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【秘】 逃避 フィウクス → 半分の仮面 リアン「 ……10年だ。 俺はここで、10年も無駄な時間を過ごした事になる」 忌々しげに吐き捨てる。 この残酷な現実を口にするのは、これで二度目だ。 「今更何かに期待して、その期待が裏切られたら。」 「それを突き付けられた時、ひどく苦しむのは俺だけだ。 その頃にはお前と俺はもう他人だ。 今この時だけ手を差し伸べたって無責任に終わるだけだ。 お前が居なくなった後のここはどうなる? お前の庇護下から唐突に放り出された奴はその後どうなる? お前の独り善がりな献身は、誰の為にもなりはしない 」「…お前は、自分の世話もできないような奴の手を 誰もが安心して取れると思うのか?」 背中越しに悲観と否定と懐疑ばかりを突き付けて。 その場を後にするべくあなたの居ない方へ歩き出す。 今の自分にできる事はそれだけだった。 (-28) 2022/05/03(Tue) 0:17:22 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 中等部 バラニ「あらあら〜 バラニくん?」 「ええ、――噂についてはよおく知ってますよ」 アオツキには実習生として一つのルールがあった。 自分からは積極的に生徒に話しかけない。 勉強のこと、仕事のこと、頼まれ事があるときのみ対応をする。 そして、嘘をつかないことだ。 「神隠しは、昔から伝わる出鱈目です」 やわらかな話し方と、あまり表情のない固い顔。 ちぐはぐだが、イシュカと対比すれば愛想は良い方なアオツキは普段通りに答えた。 「根も葉もある、夜の森で人が怪我をしないようにさせる 大切な噂です。ちょっと怖がる子が多いのは難点ですが、 おかげで目立った事故は少ないと聞いていますね〜。 ……他に聞きたいことがありますか?」 こんな答えが欲しいわけではないだろう、だが模範的な答えを返さなければいけない立場だ。 「知っている事であれば答えられますよ〜。 例えば、今日顔を店に来なかった彼らは神隠しで消えていなくなったわけではない、とか」 (-29) 2022/05/03(Tue) 0:17:45 |
【赤】 花信風 トット二人の笑顔を受けて、トットもはにかんだ。 そう、備えあれば憂いなし。 なにかがあるとないとでは、気持ちも状況も違うから。 安心材料とも言えるかもしれない。 頭を下げたクロノに、「うん!」とガッツポーズ。 それから、ラピスと一緒に手を振って見送るのだった。 「んふふ。おれのはななの」 「よろこんでもらえたらおれはうれしい」 (*35) 2022/05/03(Tue) 0:18:16 |
【独】 神経質 フィウクス/* Q. また人に終生飼育を迫っている? A. そんなつもりじゃ………… 責任持てないならやめとけ!って言ってるだけですよ。 大丈夫ですよ。こいつは飼われなくても生きていけます。 生きていくだけならまあどうにかなります。多分。 大丈夫です(念押し)。 (-30) 2022/05/03(Tue) 0:24:51 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ/* 狼お嬢様!ご機嫌麗しゅう! 選ばれて光栄ですわ!夕方17時以降から深夜1時過ぎくらいまでが安定してレスの出来る期間ですと最初にお伝えしておきますわ! それと、実はお伝えしておくべきことがありまして…… 私……… 天然誑 なんですの………。確か狼の襲撃への耐性と、能力を向けてきた相手を、誑かす、のだったかしら? 初心者お嬢様なので曖昧なのですけれど…… その通りなら、こちらが貴方を絆してしまう流れになってしまうかも…しれませんわ! (-31) 2022/05/03(Tue) 0:32:00 |
