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貴戸 高志は、朝になっても食堂に来ない。 (a6) 2021/09/18(Sat) 0:50:36 |
貴戸 高志は、寝起きが悪い方ではない。今も昔も規則正しく生活してきた。でも、今日は食堂に来ない。 (a7) 2021/09/18(Sat) 0:53:09 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁吐息となった 好き は届かない。形になる日はくるのだろうか。 「……っ、暁。お前、は、抱くのと抱かれるの、どっちがいい……? 俺は、お前に……合わせる、から……遠慮は、しなくていい……」 瞳の水面はますます揺れ始め、息は次第に上がり始める。熱にでもうなされているような浮遊感に飲まれながらも、貴方の衣服へ手をかけようとするだろう。 もし断られるようであれば、先に自分の服から脱ぎ始める。 シャツを脱ぎ去り、ベルトを抜き取って、ズボンから足を引き抜く。盛られていたお菓子のせいだろうか、下着に覆われていた熱が既に緩やかに勃ち上がっていることに気付けるかもしれない。 「……あつい。あか、つき、暁。お前は、だいじょうぶなのか……平気か……?」 乱雑に衣服を周囲に捨てる。本来であればこのような場ですらきちんと服を畳もうとする少年だった。事実、ここに来る前どこかで"準備"をする際も脱いだズボン等をわざわざ畳んで鞄の中にしまった程だ。 それでも、ぐずぐずになり始めながらも瞳はそっと真っ直ぐ貴方に向けられている。 (-39) 2021/09/18(Sat) 4:04:24 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志その手を拒絶する事はない。 貴方が二人分の衣服を解く間 視線は揺れ惑いながらも貴方の身体に向けられて、 下着の中にあった中心──立ち上がり始めた熱に気付くと、 勢いよく顔を逸らした。 「どっち………、」 今の貴戸 高志は、きっと言葉にすれば 何にだって応えてくれるのだろう。 であれば、欲のままに、 ゆるりと首元に縋り付き、耳に言葉を囁く。 「……欲しい、お前が。 きど、………きど、抱いて。」 貴方に当てられてか、 それとも少しは口にしたポップコーンのせいか はたまた、単純に貴方に欲情してか 己自身も熱を持ち、昂り始めていた。 → (-40) 2021/09/18(Sat) 9:46:02 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志───此方まで溶かされそうな眼差し。 こんな時まで自分の心配ばかり。 貴方らしいと言えば、そう。 「熱い……かも、けど、 はは、お前ほどじゃないと思う……」 名前を呼ばれる度にぞわぞわと見知らぬ感覚が襲ってくる。 「な……やりたいように、やって。 気ィ使わなくて良いから、 好きにしてくれよ………」 願わくば、 お前の全てが欲しい。 その本音を 遠慮なく言葉にする事は無いけれど。 (-41) 2021/09/18(Sat) 9:46:59 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁ふわふわ。くらくら。 それはまるで空の中で溺れているよう。何もかもが溶けて曖昧になった意識の中で、唯一ちゃんと輪郭を保っているのは相手の声だけ。 貴方の腕が首に回る。貴方の声が耳を擦る。 たったそれだけの事なのに、触れた場所から熱が灯って腹の底へと落ちていく。 「ああ……分かった」 吐息まじりに答えて自分からも身を寄せる。だって地に足をつけることも空を泳ぐことも出来ない蕩けた世界の中で掴まれるのは、貴方しかいないから。 欲しい。 やりたいようにやって。 好きにして。 「あか、つき……あかつき」 拾い上げた言葉が胸を締め上げる。 いっそ苦しいと感じるまでのその感覚がどうしてやってきたのか、熱に侵された頭では考えられないけれど。 一瞬、ほんの一瞬。 泣きたくなるような衝動が生まれて消えた。 「…………ありがとう」 何でも手に入るような、けれど何もかもが縛られた自由な世界で、一番欲しかったものがそれだから。 ▽ (-60) 2021/09/18(Sat) 15:56:13 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁身に纏う最後の一枚を取り払う。昂りが外気に晒されただけで自らの唇からは勝手に吐息がこぼれ落ちてしまうが、そんな事も気にしていられなかった。 貴方よりも少しだけ大きな体が傾いて貴方もろともシーツの海へと沈んでいく。 二人体を重ねてから何かに気づいたのか、熱を帯びたため息をこぼしてから一度上半身だけを起こし、脱ぎ捨てた衣服の山へと腕を突き入れる。 少しして引き抜いた手の中には幾らか中身の減った小瓶が握られていた。潤滑油だ。 それを手に取って、長い指にしっかりと絡めてから再び貴方へ視線を向ける。 「あかつき。……お前とすぐに繋がりたくても、傷つけない、ためには、準備しなくてはいけない。 ……少し、がまんしてくれ」 てらてらと艶めく指を、恐る恐る貴方の下腹部へと伸ばしていく。 鼠蹊部をなぞり、既に兆しを見せる熱の高ぶりを撫でて、更にその下へ。 誰にも触れられたことがないであろう窄まりに触れる。自分のものを弄った時には何の躊躇いもなかったのに、今は少しだけぎこちない。 (-61) 2021/09/18(Sat) 15:56:54 |
【人】 4432 貴戸 高志朝。 朝と言っても完全に朝の定義から外れていそうな時間。アウト寄りのアウトな朝。 今日も誰かがハメ撮りの刑に処されている。 「おはよう」 クソデカボイス、入場。 昨日と全く変わりない堂々とした様子で闊歩してそのままルームメイトの座る席の向かいに着席する。ドーナツがいくつか乗った皿と牛乳の入ったグラスが乗ったトレーを手にしていた。朝(朝ではない)であっても普通に甘いものが食えるタイプらしい。 (44) 2021/09/18(Sat) 15:59:42 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁(こっちは>>44の時間軸の一瞬のこと) 貴方の向かいに座った直後。 もし貴方がこちらを見ていたのなら、ルームメイトが瞳は伏せたまま唇をかすかに震わせていた事に気付くかもしれない。 「無理をさせてすまなかった。大丈夫か?」 たったそれだけを音もなく紡ぎ、そうしてまた何食わぬ顔で日常へ戻るだろう。 昨日見ていたものは夢だったのかと思うほど、普段と変わりなく涼やかな表情を浮かべて。 (-62) 2021/09/18(Sat) 16:03:32 |
