夜長は、たぶんおいしいやつを両手に取りました。なまこ。 (t10) 2021/08/13(Fri) 3:36:47 |
【赤】 君ぞ来まさぬ 百千鳥寂れた社に背を向けて、 下草に埋もれかけた階段を下りて行く。 みんなを呼びに行かなければ。 次は誰を迎えに行こう、そう考えて みんなは誰と遊びたい?そんな問いの答えを思い返す。 編笠。 青嵐。 涼風。 髪置。 鬼走。 その内の一人は、何れ来るだろう。 そんな漠然とした確信があった。 そして、その内の一人は── (*4) 2021/08/13(Fri) 3:41:42 |
【人】 学生 涼風【三日目 丑三つ時】 目が覚めた。 草木も眠る丑三つ時。生きる全てが眠りについて夢を見て、傍にある時計の針を進める音だけが部屋を満たしている。 秒針が進む音が今だけどうしてか怖くてたまらない。 暑さで少し乱れた寝巻き代わりの浴衣の襟や裾を整えて、広がる黒に慣れた目で辺りを見回す。眠れないのなら、眠くなるまで何かしていればいいかもしれない。 「……そうだ。呼子さんへ出す連絡、絵葉書にしたら楽しいかな。 こっちの村に着いたよって連絡は電話で簡単にして、楽しい話はモモと一緒に葉書に書こう」 ふと連絡を取り合っていた同い年の友人を思い出す。帰省の話になった時、小さな弟分を泊めたいと申し出たのは自分だ。 無事に到着した連絡くらいは済ませたほうが姉もきっと安心する筈。ただちょっと趣向を凝らして、帰省する前の連絡方法とは違うものを──。 「……。……?」 文机に伸ばした手がぽすりと自分の膝の上に落ちた。 何か、引っかかる。何故だろう? (21) 2021/08/13(Fri) 3:42:44 |
【人】 青嵐「ふあ。ねっむ。あっつ」 朝、寝苦しくて目が覚めた。 外では変わらずセミがジワジワと鳴いている。 寝起きてしょぼつく目をこすりながらベッドから降りる。 部屋ではカラカラと扇風機が回っていて申し訳程度の送風が少しばかりの涼をくれる。 ここはこっちに住んでた時の家。 俺の部屋はあの時となんも変わってなくて 傷のついた学習机もサイドフックに引っかかるくたびれたランドセルも、”ずっとあんときのまま。” …………………… ずっ と …………………? なんで。 「………ここ、俺の家、だよな。」 ……。 微かに感じる違和感に首を傾げる。 何かが、おかしい。…気がする。 (22) 2021/08/13(Fri) 3:46:52 |
【人】 青嵐「…まぁいっか。」 考えることをやめ、 大きく伸びをしてバキバキになった背中を伸ばした。 「今日は何すっか。アキラ誘って遊びにいくか、どうすっかな。 まぁ外出りゃ誰かしらに会えるか。」 (23) 2021/08/13(Fri) 3:47:04 |
青嵐は、とりあえず駄菓子屋に向かった。アイス食べたい。 (a14) 2021/08/13(Fri) 3:48:05 |
【人】 巡査部長 鬼走>>@6 >>t10 夜長 「両方赤か。見る目があるな」 引っ繰り返し腹部の色を確認して呟く。一般的に赤ナマコが一番市場価格も高く美味しいと言われているはずだ。踏まれたナマコやウミウシや毒性のあるニセクロナマコを採らないだけでも十分なのに良い目利きをしていると褒める。 それだけ告げて岩場を渡り、誰も使われていない海の家に戻る。最早秘密基地に近く開いてると言っても無人で、埃が被ってないのが幸いと言う最低限の器具としかない。何故か腐ってない調味料はある。目の前で淡々と採ったナマコを捌いて、皿にポン酢と一緒に置いて手渡す。 「お前が固まってた奴の正体だ。食えば恐怖心も消えるだろ」 (24) 2021/08/13(Fri) 3:50:21 |
