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【人】 命灯癒光 リーディエユン(>>46)の声がする。背中に触れる熱が心地良い。 でもユンの手が汚れてしまうから、もういいんですよ。 きっと誰の目にも私は長くないと理解出来るでしょう。 あと無茶を言わないでください。これでも頑張って生きました。 ……私が死にたいと思ったこと、内緒にしてて下さいね。 知られたら格好つけたのに意味が無くなってしまうもの。 ノルの頷き(>>49)が聞こえたから、伝えられた気がする。 こんなにも考えていること、ユンに伝わるかしら。 痛いとか、苦しいとか……そういうのは、伝わらなければいいのだけれど。 流石にもう頑張れませんよ、多分ですけど光も薄くなりつつあるでしょう? ねぇ、ノル(>>51)。まだ納得いきませんか?…私は、諦めないで欲しいです。 何も知らないからこそ言える言葉ですが……。 ……それに私。最初から"一緒に"は、死ねませんでしたから。 どうか、気づかないでくださいね。 視線(>>52)には気づけない。虚ろな瞳がそこにあるだけ。 …………あぁ、眠い。言いたいことはまだまだ、ありますが………。 ……。…私、こうして誰かの腕の中で眠ること夢だったんです。 ──我慢してたこと全部、最期に叶えられて良かった。 (53) 2022/07/28(Thu) 16:32:38 |
【独】 命灯癒光 リーディエノルの腕の中。静かに、その鼓動を止めていく。 もうこれっぽっちも動けはしない。 声も出ない。痛みに呻くことさえない。 本来ならば、もっと早く死に至っていたはずだ。 それでも生きていたのは、大嫌いな力のおかげ。 それだけは、感謝すべきなのだろう。 出会いのきっかけとしても勿論。 もしも来世というものがあるのなら、今度は。 ──今度は、何のしがらみもなく皆と居られますように。 (-17) 2022/07/28(Thu) 16:44:20 |
【人】 包帯 タンジー>>49 「ノル……」 どうして。気付きたくないのに、気付いてしまう。 笑いかけてなんて、くれなければ良かったのに。 視界に入る血塗れのナイフ。 あの時、本当に殺さなければいけなかった相手は こんなところに居たんだ。 一歩、また一歩と近付いていき、落ちているナイフを── もう、間違えてはいけないから 拾わずに、ユングと反対側にぺたり座り込んで、リディの顔を見る。 そして触れようと、包帯の巻かれていない手を伸ばしかけて、すぐに引っ込めた。 「僕は……、」 日記の内容について、自分には届いてなかったけれど。いま聞こえてくる会話から何かあったのだと察することは出来て。 だからこそ今度は、みんなの話を聞いてから自分がどうしたいか選ぼうと決めた。 その結果が何であれ。 (54) 2022/07/28(Thu) 16:46:39 |
【独】 手探り ノル血に濡れたナイフは、ひとりでに動いている。 探していたノルの右手に近づいていく。 死者には見えるだろう。運んでいるのは子供の手首だ。 噛んだようなギザギザの爪がついた4本指が、探しものを届けようとしている。 (-18) 2022/07/28(Thu) 18:07:42 |
【人】 無線通信 ユングフラウ>>52 モノ 〔 ▙ ▜▓▗ _ モノ、待って……ごめんね、ちょっとでも長く……聞いてて欲しいんだ。聞かせて欲しいんだ。〕石にしよう、という発想を厭う訳では無い。 朽ちること無く手元にいて欲しいという気持ちも、わかる……わかってしまう。 ただ、その残り時間を一秒でも、早めたくなくて。 だから、ダメ、ではなくて。待って、という曖昧さを含んだお願い。 (55) 2022/07/28(Thu) 18:10:06 |