貴戸 高志は、南波を見て「なんだ」と返した。けろっとしている。 (a18) 2021/09/18(Sat) 16:06:40 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久食堂に全員が集まった朝……から、少し経った後。 貴方の前にふらりと現れて声をかける者がいた。 「普川先輩。今少し時間ありますか?」 (-72) 2021/09/18(Sat) 16:40:13 |
貴戸 高志は、南波に (a20) 2021/09/18(Sat) 16:43:54 |
貴戸 高志は、南波に………………………… (a21) 2021/09/18(Sat) 16:44:04 |
貴戸 高志は、南波に、「想像に任せる」と言って平然としたままドーナツをちぎって食べ始めた。 (a22) 2021/09/18(Sat) 16:44:59 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「ん。……ああ、いいよ、大丈夫。 ……お話? それ以外…? どこ行こうか」 抱えている物が水筒から鞄にかわって数日。そんな姿に少し見慣れてきたかもしれない。変化に違和感を持つ程、以前にあなたが普川のことを気にしていたかは別の話だが。 (-75) 2021/09/18(Sat) 16:49:30 |
貴戸 高志は、南波の話を聞いているのか聞いていないのか黙々とドーナツをちぎって食べている。 (a25) 2021/09/18(Sat) 16:53:32 |
貴戸 高志は、南波の話を聞いているのか聞いていないのか「ドーナツ美味いぞ」とちぎりまくったドーナツを差し出した。 (a27) 2021/09/18(Sat) 16:55:09 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久アイスコーヒーを入れた水筒を持ち歩いていることは知っていた。けれど、持ち歩くものが鞄になったからと訝しむ様子はなさそうだ。 「俺は聞きたいことがあって来ました。 ただ、そうですね……カメラから逃れることはできなくても、他人に聞かれることはあまりされたくない。人のいない場所であれば普川先輩の好きなところで構いません」 俺は何かするつもりないです、と言わんばかりに場所の選択権を譲った。意思表示のつもりらしい。 (-77) 2021/09/18(Sat) 17:02:43 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志( >>44 くらいの時間軸。) 貴方の方に 箱入りの柿の葉寿司(半分ぐらい減ってる)、 ハム野菜サンドにフルーツサンド、 レモネードにカリソンデクスを全部寄せざま、 「俺が頼んだんだから謝るな。 傷まだ残ってたら言えよ。」 小声で囁いた後 べ、と舌を出して そのまま自分の席に戻った。 (-84) 2021/09/18(Sat) 18:08:51 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「じゃあ、あっちの端の倉庫で」 半ば体育倉庫のような場所へと足を向ける。黒塚と普川が行為に及んだ場所だ。単純に人が来ない場所ではあるだろう。 普川は立ち姿や座り姿はそうでもないが、歩く時の姿勢はいい。辿り着けば、両手で抱えるように持っていた鞄を片手に移して。それから少し重量感のある金属の引戸を開く。 明かりがつけられれば、映像で見た通りの場所が目に入る。見栄えやらのために物品が配置されたそこは、普段あるものがないし、普段ないものもある。 ここでどうぞと言わんばかりに置かれた、陸上用のマットが目立つだろう。彼らはこの上で行為に及んでいたが、今はもうその跡はない。 「鍵かけてね」 すたすたと中へ入り、マットに腰掛けた。 (-88) 2021/09/18(Sat) 18:27:04 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁(先に>>44の方返してこれで〆るわね) 少年は何も答えなかった。いつも通りの表情だ。 ただ、 「…………ああ」 短すぎる返事と共に、取ってきていたドーナツを差し出して交換し、席へ戻る貴方を一瞥してから食べ物を摘み始めるのだった。 (-89) 2021/09/18(Sat) 20:15:37 |
貴戸 高志は、暁から食べ物を貰ったので代わりにドーナツをいくつかあげた。交換こだ。 (a32) 2021/09/18(Sat) 20:16:03 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志貴方が好きだ。 バカ真面目なぐらいに真っ直ぐな眼差しが。 突拍子もない行動にもちゃんと理由がある事が。 誰にでも向ける優しい眼差しが。 自分だけが名前を呼ばれていると気付いた頃には もう恋心を自覚せざるを得なかった。 ………熱い。 蕩けた表情の貴方が、必死に身を寄せる貴方が、 その姿を自分だけに晒して 確かに今、自分の腕の中に居る。 それだけで、良い、と、 手放さぬように、縋る腕に更に力を込めた。 囁くような貴方のWありがとうWが 情欲に溶け始めた脳に、混ざっていく。 真白の世界に、二人で沈む。 貴方の身体が僅か持ち上がって、 邪魔にならないよう、名残惜しそうに一度腕から解放する。 → (-91) 2021/09/18(Sat) 20:52:48 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「なにそれ あっハイ 。」貴方の指にぬらりと絡まる油がやけに卑猥に見えて 今度は視線を逸らすことができなかった。 じいっと見つめていると 次第にそれは己の下腹部へ伸びていき 与えられる緩やかな刺激に瞳を細めた。 「ぅ、ん─── ひッ!? 」数時間前に自分で多少触りはしたその場所に 貴方の指が届けば、目を見開いて 先程よりも強く強く貴方の首元に腕を伸ばす。固く抱き着く。 「っ、………、……、! ……!」 緊張のせいかはっきりとした異物感に 漏れそうな呻き声を抑える為、 何も考えず貴方の肩に噛み付いた。 振り払われなければ、準備が終わるまで 貴方の肩に歯を立て続けるだろう。 (-92) 2021/09/18(Sat) 20:56:13 |
【人】 4432 貴戸 高志 (62) 2021/09/18(Sat) 22:24:45 |
