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【秘】 チャラ男 ウラミチ → 甚六 カナイ顔を背けていた男は軽い金属の音にそちらへ振りかえる。 「……?」 そこにはさっきまで話していたはずのカナイはいない。 目を逸らしているうちにどこかへ行ってしまったのだろうか。 「ちょ……アイツ……! どっか行くなっていったじゃん……!」 一人になった教室は先ほどとは打って変わって居心地が悪い。 少し待っていたら戻ってくるだろうと思っていたが、暫くしてもこちらへやってくる足音は聞こえてこない。 「ったくしゃーねぇなぁ……また忘れもんしてっし」 立ち上がり、まだ温かい蚊取り線香を拾い上げた。 「どうせどっかで迷子にでもなってんだろ……」 みつけてやんないと、と言い訳を独りごちに呟きながら一人きりの部屋を後にした。 (-38) 2022/07/11(Mon) 2:32:49 |
【秘】 甚六 カナイ → 不知 ミナイはっ、と息を呑む音。 呆然としたような呟きが、電話越しに、 「みゆき も ?」ザザッ ジ----…… 不自然に走るノイズ。 電子嵐の隙間から、声が返される。 「こ わ■、■ど 」「■く は た ■■■ぃ よ」 ▽ (-39) 2022/07/11(Mon) 2:37:47 |
【人】 チャラ男 ウラミチチャラ男は辺りをあまり見ないようにスマホに視線をやりながら、そわそわと落ち着かない様子で廊下を歩いている。 先ほどまで話していたカナイの忘れ物を届けるという名目でセーブポイントである教室を出てきたが、一番の理由は一人でいたくないから、だ。 探索に興じている友人たちはあてにできないが、怖がりのカナイならずっと自分の傍に居てくれる。 早くカナイを見つけなければ……。 (5) 2022/07/11(Mon) 2:41:17 |
【秘】 元弓道 マユミ → 不知 ミナイ「実際体験した?ふむ……詳しく事情って聞いても大丈夫ですか?それはここに来てからの事でしょうか」 天井を見上げる貴方の隣にそっと並ぶ。椅子は持ってくることなく、立ったまま貴方の様子をじぃと観察する。 「ああ。成る程。確かに死んだら痛みも何も無くなりますからね。 つまり、痛みを感じている姿こそ貴方にとって何よりも生きている証ということなのでしょうか」 観察していた視線は、貴方の肉体のあちこちに移ろう。 「──だから、明日香はいつも傷だらけなのですか?」 ▽ (-40) 2022/07/11(Mon) 2:41:24 |
【秘】 元弓道 マユミ → 不知 ミナイ「随分拙を褒めてくれますね。おだてても拙の好感度と拙の家で取れたお野菜くらいしか出ませんが、そこにお米もつけましょう」 至極真面目に告げた後、さらに考えるように首が傾く。 「しかし、明日香がそんなに欲しがりさんだったなんて初耳です。今の貴方も、拙は好きなのですけどね。気さくに話せて、穏やかに落ち着いて過ごせる。 でも、持ってないものを欲しいという気持ちも分かります。持っていないものを持つ人はきらきらして見えますもの。明日香の望む変化については、拙は何も否定しません」 でも、と挟んで。 「……拙の言う事、無理難題であると拙自身が自覚しているのですが。 いつまでも今と変わらずにいられますか? 子供は、子供のままでずぅっといられるのですか?」 (-41) 2022/07/11(Mon) 2:42:04 |
【秘】 甚六 カナイ → 不知 ミナイ「あすか」 「ぼくのことも、見つけてくれる?」 ゴトン 、ぎぃー 、……ブツッ。何かとぶつかるような――― 軋む床に落ちたスマホが、沈黙した音。 きみの言うこと。信じるに決まってる。 でも、こうならなくてもそうしたよ。 もう、確かめらんないことだけど さ。 怖いよね。 ごめんな、あすか。 (-42) 2022/07/11(Mon) 2:44:28 |
【神】 チャラ男 ウラミチ『なぁ、お前らカナイ見なかった?』 怖がりのカナイはきっと近くにいると思ったのにまるで気配がない。 パニックになって走って行ってしまったのだろうか。 そんな事を考えながら友人たちに端的な質問を送ってみた。 そんなにあてにはしていないが、もしかしたら誰かと一緒にいるかもしれない。 (G5) 2022/07/11(Mon) 2:46:02 |
