人狼物語 三日月国


167 【R18G】海辺のフチラータ【身内】

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視点:


【秘】 Niente ラウラ → 暗殺屋 レヴィア

後悔も、怨恨の念もきっと抱かない。
それはラウラが選んだ道の先で、
仕方のないこと
だから。
ただ馬鹿なやつだと、どうして頼らなかったのかと。
少しだけ怒られてしまうのかもしれない。
…その時の様子を知ることは、叶わないけれど。

書き込んだメモを手に、何かを考えるように僅かに動きが止まる。
少しして、もう片方の白紙のメモにも何かを書き込んだ。

「……はい。…ラウラが持つままで、問題ありません。
きっと。……きっと、見つけてくださいます、から」

膝に置いた写真立ての裏板を外し、写真の裏にメモを2枚仕込む。
見つかるべきはこの写真立てで、メモはただの我儘だ。
見つからなくていい。見つからない方が、いいのかもしれない。

それでも、残さずにはいられなかった。

「……お待たせしました」

血に濡れないように、ポケットの中のハンカチで写真立てを覆い隠す。
それを鞄にしまい、そっと端に寄せた。

その後に立ち上がり、貴方に向き直る。

「……レヴィア様、これはもうひとつ ラウラの我儘、です。
………ラウラはここから動きません、から。……即死は避けて、いただけません か」

聞き入れてくれるかは分からない。
ただ、可能性が0ではないならと 口にして。
(-12) 2022/08/20(Sat) 21:12:08

【秘】 暗殺屋 レヴィア → Niente ラウラ

「そう。」
「それならよかったわ。」

殺害相手から何かを託されることに、良い思い出がない。
つい先日、託されたものを関係者に渡しに行ったら、
恨みを買って襲われた。
仕方なく指を折り、腕を折る羽目になった。
それ程憤るという事など、分かっていたけれど。
分かっていても、履行したのだけど。


逸らしていた視線を、貴女に戻す。
しゃがみ込んだあなたを、見下ろす構図。
立ち上がれば、少し見上げる構図に変わる。

「私、死体は奇麗な方が好きなのよ。」
「その方が、後処理がしやすいから。」

「何故?」

銃口を、貴女の右目にまっすぐ向ける。
女は、理由を問うている。
(-21) 2022/08/20(Sat) 21:22:03

【秘】 Niente ラウラ → 暗殺屋 レヴィア

託さずとも、誰かが見つけてくれる──のは、写真立てについて。
それさえ見つかればそれでいい。だから、託す必要がない。

再度こちらに向かう視線に、また真っ直ぐに見つめ。

「…………夢を、…見ていたいので。
……最期くらい は、……………」

幸せな夢。存在しないものだ、もしもでしかない。
ただ、あの人の手で 終わりに迎えたのであれば。
──そうした夢を見られたのだろうかと、甘い幻想を抱く。

誘惑と宣告。どちらが幸せで、どちらが不幸か。
そうしたことは考えても、仕方の無いことなのだから。

貴方にしてみれば、後処理が面倒になるし。
興味のないことだからと、この間にも撃ち抜くことは叶うだろう。
(-45) 2022/08/20(Sat) 21:56:34

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

/*
夜分遅くにすみません。
死後のお茶会でもしたいのですがいかがでしょうか?
夢うつつといった感じで、時系列気にせず少しの間でも会話が出来たらと思います。
予定などはご無理せず、お時間があればよろしくお願いします。
(-48) 2022/08/20(Sat) 22:00:17

【秘】 暗殺屋 レヴィア → Niente ラウラ

貴女を真っすぐ見つめている。
何一つ表情のない女の思考など、
きっと何一つわかりはしないだろう。

「馬鹿ね。」

嘲笑うようでも、吐き捨てるようでもない言葉。

銃口が下を向いたのは、一瞬の事。
瞬きする間に音が鳴る。


シュンッ


サイレンサーの音が響いて。
貴女の太腿に、激痛が走るはずだ。
主要な血管が集まったそこを負傷すれば。
やがて失血死するというのは、よく聞く話。

「Buona Notte.」

後は、貴女が夢の世界に行って、
そして帰ってこなくなるまで。

女はそこに、佇むだろう。
(-54) 2022/08/20(Sat) 22:08:24

【秘】 暗殺屋 レヴィア → Niente ラウラ

/*
少しだけご相談なのですが、
ラウラさんの死後、片目に銃を打ち込んでもいいですか?
心情の都合上、できればやりたく……
でも絶対というほどでもないので、無理そうなら
断っていただいて大丈夫です!
(-55) 2022/08/20(Sat) 22:10:38

【秘】 Niente ラウラ → 狡兎 ツィオ

いつものような調子ではなく、ただ静かに 告げられた言葉に。
ラウラは、菫色を揺らした。同時に、胸が痛み 小さな吐息が零されて。

痛みを飲み込むように、ごくりと 喉を鳴らす。

貴方が口を閉ざす理由は、きっと死ぬまで知ることが叶わない。
どうして……マウロ様もツィオ様も、不器用なのだろう。


ならばとこちらから近づいて、どちらかが動けば唇でも触れ合うような距離から 貴方を見つめる。
勿論貴方が下がれば、この距離を離すことは当たり前に叶う。

「…………でしたら、ラウラに。…今日だけは、貴方をください」

ただ傍にいるだけでいいから。それだけで構わないから。

ラウラの願いは、約束は。…やはり、叶わないことばかりだから。
本当はどこかでそれを感じていたから、貴方に幸せを望まずにいたというのもひとつ。
貴方がラウラのために苦しむのは、やはり不本意で。


「……まだ、今日は終わっていません よ」

今日の誘いに応じてくれた貴方に、最後までともにと口にする。
それは完全なる欲望で、どうしようも無い我儘だ。

それでも貴方が拒むなら、そっと目を伏せてこの身を離すだろう。
(-57) 2022/08/20(Sat) 22:19:11

【秘】 Niente ラウラ → 暗殺屋 レヴィア

/*
先の連絡返し失礼致します。

レヴィア様がお優しいので心が痛んでいたところでした…。
すみません、ちょっと次のレスで諸々を明かしつつ。

死後に死体をどうするかはレヴィア様のご自由に!
ご確認いただきありがとうございます。
(-62) 2022/08/20(Sat) 22:26:36

【秘】 Niente ラウラ → ニンナ・ナンナ ヴェネリオ

/*
こんばんは、お声かけありがとうございます。

死後のお茶会、凄くやりたいです。
予定等は特に問題ございませんので、是非お話出来ればと存じます。

癒しを……ください………………。
地獄が見えていたものより。
(-67) 2022/08/20(Sat) 22:31:58

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

互いに目を開けたのはどちらが先だったか。
香る珈琲に意識を奪われ向かえば一つの無人のバールがそこにあった。
景色はいいかもしれないし、真っ白かもしれない

はて、死んだはずだが。
悲観的になるわけでもなく、かといって歓ぶわけでもなく。
奇妙な気分になりながら呼ばれるように席に着く。

次第に望む人も現れそうだ。

「上司だから許されるだろう」

死んでから、漸く。
ほんとうに久し振りに肩の力を抜いて、豆の香りに目を閉じた。
(-73) 2022/08/20(Sat) 22:46:09

【秘】 Niente ラウラ → 暗殺屋 レヴィア

変わらない表情に、変わらない声。何も考えていないように見えて、何かを考えている。
その思考を読み取ることは叶わないけれど、何となく 己を見るようで。
けれど同じではないことは、知っている。


