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【墓】 迷彩掃除屋 ノアベルトそれは、目の前に居た厭らしい男の影であったが。 それは、気まぐれな祝福という名の呪いであったが。 影は青年に話しかけた。 ―――世界の影に、闇に潜む者にならないか。 (この状況から逃れることができるのなら。) ―――見合う対価は、お前自身。 (***の?) ―――髪でも、爪でも、渡した対価は二度と戻らない。 (それならば、***の命以外の全部をあげます。) 目に入る世界の半分、片方の瞳を奪われた青年は姿を溶かす。 彼を探す慌てる声に耳も傾けず、腕を外し、 おぼつかない足取りで外へと出ればまぶしい薄暗い朝日が迎えた。 ここまでは、見事な生還劇と言えたのではないでしょうか。 青年は影を操りさえは出来ないものの、 見えない姿で悪さをしながら生き延びることが出来ました。 彼を襲った男の姿が見えたことから、 封じ込める魔術があると知り、アクセサリー、衣類を試し、最終的に帽子に影をいれることで落ち着いたそうです。 (+10) 2021/12/13(Mon) 10:46:47 |
【墓】 迷彩掃除屋 ノアベルトさて、そんなノアベルト、と 掃除屋を名乗るようになった彼は。 その頃からうまく表情が作れなくなっていました。 辛いと嘘でも思えず、苦しげな表情も演技すらすることができません。 そんな男にとって尋問は、 後遺症もなく過ごしたかった環境に不都合であり、結果。 見るにも耐えない姿になるまで、―――というのは嘘であり。 そういう、ことにした 噂 を流しました。実際、オーウェンの部屋の前に、 いつかの予告通りの大量の血痕と、何故か猫じゃらし。 ノアベルトが借りていた酒場の一室の私物はなくなり、 どうしてか贈り物にしか見えない花の籠が置かれていたことから、 彼が大怪我を負い、 人前に出られない姿である噂が蔓延りました。 それは半分本当であり、半分偽りの噂でした。 男が尋問を免れたことも。 他の彼らと同じ拷問に合わなかったことも。 ほとんどの人物の耳には入らないことでしょう。 (+11) 2021/12/13(Mon) 10:48:13 |
オーウェンは、ノアベルトの名を力一杯壁にぶつけようとしましたが、 (a11) 2021/12/13(Mon) 11:26:45 |
オーウェンは、猫じゃらしを見て、忌々しげに舌打ちをしました。 (a12) 2021/12/13(Mon) 11:26:58 |
【秘】 錆鉄御納戸 ミズチ → 百識眼 の シュゼット「いや、急ぎではない。ないが、いつかに購入したことがある、ホーンフロッグの肝臓に在庫があればほしいな」 沼地のモンスターの採集品で、麻痺毒の塊のような素材だ。ついでの話なので、それはさして重要ではない。 一拍、緩んだ空気を引き締める間。 「シュシュさん、差し支えなければ教えてほしい。あの原石の用途として、考えられるものは何だろう? どこに卸したかだとか、お前が自身で使ったかだとかはいい」 「一般的にどう使われるかも、小生は然程知らない」 ミズチはその知識に大いに偏りがある。自身にその自覚があるため、知らないと思ったことはよく人に聞く。依頼当時には直接の用途を聞いて、商人としての信用にかかわることやらの何某かを理由に内密にされたことだろう。 だが時折、こうして改めて話を持ち出すこともままあった。なにかしら切っ掛けがあり、再び疑問に思えばそれでまたミズチは動く。 嘘を見抜く力はなく、言われたことそのままを素直に受けるという性質が変わったわけではない為、あなたが彼に返すことの真偽如何によらず、ミズチはあなたの発言を真ととらえるはずだ。 誰かの入れ知恵でもなければ。 (-77) 2021/12/13(Mon) 11:41:46 |