【赤】 君ぞ来まさぬ 百千鳥「 本当は、二人がここに居るの、知ってるよね? 」根拠なんて何処にも無いけれど、やはり確信じみたものがある。 たとえば、夢の中で、無根拠にそうなのだと思うように。 にんまりと笑って、一人呟いた。 「いじわるしないで遊びに来てあげればいいのに。 それとももしかして、恥ずかしがりやなのかなあ?」 「まあ、どっちでもいいか。 そうだなあ、アタシが呼ぶのはあの人にしようかな。 だって誘わないと来てくれなそうだもん」 脳裏に浮かぶのは、いつも寡黙でどこか顰めっ面の大人の人。 それでも優しいあの人は、自分達が待っていると言えば きっと、この場所にも来てくれるだろう。 (*5) 2021/08/13(Fri) 3:52:15 |
【墓】 額縁の外 卯波>>2:174 涼風 二日目 川 「成長した俺の写真……か。ふふ、期待に応えられるかな。 何か遊びに行くでもなければ暫くは暇だから、大丈夫です」 言葉の一つ一つが、 ちくちくと胸の内を刺していく。 気遣うような笑みに返した、満面の笑みの下はもう既に陰りが満ちていること、何も明かせない自分の内側を偽って接していること。 全部仕方のないことだと、わかってるけど。 約束を、ひとまずは快諾して。 「いつかはもっといい写真を撮れるようになって、みんなが近くにいなくても俺の写真が届くようにします。 例え未来がバラバラだとしても……みんなの人生に関われたら、いいな」 写真を見てもらって褒められるのは嬉しい。 だから、写真を見せることは、楽しい。 今は、それだけしか考えないようにした。 その後に何が起こるか、露ほども知らずに。 (+8) 2021/08/13(Fri) 3:54:54 |
【人】 学生 涼風【三日目 丑四つ時】 気を取り直して葉書を探す。泊まりに来てくれている百千鳥を起こさないように、極力音を立てないよう浴衣の端をそっと持ち上げて押し入れへ。 そっと押入れの戸を滑らせれば、かすかな埃と古くなった紙の匂いが鼻をくすぐった。 使わなくなった葉書を探す。用箪笥を開ける。小学生の頃のテスト用紙が出てきた。日舞のお稽古に使う扇子も見つかった。夕凪や夜凪に貸したすり減ったクレヨンもあるし、呼子鳥や百千鳥と一緒に触った幼児用のヘアゴムも姿を現した。髪置について行く時に持っていった虫かごの破片も取ってある。捨てられなかったのだろう。 押入れにしまった物を出しては思い出に浸っていたものの。途中で我に返って時計を見た。長針がそれなりに進んでいる。脱線しすぎだ。 「……あれ」 慌てて用箪笥の別の引き出しを開ければ、いくつもの古びたノートが飛び出した。 恐る恐る指先でめくれば、色褪せた紙の上に鉛筆で描いた世界が載っていた。 これはたしか、星を授業で習った時。森に囲まれた学校で、皆でお泊まりしながら星を見上げたら楽しいなと思って作った物語。 こちらはたしか、テレビで豪華客船を知った時。見た事のない煌びやかな世界に憧れて、大きな船で遊ぶ旅人の物語。 まだ無邪気に夢を見ていた頃の欠片が、手の中に納まっている。 【→】 (25) 2021/08/13(Fri) 3:55:50 |
【秘】 夕凪 → 額縁の外 卯波「へっ? 卯波?」 なんとも素っ頓狂な声を夕凪は発した。 「落ち着いて、卯波。ごめん、 僕 が間違ってた。―――だけど贔屓目に見て、面白いんだよなあ編笠って」 あはは、と声を思わず出してしまって。 つい、うっかり、繕うのもやめてしまった。 「なぁ、本当に勝てそうにないのか? 卯波。 僕さ、今ので卯波のことめっちゃ好きになったよ。 可愛いし、格好いし、面白い」 夕凪の顔をした少年は、10年ぶりに笑いかける。 あなたの叫びを聞いたのに、やけに愉快そうに。 決して馬鹿になどしていない、だけど、少しだけ口元を緩めて。 「負けて悔しいなら、やっぱり捕まえにいこうぜ。 田舎の夏はこれからなのにいじけて過ごすのは勿体ないだろ? 将来の夢が警察官だからって、追いつけないわけないんだから」 (-53) 2021/08/13(Fri) 4:20:14 |
