【独】 跼蹐 カナイ>>秘話 結木 「………いえ……なら、ちょうどよかった」 標本室へと踏み入って、静かに扉を閉め、注意深く気配を探る。 その目的に沿って、実に丁寧に、いっそ無機質に。 様々な『嘗て生物だったもの』が保管されているこの部屋は、 施設の全ては地下とはいえど、殊更に薄暗く、狭苦しく感じた。 「…………」 周囲に何も、──そして誰も居ない事を確認した後に。 忙しなく周囲に視線を向けるあなたの様子を見て、 その言葉にまた一つ頷くだけで了承を返した後。 或いは、もしかしたら、最初は、本当にただ。 現状を把握する為にあなたを頼ったのかもしれない。 けれど今となってはもはや定かではない事だ。 (-30) 2022/06/04(Sat) 10:31:51 |
【独】 跼蹐 カナイ>>秘話 結木 足音を、気配を殺してそろりとあなたに近付いた。 とはいえその様子はもしかすると、戸棚の類のガラスに反射して あなたの視界に微かに映っていたのかもしれない。 けれど気付いただけではもう手遅れだった。 あなたのすぐ傍で瞬間的に異様な気配が膨れ上がって、 (-31) 2022/06/04(Sat) 10:32:42 |
【独】 跼蹐 カナイ>>秘話 結木 ────ぱきり、 ああ、恐ろしくもどこか安心する、そんな感覚だ。 その背に振り上げた右手の中にあるガラス片が音を立てて、 手を、指先を鎧うように忽ちにその形を変え、 人を傷付けるには十分な、大きく鋭い鉤爪と化して。 あなたの首、肩、背中。 無防備な部位を、明確な殺意をもって狙う。 そうして容赦なく不意打ちの一撃が振り下ろされる。 ──ぶづっ、 ──み"ちみちみちっ、 捉えればそのまま、引き裂くように、傷口を押し広げるように。 尋常ではない力で肉に食い込んだその切っ先を押し下げた。 ──叶 西路という人間にとって、あなたというものは。 あまりにも理解し難く、それゆえに恐ろしいものだった。 今すぐにでも、その輪郭のない恐怖から、 あなたを殺して逃れたいと思ってしまうほどに。 (-32) 2022/06/04(Sat) 10:35:20 |
【置】 絶対専制君主制 コゴマ「結木が?」 報告を聞いた時、青年はそれほど真に受け止めてはいなかった。 どれほど最悪を想定したところで、触れ合った死の数が少なければ、 それが起こり得ることだというのは確りとはわからない。 タブレットからの通達を受けて、同じように死体を見て。 それでようやく、会議の場に戻ってきたのだ。 (L4) 2022/06/04(Sat) 10:59:39 公開: 2022/06/04(Sat) 8:50:00 |
【神】 絶対専制君主制 コゴマ「……」 それをちらっと確認したあとだったから、場の人数が足りないことには余計表情を曇らせた。 神経質そうな顔に深く皺が刻まれ、軽々に次を提案するのも憚られ滞る。 「待て、待った。……一人で行動しないでください。 これ以上人手を失えばよけい身動きが取れなくなります。 急くのはわかりますが。行かないでください、深和さん」 足を動かしかけている彼を呼び止めた。そろそろ目上に気を配るのも厳しい。 場に残っているのは七人。行方知れずは二人。確定しているのは一人。 分けるならば三人と、二人と、二人。それだっていつも計画的にはいかない。 二人で行動するのだって、望ましいのかはわからないのだ。 目に見えてわかるように、一同の視界を横断して机の上を歩く。 先を尖らせたパイプを、音を立てて握り締め。深和の方にも、投げて寄越した。 「探しにいくのでしたら、僕も」 (G10) 2022/06/04(Sat) 11:15:01 |
【神】 声無きを聞け マユミ『道中では奈尾様は見なかったのです。伊縫様も同様。 三十三様は間もなく戻られるかとは思いますが』 そう表示して見せました。 『正直、結構ショックを受けている所なのです。 結木様の死体は損壊されたように見えたのです。 何にやられたにしろ怖いのです。 しかしお手洗いに行きたいのです』 会議室を見渡しました。 深和と古後は探しに出ていくようです。 篝屋は眠っていて、 三十三はすぐ帰ってくると思われます。 桜小路は……単独行動か、残るか不明で。 奈尾と伊縫の居所は不明です。 となると、とそこまで考えて、 視線を叶に向けました。 『叶様、ついてきて頂けないですか? 状況が状況なだけに、一人で行くのもな、なのです』 見せて早々、さっさと歩き始めました。 余程お手洗いに行きたかったようです。 (G11) 2022/06/04(Sat) 11:48:32 |
