エルナトは、少しだけ部屋を見まわしてから、君の元へと戻らないと、と足を出口へ向けた。 (a24) 2022/05/07(Sat) 20:56:48 |
【墓】 充実 バレンタイン『124ページ目、「太陽には烏、月には兎─── ……“センセイ”もそうだったのかな』 少し考え事をすれば、 独り言みたいに頭のてっぺんから声が出る。 これだけは余計なお世話だな、とさらに独り言ちて。 さらに遡り、自分の両親のことも考える。 彼らだっていつか愛のもとに集まったはずなのに、 傷だらけになったり、いなくなったりするものだから。 『…… ─── ───』 バレンタインは、睡眠そのものはあまり好きじゃない。 けれど、夢を見るのは好きだった。 大抵は叶わないものだということを知っているからこそ、 それを不安に思う必要も、何も無いから。 (+12) 2022/05/07(Sat) 21:05:29 |
バレンタインは、でも、叶うかもしれない、と信じることくらいはしてみようと思った。 (c12) 2022/05/07(Sat) 21:08:41 |
バレンタインは、それで不安になっても、表現するものがないから、いっそ。 (c13) 2022/05/07(Sat) 21:08:53 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト「ふ―――叫んだ結果、学園中に秘密が広まったとして。更なる信頼が得られるようになるなら良いのだがな?」 ジョークに乗っかる形で、小さく笑う。 「人に寄るだろうさ。僕はそう育てられたが―――今は、王族から追放された身だ。 僕がこうして王として振舞うのは、自分がそうしたいと思っているからに過ぎない」 望まれてそう振舞う必要がある人間と、そうでなく 自分を肯定するためにそのように振舞う人間の違い。 前者のプレッシャーは酷いものだろう。少しの失敗が人生を成功から遠ざけるのだ。 後者である自分は、実家の人間を反面教師として より善い王となり、見返したい気持ちもありはするのだろうが。 「まだ知らなくても良い事だ。 けれど、全く分からないということもないだろう?図書委員として、相応しい振る舞いを求められたことはないのか? 例えば、普段ズボラな人間でも、図書委員になって本を乱雑に扱うような姿を見せたりはしないだろう」 ▽ (-99) 2022/05/07(Sat) 21:15:01 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト「ッ、ぐ………」 自ら傷付けた腕が、燃えるような熱さを伝えてくる。 額に汗が滲んで、噛み締めた歯の隙間から 時折熱い息が漏れた。 好きなようにさせる。自分はただ与えるだけ。 傷を舌が這う度に、鋭い痛みが伝わって。 「―――ッ」 君の唇が傷口を強く吸い上げる。 声にならない悲鳴のような何かが、喉を通り 外へ出て行く。 強い痛みが信号として伝わると目の前がチカチカとして、壁に空いている方の手をついた。 痛みに慣れていない体は、本能的にそれから逃げようとするが 理性でそれを食い止める。 逃げるなんて、情けないこと。してやるものか。 (-100) 2022/05/07(Sat) 21:15:30 |
エルナトは、本を両手で抱えて、来た道を戻る。 (a25) 2022/05/07(Sat) 21:25:33 |
エルナトは、この本の結末は、そんなに大きなどんでん返しもない、普通のものだけど。 (a26) 2022/05/07(Sat) 21:26:07 |
