人狼物語 三日月国


302 【身内R18】Happy Ever after RSS
(2025/05/28(Wed) 8:00:00 に更新。 延長2回まで。)

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【人】 魔獣 フォボス



 [ どこかで命の生まれる 音 がした。>>1 ]
 
 
(2) 2025/05/19(Mon) 21:47:04

【人】 魔獣 フォボス


 代替わり、か……。


[朝摘みのいちごのヘタを取りながら、獣は呟いた。

獣の耳が特別良いというのは置いておいて、
使い魔の誕生を報せる音というのは、
同時に新しい魔術師長の誕生を意味する。

そのシステムを知ったのは魔術師になって何年目だったか。
「魔術師長」は「コヒ」と決まっていて、
当代が何らかの原因で命を落とせば「次のコヒ」が
生まれるようになっているらしい。]
(3) 2025/05/19(Mon) 21:47:29

【人】 魔獣 フォボス

[エルトレアに出逢えなかった数十年は、
転生してまた「魔術師長のいのち」を続けられるコヒを
狡いと感じて、代替わりの報せも無視したものだ。
知らない内にまた代替わりがあったらしい。

同じ姿形、魂を持って生まれる筈なのに、
短き生を終えた「前のコヒ」には何があったのだろう。

態々赴いて聞く程ヒマではないのでその疑問は解消されない。]
(4) 2025/05/19(Mon) 21:47:46

【人】 魔獣 フォボス



 エルトレア、味見するか?


[煮詰める前に一粒、つやつやで張りのあるものを
最愛のおくさまに捧げようと小皿に取り分ける。

そう、自分たちは20年弱、養い親と子として過ごしてきたが
夫婦としてはまだ新婚。
今は、愛し合うのに忙しい時期である。**]
(5) 2025/05/19(Mon) 21:48:03
エルトレアが参加しました。

【人】 エルトレア

 


    [  物語の、まだ綴られない未来の噺。  ]


 
(6) 2025/05/19(Mon) 22:24:45

【人】 エルトレア

 

[ まだ眠い、というように女はあくびを噛み殺した。
  完全な昼夜逆転の生活を送っているわけではないが、
  ″ 夜更かし ″といえるような時間まで
  起きていることが、往々にしてあるもので。

  朝摘みのいちごを処理する彼は、
  女のように眠たげな様子ひとつもない。 ]


  たべる。
  一番おっきくてあまいやつ。


[ 小さいのでいい、という遠慮は一切見せない。
  幼い頃からすっかり砂糖漬けで甘やかされた女は、
  ねだれば──いや
  お願いせずとも甘露を貰えると知り尽くしている。 ]

 
(7) 2025/05/19(Mon) 22:25:07

【人】 エルトレア

 

[ 魔術師の記憶だけを持っただけの人間には、
  鴉の声も輪廻の廻りも拾うことはできない。
  不用意にその世界を覗き込むつもりもなかった。
  ″ 代替わり ″がなにを意味するのか、
  深層に眠る海馬の海は、知っているだろうけれど。 ]


  フォボス、食べさせて。


[ あーん、と口を開き
  さながら雛鳥のように果実を待つ。

  小皿に取り分けてくれているのは見えていた。
  けれど敢えて無視して甘ったれるのは、
  それが女なりの、
  「だんなさま」に朝から触れる口実だから。 ]

 
(8) 2025/05/19(Mon) 22:25:21

【人】 エルトレア

 

[ 親と子として過ごした時間の方がまだまだ長く、
  夫婦としては咲いたばかりの花だ。
  蜜月は日ごとに甘味を増していき、
  熱を交えて互いの体温を分かち合った。

  このおねだりも、恋のささやかなスパイスに過ぎず
  女は甘やかされて育った子どもとしてではなく、
  「おくさま」として彼を見つめている。** ]

 
(9) 2025/05/19(Mon) 22:27:20

【人】 魔獣 フォボス

[作る途中の「味見」や「つまみ食い」は美味いものと
相場が決まっている。
そしてそうする時に独り占めしないのも、ふたりの間では
いつものこと。

彼女が子どもの時から繰り返されてきたやり取り。

だけれど。]


 ん、ほら。


[口を開いて食べ物を待つ時のおねだり自体は
子どもの頃甘えてきたのと変わらないのに、
此方がそう意識しているからか、それとも彼女が
そう見えるように意識して振舞っているからなのか、
口の開きひとつとっても「女」を感じてしまう。