響いたサイレンサーの音とともに、バランスを崩し壁を背に座り込んだ。痛みはない、……はずもなく。珍しく顔を歪めて、吐息を零す。
提案したことに後悔はない。ただ、…嘘をついたことは 僅かに罪悪感を抱いた。

「……
ッ、…………………、


零れていく命の色に一瞬、視線を向ける。
口の端から漏れる吐息は無意識で、けれどそんなことはどうだっていい。

近くにあるバッグのショルダーストラップを掴み、引き寄せた。
それを腕に抱くようにして、強く。強く掴む。

無くしてはならないもの。あの方に届けるべきもの。
その辺の猫にでも咥えて持っていかれるのは困るのだ。猫に限らず、他のものたちにも。

だから死ぬまでの間、それが無くならないことを見ていられるように。出来るだけ少し、長めに生きたいと願ってしまった。

勿論夢の話も嘘ではない。…半分は。でも本当は、それを見ることなど叶わないのだろうと考えている。
だからどちらかと言えば全てが嘘に等しいのかもしれない。

騙してごめんなさいなんて、そんな言葉を口にするつもりもないが。最期くらい、また悪い子になっても許されるはずだ。

もしも本当にマウロ様が帰るとして、3人でいればまた笑えるだろうか。そうであればいい。それを見ることが叶わなくても、わたしの大好きな彼らが 笑っていられるのなら。…これこそが夢なのかもしれない。……だって現実は、また1人 欠けてしまったのだから。


さむい。
いたい。
…ひとりは、さみしい。
───様…、


暗くなる視界の中、小さく誰かの名を呼んで──そうして静かに、暗闇の中へと落ちていくだろう。
(-79) 2022/08/20(Sat) 23:08:57

【秘】 暗殺屋 レヴィア → Niente ラウラ

仮にその最期の我儘が嘘だったと気付いたとして。
女は恐らく、「興味がないわ」と告げるだけだっただろう。
"その理由だったから"願いを叶えたわけではないから。
女にとって理由など、どうでもいい事だった。


強く強く抱きかかえられる鞄を、流れる血を、
消えていく命を見届ける。
何一つ言葉は発さず、かといって立ち去ることもせず。
暗殺者は、標的の死を見届ける義務があるから。

「………。」

今際の時に、貴女の頬が少しだけ暖かくなる。
もう思考もまともにできない貴方は、それが何の温もりなのか、
分かることはないし、あるいは何かと誤認してしまうかもしれない。

(-87) 2022/08/20(Sat) 23:31:22

【秘】 暗殺屋 レヴィア → Niente ラウラ



貴女の意識が、暗闇に落ちきった頃。
女は伸ばした手を引っ込めて、膝についた土汚れを払う。
それから、拳銃を再度、物言わぬ貴女の右目に構えて。
シュン、と一発、打ち込んだ。
目と、それから脳まで。弾がめり込んでいくだろう。
これは女の証。自分がやったのだと、そう示す印。
この手が、また一人、命を奪ったのだと。
証明する、鉄の香りのする
罪の証

……誰に誇示するわけでもない、自分が忘れないための証。

「………馬鹿ね。」

目を少しだけ伏せて。
それから死体を、目立たぬ場所に隠す。
ただの偽装工作だ。それ以上の意味はない。
そうして施された偽装は。
野良猫や、通りがかりの誰かに追いはぎされる事もない、
巧妙な隠され方だった事だろう。

「……雨が降る前に、帰りましょう。」

ばさり、黒い傘を差して、踵を返す。
また一つ、仕事を終えた。


呆れるくらい晴天の日の事だった。
(-89) 2022/08/20(Sat) 23:35:41

【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ

目を覚ますのはきっと、貴方が先だ。

目を開けて直ぐ、珈琲の香りに自然と辺りを見回して。
知らない場所に僅かに警戒しながらも、死んだはずだと小首を傾げる。

死に先があるなんて、どうにもおかしな話だ。
もしかすると、最期のお願いが叶ったのだろうか。

そんな訳もない。都合が、よすぎる……とは思うが。
考えたところで仕方がないので、バールに向かいその中を覗いた。

…何やら見知った姿があるような。

「ヴェネリオ、様?」

思わず、名前を呼んでしまう。
間違っていたらどうしようだとか、そうしたことは特に思わない。

ただここにいるなら、どうして。と疑問を抱くくらいで。
(-92) 2022/08/20(Sat) 23:45:31

【墓】 Niente ラウラ

本名:ラウラ・リベラトーレ(Laura・Liberatore)
※偽りなし。


死因:大腿部の銃創による失血死
(右目の銃創は死後に残されたものと見られている)

発見場所・遺体の様子:
路地裏にて。意図は不明だが、目立たぬ場所に隠されていたようだ。
衣服等に乱れはなく、抵抗の痕も見られない。
腕には
血に濡れた
ショルダーバッグが抱えられており、その中にはハンカチに包まれた写真立てのみが残されていた。

(+8) 2022/08/20(Sat) 23:59:54
Niente ラウラは、メモを貼った。
(c10) 2022/08/21(Sun) 0:00:51

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

「やあ、可愛いお嬢さん置き土産
 誰かが夢を見せでもしてるかな。
情報屋か……?


誰かにとっての都合のいい夢だ、どうだっていい。
もしかしたらほしい言葉が帰ってくるのかもしれないし、
知らない人間をなぞるだけの時間かもしれないのだ。

「俺はお前たちの最期こそ見てないが、
 きっといなくなると思って思い残すことも少なくて死んだよ。
 つもり積もったものが俺にバカな真似をさせた」

「もし時間があるのなら
待ち合わせの時間
まで、付き合ってくれないか。
 敬語も態度も、なんなら質問も無礼講でかまわない」

そうして目の前に現れるのは、一杯の紅茶。
男の向かいに立ついい香りは、この男の部下のお気に入りだった。
(-97) 2022/08/21(Sun) 0:50:01

【秘】 狡兎 ツィオ → Niente ラウラ

しなだれかかって来る姿は、まるで猫のようだと思う――。
そこに、自分の旧来の誠実さは必要なく。
自分の本来の悪辣さも必要はない。
ただ、欠落を何か別の物で埋めていなければ零れてしまう女が、
きっと同じように穴の空いたと思っている
――目の前の誰かの穴を埋めようとしているだけだ。

きっと、それで――何もかもが"確定"した。

「――いつか。
 この傷は広がって、キミは死を迎える。
 傷口を塞ぐのに使った薬は、多分じわじわとキミに毒を与える。
 最初から――多分、生まれた時から、俺はそういう存在なんだ」

