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名前 | ID | 生死 | 勝敗 | 役職 |
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神官 ウェールズ | master | 襲撃死 (2d) | 敗北 | 村人陣営:村人 村人を希望 |
聖女 リッカ | oO832mk | 呪詛死 (7d) | 敗北 | 蒼月教会:聖女、宝玉 聖女を希望 |
宝石集め カリナ | toumi_ | 襲撃死 (4d) | 勝利 | 裏切りの陣営:魔術師、宝玉 魔術師を希望 |
彼方にのぞむもの シヴァ | 66111 | 処刑死 (5d) | 敗北 | 龍人族:遊び星、宝玉 遊び星を希望 |
薄荷 アンジュ | eiya | 処刑死 (7d) | 敗北 | 叢魔陣営:波魔、宝玉 波魔を希望 |
栄枯 プリシラ | backador | 襲撃死 (5d) | 敗北 | 村人陣営:共鳴者、宝玉 共鳴者を希望 |
掃除屋 ダーレン | otomizu | 呪詛死 (5d) | 敗北 | 村人陣営:暗殺者、宝玉 暗殺者を希望 |
仕立て屋 エリー | akoris | 処刑死 (4d) | 敗北 | 村人陣営:魔女、宝玉 魔女を希望 |
遊蕩 ディルク | sinorit | 生存者 | 勝利 | 妖精:鋼鉄人形、宝玉 鋼鉄人形を希望 |
温室 マーサ | Amanoma0416 | 処刑死 (3d) | 敗北 | 人狼陣営:堅狼、宝玉 堅狼を希望 |
寡黙 エミール | eve_1224 | 生存者 | 勝利 | 妖精:樹木子、宝玉 樹木子を希望 忠誠★ディルク |
白昼夢 ファリエ | shionsou | 恐怖死 (4d) | 敗北 | 蒼月教会:諜報員、宝玉 諜報員を希望 |
番犬 グノウ | reji2323 | 処刑死 (6d) | 敗北 | 村人陣営:共鳴者、宝玉 共鳴者を希望 |
小悪魔 ロキ | 7_hertz | 呪詛死 (3d) | 敗北 | 人狼陣営:皇狼、宝玉 皇狼を希望 |
【人】 薄荷 アンジュ「お、おぉぉ……」 己の腹が淡く光っていた。 教会から広めるよりも前に、ついに己にも祝福が宿ったのだと自覚してうち震える。 こんなどうしようもない己でも、確かに祝福は得られたのだと。 消えるという噂の憂き目にも合うことはない。これが病だと嘯いたこともある。 それでもこうして己の身に降り注げば、歓喜するのがこの世界の住人だろう。 祝福の言葉と共に、己を労うような言葉すら聞こえかねないほどの荘厳な音に。 己はただ気恥ずかしそうに人々に祝われていた。 (0) 2024/02/14(Wed) 21:46:15 |
【秘】 遊蕩 ディルク → 宝石集め カリナ>>6:-81 カリナ 「………カリナちゃん、知ってたっけ」 「僕には兄が 2人 いるんだ」眉を顰める様子を見て、どう話をするかと迷うよに。 詳しいことは言えない、言ってはいけない。 それが約束だから。それは、制約だから。 「どちらも優秀で、僕なんかじゃ追い越せなくてね。 ………だから足を止めて、自由に生きてきた」 追いかけることも、追い越すことも目指さず。 それが自分にとっての最善だと楽をしてきた。 「そう生きてたらさ、何をしたいとか特に思いつかなくて。 いつまでもふらふらとしちゃってさ」 「それがもう何十年も続くと悟っちゃうんだよね」 「僕はどこにいてもこのままなんだろうなって」 野望だとか、夢だとか、深いものはここにはない。 誰よりも浅い理由の中にいる、のだと思う。 それでも、旅を──いつかの世界に帰りたいとは、願っていた。 心をこの世界に残さぬように。 道を決めずふらふらとしていたもうひとつの、理由。 「そんな訳で、好きに言っちゃっていいよ」 「…好きな人が出来たらしいとかさ、最もらしいよね」 (-0) 2024/02/14(Wed) 22:21:26 |
【人】 遊蕩 ディルク>>6:11 エミール(5日目続) 問いかけに、突然何をと男の瞳が丸くなる。 潰せるのなら、 「……………、どうだろうね」 ……それを、選ぶことさえ迷ってしまう。 そんな男だからこそ、選ばれることがないのかもしれない。 何も成さず、成せず、生きているからこそ。 「………ま、考えておくよ」 「気が向いたらまた夜に、それくらいのノリでさ」 迷ってばかり、決めることから逃げているが。 他者に手を引いて欲しい……という訳でもない。 だからこそ、その選択にYesもNoもつけがたく、 だからこそ、曖昧に応えを返すのだった。 「…さてと、それなりに気持ちも落ち着いたし。 何にしても一旦、帰るとしようかな」 「逃避、付き合ってくれてありがとね」 (1) 2024/02/14(Wed) 22:49:58 |
【秘】 寡黙 エミール → 遊蕩 ディルクアンジュの痣が光ったとのお触れと、祭りの終了の予告。 気の毒そうな声。 それを聞きながら、痣の光らなかった男はぽつりと呟く。 「……終わったな」 ――二人で現実逃避したその夜。 話していたとおりに落ち合って、力を授かった視線で絡み取り。 ……結果予想外のことが起きていた。 ……痣は光らなかった。 いや、それだけなら別にありえることではあったが。 何故か、隣に立つ男と妙な絆めいたものが繋がってしまったのだ。 「痣が光らなかったのは俺達だけか……」 つまり、彼の選択肢は奪えなかった。 自分の選択肢も……なくならなかった。 「俺達だけ、……選択をしなきゃいけないということだ」 帰るのか、帰らないのか。 これは選択することをここまで避けていた二人への、神の導き。 あるいは神の試練なのだろう。 (-1) 2024/02/14(Wed) 23:51:46 |
【秘】 掃除屋 ダーレン → 宝石集め カリナ「よっぽど酷いんだろうな、そいつは」 冗談交じり。 あなたとの会話は、一度だって空気が悪くならないまま終わっていくのだろう。 むやみやたらに敵が出来ないのは、こちらにとっても好都合であるし。 祭りに変な空気を持ち込むことにならないのも大きいだろう。 「……そういうもんか」 押し付けられるエゴを突っぱねることも出来ただろうが。 やはり、負い目はあったのだろう。一旦はそれを受け止めることとして。 「ここにいる内は、……まあ、空いた手くらいなら貸してやるよ」 結局は、ここにお互い居ることとなったのだけれど。 この時は一時の口約束。 「なんか聞こうかと思ったけどな、パン屋に頭が持っていかれそうだ」 ちゃっかり、焼き立てが出る時間も聞いてしまったりして。 あなたとの邂逅は一度区切りを迎えるだろう。 まだまだ祭りは続くのだから、いつだって会える。惜しいものでもないと、軽い調子の別れになったはずだ。 (-2) 2024/02/15(Thu) 1:17:11 |
【人】 栄枯 プリシラ>>6:+7 ダーレン 「魔女の宴は夜更けでも行うけれど、 宴もたけなわ……って時にこそ、 やっぱり一段落つかせるものじゃない?」 適当に会話をしたり、料理を摘まんだり、 そんな最中でふと、ついさっき思いついたかのようなことを。 「あなたに言われて思いついたのだけれど、 そうね。あたし達二人いるのだから、 二人で社交ダンスでも何でもすればいいんだわ。 勿論、あなたが良ければ、だけど」 つい先ほど提示された時点で良いも悪いもないのだが、 お互いに背負うものが通じているから、念のため。 自分は勿論誰かと睦まじく踊った記憶なんてない。 (2) 2024/02/15(Thu) 12:24:01 |