【独】 民俗学 ユウキ>>秘話 叶 棚の引き出しを漁る。 一段目。ラベルの余りの山や、ペンが散乱している。 二段目。手に納まるサイズの小さな空き瓶だとか、プラスチック板。その奥に何かの小さな鍵。 「……鍵?」 手に取ってまじまじと見つめる。何処のものだろう。形状からある程度推測しようと思考を巡らせて…… 巡らせていたから、すぐそばで膨れ上がった異質な気配に気付くのに一歩遅れてしまった。 ▽ (-33) 2022/06/04(Sat) 11:48:34 |
【独】 民俗学 ユウキ「──ぇ」 異常な気配に驚いて、口から意味を成さない言葉を溢したのとほぼ同時。 青年の方を振り向いた拍子に、何か眩しいものが煌めいたかと思えば。 どん、と勢いよく何かがぶつかってきた衝撃。 ぶつん、と。服の、肉の、あらゆる繊維がちぎれた感覚がした。 何が起きたか理解するよりも早く、続けざまに体を掴まれ押し広げられる。 「ひッ、ぎ……、ぁああ゛ぁッ!ぁ、あ、あ゛」 鋭い痛み。焼けるような熱さ。肉体が知らせる異常事態に、反射的に喉から悲鳴が絞り出される。 痛い痛い痛い痛い痛い。 ただそれだけしか頭になくて。それ以外考えられなくて。 強烈な信号に焼かれた思考がまともに働くには、幾ばくかの時間を要した。 ▽ (-34) 2022/06/04(Sat) 11:49:42 |
【独】 民俗学 ユウキ「は、はぁッ、なん、なん……で……ぇ……? かなっ、叶さん……?なんで?どうし、てぇ……?」 浅い呼吸を繰り返しながら、漸く意味を成す音を紡ぐ。 普段であれば、貴方のその力に。貴方の進化に頬を朱に染めて喜ぶところだった。 けれど突然齎された痛みと熱が頭の中をかき混ぜて。 痛みを止めようとまともに働かない頭は無機質に覆われた貴方の手をどかそうと考えて、不躾に触れようと腕を持ち上げる。 そのまま、ただ、自然と浮かぶ涙を湛えたまま子供のように拙い口調で何度も理由を求めた。 (-35) 2022/06/04(Sat) 11:52:56 |
【雲】 絶対専制君主制 コゴマ神陰間と違えたタイミングだったか、少しすれ違うくらいだったか。 貴方の死体を見下ろした青年は、息を詰まらせ、血の臭気に咽び。 一度は背けた目は、深く呼吸をして目を伏せて、気を取り直して再度向けられる。 「……銃ではない、な。 接近しすぎたのかもしれないが、相手も即座に近接武器に持ち変えられはしないだろう。 どれくらい訓練されているのかはわからないが、この事態だけを想定して資金投入は出来ないはずだ」 だとすると下手人はなにか。 本来警備隊が相手どらなければいけないのは自分たちではないだろう。 そうした、今までの被検体なのか、あるいはやはり……そこまで思考できたかは、不明だ。 死体の傍に座り込み、もしも瞼があいていたなら閉じさせたことだろう。 目元、或いは頬に触れた指は、氷のような冷たさに怯むように離れた。 いや、そうではない。死んだ人間だってこれほど蝋のように冷たくはない。 指先が火で炙ったように熱い、と気づいたことが思考を鈍らせた。 困惑のあるまま、立ち上がって顔を上げて、標本室を眺め見る。 ……自分が立ち向かわねばならないのは、なんであるのか。 考えるままに、時間が過ぎていくのを恐れ。そのまま標本室を離れた。 会議に合流する前のことだった。 (D0) 2022/06/04(Sat) 11:59:44 |
【独】 絶対専制君主制 コゴマ/* 次の投票先が自分じゃないから、能力使うタイミングここしかないんだけど (そんなことはないが、悠長にしていると自分の処刑順が来てしまって無に帰すため) 全然まだ誰を生き返らせるかについて考えてないんだけどどうしたらいいですか? なんで早々に言葉をかわした二人が両方死ぬんですか? どっちもそれなりにフラグがあるような終わり方なんですけど? (-36) 2022/06/04(Sat) 12:02:09 |
