人狼物語 三日月国


179 【突発R18】向日葵の花枯れる頃【ソロ可】

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【独】 高山 智恵

/*
そういえばト書き[]の話なんですが
村の情報欄等で特に何も規定されていなければ、各自自分の書きやすい形式で書いちゃっていいんじゃないかな、と思うかな。
過去にはト書きや現在地描写の書き方が参加者さんごとにバラバラに混在していた村もありましたね。

わたしは普段[]を使いますが、今回は先に入村していた霧ヶ峰さん(村建てさん)と高峰さんが[]なし形式だったので、折角だしわたしもそちらに合わせてみようかなーという感じでした。普段やらない書き方なので面白そう、というのもあり。
>>1:-6の秘話で台詞の「」が抜けてしまったのは、うっかり普段の書き方の癖が出てしまったやつですね……!**
(-37) 2022/10/22(Sat) 11:32:01
高山 智恵は、メモを貼った。
(a0) 2022/10/22(Sat) 11:34:22

高山 智恵は、メモを貼った。
(a1) 2022/10/22(Sat) 11:35:03

高山 智恵は、メモを貼った。
(a2) 2022/10/22(Sat) 11:37:08

【人】 高山 智恵

 いつも通り慌ただしかったり、いつもよりも気掛かりが絶えなかったり――これは、そんな今日の営業が終わってからの話。
 ……うん、いくら顔なじみのカズ君相手とはいえ“ お客様 ”相手にガチのタメ口で話していた辺り>>33、本気で無自覚の疲労だとか心労だとかが重なっていたらしい。帰ったらきちんと休もう……明日が丁度私の休みで良かった……。

 さて、もうすぐ帰れるという頃にバックヤードで見かけたのは、布を掛けられた大きな円錐形――クリスマスツリー。今日霧ヶ峰さんが奥の倉庫から出してきてくれたものだろう。
 電球などの飾りも含めたチェックもちゃんとこなしてくれたらしく、近くのゴミ入れの中に捨てられた飾りが光を弾くのが見えた。
 霧ヶ峰さんが地味な細かい作業だけじゃなくて力仕事まできっちり確実にこなしてくれる>>2:L1のは、率直に言って、店としては非常に助かる。地味ながらも大切な戦力、と言っていい。
(41) 2022/10/22(Sat) 17:14:06

【人】 高山 智恵

 ……のだけれど、微妙に違和感を覚えて、ゴミ入れの中を覗き込んだ。


「これ、まだ全然使えなくない?」


 思わず声に出してしまった――うん、そうつい言ってしまうくらい、捨てられていたそのツリー飾りは綺麗だった>>2:75。ベタつき汚れもカビも、極度の変色もなかった。
 ――あの霧ヶ峰さんに限ってこんな適当な仕事する?
 そう訝しみながらよく目を凝らしてみると、その綺麗な飾りと似たような飾りが他にも捨てられているのが見えた(どこがどう似ていたのか、は一旦置いて)。そちらも摘まみ上げてみればやはり、特別汚れや損傷が見られるものではなくて――。


( あー、そういうことか )


 これらの飾りがゴミ入れに放り込まれていた理由にひとつ心当たりを得ながら、それでも普通に「捨てるには惜しい」状態のものだと思えたそれらを、そっと回収しておいた。
 このツリー一式とか飾りとか、一応、お店の予算内で購入しているものだからね!
(42) 2022/10/22(Sat) 17:15:59

【人】 高山 智恵

 ただ、回収したとはいっても、即座に黙って布の下のツリーにこれらの飾りを付け直す訳ではない。
 今日のところはとりあえず、例の飾りは私のロッカーに入れておくことにした。後のことは後日店長と相談しよう。


( 霧ヶ峰さん、やっぱ大分堪えてたんだな…… )