【秘】 飄乎 シヴァ → 掃除屋 ダーレン>>6:-93 「腕輪外れて心配ごとがなくなりましたァ〜〜〜!! 悪夢続きだったけども〜〜〜う見ンくてすみそ〜〜〜〜」 喜びようと全体的な気の抜け方からすると、彼は呪いの内容を知っていたのかもしれない。 余計な心配をかけるものではないからと、知らないフリをしていたのもまぁ頷けるだろう。 流石に死ぬ呪いだとは、彼の見せていた態度からはすぐには浮かばなかったかもしれない。こうして話していても、別のことをミスリード先にしている。どうにも仕方のない、見栄っ張りな奴だ。 「ああゴメンネ俺ちゃんのコトはいいんよ マジ憂いなく解決したから。兄貴のご用事な〜ァに?」 (-3) 2024/02/15(Thu) 13:13:28 |
【秘】 寡黙 エミール → 白昼夢 ファリエそれは祭りも終盤のある時間。 聖女に会うその前に、あなたの姿を探している。 これまで、あなたの姿を探すのに苦労したことはなかった。 孤児院に行けば、探さずともその姿を見ることが出来たから。 でも今は違う。 人の群れをかき分けるようにして歩いて、あたりを見回す。 他人の視線など気にもしない。 むしろ祝福の声に反応するかのように視線を動かして、貴方の姿をみつけるのだろう。 「――――」 これまで男は、貴方の名を呼んだことがなかった。 貴方だけでなく、誰の名も。 「…………ファリエ」 少しばかり、むず痒い。 (-5) 2024/02/15(Thu) 14:14:40 |
【人】 飄乎 シヴァ>>プリシラ 「あ、すごい華やか。パーティーらし〜〜〜」 夜も深まった頃、彩られた広場に男は足を運んだ。魔法の明かりか光だけの炎か、きっとそうしたものも灯り、日中よりも幻想的な光景を見せていることだろう。 目的の人物を見つければ、招待状を持ったままの右手を振って近付いてく。 「御機嫌ようプリシラ嬢? ご招待アリガト〜〜! 大分遅くなっちゃったしちょっとしか居られンけど まだやってる内に来られて良かったワ、すげェね会場」 そんな素直な言葉があなたに渡された。彼の側だけ少しぎこちなかった数日前の別れ時よりも、ずっと元気で調子も良さそうだ。 気にしたのなら、彼のコートの左袖の下に腕輪がないことに気付くだろう。 (3) 2024/02/15(Thu) 15:05:38 |
【人】 栄枯 プリシラ>>3 シヴァ 「ああ、来てくれたんですねシヴァさん!」 裾の長いスカートを翻して振り向けば、 花弁の淡い光やランタンの灯りで背が照らされる。 広場を囲うように茂る緑、隔離された一夜の宴、 そこはまさしく魔女の住まう森の一風景のような。 「招待状を読んだのなら分かってくれてると思うけど、 一目見に来てくれただけでも嬉しいわ。 あたしがあたしとみんなの為に、 勝手にあれこれやってることだから……ま、でも、 色々な人の力を借りて、立派な会場に出来たのよねっ!」 腰に手を当てて胸を張る。こちらも至極素直。 そんな中で視線が左腕に向かって──二度見。 自分が格闘した、そこにあって然る腕輪の姿が無い。 「あー腕輪が外れてる!なんで……じゃなくて、 何とかして解法を見つけたかったのに……でもなくて! よかったじゃない!もしかして遅れた理由は、 その辺りに関係することだったりするのかしら」 (4) 2024/02/15(Thu) 19:16:35 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール「ん……?」 真白の雪が道行く人の髪に絡めとられ、街灯を反射して煌めている。 クライマックスを引き立てるような世界。 祭りの熱気はまだ冷めやらぬ大通りに女は居た。 何をするでもなくぼんやりと天から降り注ぐ雪を見ていたようだ。 彼女の色素の薄い亜麻色の髪も例に漏れず、雪に馴染んで透き通って見える。 変わらないうなじの痣も、どこか幻想的に存在を主張していた。 「エミール。 どうしたんですか?名前なんて呼んだことありましたっけ」 あなたに追いかけられてから数日。 あれから怯えた姿は鳴りを潜めていた。 今日はあてどなく祭りの雰囲気に身を任せていたところ。 名を呼ばれて振り返って小さく手を振りながら近づいた。 孤児院ですら名前を呼ばれることは皆無であり、唯一とも言える知り合いのあなたが初めて名前を呼んだのならすぐに気づいた。 はっきりしない呼び方はあなたらしくて。 ちょっとだけ可愛げを感じたのは黙っておいた。 「……あ。当ててあげましょうか。 宿題を持ってきてくれたんでしょう」 (-6) 2024/02/15(Thu) 20:45:50 |
【秘】 遊蕩 ディルク → 寡黙 エミール>>-1 エミール 帰りたい理由があった。それが些細だとしても。 だから、本来であれば今の状況を喜ぶべきで。 迷いなくひとつを選べばそれでいいはずなのに。 立ち止まって、俯いて、動かずにいる。 「……運がいいのか、悪いのか。分かんないな」 選択の話。詳細は語られずともなんとなく、 貴方が転生者であるのかもと、少し。 …だとすれば、今の境遇は必然的なものなのだろうか。 妙な縁で繋がり、こうして隣にいることは。 「………あー、」 「……どうしようかな、ほんと」 「結局、こうなっちゃうんだな」 いっそ、選択なしに帰してくれたなら。 考えなくてよかったし、楽でいられたのに。 心はここに残さないって決めたのに。 (-7) 2024/02/15(Thu) 20:54:47 |
【人】 飄乎 シヴァ>>4 プリシラ 「人望〜! いやプリシラ嬢のお人柄見たら納得だけどサ。 気分だけならフル参加だったんよ俺ちゃんも」 並々ならぬ事情故に今に少し顔を出す程度にはなってしまったが、本当ならもっと早くに足を運びたかったのだ。 「兎角うんその辺り〜、お騒がせしました。 まだ全部じゃないけど数日中には マジなんも心配要らンくなる見込みです」 「あ、まずあの腕輪の呪いって死ぬ呪いだったンよね。 外れたら外れたで組み合わせで死ぬバステが掛かってェ。 その片方はこの前もらった薬で治りましたアリガト〜〜」 腕輪の制作者の殺意がすごい。曰く、直接的に死を招く方は薬で治っており、もう片方の補助的な方は言った通り数日中に治せる程度らしい。 死ぬ夢を見ていること。夢が恐ろしくておかしくなったこと。他の要素も合わせて考えれば、あなたのもとを最初に訪れた時から、彼は呪いの内容を知っていたのかもしれない。 当時には彼の、わからないけどなんとかなるなるのテンションで流されることになっていただろうが。 → (5) 2024/02/16(Fri) 0:15:20 |
【人】 飄乎 シヴァ>>4>>5 プリシラ 「俺ちゃんサ〜、腕輪が外れたの自体は 聖女様のおかげかな〜って思ってンよ。 痣光るのと多分一緒にだったからご祝福パワーなんだワ」 んべ、と舌を出す。彼の痣はそこで光り輝いていた。舌はほどなくしてしまわれ、言葉が続けられる。 「なんだろね、お手紙読んで、俺ちゃんも別に 後ろ向きではいてないよ〜、ってのを伝えに来ました? ちゃんと覚えときますよ大魔女プリシラ様〜!ってね!」 あなたもきっと帰りたい人だったのだろうな。でなければ、ああした言葉はそう出てこない。意図をなんとなくは理解した上で、共感を示しに。 己の共感ひとつがなくとも、あなたの心構えは変わりやしないだろうが。それでもないよりはある方が、あなたのハッピーは増えてくれると思うから。 (6) 2024/02/16(Fri) 0:16:04 |
【人】 栄枯 プリシラ>>6 シヴァ 「死に至る呪い、かあ……枯萎の極致、生命の終着点。 あたしが事の詳細も知らずに、 おいそれと解呪できなかったのも無理ないわね。 薬を持たせておいて本当に良かった……」 安堵の息。相談を貰ったからには助けになりたいもの。 にしたってそんな呪い、どんな悪意に触れたんだか。 「きっと……自分たちは嫌なことを沢山経てきて。 ずっと沈んで、落ちて──けれど何処かに底はあるもので。 これからは少しでも昇り調子ならいいなって思うの!」 「その為の一歩を踏み出した大魔女の活躍、 シヴァさんは見逃さないでいてくださいね?」 大魔女だから、きっと一人でもハッピーは十分に育める。 それでも、感化された人や、 これまで繋いだ縁が支えてくれるのは嬉しく思うのだ。 また背を向け、顔だけを向けて笑うその中心には、 聖杯の痣が爛々と光っていた。 #パーティ会場 (8) 2024/02/16(Fri) 11:10:36 |
