人狼物語 三日月国


114 【半突発R-18】Snow white Festival【飛び入り歓迎】

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


薬屋 テレベルムが参加しました。

【人】 薬屋 テレベルム

[妹は地に足をつけた人間に恋をした。
 魔女との契約により麗らかな声を対価として二本の足を得て
 郷里の海を捨て、どこかへ行ってしまった。


 ひとりきりの肉親である兄は妹を探す為魔女を訪ねた。
 引換にしたのは、寒空の色であり海色の珍しい瞳。



 ――二つを明け渡すと妹を探せなくなるから片方だけ。]
(206) 2021/12/09(Thu) 8:55:40

【人】 薬屋 テレベルム

[国内から外では無いことは姉たちの話で予想をつけた。
 地を転々として流浪の旅路を選んでみたものの
 妹の消息は中々掴めるものでは無かった。

 たどり着いた大都市では物や人が行き交う――
 とくに祭りの時期は一層、と聞きつけて
 裏街の一角で居住し生計を立てることにした。
 現状、店に立ち寄る者たちから
 有益な情報は得られていないものの。
 
 路銀をろくに持たずこの身ひとつで海を離れた身であるため
 稼ぎを得なければ旅も続けられなくなる事もある。
 また資金をある程度蓄積できたならば
 放浪の――人探しの旅を再開するつもりでいる。]
(207) 2021/12/09(Thu) 8:56:42

【人】 薬屋 テレベルム

[立て付けの緩い裏口の道から、野良猫が群れをなして一軒へ入っていく。
 浅ましく鳴き立てる猫らは古ぼけた揺り椅子に座る店主の膝へ登り
 ローブの広い袖口やら裾やらから侵入し、肌を舐めたり齧ったり。]


  ―――またお前らか……。


[深い睡眠を邪魔だてされて不機嫌そうに声を荒立ててから、
 我が物顔で居座ろうとする野良猫たちを服からも膝からも追い払う。
 床へと放られた猫らは狩猟の血を引いた四足らしく俊敏に受身を取るも
 うち何匹かはどでん、と鈍臭い音を立てて転がった。

 些か乱暴な対処に毛を逆立てて吠える盗人はいない。
 皆、マタタビでも得たかのように床の上で浮かれ狂っている。]
(208) 2021/12/09(Thu) 8:57:49

【人】 薬屋 テレベルム

[猫のやわらかな毛をぽんぽんと両手で払い、
 店舗側の方へと移動するも、ブレーメンの笛吹きとばかりに
 後をついて来てしまう猫ばかりはどうとも出来ない。
 足にまとわり付くまでは許容し、
 薬棚や引き出しには近寄せずに。

 そうして―――窓の外をゆるうりと眺めた。

 まばらだった雪足も>>0祭りの邪魔にならない程度には
 地面やあちこちに積もるもの>>167も窺えて。]
(209) 2021/12/09(Thu) 8:58:09

【人】 薬屋 テレベルム

  ………好きになれないな。

[海中の静けさ、寒さとは異なる地上の冬―――。

 荒れ狂う波に雪の結晶が雹と交わり散ることあっても
 未だに慣れぬ、土の上で迎える凍てつく寒さは。

 憂鬱そうに口にするも、楽しみが無いわけでもない。
 今年こそは人探しの情報を得れないかと希望もあるし、
 割引で振舞われる名店のパイもひとつの楽しみ。>>L0

 もともとの生涯が肉食では無い為、名物は遠慮するが
 甘く仕立てられた林檎のパイは好むものであった。

 海藻や貝といった海の幸ばかりを主食にしていただけに
 地上に生えるものを口にする機会は足を得てからだが
 果物という概念は男にとって未知なる幸いだった。]
(210) 2021/12/09(Thu) 8:58:37

【人】 薬屋 テレベルム

  
― 真珠堂 ―



[さて、裏町の片隅に佇むこの一軒。
 とってつけたような古ぼけた木板に店名を綴ってあるが
 一見してなんの店かは分かりづらい。

 表通りに居を構えないだけに、曰くある店のひとつ。
 扱っているのは、秘薬とも妙薬とも呼ばれるものであった。]
(211) 2021/12/09(Thu) 8:59:49

【人】 薬屋 テレベルム


[妙薬は非常に香り甘く、使い勝手は多様。
 だが、基本的には二種類のみの扱いになる。


―――『
い真珠薬』


 無色透明の液体は微かに粘性がある。
 蝋燭に垂らして火を灯せば気分は晴れやかに。
 疲労を忘れさせ、不安は薄れ、心を癒す。

 口にすれば多幸感に身が包まれる。
 気分が上がり、悪酔いをしない酩酊に浸れるだろう。
 その効用は一日と続くものでは無かろうが。]
(212) 2021/12/09(Thu) 9:00:30

