【人】 龍之介[失礼極まりないかもしれないけれど 少し弟に似ているな、とも思ってしまった。 悪いことをして叱られそうになると ぺろっと舌を出して さっさかさーと逃げ出してしまうような子だ。 代わりに自分が 「育て方が悪い」だとか 「躾がなってない」などと お小言を受ける羽目になるのもお決まりで。 けど、朗らかなところが消えることなく 育ってくれたのは 自分にとっては、すごく有り難かった。 卑屈なのは、俺だけでいい。 ] (165) 2021/06/16(Wed) 22:25:16 |
【人】 龍之介[柔らかく煮た人参をすり潰し 滑らかにして 自然な甘さのおつゆに仕立て、 湖で取れた貝を 香り草と共に酒蒸しにし、 卵を溶いたものに 炒めたホウレン草と餅を入れ とろんっとしたところで火から下ろした。 それらを綺麗に盛り付けると 白米と共にお膳に載せ、 箸と匙を添えて 上段の間へとお持ちした。] …… [そっと差し出して、ご様子を伺う。 召し上がっていただけるかどうか 美味しいと、おっしゃっていただけるかどうか どきどきしながら見守った。]* (169) 2021/06/16(Wed) 22:26:31 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ 「いい?ラサルハグ。 世界は愛で満ちているんだよ。」 神に裁かれると知った主が最期に遺した言葉を 『 大蛇 』は一度足りとも忘れたことは無い。 「愛に代償なんていらない。 代償なんてなくても皆幸せになれる。 いつかきっと。君にもわかる日がくる。」 『 大蛇 』が代償を得ることを 主はこれまで何度も『 大蛇 』を叱り 言い聞かせてきた。 たとえ自らを侮辱した人間が何食わぬ顔で 主の救いを受けようとしていても。 主はその考えを決して曲げはしなかった。 (170) 2021/06/16(Wed) 22:30:50 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ (私には分からない。 人間がそんな高尚だというのならば あなたが消える事もなかったではないか。 ―――我が主、アスクレピオスよ。) (171) 2021/06/16(Wed) 22:32:39 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ*** 「そうだ。」 『 大蛇 』は子どもの疑問を肯定する。>>144 胸の前で握られる手が子どもの心情を語る。 幼子には酷かもしれないが許せ、と。 『 大蛇 』の思惑の通りに事はすすむ。 身体の震えを露にする子どもを前に いたたまれない気分が微かに湧き立つ。 どうしてもその身なりに主を思い出すのだ。 ただの子どもには抱かぬ感情は 『 大蛇 』の心にひどく絡みつく。 (172) 2021/06/16(Wed) 22:33:56 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグただひとつ誤算があるとするならば 『ただの子供』はただの子どもよりも 叡智(Sophia)に富む素質を秘めていた事か。 子ども一人には通じる嘘は 子どもの口から疑念となって零れる。>>147 何かしら疑問を抱くその時点で既に 『 大蛇 』の知る子どもとは違うのだ。 その心何を思うか。 躍動と道筋を知る術を持たぬ蛇は 先に示された終着地を目印にその道程をなぞる。 元来人間に興味を持たぬ『 大蛇 』には 慮る品性などさしたる問題ではない。 (173) 2021/06/16(Wed) 22:35:17 |
【人】 『 大蛇 』 ラサルハグ 「おかしな子どもだ。 我がそんな心優しき獣に見えるか?」 最も、彼女に叡智の素質を感じた時点で 己の狙いを完璧に読まれていることは明白だ。>>149 この子どもの言う通りであると、認めざるを得ない。 聡明さと危なさを兼ねる少女を前にして 『 大蛇 』は声を和らげて問うた。 「お前、名はなんという。」 『ただの子供』に対して 『 大蛇 』は珍しく興味を示す。 この子どもがいつか成長した時 この者ならば主の言葉の真の意味を 理解できるのだろうか。 そんな疑念を胸に秘めて。* (174) 2021/06/16(Wed) 22:41:19 |
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