 捨てられていた飾り付けのデザインに共通していたのは、「あの俳優さん」の役柄を想起させるモチーフ、だ。
 思い出した。これを私にさらっと教えてきたのは、アートやってるバイトの子だ>>2:98
 そして霧ヶ峰さん自身が、自分の口で自分の「推し」について話したことは、そういえば、なかった。
 ……教えられた当時は「そうなんだ」くらいに聞いていたけれど、今思えばあの子、
他者の個人情報晒す心算のない趣味を広めてた
んだな。もうすぐギャラリーで学生展だって言ってたから、学生展が終わってからさりげなく注意しておかないと(去年の話だから、本当、さりげなくね)。
 え? あの子霧ヶ峰さん普通にどう見たって態度で誰推しかバレバレな子じゃんって? いくらバレバレに見えたって、それでも秘密を他人に広めるもんじゃないよ……。
(43) 2022/10/22(Sat) 17:16:29

【人】 高山 智恵

 件の飾りをわざわざ戻したりしなかった――霧ヶ峰さんの目の届くところから一旦隠したのは、(おそらく)傷心していた人への配慮といえば配慮だったのだけれど、店側にとっては(金額的にはささやかな)損失ともいえる。
 けれどもこの出来事は少し、ほんの少しだけ、ちょっとだけ安心できるものだった。

 だってこれ、見たくないものを見続けるという「無理」をしない、という選択を霧ヶ峰さんが採れたということなのだから。
(44) 2022/10/22(Sat) 17:18:14

【人】 高山 智恵

 店長からの共有事項でも、実際に見聞きした霧ヶ峰さんの勤務態度でも把握していること。
 彼女は客からの嫌がらせを「平気な顔で」スルーする>>2:L1
 そしてちゃんと上層部に報告してくれるし、助けもちゃんと求めるし、他の子が受けた嫌がらせについても同様に対応して助けてくれてる>>2:L2
 彼女は勤務上の悩みを一人で抱え込んでいるようには見えないし、新人研修で指導したことをきちんと生かせる、それでいて他の子の状況にまで気を配ることもできる、いわば「デキる」従業員に見える。

 見えるん、だけれど。
 それってイコール「精神ずぶとい系」って訳じゃないよね、と私は思ってる。
 「平気な顔で」って言うけれど、営業スマイルって、ただでさえ素顔を隠す仮面と似たようなものだ。あの子の場合はそのスマイルがそれこそ貼り付いて固定されているように見えるものだから、余計に仮面めいた印象がある。
 つまり彼女の「平気な顔」は、必ずしも本当に平気とは限らない、ってこと。
 セクハラに関していえば、霧ヶ峰さんが受けたのは本当に「たまに」程度のようだけれど……それでも、ね。
(45) 2022/10/22(Sat) 17:19:46

【人】 高山 智恵

 他の従業員たちがあからさまにギョっとするような汚れ仕事や力仕事だって、文句の一つも言わずにやり遂げる霧ヶ峰さんだ。
 だからって、文句言わないんだから仕事押し付け続けていいって訳でもない>>41
 いつも通りに笑ってみせてる顔の裏で彼女がどんな「無理」をおしているか、判らないのだから。


 そんなあの子が「無理なもの」をちゃんと回避したんだ、と内心ひとり思いながら、私は家路に就いた。
 多分、苦笑いしてたんだろうなあ、この時の私――
(46) 2022/10/22(Sat) 17:20:24

【置】 高山 智恵

 さて、明日は私はオフの日なので、今日のうちに。
 未だうら若い霧ヶ峰さんには、大人の私からちょっとお節介を残しておこう。


“無理しないのは大事だよ。
 いつもいつも笑ってる必要なんて、ないからね。

 高山”


 これは、霧ヶ峰さんのロッカーに、ドアの隙間から差し入れておく置き手紙のメモ用紙。
 ラインやSMSで送ってわざわざ通知ぶち込むことはせず、気付いてくれたらいいや程度のメッセージだ。
 なあに、メモに気づいてないようであれば、直に顔を合わせた時にさらっと言えればいいだけの話なのだから。**
(L0) 2022/10/22(Sat) 17:26:47
公開: 2022/10/22(Sat) 17:50:00

【人】 高山 智恵


 ――私は無理してない?
   自分の気持ち、無理して殺そうとしてない?


