【独】 在原 治人/* んああああああああああ かわいい かわいい かわいい かわいい 俺のアクスルくんが、とてつもなく、かわいいッ!! この、ちょこちょこ挟んでくれる 外国人ぽさが、ほんとツボにはまりすぎてヤバい、すき 「け、っこん」の言い方 気にしてくれるの最高じゃない???! Heute ist die beste Zeit.の「思い立ったが吉日」もカッコいいし はーーーーーーーーーー(感嘆の溜息) そして、チャペル!!!!! 嬉しすぎて泣く;;;;;; (-57) 2020/10/23(Fri) 3:20:07 |
【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス[ あの時間が嘘だったかのように、旅は順調だった。 当然のように戦いばかりの日々であっても、自分には“神託の力”があり 仲間を引き入れながら一つ一つ、着実に聖木の根を巡った。 高度な擬態で人里に紛れ、夜な夜な人間を襲う獣人を 狙われそうな村人の家を監視することで発見し、倒して。 砂漠の国では野垂れ死にそうなところを助けられ、 お礼に無償で魔族に拐われた姫を助け出し。 魔物退治は一行にとって日課であり、結果的に多くの人々を救った。 海の国に至る頃には“刃の勇者”の異名だけが既に到着していたらしく。 立派な船を譲渡してもらうことが出来たのだ。 ] (144) 2020/10/23(Fri) 9:44:21 |
【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス[ ある時、比較的弱い魔物しかいない筈の村で 民が恐怖し家に閉じ籠もる程の脅威であり、 村長が必死に討伐を頼み込んできた巨大な魔物だけが ] 嘘だろ……俺の、見間違えか? あれは、どう見ても [ 描かれた筋書きのイレギュラーだったに違いはない。 ] (145) 2020/10/23(Fri) 9:44:40 |
【赤】 ヤドリギの勇者 フォルクス[ まるで頭髪のようだと思った。 滑らかな銀の毛なみが、頭頂部の長角の間だけ色が変わっていた。 見間違えだと信じたかった。 その部分が乱れると、額に刻まれた紋様が垣間見えた。 黒い痣のような、複雑に描かれた──── ] 違う、魔物に御印があるわけがない……! [ そんな否定は言葉ばかりだった。 生まれたのは、信仰で抑えきれない疑念。 胸の中央、その奥の奥で 今も神託の実が、あの赤い姿で脈を打つ。 魔物の血と人々の称賛を浴びている日々では、 意識から遠ざかっていたその感覚が蘇る。 まだ消えてはいない傷跡が、痛覚を刺激し主張する。 ] (*1) 2020/10/23(Fri) 9:45:01 |
【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス「ねえフォーク、まだ本は読み終わらないの? 久しぶりの街なのにつまらないわ、わたし。」 [ ────その出来事から習慣が増えた。 人里に立ち寄る度、貴族や長老の家に足を運んで 歴史、勇者、それに教会が関わる本を読ませてもらう。 世界を背負う勇者様のお願いだ、 先人から学び、自身が魔王を倒したいと語る若者だ。 誰もが快く受け入れ、自ら棚を漁り望んだ本を見つけてくれたけれど 仲間達にとっては退屈だったのだろう、いつも不満を漏らしていた。 ] (146) 2020/10/23(Fri) 9:45:15 |
【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス[ 女神に選ばれし者は本来、勇者もしくはヤドリギの勇者と呼ばれるが 危険な旅路に生きる彼らの命は非常に儚く、 民一人の一生の中で何度も代替わりが行われる。 故に神託により身に宿った異能を元にした名を、 人々は生まれ散ってゆく勇者達の識別名のように使う。 フォルクスと語感が似ているから、 フォークを床に落とした時に初めて力が表に出たから。 仲間達に付けられた愛称のほうが自分にとっては身近だったけれど。 食器の名前で呼ばれるのはあまり良いことじゃないと思う。 実際、嫌がってみせたことはあった筈だ。 でも、楽しそうに笑っているから 勇者ではなく自分自身への呼び名だから、やめさせなかった。 ] (147) 2020/10/23(Fri) 9:45:43 |
【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス[ 仲間達も決して、楽な立場ではない。 十三の根、十三の教会。 それぞれで仲間を得れば大所帯になる筈の一行は、 多くて七人、少なくて三人。殆どは四人か五人程度。 ……多くが旅路の途中で倒れ、或いは心が折れ故郷へ戻り 時に立ち寄った土地で出会った民をそこに留まり守ることを、 決断する者も中にはいたのだ。 勇者を騙ったり、自らが取って代わろうとする者が現れないのは 教会の管理が徹底されていることや背信行為である部分よりも、 どれ程鍛錬しても神託の異能には届かない事実が大きい。 ] (148) 2020/10/23(Fri) 9:46:00 |
【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス[ 始まりの勇者は、そんな勇者達の殆どより強かった筈だ。 世界に光を取り戻し、根絶に至らずとも生き残った魔族を追いやり 絶滅寸前の人類を現在の繁栄に導いたのだから。] なのに、何故…… 「ねえフォークってば、フォークー!」 [ 何故、彼がどのような人物だったのか記録されていない? 生い立ちは、性格は、容姿は、勇者になる以前の職業は? そもそも女神歴に至る前の歴史は何処だ、 闇に奪われる前の世界はどんなものだったのか? 仲間達はこの疑問を理解しなかった。 殆ど魔に支配されていたのなら、過去の記録が失われても仕方ない。 自分達のするべきことは歴史の研究なんかじゃない──── 正論ではあった。 それで納得するには、教会の存在がネックだった。 ] (149) 2020/10/23(Fri) 9:46:22 |
【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス[ 女神歴の歩みと共に在り続け、遥かなる伝説を語り継ぎ 聖木と勇者を管理し続けたというのに。 そんな連中が始まりの勇者のことすら記録出来ていなかった? 彼亡き後教会を立ち上げたのは一体誰だというのか。 勇者、勇者、勇者。どいつも同じことばかり口にする癖に。 民は誰も神託がどんなものかすら知らない、 どのような原理で全員の能力が違うのか、誰も説明出来ない。 ただ口を開けて潰えては芽生える様を眺めている。 ] (150) 2020/10/23(Fri) 9:46:37 |
【赤】 ヤドリギの勇者 フォルクス「もうやめておけ、余計なことを考えるから そうやって身体までおかしくなるんだろうが。」 [ 何も仲間達は不理解だけで否定しているわけではなかった。 痣の発熱と体調不良が始まったのも、実らぬ調べ物を始めた頃から ただでさえ発動に激痛を伴う力、無駄に体力を奪われるのは辛かった。 心配してくれていた。俺達はきっと、本当に仲間だったと思う。 それくらいは信じないと、あの日々に救いが見えない。 ] (*2) 2020/10/23(Fri) 9:48:04 |
【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス[ 俺達は世界中を巡った、 いつしか身体は随分逞しくなり幾つも年を重ねていた。 望んだ情報は、その何処にもありはしなかった。 全てを知ることになったのは、魔王領に踏み入りついに城に辿り着き ────魔王と刃を交えた後のことだった。 ] (151) 2020/10/23(Fri) 9:48:36 |
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