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【赤】 商人 J[ 気を失ってなお繋ぎ合わせられる四肢。 その白い肌、接合部は皮膚が薄く赤味が強いが、それもいずれ白く戻るのだろう。] 悍ましい力ですね。 人と言えるのか疑問が残りそうです。 [ 立ち上がり女の元へ進む。 見下ろした先、血と涙と体液や小水や色んなものが混ぜ合わされた中に女は横たわる。] 呪われた血。 その業というものか。 [ 何処へ行こうともこの娘に幸福などありはしない。 少なくとも万人にとっての幸福はない。] (*84) 2022/03/23(Wed) 21:42:13 |
【赤】 商人 J[ 手足が繋がれば女はの手は再び鎖によって壁に繋がれた。 ただし、足に鉄球は付けられてはいないが。 切り裂かれたドレスはそのままだが、身体はマリエルによって綺麗に拭かれていた。 髪も梳かされてやはり綺麗に整えられていた。 部屋は、壁も床も綺麗に洗い流された。 それでも血の匂いは消えない。] (*85) 2022/03/23(Wed) 21:42:26 |
【赤】 商人 J[ 女が目を覚ますころ、石の部屋にいるのは男だけだった。 男はやはり薄笑みを浮かべたまま、女を見ていた。] ひとつだけ望みを言いなさい。 ひとつだけです。 よく考えて口にしなさい。 [ 切り裂かれた代償でも、不公平な契約の代償でもない。 それは、言わばただの気まぐれだった。]* (*86) 2022/03/23(Wed) 21:42:36 |
【赤】 旅人 J[意識を失うまで、約束通り、 彼のたくさんの目は 自分を見ていてくれた。 もしかしたら、意識を失った後も。 自分の視界が暗くなっても、 見てくれているってわかったの。 それはとても……、うれしいことだった。] (*87) 2022/03/23(Wed) 22:57:38 |
【赤】 旅人 J……。……ジュダス、様…… [手が繋がれた状態で目を覚ます。 拭ってもらえたのか、 肌がさっぱりしている。 真っ先に視界に入ったのは彼。 目が覚めて最初に見るのが 好きなひとの顔だなんて こんな幸福なことってあるのかしら。] (*88) 2022/03/23(Wed) 22:57:42 |
【赤】 旅人 J[売られる定めだとか、 世間の常識だとかも度外視した。 私。私の望み。 誰の指示も受けずに私自身が抱く望み。 女の意思が喜ばれない環境に育って 導き出すのは苦労する気もしたけれど 私はしあわせを知ってしまった。 それがずっと続くと良いと愚かにも願う。 これがこの先ずっと一番の私の望み。] (*90) 2022/03/23(Wed) 23:03:21 |
【赤】 商人 J[ ──── 男は嗤った。 女のその望みを聞いて嗤ったのだ。] ……馬鹿な娘だ、本当に…… [ 望みを聞き返したりはしない。 男は『ひとつだけ口にしなさい』と言い、女はそれを口にした。 運命の歯車は、歪にも軋み上げながら噛み合い回り始めた。] (*92) 2022/03/24(Thu) 0:12:22 |
【赤】 商人 J[ 女を戒める鋼鉄の手枷が断ち切られる。 男は女に近づくと、その頬に手を添えて引き寄せた。] 誓いなさい。 この先何があろうと私の妻でいると。 決して裏切ることなく。 [ それで男は全てを受け容れる。 呪わしい命運も、この先進むべき道も全て。] (*93) 2022/03/24(Thu) 0:12:29 |
【赤】 商人 J[ 男の冷たい唇が女の唇に重なる。 それは御伽噺に出てくるようなキスではなくて、すぐに男の舌が女の唇を割って咥内へと入り込む。 一方的なキスは抵抗も呼吸も許さない。 豊かな胸を最早ドレスとも言えない布の上から強く揉みしだきながら、唇を吸い粘膜を舐り、そんな蹂躙するような口づけ。 唇が離れるときには、女の唇を濡らすどちらのものともつかない唾液を舐めとった。]* (*94) 2022/03/24(Thu) 0:13:00 |
【赤】 旅人 J[照れながら口にした願い。 嗤われようと、馬鹿な娘と言われようと、 その声に聞き惚れ、その顔に見惚れた。 貴方はいつでも美しく格好いいのだわ……。] (*95) 2022/03/24(Thu) 10:04:06 |
【赤】 旅人 J[手枷が砕かれ、きょとんとした間抜け顔のまま 引き寄せられ長い髪が揺れ距離が縮まる。 四肢が裂かれたとき以上に 心臓がいかれそうに高鳴った。 近い、近いわ────。 しかも彼は驚くことを口にする。 私、それを名乗っていいの?] ……はい。……誓います。 何があろうと貴方の妻です……っ 決して、裏切りません……っ [これがあれば何だって乗り越えられそう。 瞳が潤む。 人って嬉しい時も泣いたりするのね。] (*96) 2022/03/24(Thu) 10:04:38 |
