのは好きだから 潤さんの意図が分かれば、彼の膝に乗って 抱きついた。重くないかな、 と一瞬心配したけれど、彼はどう思ったのかな。 ] 特等席、ですね……? * (=5) 2021/06/21(Mon) 15:08:48 |
【雲】 雨宮 健斗[ 幼な子をあやすような、とん、とん、と 優しい刺激が一定のリズムで背中に続く。 万が一、伸ばした手を拒絶された時の 恐怖にびびって、 心を守るための防御壁が欲しくて、 彼に選ばせようとした。 気持ちなんて、とっくに決まってて、 惚れてるって自覚したときから、 そうだよ、己はこんなにも臆病で。 (D34) 2021/06/21(Mon) 15:21:40 |
【雲】 雨宮 健斗[ だいてくれ、と、 無音の声は、届いたみたいで 矢川が息を詰めたのがわかった。 おずおずと窺い見た己が捉えた彼の瞳は、 いつもと変わらない優しさを湛えているように 思えたけれど。 ] ─── ……、 [ 見逃すわけない。 そこにぎらりと一瞬、走った熱の塊を。 獲物を狩る、獣の如き鋭い眼光を。] (D36) 2021/06/21(Mon) 15:23:54 |
【秘】 雨宮 健斗 → 矢川 誠壱[ こくりと、無意識に唾液を飲み込んだ。 前も、彼のこんな瞳を、見たことがある。 ────── 寒い、山の中でさ。 ] (-19) 2021/06/21(Mon) 15:24:52 |
【雲】 雨宮 健斗[ ぐ、と寄せられる腰。 聞こえるんじゃないかと思うほど激しく打つ鼓動。 頭と顔と、下腹部は焼けるみたいに熱くて、 手足の末端は冷たくて。 嗚呼、喰われる。 ─── や、違う。 [ 好きだよ、と告げてくれる唇がまた、触れる。 掬い上げるように優しく遠慮がちな口付けに、 ほんの少し、笑んだ。 ] (D37) 2021/06/21(Mon) 15:26:27 |
【雲】 雨宮 健斗[ 肩に爪を立てていた腕がゆるり解かれて、 導かれた先は彼の首。] 聞かなくていい、って…… [ 母親が整えてくれたベッドに、多少の罪悪感を 感じながら答えれば、ふわと浮く己の身体。] ッ、う、おい、待っ─── [ 所謂お姫様抱っこ、で抱え上げられて焦って、 抵抗しようとしたけれど。 長い腕。 あたたかい胸。 一層強くなる彼の匂いに、くらりと脳が揺れた。] (D38) 2021/06/21(Mon) 15:27:51 |
【雲】 雨宮 健斗……当たり前だよ、誰と比べてんの。 [ 思ったより重い、と苦笑する声に。 恥ずかしいやらいたたまれないやらで、 胸元に埋めた頭をぐりぐりと押し付けた。 広くもない部屋、長い足でほんの数歩。 なんの衝撃もなく、大切なものを扱うような手つきで ベッドに下される。 覆い被さる彼の額が、己のそれと合わさって。 視界の全てが、矢川で埋まる。 逸らすこともできない。 ] …… 、ん、ッう、─── [ 下唇が食まれて、歯が立てられて、 びく、と背中が僅かに跳ねた。 ] (D39) 2021/06/21(Mon) 15:29:33 |
【雲】 雨宮 健斗[ 優しくする、と微笑みのあと、 貪るような口付けが降る。 いつも穏やかな彼の、どこにこんな情熱が 隠れていたのだろうかと思うほど、 熱くて、激しくて、堪らない。 息ができなくて、頭がくらくらする。 求められるまま、舌を絡めて、なぞって、 吸って、口内を愛でて。] (D40) 2021/06/21(Mon) 15:32:18 |
【雲】 雨宮 健斗[ 自由が利く手を動かして、彼の髪から 耳、頬、首筋と、縋るように撫で下ろしていく。 数ミリの布でさえ焦ったくて邪魔で 脱がそうとするけれど、 片手だから上手くいくだろうか。 口内を弄る舌に嬲られて、 吐息混じりの声と、飲み込めない唾液を溢れさせながら 肩、背中、脇腹と熱っぽく触れて、 拒まれないなら、その下。 布地越しの熱に触れたくて手を伸ばす。 ] (D41) 2021/06/21(Mon) 15:35:58 |
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