ライカは、荷物を置くと、中から制服だけを取り出し また出て行った。 (a10) 2022/06/04(Sat) 12:07:55 |
【神】 跼蹐 カナイ「………、……」 視界を横切る人影をそろりと視線で追って、 続く言葉に一度口を開きかけて。 けれど放っておくには少々気掛かりな篝屋の様子を見て、 それから神陰間からの申し出にそれを呑み込んだ。 「わかりました……すみません、篝屋さんの事をお願いします」 おずおずとまだ会議室に居る面々にそう声を掛けて、 少しだけ早足に神陰間の背を追い掛けた。 (G12) 2022/06/04(Sat) 12:19:43 |
【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ『少々強引だった気もするのです。済みません』 会議室から少し離れた辺りで、振り向いてそう見せました。 『しかし叶様の袖がその状態ですので。 残っているとお疑われになるかと思ったのです』 赤黒い袖口をタブレットの光が照らします。 薄暗い廊下の中で、少女の顔は見え辛いでしょう。 怯えているか、いつもの顔か、それ以外かは 近づいて見ないとわかりません。 (-37) 2022/06/04(Sat) 12:27:31 |
【独】 跼蹐 カナイ>>秘話 結木 からん、と。 何処か遠くで軽く硬い音がした。 あなたの取り落とした鍵か、或いは他の何かが立てた音。 「────は、はは あはははは……」 痛みに怯む相手にもう一度 がつ、と爪先を突き立てて、 抑え込むように、押し倒すように、傷口を抉るように。 切っ先が押し込まれ、ぎりぎりと引き攣れた皮膚が悲鳴を上げる。 血に濡れた爪先が肉を掻き分け、にち、と湿った音を立てた。 「どうして?どうしてそんな顔をするんですか? どうしてそんなに苦しんで、怯えているんですか? ねえ、僕が人を殺した時、あの時あなたは……」 「──あんなに嬉しそうだったじゃないですかっ!!」 ぎちり、また少し、透明な凶器を酷たらしい傷に潜り込ませて。 哀れな被害者から溢れる悲痛な叫びも意に介さず吠え立てる。 責任を転嫁する傍らに甚振るように苦痛を与え続けて、 思考に反撃の余裕を与えないよう──自分が害されないように。 一度パニックに陥った人間の力は異様に強く、 あなたがこの狂人の手を退かす事ができるかと言えば 痛みで怯んでいる限りは恐らく難しい事になる、けれど。 裏を返せばこの狂人があなたを甚振る事に執心している間、 あなたがその手や腕に触れる事は実に容易な事だ。 (-38) 2022/06/04(Sat) 12:57:12 |
【独】 跼蹐 カナイ>>秘話 結木 「それが自分に向けられるなら話は別ですか? そうですよね、それって普通で、おかしな事じゃないですよね? 僕も── 僕だってあなたに同じ事を思ったんだ!!! 」だからこれは正当防衛なのだと。 あたかも弱者のような、被害者のような顔をした加害者は、 どこまでも必死に、言い訳をするように言い募った。 こちらは言葉でも行動でも一方的に暴力を振り翳し、 対するあなたは苦痛に喘ぎ譫言のように疑問を呈するだけ。 客観的に見れば、今この状況に於いて、加害者は自分なのに。 「他人だから、必要だから、そんな理由で!! 平気で人に危害を加えるような人が、 人を殺した人に向かってあんな事を言うあなたが!! 僕にとって── 安全だと思えるわけがない!!! 」殆ど半狂乱で自己弁護を続けるこの狂人は、 その言い訳が翻って自分にも返ってくる事に気付いていない。 自分こそが絶対的な弱者で被害者だと本気で信じ込んでいる。 最初から、ここであなた達と出会った時から、ずっと。 (-39) 2022/06/04(Sat) 12:59:27 |