【秘】 君ぞ来まさぬ 百千鳥 → 巡査部長 鬼走/* 性感44倍耐久勝負どの、遅くにすまんのう……皇狼妾なのじゃ。 一人協議の結果、今夜の襲撃先は鬼走さんに決まったのじゃ… 妾の襲撃と黙狼どのの襲撃と半々になるはずじゃから、 確実に襲撃されるわけではないのじゃけど… もしロールする時間があんまり取れそうにないとか、 秘密基地には自分から行きたい!というわけでなければ 妾、責任を持ってバッチリ襲撃ロール…… というか秘密基地に連れて行くロールはするつもりなのじゃ 確実に襲撃できるかわからない以上 仮に襲撃ロールをするにしても墓落ちを確認した後に前日時空で、 それから多分さくっと全体に移った方がいいのじゃから 連れ出して、秘密基地まで連れて行った所でさっくり〆… くらいがちょうどよいのかのう… 妾からは以上なのじゃ、 秘密基地で夕凪姉達と待ってるのじゃ…… (-54) 2021/08/13(Fri) 4:21:37 |
【人】 学生 涼風>>25 いくつも物語を書いてきた。小さな子供の見る世界なんてとても狭かったから、周りの人間がモデルとなることもしばしばあった。 コートを着た冷静沈着な警察官が、昔からいる老婆と話を進めて不思議な事件を解決して行く話。 都会に憧れる村娘が、村を飛び出して都会を巡り、素敵な男性と出会う話。 大人しい青年が動物たちのために森の中でレストランを開く話。 金髪の青年と黒髪の青年が喧嘩をしながらも世界に音楽の魔法を届ける話。 ピアスが似合う金髪の青年が夜の街を駆けて悪い奴をやっつける話。 嘘つきな女の子が病気の子供のために優しい嘘と魔法をかけてあげる話。 わんぱくな男の子二人と元気な女の子の三人組が、小さい体ながらも大冒険する話。 無邪気な少年が小さくなって、森の中で虫たちと友達になりながら沢山遊ぶ話。 元気な姉と弟が、移動する服屋さんを開いてみんなをおしゃれにしていく話。 写真好きの少年が、触れた写真の中に飛び込んで色んな世界を見て回る話。 双子の姉弟が、色の無い世界をクレヨンで彩って救って行く話。 【→】 (26) 2021/08/13(Fri) 4:43:13 |
【秘】 額縁の外 卯波 → 夕凪 ・・・ 「───時任の兄さん」 その口調で、ようやっと、 今誰が話しかけてきてるのかを理解する。 反して、やっぱりこっちは背伸びを繕って。 「……俺は疲れたんですってば。 でも、馬鹿にしないでよ、時任兄さん。 俺が写真を撮り続けてる理由ってのは、 みんなの思い出が褪せないようにってだけじゃなくて。 警察官になった皆とまだ関わってられるように、 『記者』になりたいから。今も頑張るんです」 そうしてようやく、 十年前から変わった夢の形を、教える。 (-55) 2021/08/13(Fri) 4:44:18 |
【人】 学生 涼風>>26 モデルとなった人物の中にはきちんと話した事のない人もいる。母や父、祖母から噂を聞いていたり、遠巻きにこっそり見ていたり。 百千鳥のように誰にでも無邪気に声をかけてみたかったが、幼い自分にその勇気はなかったようだ。 「……」 無邪気に好きな世界を空想していたあの頃。 忘れていた思い出が泡のように揺らめいては弾けて消えていく。 振り切るように頭を左右に振った。 都会に出て、色んなことがあって、決めたはずだ。夢を見るのは諦めようと。 諦めようと── W……ここにいる間だけとかでもいいのよ。W 「…………」 ここにいる間だけなら、夢を見ていられる? ここにずっといられたら、ずっとずっと……いつまでも夢をみていられる? 【→】 (27) 2021/08/13(Fri) 4:45:31 |
【秘】 額縁の外 卯波 → 夕凪「追うのはやめたけど。まだ勝てるなら、 あなたの言うように捕まえられるなら。 ……少しだけ前向きになってもいいかもしれませんね」 貼りつけたものではない、 ちゃんとした微笑みを浮かべて。 「今日は確か、海に行くんでしたっけ。 ついていこうかな。 ここは居心地がいいけど、何にもないから」 (-56) 2021/08/13(Fri) 4:46:15 |