【人】 薬屋 テレベルム


[
―――そして、『
い真珠薬』

 緋色の液体は『
』と同じように
 火で燻れば生命力を増加させる。
 欲望を強め、精力的に。

 『
』と異なり効力が強い故に口にする事は
 基本的に避けるようにと注意を促すが
 客が薬をどう使うかは客次第でもあるから……、

  体質次第だが―――過ぎたる媚薬となるのだろう。]
(213) 2021/12/09(Thu) 9:01:23

【人】 薬屋 テレベルム

[秘薬の正体は男の
血液
だ。


 再生能力が非常に高い人魚の肉は効用高く、
 今生では幻の逸品ともされる。



     不老不死の霊薬。



 生物の生態系を狂わせる禁断の食材。


 当然ながら体液であっても妙薬となり得る。
 金品を持ち合わせず旅に出た男の財産は身ひとつだったが
 この身こそが金を産むガチョウであったらしい。]
(214) 2021/12/09(Thu) 9:01:57

【人】 薬屋 テレベルム


  邪魔……

[人の嗅覚では店の外まで匂いを感じる事は無かろうが、
 獣の嗅覚は勘が鋭いらしい。


 なぁん、
  ――― と高い声を立てて足元に懐くこの猫のように**]
(215) 2021/12/09(Thu) 9:04:37
薬屋 テレベルムは、メモを貼った。
(a49) 2021/12/09(Thu) 9:17:29

【独】 薬屋 テレベルム

(-65) 2021/12/09(Thu) 12:24:41

【人】 薬屋 テレベルム

[こう寒いとこれ以上粗末な住居を寒いものにはしたくないが
 つい一刻前訪れた客が動物臭さに眉を寄せた事を思えば
 現況が自由に出入りする店の換気をせざるを得ない。

 雪のはらつく窓を半分開ける。
 がたつく窓の鍵は錆つきが目立ち、開く際に些かコツも要るが
 慣れてしまえば困るものでは無かった。
 
 聖歌隊と呼ぶには曲選が流行をいくものだから不釣り合いで
 半分酒でも入っているかのような歌声を聞き>>8
 すこしだけ、今は昔の過去を過ぎらせる。

 陽光の反射した青と金の境目の海原を眺めながら
 浜辺で妹が伸びやかな声で奏でる音色が好きだった。
 それから、隣で竪琴を静かに弾くのも。

――平穏を尊ぶ日常、音色を愛する時間が、今は遠く。]
(238) 2021/12/09(Thu) 13:00:17

【人】 薬屋 テレベルム

[よくわからない店のひとつに薬屋は有り>>221
 人と魔が混在する街によくわかるものは少ないが…

 唯人では無い事を秘匿したがる彼女の半分通う血を>>10
 知る機会は、この街に着いた際慣れぬ寒波と衰弱で
 往来に行き倒れていた事による。

 現人の食文化や気候は人を模倣したばかりの存在には
 大層生きづらいものであったから。
 魔力を分けて貰った際にこの街についてを
 この地に根を生やす彼女から聞いたのだったか。]
(239) 2021/12/09(Thu) 13:00:39

【人】 薬屋 テレベルム



[群がる猫共はほぼ野良の生き物であったけれども、
 うち一匹は首輪のついた猫であった。]

  ……お前、どこから来た?

[生憎、地上で生きる動物と言語が通じる特技は持たず、
 このまよいごを如何にしようかと懸念する。

 人波にはぐれた人の子も帰るべき場所があり>>74
 此の飼い猫もまた、家族あっての生物であろうから。
 やれやれと肩を竦め、人足が無いのを余暇として
 白毛の飼い猫を首元に押し込んでから傘を持ち外に出る。]
(240) 2021/12/09(Thu) 13:01:05

【人】 薬屋 テレベルム

  あまり長く出歩くのは嫌だぞ俺は。
  ……さすがに表の方の住居だろうなあ。

[雪景色――とまでの積もり方はしていないにせよ、
 温暖な時期に比べて視界は悪い。

 猫の首輪に住居の有無は分からず。
 いっそ邏卒にでも押し付けようかと悩むところ。

 唯一のヒントは首や顎を擽る毛並みが荒れていないこと。
 ある程度は良い生活をしているのだろうから
 裏街の飼い主に愛でられているとはあまり思えず*]
(241) 2021/12/09(Thu) 13:03:04
薬屋 テレベルムは、メモを貼った。
(a52) 2021/12/09(Thu) 13:08:57

【独】 薬屋 テレベルム

/*
バラニのホラ吹きを聞きにいこうかな?とおもいつつ
コアを考えるとまだ早いかなあともおもいつつ。
(-68) 2021/12/09(Thu) 13:15:12