【秘】 寡黙 エミール → 白昼夢 ファリエ揺れる亜麻色の髪から漏れ出る痣の光が、舞い散る六花を照らしている。 振り返った柔らかい表情に、なにか一つ乗り越えたようなすっきりしているように思えて、ひとつほっと息をついた。 「え……と」 名前を呼ばないのには理由があった。 繋がりをできる限り、持ちたくなかった。 愛着も執着も、持ってしまうと離れがたくなるとそう思っていたからだ。 それをどう言ったものかと、言葉に詰まる。 視線を少し泳がせて、やっと、こくりと頷いて。 「そう……宿題、持ってきた」 懐かしい。 自分でない自分だった頃は、毎日のようにやっていた単語に口元を緩めた。 「俺……、聖女と話したよ。 随分自分勝手で、強引で……でも、すごく寂しがりやだ。 アンタはそれを、どう思う?」 (-8) 2024/02/16(Fri) 14:39:31 |
【秘】 寡黙 エミール → 遊蕩 ディルク>>-7 ディルク 「いいんだろ。一応」 選ぶことすら出来ないよりは、多分。 ……なんて、話してもないのに互いに自分たちが同じであることを断定しているかのよう。 心の置きどころがないのなら、置きどころを一つにしてやろうと思ったのだが。 ……何故か、自分との間に繋がりが出来てしまったがそこはそれだ。 「ひとつだけ……教えれることがある」 「もし……今を捨てたとして……そして得るものはない」 「全部元に戻るだけだ、元のところに……」 ルールがある以上直接的な言葉を用いることは出来ないが伝わるだろうか。 つまりは、元の世界に戻る場合。 ――死んだであろう時間に戻るということ。 「……アンタは、ここに残るものは何もないのか。 …………俺は、ある」 自覚してしまった、執着心。 (-9) 2024/02/16(Fri) 15:08:19 |
【人】 栄枯 プリシラ>>7 >>9 ダーレン 小粋な呪文も、変身バンクもここにはない。 でも、素敵な魔法だけは確かに世界に広がっている。 蕾がひらくように蔦が退けば、 やはりそこには花の魔女がおかしそうに笑っていた。 「あなたにも……少しでも、 あたしの魔法を分けてあげられたらって思って」 鐘形の花弁をひっくり返したかのような白いドレスを纏い、 背中では祝福の証が堂々と光を放つ。 風を受けてはスカートが広がり、一足早い春の訪れのように。 「さあ──手を取って! あなたは魔女のパーティの立役者。 上手な踊り方を、ここで教えてあげるっ!」 どんなに寒い時の流れの中だろうと、笑顔を咲かせる。 それはその女≠ェ、最も得意としている魔法だった。 #パーティ会場 (10) 2024/02/16(Fri) 15:50:48 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール「やっぱり。 お祭りも終わる頃だからそろそろかなって思っていました」 回り道をするような間をじっと待って、頷いたときに相槌を打つ。 その逡巡に込められた想いをまだ知らないけれど。 あなたのことだから脈絡もなく呼んだ訳ではないのだろうと踏んでいた。 ふっと浮かべた笑みはあの日張り付けた作り物ではない自然な笑み。 あなたが感じたように、憑き物が落ちたような様子は確かだった。 細めた瞳に舞う六花がそうさせるのかもしれない。 「……聖女様と?」 驚きに目をまんまるに開いて、明後日の方へちらり。 すぐに戻ってあなたを見た。 「どう思うと言われても、エミールがそう思ったなら間違っていないと思いますよ。 あなたって……ほら、よく人の事を見てるから。 こんなにたくさんの人の痣が光ったのもきっと寂しがりな所為だったのかもしれませんね」 否定も肯定もしない。 人差し指は口許で幾度か跳ねて、頬の横。 「私がどう思おうともう、何も変えられませんし。 だからやっぱり、どうとも言えません。 聖女様は聖女様。それだけ。そのままに思います」 「エミールは聖女様がそうだって思ったら、何か変わりましたか?」 (-10) 2024/02/16(Fri) 20:39:48 |
【秘】 掃除屋 ダーレン → 飄乎 シヴァ>>-3 「良かったじゃねえか」 「寝不足解消で、いつもより落ち着けるようになるといいな」 生来のものであれば、変わりはしないだろうが。 そんな軽口をはさんで。 どんな呪いであったとしても、解けたのなら追求はしまい。 どうせ魔力のからっきしな自分ではどうしようもなかったろうし。 今度会った時にまた酒でも奢ってやるか、なんて思って。 「……あー」 「祭り。やるんだってよ。 花の魔女様が準備してる。寝て、起きたら来いよ」 そんだけ。 祭りなんて、といったその口で。とは思うのだけど。 (-11) 2024/02/17(Sat) 0:23:56 |
【秘】 遊蕩 ディルク → 寡黙 エミール>>-9 エミール 間違いなく、あの日に生きていた己にとってはいいことで。 この世界に反し幸福だと叫ぶ方が正しいのだろう…とは。 しかし、 しかし、それを迷いなしに吐き出すには、 ここでの生活が長すぎたのだろう、きっと。 元の世界の齢はとうに、超えてしまった。 「……なにそれ、」 「そんなの…、……当たり前の話だろ」 「得るかどうかじゃない。…元に戻れるかどうかだった」 それで、元に戻ってどうするか。 どの瞬間に始まって、終わるのか。続くのか。 知りはしないが、そうなることが本来は自然で。 分かっているのに、やはり迷うのは。 「…別に、少しだけだよ」 「……楽しい時間は確かに、あったし」 1人と長く交流が続いたり、 とある人間のこれからを見てみたかったり。 自分でも意外な感情が確かに、そこにあった。 …もっと、虚ろであれば楽でいられたろうに。 (-12) 2024/02/17(Sat) 0:28:18 |
【人】 掃除屋 ダーレン>>9 >>10 プリシラ 「………」 愛した女が死んでから、ずっと。 自分はこれから幸せになる資格はない、そんなことは出来ないと思っていた。 時間を置いても、その気持ちは消えることなく。 今この時まで、膨らんでいたものではあったのだけれど。 「おまえほどの魔女がそう言うなら、そうなのかもな」 目の前で鮮やかに咲く花を見ていると。 信じてもいいと、思えるのだ。 もう、貰ってるよ。なんて言葉にはしなくとも。 輝くようなドレスを身に纏うあなたを見る目が細まって、自然と口元が弧を描く。 パーティ用のタキシードはなくとも、表情だけはパーティを楽しむようなそれに見えるだろうか。 「お優しくて偉大な魔女に、俺からの贈り物だ。 オレンジには白が映えると言ったが───魔女には黒も良く映えるだろ」 黒いカラーと、ガーベラの花を三つ編みにそっと挿し込んだ。 あの時のリンドウが残っているのなら、白の傍に黒が並ぶ形になっただろう。 そうしてから、改めてあなたの手を取るのだ。 もう遠慮も、躊躇も見せなかった。 #パーティ会場 (11) 2024/02/17(Sat) 4:23:58 |
【秘】 寡黙 エミール → 白昼夢 ファリエ>>-10 ファリエ 「いや……何も変わらない。 会ったとはいっても、全部夢だったと言われてもおかしくないし……顔はどうしたって見えなかった」 あなたの問に、軽く首を振った。 顔は見ることは出来なかったが、それでいいと思ったのだ。 自分は聖女に力を与えられたし、願いを叶えてもらえる。 所謂お気に入りの一人といったところなんだろう。 あの時言葉をかわしたのが本当は聖女じゃなかったとしても、全てが只の作り話だと思われても構わない。 大事なのは、夢の出来事も全て含めて、答えを決めたということだけ。 その、答えは――― 「実は……俺、死んだかもしれない両親に会えるんだよ」 「その……資格がある」 「でも、それを受けちまったら……アンタにも、子どもたちにも、二度と会えない」 遠い遠い場所に、行ってしまうから。 言い方は少し抽象的になってしまったが、意図はきっと伝わるだろう。 あなたの反応を伺うように、じっとその瞳を見つめて返した。 (-13) 2024/02/17(Sat) 20:07:53 |
