夏至は、ここまで読んだ。 2022/01/22(Sat) 11:43:38 |
【赤】 灯守り 立秋―昔のこと― [先代立秋を覚えている灯守りはもう少ないことだろう。 彼が灯守りに就いていたのは、かなり昔の話だ。 のんびりで穏やかで子供好き。 領域内にすら子供らを入れて自由に遊ばせていたという。 子供たちは「なんか楽しく遊んでくれる兄ちゃん」と立秋のことを認識していた。 縁という名の子供もその一人。 もっとも、その子は男の子で、女の子に多かったその名前をお気に召さず、「僕の名前はカリーユだ!」と、本名をもじったあだ名で呼ばせていた。今なら気にすることでもないが、幼子は名をからかわれるのが嫌なもの。] (*72) 2022/01/22(Sat) 12:17:41 |
【赤】 灯守り 立秋『カリーユ、私と来てくれませんか』 [恐らく先代立秋は、雁湯とかそんな名前だとでも本気で思っていたのではないだろうか。懐かしいあだ名で呼ばれた十代半ばの少年はキョトンとしていた。] 『……えっと、畑の水撒きが終わったらね。』 [農作業中にスカウトされた灯守りは他にいないのではなかろうか。そして本当に農作業が終わるまで待っていた先代灯守りも他にいないのではないだろうか。 蛍でも何でもなく、少年は一般人だった。先代は自分の領域に遊びに来ていた子供たちの中から選んだようだった。その中で少年が選ばれた理由はよくわからない。髪は立秋域では特に珍しくない色だし、能力を持っていたわけでもない。『迫風』は灯守りになってから得た物だ。 『強いていうなら、相性ですかねー』等と先代は語っており、理由は彼の心の内だ。] (*73) 2022/01/22(Sat) 12:22:16 |
【赤】 灯守り 立秋[蛍たちを差し置いて自分が次の灯守りで良かったのか。 当時の蛍たちの話によると。] 『私はサポート業の方が向いておりますので』 『結構大変な仕事なので。灯守りなんてもっと大変なので嫌です。いい機会なんで引退します』 『ふふ、私は立秋様についていきたいのですよ』 [そう言って笑った初老の蛍に、少年はそんなもんなのかーと思った。こうして特に問題なく、引き継ぎは行われた。なお、先代立秋は他の灯守りに『新しい立秋のカリーユです』と本名と勘違いして紹介していたし、少年本人も仮名を名乗った方がいいのかな?と考えていたのでしばらく訂正されずに。 まあ、懐かしさもあり、「立秋の兄ちゃん」が優しい声で呼んでくれたあだ名を気に入っていたから問題はなかったけど。**] (*74) 2022/01/22(Sat) 12:23:53 |
【独】 “観測者” 処暑/* 雨水さん!!!!!先代雨水さん!!!!!!! ありがとうございます。へへ、嬉しい……。 立秋さん!!!!!カリーユ様!!!!! 縁くんって言うの……可愛いね……過去編助かる。命が。 (-45) 2022/01/22(Sat) 13:51:08 |
【赤】 先代“小雪” 篠花ーー先代の記録ーー 「いやだなぁ、父上、母上。 僕が可愛い妹を害すると本気でお考えで?」 [旅に出る5年前。 普段は領域で暮らして 遊んで 仕事をしている己は、珍しく篠花本家へやってきていた。理由はそれほど難しくない。“両親”へ許可を取りに来たのだ。] (*75) 2022/01/22(Sat) 14:45:41 |
【赤】 先代“小雪” 篠花「確かに眞澄はとても可愛いし、いい子だし、 どこぞの馬の骨にやるものか、とは思いますが。 だからと言って手籠めにしようだなんて、流石に。」 [いつもの巫山戯た調子で答えるも、どうやら二人には冗談が伝わらないらしい。 心の余裕がないってのは嫌だね。] (*76) 2022/01/22(Sat) 14:46:09 |