【独】 跼蹐 カナイ>>秘話 結木 叶 西路という人間は、初めから致命的な破綻を抱えていた。 それはこの一連の出来事に巻き込まれるずっと以前から。 誰も与り知らない所で、あまりにも普通に、音も無く。 誰に気付かれる事もないまま。 父の死によって恐怖から解放されたあの日から。 夕日で真っ赤に染まった道路。 散らばるガラスの破片と、凄惨な事故現場。 その光景に、どうしようもない安堵を感じた時から。 あの日から既に修正不可能な程に正気のレールを踏み外していた。 この場所で起きた出来事の全ては結局の所、 それがこうして顕在化するほんの切っ掛けであったに過ぎない。 (-40) 2022/06/04(Sat) 13:01:57 |
【秘】 跼蹐 カナイ → 声無きを聞け マユミ「……いえ……大丈夫、だと思います」 足早に背を追って、追い付いた辺りで謝罪にそう返した。 事実大丈夫なのかは定かではないけれど。 これで何か不都合があるとすれば周囲に不自然に思われる事で、 誰から疑われているかなんて把握はできないものだ。 「………すみません、やっぱり怪しい……ですよね 僕の……よくわからない力も、皆さんとは少し違うみたいで」 殆ど無意識に袖口に片手が伸びた。 一度、逡巡するように言葉を切って。 人ひとり分ほどの距離の先に居るあなたの表情を窺った後。 「…それで少し切っただけ、なんです。本当は……」 いつも通り、不安げに、恐る恐るといった様子でそう続けた。 その言葉に嘘はない。 事実とりわけ赤黒い染みの目立つ右袖は、 制御を誤った自身の力によって自ら傷付けたものだった。 常にどこか自信無く所在なさげにしているせいで、 仮に嘘を吐いていたとしても判別が付かない。 叶 西路という人間は、そんな実にたちの悪いものだった。 (-41) 2022/06/04(Sat) 13:39:23 |
【置】 氷肌玉骨を手に ナオアキ>+2>+3 ヌイバリ 「こんな状況だからじゃない」 ナイフは伊縫の腹に刺さったまま、熱と一緒に離れてしまった。 ひやり、ぬめった手が空気にさらされる。去った熱に名残惜しさはない。 「こんな状況だから、こんなコトするの」 今しかないと思った。 アタシそんなに言ってないと思うわァ?」 悪びれもせずに宣う。想像で勝手に補完されるような 言葉選びをしているきらいはあるが、嘘を吐いているつもりは奈尾にはなかった。 「でも嘘のつもりはないケド、 今の状況を見れば怒られるコトは言ったかも。 閻魔サマには舌引っこ抜かれちゃうでしょうねェ」 軽い軽い、綿菓子みたいな言葉。 今口から出ているものでさえそんなもの。 (L5) 2022/06/04(Sat) 14:51:45 公開: 2022/06/04(Sat) 14:30:00 |
【置】 氷肌玉骨を手に ナオアキ>>L5 「暴れないでね、傷つけたくないのよ」 骨を。 だから殴り倒すことも避けて。 そんな便利なモノも見つけらんなくて」 どこかにはあったかもしれないけれど。 流石に全部上手くはいかないわねェ」 蹴倒さない位置に置いていたバケツを持つ。 中身はただの水だが、少しの後にはほとんどなんでも溶かす溶解液になる。 「肉を溶かすのって、効率よくないのよォ?」 伊縫に向けて中身を撒く。 宙に散らされた水に意識を向ける。 あなたから目を離したのはほんの一瞬。 (L6) 2022/06/04(Sat) 14:51:49 公開: 2022/06/04(Sat) 14:30:00 |
【神】 トラジディ フカワ「……わかり、ました。 孤立しては、それこそ……ですからね」 何度か肺に息を入れているけれど、 一向に落ち着くことはできなかった。 それでも、ほんの少しでも冷静さは取り戻そうとして。 パイプを受け取り、軽く握り込む。 「……試したみた、のですが。 動物に対しては手懐けることはできないにしろ、 あっちにいけ、とか簡単な命令を聞かせることはできました。 そういう奴が邪魔で通れなかった場所があったら…… 力になれると思います。……探して、いきましょう」 篝屋の方に視線を向ける。心配しているというよりは、 どう扱うかを考えているとか、そういうような。 まとまるはずもないし、そのまま会議室を出て行くのだが。 (G13) 2022/06/04(Sat) 16:12:33 |
