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【人】 陽は落ちぬ 夕凪>>26 編笠へ だから今この祭りの間だけは、 夕凪としてこの夏、ここにいる。 「お願いって、何? わざわざ改まって」 あなたの言葉を聞くために、ここにいる。 ――ねぇ、淡い初恋を話してくれるのが楽しみよ。 大切な思い出が存在したことが嬉しくて仕方ない。 今も思ってくれていたことに胸がいっぱいで。 本当に来ていたら、その手を掴んで、水に飛び込んでいたでしょうね。 お魚さんは、逃げちゃうのかしら、捕まっちゃったのかしら。 夜凪なら、きっとそうしたわ。あなたのことが好きだから。 だから私も、言葉があふれる前に体が先に動いてしまいそうね。 (27) 2021/08/20(Fri) 21:05:45 |
【人】 過去から 編笠>>27 夕凪 ずっと、その器用に何かをこなす彼に憧れていた。 子どもだった俺たちは全員、その背中に背負われてきたはずだ。 普遍で、不動で、信頼できて、 何故かそれが絶対崩れないと信頼していた。 だから、誰も気づかなかった。 他の皆には夜凪の旦那がいても、 夜凪の旦那には、夜凪の旦那が居なかったことを。 弟分が、卯波が憧れを捨て去ったなら。 あいつのことを格好いいと思ってしまった俺が。 ――じゃあいつまでも、 こんな気持ちを抱えてていいはずがない。 助けての言葉が言えない相手に、手を伸ばさずにいられない。 「……伝わんないかもしれないけど。 ……全部勘違いかもしれないけど。 俺は憧れていた『夜凪の旦那』になる覚悟が出来たから。 だから、アンタにも必ず会いに行くよ。 でも、一人じゃ何もできないから。 ――たくさんの仲間を連れて」 そしたらきっと。 俺は、俺たちは――無敵だと。 そう信じさせてくれた親友がいるから。 (30) 2021/08/20(Fri) 21:37:16 |
【人】 夜を越えて 編笠>>27 夕凪 たち 一人じゃ救えないかもしれない。 一人じゃ答えを出せないかもしれない。 人は、誰かを救うようには出来ていない。 何もかもを解決するなんて無理だ。 なあ、もう一人の俺。 もし会えたら言うよ。必ず探し出して伝えるよ 人の腕が二本しかないのは。 誰かの差し出した手を握り、誰かに手を差し伸べるためだって。 「……だから夕凪の姉さん。 『 旦那も姉さんも待っててくれ 』って。そう伝えてくれねえかな。必ず、迎えに行くから。 それが、俺のお願いだ」 少しは、これで惚れた相手の前で格好つくかなと、 少年だった顔で、自然な顔で笑って肩を竦めた。 (31) 2021/08/20(Fri) 21:39:34 |
【人】 陽は落ちぬ 夕凪>>32 編笠 たち 「『なんだか楽しみ、賑やかそうで。 もちろん伝えてあげるわ。 今の言葉、夕凪にはさっぱりわからないのに。 夜凪がずっと聞きたかった言葉だってすごく思うの。 男の子同士で伝わるものなんて、なんだか妬けちゃうな』」 伝わらないかもしれないけど。 全部勘違いかもしれないけど。 「『夢から覚めたら、―――』 夕凪たちの物語も、これから紡がれていくんだから。 私から夜凪たちに伝えることは、 」一生があれば、大抵のことは大丈夫ってこと ここには凪いだ波しかなくて。 何一つ紡がれていなかったとしたら。 未来に繋がる"それ"さえ、あれば。 夕凪たちは二人でいくらでも待てるよ、だから。 「「待ってるね、編笠。 夕凪たちはきっと、そう言うよ。双子だからわかるんだ」」 青い空に、朱い灯火に、黄色の太陽に、緑の山に。 忘れ物はもうしなくてすむように。 もし、なくしたものがあったなら。 一緒に探して、また、魚でも捕まえて帰りましょう。 思い出はいつだって、みんなが来るのを待っている。 (33) 2021/08/20(Fri) 23:20:57 |