朝からちょっとしたことにドキドキしていたら
身が持たない気がする。]
(10) 2025/05/20(Tue) 20:05:47

【人】 魔獣 フォボス


 美味いか?
 酸っぱいようなら砂糖をもっと足すんだけど。


[市井に売りに行くジャムは、森で採れる果実をベースに
したもの。
森は相変わらず人間にとっては不帰の森なので
盗人の心配もないし、天候不良の際は魔術で風雨を防ぐ
位で特に管理が大変だということもないので
必要な作業と言えば採取と調理、それから売りに出すだけ。

後はふたりきりを毎日満喫している。*]
(11) 2025/05/20(Tue) 20:06:01

【人】 エルトレア

 

[ 口を開いて赤く熟れたいちごを待ち、
  彼の指をうっかり噛んでしまわないようにしながら
  女は甘い果実を満足そうな顔で頬張った。
  美味しい、と教えるように心なしか左目が輝き、
  そのままこくんと飲み下して。 ]


  酸っぱくないよ、甘くておいしい。
  ……次はいつ街まで行くの?


[ つまみ食いのおかげで眠気も覚めたらしい。
  首を傾ぎ、摘まれたいちご達を見やる。
  市井に赴くのは毎日のことというわけではないが、
  ジャムを作るなら近いうちに人里へ降りるのだろう。

  動物自体がさほど生息しない森の生態系のおかげか、
  いちごはどれも艶めいて良い出来だ。 ]

 
(12) 2025/05/20(Tue) 20:45:09

【人】 エルトレア

 

[ 女も昔と違い、幾分か人当たりはマシになった。
  魔術師だった頃は「初対面」を演じれば済んだが
  唯人の今はそうもいかない。
  程々に愛想を振る舞い、違和感のない程度に話をし、
  人に混ざることの重要性を学んでいる。 ]


  いちご、フォボスは食べない?


[ 自分に与えた後、彼が味見する気配がないのを見て
  女はいちごを目で選別し、一粒手に取った。
  独り占めしないのは、二人の暗黙の約束だ。
  ジャム作りに意識でも行って忘れているのか、と
  考えて、「ほら」といちごを口許へ運んでやる。 ]

 
(13) 2025/05/20(Tue) 20:45:16

【人】 エルトレア

 


  フォボスも。あーん。


[ ぴと、と身体をくっつけるように距離を縮め
  笑みを浮かべながら彼を見つめる。* ]


 
(14) 2025/05/20(Tue) 20:45:21

【人】 魔獣 フォボス


 甘いなら砂糖はこのままで良いか。
 今日作るから、明日だな。


[色が変じ、普段は自分しか見ないとはいえ、たまに一緒に
街に出る身、右目は隠されたままだ。
それを暴く時はふたりが蜜事に耽る時なので、
ちらりと見えた時には逆にそれがスイッチになりそうで
平静を保つのが難しい。

左目が輝くのを見て、つられて微笑む。
可愛い、と呟きそうなのを堪えて彼女からの問いに答えた。]
(15) 2025/05/20(Tue) 21:56:20

【人】 魔獣 フォボス

[そんな訳で内心やましいので自分も味見をすることを
忘れていたら、エルトレアの方が気づいてくれる。

ねだる時に比べて、口元にいちごを運ぶ動作には
艶めかしさがなく、やはり先程見えたのは
自分が単に意識していただけだと反省した。]


 食う。ありがとう。


[身長差があるとはいえ、腕を伸ばせば身体はこんな風に
くっつけなくても良いと思うのだが。
跳ねる鼓動が聞かれそうだが離れるという考えはない。

あ、と口を開けていちごを迎えに行った。]
(16) 2025/05/20(Tue) 21:56:41

【人】 魔獣 フォボス

[エルトレアと違い、獣は上手くいちごだけを拾えなかった。
唇が指を捉え、慌てた拍子に彼女が指を離す前にいちごを
潰してしまう。]


 んっ?!


