Conqueror リヴァイは、メモを貼った。 (a13) 2020/11/27(Fri) 4:03:45 |
【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム( 何時からだろう。 少しはまともな“甘え方”を覚えたのと、 其れを向けるべき相手が彼ではない事を 薄々感じ取る様になっていったのは。 ) (98) 2020/11/27(Fri) 4:15:33 |
【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム[ 保健室の隠されたドアを超えた先、 他者の視線も月光も通さない秘密の一室。 知る人も極僅かなその場所に重なる影が二つ。 ついて離れてを緩やかに繰り返すシルエットが ランプの不安定な灯りの対照方向に浮かんでいる。 ] [ 彼等が関係を持ったのは半年以上前のこと。 復讐鬼が見る悪夢は“渡る”には凄惨過ぎるから、 こうして肌を重ね、寄り添って眠る事で 其れを遠くへ追いやろうとしたのが始まり。 教員と生徒という間柄、学部寮へ招く訳にも行かず 夜這いを掛けるのはいつも此方から。 身体の空く夜を予め確かめて、 逢えなければベッドで無防備に横たわり彼を待つ。 ] (99) 2020/11/27(Fri) 4:16:09 |
【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム[ 新年度の慌ただしさが鳴りを潜め、 多少は穏やかな日々が続いていた故にか。 卒業式の日に受け取った手紙の話を 夢渡りが不意に言葉に零す夜があった。 差出人がよく知った卒業生であると聞けば、 内容を訊ねる事は到底憚られた。 読み終えた途端に燃え尽きたとなれば尚更。>>33 ] [ 託されたメッセージがどうであれ、 彼女が一体どんな想いで其れを出したのか。 想像は出来ても、測り知る事は出来ない……が。 これから戻れない路を往くと知っていて、 それでも尚伝えずにいられなかった時点で 其れが大きな感情を含んでいるのは明らかだ。 ────不思議と苛立ちの様な、胸の痛みの様な。 経験のない感覚に陥ったのをよく覚えている。 ] (100) 2020/11/27(Fri) 4:17:03 |
【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム[ 橙色の光に柔らかく照らされた肌に触れ、 少し伸びた髪を掻き上げながら唇を這わせた。 妨げになる細身のボトムスは脱ぎ去ってしまったから、 薄手のシャツだけが秘めた欲を瀬戸際で覆っている。 生白く伸びる素足は「青年」と呼ぶには僅かに不完全。 而して「おとな」の身体の上をなぞる指先が奏でる仕草は 学びの場には到底相応しくないもの。 成長期を厳しい鍛錬の中で過ごした肉体に 無駄な組織や器官など何一つないが、 それでいて華奢に見えるのは年齢由来なのだろう。 ────“彼女は今どうしているだろうね” 他者の名が挙がるのは、利害の一致からの関係故にか。 続けたくない話題には口を閉ざして下肢を押し付ける。 柔らかな素肌同士が擦れ合い、互いに小さな火を灯しても 気も漫ろと言った様子では赤獅子の機嫌を損ねるだけ。 ] (101) 2020/11/27(Fri) 4:17:54 |
【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム……彼奴の故郷も家柄も委細迄は知らん。 寧ろお前の方が通じているのではないか? [ 刺々しい声色で告げながら腰を前後に揺するのは、 飢えた雛が餌を強請るのに似ている。 薄く色付いた釁隙で熱を帯びた其の場所をなぞり上げ。 擡げた鋒を窄まりへ宛てがいながら後ろ手に触れれば、 視覚効果も相俟ってか、みるみる内に芯が鮮明になる。 見下ろしたかんばせに抗議の色が浮かんだように見えて、 唇が紡ぎかけたのを遮り、乱暴に腰を沈めてしまった。 ] (102) 2020/11/27(Fri) 4:19:01 |
【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム[ 既に学園を去った彼女の話題を懐かしむ事が出来ないのは、 苛立ちを先に覚えるのは、どうしてなのか。 ────自覚することはない。 先生は体温を分け合う事による安らぎも、 相手を穏やかな心地にさせる触れ方も教えてくれたが、 何処かがずれた儘に思えるのは何故なのか。 ────問い掛けることもない。 其れも其のはず、親が子に与える様な無償の愛は 齎す側の想いが永遠であったとしても、 受け取る者はいつか旅立っていくものだ。 名残惜しさはあっても、離れ難いとは思わない。 彼女の背が遠ざかって行った時覚えた痛みに 熱に酔った夜が明ける際の侘しさが勝ることもない。 今は未だ、明確な線引きにまでは至れないとしても。 ] (103) 2020/11/27(Fri) 4:19:53 |
【人】 帝王学部3年 ヴィルヘルム[ 優しく触れて欲しいと頼んだ事もなく、 心を持って接してくれとせがんだ事もない。 それなのに。 医療行為と呼ぶには施されたものが多く、 混乱に打ち震えた夜もあった程。 得たものは即物的に限らない他者への触れ方と、 運命の相手に向ける物とは言えない程度の思い遣り。 愛 を排除されて生まれた獅子は無知で、故にそれ以上を望むことはしなかった。 ]* (104) 2020/11/27(Fri) 4:26:46 |
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