【独】 薬屋 テレベルム

/*
さすがに多角だからホラ吹き聞きに行くのはやめとこう。

>>249>>250>>251
(-75) 2021/12/09(Thu) 14:11:48

【人】 薬屋 テレベルム

  
― 回想 ―


[価値を知らず気分がハイになる薬に手を出す素人から、
 人ならざるものの魔力や力の源を加工して>>5
 市に流して生計を立てる者>>4と買い手は様々だ。
 秘薬、妙薬と御為ごかして売りつける場合は前者だが――

 幻獣>>17や吸血鬼>>115などの魔王軍が滅びて以來
 誰もが知る存在では無くなった魔物にも
 博識な職人>>250を相手に出処の怪しい薬は売るのが難しい。

 この街でも評判の人物であったから仔細を伝え、
 見分が終われば、ひとつ、視線を戸の方へと逸らした。]
(272) 2021/12/09(Thu) 14:44:46

【人】 薬屋 テレベルム


  あんたも知っているだろうが、
  このあたりは治安が芳しくなくてな。

  この店で人魚が薬を売っていたという事は
  言いふらさないで貰えるなら条件は合わせよう。

[高価な品を流出する割にあちこちの立て付けが悪い店は
 腕の立つ強盗に目をつけられると砂の城だ。
 善良なる魔術師に>>270心を割かせる程度には
 立地が良いと言えない区画であるだけに。

 彼が市場で捌く際に人魚の一部であると銘打つのは自由だが
 出処は暈して欲しいと伝え、それから商談を進める。>>251]
(273) 2021/12/09(Thu) 14:45:13

【人】 薬屋 テレベルム

[職人が代価に掲げたうちのひとつ。
 ――『黎明の方位針』に関心は奪われた。]

  ……そうだな、ならばこれを。

[金銭であればこのくらい、という相場を聞きうけ、
 見合う限りの『赤い真珠薬』を持たせる事にした。
 複数の小瓶に詰めた商品を手渡しながら、見送りにもう一言。]

  人を……いや、人魚をひとり探している。
  俺がまた旅に出るようならこの魔具を試してみるが――…

  ……もしあんたが何処かの地で
  俺と同じ『種』に出会うことがあるのなら、

  テレベレムがこの街で探している事を伝えて貰えまいか。

[商品として買い取られた『赤』に加え、
 『白』をひとつ土産に付け足した意図は口にした通り。
 それから、色彩豊かな髪を抱く背を見送っただろう。*]
(274) 2021/12/09(Thu) 14:47:08

【人】 薬屋 テレベルム

  
― 往来 ―


  ラヴァ、いいところに来てくれた。
  実は少々困っている。

[いつぞの寒波>>267を思わせる底冷えする寒さの中
 思考に窮した男を拾うのは、ひとりの黒ずきん。>>271
 白衣に身を包む己と立ち会えば彼女はまるで対であった。
 温暖の魔法は使えないが、今の己には猫という体温がある。
 いつぞやの邂逅と異なるのは二人と一匹である所為か。

 間の抜けた構図は笑い話にしかならないから、
 花でも咲いたかのような笑顔を受けるのも無理は無いが
 嘆息をひとつ落として、彼女を傘の中に入れるように歩み寄る]

  この猫がうちの店に迷い込んでいた。
  何処かの家の猫だと思うが…探すのを手伝ってくれないか?

[顔だけを白いローブから突き出した猫は
 ぬくぬくとしながらも、襟ぐりから短く鳴いた。]
(283) 2021/12/09(Thu) 15:15:28

【人】 薬屋 テレベルム



             [―――以前の噺をしよう。]
(284) 2021/12/09(Thu) 15:16:07

【人】 薬屋 テレベルム

[これだけ交易の発達した都市の往来で随分な落し物。>>267
 微かに息をしていなければ、それこそ生物では無かった。
 自力で立つという事も、細腕に体重を預ける事も難しいが
 手でも力でも無い方法で容易く身柄は預かられ>>268
 魔力という糧を貰う事で、漸く口がきけるまでに気を持ち直し]

  ……悪かった。

[この地に訪れて初めての親切を受けた男は、
 暖かなローブを借用したまま彼女の言葉に耳を欹てる。

 己の出自、生業――それから目的を打ち明け
 等価交換にて成り立つという特異な話や
 この街…否、人間が比重を占めている世界での知識。>>269
 初めて知る事象が多く、暗闇の猫のように瞳を丸くしていた。]
(285) 2021/12/09(Thu) 15:16:28

【人】 薬屋 テレベルム



[とくに、価値については眉唾であった。]


  ――人間ってものは欲が深い生き物なんだな。

[そんな人間について行ってしまった妹はどうなっているのやらと
 血を分けた相手を思えば不安に顔色を暗くしたものの、
 この地方に馴染まない浅黒い肌にも血の気は戻りつつあり。]