【墓】 奔放 クリス相馬栗栖は、倒錯した復讐劇が既に叶わないことに気づいている。 相馬栗栖は、相馬栗栖が相馬栗栖であることを知っている。 相馬栗栖は、相馬栗栖を悪魔と呼ぶことが出来ない。 相馬栗栖は、探偵には向いていない。 相馬栗栖は、偽物にすらなれない。 相馬栗栖は、相馬栗栖でしかない。 相馬栗栖は、 (+1) 2022/07/11(Mon) 2:47:57 |
カナイは、暫く前から、既読をつけていないはず。 (c0) 2022/07/11(Mon) 2:55:45 |
【神】 チャラ男 ウラミチ『さっきまで一緒にいたんだけど、 話の途中でアイツ急にいなくなってさ』 ビビッてどこかの隅で震えている様子が簡単に想像できてしまった。 ──早く見つけてやらないと。 『一緒に探してくれんなら助かる。 今は――』 勇気を出して周りをよく見渡し、場所を相手に伝えた。 (G7) 2022/07/11(Mon) 2:58:57 |
【神】 元弓道 マユミ『急にいなくなった?』 こてん。今度は反対側に首が傾いた。 はて、鹿乃はそんな少女だっただろうか。 疑問が次々と湧いては頭の中をぐるぐる巡る。 『ありがとうございます裏道。すぐに向かいますので』 鯱animalが万歳するスタンプを押して、少女はスマートフォンを懐にしまって駆け出した。 (G8) 2022/07/11(Mon) 3:06:01 |
【人】 元弓道 マユミ>>ウラミチ 「裏道!」 廊下の爆走。響く大声。 ここがきちんと学校として機能していたならばすぐさま先生の雷が落ちていただろうが、ここはもう学び舎としては死んだ場所。怒る者など誰もいない。 ビビりそうな子はいるかもしれないが。 「拙が来ましたよ。貴方は無事ですか?怪我とかしていませんね?」 懐中電灯片手にやってきた少女は貴方の姿を見つけてすぐさま駆け寄ってきたことだろう。 (6) 2022/07/11(Mon) 3:06:34 |
【秘】 甚六 カナイ → 友達 ネコジマ「にゃんこ…」 光る一対の瞳とばっちり目が合って、 並ぶ机を避けながら、ふらふらそっちに近寄っていく。 そのときカナイが居たのは、どこぞの特別教室。 設備を見るに、図工室だったらしい場所。 そろそろとしゃがんで、撫でようとして。 その手が、 ずぬ… と猫を通り過ぎ、「ぁえ」 ▽ (-43) 2022/07/11(Mon) 3:13:42 |
【秘】 甚六 カナイ → 友達 ネコジマ「……んぁ」 膝を抱え、肩を落とした情けない恰好のまま。 猫の後ろに立つすがたを見上げて。ぽつ、と呟いた。 「みのる だ」 (-44) 2022/07/11(Mon) 3:15:00 |
【秘】 かれがれ ユメカワ → 怖怖 ライカ廊下での出来事から、暫く経って。 空き教室で誰かを待った、そのもう少し後。 君が誰かと話を終えた、そのもう少し後。 君を捜しに行こうと思って、悩んで、でも諦めたくなくて。 けれども広い廃校内を闇雲に捜し回ったってどうにもならないし、 何より、あんな別れ方をしてしまった後だから。 すぐに面と向かって話すのは、また怖がらせてしまいそうで。 ──怯えた君の眼が忘れられない。 『怖がらせてごめん』 『できるだけ怖がらせないようにしたつもりだったんだ』 『そのつもりになってただけみたいだけど』 『一つだけ聞きたい事があって』 『夏彦は今、どうしたいと思ってる?』 だから結局、君に問い掛けるのは画面越し。 そんな文章を送信して考える事は、返信が来なかったら── きっと言葉が足りない。 きっと時間が足りない。 君と言葉を交わせるこの時間が、いつまで続くかもわからない。 だから消極的になっている余裕なんてもう無いんだ。 (-45) 2022/07/11(Mon) 3:23:56 |