【秘】 学生 涼風 → 君ぞ来まさぬ 百千鳥 お祭りが終わった後、あとは帰るだけという暗がりの時間。 どうしてこの時間はいつもよりちょっと寂しさが増すのだろう。 静けさの中に落とされた貴方の声を拾い上げて凪いだ水面のような落ち着いた声を返す。 「今まで通り……そっか」 訃報で姉の呼子鳥が亡くなったことを知っている。でも、それが"今まで通り"になってしまった後の百千鳥の様子は分からないままだ。 それでも、10年前の姿、この夢の中で見ていた姿、そのどちらでもない事くらいは分かる。 「いくつかの……探しもの? 何を探しているの?それは私に手伝えるものかな?」 少し不思議そうに目をほんのちょっと丸くさせて尋ねた。 (-46) 2021/08/20(Fri) 23:55:22 |
【人】 夜を越えて 編笠>>33 夕凪 「残念だけど夜凪の旦那との関係は、 夜凪の旦那との関係だけなんだよ。 同じように、夕凪の姉さんとの関係も、 夕凪の姉さんとの間のものだけだけど。 だから、俺にとっては…… どっちだって欠けがたいもんなんだよ」 それは。 幼馴染三人の誰一人、 何一つ手放す勇気を持てなかったのと同じで。 今まで何かを支えてきた人が居るなら、 今度はそれになりたがったっていいはずだ。 どうせここが夢なんだとしたら。 夢みたいな話をしたって構わないだろう。 そしてその夢を現実にするために、 少しばかり頑張ってしまうのが男という生き物なんだ。 大切な誰かの夢を叶えてほしいから、 方法を迷わないのが、男なんだ。 そうだろう――夜凪の旦那。俺たちやっぱ、似てるかもな。 (34) 2021/08/21(Sat) 0:18:55 |
【人】 茜差す方へ 編笠言いながら、自転車に跨った。 もう、後ろは振りむかない。 後ろに置いていくんじゃない、前に迎えに行くために。 だから、ここでは、さよならしなきゃな。 少年の残滓を置いていくようにして、 自転車のペダルに足を置いた。 「さあ、伝えてくるか。 ――今度は、俺の番だ、アカネ」 世界の何処にいたって一番最初にはきっと、 お前を見つけてやる。何回でも。何十回でも。 そう思いながら、自転車に跨った。 お前のことが好きだと。 今どこにいても伝えにいってやるからな――。 (36) 2021/08/21(Sat) 0:23:11 |
夜長は、こくり、こくり。頷いて、百千鳥の言葉を聞いていた。しっかり、確かめるように。 (t1) 2021/08/21(Sat) 1:00:41 |
夜長は、差し出された小指を見て、少し申し訳なく思った。 (t2) 2021/08/21(Sat) 1:00:46 |
夜長は、小指を置いてけぼりにして言った。「考えても仕方のないことでも、考えてはいけないことではないです」 (t3) 2021/08/21(Sat) 1:00:59 |
【見】 天狼の子 夜長【祭りの終わり】百千鳥 「昔がよかった、こうだったらよかった。 それは持ち続けていていい、モモチの持ち物だ」 またいつかの約束をするのは嫌でなかった。むしろしたいことだったが、そうするよりも先に、言いたいことがあった。 「……なんだろう。砂が、経験や思い出の砂時計があって。 白い砂が、落ちたら色が付くんです。 生きていて、色砂が積もって、増えていって。 その増えたもののことを考えることが増えるのは、当たり前だと 俺は思う。良くない思い出一個だけをよけておくのも難しい。 砂が落ちて積もる場所は、ひとつだけだから」 雪子から聞く思い出話は、いい思い出だけではなかった。悪い思い出の全部が話されたわけでもないと夜長は思っている。それでも夜長は村が好きで、村に行きたかった。 「色砂はモモチの物だが、 忘れたり、考えないようにしまってもいい。 考えるとつらかったり、くるしかったりするから。 時間を刻まない、時計みたいになっても良くて」 鬼走から譲られた懐中時計も、もしかしたらつらいやくるしいが理由で止まってるのかもしれない。そんなことを考えたことがある。 家族が欠けて、かなしくて、それでも変わらず時を刻み続けて。それはすごく無理をしている状態で。みんなが揃っていた時には、同じ様に落ちても"みんながいるから"平気だったかもしれない。でも、落ちた時にはたくさんくるしかったから。 何もなく動き始めるとしたら、色んな奇跡が重なった時だろう。 (@5) 2021/08/21(Sat) 1:03:37 |
夜長は、ひとつ深呼吸をして。それから言った。「モモチ」 (t4) 2021/08/21(Sat) 1:04:13 |