【人】 4432 貴戸 高志>>58 南波 闇谷 また、南波が闇谷に近づき何か囁いた一連の動作に関しては。 「…………」 一瞬ちらと二人の方を見やり──というよりは怪訝そうに南波を見ていたほうが主であったが──また黙って食事を始め視線を手元に落としたのだった。 (63) 2021/09/18(Sat) 22:25:23 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁肩に走る刺激。歯を立てられたのだから痛みは当然あるだろうが、果たしてそれだけだろうか? 「ッぅあ!?……ぐ……ッ、……っ、ゔ……」 熱で全てが曖昧になった頭では、鋭い痛みと快感の境界線も有耶無耶になってしまっていた。 荒い呼吸を繰り返していた口から普段より少しだけ高い声がこぼれ落ちる。自分でも信じられないとばかりに目を丸くさせた後、思い切り自分の唇をきつく噛み締めて電撃にも似た刺激の残滓をやり過ごす。 「……ぅ……は、ぁ……っ。あかつき、暁……っ」 最初の衝動を耐えても、肩から燃え広がるような痛みは終わらない。それでも、少年は決して振り払う真似はしなかった。したくなかった。 それでいい。いくらでも噛んで構わない。 きちんと口にしたかったけど、今唇を動かせば嬌声と悲鳴がないまぜになった音が溢れてきそうで出来なかった。 受け入れる側の方が大変なのだから、これぐらい受け止めて当然だと。さも当たり前のように思考して、けれど何もしないで耐えるにはあまりに刺激が強すぎたから、縋るように貴方の名前を呼ぶ。 ふちをなぞるようにぐるりと指を動かして、傷つけないよう緩やかに内部を押し進め。貴方の"いいところ"を探るように時折指を折り曲げながら解していく。 今だけ身を焦す不調に襲われていることに感謝した。己の心臓が壊れそうなほどに早鐘を打っている理由にしてしまえるから。緊張しているなんて知られてしまったら、きっと今以上に恥ずかしさで顔を歪めていたと思うから。 (-118) 2021/09/19(Sun) 3:45:33 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久倉庫を示されて一瞬かすかに眉間に皺が寄ったが、すぐに元通りの生真面目な表情に戻るだろう。 後をついて行くように足を進め、案内された場所を目に焼き付けるように見回し、貴方がマットに腰を下ろすまでを見届けてから後ろ手に扉の鍵をかける。行き先を知った一瞬以外は、表情は崩れることなく保たれていた。 施錠した後、追いかけるようにマットへ近づき隣に並ぶ。しかし貴方に続いて座るようなことはしなかった。立ったまま、おずおずと口を開く。 「……体、痛くないですか。受け入れる側って、負担がかかると聞きましたけど」 本来なら貴方と当事者しか知らないであろう事実。その事について言及している意味を理解していながら話を切り出した。 (-119) 2021/09/19(Sun) 4:07:44 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志自分が今何をしているのか、熱が判断力を鈍らせる。 お前程じゃない、とはもう言えない。笑えない。 がぶ、 貴方の柔らかい皮膚に歯を突き立て、舌を押し付ければ ふしゅ、と口の端から獣のような吐息が漏れていく。 まだ僅かに理性が、自分を繋ぎ止めている。 異物感に慣れ始めてからも 噛み付く度に貴方が名前を呼ぶのだから、 何度も何度もそれは繰り返される。 貴方の声が、言葉が、熱が欲しい。 足りない。全然足りない。 もっと混ざり合いたい、と、欲だけが膨らんでいく。 そうして、貴方の指がWいいところWに触れた時、 「───……っ!?」 ぷつん、 と理性の千切れる音が、頭の中に聞こえた。 → (-120) 2021/09/19(Sun) 4:33:36 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志まるで体内を書き換えられていくような快楽。 それを知れば知る程、貪欲さは増していく。 「っきど、それ、そこ、 き、きもちい…………い………っう、う………んっ、」 一度そこが探り当てられれば 本来受け入れる場所ではないそこが 長い指の動きを全て快楽に変えていく。 菓子の媚薬も作用してか 己の中心は最早痛い程に張り詰めて 触れられないもどかしさに腰を揺らす。 「きど、ぉ、きど、っ───、」 嬌声に混ざって、すき、と二文字が喉まで出掛かって 咄嗟に今度は、自らの下唇を噛んだ。 じわりと口内に鉄錆の味が広がっていく。 心臓がばくばくうるさい。 熱さも、音も、どちらのものなのか 判断する力は残っていなかった。 ……天井が揺れる。視界が緩む。 その涙が気持ち良さから来るものか、はたまたそれ以外か、 気付く事はないまま、頬を伝って落ちた。 (-121) 2021/09/19(Sun) 4:36:02 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁幾度となく与えられる痛みに、きつく結んだ唇からくぐもった声がぽろぽろと落ちる。 燃えるようでいて電流にも似た刺激がかえって良い方向に向いたのかもしれない。 底無しの熱に溺れそうになる度に引き戻されるものだから、傷つけまいと必死に動かす指だけは変わらず秘された場所を優しく拓いていった。 「……は、っ……ここ……か……?」 伝えられた言葉を素直に受け取って、何度も同じ場所を擦る。貴方に気持ちよくなってほしい一心で、丁寧に、丁寧に。 密着しているものだから、揺らめく腰にも気付いた。後孔を解している手とは反対の手で、張り詰めた貴方の昂りにも刺激を与えていく。 「……あかつき、苦しくないか……?だから……」 ── 一度、果ててしまうといい。 そう囁いて、少し体を揺らして。そこで貴方の頬が濡れている事に気がつく。 拭いたいけれど、己の両手は貴方を快楽の果てへと追い立てている最中だし、そもそも体も然程ずらせない。 少し考えて……濡れた頬を拭う代わりに、労う意味を込めて、唇をそっと貴方の右目を覆う前髪へ寄せて口づけを落とした。 (-123) 2021/09/19(Sun) 5:13:42 |
貴戸 高志は、遅すぎる朝食を済ませると、静かに席を立った。 (a38) 2021/09/19(Sun) 5:25:48 |
貴戸 高志は、ふらりと食堂を出る。そのまま、普段通りの足取りで姿を消していった。 (a39) 2021/09/19(Sun) 5:28:03 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「ぅあ、な、なに、っあ……!?」 丁寧に、それでいて執拗に絶頂へと誘われていく。 揺らいだ視界が、今度はちかちかと点滅する。 身体が、意識が、自分のものではなくなるように思えて そんな恐怖すら快楽に変わることが、怖い。 貴方の唇から瞼へ、それから自分の中に熱が注がれてくるような感覚。 「待っ、きど、触るのやめ、 っう、……うう、……いっ、一緒が良いからぁ! や、やめ……やめろお……!」 殆ど叫ぶように喘いで 貴方の手を引き剥がそうと思いはするが 身体は正直で、抱きしめる腕は緩まない。 身を寄せ合っているからこそ 貴方の熱の塊も感じられる。 一人で初めての刺激を受けるのは、 不安で、怖くて、嫌だった。 貴方のその熱を、全てを、 分かち合ってくれるだろうか。 (-125) 2021/09/19(Sun) 5:39:53 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「は? 何、なんでもいくない? 他人のセックス見られる端末でも行きわたった?」 性交を見られていることが読み取れる点はどうでもよかった。