毒はいつだって、舌先に甘いものだ。
ここで一時の慰めを求めた相手は。
悲しみの一端を担っている。
それが伝わったときにキミはきっと、
内側に注がれた愛や恋に似た形をしたものを指で掻き出しても、
自分の身体が穢れに汚されたような気分になるだろう。
(-101) 2022/08/21(Sun) 1:13:01

【秘】 狡兎 ツィオ → Niente ラウラ

誰の死の後ろにも存在し、
全ての情報を掌握して、その全ての取捨を司る。
          
死に神

他人の死の原因たる諜報員は、言いながら。

相手の腕を掴んで。――引き寄せた。
バランスを崩させて、相手の目を覗き込む。
翡翠の目の奥に――"魔法"は存在しない。
ただこの距離に近寄った者は皆、
最初から毒に冒されている者だ。

「今日が終わった後に――。
 ――もう一度、質問の答えを聞かせてくれるなら」

そのときに。
"全てを忘れて、どこかに行きたいか"聞いたときに。
どうか。
その毒が、彼女を殺さないことを。祈りながら。

BARの入り口がマスターによって。
静かに、閉じられた。――CLOSEの札が掛けられる。
(-102) 2022/08/21(Sun) 1:14:37

【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ

慣れない呼び方にぱちぱちと、目を瞬かせる。
本当に己の知るあのお方だろうかと考えて……どちらでも構わないかと、足を動かす。

「………ラウラで、よろしければ」

貴方の最期を女は知らない。貴方がこちらの最期を知らないように。
一体何をしたのだろうかと考えもするが、今はこれも置いておこう。

紅茶が冷めてしまう前に、席へとついて。
ついて……流石に無礼講をすぐに始められる性格でもない。

何を問おうか。まずはどうしよう。敬語や態度を崩すのは難しい。
折角の機会なのに、思案してばかりで進まない。

であればと、悩むように口を開いて最初の質問は。

「………ヴェネリオ様は、…キャンディが お好きなのですか?」

とあまりにも緩すぎるものから。
これならば何のお菓子が好きか、と問いかける方がマシかもしれない。
(-103) 2022/08/21(Sun) 1:15:41

【秘】 Niente ラウラ → 狡兎 ツィオ

欠落したものを埋めたいという感情は少なからず存在していた。
今までも、"感情"を埋めるために人を"見"ていたのだから。

だから無意識に、貴方もそうなのだろうと考えて。
…考えて、
本当はただ 貴方の笑顔が見たかったのです。


「………いいえ。……いいえ。
ラウラは、…ラウラはきっと、貴方の残すものでは 死にません」

心の奥底。閉じ込めた"かなしい"はあの日僅かに溢れ出て。
けれどきっとそのまま、理解も出来ずにまた沈む。
そうやって繰り返して、どこか壊れているなんて。
きっと、そんなことは誰も知らない。知らなくていい。

誰も知らない内緒の話。"たのしい"こと、本当は知らないの。
自分で捨てたパズルのピース。欠けたまま みつからない。


それに。
わたしは数日後、暗闇に落ちるのだから。

貴方の毒を理解するまでに、生きてはいられない。
理解するにはまだ、拾いきれていないものが 多すぎたから。


(-122) 2022/08/21(Sun) 8:55:32

【秘】 Niente ラウラ → 狡兎 ツィオ

──途端に、近づけていた体がバランスを失う。

声も出せないまま貴方に引き寄せられた。
支えがなければ崩れ落ちてしまうような、そんな危うさの中。
下に向かいかけた視線は、
囚われるように
覗き込まれて。

「……ツィオ 様、 ?」

毒に冒されていたことなんて、知らない。
けれど、逸らせない視線がそれを物語っているのか。
欠落した者ラウラには、理解が出来ないだろう。

いつだって本当の意味で笑えて、泣けて、怒れたなら。
ほんの少しくらいは……なんて、それさえも分からない。

「………えぇ。……それが貴方の望みなら」

そのときはまた、同じ答えを出せるのだろうか。
今はまだ、知る由もない。
未来の話はいつだって、不透明で 不確定だから。

叶わない
約束や願いのように。

静かに閉じられていく入り口の様子にも気づけないまま。
貴方の
をただじっと、
つめていたことだろう。
(-123) 2022/08/21(Sun) 8:57:41

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

「ああ、あのキャンディは通りの――」

若い娘がやってる店の手製の飴で、祭りの屋台でも盛況していた一品。普段はフルーツのフレーバーを中心としているが、しばらくは変わり種も多かったのだと語る。

「大分昔…週に3,4つネズミを処理しなくちゃならん酷い抗争れがあったんだ。"それ"をはじめてから甘いもんしか旨く感じなくてなー。舌も馬鹿になってた。疲れてたんかねー?歳だなあ」

しみじみとしているが、何かあったのかかなり心を病んでいたらしい。
話口調からして、情や倫理よりも人を殺すことに躊躇がなくなっている気分の方で、だ。

「それもやっと解放された。
 お前さんのことは、まあ随分意思が希薄で。
 俺とリックが"覗いて"どれだけハラハラさせられたか。
 ……頑張ってくれたよな、勿論怒りなんかしない。
 上に見つかると危なかっただけだ、それに――
誰より俺はアルバの幹部と接触してたからな。
簡単に咎めらんよ」

とてもよくない上司がここで知れてしまう。何か考えてのことではあったのだろうが……。
(-124) 2022/08/21(Sun) 8:58:27

【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ

語られたものに幾度か頷いて、そうしたものがあったのかと記憶を辿る。
ただ、思い出せやしないけど。祭りを"たのし"んでもいないので。

「……そう、だったのですね。…お疲れ様 です」

甘いものしか旨く感じないというのは本当にかなり疲れていたのか。
その心を知らないから、そう考えるだけで終わってしまう。

今こうして解放されたなら、それでいいだろうとも思うし。

続く言葉に瞬きを繰り返し、僅かに首が傾いた。
何かを考えての事だとしても、裏でそんなことがあったなんて。

「……ですが、もしかすると 気付かれていたのかも、しれません。
ラウラの死の理由、……裏切り者 と判断されて、ですから」

リカルド様には悪いことをしてしまった。
ラウラの約束、叶わないと知って尚受けてしまったから。

それに、あの人を連れ戻すと声をくれたのに。
結局会えないまま、伝えたいことも伝えれず。
せめてひとつは、メモに残せてよかった。
見つかるかどうかは知らないけれど。死者には知る由もない。


「…役に、立てるだけで良かったんです。
それで、……いつかに死ねたなら、それでいい と」

マウロ様は
怒る
だろうか。
悲しむ
だろうか。
…あの人は本当はとても優しいのに、とても不器用だから。
(-125) 2022/08/21(Sun) 9:43:41