  そう云うあんたは、欲しいものはあるのか?
  欲望、願望、展望―――

[欲望の渦巻く都市に住まうひとりに問うた。

 関心のままに、彼女の特性>>42や過去を知らぬ男は
 疑問を視線と言葉で投げかける事への遠慮を覚えずに。]
(286) 2021/12/09(Thu) 15:16:43

【人】 薬屋 テレベルム

[ありがたい申し出を受けて暫くは彼女の厄介となった。>>270
 なにせ、知識だけは詰め込んで貰ったところで
 なにせ、テーブルマナーまで赤子と変わらなかったから。

 居住と食を共にしていたが、裏街の一角が空家となって
 二束三文で間借りできると聞きつけ、そこに移る事にした。]
(287) 2021/12/09(Thu) 15:22:32

【人】 薬屋 テレベルム


[優しい彼女の事だから甘えれば甘えるだけ
 住まいを貸してくれそうなものではあったけれど
 居心地の良さに目的を忘れかねないと揺らぐ己が居たゆえに。

 とはいえ、時今にして、こうして治安の悪い場所にまで
 足を運ばせてしまっているので
 逆に居候であったほうが良かったかもしれず。]

  ……それにしても。
  ひとりでこの辺り、歩かないほうがいいんじゃないのか?

[色のついた傘で彼女の顔が周囲に隠れるようにしながら
 しんしんと降る雪越しに落とす視線は若干不安が混じる。


 治安の悪さが牙を剥く先は――女性のほうが余程*]
(288) 2021/12/09(Thu) 15:25:33
薬屋 テレベルムは、メモを貼った。
(a62) 2021/12/09(Thu) 15:30:58

【秘】 魔術師 ラヴァンドラ → 薬屋 テレベルム

 


      「 私は、全く別の自分を …… 」



 …… 言葉はきっと、最後までは彼の耳に届かず
 不明瞭な魔術師の目的だけが
 あたたかな部屋の空気を揺らしただけ。

 
(-87) 2021/12/09(Thu) 16:23:37

【人】 薬屋 テレベルム

  魚が猫を飼うというのは笑えない冗談だな。
  いつもの通り、寝込みを襲われていた。

[小動物にやけに好かれる所以があることは
 己の身の上を告げた>>293彼女にも周知だが
 この世で一番ふてぶてしい侵入者を
 首輪で飼いならす事はしないと首を横に振り。>>297

 裏の世界で生きる悪人に目を付けられた訳ではなく
 相手が猫共なら彼女も安心(?)なのだろうか。
 元来からの狩猟民と草食の血を引く彼女の背景では、
 相性があまり良くなさそうだが――
 何処か納得してそうな面差しに向けるのは苦笑。]
(301) 2021/12/09(Thu) 17:14:27

【人】 薬屋 テレベルム

  ……それならいいんだが。

[身を守る手段の無いただの女では無い、
 それは彼女の宣言通りであろう。>>298
 賊も狙うならか弱い女の方が良いのは確かであるし。

 無抵抗とはいかない、という自負を受け表面上納得はするが、
 彼女の身を案じる心が砕けるにはやや浅い信頼だ。
 彼女ほどに甲斐甲斐しい飼い主根性は無いにせよ>>296
 己の『妙薬』のような手段を取られたらと気にかける。]

  わかった。だが今度、俺から会いに行こう。
  あばら家のせいか冷え込むとあんたの家が恋しい。

[頼もしく微笑う魔術師は手練であるが、>>299
 過ごしなれた彼女の住処を訪れる口実にもなろう。
 せめて寒さが厳しい間―――基、宵が深い間は、と。
 彼女の自尊心を傷つけない言い回しを選んだ心算で。]
(302) 2021/12/09(Thu) 17:14:50

【人】 薬屋 テレベルム

  ……、へぇ。

[魔力を指に集約し、光の軌跡が伸びていく光景は、
 淡くとも聖夜の輝きにも似て、視力のある瞳を細めた。

 便利な魔法は高等な術式で無くとも、
 容易に紡がれる手腕>>300は才覚と努力によるものだろう。

 拾われた日も、居候として滞在していた間も、
 幾度と日常的に目にしていた 多くの書物や器具>>295
 努力とライフワークの証左のようでもあった。
 
 己の身体が稀有なものであっても、
 そういった類の才覚や熱意は持ち合わせていない。
 他者に分け与えられるほどの蓄積量>>294も然ることながら…

 普段は普通の人間の女のように過ごしている彼女の
 裏を知るひとりとして一種の尊敬に値する感情は、
 寒色の瞳に驚嘆として顕れる。]
(303) 2021/12/09(Thu) 17:15:19

