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【墓】 いたかった ルヘナ>>+30 ポルクス 「そうか。お前にとってそうならきっと、そうなんだろうな」 二人が見ている世界を自分は知らない。 だから、二人が見る世界を否定はしない。 彼らの『人生』に口を出せるほど自分は多くを見ていない。 「過激性、上がっていたのか…… そういえばあまり、園芸部に行けてなかったな 」色々あって様子を見に行く頻度が減っていたのは確かだ。 ここ数日は特に、全く行けていなかったと言ってもいい。 彼から受け取ったいつも通りの言葉に、 今までまともに受け取って来なかった感情の大きさを 改めて実感する。 「好きな順番で話すといい。俺はちゃんと聞いている、 ……最後までちゃんと、な」 (+32) 2021/05/31(Mon) 19:07:18 |
【人】 大好き ルヴァ小さなころから、その森の向こう側に、 きっと『正義の味方』がいて、 自分が本当に困ったら、鳥のように空を飛んで、 助けに来てくれるんだと信じていた。 どうしようもなくなったとき、 自分が助けを求めたときに、 自分の前に降り立って助けてくれる。 そんなヒーローの存在を、信じていた。 「………」 森は、深く、そして静かにざわめくだけだ。 ――心のどこかで。 正義の味方なんていうものはどこにもいなくて、 自分が心の底から助けてほしいときでも、 誰も助けてくれないんじゃないかということに、 ずっと怯えてもいた。 本当に、喉奥が枯れるほど叫んでも、 誰も助けに来てくれなかったら、 自分は、どうすればいいのか。 考えるだけで、夜も眠れない日が続いた。 (34) 2021/05/31(Mon) 19:09:41 |
【人】 大好き ルヴァ「だからずっと。 『団長』に、なりたかったんだよね……」 ずぶ濡れの中で傘も挿せずにいる誰かを。 夜の暗がりから現れる手が怖くて泣いている誰かを。 生きているだけで辛いと思うような苦しい誰かを。 団員だからっていう理由だけで、 助けられる誰かに、ずっと、なりたかった。 自分では。 なれないことも、 一番最初から知っていたけれど。 カストルと、ポルクスのことを。 ルヴァ団と名乗ってくれたみんなのことを思い出して。 何もできなかった自分の無力さを噛み締めながら。 ただ一人、森の中にいる。 (35) 2021/05/31(Mon) 19:14:37 |
【墓】 どこにもいない カストル>>+27>>+32 「たまにさ、石とか投げたりそういうひといるよね?」 「入って、まだ完全に恐怖が行き渡っていないころ さ、殴られたんだよ。何人かに。」 当然だと思う、と眉間をほぐして。 「見てる 『ボク』 はなにもできなくて、状況を見てて」「眩暈がしたころ、視界が変わって。 僕の位置には 見えていた道具を使った いっぱい血が出て 、思ったんだ『ボクでも役に立てる』 それが嬉しくて、ちょっと笑っちゃったら 何人か逃げて、 起き上がろうしたから 、そいつの足を何回かさした。 それで、どうしようかなっていう時に 呼ばれたんだ。でも」 『ボクはカストルじゃない』 「それで、次に起きた時、兄さんはもっと狂ってしまった。もっと無邪気?……に・」 「 おしまい 」 (+33) 2021/05/31(Mon) 19:19:46 |
カストルは、いない。ポルクスはとても苦しく思うことが、一杯あった。 (c48) 2021/05/31(Mon) 19:22:15 |
【秘】 目明き ブラキウム → 大好き ルヴァ「でも本当に居るかなんてわからない。 少なくとも僕はまだ確たる証拠は掴んでないし、子どもに裏切られたなんて話も聞いていないよ。 あくまで可能性の話、だと思っているけどね。 こういう時は分からないから不安になって敵を探してしまうものだから」 あなたの後ろをただついて行く。 「それに誰だって自分かわいさに生きてるよ。 何かを守る為に他人を犠牲にするか自分を犠牲にするかの違いだけだと思うけど。 ……きっとどちらも悪いんだ。 僕らはみんな子どもで、大人と戦うための力が足りないんだ。 それを責めることはできないと思う」 仮面を見ている。 ボロボロで今にも割れてしまいそうなかおの向こうに、あなたはどんな気持ちを隠しているのか。 まだ見抜くにはほんの少しだけ足りない。 「僕が居なくなった子どもの話を聞いたのはイクリールの話だけ。彼女は何事もなくいつも通りだった。 危ない目にあったから自分たちの手元に隠しただけだと、そう言っていたよ」 運が良いのか悪いのか。 ブラキウムはまだすべてを知らなかった。 あんなにも嫌ったギムナジウムに自分を賭けるくらいには信じ始めていた。 もちろん、大人の悪意も子どもの悪意もゼロで無いのはわかっているけれど。 隠された真実はやはりその目に映っていないのかもしれない。 (-141) 2021/05/31(Mon) 19:30:56 |