【見】 天狼の子 夜長【祭りの終わり】百千鳥 「俺は会いに行きます、連れ出します」 「でも、考える暇がなくなるようにでなくて、 モモチがモモチの持ち物を全部持って行けるようにが、 俺の理由になるな」 考える暇がなくなるように。自分が動くのはそのためにではない。少し突拍子のない例え話は、夜長本人としては繋がったものだった。 「そっちは、できるのがいつかもわからない、 本当にいつかのことになってしまうが……それでも、」 止まった時計が動くのは、奇跡が重なった時だけではない。 「あなたに会いに行く、またいつかの約束は今に出来る」 (@6) 2021/08/21(Sat) 1:05:26 |
夜長は、小指を絡めた。 (t5) 2021/08/21(Sat) 1:05:41 |
夜長は、何度でも約束し、何度でもそれを果たす。 (t6) 2021/08/21(Sat) 1:05:47 |
【神】 公安警察 清和>>G12 宵闇 百千鳥【4日目 『不発弾』処理】 「それじゃあ、次は責任持って連れてきて貰わないとな。今度も」 "次"と"今度"があると信じて疑わない様子で、宵闇に向かって微笑む。 ずっと昔から、ずっとそうだった。 清和は、小学生になるのと同じタイミングでこの田舎に越してきた。 その前から村にいたのはふたりで、割って入るなんてできなかった。 だからこそ、俺たちを三人にするのはずっと宵闇の役目だった。 「だから言っただろ、そんなもん入れて開けるとき後悔すんなよって」 などと言っているが真っ赤な嘘。 そんなこと言ったような記憶も、宵闇がそんなもの入れた記憶もない。 ただ、宵闇をからかう為に言うハッタリをかましながら、 あの頃の自分自身がタイムカプセルに残したものを確認する。 (G13) 2021/08/21(Sat) 1:06:43 |
【置】 いつかの 清和──清和 瑠夏『不発弾 <タイムカプセル> 』の主な中身『一枚の写真』 中学生の頃の三人が写っている。 清和が思う、三人が最も"三人"だった頃の写真のようだ。 『オイルライター』 "火遊び"に使っていたもの。 "ワル"との決別のために過去に置いてきた。 『キーホルダー』 "相棒"であるバイクに付けていたもの。 懐かしいデザインのそれも、決別のために過去に置いてきた。 『手紙』 "10年後のカケルとアキラへ"と書かれた封筒に入っている。 (L7) 2021/08/21(Sat) 1:07:58 公開: 2021/08/21(Sat) 1:10:00 |
【置】 いつかの 清和俺の親友たちへ。 お前らがこの手紙を読んでいるということは、 俺はそのタイムカプセルの回収に失敗したということなのだろう。 もしくは、何らかの事情でそちらに行けなくなってしまったのか。 ともあれ、先に手紙に辿り着いたお前らに向けて俺は筆を取っている。 何も言わずに出て行ってしまったこと、お前らは恨んでいるだろうか。 この手紙を書いているときから、そうすることは決めていた。 俺たちの田舎がなくなってしまう以上、誰かがしなければならない。 その役割をする悪者は、俺であるべきだろうと、カッコつけていた。 本当は、俺もお前らと離れるのは寂しいと思う。 だけど、お前らを守るためにはいつまでも田舎にはいられなかった。 俺は必ず警察官になると決めた。みんなを守れるようになるために。 ハーフだろうが、金髪だろうが、誰にも文句を言わせるつもりはない。 だから、お前らにもちゃんと夢を叶えて欲しいと願ってる。 俺は、お前らの音楽や料理が、みんなを笑顔にできるように、 この世界の平和と安全を守れるような人間になってやるから。 カケル、アキラ。 俺は、何処に行ってしまってもお前らの幸せをずっと願い続けてる。 お前らが幸せに笑って生きていてくれることが、俺の幸せだ。 だから、どうか笑ってやってくれ。 こんな手紙を残してやる、バカな清和瑠夏って男のことを。 お前らの親友より。 (L8) 2021/08/21(Sat) 1:18:05 公開: 2021/08/21(Sat) 1:30:00 |
