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【人】 栄枯 プリシラ>>6:+7 ダーレン 「魔女の宴は夜更けでも行うけれど、 宴もたけなわ……って時にこそ、 やっぱり一段落つかせるものじゃない?」 適当に会話をしたり、料理を摘まんだり、 そんな最中でふと、ついさっき思いついたかのようなことを。 「あなたに言われて思いついたのだけれど、 そうね。あたし達二人いるのだから、 二人で社交ダンスでも何でもすればいいんだわ。 勿論、あなたが良ければ、だけど」 つい先ほど提示された時点で良いも悪いもないのだが、 お互いに背負うものが通じているから、念のため。 自分は勿論誰かと睦まじく踊った記憶なんてない。 (2) 2024/02/15(Thu) 12:24:01 |
【人】 栄枯 プリシラ>>3 シヴァ 「ああ、来てくれたんですねシヴァさん!」 裾の長いスカートを翻して振り向けば、 花弁の淡い光やランタンの灯りで背が照らされる。 広場を囲うように茂る緑、隔離された一夜の宴、 そこはまさしく魔女の住まう森の一風景のような。 「招待状を読んだのなら分かってくれてると思うけど、 一目見に来てくれただけでも嬉しいわ。 あたしがあたしとみんなの為に、 勝手にあれこれやってることだから……ま、でも、 色々な人の力を借りて、立派な会場に出来たのよねっ!」 腰に手を当てて胸を張る。こちらも至極素直。 そんな中で視線が左腕に向かって──二度見。 自分が格闘した、そこにあって然る腕輪の姿が無い。 「あー腕輪が外れてる!なんで……じゃなくて、 何とかして解法を見つけたかったのに……でもなくて! よかったじゃない!もしかして遅れた理由は、 その辺りに関係することだったりするのかしら」 (4) 2024/02/15(Thu) 19:16:35 |
【人】 栄枯 プリシラ>>6 シヴァ 「死に至る呪い、かあ……枯萎の極致、生命の終着点。 あたしが事の詳細も知らずに、 おいそれと解呪できなかったのも無理ないわね。 薬を持たせておいて本当に良かった……」 安堵の息。相談を貰ったからには助けになりたいもの。 にしたってそんな呪い、どんな悪意に触れたんだか。 「きっと……自分たちは嫌なことを沢山経てきて。 ずっと沈んで、落ちて──けれど何処かに底はあるもので。 これからは少しでも昇り調子ならいいなって思うの!」 「その為の一歩を踏み出した大魔女の活躍、 シヴァさんは見逃さないでいてくださいね?」 大魔女だから、きっと一人でもハッピーは十分に育める。 それでも、感化された人や、 これまで繋いだ縁が支えてくれるのは嬉しく思うのだ。 また背を向け、顔だけを向けて笑うその中心には、 聖杯の痣が爛々と光っていた。 #パーティ会場 (8) 2024/02/16(Fri) 11:10:36 |
【人】 栄枯 プリシラ>>7 >>9 ダーレン 小粋な呪文も、変身バンクもここにはない。 でも、素敵な魔法だけは確かに世界に広がっている。 蕾がひらくように蔦が退けば、 やはりそこには花の魔女がおかしそうに笑っていた。 「あなたにも……少しでも、 あたしの魔法を分けてあげられたらって思って」 鐘形の花弁をひっくり返したかのような白いドレスを纏い、 背中では祝福の証が堂々と光を放つ。 風を受けてはスカートが広がり、一足早い春の訪れのように。 「さあ──手を取って! あなたは魔女のパーティの立役者。 上手な踊り方を、ここで教えてあげるっ!」 どんなに寒い時の流れの中だろうと、笑顔を咲かせる。 それはその女≠ェ、最も得意としている魔法だった。 #パーティ会場 (10) 2024/02/16(Fri) 15:50:48 |