【人】 飄乎 シヴァ>>8 プリシラ どんな悪意に触れたんだか。彼はそれをあなたには話しておきたいと考えている。そうする責任があると思う程度には、あなたには心を砕いてもらった。 が、説明しようとすると長くなるし、この華やかな空気にそぐわない話をすることになるから、それ自体は遠くない内にまた折を見て話されるのだろう。 「隠してたのとか怒られに来たとこあるンに全然気配もないし解決を喜ばれているのが100で俺ちゃん浄化されて溶けそ、 あーーー眩し〜〜〜〜!!! 黒眼鏡越しでも眩しさに目を焼かれる真似を大袈裟にして。それからよいしょと向き直る。 「まぁそうね、 落ちて落ちての底はあるって思うよ俺ちゃんも。 今回の腕輪周りの色々って大分底寄りだったと思うワ」 これで今彼は本調子ではないが、実際その通り底から上がって来てる気概でいる。絶望感は全くない。今に帰れなかったのだって、悪いことだらけではないのだ。 「うん。こうしてちょっと足伸ばして来られるところに いる内は見逃さねェ気でいてるねプリシラ嬢の活躍」 絶対見逃さないと言えないあたりは、変わらないところは変わらない。それでも彼なりに真摯に言葉を返した。 → #パーティ会場 (12) 2024/02/17(Sat) 23:42:13 |
【秘】 飄乎 シヴァ → 掃除屋 ダーレン>>-11 「前は寝不足じゃなかったから寝不足治ったら ソレはもういつも通りに戻るだけじゃん??」 通信の向こうでも普段通りにオーバーにリアクションをしている光景が浮かぶような声の勢いだ。 「あ、魔女様のヤツ招待状割とさっき気付いてて 間に合わんか思ってたや、真夜中でもやってそォ〜? ちょっち顔出すンくらいはするかな」 「てか全然他のコト言われるンか思ってたよ俺ちゃん。 ソレ兄貴が元から言うの考えてたご用事ってコトに しちゃっていいの? 俺ちゃん今が特別親切なだけだから、 あとはたぶんあんまり聞かねェよ?」 ほ〜〜ら何かあるなら今の内〜〜♪、なんて囃し立てている。本当にお酒入っていないんですよね? ふざけているようだが、あなたが何を言うにせよ重くとらえすぎなくていいという、彼なりの意思表示だ。 (-14) 2024/02/17(Sat) 23:43:33 |
【秘】 宝石集め カリナ → 仕立て屋 エリー>>6:-87 「……ん? あら、そう。 長い髪なんだから男でも女でも似合うわよ」 はて、もしかしてと。 なにかまだ大切なことを気づけていない気がすると首を傾げたが、それが自分から思い当たるのはもう少しあとになりそうで。 「情報屋らしいのは間違いないかも。 商売は手探りで物騒なことは不得意だったから。 だから色々大変だったのだけど……」 「え、パートナー?」 「きゅ、急にそんな事言われても。 嫌ではないけど気恥ずかしいわ! 告白なんて言葉使うからびっくりしたじゃな、」 同じ目的を持った仲間がいて、それを目指すことは幸福だ。 それでも、ほんの少しこの世界に後ろ髪を引かれるような気持ちは残っていて。帰りたいこの気持ちがいつ何かで上回るかわからないから。 「えーと、その、協力はするわ。 私もあなたの助けになりたいし世界を渡る方法は探したいから。 でも他にも当てがあるし、二人きりじゃなくて済むかも、案外早く早く見つかるかもしれないし遅いかも」 → (-15) 2024/02/18(Sun) 1:25:53 |
【秘】 宝石集め カリナ → 仕立て屋 エリーもしかしたら一生。 この未練がなくなる日は訪れないのかもしれない。 「だから」 「利益も忘れて気を抜く時間をあげる仲になってあげるわ」 必ず帰りたいと根を詰めてばかりでは互いに辛いだろう。 こうしてのんびり話したり、あなたに服を見繕ってもらったり、きっと短くはないこの世界を少しでも憂いなく過ごせるようにと。 「ありがとうエリー、是非これからも頼りにさせて?」 (-16) 2024/02/18(Sun) 1:26:50 |
【秘】 寡黙 エミール → 遊蕩 ディルク>>-12 ディルク 「まぁ……流石に全部そのままってわけじゃないとは思うんだけどな」 死んだ体に戻りましたなんて言われてもお粗末な話しだ。 自分の場合、家族も皆一緒に乗っていた10歳の体にだ。 そこに24になった意識のまま戻って、天涯孤独になってしまったとしたら……。 そう考えるとゾッとするものがある。 彼らの無事を祈っているけれど、無事でない可能性が限りなく高い。 そんな事故だった。 「だけど、それだけじゃないんだ。 迷うのは、それだけじゃない……」 目に浮かぶのは、これまで関わってきた人たち。 あの日掴んだ物を、離したくないと思ってしまった。 「俺も楽しい時間が、あった。 ここに残して消えたくない……そう思う自分は、薄情なのかどうか……随分考えた」 何度もごめんなさいと、つぶやいた。 (-17) 2024/02/18(Sun) 1:46:50 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール>>-13 「そうですか……」 聖女の事をどう思っているか。 痣を持つ者達はそれぞれに想いを抱えているだろう。 帰りたいと願う心と同じように、帰らないでと願う心もある。 それをあなたが知っているのかは分からないけれど。 帰れなくなった転生者は少なからず彼女を疎んでいるのではないだろうか、と。 己の経験に基づいて思ってしまったものだから、あなたが抱える元の気持ちがどうであるかに掛かっていた。 それはあなたの答えとして聞けるだろう。 「あなたが天秤にかけられなかったのはその二つだったんですね。 こういう時優しいって言うんでしょうか? だってエミールの両親は代わりが居ないでしょう。 孤児院の 子供達 はそうじゃない。一緒に遊んだあなたならよく知っているように、みんな何処にでもいる普通の人間ですよ」 そこには女自身も含まれていた。 しかし、ファリエにとっては数少ない知人であり、この祭りに際して関わった時間が無為だったと言いたいのではない。 単純な勘定。どちらがより特別かという、簡単な計算。 展示物には触れてはならないのと同じ。だから手を後ろに回して客観的に述べる。 「だから……だから、もったいぶらないで言っちゃってください。 あなたが何を手に入れて何を手放そうと恨んだりしませんから」 行かないで、なんて。特別でもないのに口にできない。 (-18) 2024/02/18(Sun) 10:05:47 |
【秘】 宝石集め カリナ → 飄乎 シヴァ>>6:-89 >>6:-90 「……そ」 自分ともう一人を色で分けてみているあなたは、いつかの奇想天外な未来を平気そうに言っている。 「なによそのおとぎ話みたいないい方。 普通じゃないのわかってるくせに。 私たちが仲が悪かったらどうするのよ、後先考えないっていうか……変な人」 「言いたいことはわかったわよ、提案自体もおかしくないんじゃない? たぶんね」 それら全ての解決ではなく、大事なことを後回しにするような不可思議な案だ。 帰れたら一番いいのに、別のことなど優先する時間なんてないだろうに気を配ってくれるのは何故だろう。 勿論、あなたは楽でもないだろうに。これは準備とかの意味でだが。 → (-20) 2024/02/18(Sun) 13:14:55 |
