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【人】 豊里[そろそろ、姫櫻の神楽が始まる頃だろうか。 神楽殿の方へと向かえば、 なんとか見るのに支障のない場所を確保できた。 見物客が犇めく中、期待に胸を躍らせていた。 旅籠の女将から、地元の女児たちが舞うのだと聞いて、 榛名にはそういった風習があるのかと、 自身の幼い頃を思い出す。 もしかしたら、あったのかもしれない。 でも真希奈自身はそういった催しに、 参加したことはなかった。] (44) 2022/04/14(Thu) 23:52:06 |
【人】 豊里[姫櫻の神楽は、お囃子から始まり、 可愛らしく着飾った小さな舞姫たちが登場する。 旅芸人……玄人の舞とはまた違うけれど、 何とも微笑ましく、自然と笑みが零れる。] (きっと、沢山練習したんだろうなぁ) [小さな体を精一杯動かして、着物を翻し、くるりと回る。 自分はやはり、世間を知らなすぎるのだろうな。 自嘲するように、小さく笑って、 此処へ来て良かったと改めて思った。 櫻を、祭を、職人街を見に、榛名へとやって来た。 然し、此処へ来た目的はそれだけではない。 知らずに大人になってしまった多くの事、 今からでも知っていきたい。そう思ったからだった。 姫櫻の神楽が終わると、 胸をいっぱいにして旅籠へと戻る。 明日は商業地区でお店を見て回って、 午後の便で榛名を後にする予定だ。**] (45) 2022/04/14(Thu) 23:55:17 |
【人】 虹彩異色症の猫[ 知らんぷりをしている方が猫は寄ってくるという。 もっともらしい祖父の言葉に、孫は如何にも不服そうな声を上げた。 けれど澤邑が譲らないとわかると、兄弟連れ立って先へ言ってしまった。神社の屋台の方に興味が移ったのだろう。 なんといっても今日は頼もしいパトロンがいる。 境内の腰掛周りで猫が遊んでいる。 最初名前を呼ばわった時は知らんぷりであったが、膝を叩く手と逆の手に持つ物に気付くとひょいと膝に飛び乗った。 巾着袋の口から覗いた瓶の蓋を、匂いが漏れている訳でもないだろうのにふんふんと嗅いだり、前足で叩いたりしている。]** (46) 2022/04/14(Thu) 23:57:06 |
【独】 豊里/* 明日の8時で遂にエピ入りですね! 長いような……短いような……兎に角、楽しかったです。 東天さんのお話素敵! 舞の由来を知った上で見たら、 また違った味わいが楽しめるのでしょうね。 橘さんのお母様お茶目。 今から幸さんと結婚するルートはないのでしょうか??? (※無責任な発言です。スミマセン) 大崎さんの庶民派ぶりが、とても癒されます。 一二三さんと九朗さんも再会できて良かった! 飴はどんな感じで回収されるのかしら。楽しみ。 (-13) 2022/04/15(Fri) 0:04:33 |
【人】 九朗[さぁて、そろそろ上がるかと。 石段の先を見上げる一二三に、九朗もそうですねと頷いて。 神が通る中心を避け、人の流れに沿い石段へ向かう。 出店で買ったあれやそれやを抱える九朗と。 自前の杖を手に歩き出す一二三。 その姿に今度は隣へ並び立ち、自分より頭半分は高い位置にある顔を面越しに見上げる。] 肩、貸しましょうか? [それに一二三は否と言いかけ。 散る桜の花弁を視線で追った後、からりとした顔で「頼むわ」と笑った。 石段のひとつを登る度、杖の先が石段を叩くこつりという音がする。 草履が静かに石段を踏むたび、祭囃子や人のざわめきに紛れて発条が重心の移動を補助してきしむ音がする。] (47) 2022/04/15(Fri) 0:06:27 |
【人】 九朗[一二三に合わせた歩みはゆっくりとして、 四歩、五歩、六段、七段 ―――― 数えることを忘れた頃に長い石段が終われば、朱塗りの鳥居と、白と見紛うばかりに色の薄い花弁がしっとりと重なり枝垂れ咲く、櫻の古木が二人を出迎えた。>>9>>25 そろそろ神楽が始まる時間だろう。 場所が悪くてよく見えなかったでは、後で姪にへそを曲げられてしまうかもしれない。 そうなれば布団に籠って全力で怒りを主張した、幼いころの妹再来である。 借りていた肩から手を放し。 正面は無理でも、姪の舞う姿が見える位置が空いていればいいですねと互いに言いあいながら、二人の歩みは神楽殿へ向かう。**] (48) 2022/04/15(Fri) 0:06:43 |
【独】 九朗/* 黒wikiに残っている村の初期名 「春分、さくらはじめてひらく」は、二十四節気の春分とその意味でした。 昼と夜の長さがほぼ等しくなる日らしいですよ。 ちなみに2022年の春分は3月21日でした。 本当はその時期に村建てたかったんですが、年度末はなにかと忙しいので…。 せめて桜の時期にと、今回の日程に。 (-14) 2022/04/15(Fri) 0:18:59 |
【独】 九朗/* ちょくちょく出てくる魚竜は モ〇ハンの魚竜目 陸魚亜目 デルクス科がモデルです。 となると、銃槍は………ググってください。 紙芝居屋は盾の描写をどこに忘れてきたのでしょうか…? そうなると、蒸気帆船には撃龍槍も装備されてるんでしょうかね? 船の描写は橘さんのプロローグにちらっとあったので、ちょっと嬉しかったです。 (-15) 2022/04/15(Fri) 0:21:05 |
【人】 澤邑ふふ、こゆきは賢いね [ >>46最初のうちは名前を呼ばれていても耳だけ動かして無視していたのに、容器に気づいたら膝の上へひょいと飛び乗った。入れ物の蓋を気にして匂いを嗅いだり、焦らすなよという様に手を伸ばしている。 ちょっと待ってねと、蓋を開けて水煮の肉を繊維に沿って小さく分けてこゆきへと渡す。こゆきが要らないとなるまでそんなことをしていた。そんなに多くは持ち込んでいないからもしかしたら無くなったかもしれない。 その時はもう無いよと、空の容器を子猫に見せただろう。 そうしているうちに、買い物も終えて、両手に袋をいくつかとりんご飴に齧り付いている孫たちが戻ってきた。イカ焼きやらもろこしやらなんだか色々買ってきたようだ。] おもちゃのくじなんかは引かなかったのかい [ 子供たちに問うと、買ってよかったの?なんていじらしいことを言ったから、帰り道にあったら引くといいよと言って、自宅へ戻ることにする。 こゆきといえばやっぱり孫が来たら澤邑の腕の中に避難していただろうか。孫たちにはやっぱり先を行かせて、こゆきとゆっくり跡を追う。*] (49) 2022/04/15(Fri) 5:18:32 |
【人】 澤邑[ >>38狐面の舞手の踊りの意味なんて全く知らないままだ。子供の頃に見た姿のまま、桜の下で思い出がそのまま形になってそこにあったような気がした。 もちろん性別が途中の代替わりで違っていた時期もあるとか、そんなことにも気づいていない。 3日目の今日も舞手はいたのだろうか、孫たちがもしそれを見ていたら自分のように大人になった頃に、同じことを思うのかもしれない。そして、年寄りと猫と一緒に歩いた事を思い出してくれるだろうか。 島が薄紅色に染まる頃の幻みたいな風景が、自分にも子どもたちにも懐かしく美しいものとして刻まれている。**] (50) 2022/04/15(Fri) 5:34:20 |
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