【人】 無線通信 ユングフラウ>>51 ノル 〔 ▙ ▜▓▗ _ 話すこと、沢山あるよ。〕〔⿻▫__ 見つけちゃったんだ、知っちゃったんだ、主さまの秘密。〕 〔 ▙ ▜▓▗ _ 死にたいの? ……クロより説得力のある誘いをしてくれたら、乗るかも。〕〔⿻▫__ 独りでは、絶対、嫌だけど。〕 考えうる限り最も困難な比較対象を上げながら、へにゃと笑ってみせる。 〔 ▙ ▜▓▗ _ ノール。僕が ノールのこと大好きな十年は、本物だよ? みんなのことも。〕例え、この館の主が子らを愛していなかったとしても。 〔 ▙ ▜▓▗ _ 僕は、大好きだよ。だから……終わりにする前に、話をしよう?〕 片手をリディの血に濡らしたまま、もう片方を貴方に伸ばす。 二人纏めて、抱き締めたがるように。 (56) 2022/07/28(Thu) 18:42:39 |
【独】 骨頭 クローディオ人から見えない者は、同じく見えない者でも見えるんだろうか。 不可解なものが蠢いている様子が見えた。 小さな、でも荒れている手だ。 ナイフを動かし、運ぶ先を見れば、……アレはノルの味方なんだろうか。 今は、見届けるだけだ。 でも、ノルとその小さく歪なものに、意識を向けた。 (-19) 2022/07/28(Thu) 18:57:30 |
【人】 手探り ノルリディ……動かなくなったね。近くにいるから分かる、心臓が動かなくなっているから。 羨ましい。 >>53それで、側に来たタンジーを見た。……何もしないの? タンジーがまたひどいことしないで済んでよかったって、少し思うけど。残念でもあった。 >>54>>56 ユングフラウ そんなふうにあちこちに目を向けていたけど、知っちゃった、と聞こえて、ぱっとユーを見た。 「ユー、平気なの?」 この屋敷のみんなが一番心配だったけど、君は一番心配の中の一番心配なうちの一人だった。 なのに笑ってて、クロよりなんて、難しいこと言って。 でも駄目、って言われなくて、安心した。 「ぼくもだいすき……だいすきだよ、みんな一番好き……だから」 リディを抱えたまま、ユーに身を寄せる。君の手の中に行きたい。 「だから駄目なんだよ。連れて行かれちゃう。ここにいられなくなっちゃう。みんなばらばらになっちゃう。ばらばらになって、苦しいことしかなくなって……」 そんな恐ろしいことが、遠くない未来にある。 「そんなのみんな平気じゃない、はず、だよね?だから、……」 だからみんな殺すつもりだったの。 (57) 2022/07/28(Thu) 20:09:12 |
【人】 無線通信 ユングフラウ>>57 ノル 〔 ▙ ▜▓▗ _ ぜんぜん……平気……じゃなぁい……〕貴方の温度に触れて、安心したように。 へにゃの顔が、べしょになる。 〔 ▙ ▜▓▗ _ でも、僕、皆が仲良しなのが一番だから……ご主人さまを見た時、悲しいより先に……皆のこと心配になっちゃったし。〕 〔⿻▫__ 僕に触れてくれる、僕の兄妹達のことが。〕 ぎゅうと貴方に擦り寄って、光の名残に照らされながら、天啓のように問いかける。 〔 ▙ ▜▓▗ _ ねぇ、ノール。なんで?僕達が死ぬより……僕達の家族をバラバラにして壊そうとする悪い人たちを、全部殺せばいいのに? そわなことも思いつかないくらい、思い詰めちゃう前に……やっぱり、話して欲しかったな。〕 (58) 2022/07/28(Thu) 20:35:55 |