【独】 宝石集め カリナ自分の意識や好み色々なものがこの体の記憶と違うことがわかって数日。 私はこの体の持ち主にすべての意識と記憶を与えようとしていた。 うまくやると思ったわ、この体の子には違う人生を送っていた記憶がある人間として前向きに過ごしてもらうの。 未練もなく、"正しく未来"を見て、帰りたい世界はここだと言えるようなそんなカリナになろうとしていたのに。 「私間違ってなかったと思うのに」 大切な友達や家族の顔が思い浮かぶ、それは自分のもので他人のものであるような感覚と常にある。 素直に享受することができないのならこの違和感を消してしまえば良い。 記憶の整理をすることに躊躇をしていなかったからこそ驚いて、シヴァの提案には驚いてまるで自分がカリナであっていいのかと思ってしまった。 死ぬつもりなんてなかった、まだ帰りたい気持ちは残ってる。だからその時まで眠って耐えて、優しい時間が訪れるのを待とうとしていたの。 大丈夫、いつかのわたしは帰れる。 信じてやまなかったのに突然叩き起こされてしまうのだもの、本当に困ったものね。 (-19) 2024/02/18(Sun) 13:16:01 |
【秘】 宝石集め カリナ → 飄乎 シヴァこんな現実とは思えないような遠く離れた空の下。 物語をかたどったようなこんな世界で、本当の私をちゃんと見てくれる人ができるというのならどんなにいいことか。 思わなかったこともない、なのにこんなに簡単に言いのけられるとちょっと拍子抜け。 これがゲームのやりこみ度の違いというものなのかしらね。 「まったく。これから大変になるわね、シヴァ」 その普通がどれほどのものかわかっていないでしょう。 作った物を褒められたときも、大切にされたことも、口に出してもいない心を掴まれた瞬間も。 「ちょっと外に行きたくなってきた。 ついでに前金として食事買ってきてあげる。 それまで一眠りしていなさい、あなた思ったより弱いんだから」 ベッドから立ち上がって背を向ければ部屋の扉までまっすぐ向かっていく。 あなたの腕輪をくるりと指で回しながら口元を緩ませて、交じるのは呆れを含んだ楽しげな音だ。 「まだまだ解決することはたくさんだし。 これからも死なないように手伝ってあげるよ」 嫌な気分でも思い出す顔に一人が浮かぶこの気持ちかんて、絶対にあなたにはわからないんだわ。 (-21) 2024/02/18(Sun) 13:28:57 |
【秘】 遊蕩 ディルク → 寡黙 エミール>>-17 エミール 「…全部そのままの方が幸せかもね」 独りになるくらいなら、いっそ…と。 そう願わずにはいられない状況の人間もいるのかも。 それこそ、貴方のような。 貴方の告白を黙って聞きながら、 街の喧騒をどこか遠くのもののように感じて。 「…別に、薄情とは言えないでしょ。 ここで育んできたものがあった。それだけの話」 それを罪だと呼ぶ人間はきっといない。 だから、苦しむ必要はない…のだと思う。 それでも本人からすれば考えることをやめられないだろうが。 「……それで、結局どうするの」 「選択、決められそう?」 「後悔少なめで、さ」 (-23) 2024/02/18(Sun) 14:53:13 |
【秘】 仕立て屋 エリー → 宝石集め カリナ>>-15 >>-16 「そういうのじゃなくて……まぁいっか。 それじゃあこれからはカリナの物騒なこと担当で。 って、やらない方がいいんだろうけどさ」 自分の気恥ずかしさを隠すために、冗句を交えて。 「他の人も協力してくれるなら確かに早そうでいいね。 早ければ嬉しいけどまぁ……」 (-24) 2024/02/18(Sun) 19:43:11 |
【秘】 仕立て屋 エリー → 宝石集め カリナ「遅くても、カリナがそう言ってくれるなら我慢できるかも。 気を抜いて、曝け出せる仲になってくれるならさ」 そんなに早く帰られるとは思っていない。 けれど、こうして仲良く楽しく過ごせる相手がいると、自分を苛むモノをいくらか軽くしてくれそうだ。 末永く……なるかはともかく、帰る、あるいはここで生きると決意するまでは。 少なくとも、とてもとても大切な仲になることだろう。 「任せてカリナ。僕も頼りにしてる。 これからよろしくね、改めて」 と、あなたに手を差し出した。 男にしては随分と細く華奢な手を。 (-25) 2024/02/18(Sun) 19:55:50 |
【秘】 寡黙 エミール → 白昼夢 ファリエ>>-18 ファリエ 「……俺は別に優しくない。 ずっと自分勝手に生きてきたからな。何にも固執しないようにして、いつでも今を捨てれるように」 けれどもう。 ここで過ごした年月は、元の世界で生きていた10年を優に超えてしまった。 どんなに無関心でいようとしても、出来てしまった執着を簡単に捨てることはもうできなくて。 自重するように嘲笑う。 何かを捨ててしまう時、胸は痛むけれど。 自分にとって、いま大事なのは。 産んで愛してくれた両親よりも、これからも手を伸ばしてやりたいと思う人たちのこと。 「聖女も、聖女の祝福も関係ない。 祝われようが残念がられようがどうでもいい」 また会う事があるならば、その時はもう少し穏やかな会話をしてみたいとは思う。 別に、あの聖女のことが嫌いではなかった。 それよりも特別なものが、あるだけの話し。 ▼ (-26) 2024/02/18(Sun) 20:55:32 |
【秘】 寡黙 エミール → 白昼夢 ファリエ>>-18>>-26 ファリエ いつも、何も口にしないまま生きていた。 だけど大事なことは、言葉にしなければ伝わらない。 そうやって失敗したことは、確かにあって。 その度に感じたこの胸の苦しさを、どう言葉にすれば、貴方に伝わるだろう。 視線を落として、降り注ぐ六花の奥にある済んだ瞳を見つめた。 はく、と息を吸って、吐いて、もう一度。 「ただ俺は……ここが好きだ」 「……一緒に居るなら、……アンタが良い」 少し声のトーンが落ちてしまったが、これが答え。 自分自身で考えて決めたこと。 男が選び取れるのは、ひとつだけ。 ▼ (-27) 2024/02/18(Sun) 20:59:30 |
【秘】 寡黙 エミール → 白昼夢 ファリエ (-28) 2024/02/18(Sun) 21:01:27 |
【秘】 寡黙 エミール → 遊蕩 ディルク>>-23 ディルク 「あぁ……どっちをとっても後悔するなら」 「今俺が、何に手を伸ばしたいのかで考えることにした」 執着しないようにしてても、過ごしたこの14年で積み重ねてきた愛着を捨てることはもう出来ない。 両親も、妹も大事だけれど。 今、手を伸ばしたいと思える人が、ここに居るから……。 「……考えた結果、……帰らないことにした」 「俺に選べるのは、どちらか一つだけだから……」 この答えが、貴方の判断の助けになるかはわからないけれど。 繋がった魂の色が伝わると良いかなと思うのだ。 (-29) 2024/02/18(Sun) 21:17:21 |
【秘】 遊蕩 ディルク → 寡黙 エミール>>-29 エミール 「……そっか、」 結局、答えに迷うのは自分のみかもしれない。 決意の色が見えたから、眩しくてつい目を逸らした。 「…うん、いいと思うよ」 「少なくとも僕は、その決断を否定しない」 貴方が少し、羨ましく思えるくらいだ。 手を伸ばしたいと思えるほどの誰かが、傍にいる。 それはきっと生きていく中で素敵なこと。 己が、得ようとはしなかったもの。 「…同じ境遇の人間の話が聞けて良かったよ。 それじゃ僕は、時間めいっぱい悩むとするかな」 そういって、貴方の隣から身を翻し、 いつかのように街の喧騒から離れていこうとする。 この別れが一時となるか、永遠となるか。 それを知るのは未来の話となるだろう。 (-30) 2024/02/18(Sun) 21:52:19 |
【秘】 寡黙 エミール → 遊蕩 ディルク>>-30 ディルク 「……あのさ」 今この瞬間、ふと。 名前を呼ぶ勇気を、持ちたいと思った。 この世界に留まる決意が、出来たから。 「……沢山、後悔しよう。 俺達には、その権利がある」 去ろうとする者に手を伸ばすことを、貴方はあまり望まないかもしれないけれど。 でも、また会えるなら。 「……また会おう」 理解っている。 選択によっては、二度と会えない可能性があることを。 それでも、貴方が変わっていくその様を見られたらと願うのだ。 男は見つめ続けた。 貴方の背が喧騒を抜けて、見えなくなるまで。 (-31) 2024/02/18(Sun) 22:05:46 |
