>>G59　シオン

「あー。うーん……」

ゲームの知識が0と言う程ではないし、別段嫌いなジャンルでもない。けれど、今はもうゲーム機を買う事も無くなってしまったから、どうした物かと唸った。突っ返してもいいのだが──

「誰か本体借りれないか後で聞いてみっか……」

そっと懐に仕舞った。せめて最初の1時間くらいはやるかと。

「またやってんの。
　今どきそういうの流行らないよ、時間決めて用事ある人もいるんだろうしさ。
　昔と違って抜き打ちやってるなんてのは本当にヤバいの持ってくるやつにはメッセですぐ伝わるし、
　無言実行なんてやっても大多数が割食うだけで無駄だって」

手作業ベルトコンベアでゆっくり流れていく生徒の波に溜息をついた。
きっと窓から入り込む不届き者も居るだろうし、異能でパスする生徒もいるだろう。
渋々と言うよりは開き直ったように列に並び、鞄を開けて中身を見せた。
練習後の体は少しの汗と制汗剤のにおいがする。

「大したものもないだろ。だいたい、準備期間中なんだから」

めぼしいものは鞄の中には入っていないだろう。せいぜいが、学校指定でない図書くらい。
図書館内の本につけられる目印のない本は、少なくとも漫画類ではなさそうだ。

>>G56　市川

「自称：優等生ほど厄介なものはないって、
先輩を二回もすると気づく訳なんですよ……」

特に見当たらなかったので。
思い切りポケットに忍び込まされていますが普通に入るので、犯人不明のまま通します。

なお後にと何事か不明な悲鳴とと、謎の文句が風紀委員室に響いていたらしいです。

>>G61　勢喜

「……………」



本音と建前が見事に逆になったのだが、どっちにしろ結果は同じだ。普通に無慈悲に没収するだろう。何故かと言われると、グラタン皿(中身入り)は色んな意味で見逃せないので。

最も本気で抵抗すれば、
これは実は普川の単独判定なのでちゃんと返却される。

>>G63 >>G65 鏡沼 普川

「はっはは、勿論冗談。
　変なことしたら大学の進路に関わるし、
　唐突な検査への意趣返しみたいなもんです」

教科書、文房具、制汗剤に汗拭きシート……
そんな余りにも模範的、面白味の無い中身を閉じて。

「これでも元生徒会志望だったしな。
　部活に専念するために諦めたけどさ。

　……いやでも、普川先輩を見ていると、
　掛け持ちして色々言われてみるのも、
　それはそれで楽しそうかなって思いますよ」

一度釘を刺されたためそれなりに控えめに、
でも余計ではあることを漏らして。
これに反応される地獄耳なら、もうお手上げだ。