【人】 薬屋 テレベルム

[少しばかり見とれていた。
 人間の一生のように淡い輝きの灯の路を。
 ローブを引く手に釣られて頷き。

 大通りの方まで伸びている道順を辿り、
 裏路地との境目を抜ける前に、 ――不意に足を留め。]


  ……それにしても、勿体無いな。

[足を止めた事情を明かすのではなく、
 感慨を込めた言葉を紡ぐ。

 白い雪がはらつくせいか、記憶を振り返るのは、
 嘗ての…いや、今も同じであるのだろうか。
 あらゆる罪深い欲望と同種とは思い難い、


 彼女の願いを乗せた独白。>>295]
(304) 2021/12/09(Thu) 17:16:00

【秘】 薬屋 テレベルム → 魔術師 ラヴァンドラ


  ラヴァが別の何かになってしまうのは、

   ………哀しいと思うよ。

[彼女の『願い』は漠然としていたし、掴みどころが無かった。
 消え入る雪のように儚く、ひどく、脆いものに思えた。

願望に歯止めをかける事など、神であっても許されまい。
 だから、哀しむのは世界では無く、ただの男だ。]
(-88) 2021/12/09(Thu) 17:19:19

【人】 薬屋 テレベルム

  御伽噺では、人間になれたら幸せになれるのかな。


[己は人が夢想し、綴った伝奇>>293を知らない。
 泡となって消えゆく定めを選んだ悲恋を、――知らない。
 刃物を突き立てていれば、返り血を浴びて人魚に戻っていれば
 愛する人の存在しない海に戻れて幸せになれたかも。
 己にはわからない想像の世界だから。
 彼女に聞いてみたかった。


 眩しい笑顔を曇らせるようなことを告げてしまったと、
 短い謝罪をひとことだけ落として
 留めていた足を再び前に進めようか。

       ――光の示す方角、一軒の住居へと。*]
(308) 2021/12/09(Thu) 17:26:00
薬屋 テレベルムは、メモを貼った。
(a66) 2021/12/09(Thu) 17:33:05

【秘】 魔術師 ラヴァンドラ → 薬屋 テレベルム

 

 夜に浮かぶ月のような双眸を、ぱちり、瞬かせ
 それからへにゃりと恰好を崩した。


    「 …… そんなに優しいままだと
      わるい人に良いようにされちゃうよ 」


 ローブの下に隠している耳が、落ち着かなく動くのを
 ―― 揺れる心の機微が露呈しないよう抑えながら。

 
(-93) 2021/12/09(Thu) 18:42:07

【人】 薬屋 テレベルム

[得意そうに形よく上がっていた口元>>300が、
 賞賛を受ければ見せられない顔色になるような>>320
 彼女のそういう部分は能を持ち得ながらも傲慢ではなく、
 善性を体現したようであり、もっと飾らずに表するのなら
 ひどく可愛らしく、愛でられるべきものに思えた。

 膝の上で暴れまわる生意気な猫共と比べて――
 ……などと余計な慣用句も不要だろう。]

  ………いや。
  そうじゃ、ないかな。

[何処か耳に響いた音色にやはり首肯は返さない。
 きっと、優しいからではない。
 それこそ形容の出来ない感情から来る望みであっただろう。
 この街らしく言い換えるなら、

      『欲望』と名付けるのが正しい。]
(330) 2021/12/09(Thu) 19:38:12

【人】 薬屋 テレベルム


  ―――そう。

[話に尾を引かさずに、先を急ぐ事で切り上げはした。
 彼女の抱く人間の『理想像』に対して、
 リアリストの手でメスを入れる事もしない>>321
 男の願望、欲望が彼女のみに伝えたことであるのなら
 彼女にとっての欲望は『これ』であるのだろう、と。

 いや、彼女の願望はやはり硝子細工のように透明だから、
 この街らしく形容するのは難しい。

 夢を壊したくはない。
 少なくとも、今はそう考えて。]
(331) 2021/12/09(Thu) 19:38:27

【人】 薬屋 テレベルム

[
 御伽噺の主役は、いつも正義と悪という二分であったり
 人ならざるものである事が忌まれるものであったりする。

 まるで正義は必ず勝つのが王道だと突きつけていて、
 人という存在が何よりも尊いと
 道徳を解かれているかのよう。>>322

 物語に描かれない脇役の感情、想い、望みなどは、
 大河の肥料にされ、見て見ぬふりをされる。
 
 
 ―――頁にならない空虚のなかに、
 いくつもの哀しみが綴られているか など
 誰もが過ぎらせても、口にする事はない
。]
(332) 2021/12/09(Thu) 19:39:10

【人】 薬屋 テレベルム



  ――… 撫でなくて、良かったのか?