【神】 公安警察 清和>>G13 宵闇 百千鳥【4日目 『不発弾』処理】 「ふ……」 過去の自分自身が書いた手紙の内容を確認し、どこか呆れたように笑う。 「だっせーな、10年前の俺…… こんなもん、お前らには見せらんねえわ」 手紙を誰にも見せずに懐にしまって。 「やっぱり、誰にも見られないようさっさと処分するしかなかったな。 この不発弾は……」 ここは夢の世界。 本物の不発弾は、今もまだあそこに埋まったまま。 ならば、それを掘り返すためにまたあの場所に集まることもできる。 だからこそ、この手紙は誰にも見せないでおく。 もう一度、今度こそは"三人"で掘り起こすために。 (G14) 2021/08/21(Sat) 1:27:48 |
【神】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>G12 >>G13 >>G14 清和 宵闇 【4日目 『不発弾』処理】 御山洗は来れない、そしてそれは宵闇のせい。 そんなやり取りに少し気遣わしげな顔をして、 それでも確固とした語り口で"次"を突き付ける清和に あまり気にする事でもないのだろうかと思い直した。 宵闇の冗談には、 なんでタイムカプセルにそんなもの入れるのさ なんて軽口を挟みながらも中身を覗く事はしなかった。 中身を検めた二人の反応から大体察しが付いたという事もあり。 「……なんていうかこれ、反面教師ってやつ? いつかタイムカプセル埋める事があっても モモチは絶対に変なもの入れないようにしよーっと」 一緒に埋めるあてがあるか、と言えば怪しくはあるけれど。 ぼんやりとそんな事を考えて、ふと思い至った。 「10年後になっても一緒に掘り出しに来れるって よくよく考えたら結構すごいよね、 そんだけ時間経っても仲良いままって事だし…」 10年後もそれなりの関係が続いていると素直に思える事、 それから、そのきっかけは意図しないものであったとしても。 確かに10年後にこうして集まる事ができている事が、 或いは埋められたものの中身よりも ずっと大事なのかもしれないな、なんて。 (G15) 2021/08/21(Sat) 4:49:45 |
【神】 君ぞ来まさぬ 百千鳥>>G15 清和 宵闇 【4日目 『不発弾』処理】 「あーあ、つっかれた〜!!んもう、勤労奉仕!! …そうだ、穴埋めるのと帰りの荷物持ち翔兄が担当ね!」 詮無い考えを放り出すついでにスコップを投げ出し…… かけて、やっぱり思い直して適当な所に置いた。 物を乱暴に扱うのはよくないので。 (G16) 2021/08/21(Sat) 4:50:32 |
【秘】 夢のその先 百千鳥 → 学生 涼風喧騒は今は遠くに過ぎ去って 聞こえるのは、細流のような声と、日の暮れに鳴く鳥の声だけ。 からん。 一つ、下駄を鳴らして振り返る。 「みんなのこと。」 問いには端的に"捜し物"の名を告げて。 淋しげに響く下駄の音につられてか、 湛えた笑みは寥々たるものだった。 「お願いがあったから、だけじゃない。 僕だって、また皆と会えるなら会いたいと思ってる。 この夢が終わったら、きっと会うのは少し難しくなるけど」 それでも。 過ごした時間が楽しいほどに、寂しさが募っていくように。 「呼子姉が、"みんな"のこと…… "大好きなみんなの居るこの村"が好きだった ことも僕が皆の事を好きってことも、消えて無くなるわけじゃない だからまた会いたいって思うのは、変な事じゃないでしょ?」 そうして寂しさが募るほどに、"また"を乞う気持ちは強くなる。 「それとも、薫兄さんはもう"僕"とは会ってくれない?」 (-47) 2021/08/21(Sat) 4:52:29 |
【人】 夢のその先 百千鳥>>@5 >>@6 夜長 【祭りの終わり】 置いてけぼりになった小指に、一瞬だけ ああ、やっぱり皆は自分が思うほどには、なんて 後ろ向きな考えが首を擡げて けれどそれはすぐに散り失せる事になった。 「……そうだね。 砂が落ちて積もる場所は、一つだけ。 そこには当然良くない思い出もあって、 他のものと混ざり合っているから、よけておくのは難しい」 「だから、掬い取ってよそへやってしまうのも良くない。 全部が混ざり合って、それでやっと今の僕があるから。 たとえたった一掬いだけでも、それを失くしてしまったら きっとそれは、今の僕とは違う人になってしまうのかも」 さんざん人に取り落とすな、なんて言っておいて その実、自身を省みる事もできていなかった。 はは、と息を吐くようにも笑いを零す。 夢を見るのに疲れてしまった今のそれは弱々しいものだけど 決して、後ろ向きなものだけではない。 「…うん。 それがいつになるかは僕にもわからない、それでもよければ いつか会いに来て、晴臣くん。 それで会えたらその時は、もう一度"またいつか"を約束しよう」 (37) 2021/08/21(Sat) 4:55:09 |
