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【秘】 流転 タマオ → 発熱 ニエカワ 大丈夫ならよかった。ひとつ頷く。 「いいえ、本官は最初から幽霊です」 彼は戦前に死んだらしい。寂しがりなので村の日常に当たり前に紛れ込むという心霊現象を起こしていたところ、今回の災害騒ぎがかち合ったと説明される。 セナハラがあなたを殺した事に対しての驚きはないようだった。 「アユミサンも窓の外に浮いていましたね。ご存知ですか?」 タマオは善意からそう口にした。彼はアユミサンが子ども達に懐かれていると思っている。知らないなら知っていた方がいいかなと考えたのだ。 (-82) 2021/07/05(Mon) 22:28:33 |
【赤】 諦念 セナハラ金属音に一瞬手を止めるが──、直ぐに再開する。 作業が残っていれば、無理にでも手伝おうとするだろう。 そう考えて後の作業を急いだ。 「……慣れちゃだめですからね、こんなものに」 皮を剥ぐ。骨を外す。脂を削ぐ。 「今の気持ちを忘れないでください。 でもこの景色は忘れるように、努めてください」 白衣は袖口を中心に、真っ赤に染まっている。 なるべく何も考えないように、無心で手を動かした。 (*7) 2021/07/05(Mon) 23:03:42 |
【赤】 諦念 セナハラ粗方終えてしまうと、大きなブリキのバケツを取り出した。 蓋を開けて、骨や内臓を中に入れていく。 「…………ごめんなさい、」 生首の耳元で、小さく呟いた。 それを白いシーツでそっと包み、 名残惜しそうに、バケツの中へゆっくりと置く。 蓋をしてしまえば、贄川涼という子供だと判断できる物はもう見えなくなってしまった。 ……残す作業は、 隠蔽 掃除ぐらいだろう。 (*8) 2021/07/05(Mon) 23:06:26 |
【秘】 商人 ミロク → 発熱 ニエカワ「…… 殺された。 セナハラさんに、ですか。そうですか」 驚くことができなかった。 いつか起きてもおかしくないとどこかで思っていたから。 だが、目の前の少年が淘汰されるとは想像をしておらずただ哀しみと、憐れみが胸の虚ろを通り抜けた。 「あなたは、彼らを恨んでいないのですか? 私は、……私はあなたが死んで悲しいです。 トウキョウにまだ、行けるでしょうか。 幽霊の足がどこまで動くか知らなくて。 苦しく、ないと良いのですが……。 すみません気が利いたことを言えなくて」 わかりやすく動揺したような感情が見え、 あなたを心配している様子がわかる。 出来ることは少ない、だがあなたの今の気持ちを知りたいようだった。 (-84) 2021/07/05(Mon) 23:31:50 |
【秘】 焦爛 フジノ → 商人 ミロク包みを見た。缶詰……開ける道具はあっただろうか。 後で探すか、貴方へ聞こうと決める。 筒。阿片。どんなものだったかは、重要ではない。 重要なのはミロクの説明した通り。この先、役に立つ。それだけ。 「―――ありがとう」 そう一言、耳打ちして。 フジノは貴方と一旦別れた後、まず自分の借りている部屋へ向かった。 そうしない内に開けるだろう缶詰は、部屋の中。ベッドの下に。 隠し場所としてベタだけど、この状況で掃除に入る者もいないだろうから。 隠し終えた後、寝巻き替わりの検査着に着替えタオルを掴み、包みごと筒にぐるぐると巻きつける。 そして。 フジノは板を打ち付けていない扉から外へ出た。 この病院には昔から通っている。近辺の事も、よく知っている。 目当てはそう遠くない。雨風に打たれてもしかと立っている木のウロに、包みを入れた。 枝葉を上に被せて隠し、病院の中へと戻っていった。 (-85) 2021/07/05(Mon) 23:51:54 |
フジノは、扉を二度開けた。風の吹き込む音が、二度した。 (a3) 2021/07/05(Mon) 23:52:53 |