【秘】 Niente ラウラ → 無風 マウロ

ラウラは死の瞬間、貴方のことが気がかりでした。

連れ戻してくださると、リカルド様が仰っておりましたから。
きっと、きっともうすぐ会えるのだろうと 待って……。

待って、いようとしたんです。
でも駄目でした。最期まで運のない自分だと、思いました。

マウロ様、貴方にお会いしたかった。
役に立ちたかった。見ていたかった。

欠落したものも少しずつ拾い上げて。
貴方の"右腕"として、もっと お傍にいられたのなら。

──夢物語。また 願い事は、叶わない。



それでもまた、願い事ひとつ。

──貴方の生を、未来を。幸せを……心から願っています。
(-129) 2022/08/21(Sun) 10:10:29

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

「裏切り者は"ノッテには"いないっていったのに、あいつは」

誰かが心当たりがあるかのように語るが特段諌めるつもりがなさそう。密会を裏切りととらえられればここの連中の半分も殺られるし、部下ですら連れさらわれてしまう。

「最後までわからんやつばっかだったなあ。
 まあ他人で出来た家族ぐらいでここの空気はいいんだろうよ」

「お前さんは役に立って死にたかったのか?
 ただの死にたがりよりは死ぬ理由もなかったように見えたがね。
 マウロに就いてたのはよかったなぁ、人を見る目がある。
 リカルドやツィオより素直で、よそ見をしない」

昔の俺みたいだとからから笑ってまた一杯の珈琲すする。
その味は感じられてるのか不明だ。

「やり残したことも妙にありそうだな。
 やっぱりもう一度一目会いたかったか」
(-130) 2022/08/21(Sun) 10:18:33

【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ

「お仕事、ですから。…仕方の無いことです」

そう割り切っていなければ、後悔というものに苛まれそうだ。
猫に刃を向けたとて、きっといつかに死んでいた。

「……そう、ですね。分からないから、見ていたかった」

貴方の言うように女の意思は希薄で。
その理由としてはかつて自らでパズルのピースを捨てたから。
"感情"という名のパズルのピース。欠けたままでは、完成しない。
結局、取り戻せずにいたものの方が多い。…それを知ることは無いが。

でもそれでも、心のどこかではもっと知れたらと願って。探して。
"たのしさ"だって、掴めると思っていた。…ずっと。

「…はい。一番は、……マウロ様のために。
ラウラは知っていますから、あの方が不器用でお優しいこと。
いつだってラウラを道具のようにと振る舞いながら、その実 気にかけてくださっていたこと」

無いものが多いなりに、見ていたんですよ?
伝わらないだろうけれど、伝えなかったけれど。

「……………会いたかった、です」

零した言葉は小さくて、弱々しくて。
素直に零したのは、死ぬ直前に彼の名を呼んでしまったからかもしれない。
(-134) 2022/08/21(Sun) 10:38:17

【独】 Niente ラウラ

/*
まず決闘者に向いてない事件から開始したんだが
初回処刑で同票で死ねない!と思ったら上司達死んでて
その前の問いかけで答えを探している最中だったから
本人に理解できないながらも凄く動揺して

無意識に姿を探したり 紫煙の香りを求めたり
する前に死之商人がわかってうわぁー!になり
それでリカルド様との会話で「お?前向ける?」してたら
決闘相手が死にシステム的な重みを感じて

死ぬ前に返事しとくかぁのツィオ様呼び掛けしてたら
リカルド様から蘇生するんだろうなぁっていうあれと
なんかこの人死にそうだなってフラグを見て……
いたら、ラウラにも選ばれたよ通告が来て

これマウロ様大丈夫かな ツィオ様も大丈夫かな?
とか思いながらやり取りしてたらツィオ様がぶっ込んでくるし
あの問い、死んで欲しくない人に聞かれたら「YES」しちゃうやつ
自分の我儘でこの人が生きるならそれもいいかって
思うようになってたかもしれないけどリカルド様パワー

リカルド様ありがとう……リカルド様が光だった
約束守れなかったのは本当に申し訳ない フラグ完璧だった

フィオレロ様の言葉は最後まで使えて楽しかったな〜
スナイパー活かせなかったのが残念ポイント

本当はリカルド様に「生きてたら教えてください」したかった
(-148) 2022/08/21(Sun) 17:44:09

【秘】 狡兎 ツィオ → Niente ラウラ

【ツィオの隠れ家】

――ベッドで。
裸の上半身を起こす。
その身体は傷だらけで、あちこちうっすらと出血している。
八つ当たりのようなギグの後の朝はいつだって気だるい。
指先につく歯形すら愛おしいと思いながら、天井を眺めた。

隣を見るが、誰も居ない。
だとしたら、最初からそれは夢だったのかもしれない、と。
或いは、天国から迎えが来てしまったあとなのだろう、と。
笑いながら思った。天使の羽は落ちていなかったけれど。

そして、稚気からか、何なのか、
彼女が預かっていったままの"答え"を想って、背中を丸めた。
その残滓を探すほど野暮な男ではない。

叶わない
約束や願いなんて、
最初から傷つくだけだ。

「――そうだろ、ラウラ」
(-164) 2022/08/21(Sun) 19:52:54
ラウラは、2枚のメモを残しました。
(c18) 2022/08/21(Sun) 20:05:52

ラウラは、1枚はマウロ様に。もう1枚は──。
(c19) 2022/08/21(Sun) 20:06:26

【秘】 Niente ラウラ → 名もなき医者 リカルド

/*
もったいないおばけ様こんばんは、おやつはたい焼きです!
しんみりして悲しいので死者語りしませんか?

そんなお誘いに参りました。
勿論お手隙かつ死者語りに問題なければですが。

問題なければ都合のいい夢のような空間でお会いしましょう。
(-168) 2022/08/21(Sun) 20:22:51

【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ

/*
もったいないおばけです、お誘いありがとうございます。
もちろん死者語り、喜んでお受けしますよ。
死亡ロールをやってるくらいでのんびりしてるのでいつでもOKです、状況描写などもお任せしますのでお好きなように投げて来てくれればと思います。
(-172) 2022/08/21(Sun) 20:57:44

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

「わからないから見ていたかった、か」

一瞬後悔なんてなにもないと思っていた男の心が揺れた。
ああ、本当にそうだ。
家族達のことは、いくら見てても飽きなかった。
情緒の勉強には些か適した場所ではないが、
酷く、色々なものを学ぶのには"楽しい"場所だった。
俺だってこのファミリーに来た皆に
"それ"を教えられると思っていた。

「まったくその通りだ。
 話もしたかった、お前に、お前達に沢山教えてやりたかった」

「会いたかったな。もういまのうちに、
 やりたかったことや知りたかったことでもぶちまけとけ、
 届くかもしれないし、後悔も未練も
 ――悪いもんじゃねえって知れるかも知れないぞ」

手を伸ばして、ぽんとその頭を撫でてやる。
あまりやってこなかった仕草だが、今だけは周りが子供のよ宇に思えている。
(-183) 2022/08/21(Sun) 22:56:03

【秘】 Niente ラウラ → 名もなき医者 リカルド

死後の世界なんて、そんな都合のいいものはあるのだろうか。
あるいは今際の際の夢だろうか。

考えたところで分かるはずもない。
考えたところで知れるはずもない。

ならばここが何処かを考えることなど無粋だ。

知らない場所。何も無い空間。
あるいは、望むものが存在する夢の世界。

そんな場所で、女は目を覚まし 過ごしていた。

「────……」

誰かと語り終えた後か、あるいは前か。
僅かに甘い香りを纏わせて、ぼんやりと 歩き続ける。

さて、貴方の姿をどこかで見かけることは叶うだろうか。

この不思議な世界で、託した者と託された者。
皮肉にも同じ日に命を終えた2人が、出会える瞬間は──。
(-184) 2022/08/21(Sun) 23:13:39