[汁が垂れて服を汚したら大変、とばかりに慌てて
舐めとった。]


 はあ……ごめん。
 失敗した。


[エルトレアの手首を取り、長い舌で舐める。
洗った方が衛生的なのに、思いつかないのは獣の習性か。*] 
(17) 2025/05/20(Tue) 21:57:00

【人】 エルトレア

 

[ あした、と彼の言葉を反芻して飲み込んだ。
  それなら寝坊しないようにきちんと起きなければ。
  朝に弱い──というわけではないのだけれど、
  関係性に″ 夫婦 ″が新しく表出してからは
  思うように起きられない日も増えたから。

  右目を隠す癖は抜けない。
  前髪が長い状態にすっかり慣れてしまっているし、
  ″ 万が一 ″はやはり恐ろしいものだ。
  それに、誰かに進んで晒す必要も無いと思っている。
  澄んだ蜂蜜のような鏡写しの琥珀色は、
  彼との蜜月のために在れば良いと思うから。


  ────それはそれとして、
  腕を伸ばせばこんな風にくっつかなくても、なんて。
  彼が思うことは確かに尤もだろうけれど
  単に、女がくっついていたいだけなのだ。 ]

 
(18) 2025/05/20(Tue) 22:51:22

【人】 エルトレア

 

[ 運んだいちごは、上手く拾えなかったらしい。
  言葉を発する間もないままいちごが潰されて、
  赤い果汁が女の手首をつう、と伝い落ちる。 ]


  え、 ぁ、ううん
  このくらいならすぐ洗えば──…


[ 大丈夫、と言いたかったのに
  声は最後まで音にならず、宙に溶け消えた。

  手首を取られ、そのまま彼の長い舌が
  なんの躊躇もなく果汁を────
  濡れた女の肌も一緒に舐めたからだ。 ]

 
(19) 2025/05/20(Tue) 22:51:27

【人】 エルトレア

 


  ひぁ、っン、


[ ぞわ、と背筋が痺れるような感覚が走って
  無意識に声を零した女は、
  次いで、慌てたようにもう片方の手で口を塞いだ。

  彼の舌が肌を撫ぜるのは────
  いつもなら、そう、二人で秘密事に耽る時。
  今はそんな不埒な意味合いではないというのに、
  咄嗟に夜を連想してしまった自分が恥ずかしくて
  かあ、と頬を赤く染め、
  誤魔化すようにそのまま前髪を弄る。 ]

 
(20) 2025/05/20(Tue) 22:51:31

【人】 エルトレア

 

  …………ぁ、あの、フォボス……
  ………………その。ええと……。


[ 何を言っても墓穴を掘る気がした。
  言葉に詰まり、視線を右往左往させ、
  心情を表すように前髪をくるりと指に巻き付けたり
  かと思えば整えるように指先で梳いたりと、
  女の所作は忙しない。 ]


  …………お、おいしい?
  いちご。


[ 聞き方がぎこちなさすぎるということくらい
  女はとうに自覚していた。** ]

 
(21) 2025/05/20(Tue) 22:54:41

【人】 魔獣 フォボス

[街に売りに行くのは大抵午前中だ。
その方が売り上げが伸びるからである。
魔獣は朝に強いけれど、エルトレアはそうでもない――
のは夜につい1回で終われないことがあって疲労が
取れていない朝もあるという、完全に自分の所為なので
今晩は大人しくしておこうと心に決めた。

反芻する声は、起きなければと彼女が気合を入れたように
聞こえたから。]


 収穫量が少ないなら今日中に行けそうだけど、
 この量じゃな。
 作って冷まして瓶詰してシール貼って、で
 夕方になるなら、明日にした方が良いだろ。


[一度実った果実は時期を逃すと味も落ちるし傷むので、
食べ頃に一気に採集すると日によって量がまちまちになる。
今日はかなりの作業量になりそうだ、と見ていたから、
距離を詰められた時には予測がついていなくて
鼓動が速くなるだけではなく顔も赤くなってしまった。]
(22) 2025/05/20(Tue) 23:27:39

【人】 魔獣 フォボス

[動揺のまま食べた味見は行儀が悪いことになり、
エルトレアは洗うことを自然と考えられたのに
獣は考える前に舌が出た。

驚き、というよりは喘ぎのような声に、金色が煌めく。
獲物を見つけた時の肉食獣の瞳。]


 かわいい。


[今度は呟きをかみ殺すことが出来なかった。
誤魔化そうと長い前髪を弄ってしどろもどろになる姿も、
結局出た声については何も言えずに味を聞いたぎこちなさも。]
(23) 2025/05/20(Tue) 23:27:58

【人】 魔獣 フォボス



 うん、ジャムにするのはちょっと勿体ねぇな。
 日持ちを考えて今までずっと煮てきたけど、
 売れ残ることもない訳だし、これからはこのまま
 洋菓子店とかに売っても良いかも。