【赤】 先代“小雪” 篠花「兎も角。眞澄は今後、僕の家に蛍として住まわせますから。 蛍に付かせた方が仕事を覚えやすい、 というのは納得していただけたのでしょう? なら、問題はありませんよね?」 [いつも通りの笑顔を浮かべ、尋ねる形を取って入るが、本来2人には拒否権はない。 わざわざ許可を取りにきたのは、とりあえず筋は通しておこうと思っただけで。 あと、取らなかったら眞澄が帰ると言いかねないから。] 「それじゃ、預かりますんで。 認識だけしておいてください。」 [僕はそう言って一方的に話を切ると、荷物を持って家を出た。 ーー結局、出された 毒 には手を付けないまま。] (*77) 2022/01/22(Sat) 14:47:02 |
【赤】 先代“小雪” 篠花「は〜い! 眞澄ちゃんに報告がありまーす! 今日から本格的に仕事を教えるため、 蛍になってもらいまーす! 号は末候の橘始黄ね♡」 [領域に着いた僕は扉を勢い良く開きながら、そんなことを言い出したからだろうか。 優秀な蛍と妹は「いきなり何いってんだこいつ」って顔をした。お兄ちゃん、ちょっとかなしい。] (*78) 2022/01/22(Sat) 14:47:54 |
【赤】 先代“小雪” 篠花「ほらー、今までもちょっとずつ仕事を教えてたけど、 眞澄も15になったしさぁ? そろそろ本格的に教えておこうかなぁって! それには弟子より蛍の方が色々権限あるし、見栄えもあるからさ! 肩書があれば小娘って侮られることもなくて楽かなって!」 [本家分家の老害共が何言ってくるかわからないし。 こうしておけば、ひとまず僕の名代として立場は成り立つ。] (*79) 2022/01/22(Sat) 14:48:33 |
【赤】 先代“小雪” 篠花「父上母上にはすでに了承を取ってありまーす☆ あ、風見家には何も行ってないけど、許可くれるよね? 君、当主だったもんね? 朔風払葉くん?」 [風見家の蛍に尋ねている形だが、やはりこちらも答えは聞いていない。否と言っても押し通す気だった。 まあ多分信頼するこの蛍は断らないとは思うけど。 妹には、事後報告じゃなくて事前に言って。って怒られちゃった。てへ。 それでも諦めた顔で了承する辺り、また突拍子もない僕の思いつきだと思ってくれたかな?] (*80) 2022/01/22(Sat) 14:48:50 |
【赤】 先代“小雪” 篠花「君の着替え等々は全てここにあります♡ 安心して、家の使用人に用意させたから。 僕は断じて君の部屋に入ってません。誓います。」 [目鯨を立てそうになる様子に慌てて付け加えて、君の部屋はあそこねー。片付けておいでー。と執務室から追い出した。 とりあえず、これで黒い思惑からは少し外れたところに置いておけるだろうか。 あの子にこういうことは向いていない。] (*81) 2022/01/22(Sat) 14:49:19 |
【赤】 先代“小雪” 篠花「さて、どうしようかねぇ。 ……どうするのがいいと思う? 朔風払葉くん。」 [なんて言いながら、渡された資料に目を通していく。 いくつかプランは考えているが、このままだと僕が旅に出るのが一番簡単だろうか。 適当に仕事を片付けていると、この間亡くなった分家の当主の話を蛍に振られたか。] 「ん? ああ、小椿家の当主が病死した件? それは本家当主として弔辞を書くからさ。 後で見舞金と一緒に持っていってくれなーい?」 [しれっとお使いを頼んでいるが、仕事丸投げすることに比べれば可愛いものだろう。 了承の返事はすぐに取れた。その間も仕事を片付けていく。] (*82) 2022/01/22(Sat) 14:49:48 |
【赤】 先代“小雪” 篠花「しかしまあ、大それたことするよねぇ。 次期小雪を毒殺しようと計画するなんて。 そんなことを考えるから、きっと罰が当たったんだろうね。」 [片付けるものが多くて大変だ。*] (*83) 2022/01/22(Sat) 14:50:09 |
夏至は、ここまで読んだ。 2022/01/22(Sat) 15:07:25 |