額縁の外 卯波は、メモを貼った。 (c11) 2021/08/13(Fri) 4:50:20 |
額縁の外 卯波は、メモを貼った。 (c12) 2021/08/13(Fri) 4:50:41 |
【人】 学生 涼風>>27 「……私はいったい何を」 ため息を吐き出す。ずっといられる筈がない。眠る間に見る夢はいつか必ず終わるもの。胸に抱く夢は諦めるか叶えるか、二つに一つの終着点にたどり着くもの。 少年はそう考える。そう結論付けてしまった。 何のために?誰のために? 友人へ送る葉書を探すのはまた今度にしよう。夜だからこんなに色んなことを考えてしまうんだ。 自分に言い聞かせ、数冊のノートを綺麗に揃えようと重ねて文机にトンと置く。その時だった。 ノートの端から、何かが見える。 おもむろに摘んだそれは…… 「…………ぁ」 ……夕凪と夜凪に描いてもらった物語の挿絵だった。 自分が物語を書いて、二人に絵をつけてもらう。そうして遊んでいた。 「………………」 引き出しの中にしまわれたあの頃の記憶。 挿絵の描かれた紙を握りしめ、少年は暫くそのままだった。 かち、こち。かち、こち。 時計の針だけが、ずっと響き続けている。 時計の針は、決して止まることなどない。 〆 (28) 2021/08/13(Fri) 5:01:39 |
【秘】 夕凪 → 額縁の外 卯波「騙していたわけじゃないからな。 ここに来てから突然――入れ替わっちまった。 いつの間に夕凪になってるんだ…まあいっか。 なんか寝ぼけてるんだろう、夕凪の声遠くから聞こえるし」 あり得ないことを当たり前のように受け入れている。 あなたに不都合なところはきっと聞こえていないか疑問にすら思わないだろう。 なぜならば今この空間は夢の中だから。 どちらにしろ、今は片割れしかいない事実は変わらない。 「馬鹿になんかしてないって可愛いなあ。 だけど、つかれちまったなら甘える先は見つけておけよ。 夕凪も"もっと上の兄さんたち"にベタベタだ」 拗ねたように口をとがらせれば、ころっと表情を変えて戯けたように笑う。 「そういえば編笠も秘密基地、知ってるかもしれないんだって? 安全なところから見下ろしていたら、むかつくよなぁ。 うん、やっぱり海いこうぜ、編笠も引きずって。 僕、卯波がいないとつまんないし。夕凪たちにとって一番の撮影係は卯波なんだ」 手先が器用な悪がきのまま成長をした青年は、それはもう自由に、 永遠の夏を思うがままに楽しもうとしていた。 (-57) 2021/08/13(Fri) 5:10:47 |
【独】 学生 涼風許さんのディスコ鯖チャットより 涼風さァん "そういう"? 二択に対応しようとしていますか? 流石俺の母さん よく拾ってくださった (-58) 2021/08/13(Fri) 5:11:19 |
【人】 青嵐>>+9 夕凪 「う、わぁっ!?」 駄菓子屋のクーラーボックスでアイスを吟味していたら突如顔を出した美人に驚いた。 嬉しいハプニングではあるが美人を視界に入れるのには心の準備が必要なのだ。その準備が出来てなかったせいで情けない声をあげてしまった。 「び、びっくりした。夕凪ねーちゃんか。ん、あっちーからアイス食べたくて。いいよ、俺これでもバイトしてるし。なんなら奢るよ。これ男子の見栄な。」 言いながらクーラーボックスを漁って引っ掴んだのはコーラ味のアイス。美味いんだよな〜これ。 夕凪ねーちゃんなにする?好きなの選びな。 「聞きたいこと?俺に?わかる事なら答えるけど。」 美人の頼みなら断れまい。 (29) 2021/08/13(Fri) 5:48:32 |
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