【独】 遊蕩 ディルク街から足を遠のけて、森の中。 いつものようにキャンディを口に含み、 ころころと音を鳴らし転がして。 自由に飛ぶ蟲達を眺め溜息吐き出す。 「……未練、はないんだよね」 どちらの世界にも。 男の帰りたい理由は些細で、誰よりもきっと小さい。 ここにいたい理由もまた、同じ些細かもしれないが。 「生きるって難しいや」 のらりくらりと風任せのように生きてきた罰だろうか。 兄を追うことを止め、楽に生きてきた罰だろうか。 何にしても、選択の権利を得るべきは己ではなかった。 もしも、彼ら痣持ち皆がそうであるとするのなら。 (-32) 2024/02/18(Sun) 22:40:47 |
ディルクは、2つの選択に迷っている。 (a0) 2024/02/18(Sun) 22:41:22 |
ディルクは、2つの人生に迷っている。 (a1) 2024/02/18(Sun) 22:41:40 |
【独】 遊蕩 ディルクまたと、次を願うような言葉。 選択を終え、前を向こうとしているものの言葉。 それを思い返して、背後の木に背を預ける。 「もっと、上手く生きられたらな」 それこそ空っぽであれば、迷いなく元を選べたのに。 どちらも確かに、男の人生で。 迷いなくあれというには、長くここに居すぎた。 「…カリナちゃんに旅の意味、ちゃんと伝えてないし」 言えない理由があるからこそではあるものの、 この迷いを知ればなんと言われるか。 考えて、思わず苦笑が浮かんでしまった。 「…これならいっそ、」 (-33) 2024/02/18(Sun) 23:02:38 |
ディルクは、羽音が横をすり抜けると同時、じくじくと痛みを感じた。 (a2) 2024/02/18(Sun) 23:06:45 |
【独】 遊蕩 ディルク森の草を、赤が濡らす。 一瞬。…いや、少しの間、飲み込むに時間を要した。 「……ああ、」 赤い目をした生き物と目が合って、 最初に出てきたのは申し訳なさ。 「…ごめんね」 応えて、くれたのだろう。彼らは。 己の暗い感情に、馬鹿な選択に。 おいでと呼び寄せて、一匹の口元を拭う。 「お前達に食われる方が、なんて」 「また、楽をしようとしたね」 (-35) 2024/02/18(Sun) 23:13:01 |
【独】 遊蕩 ディルクぽたり、ぽたりと。 欠けた耳から滑り落ちる血を拭う素振りもなく、 呼笛を鳴らして蟲達の感情を落ち着ける。 「…賢いなあ、ほんと」 「僕の感情が伝わっちゃうんだもん」 迷う理由の、ひとつでもあった。 自らが従える蟲達。好かれるような存在ではないが、 男にとってはともに歩んできたパートナーのようなもの。 もうひとつの世界であれば、そうした絆は得られない存在。 それなりに、愛情というものがそこにあったのだろう。 人に捧げぬ代わりに、それでも空っぽではないからこそ。 「…もう少し、ちゃんと考えるよ」 「……でも、」 (-36) 2024/02/18(Sun) 23:21:32 |
ディルクは、「少し疲れちゃった」と地面に寝転んだ。 (a3) 2024/02/18(Sun) 23:22:47 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール>>-26>>-27>>-28 じっと、あなたを見たまま答えを聞き届け。 「────」 また目をまんまるにした。 外の世界を見に行こうと話をしたのは覚えている。 けれど、まさかこんな風に選ばれるなんて思ってもみなかったから。 「え、ええと」 「あの……えっと…………」 あの、とか。えっと、とか。場繋ぎの声ばかりで考えが言葉にならない。 あなたからこうもはっきり告げられた答え。 それは、今まで奥底に秘められていたこその純真さもあった。 積み上げられた時間は目には見えなくとも、滲みだして女を逃がしてくれない。 きっとそれはポジティブな想いだけで連ねられていない。 真っ直ぐに伝わってしまった証拠に、薄墨の瞳はあなたを映したまま揺れ続けている。 ▼ (-37) 2024/02/18(Sun) 23:31:16 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール>>-32 「エミールは本当は、そういう人なんですね。 今までは我慢していて深入りしないところで足を止めていただけで」 言葉に詰まる。 思い出すのは祭りの前のこと。それから追いかけてくれた時のこと。 「 うー…… だから、はあ……私のこと気にかけてくれたのも、ですよね」「真面目だなあ。それを優しいって言うんですよ。 あなたくらいなら、自分勝手には入りませんよ」 少なくとも、全部を切って捨てようとした我儘で薄情な女よりはずっと人情があった。 そんな私もひっくるめてファリエだから、こんなのが選ばれて良いのかなと思わないと言えば嘘になる。 けれど口に出してしまえば、あなたの誠意に泥を塗るような心地がした。 ▼ (-38) 2024/02/18(Sun) 23:32:49 |
【秘】 白昼夢 ファリエ → 寡黙 エミール「──じゃあお言葉に甘えて」 だから、私も変わりたい。 この世界を愛せるように。 この世界に居させてくれるものを受け入れられるように。 そうして女はこの世界に生きていると言えるようになるため。 一度も逸らさなかった瞳を細めてはにかんだ。 「私を この世界に 連れ出してください。エミール」──祭りの前と後できっと致命的に変わったりなんてしない世界。 幾星霜の未来が待つ、聖女の作り上げた世界。 私を傍に置いてくれる人の傍で息をできたら。 私は幸せになれるかな、なんて。 これもエゴだろうか。 ううん。これは痛くないしあわせのかたち。 これからはこんな思い出を積み重ねていけるよね? (-39) 2024/02/18(Sun) 23:36:10 |
ファリエは、これからも醒めたまま夢を見る。 (a4) 2024/02/18(Sun) 23:36:55 |
ファリエは、天を駆ける箒星の尾は──もう要らない。 (a5) 2024/02/18(Sun) 23:37:53 |
【独】 遊蕩 ディルクゆっくりと目を閉じて、木々のざわめきに耳を傾ける。 選択出来る時間はあと少し。迷える時間はあと少し。 この世界を選ばなければこの身体はどうなるのか。 何もなかったように消えるのか。 違う存在になるのか、先のことは何にも知らない。 後悔少なめに、どうせ後悔なしにはいられないんだ。 悩んで悩んで、最後に答えを出すとしよう。 これからはもう少し器用に生きられたらなんて、考えながら。 (-40) 2024/02/18(Sun) 23:38:41 |
ファリエは、 「さようなら」 (a6) 2024/02/18(Sun) 23:39:20 |
【秘】 寡黙 エミール → 白昼夢 ファリエ>>-37>>-38>>-39 「……うん。 ずっと、我慢してた……んだろうな、俺は」 10代の少年が、何にも心を捕らわれないようにするなんて、相当心を押し殺してないと出来はしない。 そうして出来上がったのが、寡黙な青年という代名詞を得た人間だった。 それをやめてでも何かに手を伸ばしたいと思えたこと。 ずっと大事にしていきたいと思う。 幾つもの星が昇り、幾つもの霜が降りても、ずっと。 自分たちはきっと、まだまだこの世界で生きていくには未成熟だから。 この世界の色んなところに触れていくのが必要なんだろう。 ▼ (-41) 2024/02/19(Mon) 0:32:32 |