エルナトは、その普通をしっかりと受け止めることが、大事なのだと思うから。 (a27) 2022/05/07(Sat) 21:26:40 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン「そうしたくて振舞う………」 「……そうしたほうが、楽?だから?」 「まぁ……やりたいことをやってるなら、いいのかな。」 一方でおそらくは前者側である彼は。 責任感とプレッシャーに押しつぶされて、そうして。 自分の心の成長を、薬に頼ってしまった。 彼の止まり木になれなかったことは、少し悲しく思う。 「うーん、確かに、肩書………」 「でも僕は、元々本は好きで、丁寧に扱ってたから。」 「あんまり肩書によって、って言うのはないのかも。」 「…あ、でも本が図書室に帰ってきてないと気になったりするなぁ……。」 これが責任って言うものなのかも。 そんな風に考えたり微笑んだりする少年は、 年相応の無邪気な様子であった。 ▼ (-101) 2022/05/07(Sat) 21:37:05 |
【秘】 司書 エルナト → 王 リアン一方で、餌を与えられる少年は。 どこか妖艶で、大人びてるような、逆に幼いような。 まるで本当に蜜月の時を交わしてるかのような、その姿は。 やっぱり、そういう姿を見せればより多くの"ご飯"を生み出してくれると わかっていてそうしている、捕食行動の一つでしかない。 「もっと…………もっと…………」 食べれど食べれど収まらない空腹。 甘ったるい声で懇願して、口の周りまで紅で汚して。 ぺろ、ぺろ、浮き出した汗まで丹念に舐め取る。 その細長い指の一つ一つを口に含んで、指の間に舌を這わせて。 それでも全然足りなくて、もっと、もっと欲しくて。 だから。 真新しい傷口に、思いっきり歯を突き立てた。 「美味しい……熱い……好き………リアンさん………好き…………」 ドバっと溢れ出した血を思いっきり吸って。 ぐい、と体を押し付けて、叶うなら押し倒してしまおうと。 愛を語るその言葉もやっぱり。 何一つの感情も灯らない、ただの捕食行動でしかない。 病で歪んだ少年の、ありふれた食事だ。 (-102) 2022/05/07(Sat) 21:47:36 |
【墓】 充実 バレンタイン>>14 エルナト 『124と125ページの間…… の、どこかまでは忘れちまったから、 その頭から読んでくれたら大丈夫。──ありがとう』 君が離れてから身体は微動だもしていない。 肉声も、表情すらもないけれど、 内側には気持ちが色々、沢山籠っている。 それを伝える手段がないのが心惜しいだけ。 『動けるようになったら……すぐに、── いやすぐには保証できないな。ともかく、 ずっとこのままなわけじゃねえし。 筋肉が衰えないようにと起こされた時に、 身体が大丈夫そうだったら戻しに行くよ』 車椅子を進めて、ちょっとだけ距離を詰める。 『あ』と短く声をあげれば、少しの沈黙が挟まれて。 『……読み切ったら、でいいかな。 もっと時間がかかるかもしれないけど』 (+13) 2022/05/07(Sat) 21:48:42 |
【人】 司書 エルナト>>+13 バレンタイン 「ん、じゃあ124ページからかな。」 「結構読んではいたんだね。」 残りはそんなに長くない。 夕ご飯までには読み終われるくらいの量。 例え君から何の反応もこなくとも。 きちんと、最後まで読み終えよう。 それが友達として、君にしてあげられる事だろうから。 縮まった距離。 文字が見えた方が良いかな、と隣に寄り添う形にして。 二人で本を覗き込む姿勢になって。 「………うん、いいよ。」 「ちゃんと読むなら、いくらでも時間をかけて。」 「きっと本たちもそうしてもらいたがってる。」 にっこり微笑んで。 それから、ゆっくり、穏やかで柔らかな。 変声期の来ていない、ボーイソプラノの声で読み上げていくのだった。 (15) 2022/05/07(Sat) 22:07:39 |
エルナトは、「太陽には烏、月には兎───」「三つ足の烏は玉兎めがけてついに羽根を広げ────」 (a28) 2022/05/07(Sat) 22:08:55 |
エルナトは、静かに、読み進めていく。 (a29) 2022/05/07(Sat) 22:09:09 |
バレンタインは、反応を返すことはできないが。目はずっと本の文字を追っていた。 (c14) 2022/05/07(Sat) 22:21:22 |
エルナトは、淀みなく読み上げていく。空が赤く染まる頃、ついに指は最後のページを捲り。 (a30) 2022/05/07(Sat) 22:30:06 |