【秘】 見習い少女 アンゼリカ → 錆鉄御納戸 ミズチ「ミズチさん…………! わたしの得意なことが分かるんですね? 本当に、ありがとう……。わたし、がんばります、 この密告制度が終わるまで、負けません……!」 外套の裾をぐっと握り締め、あなたに何度もお礼を言いながら、酒場への道を急いだ。 /* 骸糾問さんだ!そういうことだったのか!恩人……ありがとうございます…… 薬や外套の効果のおかげでアンゼリカはなんとか持ちこたえられることでしょう……。 (-78) 2021/12/13(Mon) 12:10:46 |
【秘】 錆鉄御納戸 ミズチ → 迷彩掃除屋 ノアベルト 上半身裸に首巻が巻かれていても絵面が少々愉快なため、きっと上着も着せられていただろう。 「音が、。……音は、変わらない、な? 聞こえな、いや、聞こえる。うん。わからない。音が変で、そのままだ」 思考の境界が見えた気がした。明確に、ある種の逃避をしたように思える。 「機体の具合自体は良いと思う」 起き上がって床の上へ。ぴょん、軽く宙返りしての着地は、衣擦れの音をわずかにさせた程度でほとんど無音だった。 「……? 着せたのはノアベルトか?」 着衣を整えつつ、疑問を投げかけた。あなたに都合がとっていいのか悪いのか、ノアベルトのその胸の内を渦巻いていたものを欠片も察した様子はない。 (-79) 2021/12/13(Mon) 12:16:41 |
【独】 骸狩り スカリオーネ「――さて」 常なら葉巻の出番だが、今日は煙管に香草を詰めて。 焔を落とし、口をつけ。灼ける匂いに、煙をひと吐き。 ――風の吹く方向とは真逆に、煙が流れていく。 屍人を探る、煙が路地を駆ける。その後を、巨漢が追っていく。 3つ目の路地を曲がった頃に、それは突然現れた。 「早いな」 言いながら、振り下ろされる腕を躱す。 ……曲がり角に、1体の屍人と、その後ろの人影。 「当、当然だろ?ボボボクの、"ノート"は身体能力も……」 「違う」 「ん?」 煙をひと吐き。ノートと呼ばれた屍人に煙が纏わる。 「"早い"と言ったのは、お前が挑発に乗るのがだ。 情報を聞いてから、部下を使って 変態クソ野郎の使う術の噂を流してたったの2日。 全員がお前ほどこらえ性のない間抜けなら、 俺の仕事も楽なんだがな。そう思わないか〈人皮綴り〉?」 上等なコートの内、腰に吊った一対のトンファーを手の内に滑り込ませる。 右手に白木の杭、左手に聖別銀。不死者を破壊する為の装備。 (-81) 2021/12/13(Mon) 12:30:40 |
【独】 骸狩り スカリオーネ返事の代わりに飛び掛かる屍人の爪を銀で弾き、 瞬時に屈んでから体のバネを一気に伸ばすようにアッパーカット。 杭の先端は屍人の胸に突き刺さり、その膂力は胸から上を千切り飛ばしていた。 「ひ……」 「……聞きたい事がある。情報の対価に、お前の命は取らずに置いてやろう」 手元でトンファーを一回転。死肉を振り落とし、軽く構え直し。 崩れ落ち砕けた屍人を踏まないように乗り越えて、死霊術師の前に立つ。 「まず、お前以外の死霊術師がこの街に居るか。 ……ああ、〈泥〉と〈蜂〉は知っている。他に、だ。 次に、反乱軍と政府軍。お前はどちらについているか。 最後に、先の戦争で、略奪をしていたクズの首魁を知っているか。 さあ……答えてもらおうか――」 腰を抜かして後ずさる死霊術師に一歩、一歩と近づいていく。 路地裏に悲鳴が響き渡った。 (-82) 2021/12/13(Mon) 12:30:56 |
スカリオーネは、仕事をしたようだった。路地裏から悲鳴が聞こえてくる。 (a13) 2021/12/13(Mon) 12:31:28 |
【人】 骸狩り スカリオーネ「…………」 ぼろきれのような何かを引きずりながら、 男は酒場に現れた。 掲示板を見て、先に酒場に居た部下たちから 噂を聞き、懐刀の末を聞いた。 「そうか」 とそれだけ。いつもの通りに返して。 ふと、引き摺っていたぼろきれの…… 気絶している男の死霊術師に今更気づいたように。 「……運び屋、オーウェンはいるか。 こいつの首にかかった懸賞金の半分をやる。 代わりに政府に突き出しておいてくれ」 その辺に男、〈人皮綴り〉を投げ捨て、 二階へと上がっていった。 ぼろきれになった男には魔女退治とまではいかないが、 小鬼退治よりは美味い懸賞金がかかっているだろう。 (13) 2021/12/13(Mon) 12:42:30 |