[ひとつの家族が棲む場所へ迷い猫を送り届けてから。
 彼女が猫に触れたがっていた事を回帰して。>>323
 しかし、猫は気儘な生き物であるから、
 彼女の白い手を引っ掻くような事にはならなくて
 良かったと案じるべきなのかもしれないが。]

  ……あのな。
  そんな真面目に―――

[戻る道順に足を向けかけ少し先に体を向けていた為 
 彼女の顔色を窺っていなかったから笑い飛ばそうとして
 ふと振り返れば、憂慮を隠さぬ魔術師の顔色を見て、 
 続けようとした文句は、フェードアウトする。

 彼女の背景に、孤独にも似た脆弱さを感想として抱き、
 眉を顰めさせて、それから。]
(333) 2021/12/09(Thu) 19:39:30

【人】 薬屋 テレベルム



  ――大丈夫だよ、ここに来た時よりは冷え切っていない。
 
[もぞりと時折動いて見えるローブのフードへと手を伸ばしかけ、
 往来である事や、彼女の体質を思いはたと手を留め、
 かわりに、彼女が魔力を分けてくれた時のように



 白い世界に溶け込みそうな白い頬へと触れようと。>>294]
(334) 2021/12/09(Thu) 19:40:13

【秘】 薬屋 テレベルム → 魔術師 ラヴァンドラ


[当時の男と同じくらい、今の彼女が寒そうに窺えたから。


 魔力を分ける芸当は出来ないし、
 屈強ではない躰のなかで余分に魔力を飼う身>>322
 むしろ与えれば溢れかえってしまいそうだが。]

  ……ラヴァ。
  君が温めてくれたお陰で、大丈夫だよ。

[彼女が人間になってしまったら、
 庇護欲を掻き立てる仕草ひとつすらそげ落ちて
 つまらない、別のものになってしまうのだろうか。]
(-101) 2021/12/09(Thu) 19:40:41

【人】 薬屋 テレベルム


  …むしろ今は、俺が送る立場だと思うんだが。

[いつでも来ていいと言われた手前>>319、送る流れで
 住居を訪ねてもいいのだろうけれども、
 彼女もまだ寄る場所があるかもしれないと考えて。

 頬に寄り添わせた指はあまり暖かくないだろう。
 保温性に乏しい、人になって長くない躰だから。
 その手を傘の柄に持ち替え、彼女の手に持たせるようにする。
 断られようが、半ば押し付けるような形で。

 ローブを纏っているし、男よりも雪に慣れているだろう。
 なにより彼女は有能な魔道士であるのだから
 その気になれば雪を身の回りから回避する魔法も使えそうだが]
(335) 2021/12/09(Thu) 19:41:26

【人】 薬屋 テレベルム

[それがわからないような浅い付き合いでも無かったから、
 ―――これは、矜持というものだ。]


  またな、……その。気をつけろよ。

[浅くなっていた白いフードを深めに被り直して、
 裏路地へと続く路を振り返り、少し早足で歩き出す。
 強がってはいたが、薬屋へ戻るまでの道のりは
 やはり、うすら寒さを覚えるものだった*]
(336) 2021/12/09(Thu) 19:44:15
薬屋 テレベルムは、メモを貼った。
(a71) 2021/12/09(Thu) 19:47:46

【独】 薬屋 テレベルム

/*
一人称が安定してくれないーーだとか、同じ言葉続けてしまった…だとか
二年くらいRP村離れてたせいでミスがしぬほどあって困る…。
(-106) 2021/12/09(Thu) 20:15:11

【人】 薬屋 テレベルム

  
― 往来 ―


  来ていたのかポルクス、在庫は別にしてあるが…。
  あんたが取りに来るのか、上司のほうか?

[この時期であるから例年通り薬を取りに来るのだろうと>>237
 頭には入っており、声をかけたものの
 ドッペルゲンガーであろうか…と思うほどに
 顔の似た別人であった。別人だが赤の他人ではなく、
 血縁者>>133の何番目かの…、ええと、誰だろう。
 困惑を隠せないまま、眉間に皺寄せ。]

  あ、あぁ…七番目の、デネブだったか……。

[当人からの申告で名前を呼び返せる程度には見分けがつかない
 海中で過ごす魚やらは見分けが付くが、この似たり寄ったりは
 人形屋のホムンクルス>>57と良い勝負のように思える。]
(344) 2021/12/09(Thu) 20:37:57

【人】 薬屋 テレベルム

[同じ裏街に店を構える店舗のひとつには
 かくいう男も仕入れ客として厄介になることも。

 最も、『そちら』の他にも用立てて貰えると聞き受けた為
 『精製』にて店に立てない際の店番代わりとして、であったり
 春頃になると依頼する機会は必ずと言って良い。
 押しかけ猫が発情期でやかましいので
 安眠の妨げになる事から見張り番をオーダーしていた。]
(345) 2021/12/09(Thu) 20:38:44