エルナトは、「────めでたし、めでたし。」金烏玉兎の話を、君に聞かせたことだろう。 (a31) 2022/05/07(Sat) 22:31:03 |
【秘】 哀れな子羊 バラニ → 恋の呪い シャルロッテ頬に触れる手にぴくりと身体を震わせて、様子を伺うようにまた視線を君に向ける。 守ってあげたいと思っていた君が、これほど頼もしく思えるのはどうしてだろうか。 自分が情けないと思いながらもこの手を振り払うことはできない。 恐ろしくて、不安で堪らなくて、何かに支えてもらわなければまた立ち上がれない。 「……あの後にはもう、だめになっていたんだ。 自分自身では、気付けなかったけれども……ああでもしないと、どうにもならなくて……」 涙と共に零した言葉に滲むのは、悔しさと深い絶望。 「私だって……私だって、本当はずっと……」 「そんな風に弱さを克服していければと思っていたんだ…… 今までのように、自らの意志で乗り越えていこうとも…… 「けれど、最初から……最初から私は……違ったんだよ…… 最初からあんな方法でないと、私は何も、できなくて……」 少年のその勇気は、最初からあんな方法を頼りにしていたものだった。 たとえ、それからの歩みの全てが彼の意志によるものだったとしても。 今まで信じていたものを足元から崩されれば、少年は挫けてしまった。 ▼ (-103) 2022/05/07(Sat) 22:35:36 |
【秘】 哀れな子羊 バラニ → 恋の呪い シャルロッテ「頼りなくなど、ない……けれど……」 だから、再び立ち上がるにはそれだけでは足りない。 立ち止まってしまった泣き虫が、また最初の一歩を踏み出すにはもっと目映い勇気が必要だった。 「…………」 「君が手を握ってくれるのなら、勇気をくれると言うのなら……」 「この秘密を明かして構わないと、思えるほどの勇気をおくれよ……」 その言葉が意味するものは、きっと君にとってはもっとも残酷なお願い。 真実を知らぬからこそ、可能性すら想像しないからこその残酷なお願い。 「でなければ、私はきっと…… シャルロッテくんが好いてくれたバラニに…… 戻れないままに……なってしまいそうだから……」 (-104) 2022/05/07(Sat) 22:41:25 |
【秘】 抑圧 フィウクス → 雷鳴 バット結局のところ、何かを与え、与えられるよりも。 ただ互いに適切な距離感が保たれていればそれでよかった。 フィウクスという気難し屋はそういう人間だった。 「……そうだろうな。」 子供は育てなきゃよそに悪く言われる。 あなたの口から出るには少し違和感のある言葉。 その理由を知らないなりに考えて、少しだけ眉を顰めた。 「この場所を出る頃には、 俺達は少なくとも子供とは言えない歳だ。 社会に出て、自立して、自分で自分の事に責任を持って そうやって生きていく事を求められ始める歳だ」 「どうすれば外で生きていけるのかなんて、 誰もろくに教えてくれやしないまま」 あからさまな口減らしをすれば角が立つけれど。 こうして確かに治療を試みて、善処して、それでも。 結果的に、社会に適合できなかったとしたら。 それは仕方のない事ということになるから。 仕方のない事ということに、なってしまうんだろう。 (-105) 2022/05/07(Sat) 22:51:52 |
【秘】 神経過敏 フィウクス → 雷鳴 バット「そんなのは、俺はお断りだ。」 生きていけもしないような苦痛と、 辛うじて生きてはいけるような苦痛と。 今はまだその何れかを選べる。今はまだ後者を選んでいたい。 「何れにしても俺は人混みの中では生きていけない。」 もしもこの場所から飛び立った先にあるものが、 その空気さえもが自分を苛むだけのものだとしたら。 それならここでできる事をしていた方が幾らかマシだと思う。 「だから俺はここに残る事になるんだろう。 来年も、その先も、ずっと。 いつかお前の事を見送るのか、 お前も同じようになるのかは定かじゃないが。」 ここを出て、当て所もなくたって、行ける所までは。 何処かを目指してみようと思えるなら、それで良いのだろう。 自分はそう思えなかった。ただそれだけの話だ。 (-106) 2022/05/07(Sat) 22:53:03 |