【秘】 演者 シェルタン → 迷子 メレフ「メレ、フ、……ッ、ごめ、ぁ、 っ……ふ、ぅう、……!」 自身の肛内を不規則に、大人の指で抜き挿しされれば、 否が応でも腰がかくかくと揺れて、まるで性器を拒絶するかのようにきつく締める友人の後孔を、何度も浅く割り開く。 苦しい顔が、声が、近くに感じる。 胸が締め付けられる。それなのに、腰から背骨を伝って、 抑え込めない快楽が、思考を溶かしていった。 「ひ、ぅ……んん゛、……お、ッ」 自分の体重が支えきれない。腕が崩れ、肘をついて、 胸板が彼の肌に触れてしまう。 彼は苦しいはずなのに、暖かくて、限界の近い頭では、どうしても離れようとは思えなくて。そのまま、縋るように自身の頭を、メレフの頭の横へ。 大人たちの抑えつける手が少し退くのを感じる。そう、従順であれば、彼らは決して言った以上のことはしない。 理性が、調教された精神に侵される。それでも、胸いっぱいの、苦しい感情が、必死に意識を繋ぎ止めていた。 優しく。絶対に彼らと同じように、相手を貪らないよう。 (-142) 2021/05/31(Mon) 19:32:15 |
ブラキウムは、盲目のまま約束の為に頑張ってきた。 (a38) 2021/05/31(Mon) 19:35:33 |
ブラキウムは、知るべきことも知らない方が良い事も知らない。 (a39) 2021/05/31(Mon) 19:37:13 |
【墓】 いたかった ルヘナ>>+33 ポルクス 「――――……ああ、あの時の騒ぎか。 あの後にお前、何日か寝込んでた……」 血濡れの"カストル"がそう言っていた、とは聞いている。 騒ぎの場に自分はいなかったから詳細は知らなかったが、 きっと彼自身が語るそれらのことは真実で ……殴る蹴るの暴力の代償としては 相当大きなものを支払ったのだろう、とどこか遠くで考えるも。 ポルクスは、家族が大切なポルクスは、 家族を守っただけ なのだろう。そのための手段とその程度については少し、間違ってはいたが。 先程から少しずつ飲んでいた、 彼から入れてもらったお茶を飲み干して。 「なるほど。……話してくれてありがとう」 結果的にポルクスは、 守りたかった家族を狂わせ、壊してしまったのだ。 自分もまた、壊れた様子の彼について特段気にもしないままで。 殺してしまった、ようなものなのかもしれない。 「ポルクス。お前はこれからどうしたい?」 (+34) 2021/05/31(Mon) 19:51:01 |
【墓】 乙女座 スピカ>>+29 イクリール 「っあー……駄目ね。全く。 年齢とか、病気とか、 そんなものに囚われる頭は、なかなか直らないわ」 自分の想い人だって、結構な年齢差だというのに。 ――記憶の端にいるイクリールの姿が、 ようやく理解に及ぶ範囲にやってきた気がした。 ああ、なるほど。彼女は私なんかよりも、ずっと…… なんて強くて、立派なんだ。 「あ、それはイクリールさんも知らない感じなのね。 なんとなく、なんでも知ってる感じかと思ったけど」 それじゃあ、一緒に探しましょう、 と微笑んだ。 一人より二人、そこにある意思は、 確かに何かを変えると信じているから。 (+35) 2021/05/31(Mon) 20:05:48 |