【赤】 旅人 J[一層距離が近づいて、彼の体温を唇に感じた。 すぐに湿った何かが入ってきて生き物のように蠢く。 それらが彼の唇と舌なのだと遅れて気づくと 目も開けたまま硬直した。 自らの舌は奥で縮こまる。 頭の中、沸騰してしまいそうだ。 私、いま、キスをして、 すきなひとの一部が、私の、中に……。] ……っ、…… んぅ、ぅ ……っ[粘膜を擦られ胸を揉まれて漏れる声と吐息は 唇を吸う彼の中に吹き込んでしまう。 お腹の奥がきゅんきゅんと切ない疼きを覚えて 細める瞳、濡れた銀の睫毛が小さく震えた。] (*97) 2022/03/24(Thu) 10:05:41 |
【赤】 旅人 J……っっ、 ……はぁ…… [離れる前、柔らかな唇を舐められ 背筋にゾクゾクとした震えが走った。 呆っと彼を見つめながら酸素を取り込む。 頬も、くちびるも、 化粧をしたわけでもないのに血色良く色づいた。*] (*98) 2022/03/24(Thu) 10:05:59 |
【赤】 商人 J[ 女の片足を高く持ち上げた。 短く裂かれたドレスのスカートから下着もつけていないその部分が露わになる。 濡れていようが、少しも濡れていなくとも構いはしない。 先端を押し当てて、擦り付ける。 これは儀式の様なもの。 先ほどの大男のモノと比べてしまえば随分と可愛らしいとも言えるが、純血の女にとってそれは凶器であることに違いはない。 それが、───ズブリと入り込む。 男の手とは違い、熱く激るそれが女の中を貫き犯していく。] (*99) 2022/03/24(Thu) 11:23:09 |
【赤】 商人 J[ 愛の言葉なんてものはない。 ただ、肉と肉が熱と熱が触れ合い混ざり合う。 抽送は緩やかに。 だが、だんだんと大きく強くなっていく。 血か、それとも蜜か、どちらにせよ濡れ始めた膣内を、優しさなどなくただ蹂躙していく。 打ち込むたびに、石室に肉のぶつかり合う音が響いた。]* (*100) 2022/03/24(Thu) 11:23:32 |
【赤】 旅人 J[足が持ち上げられれば倒れぬようしがみ付く。 髪と同じ色の茂みと淡い色の性器が覗く。 彼のも取り出されて近づけられれば 顔が燃え上がるように熱くなった。 それは凶器でもあるが、 きれいで逞しく、愛おしいものだった。] あ、ぁ……。 [自分から受け入れたいかのように 口を開いたあわいの奥から蜜が溢れて矛先を濡らす。 擦り付けられる動きにぐち、ぐちゅと卑猥な水音が立つ。 自分でも触れたことのないその中が熱く切ない。] (*101) 2022/03/24(Thu) 12:30:23 |
【赤】 旅人 J……っ、……っっ [ズブリと入り込んできた熱いそれは 処女の証を傷つけ、赤い色を纏った。 この膜は女の再生力をもってしても治ることがない。 この痛みと痛みを与えてくれる彼は とても尊いもののように感じられた。 否、尊いのである。 愛の言葉などなくとも、その心が少しも掴めずとも。] (*102) 2022/03/24(Thu) 12:31:18 |
【赤】 旅人 J[女の園は歓喜に血と蜜を溢れさせ きゅうきゅうと男の矛を締め付ける。 包皮が捲れ初めて外に顔を出した陰核は 打ち付けの強さを増す男の肌の温度で 充血しぷっくりと膨らんだ。 内側を抉られ陰核を恥骨に潰され 揺さぶられる女の漏らす声には甘さが混じっていく。] あ……っ、あっ、 あっ、ジュダス、さまぁ ……っ[私の旦那様。 生涯ただひとり慕う者の名を呼ぶ。 呪われた命も行く先を塞ぐ闇も何も知らず。 知らされるときまで愚かな娘の愚かさは続く。] (*103) 2022/03/24(Thu) 12:32:03 |
【赤】 旅人 J[処女であった隘路は狭さを増していく。 迎えたいと自ら降りてきた まだかたくこりこりとした子宮の口が 子種の吐き出し口にキスを贈る。] ジュダス、さま……っジュダスさまぁ……っ ジャンヌは、ジャンヌはぁ……っ 貴方を、……あいして、います……っ [切ない奥に届く抽挿に、悦びに、涙をこぼす。 返事がなくとも、拒まれようとも、 女は女としての歓びを噛み締めた。*] (*104) 2022/03/24(Thu) 12:33:12 |
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