百千鳥は、「ゆびきった。」 (a13) 2021/08/21(Sat) 4:55:59 |
【秘】 巡査部長 鬼走 → 警部補 添木祭のエリアでようやく一息つく。混雑に仕事上慣れていても、嬉しいものではないしこの格好だと落ち着かない上に窮屈だ。 「何年付き合ってると思っているんだ。大体10から15年程度はいるからそれくらい読み取れる」 余り読み取れて良い事がと言うとまるでないが。 「言い方に物申したい事はあるが、ないと救えるものも救えないのも確かだ。家族を失うなら村を離れる事になろうが迷いはなかった。今似たような状況になって、何かを選ぶ必要があっても俺は躊躇なく家族を選ぶ。うんざりするほど生きろよ。そうして欲しかったのに叶わなかった人を二人も見送った」 金の為、と言いつつ実際は母親の治療費の為なのを当然知っているだろう。家族の為なら夢でも何でもこの男は捨てて選べる。多分今でもそれは変わらない。それくらい“家族”は大切なものだから。 「それもそうなんだが……お前の口からそういう言葉が出る度に感慨深くなるだけだ」 りんご飴を買う落ち着きが無さすぎる26歳児を見つつ、不意に昔を思い出した。祭りに来ても自分は誰かを見ているだけで、誰かの隣はそうなかったから。 (-48) 2021/08/21(Sat) 7:44:56 |
【秘】 貴方の隣に 宵闇 → ただいま 御山洗>>-43 >>-44 >>a12 >>-45 涙声でも、確かに聴こえた言葉に笑う。 「──は、じゃあ、俺の勝ちってことで……」 小さく吐くのは、安堵のため息だ。 得意気に湛えた笑みは少し和らいで その身を目の前の彼に委ねる。 たしかに宵闇は御山洗の腕のなかにいる。 波の音、夜の海がしずかに見守っている。 ここにある想いは、海の泡沫のように消えゆく夢ではなかった。 「もっとちゃんと捕まえとかないと 勝手にどっか行っちまうけど……?」 そっと大きな背に手をまわす こちらはしっかりと体温が感じられるくらい。 「目覚めたらちゃんとお前が見つけられる ようなとこにいてやるけどさ、」 (-49) 2021/08/21(Sat) 11:33:40 |
【秘】 ただいま 御山洗 → 貴方の隣に 宵闇>>-49 宵闇 返事をしようとして喉の奥で高い音が鳴った。しゃくり上げてうまく発音出来ないのだ。 どうにも情けない反応ばかりしているのをごまかすように、喉が唸る。 「どこにも行かないでほしい、けど。 置いていかれてもきっと帰ってきてくれるって、信じてる」 ひとつひとつを返すように、進みすぎて遠ざけてしまわないように。 同じようにそろそろと両腕を背中に回して、遅まきにぎゅうと抱きしめる。 嫌われたくない。一歩一歩、隣で歩んでいけるように。 歩むあしを揃えて、置き去りにせず、されてしまわないように。 「……俺も、きっと会いに行く。 もう見失いたくない」 背丈の違うふたりの視線はうまくは通い合わない。 同じものを見るのは簡単なようで難しい。だから手をとって確かめ合うように。 聞きそびれられてしまわないように耳に声を注ぎ込んで。 かたちがわかるように頬を擦り寄せて、肩越しの骨っぽさを感じ取って。 鼓動が伝わる。もう目を逸らしてはしまわない。 夢の終りが早く、訪れますように。 今度こそは、現実でその手を取れるように。 (-50) 2021/08/21(Sat) 13:26:53 |