 ――あのだって、今、ひとりきりで・・・・・・無理してない?
   あの娘の側には今、誰がいる? 誰が助けてくれている?




 ……ああ、今日はもうさっさと、うち帰ろう。**
(47) 2022/10/22(Sat) 17:31:30

【独】 高山 智恵

/*
個人〆ちょっとどうしようかなーという感じなのですが(おおよその方向性は考えてはいる)なんとかエピ閉じ迄に描き上げたいところ……!
高峰さんのクソデカ感情の行方も私ははらはらそわそわしているよ……!
(今更反応ですが、苗字パズルめちゃくちゃ吹きましt うまくかみ合ってるのがもう……)**
(-38) 2022/10/22(Sat) 17:35:14
高山 智恵は、メモを貼った。
(a3) 2022/10/22(Sat) 17:36:51

【独】 霧ヶ峰 友紀

/*
思った以上に体力回復してない
+娘の誕生日で動物園に行ってきたのでまた倒れそうですがみんなが素敵で私は嬉しい

なお動物園でどこかのお母さんがお子さんに
「今日は盛りだくさんなんだよ〜。
 動物園いくでしょ?
 メントスコーラするでしょ?」
と言っていては?????となってしまい驚きすぎて歩いてたのもありその後聞けなかった()
(-39) 2022/10/22(Sat) 17:38:10

【独】 霧ヶ峰 友紀

/*
なお、友紀自身は結構本編中に浄化されてしまっていて、あまり書くことないな〜もあります。
〆に新しい推しとか恋とか描くかなあ。
(-40) 2022/10/22(Sat) 17:39:40

【独】 楯山 一利

/*
うぉぉ…室生さん…せつねぇ……。
相手の気持ちも分かるし、でもズルいとも思う……。

まだまだ今後の二人の行く末が気になる。
(-41) 2022/10/22(Sat) 22:37:34

【独】 楯山 一利

/*
智恵さんめちゃくちゃ心配してくれてた…!!
話し広げて下さってありがとうございます。
こちらも乗っかりたいところ。
ちょっといい感じの繋げ方思いついたんで
お言葉に甘えて好敵手さん動かさせて貰うと思います>>-35

あとそれ関連で、室生さんの大会の話も拾いたい>>2:15
(-42) 2022/10/22(Sat) 22:50:19

【独】 楯山 一利

/*
友紀さん本当に体調お大事にです…。
具合が悪くても娘さんのために
動物園に連れて行ったのはスゴイです。

メントスコーラw謎
(-43) 2022/10/22(Sat) 22:54:28

【置】 楯山 一利

─回想:半年前─


半年前、ブレイクダンスの大会があった。>>2:15
それなりに大きい大会だったから
個人戦は無理だったけど、
チーム戦には出られる事になったんだ。

だから、アイツに俺の勇姿を見て欲しかったし
ブレイクダンスの良さも知って貰いたかったから
「観に来て欲しい」って、大会のチケットを渡した。
アイツは怪訝そうにしながらも、
拒絶することなく受け取ってくれた。

…当日は、緊張感が半端なかった。
それは大会に出場することに対してもだが
アイツが観に来てくれるかもしれない、と
そっちの方に意識が傾いてしまっていたと思う。

チームメイトからは、
『カズが緊張なんて珍しいな』って言われたし
よく会う好敵手>>2:70の奴からも
『カズさんだいじょーぶ?』
って心配されるほど露骨だったんだろう。

差し入れされた焼き菓子を
とあるダンサーからお裾分けされた。>>2:17
この日ばかりは、緊張を和らげたくて
藁にも縋る思いで頂いたのを憶えている。
(L1) 2022/10/23(Sun) 1:17:49
公開: 2022/10/23(Sun) 1:20:00