異能によるものでも、企画側の用意によるものでも。まさか個別に焦点を当てられているだなんて、普川は全く思っていないが……。 「だるくはなるけど、別に…へいき。僕挿れる側になれんけど、 負担の点で言えばヤる側でも変わらんかっただろうし」 どこまで知っているのかは気にした。黒塚とのは作業だったし別にいい。榊とのはいやはいやだがやっぱり別にいい。自慰行為にふけっていたのも、とてもいやだがこの際仕方ないと思える程度だった。 「僕を特別気にしたりとかって、要りませんよ。 今からお相手ができる程度さ」 意識のある時に、自身が快楽を感じる条件を察されてなければ、それで構わなかった。 (-126) 2021/09/19(Sun) 5:46:00 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「……っ、あ、暁……っ?」 貴方の叫びに咄嗟に手が止まる。 解放された肩に纏わりつく痛みの残滓も、頭を蕩かす熱の欠片も、貴方の声で何もかも霧散してしまった。 手を離してから「しまった」とも思った。散々高められておきながら果てることもできず、挙げ句の果てに止められてしまってはひたすらに辛いことだろう。 暴力的な快感が体の中で渦を巻くことは容易く想像がついた。考えるだけで己の体が震える。それでも、やめろと叫ぶ貴方の声を、貴方の気持ちを、優先したかった。 「……そ、の。すまない、暁。一人にさせてしまって。 一緒がいいなら……その…………もう…………」 は、と吐息がこぼれる。腰が揺らめく。 ずっとずっと我慢して、ずっとずっと貴方を見つめていて、気付かないふりをしていたけれど。 すり、と控えめに貴方の腹に少年の昂りが押しつけられる。ろくに触っていないにも拘らずそり返るほど熱を孕んだ猛りを揺らし、自分から強請る。 「……挿れたい。 …………お前を抱きたい。 ……暁、お前と気持ちよくなりたい」 (-127) 2021/09/19(Sun) 6:03:40 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「はーー、っ………、はあ…………、」 俗に言う、寸止め。 自ら望んだものだが、想像よりも遥かに苦しい。 今にも沸騰してしまいそうな惚けた頭が、身体が、 ただ吐き出すことだけを求めて狂いそうになる。 「俺ばっかり……ごめん、 貴戸になにも、出来てなくて、なんか、したいけど、……」 肩を揺らして吐く息が熱い。 早く果てたい。出したい。性欲に忠実になりたい。 「爆発しそう、むり、……早く、はやく、」 快楽に溺れた瞳が、貴方だけを映す。 欲しい、抱かれたい、気持ち良くなりたい。 腹部が燃えるように熱い。 押し付けられる陰部からか、それともそれを求めてずくずくと疼く臀部の奥からか。 貴方の肩──噛み痕から首筋まで、甘えるように舌を這わせ 今度は痛くないよう、かふ、と首の制御装置ごとゆるく噛む。 「きど、挿れて、抱いて…………、……こーじ」 (-128) 2021/09/19(Sun) 7:07:08 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁謝らなくてもいいと言わんばかりに緩やかに首を横に振る。さらりと流れる髪は今汗で顔に張り付き、唇もひたすら噛んでいたものだから薄い皮が破けて血が滲んでいる。それでも、普段と変わらない様子で「大丈夫」と囁いた。 視線に貫かれる。小さな紫色の世界にはたった一人、自分しかいない。理解したそばから蝕むような菓子の熱ではない、優しい温もりが胸の奥に広がって行く。 泣きたくなるほど嬉しくて、でも、嬉しければ嬉しいほどに何かが胸を締め上げた。 肩の噛み跡から首にかけて唇を寄せられると、甘い痺れにも似た快感がぱっと咲いては散っていく。もどかしい程にささやかな刺激。けれどもそのいじらしさが、どこか愛おしい。 「……暁。…………ああ」 首を覆う抑制装置を噛まれ、名前を呼ばれる。 求められている。自分が、他の誰でもない自分が。 充足感が体を巡る。熱の苦しさや痛みの悦びも遠ざけてくれるような柔らかな心地に、少年の表情がくしゃりと崩れた。 少年は表情の変化が乏しかった。そうであれと教わったから。だから、今自分がどんな顔をしているのか分からない。己が考える表情をきちんと上手に浮かべることが出来ているかも分からない。 貴戸高志が今、泣きそうに笑っているのを知っているのは……貴方一人だけだ。 ▽ (-144) 2021/09/19(Sun) 14:42:36 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁一度抱きしめてくれる腕を優しく撫でてから体を起こす。潤滑剤と共に密かに手にしていた避妊具で自身の熱を覆うと、貴方の腰を抱え直した。解した後孔と自身の亀頭が触れてかすかに聞こえる水音に、ほんの少しだけ息を飲む。 あとはこのまま押し進めて拓くだけ、というところで少年ははたと動きを止めた。 「……俺は、お前を極力傷つけたくないんだ。 だから……その、異能を使っても、お前の痛みを奪ってもいいだろうか」 己の片手を自分の首に伸ばし、チョーカーの留め具を外す。 対象を自分以外とした異能行使を防ぐ為の抑制装置だ。本来なら貴戸本人が外せないように施されていた対策も、企画が始まった際に解かれていた。 チョーカーによってうっすらと赤く色づいた首が、貴方の舌によって艶かしくてらてらと濡れている。 あとは相手に異能を使用する際に必要な『条件』を満たすだけで力が行使される。 ただし、もし貴方が断ったとしても少年は大人しく受け入れるだろう。 (-145) 2021/09/19(Sun) 14:45:47 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志気が狂いそうな快楽の渦中で はたと貴方の顔が目に入る。 なんてツラしてるんだ、と言葉になる前に体が動く。 潤む目尻にそっと口付け、 貴方の唇に舌を這わせた。 「………、」 腰を持ち上げられ、期待で疼くそこに 指とは比較にならないほどの質量の欠片を感じれば ひゅ、と息を呑んで、固唾を飲む。 そうして、いよいよ、というところで 貴方は優しさで焦らしてくる。 「───異能? いいよ、 お前がそうしたいんだろ。 痛みでも……何でも、くれてやる。」 最初にそう言っただろう、と どうすればいい、と チョーカーの黒が貴方から離れていくのを ぼんやりと見つめた。 (-146) 2021/09/19(Sun) 15:27:18 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久バツが悪そうに瞳を伏せながら己の端末を差し出した。貴方が受け取ろうが受け取るまいが、端末には貴方と少年二人を中心に撮られている映像が流れていた。 貴方が危惧する条件などには気づいていないらしい。 「仰る通り。ですが全員個別に撮られている……という訳ではなく。