【神】 宵闇>>G13 >>G14 >>G15 清和 百千鳥【4日目 『不発弾』処理】 「なになに、なんの手紙よ。ラブレター? 俺ルカちゃんへのラブレター書いたけど見るか?」 にやにやしながら、からかうような口調で言って おそらく悪戯や軽いノリで入れたであろうしょうもない 一言が書かれた紙切れをひらひらとさせた。 「反面教師は言うねえモモチさん。 まあ、たしかに俺は家にあったら捨ててそうな しょうもないモンばっか入ってたけど。 ……悪くはなかったよ。」 自分のノートを懐かしむようにぱらぱらとめくる。 「集まったのは偶然ってやつだったけどな でも昔の俺は10年後も会えるって信じてたらしい」 楽譜にさりげなく添えられた手紙を見て、思い出す。 過去と決別するというよりも、未来の自分に 振り返ってほしいものが入っていることを。→ (G17) 2021/08/21(Sat) 14:04:48 |
【独】 陽は落ちぬ 夕凪チリーン……風鈴の音が鳴ります。 「呼子ちゃんの話最近聞かないけれど、どうしているのかな」 「どう、なのかしら。私も連絡取れなくなってしまって知らないのよね。 モモチくんも分かれたときはとても小さかったから心配だわ」 「なんだか二人には同じ者を感じてたな、姉弟がいるって……感覚」 「あのさ、いつか会えると信じていながら そのまま会えずに終わっちゃったらどう思う?」 「突拍子もないけれど、そうね。 それは―――悲しいわ、ニュースを騒がす行方不明でも、殺人でも自然死でも。 あなたがいたことが嬉しかったって伝えるすべがなくなってしまうのが悲しい」 「それって僕は死んでもいいってこと?」 「何言ってるのよ、夜凪。私たちは一緒よ、思ってもないことを言わないの。 それで悲しむ人だって居るんだから。 そうじゃないのよ、死んで悲しいんじゃなくて会えなくなることが悲しいの」 「夕凪、きっと僕は。 君たちがいなくなったことが悲しくなると思う」 「それじゃあ、私は君にたくさん残していかないといけないわね。 さみしがり屋の弟を持つと大変ね」 (-51) 2021/08/21(Sat) 14:34:14 |
【独】 陽は落ちぬ 夕凪チリーン…… 「お兄ちゃんから手紙来てた!」 「本当! ふふ、今年もちゃんと来てよかったわ。 電話でせかせばくれるけど、やっぱり忙しいのかしらね」 「夏は犯罪が増えるから忙しいんじゃないのかな」 「私たちより犯罪が大事? こんなこと言ったら迷惑かかるわね。 さっそくお返事書きましょう。 大好きなお兄ちゃんへ――あなたより魅力的な男性が現れないです。 どうすればいいのかな? 私の心を奪ってやまないのです。 だから夜凪と同じように人間観察をよくするようになりました」 「夕凪、それ本当に送るの……? じゃあ僕も、お兄ちゃんにラブレター書こうかな。 お兄ちゃんへ。……添木くんみたいな黒髪の方がやっぱりモテる?」 (-52) 2021/08/21(Sat) 14:35:52 |
【秘】 学生 涼風 → 夢のその先 百千鳥「……え。 …………ううん、ううんっ。 会いたいに決まっているじゃないか!」 初めこそ驚きに僅かに目を見開いたものの、少年は勢いよく返事をした。 「会いたいよ、モモ。こうしてまたお話がしたい。夢が覚めても、これからも、ずっと。 ……望んでもいいの?君にまた手を伸ばしていいの?」 言葉尻が萎んでしまって、どうにも格好がつかなかった。 怖かったのだ。姉の呼子鳥は既に亡くなっているのだと気付いた時から、貴方になんて言葉をかければいいものかずっと迷っていたのだから。 (-53) 2021/08/21(Sat) 14:37:24 |
【置】 涼風拝啓 ひぐらしの声を聞いて胸に寂寥感が芽生え始めて参りました。残暑厳しき折ですが、お変わりなくお過ごしでしょうか。 手紙を書き始め、次で十通目になります。 月日が経つのも早いものです。私の周りも、私の立場も、昔と比べると変わったものが随分増えました。 それでも変わることのないものがあります。どれだけ経っても、決して色褪せないものたちが。 (中略) 手紙は勿論書きますが、来年はようやく時間が取れそうですからきちんと貴方にお会いして挨拶をしようかと思います。 それに、見せたいものもありますから。ようやく夢が形になったんです。 (中略) 略儀ながら、書中をもちましてお見舞い申し上げます。 敬具 20××年 8月××日 涼風薫 (L9) 2021/08/21(Sat) 14:40:39 公開: 2021/08/21(Sat) 14:45:00 |
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