【墓】 見習い少女 アンゼリカ首輪を付け、傷と痣が目立つ体で酒場に駆け込んできたアンゼリカは、酒場の群衆のざわつきとどこからか聞こえてくる噂から、師匠の身によくないことがあったのではないかと予感する。彼に何があったかは、知る由もない。 「せ……せんせ……。ノアせんせ、どこ……。」 必死に辺りを見回すも、当然その姿はない。 よろよろとその場にへたり込み、誰にも聞こえないような声で呟く。 「やめて……。もうこれ以上、わたしの…… 大切な人を、傷付けないで……。」 (+12) 2021/12/13(Mon) 12:43:14 |
スカリオーネは、オーウェンの部屋の前を見て立ち止まる。すぐに歩き出した。 (a14) 2021/12/13(Mon) 12:43:42 |
【人】 灯屋 レイ>>10 エドゥアルト 酒場に入ってきた人物の悲惨な格好を見て、ぎょっとしたように目を丸くした。 次いで目に飛び込んできたのは1m以上ある鳥(らしきもの)。 「 ? 」 背景に星がいっぱい現れた気がします。きっと気の所為です。 とにかくすべてを理解しました。でもね、でかくないですか? ちょっと、ちょっと待ってくださいね。確かにおいしいチキンを捕まえてくるとは言ってましたけどね。ちょーーーっと待ってくださいね……。 煙の魔女から『あれ早くどうにかしな』と言わんばかりの視線を浴びながら、エドゥアルトに近付く。 「………… よくできました 」花丸。予想外のデカさでしたが、えらい事に変わりはない。 嫌がられなければ頭を撫でましょう。爪先立ちしたら届くはず。 (14) 2021/12/13(Mon) 12:46:30 |
錆鉄御納戸 ミズチ(匿名)は、メモを貼った。 2021/12/13(Mon) 12:46:59 |
アンゼリカは、「わたし良い子にしてますから」、とお祈りをしている。その対象は神様ではないのだろう。 (c3) 2021/12/13(Mon) 12:47:09 |
【秘】 迷彩掃除屋 ノアベルト → 錆鉄御納戸 ミズチ「着せましたし巻きました。 さて―――なにか聞こえているんじゃないんですか、ミズチ」 ひと呼吸、普段なら大丈夫なはずなんだ、死人の言葉なぞ。 何を言われたらこうなるのだ、どれほどの量を聞いたのだろう。 意識一つで、変わるだろうか。 「原因がわかりました、 あなたに迷惑をかけているのは死者の声です。 あなたに向けた声でも、あなたが聞くべき声でもありません。 死人に口はないのです、聞いてしまったのならば それは過去の記憶を読み取っているようなもの。 治し方もわかります、だから……、安心しなさい。 ここにはあたくししかいませんよ。 落ち着いて聞きたい声を聞きなさい。 できなければ、せめて今はあたくしの声に集中しなさい。 聞きたくない言葉は聞かなくていいんです。 できますか、ミズチ」 (-83) 2021/12/13(Mon) 12:53:09 |
【秘】 骸狩り スカリオーネ → 花売り妖精 アイシャ重い軍靴を踏み鳴らすような足音が 貴女の部屋の前までやってくる。 二度の軽いノックの後、 ごとりと何かが部屋の前に置かれた音。 それから部屋の中に、扉の隙間から一枚の紙が滑り込む。 『ツケの支払い 銀貨――5枚 教会の治癒薬――塗り・飲み各2本 花蜜の鎮痛剤――1日2錠まで 3日分』 ごつ、ごつ……足音は去っていく。 扉の前に麻袋が置かれているだろう。 中身は紙に書かれた通り。 いずれもそれなりに値のつく品。 好きなように扱えばいいだろう。 (-84) 2021/12/13(Mon) 12:54:08 |
スカリオーネは、二階から降りてきた。 (a15) 2021/12/13(Mon) 12:58:06 |