何故か普川先輩や俺だけにしか焦点が当てられないもの、俺にだけ当てられているものがあるみたいです。 ……黙っていることに耐えられなかったので、俺はその報告と謝罪をしに来ただけです。 今から肌を重ねるつもりなんて俺には……」 ゆるく首を横に振った。けれど、少し空白を置いてからおずおずと口を開く。 「……榊の件は別ですが。普川先輩が自分から動く人だとは少し思いませんでした。確かに何某かはするとは言っていましたけど。"ご褒美"の為ですか?」 (-148) 2021/09/19(Sun) 15:45:41 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁目元への口付けと唇への戯れ。その仕草にほんの少しだけ安堵したように気が緩むのを、少年自身は気付いていなかった。 「そうか。それなら……俺が貰い受けよう」 ぐ、と腰を押し進める。散々に焦らして蕩けた窄まりをゆっくりと拓き、擦りあげ、熱を分け与えて行く。 ……同時に、少年は上半身を倒して貴方の顔を覗き込んだ。 相手へ異能を使う為の唯一の条件。 それは── ── "相手の唇を奪うこと"。 ▽ (-150) 2021/09/19(Sun) 16:11:29 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「暁」 薄い唇が貴方の唇に重なる。 キスはもっと甘酸っぱい味がするものだと何かで聞いたことがあるが、今ここにあるのはかすかな血の味だけ。甘酸っぱさとは程遠い鉄錆のそれが、口腔に広がって行く。 血も吐息も飲み込むように口付けをしているから、言葉を紡ぐことはできない。 だから、「すまない」とは言えなかった。貴方の好きな相手を知らない少年は、勝手に貴方の唇を奪ったことを胸中で謝罪する。自分たちは既にキスよりも過激な行為をしているというのに。 貴方の心身の状態などによっては強弱もあるだろうが、何の抵抗もない場合そのまま痛覚が泡のように霧散して失われて行くだろう。 ほんの暫くの間、貴方の肉体は快楽や柔らかな刺激だけを拾い上げることになる。 口付けと同時に、少年の熱が貴方の内側を深く穿ったとしても。 (-151) 2021/09/19(Sun) 16:12:01 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「冗談で言ってんが半分当たってた? うわぁ……」 考えた中でも悪い方だった。最悪でなければ構わないが、嫌なものは嫌だ。端末には手を伸ばしかけたが、受け取ると壁に投げつけて壊しそうなので引っ込める。代わりに鞄を強く抱きしめた。ぎゅ。 「……謝罪は要らないよ、運営側がやったのじゃんか。 貴戸さんが気にすることってある…? 闇討ちでもしてきたら、わかるけど……」 律義だなぁとか、人生損しそうだとか、そんなことを考えた。 「何もしない方が、理不尽に何かされるでしょう。だからよ。 やるならやるで、ついででご褒美がもらえたらー… …って思ってるのは、勿論あるけどさ」 「ここに長くいるのはもうしなくて良くなったから、 出た後の生活の保障してもらって、できたら期間も短くするの」 「貴戸さんはご褒美はどうでもいい?」 見上げようとして、すぐに明後日の方向を向いた。 (-153) 2021/09/19(Sun) 16:50:14 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「んん───、──っ、……!」 蕩けていた瞳孔が縮まる。貴方の顔が近付いてきて、見惚れている間の出来事だった。 その行為は、意気地のない自分が許されているかのように 勘違いしそうになって、胸中が苦しい。 貴方の優しさに漬け込む弱さも、頑なとして払い除ける強さも持たない自分は 唇を離すことも、身を捩ることも出来なかった。 痛覚を貴方に明け渡して、どろりと溶ける身体が受け取るものは 少しの異物感と、後は濁流のような暴力的な快感のみ。 「……、っう、───ふ、っ、んんん!」 内側から身を裂かれるようで、でも痛いことはひとつもなくて それが貴方によって齎されているのだから 怖いのか、愛しいのか、分からなくなってくる。 伸ばした腕を首元から、貴方の後頭部へ回す。 今は貴方がどんな表情をしているのか知りたくなくて、自分から漏れ出す言葉を堰き止めたくて、より深い接吻を、濃い鉄錆を求める。 ……と言っても、作法など知らないので ただ荒々しく、拙く、無理やり舌を割り込ませていくだけだ。 時々唇同士の隙間から、吐息を漏らし合って。 それ以外は、貴方の好きにしてくれと言わんばかりに 身体の全てを委ねきっている。 (-155) 2021/09/19(Sun) 16:59:11 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久「闇討ち?しませんが」 しませんが。 「……それは、一理ある。見せ物にしているのなら、参加者に動いてもらわないと困るだろうし」 素直に納得した。やるかやらないかはさておき。少年は乗り気ではなさそうに眉間に皺を刻んでいる。 「長くいるのをしなくても良くなった?良い事ですがそれはまた何故」 思わず口にしまった。個人の話に踏み込みすぎるのはよくないと分かっていても、留まれるほど大人にはなりきれていなかった。 異能の制御が出来る様になったからだろうか?施設にいてもカメラを壊しただのなんだのと、貴方に関する話を風の噂で聞いていたような気もするからだ。 「……俺もご褒美は欲しいです。必要なものですから。ただ……どうしても、気乗りせず」 はあ、とため息を一つ。明後日を向く貴方と同じように、少年もまた何もない方向へ視線を投げてぼやいた。 (-157) 2021/09/19(Sun) 17:23:19 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「んー……?」 尤もな疑問に、特段気を悪くした気配はなかった。どう言おうかと、考える間をそう思ったかもしれないが。 「…ひどい台風が来る時って、 雨戸を閉じて、家に籠るだろ……?」 「 ──台風が来なくなったの 」心の底から安心したような声、ひどく退屈そうな表情。ちぐはぐな様子でそう言った。 「気乗りしないのが理由で機会を逃してもいいなら、 それでいいんじゃない? その程度の必要度合い?」 「そうじゃないならやってなよ。捨てるものを選べる内にさ」 自身の正義、プライドや感情、その他色んなものすべて。ほしいものがある人間は、何も捨てないでそれを得られない。普川はそう思っている。 (-159) 2021/09/19(Sun) 18:06:16 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁貴方に女を抱いたことがあると言ってのけた相手は、それにしては口付けも体の動きもぎこちなかった。 薄く口を開いて割り込んでくる舌を快く迎え入れ、己の舌と絡ませる。