【人】 薬屋 テレベルム

  
― 薬屋 ―


[店舗に戻ってからは訪客が無い限り、
 在庫の整理などをしていたが猫が一々邪魔をする。]

  棚の上に乗るのをやめろ。

[首根っこを掴みひっぺがし。
 老朽化した柱に爪を立てるのを引き剥がし。
 金にならない仕事の方が多い気がする。**]
(346) 2021/12/09(Thu) 20:39:04

【秘】 魔術師 ラヴァンドラ → 薬屋 テレベルム

 

 余分な魔力を常に抱えている身では、
 与えられれば溢れてしまう。
 ――――  ただ、それでも。


  「 …… そ、っか。
    さむくないなら、良いの 」


 安堵したように咲む。
 女の行き過ぎた心配を受け入れてくれるのは、
 ―― それは、女に与えているのと同義だから。

 
(-112) 2021/12/09(Thu) 20:50:37

【独】 薬屋 テレベルム

/*
ラヴァさんおどろくほどかわいいな…。
(-113) 2021/12/09(Thu) 20:57:29

【独】 薬屋 テレベルム

(-114) 2021/12/09(Thu) 21:02:49

【人】 薬屋 テレベルム

  
― 回想 ―


[似たような薬や粉などは市場にも出て回っているが、
 害が強く常習性の強いものと比較にならない良性である事や
 怪しげな毒のようで生気を強める薬であるといった按配を
 人魚伝説に見立てて噂>>348が出回った点から
 二束三文の場所代の割に稼ぎは上々であった。

 この街の事情については隣人を疑わない恩人>>355から
 いくらも聞き出す事が出来たが、黒い向日葵>>83が飾られた
 骨董の店にも至ったが、薬を買いに来た客の世間話で
 その店の異質――否、店主の異質さの片鱗を知る事になる。

 いつまでも若くて瑞々しい、均整の取れた体型の女店主。
 それを『白』を購入した老人が語っていたものだから。
 ぼけているのかと切り捨てればそれまでだが。]
(369) 2021/12/09(Thu) 21:36:15

【人】 薬屋 テレベルム

[だが、―――男もまた長寿を辿る生命体である事から
 奇妙ではあるがそれもひとつの『普通』と納得する事にした。
 女を相手に…
 生業に関する深い詮索は無粋にもなるのだろう、と。

 実際にその姿を目の当たりにしても>>350若い女に窺える。
 あの老人はやはり痴呆であったのだろう、と
 店主に関する曰くは、思考の端へと追いやった。]

  いらっしゃい…、……ああ骨董屋の。
  本来はこちらから訪うべきだろう、態々すまない。

[一見は普通の女性客として。
 端的な自己紹介を受けたのち>>351彼女の外見特徴から、
 想起した人物はひとりであった。]
(371) 2021/12/09(Thu) 21:36:40

【人】 薬屋 テレベルム


  …これは?

[包まれた木箱を空けると、真珠のような宝玉――否。
 右目とは色合いが若干違えど、眼球が鎮座していた。
 これはなんだ、と物珍しそうに見つめ、彼女の顔と交互に。

 頭髪の長さで隠していたが、左目の窪みを覆うものはない。
 これを義眼、とおしえてくれたのも女店主であったか。
 見栄えとして>>352人の目玉のかわりになる ――と。]
(372) 2021/12/09(Thu) 21:37:25

【人】 薬屋 テレベルム


[片方が盲、いや、『ない』と噂したのも彼女の店の常連たる
 件の老人であっただろう。]

  …なるほど、こういうものも扱っているのか。
  ありがたいが、挨拶とはいえ無償で貰う訳にはいくまい。
  『白』を買い求めに来たのだろう?

  なら、この代金はこの義眼とさせて貰えないか?

[おっかなびっくりとはめてみようとしたが手探りには難しく
 後で鏡をみながら格闘するにせよ、賃を返さぬ訳にもいかず。
 なにせ、先言の通りで本来は此方が挨拶回りをする立場。
 男が『等価』とした薬瓶は義眼の変わりになったかどうか*]
(373) 2021/12/09(Thu) 21:37:37

【独】 薬屋 テレベルム

(-122) 2021/12/09(Thu) 21:52:19

【人】 薬屋 テレベルム

[在庫の整理をしながら引き出しに保管しているうち
 鍵の掛かる場所には薬ではないものが安置されている。
 腕利きの職人から届けられた魔具>>289を取り出す。

 それは最早、芸術品といっていいだけの出来栄え。>>L2
 男にとってはただの血ではあるが価値ある『薬』と
 相場をあわせてくれる為に施された装飾なのだろう。
 恐らくは、その効果の程こそがあしらったデザインを超え
 『物の価値』であろうが、海底における美しきものと
 遜色を取らない調度品である、と感想を再び抱く。
 手になじむ大きさの羅針盤、船旅に見合うような――]