【赤】 高等部 ラピス『これはトットくんが育てている花ですか?』 園芸部員だったことを思い出し。 花壇で育てている花なのだろうか。 頭にも生花を飾っているし。 クロノが去った後の教室で、ふと気になって聞いてみた。 (*36) 2022/05/03(Tue) 0:40:20 |
【秘】 中等部 バラニ → 月鏡 アオツキ「出鱈目……」 ならばここ数日、生徒がいなくなっているのは神隠しの仕業ではないということ。 あなたの語って聞かせた内容は、小さな子供たちを守るためにあるいかにもなもので、バラニもどこかで似たような話を聞いた覚えもあった。 「ほ、本当ですか? ならば……どうしてみんなは姿を見せないのですか、神隠しでないのなら、何故……」 食い入るようにあなたに問いかける。 まるで餌を与えられた動物のようにいとも簡単に。 (-33) 2022/05/03(Tue) 0:43:11 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト/* 天然誑……ですって?!?! 笑っちゃいましたわ……絆されちゃいますわね……。 私も三日月システム疎いから分からないですけど、 有識者曰く表記が村人って事だから……そうなのかも……。 じゃあ連行しようとするロールをふっかけるとこに、 任意の誑し込みをしていただくかたちになりそうだわ……! 活動時間、了解でしてよ! わたくしは少し不定期だからハッキリとは言えないけれど、 明日は20時頃から動けるとは思いますわ! 明後日は夜少し遅くなるから、明日中に回し切りたいところですわ……。 置きレス上等ではありますけれどもね! (-34) 2022/05/03(Tue) 0:45:59 |
【人】 神経質 フィウクス気難し屋は相変わらず食堂で朝食をとろうとはしない。 だから誰かが席を立てば──或いは、全員が揃えば。 もう長居をする理由は無い。 ただ、姿の見えない者を少しだけ待って。 一応。 来る様子が無いと見れば、何も言わず食堂を後にした。 噂への言及も、不在者への言及も、それ以外も、何もない。 (16) 2022/05/03(Tue) 0:46:59 |
【秘】 ライアー イシュカ → 花信風 トット「……?」 露骨に訝しげな顔をした。 怖いのに変に明日じゃなく今日行く事にこだわるし。 つい宣告は全く動じないで言い返して来たのに、 何故か足を止めただけで困り顔をするし。 そもそも、 「──ジャステシアなんて、」 「何でそんなわかり切った事、聞くんだ?」 “何でそんな質問をしたのかがわからない” それがありありと出た顔で、 歩きながらついぞ答えが出なかった事を問いただす。 最も、その頃にはもう。 あなたが笑顔を向けてる頃だっただろうけど。 「……なに?……お前、まさか」 幾らなんでも、ここで笑顔は明らかに不自然だ。 その上で何をされたか思考するのが怖い。 だって、考えた所でどうせ手遅れだろうから。 (-35) 2022/05/03(Tue) 0:53:56 |
【秘】 半分の仮面 リアン → 神経質 フィウクス「今の僕がおかしいというのなら、それで構わない。 僕の病気は……僕がそうしたいと考える限りは、僕にはどうすることも出来ない。そういうものだ。 勿論、治す方法が見つかれば治したいと思うが」 治らない事で、苦しんではいない。 治らない事を嘆きはしない。 だから他人を第一に考え、行動することが出来る。 「勘違いするなよ。僕が治すわけじゃない。 "君が治したいと思うなら、手段を見つけるための手助けをする" という話だ。それに甘えきって、何も出来なくなるような民を作るつもりはない。 僕がいなくなって、その後どうするべきか。無論、都度伝えている」 手を差し伸べたいという気持ちそれ自体を、独り善がりだと言われる事だってあるだろう。理解している。 君の言うことも尤もだ。 それでも、その後一人で立って歩けるよう 言葉も手も尽くすつもりはある。 例えばそれがただ転んで怪我をした者であったとしても。心を壊した者であったとしても。同じことを言っただろう。 「……10年が無駄だったとしても、この先の人生が無駄でないと言わせてみせる。 勝手にそうさせてもらう」 君が歩き出したのなら。 その日は、取り付けていた用事を済ませるため 一度別れることになるのだろう。 この日の夜は、ずっと部屋にいる心算だ。 (-36) 2022/05/03(Tue) 0:56:44 |