キスなどろくにした事がないのだから何処をなぞれば気持ちがいいのかも分からない。必死に粘膜を触れ合わせた。 上も下も貴方と繋がりあって、逃げ道など何処にもなくて。苦しさと快楽が押し潰してきそうだというのに、たまらなく気持ちが良かった。 「……っ、は、…………ん、んぅ……っ」 普段朗々とした声を紡ぐ唇からは、熱を帯びた吐息がひっきりなしに溢れ続ける。 傷付けないようにするためか、開始された抽送は緩やかに行われた。 自身を包む内部を穿ち、指で見つけた貴方の理性を飛ばすきっかけになったポイントを探り始める。 暫くすれば腰の動きは少しずつ早まっていくだろう。貴方の嬌声のほかに、ひどく淫らな水音が混ざったものが耳をくすぐり始めることに気付いて、またしても肌がぞくりと粟立った。 (-164) 2021/09/19(Sun) 18:56:47 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久ちぐはぐな表情に一瞬首を傾げた。ただ、傾げただけでそれだけだ。 話に納得したように頷こうとして、心配したように少し眉根を寄せた。 「それは僥倖……と言うべきですが。 台風に例えてしまったとしたら。また再来して先輩を苛む恐れがあるのでは……」 心配した様子を見せたのも、そこまで。 後に返ってきた言葉にぴたりと動きが止まる。 小豆色の瞳が揺れ動く。右に左に、ふらふらと。 「……そうですね。先輩の言うことは正しい」 瞼が下りる。再び持ち上がる。 「それなら、普川先輩」 藤色が舞う。少年が崩れ落ちるような勢いでマットに座り込んだからだ。長い体を追いかけるように、豊かな髪がふわりと流れて更に下へと落ちて行く。 「──俺としてもらえませんか」 小豆色の視線が貴方へ向けられる。 もう揺らぎなどどこにもない。 (-165) 2021/09/19(Sun) 19:08:29 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志貴方の経験の拙さに気が付くのは きっとこの熱が引いた後の事だろう。 知識のないまま、本能で舌を動かす。絡める。求める。 口の側から漏れる唾液を気に留めぬまま 全てが溶け合って混ざり合って、確かにひとつになっていた。 視界に余裕のなさそうな貴方が映って、 独占できるものならば、と、有り得ない妄想を振り払う。 ──そういえば、中継、されてるんだっけ。 まあ、どうでも良いか。 「ん、………っは、ふ、」 貴方が体内を突き上げてくる。上下運動に合わせて嬌声を漏らす。 次第にWいいところWを擦られれば、 早まる動きに限界を迎えそうになり 貴方の頭部を抱え込む腕に、ますます力が篭る。 「ふ、ぅ、うぅ、っ、……!」 それはW下Wも同じ事で、 貴方の昂りを受け入れている肉壁もぎゅっと狭まった。 (-169) 2021/09/19(Sun) 19:56:00 |
【人】 4432 貴戸 高志夜。これは夜の時間帯である。 何も口にしなかった昨日の晩とは違い、今日は普通に夕食を食べにきた。通常メニューでもよかったが、好きな時に好きなものを食べられる今しかやれないことがある。 「カレーうどんを一つ」 堂々と食堂を闊歩し、堂々と注文。一連の動作に迷いなど一切ない。 出された料理を持って席に着く。 カレーの香りが鼻をくすぐる。その中に沈むうどんはきっと喉を気持ちよく滑り落ちることだろう。 お腹がくうと鳴る音を、<big☆>パァン!!!</☆big>と元気に合わせた手の音でかき消した。 「いただきます」 使うのは箸だ。日本人たるものやはり箸を使わなくては。 いざ、実食。 結果は…… 完璧だな……綺麗に食せた。 (114) 2021/09/19(Sun) 20:01:05 |
【人】 4432 貴戸 高志>>114 「!!!」 完璧だ。 白の上着も紫のシャツも、それどころか机も無事だ。 見えるぞ、「高志様はカレーうどんビチャビチャにするのでどうか外で召し上がるのもご当主様先代様がいる時に頼むのもやめてください!!!」と泣いて止めてきたハウスキーパーの山田さんが泣きながら喜ぶ姿を。山田さん、見ているか。俺は遂にカレーうどんを完璧に食べることができた。偉業を達成してしまったな。 そんなこんなで、貴戸は夕食を終えたのだった……。 (115) 2021/09/19(Sun) 20:14:34 |
貴戸 高志は、闇谷 暁に力強く頷き返した。 (a49) 2021/09/19(Sun) 20:15:05 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志 来ないよ、心配には短い言葉が返っただけだった。 普川の言う台風はもう来ない。それは人であり、彼は死んだらしいので。 動いた藤色を追って。流れで見ることになった小豆色と、自身の黒がかち合ったのは一瞬だった。普川は人の目を見つめない。 「いいよ」 視線は合わないが、諦めまじりに笑って言った。 「君が僕の穴を使うか、僕が貴戸さんに道具使うかね。……どっち? えっと、脱いだ方がいい? 脱がしたげる? 僕は薬要らないし、気持ちよくさせようと思わなくってへいき。事故以外で痛くしないでねってくらい。あとなんかあるかな、、口でするのは上手じゃないけどさせたかったらやるのはするよ……?」 早口。ふてぶてしさがログアウトしました。 (-171) 2021/09/19(Sun) 20:20:51 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「っは、ぁっ。あかつき……暁っ、俺は……俺は、もう…………っ!」 酸素を求めて唇を離したその一瞬で名前を呼ぶ。 中継され、見せ物にされている事実などとうの昔に少年の頭では溶けて崩れて見る影もない。 今少年の頭にあるのは、今少年の世界にあるのは。 闇谷 暁ただ一人だけ。 「……っ、ぅ……!」 頭を抱きしめる貴方と同じように体をかき抱いて。それ以上身を寄せることが出来ないと分かっているのに肌を重ね合って。 狭められた内側に昂りが締め上げられる。一際大きな快楽に押し上げられて、少年は絶頂に至った。 (-181) 2021/09/19(Sun) 21:32:14 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久ふてぶてしさがログアウトした貴方の様子に一瞬目を丸くさせたものの。すぐに元の生真面目な顔に戻った。 戻った……のだが。どうにも目が落ち着かない様子で泳いでいるようだ。どうにもこの手の内容は未だ慣れないらしい。 「ええと。普川先輩に負担はかけたくない、です。だから先輩が一番楽なものを選ばせてください。 俺は体が丈夫ですし、いざとなったら痛覚を異能で遮断できますから……口もいらないです」 (-185) 2021/09/19(Sun) 22:12:40 |