レイは、エドゥアルトに向かって手招きした。「手当しますから、座ってください」 (a16) 2021/12/13(Mon) 13:00:05 |
【秘】 骸狩り スカリオーネ → 見習い少女 アンゼリカ階上から降りてきて、いつもの席に歩いていく。 その最中、貴女の周囲にさりげなく人垣が出来る。 いずれもスカリオーネの部下達。 そして近くを通る巨漢が立ち止まり呟いた。 「……起きた詳細は知らん。 が、ノアはあの程度でどうにかなる男ではない。 安心しろ、とは言わないが――」 聖なる薬草を漬けたポーションの瓶を ポケットから取り出して祈る貴女の手元に忍ばせる。 「奴が戻ってきた時には、もう少しまともな顔で迎えてやれ」 そう言って、歩いていく。 人垣も少し様子を見て散って行くだろう。 (-86) 2021/12/13(Mon) 13:08:07 |
【人】 骸狩り スカリオーネ「…………」 いつもの席について、テーブルを指先で叩いている。 この男がこうしている時は大抵、考え事をしている時だ。 ややあってから首を振り、酒とツマミを注文した。 ……頼んだものとは別に、見慣れない鳥のツマミが出る。 なにも言わずに口にした。 「……火鼠の舌をくれ」 辛味が足りないようだった。 (16) 2021/12/13(Mon) 13:13:58 |
スカリオーネは、合間に部下達から報告を聞いている。 (a17) 2021/12/13(Mon) 13:17:16 |
【秘】 錆鉄御納戸 ミズチ → 灯屋 レイ>>9 あなたがこの時に酒場に足を踏み入れたのと、ミズチが去るのはほとんど同時だった。知人と街ですれ違う時程度の意識をお互い向けたことだろう。 ミズチはそれ以上何もなかったが、あなたは違った。 なんとなしに、彼の気質に変化があったように思う。詳しいことまではあの一瞬では察せなかったが、死者に触れることを生業としている者達特有のオーラ…とでも言えるようなものをほんの僅かに感じたのだった。 /* 御機嫌よう、睦月です。そう言えば多分レイわかるのでは…?となり、ミズチ割としばらく酒場に戻らないけど、ここでならすれ違えたかな〜〜と思い、置くだけ置きに来た次第です。なんかあったんだな〜くらいのふわ〜っとした何かです。次回闇古戦場様のよきようにしていただければと存じます。かしこ!!! (-87) 2021/12/13(Mon) 13:31:15 |
【秘】 残氷 の エアハート → 迷彩掃除屋 ノアベルト「仲直りも何も。喧嘩なんてしてません。 黙り続けていたのはあちらでしたし。 ……報告するような事ができましたらね」 自分は悪くないとばかりに言う。相当根深いらしい。 これでも一度言葉を交わした後というのだから相当だ。 ただ、彼の話になった時だけ。 この男は年相応か、やや子供っぽい顔をする。 それの良し悪しは人によるだろうが。 「……つまり、平気な顔しかできなくて困ると」 本気ではないとは気づかない。 本当なのが見えたのだからそう見えた。 ところで場所は明言し忘れていたのだが、 ここは革命軍の息がかかった酒場と宿だ。 つまり、何が聞こえようが問題にならない。 どういう事かと言うと、 「では勧誘の責としてお手伝いしましょう」 あなたをベッドに唐突に突き飛ばそうとして。 隙でも見せれば一瞬で懐から魔法のかかった 気配がする手錠を取り出して、着けて。 つまりは、"そう言う事"がされようとする── (-88) 2021/12/13(Mon) 13:57:59 |
【人】 木偶の坊 エドゥアルト>>14 レイ 「 ? 」 煙の魔女からの視線も、貴方からの視線の意図も、絶妙に察することができない。怪我をしているせいかと結論付けた。 大きければ大きいほどお得だと思ってより大きいものを獲って来たまでのこと。 「……ああ。変な鳥だが、美味いと聞いた」 エドゥアルトはとっさに頭を垂れた。 撫でられている。相変わらず表情には出ないが ゆれる尻尾がその感情を示していた。 (17) 2021/12/13(Mon) 14:05:02 |