【秘】 甘夢 イクリール → 徒然 シトゥラいつかの時、高等部の寮室の前。 そこに現れたイクリールは、 当然ながら二つの意味で奇異の目を引いていた。 けれどその誰もが居ないものとして扱った。 あらゆる意味で、あまりにも場違いだった。 けれどそんな事は些細な問題だった。 「………シトゥラ…」 俯いて、目の前にある扉の下の方。 殆ど扉と足元の間、床の辺りに視線を落とす。 『約束』を守れなかった事を、ただ謝りたくて。 また来るね、その言葉を信じてじっと待って居られるほど 案外、イクリールは『良い子』ではなかったのかもしれない。 「約束……守れなくて、ごめんなさい。 食堂には、もうしばらく行けそうにはないけれど… ……いつかきっと、また…あの席で、会えるから…」 以前とは、逆の立場。 謝るべき相手が不在の可能性の方がずっと高い。 イクリールも、やっぱり返事は期待してはいなくて。 そんな所だけがただ同じだった。 ただじいっと俯いて、いつまでもそうしていた。 誰かにそれを咎められるまで。 (-143) 2021/05/31(Mon) 20:09:37 |
【秘】 大好き ルヴァ → 目明き ブラキウム「そう。思うんだね。 ……だとしても、おれさまは許せないんだ。 許されることじゃない。 全部、その指先で動かして、 おれさまの大切なものや。 ブラキウムの大切なものを。 皆と、ずっと居たいなんて細やかな夢を。 たった一日の安眠や安寧のために……。 犠牲にすることを選ぶ相手が目の前にいたら。 きっと、正義の味方は、 お前のことを許さないって、そういうと思うんだ」 鬱蒼とした森の中を歩きながら、 ブラキウムに、そう告げる。 「……そっか。 じゃあ、それがおれさまの役目なんだろうな。 過酷な優しさの中に、キミがずっといたのなら」 "その地獄"の事を、ずっと昔から知っていて。 そして"その地獄"と常に共にあった自分の。 (-144) 2021/05/31(Mon) 20:21:18 |
【秘】 大好きだったよ ルヴァ → 目明き ブラキウムブラキウム。 ――その真っすぐな視線も、真っすぐな在り方も。 全部、全部大好きだったと、心から言える。 深い、森を背に。 寂しげに微笑んだ。 「だったらきっと。 ……ここから先の道は、キミが思うよりも。 ずっと、苦しいものになると思うよ。 ブラキウム」 ――偽りの仮面が、落ちる。 そこに張り付いていたのは、泣き笑いのような表情で。 「キミの心を。 ――壊しに来た。 おれさまが――"裏切者"なんだ」 ――森は。いつの間にか。 少年たちを懐に抱いたまま、もはや逃がさない深さで。 彼の周りと、目の前の"狂人"の周囲を、綺麗に切り取っていた。 (-145) 2021/05/31(Mon) 20:24:28 |
【墓】 甘夢 イクリール>>+35 スピカ 「…きっと、ゆっくりでいいのよ。 今日や明日に何かが変わるなんて、そうないわ。 スピカが無理をしすぎてしまわないように、 疲れてしまわないくらいに。それでいいの」 きっとそれが、誰かをおもうってことよ。 そう言って、スピカの微笑にまた一つ笑顔を返した。 少しずつ、確かに前を向いて、変わりつつある『みんな』を その想いを、イクリールは何よりも愛している。 「わたしの知ってることなんて、ほとんどは 誰かから聞いたことか、それか本人から聞いたことよ。 だから…こうなってしまうと、むずかしいわね。」 でも、大丈夫。 言葉にできる根拠なんて何処にも無いけれど、 それでもきっと、やろうと思ってできない事なんて 優しくて、それでいて向こう見ずな子ども達の世界には ただの一つだって、ありはしないのだ。 (+36) 2021/05/31(Mon) 20:27:11 |
イクリールは、スピカに小さくあたたかな手を差し出した。みんなで一緒に答えを探しに行こう。 (c49) 2021/05/31(Mon) 20:27:44 |
【秘】 乙女座 スピカ → いたかった ルヘナ「うん……ちょっと、甘える決心がつかなくて」 だが、あなたの言葉を聞いていると、 その思いが揺らぐ。 「俺達……そうね、『二人』なのよね。 私達なら、頑張れるはずだし、 みんなの居場所も作れると思う」 そう言ってもらえる。 それが嬉しいし、あなたに誇らしく思ってもらえるのは、 喜びだった。 そして、もう我慢できそうになかった。 「ねえ、我儘を、思いついたわ。 あなたはどうせ断るだろうけど。 それでいいのよ。本当に我儘なんだから。 これは、辛抱が足りない女の駄々と思ってほしいの」 (-146) 2021/05/31(Mon) 20:36:57 |
スピカは、イクリールの手を握った。未来へ、一歩ずつ進んでいこう。 (c50) 2021/05/31(Mon) 20:37:37 |