【赤】 被虐 メイジ「……っ…… くそ…… 」メイジは何かを振り払うように、一度大きく息を吐く。 青白い顔をぶんぶんと振って、立ち上がると 自分で落とした器具や、床を片付け始めた。 こんな悪夢のような光景、忘れられそうもないと思った。 「セナさんは……馴れちゃったの……?」 生首がシーツで包まれていくのを、 名残惜しそうなその横顔を、ただ無表情で見つめる。 前の誰かも、こうして隠されているのだろうか。 (*9) 2021/07/06(Tue) 0:04:56 |
【独】 被虐 メイジこの村やってから、人肉の味とか、死体とか、麻薬とか あぶないモン検索しまくってるから なんも知らない人に履歴見られたおしまいになりそう。 違うんです!!!!ロールのために必要だったんです! (-87) 2021/07/06(Tue) 0:15:23 |
【赤】 諦念 セナハラ「馴れたというよりは、馴らしたというか。 その為に医者を目指しました」 それはあの客人に問われたものの、答えられなかった“理由”だ。 簡素な戸棚、その一番下を開ける。 同じような作りのバケツが、もうひとつあった。 「僕は忘れられなかったので、 この光景を日常にしようと思ったんです。 そうすれば、悪夢ではなくなるでしょうから」 眠る赤子を起こしてしまわないように。 そんな手付きで、優しく、隣に新たなバケツを置いた。 ゆっくりと戸を閉めれば、手術台の血や脂を丁寧に拭き取っていく。 「……今日の所はこれくらいにしましょう。 ここから先は先日もやりましたから、 見なくてもわかるでしょうし。切って糸を通すだけです」 (*10) 2021/07/06(Tue) 0:28:22 |
【秘】 発熱 ニエカワ → 流転 タマオ「そうなんだ……先輩…になるのかな、こういうの」 よろしくお願いします、と軽く頭を下げたが、続く言葉には青ざめて 「え……っ、先生も……?!」 姉や母のように慕っていた先生の死。 そして彼女を殺した相手は容易に想像がつく。 「…………」 黙り込んで俯いてしまった。 (-89) 2021/07/06(Tue) 1:21:54 |
【秘】 発熱 ニエカワ → 商人 ミロク「いえ……いえ、いいんです…… 仕方なかったんじゃないかなって、思うし……」 病の苦しみと時限爆弾のような心臓の痛みから解放されたいまなら、トウキョウにだって飛んでいけるかもしれない。 けど、なぜか今はそんな気にはなれなかった。 「俺は、ここで待ってないと……いけないから……」 (-90) 2021/07/06(Tue) 1:25:33 |
【秘】 流転 タマオ → 発熱 ニエカワ「そうですね、先輩と言うのならそうなるものと……おや」 少年の反応は芳しくなかった。もっと喜ぶと思ったのに。 「彼女と再び相まみえられるやもという可能性は、 リョウクンにとって残念なことでしたか?」 タマオの視点は、一般からは大分にズレている。 (-91) 2021/07/06(Tue) 1:46:52 |
【秘】 発熱 ニエカワ → 流転 タマオ「そ……っか……そうだね。死んだらまた……会えるんだ…先生とも」 何か希望を見出したような瞳は怪しい光を宿していて。 「ありがとう、お巡りさん……俺、ちょっと行ってくる」 穏やかな微笑みを向けて少年はその部屋の扉から出ていくだろう。 (-92) 2021/07/06(Tue) 1:58:00 |
【墓】 発熱 ニエカワ──少年は、生きていた頃のようにセナハラの後ろをペタペタ歩く。 誰かと会話して立ち止まってる時も、"調理"をしている時も。 「………」 少年はただ……彼の傍に居る。 (+7) 2021/07/06(Tue) 2:00:35 |
タマオは、彼を見送った。「いってらっしゃい」 (t14) 2021/07/06(Tue) 2:08:00 |
タマオは、それはそれとして雨漏りがないことを確認した。 (t15) 2021/07/06(Tue) 2:08:38 |
【秘】 商人 ミロク → 発熱 ニエカワ「……誰を、何を待っているんですか」 死んでもなお。 自分の夢より縛り付けられるものがあるのだろうか。 それが気になって仕方なかった。 「私に、手伝えることはありますか? 誰かと傍にいたい、言葉を伝えたいなど。 できる限りのことなら出来ますよ」 (-94) 2021/07/06(Tue) 2:54:51 |