【神】 4432 貴戸 高志厨房が何やら騒がしい。榊だろうか? それなら言いたいことがあったのでちょうどいい、行くか……とひょっこりやって来る。 「おい、厨房で何騒ぎを……」 並べられた食材。火花散らす(そうでもない)対戦相手たち。 そして燦然と輝く(そうでもない)コンドーム。 「…………」 本来であれば、「<☆big>食材と避妊具で遊ぶな!!!</big☆>」と一喝して止めに入ろうとするのだが。 男にはヤらねばならぬ時がある。多分。 ──二人とも、健闘を祈る。 決闘を邪魔してはならないと判断して、観客はそっと無言でフェードアウトしていったのでした……。 (G5) 2021/09/19(Sun) 22:38:02 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志互いが互いを求め合って、境界線が曖昧になる。 「きど、きどっ、 こう……じ、ッ……!」 貴方の表情が、声が、言葉が、 絶頂への後押しとなり 初めて齎される感覚になす術なく 何度か身を痙攣させ達した。 「は、ふ……んんっ、あっ、ぁ……!」 一度果ててしまえば、 ぼんやりとしていた思考力が少しずつ戻ってきて ゆるりと腕を下ろし貴方を解放する。 薄いゴム越しでも貴方の昂りの震えが感じられて、 それが愛しくて、そっと自身の下腹部を撫でた。 「はー、はあ…………きど……、」 瞬きをして、荒い息を整える。 これで一連の行為は終わりなのだろうか。 ……まだ、熱は治らないと言うのに? 貴方はどうなのか。 探るように、求めるように、されど不安気に、小豆色の瞳を見つめた。 (-186) 2021/09/19(Sun) 22:38:11 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁酸素を求めて呼吸を繰り返す。肩が上下するたびに汗が音もなく滑り落ちて行く。悩ましげに眉根を寄せて、繰り返すこと数回。 「……暁、大丈夫か?」 快楽の頂から下りてきて、真っ先にしたのは貴方の身を案じることだった。 顔を覗き込んでみたり、下腹部を撫でる手を視線で追いかけてみたり。あちこちに忙しなく瞳を泳がせてから、もう一度紫色を見つめ直す。 「…………俺は、その。 まだ……熱が、抜けなくて、だな…… もし、お前も同じなら……その…… もう少し、繋がりたい」 一度欲を出したからだろうか、少しはしっかりとした話し方に戻っている。 それでも熱が抜けないのは嘘偽りではないらしく、貴方の内側に包まれている陽芯はまだ固さを保ったままだ。柳眉はやや困ったように八の字を描いている。 理性が戻ってきた小豆色の視線が、紫色を求めている。 (-189) 2021/09/19(Sun) 22:58:14 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「……お陰様で?」 大丈夫か、の問い掛けにはそう軽口を返す。 「ごめん、あの、 き、……きもち、よく……て、 自分で精一杯になって、その、 貴戸の好きなようにしてもらってない……。」 貴方のうろうろと忙しない視線に いつものような貴方の言葉に なんだか可笑しくなって笑みを漏らす。 「……ん、 俺もまだ、……貴戸と、したい。 気使わなくて良いって言ってるだろ。 貴戸の好きなように………されたい。 」混ざり合い、冷め切らぬ熱は まだまだ治る気配もなくて 衝動のままに、互いを求め続ける────そんな1日目の、夜の出来事だった。 後で、自分の異能で貴方の傷を治してやらないと、と それだけ頭の片隅に置いて 貴方の首元に、また腕を伸ばした。 (-194) 2021/09/19(Sun) 23:47:45 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁貴方のその軽口が、貴方のその態度が、貴方のその気持ちが。 たまらなく心地よくて、けれどもその感情を表す言葉が見つからなくて。 もどかしさを表したかのように、瞳の動きだけは素直に揺れて動いていた。 「…………俺は、いいルームメイトに巡り会えたな。俺にとって、何よりも贅沢な幸福だと思う」 そう感想を口にした。それでも、自分で話しておきながら言葉に納得がいっていなかったが。それはいったい何故だろうか? 「……暁。お前に甘えて、好きなだけ触れさせてもらう。 ……。 …………。 寝坊してしまったらすまない」 許しを得た少年は再び貴方へ覆い被さる。 熱を分け合い、快楽を貪り、満たされるまで繋がって。 朝が来るまでの秘めやかな二人の時間の時だけは、少しばかり柔らかな表情を見せていた事だろう。 "夜更かし"をした1日目のことだった。 ▽ (-199) 2021/09/20(Mon) 0:24:42 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁ところでこれは、その後の話。 「…………困ったな…………」 具体的に言うなら、遅すぎる朝食を終えた後。 部屋に戻り、一人で歯を磨いていた時のことである。 "「俺が頼んだんだから謝るな。 傷まだ残ってたら言えよ。」 " そんな言葉と共に突きつけられた、貴方の舌。 あの舌が自分の首を、肩を、傷口を、這ってそれから……。 あの時の光景どころか、痛み、そして同じように拾ってしまった快感さえも思い出してしまう。くらりと目眩も起きそうで、たまらずぎゅっと目を瞑った。 「食事をする暁が……暁の口が……まともに見られない……」 悩みを返してくれる者はいない。少年はぽつり、こぼしながら日常へと戻っていくのだった。 (-200) 2021/09/20(Mon) 0:27:05 |
【神】 4432 貴戸 高志「食事する場で大声を出すな迷彩!」 クソデカボイス注意が飛んできた。 ついでに本体もやって来た。 「お前たち、完成したのか。完成してしまったのか」 表情こそ普段通りだが、本当にやったんだ……みたいな声色だった。 (G18) 2021/09/20(Mon) 0:42:14 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「ほんなら僕の穴使う方で。そっちのが楽」 スン……おかえりふてぶてしさ。再ログインはやいね。 「お世話要らないなら、いいや」 上着を脱ぎ、シャツを軽く緩める。下はひとつひとつ、全部脱いだ。 「あー……ゴムはつけてもつけなくても、どっちでも。 ついてた方が後は楽だったけど、生の方がきもちいらしいし 時間短くて済むんかな……? 知らんけど」 鞄からローションを取り出し、中身を右手に垂らす。横向きに転がり身体を折り曲げて、後孔に指を入れ、抜き差しを始める。一連の動作は、作業だった。 普川が身体を丸めた姿勢を取るのは、程々に目に付いていただろう。自慰をしていた時だとか、寝る時だとか。黒塚との事後にも、鞄を抱いてしばらくの間ここで丸まっていた。今回のことがなければ気付かなかったことだろう。だから何があるというわけではないが。 (-201) 2021/09/20(Mon) 0:52:54 |