エドゥアルトは、レイに招かれるまま彼の前に座った。これくらい、放っておいてもすぐ治るが……。 (a18) 2021/12/13(Mon) 14:06:10 |
【秘】 見習い少女 アンゼリカ → 骸狩り スカリオーネ気づかない内に出来ていた人垣に少しぎょっとするも、あなたの姿を認めるとほっと胸をなでおろす。 「は……っ、はい……。 信じます、せんせはきっと帰ってくるって……。」 ポーションを渡されると、慌てた表情であなたを見つめた。 「そんな……。こないだのハンカチのお礼だって、 まだ出来ていません……! な、何かお返しできること、ありませんか――」 去っていくあなたの背中に向かって声を掛ける。 無視してもいいし返答してやってもいいが、どちらにせよアンゼリカには、あなたを追いかけて引き止める度胸は無いようだった。 (-89) 2021/12/13(Mon) 14:22:59 |
【秘】 埃運び オーウェン → 木偶の坊 エドゥアルト「……ハァ〜〜〜ッ……俺は! 俺のより良い日々だけしか望んじゃあいない! この街のことが嫌いで!壊したくなっただけなんだよ!! 少し優しくしてやったくらいで勘違いするなよ!?最初っからお前らのことはどうでもいいんだ、それは星歴が何億経ち、幾度変わっても変わらない……!!」 辛抱堪らないといった様子で、思わず声を荒げて、拒絶を露わにする。そう、拒絶だ。街に対する嫌悪は……今目の前には向いていない。 きりきりと胸が痛む。帽子を抑えてた右手は襟元を握って。 「俺は革命を望む奴らのことだって、本質的にゃどうだっていい……どうだっていいんだ」 歯を食いしばるようにして、声を絞り出す。数刻の沈黙を挟んで。 「……なあエドゥアルト。お前の言う誰かの『より良い日々』は……俺にとってのより良い日々になるのかよ? 俺にとっての良い日々は、 俺以外の誰が望んでくれるんだよ。 それが、俺が今ここにいる¢Sてだ……違うか?」 (-90) 2021/12/13(Mon) 14:24:30 |
【秘】 骸狩り スカリオーネ → 見習い少女 アンゼリカ遠くもない席に着いて視線をひとつ。 頑丈な木製椅子は軋みも上げない。 「傷ついた 子供 ……人間を酷使する趣味はない。……どうしても礼を、というなら貸しにしておく。 いずれ何かで返して貰う」 そう残して届いた酒とツマミにひとり、目を向けた。 ――今日は、懐刀の音がしないようだった。 (-91) 2021/12/13(Mon) 14:49:14 |
【人】 骸狩り スカリオーネ>>18 「……その軽口、"未満"を重用する者には 聞かれない方がいいだろうな」 呟いて酒を流し込む。 この都市でままなる事などそれほど多くはない。 蟹の祭騒ぎもどこへやら、 酒場の喧騒もうわべを残して、 下には多くのものが渦巻いているのだろう。 「……騒がしい事だ」 (19) 2021/12/13(Mon) 14:54:18 |
スカリオーネは、テーブルを指先で叩いている。 (a19) 2021/12/13(Mon) 14:54:54 |
【置】 錆鉄御納戸 ミズチ──死人に、口はある。 一般的に聞く手段を持つ者の方が少ないことは事実だ。あれは、あれは、、これは? 死者の言葉を過去の記憶と言うなれば尚のこと、小生は聞かなければならない、そうあれかしと、のぞまれた、命を受けた、……どちらだった、どちらでもなかった? ああ、そうだった。きちんと全うしなければならない。 死霊共のこれらの言葉は小生に向けられたものではない、いや、いや、それは、そう、そうだ。小生に死にぞこないだの死体のくせにだのという言葉は当てはまらない。生きている者への怨み言は小生のものではない。小生は、イヤサカの技師の作った絡繰人形だ。そちらに宛てられた言葉はただの事実だ。何の隠し立てもなく、後ろ暗いこともない。 ──ああいや、小生は死体になりたいのだった。 正しく言うなれば、死体になれるようになりたい。