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【人】 【ゴ】男前 ギガゴリラ今は昔、竹取の翁といふものありけり 野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける あやしがりて、寄りて見るに、筒の中光りたり それを見れば、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり ついでに野山にごりらもありけり 顔が強すぎて、絶滅の危機なり (0) 2021/12/18(Sat) 0:00:00 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラウホゥッ!! [ 街道を塞いていた大岩を放り投げる 先日の地震で、山から転がり落ちてきた大岩だ ] 「ありがとうねぇキャプテン!いつも助かってるよ!」 [ 村長に礼を言われ、うほぅと頷く …… 俺は、ゴリラだ 村外れのジャングルで木の実などを採り、時折こうして村人達を手伝いながら暮らしている 俺には、名前がない 名前はないが、皆は俺を"キャプテン"と呼ぶ ] (12) 2021/12/18(Sat) 9:45:19 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラ「キャプテン、今晩寄っていってよ」 [ 馴染みの酒屋の女将さんだ 俺は無言で手を振り返す 8時に端の席、濃いめの梅酒をぬる燗で…の合図だ いつからだろう いつからか俺はこの村にいる 俺は、親の顔を知らない 俺は、同族の顔も知らない ここは、アフリカではない どこにでもある普通の、裕福ではないが取り立てて大きな問題もなく、皆が助け合って幸せに暮らしている、そんな村だ 俺は、なぜここにいるのだろうか ]* (14) 2021/12/18(Sat) 9:52:21 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラ[ ジャングルで採れた恵みを市場に納品し、酒屋への道を急ぐ 子供を踏みつぶしたり、馬車を跳ね飛ばしたりしないよう、気を配りながら ] 「あらキャプテン、いらっしゃい」 [ 女将の笑顔を見ると、自然と俺の厳しい表情もほころぶ 彼女の存在は、俺の癒し、心の支えだ 女将は5年くらい前に夫に先立たれ、それからずっと一人で酒屋を切り盛りしている… …5年か…… ] (17) 2021/12/18(Sat) 11:01:03 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラ「いつもので、いいのよね?」 [ 俺は、うなずく いつものとは、俺が好んで食べる白身魚の煮つけのことだ あれだこれだと言わずとも、気持ちを汲み取り、流れるように俺の求めるものを提供してくれる 5年…もういいのではないだろうか… 1人働き続ける女将をもっと近くで助け、叶うことなら俺が彼女の支えに… ] 「どうしたの?ぼ〜っとしちゃって はい!ビールに枝豆と、バナナね〜」 …ウホッ [ 他人の幸せを願うなど、俺にはまだ早いようだ ]* (18) 2021/12/18(Sat) 11:01:17 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラ[ ある日、俺は山中を散策していた 村の平和を守るため、熊を狩っているのである 熊は誰がどんな角度から見ても害にしかならない、救いようがなくくだらない生き物だ 積極的に絶滅させるべきだろう …… そうして半日ばかり狩をしていると、山中で倒れている男を発見した >>9 村の者ではないようだが… 少し様子を見て、気が付かないようなら村に連れ帰るか ]* (22) 2021/12/18(Sat) 13:26:59 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラ[ いや、このまま連れ帰ろう 最近、都で鬼が暴れているなどという噂もある それになんとなくだが、先のことを何も考えずにとりあえず山中に倒れている…そんな面構えに見えた気がした 山頂から下界を見下ろせば、膝から光が漏れているバレー選手が目に入った >>23 とても苦しんでいるようだ 誰かがその違和感を取り除いてやらなければならないだろう 残念だがその役割を果たすのは、俺ではない 俺は、どこにでもいる普通のゴリラだからだ ]* (25) 2021/12/18(Sat) 13:49:08 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラ[ この娘は…?>>65 怖がっているのか…可哀想に… 俺は、ゴリラだ ゴリラなのだから、日本語を話すことはできない 心配ない、そう言ってやりたい しかし、ゴリラなのだから、心配ないと言うことができない せめてこれで安心させてやれるといいが 俺は力強く親指を立てた ] (66) 2021/12/18(Sat) 20:55:52 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラ[ 朝になった 先日助けた男は礼をして出ていったようだ>>74 本人が大丈夫だと言うのなら、そうなんだろう 昨日の都での騒動は、この辺境の村でも話題になっている 遠い場所、しかしこの国の中心で起こったことだ 他人事ではいられないだろう ] 村人A「王様!ついに魔王が復活しました!」 村人B「なんだと!?すぐに勇者を連れてまいれ!」 村人C「勇者の役ってオラだっけ?」 [ 魔王… そんなものまで居るのか… もはやこの村も安全とは言えない 俺が、俺がこの村のためにできることはなんだろう ] (81) 2021/12/19(Sun) 10:17:50 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラ[ 俺は自分の住まいを眺め、息を吐いた 大岩をくり抜いて作った器、何十本もの大木を組み合わせて作った寝床 屋根を覆っている藁は村人達が集めてくれたものだったか 全て手放し難い大切なものだが、しばらくはお別れだ 都に現れた鬼、村人達が噂していた魔王、間違いなく何か良くないことが起こっている そしてはるか遠くの村では、光り輝く竹から少女が生まれたとか おそらくその者が、世界を救う勇者であろう 見極めに行かねばならない そして村を、世界を救ってもらわねば ] (83) 2021/12/19(Sun) 10:39:08 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラ女将「行くのかい?キャプテン」 [ ふいに声をかけられた 参ったな、見送りはいらなかったのに ] 女将「寂しくなるね…。あんたが好きな…あの人も好きだったこいつを渡しておくよ。思い出すだろう?あの日のことを」 [ そう言われ、女将から包みを受け取る あの日…そう、あの日か… 女将のご主人、我が友が猟に出て戻らなかったあの日だ… 俺は一晩中、山中を探し回った しかし、見つけられたのは、いつも友が身に付けていた乳バンドだけだった そう、忘れない、あの日、友は俺が大好きなジビエ料理を振舞おうと… そんな装備で大丈夫か?と思ったが、大丈夫だ問題ないと森に入って、そして… 包みは、ほんのりと温かい 旅立つ俺のために、ジビエ料理を準備してくれたのか ] (84) 2021/12/19(Sun) 11:05:28 |
【憑】 【ゴ】男前 ギガゴリラ[ ありがたかった 孤独な旅に出る俺には、この温もりが何よりも心強い ] 女将「お別れは言わないよ!早く帰っておいで!」 [ 口元を抑え、女将が足早に去っていった 俺も振り返らず、村をあとにする なに、世界が平和になれば…少なくとも、安全が確保されれば、すぐに戻ってこられる ] ウホホーッ!! [ 村の皆に届くよう、決意も込めて大きく雄叫びをあげる さあ、腹ごしらえをして、出発だ 俺は女将から受け取った包みを開いた ふわり、と良い香りが漂う 包みから現れたのは、薄いピンク色の ブラジャーだった ]** (85) 2021/12/19(Sun) 11:21:16 |
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