[目を細めて褒めた後、聞かれた通りに味の感想を告げる。
手首を持ったまま歩き出し、流しに連れていく。

不帰の森の中の一軒家で水が使えるのは、川の水を
魔道具で引っ張ってきているからだ。
いちいち手で汲まなくても洗い物や風呂、便所に
水が使えるので、街にある金持ちの家よりも便利な
可能性がある。

水道で果汁と獣の唾液を洗い流してタオルで拭く。
彼女は不意に出てしまった声のダメージから抜けられただろうか?]
(24) 2025/05/20(Tue) 23:28:47
村の設定が変更されました。

【人】 エルトレア

 

[ ────実際のところ。
  蜜事が一回では終わらない時があるから、
  疲れて朝起きれないというのは確かに間違いではない。
  しかし何も彼だけが求めているわけではなくて、
  熱に浮かされた女が「もっと」を求めるせいでもある。
  つまるところ同罪なのだが、
  突かれない限り黙して秘めるつもりだ。 ]


  確かにそうかも。
  夕方くらいになると、皆家に帰るもんね。


[ 夕焼けは魔の時間、とも言われている。
  人間は基本的に暗くなる前に家へ戻ってしまうから、
  彼の言うことは一理どころか百理だ。
  頷いて、いちごのように赤い彼の顔を見た。 ]

 
(25) 2025/05/21(Wed) 20:14:08

【人】 エルトレア

 

[ 少し揶揄ってやろう、なんて悪巧みは風に流れ
  次は女が顔を赤く染めることになった。
  明らかに動揺していますと言わんばかりの挙動は、
  どう考えても、何も隠しきれていない。
  嘘を吐くのが上手だった魔術師と違って、
  女は誤魔化しひとつさえ下手だった。 ]


  ……しってる。


[ かわいい、と呟く声が聞こえて
  更に羞恥と照れを滲ませながら女は目を逸らす。

  前髪を弄っている間、ちらりと見えた彼の琥珀が
  獣めいた色を映していたからだ。
  ──夜の匂いがする。
  今はまだ朝なのに、過ごし終えたはずの夜の気配が
  足音を立てずに二人の傍に忍び寄っていた。 ]

 
(26) 2025/05/21(Wed) 20:14:12

【人】 エルトレア

 

[ しどろもどろな女とは真逆に、
  彼は至って平然とした様子で答えをくれる。
  なんの繕いも途切れもない、いつもの調子で。

  ────今さっきの目の色は気のせいだったか、と
  女が勘違いとして流せてしまう程度には。 ]


  ……こ、このまま売るなら、私も出来るよ。
  最近は色んな人と、
  上手く話が出来るようになったし……


[ 手首を引かれながら、女も笑みを浮かべて返した。
  市井に降り始めた頃は専ら彼任せだったことも、
  今は少しずつこなせるようになっている。

  自分ひとりでも洗うことくらい出来たのに、
  水で流して、タオルで拭ってくれる彼は献身的だ。
  「ありがとう」と言いながら甘やかしを受け取れば、
  女も少しは混乱から抜け出すことが出来ていた。 ]

 
(27) 2025/05/21(Wed) 20:14:16

【人】 魔獣 フォボス

[自分と同じ位に生まれた人間はもう殆どが死んでいる。
そのくらい長きを生きても思ったより人間社会の文明は
進まずに、いまだ「魔」を忌むべきものと捉えている。

もし、このまま彼女が魔術師となることを望み、
もう少し長くふたりで生きていれば、いつかは
嘘を吐いたり騙したりしなくても人里を出歩けるように
なるのだろうか。

今のような「ジャム売りの夫婦」の形は恐らく10年くらいが
限界だろうから、また新しく「はじめまして」を始める為に
他の手段も考える必要がある。

勿論、彼女がこのまま人間であることを望むとしても、
ずっと傍に居る為の方法を探していくのだが。]
(28) 2025/05/21(Wed) 21:41:43

【人】 魔獣 フォボス



 うん、手伝ってもらえると助かるよ。


[家庭教師の女に色々教わっていた頃よりも頻度は落ちている
のだが、当時よりも今の方がスムーズに話せている気がする
のは、目的意識の差だろうか。
人間が好きという訳でもないのに、街で出会う人に対し
愛想良く振舞えているなと最近は感じる。

……男にはあまり良い顔をしないでほしい、という嫉妬は
隠せているつもりだ。]
(29) 2025/05/21(Wed) 21:41:55