【秘】 ライアー イシュカ → 雷鳴 バット「…………そうかい」 落胆染みた溜息。ここまで言っても答えないという事は 余程話したくない事なのはさすがに教師の適性がない男でも察しが付く。 こっちに寄ってこないままの兎と貴方を交互に見て肩を竦めた。 「これだけ言っとく。 何でお前が飼育委員なのかは知らんし、 大人が決めた事なら僕にもどうこうできないから黙るけどさ」 「"あいつら"が可哀そうって思う事やってんなら、 ……思うようになったら?なのか?まあいいや、止めろよ。 行為でも委員でもどっちでもいいけど」 本当に逃がしてしまって言い淀んでいる可能性も否定できない。 けれど男は貴方についてそこまで詳細に知っている訳でもないから、もしも、の仮定の話でしか伝えられない。 「フィウクスといいさあ…… 何で別に好きでもないのに飼育委員やってんだ」 その分の鍵を僕に回してくれればいいのに、と。 その場にしゃがんでどうにもならない事に悪態を吐いていた。 (-107) 2022/05/07(Sat) 23:14:15 |
【秘】 ライアー イシュカ → 神経質 フィウクス「見に来てやったぞ」 貴方の部屋に押しかけた開口一番がこれである。 最も本当にこの部屋で見るつもりはない。 そんな事を要求すればラットと対面できずに終わるのが目に見えているし、普段実習生同士で会話の為の部屋を抑えている。 「僕も戻って来れる目途が経ったら何か飼うかな……」 部屋に向かう途中でポツリとぼやいていた。 (-108) 2022/05/07(Sat) 23:17:35 |
【秘】 恋の呪い シャルロッテ → 哀れな子羊 バラニすり、すり。白い指先があなたの頬を撫で、こぼれる涙を丁寧に拭う。 手を振り払わずにいてくれることがうれしかった。 もしかすると、そんな気力もないだけかもしれないけれど。 「――ねえ、それじゃあ、今から私と、別の方法を試していこう」 ひとりのあなたが挫けてしまったのなら。 ふたりの私たちで、何かを変えられるかもしれないから。 ぐっと身を寄せて、あなたの額に口付けをひとつ。 それは、おまじないのような。 或いは、最後のお別れのような。 すぐに離れて、少■は一度、立ち上がる。 「――もしも、私の秘密を知っても。 バラニがまだ、私のことを好きでいてくれたらだけど」 ▼ (-109) 2022/05/07(Sat) 23:36:20 |
【秘】 恋の呪い シャルロッテ → 哀れな子羊 バラニ嫌われてしまうかもしれないと思うと、今も怖い。 けれど、知らないところで他の誰かに壊されてしまうより、自分できちんと話をしておしまいになる方が、ずっといい。 少■は躊躇いなく、ふわりと揺れるジャンパースカートのファスナーを下ろした。 ――床へ落とせば、ごとりと固い音がする。 次にリボンタイをゆるめて、ブラウスのボタンを外してゆく。 ――最初に見えるのは、目立ち始めた喉頭。 露わになるのは白皙の肌。 薄く華奢な、少年のからだ。 「バラニが好きになってくれた『女の子』は、いないの」 「ずっと黙ってて、ごめんね」 ――脱ぎ捨てられたジャンパースカートのポケットからは、 鈍く輝く鋏が飛び出している。 ――いらないところを切り落としたら、まだ、好きでいてもらえるだろうか。 などと、そんな絵空事を少しだけ、考えていた。 (-110) 2022/05/07(Sat) 23:37:34 |
イシュカは、全然動物に見えなくて無言になった。ラピスのを見て更に悲しくなった。 (c15) 2022/05/07(Sat) 23:47:16 |