【赤】 灯守り 雨水 ― ぼくのお話5 ― [先代雨水は人を頼るのが上手い人だった。 ぼくにもそれを引き継がせてくれた。 可愛がられるように。大事にされるように。 手助けをして貰えるように。 そうやって周りと繋がりを得て行って 引きこもりを少しずつ脱していって。 事務の仕事を覚えていく内にぼくは先代に質問をした。] ねぇ、次の雨水をぼくにするのならさ ぼくを蛍にしないの? [その時の、先代の固まった表情は今でも覚えている。] 「……それは、わかっているんだがな」 [頭をかく姿。何かがあるのはわかった。 でも、聞けなかった。] (*85) 2022/01/22(Sat) 16:03:44 |
【赤】 灯守り 雨水雨水様がそれでいいならいい。 [それだけ言い切って、なせばなる精神を発動した。 先代は気まずそうにする。] 「あー……灯守りってまぁ結構立場あるっつーか。 大変な側面もぶっちゃけある。 あと人の灯りを扱うのが主な仕事だ。 他の仕事は人に任せていい。けどそれだけはやるしかない。 花雨、お前俺の後継ぐ気……あるのか? 」[その言葉に暫し沈黙が流れた。] (*86) 2022/01/22(Sat) 16:05:28 |
【赤】 灯守り 雨水────── 今更 [呆れすぎてとっさに言葉が出なかっただけだ。] ぼくは、雨水さまに引き取られてから今までずっと 勉強してきて、側で見てきて なりたい、と思うようになっていった。 大変な事でもやるよ。 雨水さまは……ぼくにとっては 恩人で、すごい人で踏み出す一歩をくれて、勇気をくれて ……お父さんみたいな存在になっているんだよ。 ぼくはね、雨水さまみたくなりたい。 だから 雨水になるよ。 (*87) 2022/01/22(Sat) 16:09:26 |
【赤】 灯守り 雨水[そう言ったら、先代はまた固まって、俯いて それからぼくを抱きしめた。 泣いていた理由をぼくは、知らない。 ぼくたちの間には言葉にしていないことがある。 先代がどうして蛍を持ちたがならいのか。それにぼくのお母さんのこと。 ぼくはお母さんに必要最低限の衣食住以外は放置され 最終的にはいないもののように扱われた。 だから (半ば拉致の) 彼と住んでいる間、ぼくはお母さんのその後をきかなかった。相手も何もいわなかった。 許せないのかどうか自分でもわからない。 ただ、今なら少し余裕をもってお母さんのことを考えることは出来る。 今頃一人になっているのかな。 今頃、どうしているのかな。 ……今でも、ぼくの事が怖いかな。 それが怖くて、聞けないまま。]** (*88) 2022/01/22(Sat) 16:11:22 |
【人】 灯守り 立秋―雨水様と橙と白― [どうやって動いているかと言われると。>>71 動作のことを言うなら、枝のような手足が付いております。細くとも体を支えられているようです。 説明不足だった 動力源のことならば、空気中の魔素を集めて動いております。彼らは、過去の立秋が残した怪しい魔道具の本を現・立秋が発見して、暇つぶしに読み込んで色々作って弄ってたら出来てしまったらしいです。 それはさておき。] 『メッ……キャ、キャ。』 [おいでおいでされたなら、チュウくんは、いけません私には立秋様が、みたいな態度で頬っぽい所に手を当てて丸い体をくねらせていた。そして誘惑に秒で負け、雨水様にお皿を任せていそいそとお膝の上へ。普通のウサギより大きいけど大丈夫かな。>>72 すっかりくつろいでロクムを頬張っている。 初めてだけど意外といける。**] (95) 2022/01/22(Sat) 16:15:38 |
【人】 灯守り 立春[前日ぎりぎりまで準備していた書類と 優秀すぎる蛍さんのおかげで、 昨年よりはずっとまともに統治者らしく出来たと思う。 一番の緊張の種は自統治域内の近況報告だった。 だから、それさえ無事に終わってしまえば] ──立春域の報告は以上です。 来たる立春の祝いに際しましては 皆様方の御協力を賜りたく、 ご不便ご迷惑をお掛けすることもあるかと存じますが 何卒よろしくお願い申し上げます。 何かご希望やご質問がありましたら…… [一気に、肩の力がすとんと抜けた。] (96) 2022/01/22(Sat) 17:11:38 |
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