【人】 神経質 フィウクス朝食の時間はそうして過ぎ、所変わって図書室へ。 図書室ではお静かに。 この問題児の悪癖の事は多くの生徒が知っている。 そして、そっとしておけば──基本的には──何も起きない事も。 だから話し掛ける者はなく、騒ぎを起こす事もない。今は。 疎らに生徒の居る読書スペースを通り過ぎて。 立ち並ぶ本棚の、更にその本と本の間。 結局一頁も読む気にならなかった本を元の場所に戻した。 用件は、それだけ。 (17) 2022/05/03(Tue) 1:00:32 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ/* 私もまさか選ばれると思って無くてびっくりですわ… じゃあ………絆しちゃいますわ! それで、あの、クロノPL様に一つ謝罪がありまして…… 私、キャラの設定的にどうしても一部センシティブな……ロールが……入っちゃいますの…… 具体的には、貴方の耳や首筋や掌に、舌を這わせるなどの行為を……してしまいますの…… クロノPL様はエッチなロールが苦手寄り……でした、わよね? あの、具体的な描写はあんまり、という感じなら、ふわふわした表現で、特に行為中のやり取りを描写はすることなく、半暗転みたいな感じで……お済ませしますの! なるべく負担をかけないようにいたしますの……それでも大丈夫かしら? お時間も了解いたしましたわ!置きレスでもよろしくてよ! でもできるだけ明日で終わるように尽力いたしますわ! (-37) 2022/05/03(Tue) 1:06:15 |
【人】 半分の仮面 リアン朝食を終えたら、一度寮に戻り。 共有スペースのデスクに筆記用具と、使い古しの参考書を並べている。 何人参加するかも分からないが、整えておくに越したことはない。 飽きた時のための用意は、夕方改めてすれば良いだろう。 (18) 2022/05/03(Tue) 1:06:49 |
【赤】 花信風 トット「え! これねえ」 「これねー」 「えっと」 謎に言い淀んだ。腕を摩り、視線を泳がせる。 「そういってもかごんではない」 「というか」 「んー。そうです……」 結論まで変に遠回りをした。 (*37) 2022/05/03(Tue) 1:10:57 |
【秘】 雷鳴 バット → 神経質 フィウクスちょっとだけたじたじとしているのは、食事の中身を見られやしないかということ。 貴方は、それを暴いたりはしない。いっときの気紛れも今は無く。 それがわかれば背中を丸めて手元を不自然に隠すのはやめて、 ただ開く前のおべんとうがそこにあるだけみたいな自然な姿勢へと戻った。 青年は人と融和するのは得意ではない。相手が貴方でも、誰でも。 貴方の姿に異常な怯えを見せたりしなければ侮ったりすることもなく、 こうしてふとした時にくらいには言葉を交わすかな、というくらいの距離を、 不快に思うでもなく。たぶん、貴方の遠巻きは青年にとっても快く感じるものであるはずだ。 「わかった」「寮に戻るわけにもいかないから」 「食事を摂る場所に、困ってた」 「あんまり、見られたくない」 貴方の言葉への反応は存外素直なものだった。 たいへんに仲がいいというわけではないものの今までの付き合いで、 貴方がどんなふうに他者への気の回し方をするかというのは知っているから。 「顔を出さないと」「心配をかける」 「だから少しだけいて、後は」「なるべく皆が食べてるうちに」「いなくなるようにしてる」 (-38) 2022/05/03(Tue) 1:15:02 |