【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ

――男は。

どこか遠くを見つめ、紫煙を揺らしている。
右手に上質な煙草、左手に古いジッポを手にしたまま。

「ここに居ると……皆の声が聞こえてくるんだ」

先程は、ツィオの声がした。
今は、マウロと2人でもみ合ってるのが手にとるようにわかる。

「これが先に死んだものの宿命なんだろうか」

なぁ、どう思う?
と、貴方に目を向けた。
(-199) 2022/08/22(Mon) 0:39:34

【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ

拾われたあの日、今よりももっと感情は欠落して見えなくて
頷くだけで、考えることもせずにいた。それでも少しずつ、少しずつ拾い集めて。
──それが、今に繋がるのだから きっと、いつかは。

「……ラウラは、皆様の笑顔が 好きでした。
これがきっと"好き"というものだと、思えたのです」

見ている中で、聞いている中で。
こんな世界だとしても、笑っている貴方達が。
女の心を揺らし、作る……そんな、優しい場所だった。

頭を撫でられるその心地にゆったりと目を細めて。

「そう、ですね。…いまのうちに、全てを」

そのまま、細めた目を閉じる。そうして浮かぶその姿に語りかけるように。ぽつ、ぽつ と。

「マウロ様に、お会いしたかった。…伝えたかった。
お慕いしておりますと、気づいたあの日からずっと……ずっと」

「…不器用な貴方が、心配なこと。優しい貴方が、好きなこと。
あの手紙に残したかったもの全てを、知りたかった」

「ラウラを お傍に置いてくださったことへの感謝も。
……全部、全部…………叶えたかった」

声に震えはないだろう。それはいつも通りに。
ただ、…ただ 何も思わないはずが、ない。

閉じた目を開けて、遠くを見つめた先に映るのは──もう1人の、不器用なあの人の姿。
(-205) 2022/08/22(Mon) 1:54:58

【秘】 Niente ラウラ → 名もなき医者 リカルド

宛もなく、歩き続けてその途中。
見つけた姿に立ち止まる。

目をぱちぱちと瞬かせ、何故ここにいるのかと……口にはしない。

「……………声、ですか?」

歩き続けていたから、気づかなかった。
辺りを見回して、それで貴方の隣に立つ。

「……どうでしょう、か。
…どんな、声が……聞こえましたか」

誰の声が聞こえているのか。それはきっと、あの2人。
貴方は、マウロ様を連れ戻してくださると言っていたから。

きっと、きっと……それは叶えられたのだろう。
女と違って、貴方は約束を──違えないだろうから。
(-208) 2022/08/22(Mon) 2:06:10

【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ

小さな笑みを浮かべた。
それは、寂しいような、慈しむような、そんな静かな笑みを。

「俺は……俺のやったことにマウロを蘇生したことに後悔はないが」

あなたの言葉を聞いてるのか、聞いてないのか。
質問には答えず、言葉を続ける。

「君もここに来てしまったことだけは、予想外だった。
 俺が死ぬことくらいは、……覚悟の上だったんだがね」

別の筋から命を狙われてるのに気づいたのはギリギリだった。
それでも上司の言葉があったから、これ以上被害を出したくなくてあの男を止めようと動いた結果が、こうだった。

「……悔いというのは、
 どうやっても残ってしまうものらしい。
 ずっと、あの2人の苦しみが聴こえてくるよ」
(-211) 2022/08/22(Mon) 2:26:25

【秘】 Niente ラウラ → 名もなき医者 リカルド

貴方の笑みに、何を言うでもなくただじっと見つめて。
その心の奥が何を思うのか、少しだけ考えた。

欠落した者ラウラには、思いつけやしないけれど。

続く言葉も黙って聞いて。
質問の答えがないことに、咎める真似もない。

「……ラウラは、…ラウラにも 悔いは沢山、沢山 あります。
いつだって、死ぬことに恐怖はありませんでしたが」

死ぬ瞬間も、恐怖というものは無かったように思える。
ただ、
孤独への寂しさは 無意識に抱いた。


「マウロ様と会うことが叶わなかったこと。
写真立てを返せなかったこと。……それから、」

と、口を閉ざして俯く。思い浮かべるは、もう1人の姿。

"答え"を返せずにここに来てしまったこと。
守れなかった約束を 傷として残してしまったこと。
(-219) 2022/08/22(Mon) 7:28:02

【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ

「――……、君は、
 ツィオとも浅からぬ関係だったようだな」

常に軽薄という仮面をかぶっている男だったから、その方面に関しては幼馴染であってもわからない事が多い。
貴方のセリフにはツィオの名前は出ていないけれど、飲み込んだ言葉に彼のことが含まれてることくらいは予想が出来てしまった。

「俺は一人何も知らなかったわけだ」

自分とて、医者としての自分を誰にも話してなかったから同罪だ。
それ故ツィオもマウロも、きっと、俺に対して怒ってるに違いないと思うから、だから、残念に思う気持ちは隠さない。

孤独に耐えるくらいの精神力はあるつもりだが、
こうしてここで貴方に出会ってしまうくらいは、俺もどうにも永遠の孤独には耐えられないようだ。

「せめてここにいる間くらいは、
 共に見ていることにするか。……あの2人を」
(-223) 2022/08/22(Mon) 8:45:26

【秘】 Niente ラウラ → 名もなき医者 リカルド

貴方の言葉に、肯定も否定も出来ずにいた。

あの人が何を考えて、あの問いかけを行ったのか。
どうしてあんなに苦しげで、それでも言葉を飲み込むのか。

どうして、答えをもう一度求めたのか。
どうして、……聞きたいことは沢山、沢山。

伏せた目をそっと持ち上げて、痛むはずのない胸に己の手を添えた。

「………本当に何も知らなかったのは、誰なんでしょうね」

少しずつ、ズレていたのか。答えは出せない。
だからこれは独り言だ。空に溶けるだけの、解のない問。

「……そうですね。…ともに、見届けましょう。
それが今ラウラ達に出来る、全てですから」
(-237) 2022/08/22(Mon) 11:45:14

【独】 Niente ラウラ

喉を押さえ、小さな呟きを落とす。
それは誰にも届かなくて、届けたかった言葉。

「──────────……」

その呟きは、音を出さずに口だけが動いて。
それで、それで終わり。

生きたい。…生きたかった。

答えを飲み込んで、目を伏せた。
(-252) 2022/08/22(Mon) 13:40:59

【独】 Niente ラウラ

「……胸が、苦しい」

きっと、落ちるだけ落ちたのだ。
そうでなければ本当にただ運が悪いだけになる。

だから最後くらい。

「──叶えてください…」

叶わない者ラウラの願い。
奇跡のほんの一欠片でも、この手に。
(-253) 2022/08/22(Mon) 13:46:27

【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ

/*
RP中に相談にあがりました、もったいないおばけです。
この度匿名魔女お嬢様より、蘇生の連絡が入りまして……(まじかよ)
蘇生が成功しましたら、臨死体験だったってことにして送り出していただけますでしょうか……!
どうぞご一考のほどよろしくお願いいたします。
(-255) 2022/08/22(Mon) 14:08:17