【赤】 跼蹐 カナイ一度会議室を後にして、戻って来るまでのどこかの間の事。 会議室で別れた一人に対し、 自分のスマホから短くメッセージを送った。 どうなっているかわからないから、もう一人には送らないでおいた。 『結木さんのことは今は気にしないで』 『僕がやりました』 『こわかったんです』 『ごめんなさい』 『誰にもいわないでください』 慌てて弁明をするように幾つか通知が続いて、少しの間。 (*2) 2022/06/04(Sat) 17:18:11 |
【秘】 篝屋に来た カジヤマ → 氷肌玉骨を手に ナオアキ『後ろ居るなら起こしてくれても〜 あれ? 違う場所にいんじゃん!』 『……なんか様子おかしい系? どしたのあきちゃん。 具合悪かったり、悩み在るなら聞くぜ? 用事はさー、一緒にどっか行こう〜って探してたワケ。 二人以上で行った方がいいっていうじゃん、丁度話したかったし』 様子がおかしいのはわかっていた。 だが、問うこともその身を案じることも特に辞めない。 不自然ではないからだ、それが伝えたいことだからだ。 『メッセージって……なんのことォ? もし大事な話があるのに戻れないなら伝言もするからさ。 今どんな状況なのか教えてくれね』 (-42) 2022/06/04(Sat) 17:29:06 |
【秘】 篝屋に来た カジヤマ → トラジディ フカワ『寝てるついでになにかできるようになったらしいっす!』 便利なのかはたまた不便なのか。 起きてるときにこんなことは出来ないので。 『…… どこかで会いました? 気のせいかな〜。俺ちゃんが会社見学したときに見たような気がして。 ここの製薬会社 なんですけどォ。あの時はこんなことやってるって知らなかったなー。 深和さんも仕事お疲れ様なのに大変っすね。 帰ったら温泉とか飲みとかぱーっと休みとってください! ストレスとかあるって話聞いてたんで』 本当に世間話がしたいだけなのか、 それとも貴方の身元に探りを入れているのか。 明るい口調からは読み取りにくいと感じさせた。 (-43) 2022/06/04(Sat) 17:36:58 |
【赤】 トラジディ フカワ『わかりました』 数分ほどの時間が空いて、返信が来る。 『怪物とかに気を付ける必要はないというわけですね』 『その点については安心しました』 更にもう数分後に、宥めるような文面が並ぶ。 『咎めるつもりはありません』 『状況が状況ですから仕方ありませんよ』 (*4) 2022/06/04(Sat) 17:51:21 |
【秘】 声無きを聞け マユミ → 跼蹐 カナイ薄闇の中でてちてちと、タブレットを入力する音がします。 照らされた顔はいつもと同じ表情でした。 『そですか。お怪我は大丈夫なのです? 血は落ちにくいと聞いたのです。 早めに洗うといいと思うのです。 仮眠室より先に適当な所に行くのです?』 再度向けられた画面には心配の言葉だけがありました。 果たして、この少女もまたたちが悪い物でした。 なにせ、画面の文字は声音も何もありません。 口頭ではありえない、綺麗にした言葉がそこにありますから。 (-44) 2022/06/04(Sat) 18:30:49 |
【赤】 跼蹐 カナイ『そう思いますか』 『なら』 『少し安心しました』 暫し送られてきた文面に視線を落として、また短い返信。 文面とは裏腹に、ほんの少しの不安を抱きながら。 状況が状況だから仕方ない。 殺さなければ殺されるかもしれないのだから仕方ない。 自分だってそう思っている。そう思ってそうしている。 けれど、もし仮に。 その行いに抵抗が無いのなら、あなたもまた恐ろしいものだ。 「………後で、確かめないと……」 臆病な加害者の独り言を聞く者は居ない。 本当に? わからないものが何よりも恐ろしい。 理解の及ばないものが何よりも恐ろしい。 ある種同罪のあなたが、そのようなものでなければいいと思う。 (*5) 2022/06/04(Sat) 19:09:34 |
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