【人】 元弓道 マユミ>>7 ウラミチ 「うーん、いつだっていい反応しますね裏道。リアクションちゃんぴょんの座は貴方に譲りましょう。でもこの声、すぐに拙だと分かって便利でしょう?」 全く反省の色がない。ほれほれ行きますよ、と懐中電灯を軽く揺らし、貴方の横についた。 「拙は明日香と保健室探しをしたり、梢と音楽室で休憩したり、あとは……まあ、色々しましたが。こちらでは終ぞ鹿乃の姿は見かけませんでしたね」 「行く場所に心当たりがないのなら、片っ端から教室を探すのみですが……」 話し終えて、首をこてんと傾げる。 「というより、裏道と話している途中でいなくなったのですよね?拙はそこにびっくりしているのですよ。何か彼女が会話中去ろうとするようなことでもしたのですか?」 (8) 2022/07/11(Mon) 3:35:13 |
ネコジマは、永瀬がメッセージを送ってけっこうすぐ。>G3 『鏡』とだけ返していました。 (a11) 2022/07/11(Mon) 3:58:00 |
ウラミチは、暇があればチュムチュムをしていたため、ここ数時間(?)のラインのログを見ていない。 (a12) 2022/07/11(Mon) 4:07:58 |
友達 ネコジマは、メモを貼った。 (a13) 2022/07/11(Mon) 4:14:06 |
【秘】 友達 ネコジマ → 甚六 カナイ>>a13 ずぬ… がお気に召さなかったのでしょうか。猫はあなたの周囲をうろうろ。 すり抜けたり、すり抜けなかったり。…抗議かな? 「……今度は何もねぇすね」 周辺をぐるうり照らして。 ひとめで見れない所があれば、ちゃんとそっちの方まで行って。 目立ったものは何もないのを確認した。 あなたのことも視界に入れたはずなのにね。 「ねこや、あんまりうろうろしてると床板踏み抜きますよ」 猫はうろうろするのをやめません。 「・・・・・・」 「まぁ、お前なら平気でしょうけど」 少し肩の力が抜けた笑い声がした。 猫島は、あなたのことが見えていないみたい。 (-46) 2022/07/11(Mon) 4:23:34 |
【人】 かれがれ ユメカワ【空き教室】 >>4 ネコジマ 再び空っぽになってしまった隣が埋まって、 今は空っぽの手にも掴めるものがあって。寂しさは少し和らいだ。 寂しがり屋にとって、君達は鍵のようなもの。 二つとして同じ形のものはないから、代わりに刺してみても きっとぴったりとは嵌らないけど、まったく合わないわけでもない。 つまるところはこうやって、一人で居る時に。 自分から人と接点を持つ事をあまりしない、少し不器用な君が 少し寂しさを汲んでくれるだけで嬉しくなれるような、単純な人間だ。 「ん……栗栖と? そっか。それは確かに良い事だね、……」 物言いはやっぱり捻くれていても、嬉しげなのは何となくわかる。 君達の間柄は、以前から結構そんな調子だったとしても。 ここに来て早々の事だったから、 単純に心配していた夢川にとってもそれは良い知らせだ。 「…何度も喧嘩して、何度も仲直りできるのは」 「ちょっと羨ましいな。簡単な事じゃないと思うから」 なんてのは、当事者じゃないから思う事かもしれないけど。 でも君の機嫌が幾らか良さそうなのも事実だしなあ。 思考をそんな脇道に逃して、浮かんだ寂しさを誤魔化した。 (10) 2022/07/11(Mon) 4:41:32 |
【人】 元弓道 マユミ【???】>>9 ウラミチ 「む!なんですか要らないとは!誇りましょうよ、王者の座ですよ!」 とかなんとかぎゃあぎゃあ騒ぎつつ、くるりと踵を返して進み始める。 「お手洗いですか。まあ、鹿乃は可憐で小動物みたいな子ですからね。その手の話は切り出しにくいかもしれませんが……それにしたって、いきなり消えるのは不自然です」 「…………………………」 ふと、唐突に消えた友人のことを思い出す。 「それにさ。 ────大人になったら、 こういうことできないじゃん?」 そう言って先導するようにこの学校に来て。突然消えたかと思えば、次に見た姿は──。 『牧夫いたよ』 『昇降口の隣にある教室』 『死んでるけど』 「──っ」 自然と、歩幅が広くなる。 廊下に響く音は、少しずつ忙しなく。 焦りが校内を駆けていく。 ▽ (11) 2022/07/11(Mon) 7:22:25 |