【人】 演者 シェルタン>>『メレフ』 「うん。……茶とか菓子とか気の利いたモンなくて悪いな」 招き入れて、 以前彼が来たときに座ってた辺りに座布団をぽい、と出す。 そして、自分もその横に座布団を置いて座った。 目線を合わせたくて、用意してもらったものだ。 「ま、ゆっくりな。 焦って何か言おうとしてもあんまりよくないし」 (36) 2021/05/31(Mon) 20:39:25 |
【秘】 諦観 スピカ → いたかった ルヘナ「私をあなたの一番星にしてほしい……の」 ああ、ついにやった!でもいいのだ。 これは、例えばこの施設の仕組みを変えられる、と嘯くような。 そういう類のものだ、ただ、自分が我慢できなかっただけ。 「……ほら、我儘も我儘でしょう? だから、言わなかったの。忘れて」 私はさっきので満足しているから、とフォローを入れた。 (-147) 2021/05/31(Mon) 20:40:27 |
スピカは、答えに期待していない。 (c51) 2021/05/31(Mon) 20:41:19 |
【秘】 迷子 メレフ → 徒然 シトゥラ「ッ……何で」 何で、希望を持たせたままでいてくれなかったんだ。 何で、お前を最後まで信じさせてくれなかったんだ。 何で、何で、何で。 振り下ろしていた棒が、手から滑り落ちる。 目の前が、ぼやけてよく見えない。 ぽたり、ぽたり。 何かが、頬を伝って床に落ちる。 赤く染まったシトゥラを見て。 少年は、嗚咽を上げて泣いていた。 もしかしたら、変われたかもしれないのに。 自分の選ばなかった道が、もしかしたら続いてたかもしれないのに。 「どうしてお前を、 ぼくより先に 少年は、血に濡れた棒を拾い上げると シトゥラをそのままに、部屋を後にするだろう。 (-149) 2021/05/31(Mon) 20:46:42 |
メレフは、返り血を浴びて、寮の廊下を歩いている。深夜の話だ。 (c52) 2021/05/31(Mon) 20:47:06 |
【秘】 徒然 シトゥラ → 甘夢 イクリール あなたがその部屋を訪れしばらくすると 背後から近づいてくる生徒がいた。 『あっ、シトゥラ居ないのか。 どうしよう、あいつに頼まれてたもんがあるんだけど…… 誰か届けておいてくれないかな〜……? どうせ帰ってきたら見るからいいか〜』 ちらりとあなたのことを見てから生徒は その手に持っていた紙袋をシトゥラの部屋の前においた。 袋の中を覗けばスケッチブックと筆記具があるだろう。 そして、いくつかの手紙のようなものが入っている。 イクリールへ、ルヘナへ、カストルへ、スピカへ、メレフへ、シェルタンへ あなたはその手紙に気づいてもいいし気づかなくてもいい。 手に取ってもいいし、取らなくてもいいのだ。 (-150) 2021/05/31(Mon) 20:55:05 |
【秘】 あなたと一緒? ブラキウム → 大好きだったよ ルヴァ「僕だって許すか許さないかって話なら許せない。 責めないからと言って受け入れる道理はないね。 簡単に壊れてなんかやらないんだ。 ……どこかに何も犠牲にしない上手いやり方があるなら幸せだろうけど、おとぎ話みたいにみんなが救われるような奇跡はそうそう起きない。だから自分の手で手繰り寄せるしかないと思ってる」 世界はそんなに優しくない。 だからと言って優しさが欠片かも無いかと言われればそうでもないと言える。 閉じていた瞳には最初にあなたが映っていた。 誰かを助けたいというあなたをブラキウムは。 大好きだ。 (-151) 2021/05/31(Mon) 21:01:09 |
【秘】 あなたと一緒? ブラキウム → 大好きだったよ ルヴァ「――ルヴァ?」 ばぎん 耳障りな音を立ててあなたの仮面が割れる。 その下から現れたのは血のような赤一色の新しい仮面。 それはあなたの目元だけを隠すものだった。 さて、ここに至って。 ようやくブラキウムは人の顔が見え始めたのでした。 うそだ ちっぽけな呟きは森からどこにも羽ばたけない。 二人ならきっと――どこに行けるのでしょうね? (-152) 2021/05/31(Mon) 21:02:10 |
ブラキウムは、やっとルヴァの顔が見えたよ。 (a40) 2021/05/31(Mon) 21:04:36 |
ブラキウムは、ルヴァが大好きだ。 (a41) 2021/05/31(Mon) 21:04:54 |
ブラキウムは、二人ならきっと。きっと。きっと―― (a42) 2021/05/31(Mon) 21:08:33 |