【秘】 月鏡 アオツキ → ライアー イシュカ「けっこう私もやっと悪いことしはじめたんですよ? それでも耳に入らないなんて!」 「あらあら、すみませんね〜そこまで気が回りませんでした。 本当にみたことがないものですから、……送ったことはあるんですけどね。 その扉の向こうは知らなかったんです」 無理矢理食べさせず冷えたチーズを口にする。 こんな贅沢だって自分にとっては悪いことだ。 実習生だけで密会をして、お酒を飲んで、正しくない時間に食事をする。 これをしなければいきていけない者もいるというのに。 世界は狭いな、なんて遠くで何かを考える。 「中々大変な病ですね、聞き取る言葉が逆に聞こえるのは。 思い込み……被害妄想、そういわれて淘汰されて終わる話です。 "嘘"とはおもいませんが、世界がそうであったのなら嘘つきになってしまったかもしれないですね。 大変そうですね〜。それじゃあ私なんて、 とてもじゃないですが話しにくかったでしょう。 私、嘘ついたことないんです。心配しないで下さいとは言いませんが…… 信用だけはしていいですよ、イシュカ」 (-112) 2022/05/07(Sat) 23:52:25 |
アオツキは、イシュカのパンをみて、お花には見えますよと励ましの言葉を送った。 (a32) 2022/05/07(Sat) 23:53:31 |
【墓】 充実 バレンタイン夕暮れ。物語を反芻する。 特別なものはなにもない、 愛が成就する、普通の結末を。 きっとそういうものだ。 夢みたいなものなのは、愛それ自体であって、 普通の幸せを得ることはそれほど難しいことじゃない。 不安の病を患っていても、同じことだ。 ましてやどんでん返しで不幸になることなんて、 そうそうあるはずもない。なるべくしてなるもの。 僕のこの身体も、彼の語った恋の結末も。 『僕たちは、──望み過ぎたんですよ。 もっと普通でいいんです、センセイ。 身の丈に合った幸せと向き合わなくちゃ─── それ以上は手に入らないだけだったんだ』 誰かに話しかけるように。 手紙もまた認めなくっちゃな。 (+15) 2022/05/08(Sun) 0:04:06 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト「楽ではないだろうな。 敢えて言葉にするなら―――それが夢だったから。だろうか」 だから、自分は苦労こそすれ潰れるような事はなかった。 目標であり、生き方であったから。 もし、君の同室と話す時間があったのなら。相談くらいは乗れたのだろうか。 たらればの話だ。 「そうだな、図書室の利用者が 規則を破っていたとして、それを見過ごすこともないだろう? 他の利用者に不快な思いをさせたくないという責任感は、多少あるはずだ」 そういったものだ、と頷いて。 まだ中等部にいるのだから、気にしすぎる事はないと思うけれど。 それでも、少し何かを知ることが出来たのなら良いと思う。 ▽ (-113) 2022/05/08(Sun) 0:05:34 |
【秘】 王 リアン → 司書 エルナト王を演じている青年は、誰かと恋仲になったことはない。 だから、他の人間を此処まで許したことがなく、誰かに靡いたこともない。 今だって、君に許しているのは食事のための行為だけだ。 だから、君の妖艶な姿にも 他の人間ほど良い反応を示すことはない。 どこか冷めたような目で、君の食事を眺めていた。 気持ち良いわけではない、どちらかと言えば、痛みと感触に対する不快感の方が強くて。 「ぐ、ぅぁ…っ!?」 だから、歯を突き立てられた時には 耐えられず声を上げて。 強く眉を寄せ、君の肩を引き離そうとする。 しかし、血の抜けている細身の体は自分の身体すら支えられず。 君の思惑通り、押し倒してしまう事が出来るだろう。 強く背中を打ち付け、呻き声をあげているはずだ。 「っ、は……お前が、好きなのは……僕じゃ、なくて…… 与えられる、飯……だろうが……」 ぼんやりとした思考でも、感情の入らない言葉には減らず口を返して。 君が満足するまで、結局は抵抗もままならない。 ああ、クラクラする。 (-114) 2022/05/08(Sun) 0:06:52 |
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新