死ぬということは、生きていないとできない。小生は生きていると認められたい。こうして死者に怨み言を向けられるということは、ミズチは生者であることの証左ではなかろうか。 欲しがっていたものを聞かない理由もない。聞きたくない言葉だったから聞かなかったことにするというのは無責任だ。小生は、聞いている、聞こえている。それに、託された。少なくとも小生はそう認識している事案がある。故に聞かないことは選択肢に挙がらない。可能な限り、可能な限り、聞かなければならない。 ──大事にする言葉は、きちんと持っている。 小生は思考しない生ける屍にはなりたくない。そうなりたくないのなら、考え続けろと言われた。故に、小生は思考し続けなければならない。耳を塞いだこの状態が続くことは、期待を裏切ることに繋がる。 ──それは、いやだ。 (L2) 2021/12/13(Mon) 15:06:37 公開: 2021/12/13(Mon) 15:05:00 |
ミズチは、声を聞くことを選択した。昨日、太陽がまだ空にあった頃のこと。 (a20) 2021/12/13(Mon) 15:06:46 |
【秘】 残氷 の エアハート → 騎兵 リーゼロッテ「酒場でだらけてる人はまだいいですけど、 基本話しかけるなオーラ出してる人いますもんね」 と言いつつその手のタイプにも声を掛けに行ってる。 そんな様子が度々見受けられる男だ。むしろオーラに気付いていた事を知って驚く人がいるかもしれない。 「そう……なんですかね?私、結構思われてる性格と実際はかなり隔意がある男だと思うんですが……自分で言うのもあれですが、顔で誤魔化されてるだけですよ多分。 「リーゼロッテは『思われているのと違うのに』、 そんな感じに思う事や悩む事はありました?」 あなたの『自分で選んだんだ』と言う言葉に一瞬、止まる。 何か“選んだ道”に関して思う事があったのか。 貴方の言葉を何度か反芻して、けれど力強く頷いた。 「──そうですね。ええ、“私が”選んできました。 怒られる事は多々ありますが、後悔はありません。 共に、ならまだしも他者に人生を預けられない性質で」 「それも不快な点ではありますが…… ……リーゼロッテは言いふらしはしないか。 私、“下級市民”の出です。一族は貴族に滅ぼされた。 騎士団に血反吐を吐いて入っても、それらが横行。 まあ、根に持つ所か全員殺してやろうかとは。 ……飼ってやる、はさすがになかったというか、 リーゼロッテはそれ、どうしたんです。解体しました? 顔が良い男だっただけまだマシ、と私は言えませんが…… そんなのでも嬉しいと思う物なんでしょうか……」 (-92) 2021/12/13(Mon) 15:06:47 |
【秘】 残氷 の エアハート → 花売り妖精 アイシャ「いえ、お気になさらず。不快に思ったりもありません。 単純に表す言葉に悩んだと言っただけですから。 申し訳なさそうにする彼女に、 気にしないでと言葉にする代わりに笑顔を見せる。 実際、彼と揉めまくっているのは事実だが、 他人に関係性を聞かれただけで怒るのはジャンル違いだ。 「……私が貴族嫌いな事を当然彼は知っていましたから。 言えなかったのでしょう。私はそれが不快でしたが。 ……さて、許せないのもあったし、単純に私が このような下級の境遇に生きる羽目になった元凶。 それと同種だった事も不愉快でしたし……」 恐らく、言葉で表せられる程、その感情は足りない。 無理やり例えたとして、劣等感・隔離・憎悪── きっと、キリがない。 それはそれとして、目の前の少女が発した言葉に瞬き。 てっきりそう言う差別や暗い事と無縁な子だと、 無意識に決めつけていた物ですから。 謝罪より先に、その真意を尋ねました。 「……覚えがあるのですか?アイシャにも?例えば、どんな」 (-93) 2021/12/13(Mon) 15:17:21 |
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