【置】 楯山 一利


後で知った話だが
あのダンサーは、最近噂になっている
ダンスがメチャクチャ上手いと評判の人だった。
惜しくも、この大会で優勝までは出来なかったが>>2:18
噂の通り良い所まで勝ち上がっていた
と、記憶している。(俺の記憶が確かなら、だけど)

いよいよ本番。
俺たちのチームが次に呼ばれるという頃
まだ、アイツは観に来ていなかった。
『ごめん。用事が終わらなくて、遅れる。』
と連絡は入ってたんだけど…ガッカリしたね。
俺よりも優先される用事って、なんなんだよ……。

でも俺は、目の前のダンスバトルに集中した。
踊っている間は、アイツの事を忘れて
一生懸命やれるだけの事を精一杯出し切った。

結果は、一回戦落ち。惨敗だった。
気落ちもしたけど、また頑張ろう!って
チームメンバ同士励まし合えたし
俺たちのダンスを見て評価してくれる人たちも
少なからず居てくれたから、嬉しかったなぁ。

それからは、他のダンサーたちのバトルを
最後まで観覧していたかったから
アイツを待ちながら、俺はずっと会場に居た。
(L2) 2022/10/23(Sun) 1:18:58
公開: 2022/10/23(Sun) 1:20:00

【置】 楯山 一利


で、結局アイツが来たのは
大会が終わる1時間くらい前だった。

「おいおい。おっせーよ!
 もう大会終わっちまうぞ。」

まだかまだかと待ち望んでいた苛立ちを
そのままアイツにぶつけちまった。
でもアイツはそんな事をお構いなしに
『ごめんごめん。どうしても抜けらんなくて。』
ってケロッとした顔で返してたから
なんとも思わなかったんだろう。と思いたいが
多分……。
今にして思えば、実はそうじゃなかったのかも。


来てくれたアイツを、とりあえず
チームメイトや他のダンサーたちに紹介。
その時、『もしかしてカズさんの彼女〜?』
って茶化されたんだけど
俺はすぐに「い、いや違う!ただの幼馴…いや、隣人!」
と、気恥ずかしさが募って強めに否定した。

当の本人は否定することも肯定することもせず
ただただ俺らのやり取りを
冷ややかな目で見ていて
社交辞令の挨拶を済ますだけに終わっていた。
(L3) 2022/10/23(Sun) 1:20:32
公開: 2022/10/23(Sun) 1:25:00

【置】 楯山 一利


大会が終わってからは、
ダンサー皆と打ち上げをした。>>2:18
打ち上げはダンサーに限らず、
友人や家族とかも招くことは出来たから
アイツにも参加してくれるように頼んだんだけど
最後までは、居てくれなかったな。
それに終始不機嫌そうだった。

遅れた事もあってか、会場の盛り上がり方とか
周囲の雰囲気についていけなかったみたい。
(そもそも生真面目なアイツと
 ノリが合わない部分があったのかもだが)

そういうのも察せなかったせいか
アイツの態度も気にくわなくて、面倒臭くなっちゃって
もう勝手にしろよ、と投げやり気分で
一人で帰らせたんだった。

それから俺は、アイツのことを気にも留めず
色んなダンサーたちと交流を深めていたし
全員とまではいかないものの、
一部のダンサーたちとラインも交換出来た。>>36
アイツの事がなけりゃ、もっと楽しめたと思う。
(L4) 2022/10/23(Sun) 1:21:53
公開: 2022/10/23(Sun) 1:25:00

【置】 楯山 一利


打ち上げの帰り道、アイツからラインが来た。

『あの人たちとの付き合い
 考え直した方がいいんじゃない?