【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ

「誰もが知ってる所もあり、誰もが知らなかったとも言えるんだろう」

誰、なんて答えは永遠に出ることはないだろう。
全員がそうだという回答が適当なのではないかと思えるほど、自分たちは周りのことがちゃんと見えてなかったのだと思う。

「ツィオは……本気であればあるほど、うまく、正直に言葉が出せない奴だ。
 君が、アイツに対して何故、どうしてと思うのであれば……それは、アイツはそれだけ本気だったということだ」

そう言って、また、どこかから聞こえてくる声と二人の様子を静かに見届けている。
遠い目をしながら、伸ばしても触れられなかった手を、握りしめて。
(-272) 2022/08/22(Mon) 17:36:05

【秘】 Niente ラウラ → 名もなき医者 リカルド

/*

お返事遅くなりました!申し訳ない。
落ち着いたので以下に失礼します。

まずは……おめでとうございます!!
蘇生入るようにお祈りしておきますね………!!
今度こそ幼馴染が揃うように、願っております故。

あと臨死というか……あれでしたら記憶飛ばしていただいても。
何か見たような気がするだけで、覚えてなくても……全然!
形のない、名前もない不思議な世界ですからね。

どうか良きように。
(-282) 2022/08/22(Mon) 18:55:25

【秘】 Niente ラウラ → 名もなき医者 リカルド

独り言として零されたものに、応えが返る。

結局、全てを知ることなど叶わない。
相手の心でも読み取れない限り。

「……本気、ですか。……………それは、」

それは……その感情の名前は、想像するものであっているのか。
答えを聞けない今では、その名を付けることが正しいのか わからない。

会いたいと願って。会えないと知っていて。
また、いつかのように泣きたくなった。

それを堪えるように、己の身を抱く。
あの日の熱を思い出し──小さな吐息を 零した。
そこに含まれた感情は……己にも、分からない。


貴方の横でまた泣くのは、きっと 困らせてしまうから。
何かを思うように握りしめるその手を見つめて、口を噤んだ。

貴方が、貴方達が笑える未来が見たかった。
だからどうかと、──最後の願いを ひとつだけ。
(-286) 2022/08/22(Mon) 19:47:59

【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ

「アイツはすぐ、言葉を飲み込むところがある」

その本音を引き出すのは、自分でも結構骨が折れるんだと、
仏頂面が崩れ、眉をハの字にして苦笑した。
マウロくらい感情を表に出してくれれば何も苦労しないのだが、それは自分自身も無理なのだから仕方ない。

「…………俺は、いつも君を泣かせてしまうようだな」

涙は流れずとも、わかる。
泣くのを耐えていても、心は既に泣いている。
あの日流れた涙を思い出して、もう一度、貴方に手を伸ばした。

ぽん、ぽん。

不器用な手が、貴方の頭を撫でる。
慰めるように、
いつでも泣いて構わないとでも、言うように。
(-296) 2022/08/22(Mon) 20:33:17

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

「神なんてものが、俺たちについてるとは思わんが。
 聞き届けてくださってるよ」

人なんて信じない。
神なんて信じない。
奇跡なんて信じない。
未来なんて信じてない。

それでも守ろうとした家族の嘆きを、聞きおさめるのが上司の最期のつとめだろう。これも都合のいい妄想かもしれないが。

「それに、あいつは」

「気付くだろうよ、遅くとも全部が終わったあとにでも。
 俺に似てるんだ、後悔して嘆いて喚いてた頃に。
 そしてお前を愛してたって気付いて、
 ――届かないものに焦がれて、どうしようもないものに囚われる」

「それは悪いことじゃない、何故なら
俺たちは悪者
だからだ。
 お前たちはノッテファミリーの一員だ。
 疵になることを恐れず、そして忘れるな」


「ああ、そうだ」

男は手に持っていたカップを落として、嗤った。
(-301) 2022/08/22(Mon) 21:08:34

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

割れた破片は二人の足元に飛び散り、
なんともないようにひとつ落とした張本人の手に取られた。

その破片で
親指
を切り裂けば、そこには
が浮かぶ。

現実味を帯びない冷めた熱はゆっくりと溢れだし貴方に向けられた。


「Laura・Liberatore.
 Venerio・Firmaniが立ち会おう。」

「永劫、我らが家族であれるように」


メイドマン以上でしか行われていない掟を、今ここに。
お前の愛しの存在よりも一歩先に。
待とうではないか、彼らがいつか訪れることを同じ立場で。
(-302) 2022/08/22(Mon) 21:16:11

【秘】 Niente ラウラ → 名もなき医者 リカルド

言葉を飲む込む様子を見て、放っておけない気持ちが湧いて。
どうにもひとりに出来なくて、あの日 こちらから──。

それが正しいか、正しくないか。今に考えたところで意味はない。

不器用な手に撫でられて、ほんの少し 眉を下げた。
泣くのは見届けてからでいい。その方がいい。
──貴方の優しさがじんわりと胸の奥に広がって。

少しだけ、考えていたものを紡いでみせる。

「……リカルド、様。"好き"の形は、ひとつ ですか。
……………分からなく、なるのです」

どちらを思っても、胸は苦しくなる。
けれどきっと、本当は何かが 違うのだろう。

「………ラウラだけでは、見つからないのです」

欠けてしまったパズルのピース。
自分で捨てたせいで、拾い集めることが出来なかった。

ただ、誰かの持つそれをなぞって。型を作って。
少しずつ、歪ながらにも欠落ピースを埋めてきた。
(-333) 2022/08/22(Mon) 22:57:40

【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ

「俺にそれを聞くのか……」

聞かれてる本人が、恋心などというものには一番疎いというのに。
下心を持って近づく女が苦手で、ずっと遠ざけていたというのに。

「”好き”といっても形は色々あるだろう……、
 親愛も、友情も、恋心も、一口に言ってしまえば”好き”という感情に他ならない」

「それでも……、親愛や友情と、恋は決定的に違いはあるだろうな。
 お前は親とセックスができるか? つまりはまぁ、そういうことなんだろう」

「お前がマウロに向けていた感情と、ツィオに感じた感情がどのようなものであったかは俺にはわからん。
 だが……その違いをゆっくり考えるのは悪いことではないだろうな」

例え、あの2人には決してその答えが伝わらないのだとしても。
気持ちに整理をつけることは、この先自分たちが向かう先には必要なことだろうから。
(-345) 2022/08/22(Mon) 23:33:12

【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ

神というものは、信じない。
何故ならば、いつだって約束や願いが叶わないから。

神がいるのなら、きっともう少し なんて。

「……………"愛"、ですか」

それは、どちらに対してだろうか。
なんて、女には上手く汲み取れないから 首を傾げる。

会いたい気持ちはどちらも同じで。
"好き"の形も………同じ、だろうか。…………………。


けれど軟派な彼と貴方が似ている、というのは想像し難い。
それではつまり、己の上司が?