【秘】 寡黙 エミール → 白昼夢 ファリエそれでも自分が抱いている想いが伝わったことが嬉しくて、めったに緩まない目元が緩む。 連れていきたい、どこまででも。 胸を張って、自分たちはこの世界に生きる人間なのだと聖女に、この世界に示せるように。 「あぁ、……一緒に行こう、この世界に」 ゆっくりと手を伸ばして、あなたの手をそっと握った。 あの時と同じだけど、あの時より温かい小さな手。 「……アンタが思うよりずっと、俺はアンタが好きだから……よろしく、これから」 初めて、強くなろうと思った。 大切な人を守り切るくらいの力を。 この世界で生き抜く強さを。 共に過ごせる時を大切にしていくために。 そうして自分たちは色んな場所を巡って、 いろんな物を見て、何かを感じ取ってこの世界を生きていく。 思い出を心のアルバムに飾って何冊も、二人で共有していけたらいい。 (-42) 2024/02/19(Mon) 0:33:55 |
エミールは、近くに居た猫が、にゃおんと鳴いたのを聞いた。 (a7) 2024/02/19(Mon) 0:35:15 |
エミールは、それはまるで、答えと門出を祝ってくれているように感じていた。 (a8) 2024/02/19(Mon) 0:35:45 |
【秘】 寡黙 エミール → 聖女 リッカ聖女に宣言するなら、教会で。 あの人同じように聖女像の前で、その顔を見上げた。 この像の聖女の顔がそのままなのかどうかは自分にはわからない。 けれども纏う雰囲気は、きっと同じもので―― 「答えを持ってきた」 俺は―― 「俺は帰らない。この世界で生きていく」 すぅ、と息を吸って、大きく吐いて深呼吸。 あなたの反応があるはずだと信じて、静かに目を閉じた。 (-43) 2024/02/19(Mon) 1:38:51 |
【秘】 聖女 リッカ → 寡黙 エミール>>-43 エミール 静謐な教会。ステンドグラスの外は雪が降る。 そんな天気だから、いつもより薄暗い教会にあなた以外の気配はない。 ―――気配はなくとも、そこに聖女は確かにいた。 聖女はいつだってどこにだっている。 それが、この世界の、創造者。 でも。 ―――どうして、と。 音もなきまま、聖女のその瞳だけが瞬きを繰り返す。 だって、その選択は、 有り得ない とすら思えるもので。 (-44) 2024/02/19(Mon) 12:47:30 |
【秘】 聖女 リッカ → 寡黙 エミール>>-43>>-44 エミール ふわりと。 だから、音もなく。 本来ならば有り得ないことがそこで起こった。 あなたの前に降り立ったのは、目の前の像と変わらぬ見目の小さな子ども。 雪のような白銀の髪を冷たい空気に揺らし、冬空と同じ色の瞳であなたを見上げている。 「 …… ほんとうに いいの ? 」 もう機会はないかもしれないよ、と暗にその声は告げている。 その表情や声音全てから、困惑のいろが見て取れることだろう。 (-45) 2024/02/19(Mon) 12:48:24 |
【秘】 飄乎 シヴァ → 宝石集め カリナ>>-20>>-21 「えっっこの流れで仲悪いコトある??? 少なくとも君はカリナ嬢に悪い印象ねェじゃんよ。 じゃあカリナ嬢もそうなんだワ」 この身体の本来の持ち主に対しての言葉を拾えばどう考えても気遣っているように聞こえるし、それを受けて本来の彼女が、この不可抗力で起こってしまったことで被害者に怒るとも思えない。 怒ることがあったとして、それは別の物に対してだろう。この理不尽それ自体に対してとか。彼はそう思っている。 「んえ? これからのが楽になンじゃねって気分なんけどな俺ちゃん… 」見ている場所の違いと言ったところか。ある意味では敏感なのにどうしてもどこか鈍感な部分は、彼らしさのひとつと言えるのかもしれない。 「まぁいいや。 ハイハ〜イ! お雑魚な俺ちゃんの夢を叶えるために まず必要なコトを手伝ってもらってますアリガト〜〜」 いってらっしゃいフルーツ串はパイナップル以外でお願ァ〜い、とかなんとか。図々しく要望を述べて、あなたを見送っていたのだった。 (-46) 2024/02/19(Mon) 12:51:18 |
シヴァは、夜に家主が帰ってきた後、無理を押して抜け出そうとしたことを怒られた。 (a9) 2024/02/19(Mon) 12:52:38 |
シヴァは、ごめんちゃい♡ 更に怒られた。 (a10) 2024/02/19(Mon) 12:52:46 |
【秘】 掃除屋 ダーレン → 飄乎 シヴァ結局は騒がしい日々が戻ってくるということ。 何も変わることはないと思うと、嬉しくもあるが…… 「いや、やっぱり」 「少しは落ち着いてほしいけどな」 呆れたように笑う。数年前のような、少し柔らかい声だった。 「やってるんじゃないか。 あいつのことだから、より多くの奴が参加できるようにってさ」 「それに、魔女なんだしな」 用事のことを突かれれば、あー…と言いにくそうな声が返ってくる。 自身の頭をくしゃりとして。 「……はあ、まあ…それだけってわけじゃねえよ」 「結局、……シャーロットは、生き返らせないことにした」 「あいつと、一日だけ話して……それで、最後にするつもりだ」 結果的には何もなかったとはいえ、願いの為に襲ったこともあるし。 あなたとは関係のない話でもなかったから、伝えておきたかったのだ。 苦し紛れのそれではなかったが、やはりその声は寂しげではあっただろうけど。 (-48) 2024/02/19(Mon) 13:05:20 |
【独】 飄乎 シヴァ/*#m_シヴァ 俺ちゃんの呪い周りの流れまとめ。こんな感じになっていました。 ・半年前 >>1:-29 古代技術を利用している遺跡の探索アイテムの腕輪が、魂の萎縮(呪い)つきの外せない腕輪になる。 封印無効で無効にできるタイプの呪いだったので一応事なきを得る。 >>3:D2>>3:D3>>3:D4>>3:D7 事なきは得たけど正気度削れて行ってる。以降、外し方を探しながらちょくちょく発狂してる。 資料読んでいたら俺の知識を利用して帰る奴絶対許さねぇ殺すがあまりに強くって……。 ・一ヶ月前 >>3:-69>>3:-103 腕輪の外し方を求めて別の遺跡を探索している時に悪夢を見るようになる。 呪いと関わりはなく、不定の狂気的なもの。>>3:-75 睡眠不足と平時の正気度喪失で発狂。固定観念にとらわれて鈴風草>>3:-37を多量摂取。色覚異常を患う。 ・痣が光った後 聖女様の祝福のおかげで腕輪が外れると同時に、特殊バステ二種にかかる。>>6:-53>>6:-52 >>4:L1>>4:L2>>4:a8>>4:a9 ↑このあたりで起こっていたのは魔力放出だけ。 なんだけど、ここまで一応何もなかったのにわかりやすく異常が起こったので発狂した。 それ単体は死ぬようなものじゃないのに死ぬものだと思っちゃった。 それから半年前に行ったあの遺跡に行こうとして、 MP減少の結果もっこのバステもしっかり発動して、その影響で倒れて色々あった。>>6:-9 上級のバステ解除薬で死ぬ方の特殊バステは解除。 ・この後 パーティーに行った時点では封印バステを付与するキノコとか食べた後だと思う。 カリナ嬢の腕輪がメンテから返って来たら、腕輪に貯めてるMPを使って力業で魔力放出を解除する予定。 (-49) 2024/02/19(Mon) 14:07:31 |
【秘】 飄乎 シヴァ → 掃除屋 ダーレン>>-14>>-48 「マジで? まぁ、まぁそっか」 「そっかァ」 「……いンじゃね? こういうのに正しい答えって ないよ〜なモンだけど、少なくとも兄貴のした その選択が間違いじゃねェってのは言ってやるサ」 「話すコトって一回書き出しておくだけでも違ェよォ? 兄貴話上手じゃないんだから、その一日の中で ちゃんとちゃんと話せるようにしていきなね」 「後で何話したか聞かせてェ、って俺ちゃん言うけど、 兄貴だけの思い出にしてくれても全然いいよ。 好きなだけイチャついて来なァ〜〜〜!!」 言えなかったこととか、そういうのを残さないで話しておいでと言っている。もう少し言い方を選べないものだろうか。 いや、言い方を選んでこれなのだ。あなたとはこれくらいが丁度いい。 少しは落ち着いてほしいと言われようとも、この後も彼は変わらぬ調子で。ほら休むんだろいい加減休めとでも窘められて、この日は話を終えたことだろう。 (-50) 2024/02/19(Mon) 14:17:09 |