【秘】 童心 クロノ → 司書 エルナト/* あら〜〜センシティブ! 回すのが不得意、と言うだけで見るのもされるのも問題はありませんわ〜! もっと具体的に言うと、挿入周りだけは上手く出来ないかもというだけでしてよ!エッチ寄りのロールは見る分には美味しいので遠慮なくやってくださいまし……! 今はそろそろ寝るので、ロールは明日の朝置きますわ! ゆっくりお付き合いいただけると嬉しくってよ! (-39) 2022/05/03(Tue) 1:15:23 |
【秘】 司書 エルナト → 童心 クロノ/* あら!よかったですわ………!! 本番行為に至る予定はございませんの! 沢山…………舐めちゃいますわ! では遠慮なくさせていただきますわね! かしこまりましたわ!楽しみに待ってましてよ! (-40) 2022/05/03(Tue) 1:18:45 |
【赤】 高等部 ラピス「………………」 妙な間を感じ取って。 一度その意味を考えて。 黒板の文字を消して、書き足して。 『これはトットくん の 花なのですね』 そこに込められている意味がお互い通じているかいないのか。 また改めて確認して、うん、と一人頷いた。 『それなら、より大事に扱わなければなりません』 (*38) 2022/05/03(Tue) 1:20:12 |
【秘】 花信風 トット → ライアー イシュカ「んふ」「あのねえ」 「イシュカが来てくれて、ほんとうによかった」 そう、笑顔だ。いつも通りの笑顔。 今この場に、自分たちの周りに、『おとな』が何人も居ても。 「イシュカがおれとてをつないでくれてよかった」 「おれのはなしをきいてくれてよかった」 「おれのこと、しんじてくれてよかった」 一人の大人がトットに歩み寄った。 トットの頭を撫でて、頬にキスをした。よくやったねと褒めた。 その全てをトットは同じ笑顔で以て受け取った。 他の大人の気配もある。視線もある。けれどそのほとんどは、貴方に注がれる。 「ねえイシュカ。きてくれる?」 「いまきたらたぶん んーと」 「…………」 「いたいこととか」 「あんまされないとおもうけど?」 おとなの腕を抱いて、首をかしげるトットの声音はやっぱりいつも通り。 いつも通りだ。 そうでなくちゃいけない。自分の役目はこれだ。 そうでなくちゃいけないんだ。自分の事を悪者だと思ってくれればいい。悪者なんだから。悪者。悪者。悪者なんだよ。我慢しろ、我慢、我慢、我慢、我慢、 (-41) 2022/05/03(Tue) 1:25:40 |
【人】 夢見る乙女 シャルロッテ (20) 2022/05/03(Tue) 1:26:11 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ不安なのを隠すように笑う……お互いに。 その笑顔は綺麗だと思うけれど、本当に見たいのはそんな無理してつくるものではなくて。 感じる義務感以上に、その笑顔はこの状況を何とかしたいと思わせるには充分なもので。 ちっぽけな決意をひとつ、胸に抱きながら。 朝食の場では苦しみを隠すような笑顔を向け合ってから、しっかりと朝食を摂っていた。 そして朝食のすぐ後、バラニはその場にもいた教育実習生に何やら尋ねているようだったが。 ▼ (-42) 2022/05/03(Tue) 1:26:59 |
【秘】 中等部 バラニ → 夢見る乙女 シャルロッテ「シャルロッテくん」 それからしばらく時間は経ち、バラニはあなたの姿を見つけて名前を呼んで。 「先程はありがとう、配膳を手伝ってくれて…… 君やクロノくんのお陰で、皆に早く食事を行き届けることができたよ」 「ええと……少し、私の散歩に付き合ってはくれないかな。 まだ姿が見えない子たちを探すのも兼ねて、なのだが……」 断られてしまったらどうしようかと、内心では少し緊張しながらも尋ねる。 姿が見えない子を探すと言うのも本当で一緒にいたいというのも本当。 良い答えが返って来てくれることを祈りながら、あなたの返事を待っている。 (-43) 2022/05/03(Tue) 1:27:30 |