考えるように、視線が下に向かう。
"愛してた"なんて、そんなことを考えるようには思えないのだ。

多分、きっと。……焦がれて囚われるのも、思い付かない。
ただ、部下を思う気持ちは確かで……。

確かで…………と、思案の先で何かが割れる音が響いた。

(-352) 2022/08/22(Mon) 23:58:02

【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ

視線は既に下を向いていた。
だから破片が散らばるこの状況は瞬時に理解して。

目をぱちぱちと瞬かせていれば──
が見えた。

「………………………え、」

零した声は、きっと間抜けだった。
流石に驚きは浮かびでるものだ。それは二つの意味でも。

「………あ、……っ、……………………はい、」

ずっと、ずっと己が己を駒として見てきたから。
家族になんて、なれるはずも無いと。
これ以上は望むまいと、諦めていた。

だから今この場で落とされる誓いの色に。動揺せずにいられるはずもなく。

それでも、気づいたその瞬間に動き出していたはずだ。
同じように破片を拾い、親指を切り裂いて
を浮かばせ。
──向けられたその色に、己のものを交わらせた。

ここで何か言葉を返せたのなら格好もついたのかもしれないが。
慣れないそれに、返事をすることが精一杯だった。


何とも不思議な話だ。上司マウロ様よりも1歩先に。
そして、残りの2人ツィオ様とリカルド様と同じ立場に並び立つ。
あの3人がどのような表情を見せるのだろうと、少しだけ笑みが零れた。
(-354) 2022/08/22(Mon) 23:59:18

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

何度かすり合わせるように交わった指。
即答で返ってきた答えは
確かに生きていた


しばらく合わせていれば、ゆっくりと離して。
手持ち無沙汰になってしまったその指を舐めながら、もう片方の手で再び頭を粗雑に髪をわしゃわしゃと乱してやる。
まったく、この笑顔をどうしてかわいがれないだろうか。

「――地獄の入り口へようこそ
Benvenuto!

 これでお前も死ぬまで俺達の家族だ。
 裏切ろうものなら命は無いと思え。
 俺達マフィアはな――嘘はつかないんだ」

ラウラは此処にむいている、物を感情を知らないのがなんだ。
ついてくる決意さえあれば、何処までも道連れにしてやろう。
実際の本物のボスの血ではないが、その席に近い故役職としては十分だろう。
(-362) 2022/08/23(Tue) 0:51:11

【秘】 Niente ラウラ → 名もなき医者 リカルド

確かに、貴方へ聞くのは間違いなのかもしれない。
とはいえだ、ラウラにとっては今 貴方にしか聞く術がない。
それからまともな答えが返ってきそう、という信頼もある。

黙って話を聞きながら、時折相槌を入れて。
それで、悩むように視線を落としたところで。
体に回していた腕を下ろす。

「………………親愛と、友情。………恋、心」

ぽつぽつと、紡がれたものを復唱し。
その意味を考えるように視線がゆっくりとあちこちに向けられる。

「親、と……は…………、」

しないだろう、と両親を思い浮かべる。
顔や声は思い出せやしないけど、そういう対象とは違うのは流石に理解出来る。

「……マウロ様と、…………ツィオ様、」

浮かべたそれぞれの姿に感じるのは、どういう形だろう。
それを今この場で出すには難しいが、……難しい、と思っているが。

自ら望んで手を伸ばし熱を求める存在というのであれば。
──あれば、と……目を瞬かせた。

何となく、意味を理解出来たかもしれない……多分。
答えを口にするには、もう少し考えるべきだとは感じたけれど。
(-363) 2022/08/23(Tue) 0:52:24

【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ

「わかったか、少しは」

自分も時々、自分の感情がわからなくなる。
己は女房役の右腕だと豪語していても、ヴェネリオに対する感情は親愛や敬愛だ。
マウロやツィオに関しては、それ以上の執着はなくらいの友情であるはずだ。
貴方に対する感情も、少なからず親愛の情くらいは持っているのだと思う。

では、自分の恋心とやらはどこにあるのだろうか。
もしかしたら、今まで一度もそのような感情など持ったことがないのかもしれない。
自分を第一に想ってくれる存在とは、一体、どのような人の事を指すのか、皆目検討もつかなかった。

―――それでも。

目が離せない人がいた。
好敵手と位置づけて、様々を見守っていた。
その時抱いていた感情を、一体どう名付けていいかは、これだけ語っていても理解ができないのだ。

自分のこととは、かくも難しい。

「わかったとしても、……今は俺しか触れる熱を伝えることはできないんだがな」

撫でていた手をそろりと沿うように下ろして、その背に回す。
引き寄せて、抱きしめれば死後の世界でも、熱くらいは伝えることができるだろうか。

不器用な自分でも、恋心とやらを語る事ができたならいいと、そう思った。
(-366) 2022/08/23(Tue) 1:15:28

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

「こんなに素直で優秀なんだから、
 さっさとマウロごと俺の部下にしておけば良かったな」

ツィオは嫌いだから放置だ。あいつは一人でなんでもする。


「部下になったらお前達を守るのは俺の役目になる。
 無茶さえしなかったら自由にしていい。

 普段はリックが出した指示をお前達に流して、
 無傷で終わったら俺が褒めるんだ。

 金の稼ぎ方まだ詳しくはしらないな?
 もう少しまともな仕事を斡旋してやる。
 それで出来たお小遣いでお前は好きな物を買う練習をするんだ」

つらつらと告げるのはもう無い未来。
そうであっただろう不明確な夢は信じるも信じないも自由だ。

「時間が余れば、こうして茶や菓子を嗜んで――。
 無いなら趣味でもストレス発散の方法でも、探すのを手伝ってやる。俺は時間があるときは暇だからな」

趣味は<kana 監視>覗き<kana>。ストレス発散に菓子を作ることを勧める程巫山戯てはいないが、きっと目の前のあなたなら何でも吸収するのだろうと思って、誰かの叱る声を脳裏に思い浮かべていた。
(-367) 2022/08/23(Tue) 1:15:42

【秘】 デッド・ベッド ヴェネリオ → Niente ラウラ

/*
趣味が覗き監視の間違いですね。
本当に監視カメラずっと見ている人なんです。
(-368) 2022/08/23(Tue) 1:18:39

【秘】 無風 マウロ → Niente ラウラ

運び込まれた君の元に、近付いてくる男が一人。
未だ顔色は良くないものの、無理しないのならと出歩く許可を貰って。
その顔を見ておきたくて、足を運んだのだ。

アウトローなマフィア、特にノッテのような個人主義の集団でも、ファミリーであったものの亡骸を綺麗にしてくれる人はいるものだ。
眠る君の傍に腰かけて、暫くその顔を見ていたことだろう。
いつものような不機嫌そうな表情ではなく、どこか寂しそうに眉をひそめて。

「……わざわざ死に戻ったっていうのに」
「お前は何でこうなってんだろうな。ヴェネリオも、リカルドもそうだ」

「いや……先にやられた俺の言えることじゃないな」

「伝えるべきことがあったんだ。上司として、俺が死ぬ前に」

ラウラ、と 初めて君の名前を呼んで。
その前髪に優しく触れた。
らしくないとは分かっていても、それを止める事は出来なかった。
(-411) 2022/08/23(Tue) 14:07:56