【人】 手探り ノル>>58 ユングフラウ やっぱり大丈夫じゃないんだ、って、君を慰めるみたいに頭を撫でる。リディは君の方に寄りかかるようにして、手を空けて。 「……ぼくも、なかよしがいい……でも、ぼくが悪いってわかったらみんなは仲直りできるから……」 それくらい、仲良しだって思ってるから。あとで仲直りできるって信じたから、良くない空気にも耐えられた。 「そんなの……できる?たくさんいるのに、ぼくたちは子供で、外の人たちは大人だよ……」 昔、アベルと出かけたとき、怖かった。みんなぼくたちとは違ってて、きっと受け入れられることはなくて、でもお屋敷よりたくさんいたから。 敵うと思えないから、そんなこと、やれるとも思わなかった。 (60) 2022/07/28(Thu) 21:03:16 |
【人】 無線通信 ユングフラウ>>60 ノル リディが、随分と軽い気がする。 ちゃんと預かって、それから撫でられるまま……ふふと小さく笑う。 〔 ▙ ▜▓▗ _ ……ノール、僕が考えたのと一緒のこと、言ってる。悪い子が分かれば、みんなは仲良しで居られるって。〕 なんだか可笑しくなってきちゃった。 〔 ▙ ▜▓▗ _ でも、ノール。僕、ノールも、ハグベリーも、みんな一緒に仲良しがいい。だから、話をしよう?〕〔⿻▫__ クロとも。ひょっとしたらリディとも。まだずっと一緒に。〕 〔 ▙ ▜▓▗ _ ね、大丈夫。だって、森のことは僕達の方が知ってる。僕たちが出来ること、外の人は出来ない。外の人が僕たちを苛めるの、きっと怖いからなんだよ。 だから、みんなで力を合わせたら、きっと。〕 大好きな皆となら、きっと出来る。 ひょっとしたら、もっと広いとこにも行けるようになるかも。皆で。 〔 ▙ ▜▓▗ _ ね、だから。まずは謝って、仲直りして、それから……話をしよう? ――僕達の場所を、守るための話を。〕 (63) 2022/07/28(Thu) 21:23:14 |
【独】 電球 フィラメント*電球の彼は、自室にある机に向かって座っています。 *机の上には、死ぬ間際に開いていた本が、そのままに。 「…………」 「ふふ」 「――この本の、彼のようにはなれませんでしたねぇ」 *もう触れられない本を、撫でるかのように右手を添わせて。 「……もしも」 「もしも来世なんてものがあるのであれば」 「今度こそは、あなたのようになれるといいのですが」 *開かれたページには、 *傷つき、打ちのめされ、志半ばに折れてしまいそうな勇者を、 *賢者の少年が、背中を押すというシーンが描かれていました。 『大丈夫だよ、勇者』 『キミは勇気ある者で』 『怒りに乱されず、常に先を見据える力がある』 『冷静に、周囲を確りと見抜く力がある』 『……皆を導く、確かな力がある』 『だから、勇者。大丈夫だよ』 『僕や、仲間の皆がキミを支えるから』 『キミは、キミの正しいと思ったことを』 *電球の彼は、捲れないそのページを、 *ただただ、眺めるばかりでした。 (-20) 2022/07/28(Thu) 21:34:27 |
【人】 無線通信 ユングフラウ〔 ▙ ▜▓▗ _ 大丈夫、大丈夫。〕心の底から語りかける。 繋いだ手の先へ。地に足付かぬ長兄へ。 零れ散る光へ。足元の光らぬ電球へ。背の骨へ。 石に成りゆく者と、成すモノ。 この館のような鳥籠と……それからきっと、声はなくともいるのでしょう? 見ててくれてるのでしょう? 父さま。 〔 ▙ ▜▓▗ _ ね、皆でなら、きっと、何でも出来るから。〕まだ、終わらない。 〔 ▙ ▜▓▗ _ だから、もっと、物語をしよう?〕 (65) 2022/07/28(Thu) 21:47:58 |
【人】 ガラクタ モノオキ「んふふ」 〔▙ ▜▓▗_モノオキは平穏がいい。平穏を壊す前に、僕がお掃除するよ。〕 喋れない怪物はこれからのお話に胸と髪を踊らせた。 良かった。モノオキの好きなもの。これから平和で平穏だ、きっと。 (66) 2022/07/28(Thu) 21:56:29 |
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