シヴァは、パーティーの会場でダーレンと会ったかもしれない。会わなかったかもしれない。 (a11) 2024/02/19(Mon) 14:17:21 |
シヴァは、いずれにせよ、彼との付き合い方は昔から、これからも変わらない。そうはっきりと言える。 (a12) 2024/02/19(Mon) 14:17:39 |
【秘】 寡黙 エミール → 聖女 リッカ>>-44>>-45 聖女 ぱちり。 目を瞬かせた。 だって、像と見た目は変わらないとは言え……先日話したときよりもずっとイメージが幼くて。 「……良いも何も、そう決めた」 「俺がここで過ごした時間は、元の世界での時間よりも……もうずいぶん長い」 だって、わかるだろ。 男が前の世界で生を閉じたのはわずか10歳。 あなたと変わらぬ小さな子供だった。 家族への想いがなくなったわけではない。 ただ……元の世界に帰って、一人にはなりたくなかった。 この世界で、一緒にこの世界を見て愛せたらと思えた人がいる。 その人をここに一人残して消えることが、何より嫌だったから。 「もう、チャンスなんてなくていい」 あなたの前でしゃがみこんで、目線を合わせた。 困惑を隠せないその顔に、目尻を下げ。 その頭をぽんぽんと撫でた。 まるで、小さな子供への対応のそれだ。 姿を見てしまったから仕方ない。 ▼ (-52) 2024/02/19(Mon) 14:36:02 |
【秘】 寡黙 エミール → 聖女 リッカ>>-52 「俺はこの世界で生きると決めたからな」 「だから願いも考えた」 本気だから、そんなに困らなくて良いという意味を込めて言う。 「ひとつめは……俺とファリエに守護の加護を」 それは万能のものではないだろう。 それでも、この世界での旅には危険が伴うことを俺は知っている。 自分の力で守り切るのは前提だけれど、加護があれば安心というものだ。 まぁもしかしたら、痣が光ったファリエには必要ないのかもしれないが、そこはそれ。 「ふたつめは……」 「俺みたいにここに連れてこられて、帰れなくなった人たちに。 前の世界の事を忘れてしまいたいやつがいたなら、忘れさせてやってくれ」 帰れないなら、未練を残していてはうまくこの世界に順応できない。 絶対に忘れたくない人もいるだろうから、希望制だ。 「俺は……心のアルバムに仕舞っておくことにする」 それは思い出そうとしなければ考えもしないもののように。 ふっと、時々懐かしむくらいで丁度いいと、そう思えたのだ。 (-53) 2024/02/19(Mon) 14:37:29 |
【秘】 聖女 リッカ → 寡黙 エミール>>-53 エミール 伸びたその手は、本当ならば聖女に触れることはない。 聖女にとって、転生者はみな手を伸ばしたところですり抜けてしまう流れ星。 触れる温度は、惜しむ気持ちを生むだけだから。 だけどあなたは、権利を得てなおここを離れないのだという。 なら、惜しむ必要も、怯える必要も、どこにもないのではなんて。 そう思った聖女がいたから。その手は、聖女の柔らかな髪に触れている。 静かに、それでいて少し面映ゆそうに、聖女の瞳は伏せていて。 (-55) 2024/02/19(Mon) 16:03:30 |
【秘】 聖女 リッカ → 寡黙 エミール>>-53>>-55 エミール 次のとき。 そうして、聖女は、くすりと微笑んだ。 同時に、あなたのその手は、するりと聖女の身体をすり抜ける。 そのままひらりと翻して、聖女の身体は宙に浮かぶ。 微笑みのまま、聖女は、 聖女 として。「 ――― たしかに 聞き届けたわ。 エミール 」 「 あなたの 願い … 叶えてあげる 」 しん、と静かな教会に。 けれどその声は、響き渡ることもなくただ静かに。 「 …… ファリエのこと たいせつにしてね でないと わたしが さらってしまうわ 」 (-56) 2024/02/19(Mon) 16:06:35 |
【秘】 聖女 リッカ → 寡黙 エミール>>-53>>-55>>-56 エミール そんな声が聞こえたかと思うと、 聖女の姿はもうそこにはない。 まるで、夢かなにかだったかみたいに。 ただひとひらの雪片が、 聖女がいた場所から舞い降りてゆく。 その雪片に触れたなら、それはあなたの手の中で。 触れなければそのまま教会の床に舞い降りて、 その上で溶けて消えていった。 曇天の薄暗い光がステンドグラスを透かしている。 聖女の像だけは、変わらずに そこであなたのことを見下ろしていた。 (-57) 2024/02/19(Mon) 16:08:02 |
【雲】 彼方をのぞむもの シヴァそういう訳で、あの呪いの腕輪を取り巻く問題は 様々な人達のおかげで解決した。 受けた恩を返せるような何かをしていければいいと思う。 今回のことで根を詰め過ぎた分、暫くはそうして、 やりたいと思うことを好きにしていよう。 目下、魂の抽出と魂の容物の創造の手法を探すことだろうか。 器ひとつに魂ふたつが問題なく保存される期間が どれくらいかも分からないし、早いに越したことはないはずだ。 読み飛ばした古代文明の書籍に何かあればいいが。 そうでなくとも、 その手の研究をしている人物にはいくらか心当たりがある。 土産話を持って、そんな懐かしい顔に会いに行ってもいいだろう。 今まで自分は、本当にひとりで夢を目指してきたが、 もう少し、それこそ夢のことでなくても、 誰かを頼っていいのかもしれない。 その点に関しては、今回のことでいくらか気が楽になった気がする。 ひとりじゃない、っていうのはすごく心強いし、安心できる。 思い出させてくれた彼女達には、一生頭が上がらないな。 ありがとう、を真面目なトーンで言うのは照れくさくてすまない? 【 彩雲の夢 】 (D0) 2024/02/19(Mon) 20:25:44 |
シヴァは、宇宙に行くことを目指す。これからも。 (a13) 2024/02/19(Mon) 20:25:55 |
【秘】 寡黙 エミール → 聖女 リッカ「違う……って」 なんでだよ、と独り言のように呟く。 聖女像を見上げながらも、なんだか腑に落ちない顔つきだ。 そういえば、ファリエも聖女についてはなんだか色々思うところも、心境の変化もあったようで、それを確かに見せてくれていた。 聖女にも人と同じような感情があるようだから、もしかしたら二人の間には何か交流のようなものがあったのかもしれないと考えた。 だからといって、それをどうこうするつもりはないのだけど。 「当たり前だろ。……大事にするさ」 色濃い方面には大分無知できてしまった男だが、感情は死滅してはいない。 全ては、これからだ。 ひとひらの雪辺を手のひらで受け取れば、じわっと溶けて水になってしまった。 聖女は、もう居ない。 これからの人生は、自分だけが紡いでいく物語。 (-58) 2024/02/19(Mon) 20:38:09 |
【独】 寡黙 エミール祭が終わって、様々を整理して。 男は育ててくれた師匠と別れて旅に出た。 傍らには、亜麻色の髪を持つ女が一人。 この世界のキレイなものを沢山見に行きたい。 そうしてこの世界を愛して行きたい。 だから二人で一歩ずつ、この世界を歩いていく。 孤児院を訪れた際には、驚かれたり、子供に泣かれたりと大変だった。 なんでこの子が良かったのと聞かれても、この人が良かったとしか言いようがなく閉口した。 詰め寄ってくる女は怖いと、初めて知った。 そういえば、時折 モジョ という単語を聞いたけれど、あれは一体何だったのだろう。10年しか向こうの世界で生きられなかった少年には預かり知らぬ単語であったし、孤児院だけで通用する単語だったのだろうと納得して、確かに彼女を貰い受けた。 そこにはもう、喪女などという女は存在しない。 しあわせのかたちを手にした女が居るだけだ。 (-59) 2024/02/19(Mon) 20:47:48 |