【秘】 無風 マウロ → Niente ラウラ

当然、返事はないし。
手に伝わる温度も、生者のそれではない。
形を整えるようにしたのなら、前髪から手を離して。

ふと、少し離して置かれていた 遺留品のショルダーバッグに目を向ける。
赤黒いものがこびりついて、元の色を覆い隠してしまっているそれに手を伸ばす。

「……何が好きだとか、何を持ち歩いてるだとか」
「結局、一度も聞いたことなかったな」

中に手を入れて、布に包まれた何かに触れる。
引き出して、開いてみれば。それは、"自室に置いていた写真立て"。
やっぱりこいつが持っていたのか、と視線だけを一度ラウラに向けて。

リカルドの手紙と、部屋を見た時からなんとなくわかっていた。
それがどういった意図だったのか、それまでは分からなかったけれど。

後ろの留め金に違和感を覚えて、フレームを外してみる。
変わらず入ったままの、3人の写真と、
見覚えのないメモ。


青年は黙って、そのメモに1枚ずつ目を通していくだろう。
(-430) 2022/08/23(Tue) 18:48:03

【秘】 Niente ラウラ → 名もなき医者 リカルド

ゆっくりと、頷いて。
さ迷っていた視線はまた貴方に。

感情とはままならないものだ。
だからこそいつかに捨ててしまった。
それでも探していたのは──ノッテ家族のおかげ。

抱くそれぞれの"好き"が。
同じである必要などないのだろう。
近くなった答えに、心が軽くなったような気がした。

その答えが相手と同じものでなくとも。
それが独りよがりと呼ばれても──ラウラの答えを探そう。


頭を撫でていた手が下りて、背に回れば。
僅かに首を傾けて。

口を開く前に──引き寄せられた。

大きな腕の中におさまる女は、目を見開く。
そのままほんの少し顔を歪めて、その背に腕を回した。

貴方達は不器用だ。とても不器用で。
それでもその中で欠落した者ラウラに多くをくれた。

そんな貴方達の幸せを願っていた。
…願っている。

叶わないことばかりでも、ずっと。──ずっと。


「…………"さみしい"です ね……」
(-434) 2022/08/23(Tue) 18:56:39

【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ

交わる指を見つめ、小さく吐息を零す。
それに含まれた感情の名前はまだ見つからない。
……それでも、今はそれでいいのだろう。

離れていく指のその全てを見届けて。
乱される髪に温かな感情を抱く。

「──…この命、家族ノッテのために。
裏切ることは、ありません」

いつものように真っ直ぐに見つめるのは。
感情が薄いなりの表現だ。

心からそう思っていることを、伝えるための。

拾われたあの日から、道連れになる覚悟は出来ている。
例えあの日にただ頷くだけの子供だったとしても。
心のどこかで、そう考えていたはずだから。

(-448) 2022/08/23(Tue) 20:10:14

【秘】 Niente ラウラ → デッド・ベッド ヴェネリオ

貴方の言葉は、夢物語だ。ない未来が描かれている。
それでも、どこかそれを現であればと願うのだ。

叶わないと知っていて。
それでも約束や願いを止められない。

だから。……だから。
ゆったりと頷いて、その夢物語を想像しよう。
信じるには難しく それでいて、優しい夢を──…。

「……趣味、は………分かりません。ですから、ヴェネリオ様と。
…………一緒に、探したいです ね」

貴方の趣味を知っても目を瞬かせるだけ。
それから、どんなものを見ているのか問いかけてみたり。

お菓子は頼まれれば作ろう。
上手く出来たら皆で分けて、そんな様子を眺めて。
叱る声に笑って、"たのしい"その日々を 過ごしていこう。

その夢に切なさを抱き、温かさを得ながら。
交じりあった熱を握りしめ また小さく吐息を零した。
(-449) 2022/08/23(Tue) 20:10:53

【秘】 名もなき医者 リカルド → Niente ラウラ

取り戻した感情は、まだほんの小さなものだったかもしれない。
まだまだ迷い子のように彷徨ってしまうのかもしれない。

それでもきっと、死んでしまっているとしても遅すぎることはないはずだ。

考える頭、心があれば、いつだって取り戻して良いもののはずだ。

それくらいの悔いがあるほうが丁度いい。
空の上から見下ろして、雨となる涙を流せるくらいのほうが、きっといい。

回された腕が、泣いているように感じて、
ぎゅ、と抱き寄せた手に、少しだけ力を込めた。

止まない雨はないのだから、いつだって泣いていい。

「あぁ、寂しい、な」

そう思うから、こうして熱を与え合うことができるのだ。
(-458) 2022/08/23(Tue) 20:44:10

【秘】 Niente ラウラ → 無風 マウロ

近づく足音に振り返る──訳もなく。
そこにあるのはただの器だ。動くはずもない。

貴方の声を死体は聞かない。
貴方の言葉を死体は聞けない。
名を呼ぶ声に──声を、言葉を……返せない。

触れる手も、何もかも 知ることなど出来ない。
それが死ぬということだ。ここには、何もない。

(-459) 2022/08/23(Tue) 20:47:31

【秘】 Niente ラウラ → 無風 マウロ

持ち歩いていたものは些細なものだ。
けれどここにあるのは、たったひとつ。

ならば他はどこに消えたのか。…死者は語らない。

ただ、そのたったひとつが守るべきものだった。
そのたったひとつを 届けたかった。

……なんて、それさえも理解は出来ないだろう。


フレームは、簡単に外れた。
そこにあるのは2枚のメモだ。

ならばそれを隠したものは誰か。

貴方はきっと知っている。名前も、あるし。
その文字を、見たこともあるはずだから。

小さめで、主張の少ない文字。
それぞれに書かれた内容は……違うもの。

勿論宛先も。……1枚は、届かないものかもしれない。

(-461) 2022/08/23(Tue) 20:48:20

【秘】 Niente ラウラ → 無風 マウロ

1つ目のメモは、貴方に向けて。
急いだようには見られない文字がそこに並んでいる。
そして、それをじっくりと書く時間はあまり無かったようにも。

ならばいつ書いたのか。……それも、語られることは無い。

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マウロ様

ラウラをお傍に置いてくださり ありがとうございました
ラウラはマウロ様の不器用な優しさが好きでした

ずっと お慕いしております

貴方に栄光と勝利が訪れますように

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…………。
……。

(-462) 2022/08/23(Tue) 20:48:48

【秘】 Niente ラウラ → 無風 マウロ

もう1枚も、宛名が記されている。
少しだけ 端がくしゃりと歪んで、折れていた。

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ツィオ様

ラウラは ツィオ様が好きです
あの日 貴方に触れたことに後悔はありません

幸せに なりたかった

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………………。
…………。

貴方がこの2枚をどうするか。
それは自由だ。

破いても、隠しても。燃やしても。
何だっていい。

咎めるものは誰も──いないのだから。
(-463) 2022/08/23(Tue) 20:49:22