【人】 小さな心臓の サルガス>>4:32 朝の食堂 ブラキウム 「……ごめん、ごめん」 貴方の声を聞くごとに。人を率いるものである姿を見るごとに。その成長と認めるごとに。 自分がやはりどれだけ愚か者であったかを知るのだ。貴方が最初に見出した通り、愚か者なのだ。 いかに貴方が自分を利用しようとしていたかを、傀儡にしようとしていたかを、どうして。 どうして、最初に理解してしまって、踏み込んで論戦することなく見ないふりをしてしまったのか。 少年を取り巻く多くのからかいと一緒くたにしてしまわなければ、今は同じ高さで戦えただろうか? いまや、貴方の前にあるのは今にも泣き出しそうなくしゃくしゃの顔ばかり。 「どうしてだろう、どうしてきみと語り合うのを、あきらめてしまっていたんだろうね。 きっとひとこと、嫌だと、いっていたなら。たがいのほんとうにほしいものを、わかっていたかな。 もっとこどもらしく、心の中の白も黒も、あかしていれば、よかったかな」 食器を持つ手が止まる。取り落とすように落ちた腕は、伸びかけて、やめてしまった。 あなたを引きずり込んでしまわないために。 大人でも、子供でも、患者でも、被害者でも、もう、なんでもなくなってしまった。 ぼろぼろと涙をこぼしながら、少年は貴方に唯一で、最後の"お願い"をする。 「ねえ、ぼくのこと、さんざんにうらんでしまってもいいよ。 きっとこれはとても残酷になるのかな。これほど、歩み寄ってくれたきみを、おこらせるかな」 → (37) 2021/05/31(Mon) 21:08:47 |
【人】 小さな心臓の サルガス (38) 2021/05/31(Mon) 21:11:42 |
【秘】 いたかった ルヘナ → 諦観 スピカ「我儘?」 そう、尋ねた時にはもう予感はしていた。 あなたに大切にされていることは分かっていたし、 先程あなたが求めたことの時点で、 抱きしめる前、耳まで真っ赤だった時点で、 ……肩口をほんの少し濡らした、涙の時点で。 分かっていた。予感はしていた。 その言葉を本当に受け取ってしまうと、やはり、 こころがいたんでしまうのだが。 「……お前の言う『一番星』の意味が『恋人』であるのなら、 俺はその我儘だけはきいてやれない。 あいつから俺が『見え』なくなったとしても、 俺はあいつのモノだから 」届かないものに手を伸ばす苦痛は自分も知っている。 苦痛から逃れるために更なる苦痛を重ねたから、ここにいる。 (-153) 2021/05/31(Mon) 21:13:09 |
【秘】 いたかった ルヘナ → 諦観 スピカ「でも、『いなくなった』子供になって感じた苦痛の中で、 真っ暗になった世界の中で、……幸福な思い出の残骸の中で。 俺が『ここ』で仰いだ一番星は、 お前 だ」あなたが輝いた時、目標を取り戻した時。 自分は確かに、このギムナジウムで 星 を仰いだ。スピカの元に大切な星々が集う未来を想像することができた。 一番星を掴めはしなくても、 その輝きに思いをはせることはできる。 「それだけは忘れないで。 俺の一番星 」 (-154) 2021/05/31(Mon) 21:14:32 |
【秘】 甘夢 イクリール → 徒然 シトゥラ近付いてきた生徒の声に、小さな肩が僅かに揺れた。 ギムナジウムの子どもを、大人を、その全ての人々の事を 決して悪いものだとは思っていない。 ただ少し、びっくりしてしまったのと、それと 少しだけ、それでも確かに、 後ろめたい事をしている自覚があったのだ。 「……………」 生徒が去った後、イクリールはそっと紙袋へ手を伸ばした。 その言葉はしっかりと聞いていて、大義名分こそあったけれど やはり、人のものを勝手に覗き見るというのは イクリールにとっても、随分と覚悟の要る事だった。 それから、中にあるものを確かめて 自分へ宛てられた手紙があれば、然と読むだろう。 他の生徒へ宛てられた手紙があれば、然と届けるだろう。 シトゥラの想いを、きっと取り零してしまわないように。 俯いていた顔を上げて、イクリールは前へ進み続ける。 愛するこのギムナジウムを、確かにそこに居る人々を いつかきっと、誰もが正しく愛する事ができるように。 そして、そうしない自由を奪わないように。 (-155) 2021/05/31(Mon) 21:15:07 |