  会えると良いのだが……。

[探される事に、人であろうと無かろうと喜ぶと。
 人になりたがる魔術師>>357は言ってくれたものの
 本当にそうなのだろうかと懸念してしまう。
 ………過去は邪魔でしか無いのでは、と。]
(395) 2021/12/09(Thu) 22:12:59

【人】 薬屋 テレベルム

[妹の事を脳裏に描きながら、仲の良い大兄弟を想起。
 最も、どちらが兄で弟かわかったものではないし>>364
 どの時にあったどの子が何番目で――といった具合だが。

 六番目は上司にどやされながらも>>365手に職を付け
 生まれ育った街を離れて年一度の里帰りをしているが
 人魚の身としては不可思議であった。

 血を分けた家族から離れる意味や理由。
 そういうものだ、と割り切れば当然となり
 種族が違う、といえばそれまで。
 狼の血を引く青年とも娘とも成る子に
 チョコレートブラウンと称された男は
 尾鰭を捨てた今でも、遠い磯の香りが忘れられない――が。]
(396) 2021/12/09(Thu) 22:13:09

【人】 薬屋 テレベルム


[……そういうもの、と割り切れる日は来るのだろうか。
 複雑な心境で再び、窓外を見遣った。**]
(397) 2021/12/09(Thu) 22:14:38
薬屋 テレベルムは、メモを貼った。
(a79) 2021/12/09(Thu) 22:18:06

【独】 薬屋 テレベルム

(-126) 2021/12/09(Thu) 22:20:00

【人】 薬屋 テレベルム

[地上に足を生やした生物には分からないのが水底の世界。
 酸素が無く、太陽の光が完全には届かないような場所、
 季節の違いを地上に比べ感じられない深き闇。
 
 それは籠に似ている。>>280
 現世と切り離された、
 地上との隔たりを持つもうひとつの世界。
 二本の足を得て、一歩を踏み出す苦痛を耐えながら、
 そうまでして人になっても自由の尊さは分からない。

 人魚という生命体は酷く閉鎖的な環境を好む。
 他種との関わりや交わりを忌避し、人に成るなど以ての外。]
(438) 2021/12/09(Thu) 23:22:51

【人】 薬屋 テレベルム


[何のために?


 ―――外敵から生を守るために。]

 
(440) 2021/12/09(Thu) 23:23:15

【人】 薬屋 テレベルム

  
― 真珠堂 ―


[迷子のように先往く猫に導かれ、辿り着いた娘の前に、
 裏街らしい不格好な店構えが広がっている。>>419
 祝祭を目当てに訪れた彼女には不釣り合いな陰湿な一軒は
 地元では不名誉なレッテルを掲げられているが>>365
 猫屋敷では無く、実態は薬を扱う店である。

 案内人ならぬ案内猫>>420が手招きするかのように
 液体かと疑う柔らかさで勝手知ったる出入りをするのに
 また増えたかと(89)1D100匹目の猫をつまみあげて
 カウンターから引きずり下ろしていたが
 剣呑な視線は猫では無く人の姿を見て毒気を抜かれた。]
(441) 2021/12/09(Thu) 23:24:00

【人】 薬屋 テレベルム

  ……ああ、人だったか。
  
[彼女が店内へ足を運ぶなら、男も目の当たりにする機会がない
 奇妙な光景を拝むことになった。

 しつこく、しつこく足元に懐くばかりの野良猫の数匹が
 彼女を歓迎するかのように寄り付いていくものだから。
 それは――彼女の血筋>>418が原因か。

 此処に寄り付く野良猫は大都市中の猫と評して過言では無いが
 男の汗や涙といった体液を日頃から餌にする盗人共なので
 人馴れが強く、野良猫らしかぬ警戒心の薄さであった。
 ちいさな額をこれでもかと擦り付ける。]

  ……どうした、親とはぐれでもしたか?
  それにしたってこんな裏路地に迷い込むなど。

[彼女を幼く扱うのは小柄さも相まって。
 ――疑問符ち引換に用立ては聞けたかどうか**]
(442) 2021/12/09(Thu) 23:24:18
薬屋 テレベルムは、メモを貼った。
(a82) 2021/12/09(Thu) 23:29:23

【秘】 箱庭の雛 フェレス → 薬屋 テレベルム



  親は、あの……いないので、一人なんです


[ 付け足すように答えたその言葉は、
 自分の言葉のはずなのに、気持ち悪かった。* ]
(-139) 2021/12/10(Fri) 0:15:31