【赤】 花信風 トット書いては消しての繰り返しを見届けて、出来た文字列を見ればぶんぶん頷いた。 「そうそうそう」 「そうです。おれのはな」 「でもえんりょしなくていいから!!いつでもあげるからね」 「いつでもあげられるので!」 そう言うと、トットもぴょんと席を立つ。 おれもまたあした!と言いながら教室を出ようとして、 「ラピス」 振り返らないまま、一言だけ。 「くるしいね」 ……振り返らずに、そのまま教室を出たから。 貴方が返事を書き記したかどうかも、どんな反応をしたのかも、トットはきっとわからない。 (*39) 2022/05/03(Tue) 1:32:39 |
【秘】 雷鳴 バット → 充溢 バレンタイン夜の森、背の高い木に紛れるようにしてある姿は。 夜闇の中で明かりもなしに、平気で貴方を見つけて寄ってきた。 差し込む星灯りは頼りないものではないものの、すぐに誰とわかるほどではない。 「すぐに来てくれたんだな。ありがとう。 どういう手掛かりを見つけたら助けになるのかは、わからないけど。 いつもと違うことがあったらわかるはずだから。庭園のまわりを、探してみよう」 事前に薄っすらと言っていた通り、昼間に比べると言動は明瞭なものだった。 普段日中のとぎれとぎれな拙い物言いしか知らないのであれば、 ちょっとだけの、しかし確実な差異に不思議なものを感じるかもしれない。 挨拶もそこそこに森へ紛れてしまおうと足を踏み出す、その前に。 「眠い? 耐えられそうになかったら、袖を掴んでてもいいから。 急に倒れたりしたら危ないし、なにかあったらすぐわかる」 貴方を代表とした睡眠障害の症状に詳しいわけではないものの、 ほんのり聞いていた話から、自分の心構え次第でどうという話ではないのは理解していた。 どういう対応をとればいいのかな、なんて事前に探りはいれておこう。 (-44) 2022/05/03(Tue) 1:33:36 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 中等部 バラニ「何故…… それは 誰かと大切なお話をしている、らしいですよ」 池の中に石を投げ込むように、波紋を作る。 「ですが私も経験したこともなければ、 同級生の皆に聞いても同じ答えが返ってきたことがないんです。 だから気になったら帰ってきた子達に聞いてみるのが一番です。 私は実習生として、先生に近い存在ですが 全てを知っているわけじゃありません。 不確定な情報を告げて、君たちを不安にさせたくもないんです。 半日もすれば戻って来ていたと思いますが……、 噂に尾びれがついて神隠しと言われるようになったんでしょう。 大丈夫ですよ。落ち込んでいたり、様子が変わっていたりして 姿を見せてくれないことが多いですけれど、 居なくなって消えてしまうわけじゃありませんから」 嘘はついていない、事実だ。 ただ、どうして皆は姿を見せないのか。 その答えは明確には出していない、だって、"知らない"のだから。 → (-45) 2022/05/03(Tue) 1:44:14 |
【秘】 月鏡 アオツキ → 中等部 バラニ「それでも、――聞いてみたいですか?」 「昔神隠しに遭ったと言われた子達が何をされて戻ってきたのか」 「聞いたら怖くなって泣いてしまうかも知れませんよ〜」 (-46) 2022/05/03(Tue) 1:44:44 |
【赤】 高等部 ラピス「……」 残された言葉を拾って、ただ佇む。 白い言葉を握った手は、何を書くことも出来ずに漂うだけ。 「……、……、……」 ぐるぐると心の中に溜まったものが、思考の中に閉じ込められたものが行き場をなくして渦巻き続ける。 叫びたくても叫べない。 掠れた息が、細く吐かれる。 それから暫くの間、一人きりの教室にまた思考を磨り減らす音が響き続けた。 (*40) 2022/05/03(Tue) 1:56:58 |
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