 それにいつまでもこんな事やってると
 お父さんもお母さんも心配するよ。』

俺は酔っているのも相まってムッとした。
アイツらのことやブレイクダンスを
悪く言われたような気がして。

それに、最初から観に来てもくれなかったし、
俺のダンスだって見ていない癖に…。
なんにも知らない癖に……!

そんな怒りもあってか、そのラインを境に
俺はアイツと衝突することが増えたように思う。
(L5) 2022/10/23(Sun) 1:23:41
公開: 2022/10/23(Sun) 1:25:00

【人】 楯山 一利

─現在─


アイツはランチタイムに来ていた。>>33
と、店を出る前に智恵さんから聞いていた。
普段ならランチの後は大学の講義を受けに戻ると思うが
今日は俺との待ち合わせ時間に合わせてくれたし、
さっきお袋さんとの電話では
『出かけてから』と言っていた。>>21
つまり、講義はない日なんだと思う。
(まさかアイツの性格上、講義サボる訳ないしな?)


ならば、ランチの後に行くとしたら何処か?
と考えながら、思い当たる場所を探し回ったんだが
一向にアイツの姿を見つけられないでいた。>>20

『元気がなかった』>>34

智恵さんから聞いた言葉を思い出す。
それは、昨日の俺との喧嘩のせいかって
最初は軽く考えて終わっていたんだけど
そもそも、今日のアイツの様子が
"いつも"と違っていたという事なんだと
今更になって気付く。

それはすなわち、俺が今の今まで探し回った
"アイツが行きそうな場所">>20になんか
そもそも行かないんじゃないか…って事だ。
(48) 2022/10/23(Sun) 1:37:08

【人】 楯山 一利


ならば何処なのかって、
そんなのもやっぱり見当がつかなくて
それにもう、体力も限界だ……。

俺はふらつきながら、道の端で足を止める。
走り過ぎて疲れて呼吸が荒いせいもあるが
焦燥感と不安に圧し潰されそうだ。

「亜由美………。」


会えない想い人アイツの名を呼んだ。
それは、自分でも分かるくらい
誰の耳にも届かない程に、
か細くて弱々しいものだった。
(49) 2022/10/23(Sun) 1:50:25

【人】 楯山 一利


最後に名前を呼んだのは、いつだったっけ……。

ガキの頃は「亜由美お姉ちゃん」だった。
アイツを意識し出してからは、そう呼ぶのを止めた。

かと言って、「亜由美ちゃん」はしっくり来ないし
「亜由美」の方が良いとは思いつつも
羞恥心に負けて、滅多に名前を呼ぶ事もなくなって
「お前」呼ばわりする方が、多かったように思う。

だから、思い出せなかったんだ……。

でも……
もしも、また会えたなら
ちゃんと、名前を呼びたい。

              
亜由美───…。


そして「好きだ」と……
しっかり、伝えたい。
(50) 2022/10/23(Sun) 1:52:43

【人】 楯山 一利


あの時、もっとちゃんと話せていたら……。
あの時、素直になっていれば……。

あの時、謝っていれば……。>>0:24>>0:25

今になって、色々と後悔している。
もう何もかも手遅れなんじゃないか、って
そんな嫌な想像しか出来なかった。

でも、どんな形であれアイツの姿を見るまで
まだ諦めちゃダメなんだ……。

連絡はないだろうか。
淡い期待を胸に、スマホをポッケから取り出す。
だが、画面を開いて見えたのは
アイツからの通知ではなくて
意外にも、好敵手からのチャット。>>37>>38
(51) 2022/10/23(Sun) 2:11:46

【赤】 楯山 一利


『カズさん。急ぎで、ちょっと話せませんか?』

…こんな連絡して来るなんて、一体なんだろう?
ダンス関連のこと?
でもそれなら別に急ぎでもないだろうし……。

送られて来てから、随分経ってしまったかも。>>37
今はもう話せるような状況じゃないかもだから
チャットだけでも返信しておいた。

「なに?どうした?」

その後、1分も経たない間に既読になった。
これは話せるってことで良いのか?