【置】 元弓道 マユミ「鹿乃。懐かしいでしょう、これ!ベイスマッシュですよ、ベイスマッシュ!」 「探偵倶楽部……ああ、栗栖の根城で最近また遊び始めたんです!これがなかなか奥が深くてですね……中身を変えると回転の仕方も少しずつ違ってくるのです!」 「鹿乃、昔は模型弄りもベイスマッシュもしていたじゃないですか!改造もお手の物なのでは?」 声がする。制服のスカートが派手に翻ることも厭わずに、少女の元に向かってはおもちゃを見せて楽しげに話していた頃。 「え?今はやってない?」 「なくした?壊した?」 「それならば拙のをお貸ししますよ!栗栖に勝つ為にいくつか種類を揃えてますから……要りませんか?」 変わらない仲良し。変わってしまった出来事。 いくつもの移り変わりが寂しいと思うこともあったけど、 それでも、 「鹿乃!」 それでも、 「また明日!」 ──それが、また言えるなら。 その小さな約束が果たされるなら。 また明日、会えるのなら。 (L0) 2022/07/11(Mon) 7:23:40 公開: 2022/07/11(Mon) 7:25:00 |
【人】 元弓道 マユミ【???】>>9 ウラミチ 「鹿乃!どこにいるのです!裏道泣かせたいんですか!」 途中から最早、早歩きというより走ると言ったほうが正しいくらいに脚を動かして。自分よりも手足の長い山中ですらも気持ち急がなければならないほどの速度で校内を駆けずり回った。 別のところにいるのではと他のお手洗いも見た。 先に帰ってしまったんじゃないかと自転車置き場も確認した。 歩いて、駆けて、走って、 最後に足を運んだのは── 「……昇降口の、隣にある教室」 ──鳥飼牧夫が発見された場所。 突然姿を消した彼が、見つかった場所。 考えたくはなかった。 行方をくらませた彼と同じように、突然姿を消した少女。 ……それなら、もしかしたら。 それは悪い考えだと、半ば逃げるように他を探して。 結局見つからず、ここに辿り着いてしまった。 「……」 扉を開けるのに躊躇いはなかった。けれど、固く引き結ばれた唇だけは、彼女の焦りを滲ませていた。 ▽ (12) 2022/07/11(Mon) 7:27:25 |
マユミは、扉を開けて、 (a14) 2022/07/11(Mon) 7:30:02 |
マユミは、……"二人"を、見た。 (a15) 2022/07/11(Mon) 7:30:20 |
【人】 元弓道 マユミ【???】>>9 ウラミチ 「…………裏道」 「鹿乃、いましたよ」 それは酷く、酷く冷えた声。 少女は目が良かった。そうでなくとも、彼女は短パンからすらりとした脚を出していたから。 扉を開けた時点で、その体の異変を見てしまっていた。 ろくに確認もせず、頭が「ああ、多分駄目かもしれない」と水をかけられたように冷えていくのは、これはきっと……諦めだ。 期待して、裏切られたら、心が辛くなるから。 少女はそうやってすぐ、諦める。 身を守るために、心と頭の操縦桿をすぐに手放す。 「……拙は、拙だけで鹿乃の様子を確認するのを勧めますが」 だって、素直じゃないけど優しくて、心が柔らかな貴方はきっと酷く傷ついてしまいそうだから。 「……貴方の目で、鹿乃を確認したいですか?」 心配しているのなら、きっと自分の目で確認しなければ気が済まないだろうとも判断して。 扉の前にあった体を、僅かにずらしながらそう問うた。だからきっと、少しでも教室の中を見てしまったのなら。 "机に突っ伏した二人の姿"が青年の視界に飛び込んでくるかもしれない。 (13) 2022/07/11(Mon) 7:32:20 |
【神】 元弓道 マユミ『鹿乃いました』 裏道がどうするか答えを出す前に、素早く指を動かして連絡を行う。 グループ宛の文章は酷く簡潔なものだった。 『牧夫と同じ教室です』 『今、裏道と様子を確認してきます』 ただ、それだけ。 「……もしかしてこれは、子供のまま変わりたくないと駄々をこねる罰なのでしょうか」 ぽつり、独り言が空気に溶けて消えた。 (G9) 2022/07/11(Mon) 7:40:34 |
【秘】 元弓道 マユミ → 奔放 クリス『栗栖。タイマンしましょう』 小柄な少女がいなくなったと、山中から連絡がくる前のこと。 『ツラを貸してください。顔を合わせて話をするのです。 希望の場所はありますか?なければ適当な教室でもいいですが』 (-47) 2022/07/11(Mon) 7:45:21 |
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