タマオは、麻酔を持ち出した。 (t16) 2021/07/06(Tue) 4:36:04 |
タマオは、縫合道具を持ち出した。 (t17) 2021/07/06(Tue) 4:36:20 |
タマオは、斧を持ち出した。 (t18) 2021/07/06(Tue) 4:36:34 |
セナハラは、手術道具の在庫を確認した。 (a4) 2021/07/06(Tue) 10:37:30 |
セナハラは、麻酔と縫合道具が見当たらないことに気付いた。 (a5) 2021/07/06(Tue) 10:38:04 |
セナハラは、もう人を せない。 (a6) 2021/07/06(Tue) 10:40:34 |
【秘】 発熱 ニエカワ → 商人 ミロク「わからない……でも、そんな気がする…」 地縛霊もこう言う感覚なのだろうか、不思議とこの場にとどまっていなければと思うのだ。 「手伝って欲しい事……」 うーんと少し考えて 「じゃあ、伝言……セナハラさんに 約束…破ったら針千本だよ って」 本人にはそれほど悪意があったわけではないが、殺した人物からの伝言となると、呪いの類にきこえるかもしれない。 (-95) 2021/07/06(Tue) 11:07:03 |
【秘】 商人 ミロク → 発熱 ニエカワ「そうですか、……わかりました。 ちゃんと伝えておきます。 あまり良い取引を出来なかったのが悔やまれますね。 先生方に殺されてしまうのならば、しっかりと睡眠薬を仕入れておくべきでした。 ……またあなたと同じ立場で出会えたらお話ししましょう。 トウキョウの話でも、私の知ってることを少しでも。 今は準備をしないといけないので、ここから離れてしまうことを許してください」 "同じ立場"、この状況で示すのは一体何か。 どうやら用事があるらしい男は靴をならし、あなたに背を向けようとする、ふと、引き出しを見た。 「薬は――――ここに置いておくと、勿体ないんですよね。 あなたの遺体でもあれば、お供えするのですが。 本人に聞いて、そばに置いても良いでしょうか?」 そして男は、セナハラにあなたの遺体の場所を聞いて、 薬を傍に供えたいと申し出た。 (-96) 2021/07/06(Tue) 11:23:57 |
【赤】 被虐 メイジ「うん、わかった」 淡々と頷く。──メイジは、逃げ出したかった。 逃げ出したかったけれど、足は動かなかった。 ──死んでしまったほうが楽なのではないか。 ニエカワが死ぬのを見て、過った。 彼は嘘つきの自分を恨んでるだろうか。 けれど本能は──赤く脈打つ鼓動は生きたいと叫んでいる。 辛いことばかりだというのに まだ生きたいと思う自分がわからなかった。 (*11) 2021/07/06(Tue) 12:03:29 |
【赤】 被虐 メイジ「……、……ありがとう、セナさん」 あなたが医者になった理由を聞いた。 何かを言いかけた口をつぐんだ。 メイジはふいに、少し眉を下げて笑う。 「忘れられなくて医者になったのに こんなことになったのに…… オレたちのこと、助けてくれようとしてくれて」 メイジは、ひそかに拳を握る。 「こんな状況で言うのはおかしいかもしれない。 でも……オレさ、嬉しかったよ。優しくしてくれて」 (*12) 2021/07/06(Tue) 12:05:45 |
【秘】 発熱 ニエカワ → 商人 ミロク「実際をつかっても俺の体は……きっとトウキョウまで持たなかっただろうから……」 本当に実行できなくても、それに向かって貴方と取引できたことは少年にとっては意味のあることだったようだ。 「使ってないし、おじさんが使ってもいいよ」 睡眠薬が必要そうな顔をしている気がした。なんとなく。 「でも、お供えしてくれるのはなんかうれしいかも。 セナハラさんを困らせちゃうかもしれないけど……」 (-98) 2021/07/06(Tue) 12:12:20 |
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