なんて考えていたら、電話が掛かって来た。
(*0) 2022/10/23(Sun) 2:12:32

【人】 楯山 一利


『急にゴメン。
 高山さんから伝言頼まれちゃって。』

"高山さん"という名前。
あまりピンと来なくて。
ダンサーの誰かだっけ?なんて考えてたら

『ああ、カズさんが普段から
 智恵さんって呼んでる人ね。』

「智恵さんって、カフェの店員の…?」

あれ?なんで知ってるんだ?
と、疑問を口にするんだけども
向こうは要件を早々に済ませたいらしく
それには応えないまま、話を続けた。
未だこの時点でも、この人が
あのカフェでバイトしてるとは気付けなかった。
(52) 2022/10/23(Sun) 3:33:50

【人】 楯山 一利


『"もしものことがありそうなら
 大人でも警察でも頼れ"、ってさ。』

「えっ?智恵さんが……?」

急いで店を後にしちゃったから、
智恵さんが、そこまで気に掛けてくれていた
とは知らなくて驚いた反応を示した。

…同時に、俺は一人で何とかしようと
突っ走り過ぎていたことにも気付かされた。
少しだけ、冷静になる。

「…分かった。
 ありがとうございます。
 って、伝えといてくれる?
 
 俺、智恵さんの連絡先知らないからさ。
 悪いんだけど…宜しく。」

好敵手といえど、そこまで親しい訳ではないから
こんな風に伝書鳩扱いするのは
ちょっと気が引けるんだけど…。
というか、二人はどういう繋がりなんだ?
まさか、この人もあのカフェの常連だった?
なんて想像するけど、そこまで訊ける余裕はなく。
(53) 2022/10/23(Sun) 3:34:23

【人】 楯山 一利


俺の頼みに、向こうは快く応じてくれた。

『ああ、良いよ。

 それより、本当にだいじょーぶ?
 あの子って…大会の時に紹介してくれた
 隣人の子だろ?』

そう。半年前のブレイクダンス大会で
チームメンバやこの人にも紹介したんだった。>>L3
この人にまで変な心配を掛けさせて情けなくも思うが
否定したところで、無意味だから
素直に「うん…。」と頷いた。

『実はさ……。
 これ、高山さんにも話してないんだけど

 俺、昨日会ったんだよ。あの子に。』

「……は? え?」

なんでこの人と、アイツが?
会ったってどういうことなんだ?と
混乱しているのを他所に、向こうは話を続ける。
(54) 2022/10/23(Sun) 3:35:29

【人】 楯山 一利


『カズさんに内緒にしてくれって
 口止めされちゃって……。
 だから、連絡しなかったんだ。

 でも、高山さんに伝言頼まれちゃったし
 なんか様子も尋常じゃなかったしさ。
 黙り続けるのも、無理だなぁって。
 …ごめん!』

ちょっと、何を言っているのか
理解が追い付かなかった。

そもそも、なんでアイツが
この人と会ったんだ?
俺のチームメイトではないし……
って、ああ。そうか。
アイツはこの界隈の事をよく知らないんだ。
だから、あの場に居たこの人の顔を憶えてて……?

それで、ストリートダンサー
一人一人を訪ね回って、探し出して……?
(55) 2022/10/23(Sun) 3:36:30

【人】 楯山 一利


『あの人たちとの付き合い
 考え直した方がいいんじゃない?』>>L5

あの日、アイツが俺に送って来た内容は>>L5
ブレイクダンスのことも、ダンサーたちの事も
否定するような言い方だった。

昨日の喧嘩別れだって、
俺がブレイクダンスしているのも
ダンサーたちとの付き合いを続けてるのも
気に入らないから口を出して来た。
ってのが理由だし。

だからきっとアイツは……
この人に文句を言いに行ったんだろう。

…いつもの如く。
姉気取りの、お節介を焼きに。
(56) 2022/10/23(Sun) 3:36:57
 




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