イクリールは、進み続ける。手の中にあるものを、優しく、そして確かに握り締めながら。 (c53) 2021/05/31(Mon) 21:21:09 |
【秘】 大好きだったよ ルヴァ → あなたと一緒? ブラキウムこんな時が来ることを。 もしかしたら、俺は……知っていたのかもしれない。 「……嘘じゃないよ シェルタンが連れていかれるのも メレフが連れていかれるのも おれさまは――俺は、この目で見ていた。 そしてその次はブラキウム。 キミだってだけの話だ。 これまでも、何度も、何度も何度も何度も何度も。 俺はそういうことを繰り返して、 一日を、泥にまみれて啜りながら生きてきた。 たくさんの友達を踏み台にして、蹴落として、 そうして、生きながらえてきた、浅ましい生き物なんだ。 ……許せないのは分かってる。 だから、俺は、許してくれなんて、言わない」 (-156) 2021/05/31(Mon) 21:32:47 |
【秘】 大好きだったよ ルヴァ → あなたと一緒? ブラキウム……一歩、二歩、近寄る。 大好きだった友人に。 今日を生きるための糧に。 助けは来ない。世界には、二人しかいない。 ――二人ならきっと。 ――二人だからもう、どこにも行けない。 その細い首に、ゆっくりと片手を伸ばす。 「……全部嘘だった。全部偽りだったんだ。 そうだったら都合がよかったから。 そうだったら、全部上手くいったから。 俺も、おれさまも、本当の自分で、 それにはきっと、"解離性障害"なんて名前がついて ここでは、棚に並べられる笑い話だ。 だけど、どちらでも構わない。 きっとキミはどっちであっても、 もう俺を許したりすることは、出来ないから」 偽りの仮面の剥がれた、ルヴァ自身の顔で ブラキウムに笑いかけた。 (-157) 2021/05/31(Mon) 21:33:19 |
ルヘナは、スピカの望む答えは出せない。 (c54) 2021/05/31(Mon) 21:33:20 |
ルヘナは、けれど、そこにいる彼女を"一番星"だと思っている。 (c55) 2021/05/31(Mon) 21:33:48 |
サルガスは、一つ、一つ。握ってくれた手を放して。彼らを、解放する。 (a43) 2021/05/31(Mon) 21:33:52 |
【秘】 大好きだったよ ルヴァ → あなたと一緒? ブラキウムそれは、明日を繋ぐことが出来る、嬉しさで、 歪に歪んでいた。 「……これで、俺は、明日も。 生きていける。 大切な、大切で大切で大切な。 大切だと思い込んでいた友人を。 一人、捧げることで」 「ブラキウム。お願い、お願いだ」 「 」 「俺の、皆の、正義の味方。 僕はキミに出会うために、今日まで生きて来て。 ――キミを、『明日』に代える」 ――『小刻みに震える指』で、 ひび割れたブラキウムの首に、触れた。 (-158) 2021/05/31(Mon) 21:33:53 |
ルヴァは、ブラキウムの首筋に優しく指を当てた。 (a44) 2021/05/31(Mon) 21:36:15 |
【置】 あなたと一緒? ブラキウム(1/2) 3日目の深夜のお話。 ブラキウムは賭けに出ていた。 まずは力技では勝ち目のないがっしりとした大人に先制を奪うための策。 回した左手に隠された銀が窓から差す月の光に照らされた時、大人は一瞬おののいた。 予想だにしていなかった凶行は一瞬の隙を生んだ。 もちろんこのまま振り下ろしたところで、致命傷にはならない。子どもは殺せても大人は殺せない。 本命は別にある。 左手を跳ねさせると同時に懐から取り出したのは白いナフキン。 とっておきの香 を染み込ませた秘密兵器。凶器を止めようとした大人の腕は逆方向から顔面に飛び込むそれに無防備だった。 ブラキウムが調香師の家からひとつだけ秘密裏に持ち込んだ香は独特の甘い匂いを余すところなく大人の体内に染み渡らせる。 ひとつ。麻酔効果。 屈強な体も一瞬で崩れ落ちる。 ふたつ。思考能力の低下。 もはや何が起きているのかすら理解できなくなる。 みっつ。記憶の混濁。 己の制御を失った脳は、容易く塗り替えられてしまう。 あとはじっくりと仕込みを行うだけだった。 (L5) 2021/05/31(Mon) 21:36:16 公開: 2021/05/31(Mon) 22:00:00 |
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