【神】 4432 貴戸 高志>>料理バトル >>G19 「……決闘を公平にジャッジするなら審査員は必要か。それもそうだな。 分かった。俺がお前たちの熱い勝負を見届けよう」 力強く頷いた責任感の強い少年であった。 一応どんなものかを確認する為にレシピ本を受け取り、軽く流し見る。 「…………。 ……………………ゃ」 やだ、と言う前にギリギリ踏みとどまった。勝負にケチをつけてはならないのだ。 先日の迷彩が引き当ててしまったやべー映像を見た時のようなフリーズをなんとか回避して、本を返却し代わりに箸を取る。 「……いただきます」 丁寧に手を合わせ、いざ実食。 ▽ (G20) 2021/09/20(Mon) 1:04:09 |
【神】 4432 貴戸 高志>>料理バトル 闇谷の審査 「……ふむ」 ぱちぱちと目が瞬いた。 「形こそ迷彩のほうが一歩上だと思ったが、これはなかなか……いけると……思う。酢飯が妙に酸っぱいのが気になるが。 具材と酢飯の量のバランス、そして握り加減、どれもがちょうどいい。酢飯が妙に酸っぱいのが気になるが。 暁、料理得意だったんだな。感心する」 つらつらと感想を述べた。更にもう一口いただいた。美味しかったので。 (G21) 2021/09/20(Mon) 1:04:44 |
【神】 4432 貴戸 高志>>料理バトル >>G22 迷彩シェフ作の寿司を受け取る。僅差ではあるが、こちらのほうが見た目は整っているように感じた。 「そうだな。調理過程と調理道具は知りたくなかったが、暁の作った寿司は中々だった。お前にも期待するとしよう、迷彩。調理過程と調理道具は知りたくなかったが」 大事なことなので以下略。 ということで、再び手を合わせていざ実食。 ところでどうして−28点を作った本人は回避できているんでしょうね。 ▽ (G23) 2021/09/20(Mon) 1:23:30 |
【神】 4432 貴戸 高志>>料理バトル 迷彩の審査・そして総評 「・・・・・・〒々%#€→*ッ!?!?」 バン!と箸を置き、パシ!と片手で口元を押さえる! ああ悲しいかな、顔はみるみるうちに真っ青に! 「………………」 美しさの下に潜んでいたニチャニチャの酢飯、無理やり詰め込まれた具材、そもそもなんか体に悪そうな粘っこい何かが口にまとわりついてくる!これ何!?!? 迷彩少年の無邪気さと元気さが成せる食材残虐ショーの完成品にクソデカボイス貴戸も思わず絶句! 「……、……。 …………迷彩、頑張って作ったな……美術の才能は……ある………………」 彼の生い立ちがあまり恵まれていないらしいことは鑑賞会でなんとなく理解している。その為だろうか、あまり強く言えなかった。 闇谷のものを更に一口食べたので、公平に迷彩の分も更に一口食べました。 そんなこんなで死にそうな様子できちんと飲み込んだ後。 闇谷のいる方に手を挙げた。勝者──闇谷暁! (G24) 2021/09/20(Mon) 1:24:51 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久「分かりました。それなら俺が抱きます。 ゴムは付けますよ、汚したくないですし」 こちらも上着を脱ぎ、ズボンのファスナーを下ろして自身の物を外気に晒す。あまりにも平然としているものだからこちらも一周回って冷静になってきた。 機械的に自分の性器の亀頭を擦ったり、裏筋を強く扱いてみたり、淡々と行っていく。刺激に反応して素直に固くなっていくことに少しだけ安堵した。 「……体、丸めた方が準備しやすいですか?」 ふとそちらを見やり、なんとなく気になったことを口にした。それでも手は動かしているから、きっと貴方が準備を終える頃には使えるようになっている筈だ。 (-204) 2021/09/20(Mon) 1:53:55 |
貴戸 高志は、闇谷から水を受け取って大人しく飲んでいる……すん……。 (a56) 2021/09/20(Mon) 2:02:05 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志貴方が部屋に居る頃。 「聞いてくれ貴戸、 俺、料理の才能があった……………。 」桃色の可愛らしいクリームを纏う手作りらしいケーキを ルームメイトが持ち帰ってきた。どうして? 「今日のおやつだ。 味見はしてある。美味かった。」 まあ食べてみてくれ、と 更に半分に切り分け、フォークと差し出す。 貴方に褒められたのが余程嬉しかったらしい。 (-208) 2021/09/20(Mon) 2:39:23 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「んー? んー………さあ。 何、足広げてやってるのが見たかった? 僕は見やすいようにやる趣味はないんけど。 …まぁ、企画考えたら、そうだったね」 そう言いつつ動く気isゼロであった。怠惰。 艶めかしい水音が倉庫内を反響する。時折、両足首の金属があわさって鳴る音も。彼の異能抑制装置は、両手両足に取り付けられた金属の輪だ。 彼の方の準備は滞りなく済んでいた。自分で広げるのはしばらくぶりだったが、ここ数日の行為からして指三本程度なら簡単に収まった。四本目もいけそうね、自分の大きくはない手を見て思った。 準備を終えれば、貴戸は声を掛けてくるものと思っている。顔を向けて、なんとなく気まずくなろうとする理由もない。慣らし終えた普川は、同じ姿勢で倒れたままだ。 (-210) 2021/09/20(Mon) 2:50:32 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁部屋に戻ってきた貴方を「おかえり」と出迎える。 「そうだな、迷彩との料理バトルで分かったが暁は確かに料理が上手いと思う。 ……ケーキ?味見?まさかそれも作ったのか?器用だな。 ちょうど珈琲を淹れたところだ。一緒に楽しむとしよう」 ルームメイトの言う通り、部屋は珈琲の香りで満たされていることに気付くだろう。 ただそれよりも先にケーキが気になったのか、貴方からフォークを受け取ってそのまま食べた。 実は榊のポップコーンと迷彩の押し寿司の事もあり、誰かの手作りを若干警戒し始めるようになっていたのだが、貴方のケーキは何一つ躊躇うことなく口へ運んだ。 むぐむぐと咀嚼し、こくりと小さく喉が上下に揺れる。 「………………美味い。 ああ、やはり暁は料理の才能があるようだ。切り分けたようだが、クリームも綺麗な色をしている。完成品は実に華やかだったのだろうな」 正直なコメントを述べた。 表情筋の固さは相変わらず。けれど、声色はとても柔らかなものだった。 (-211) 2021/09/20(Mon) 2:52:11 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久「いや、そんな趣味は……。 …………無いですけど、その、自分も慣らす機会があるかもしれないから……聞いてみたくなって……」 言葉尻が萎む。普段のはきはきと喋る様子とは大違いだ。 倉庫に暫く水音が響いた後、避妊具を着けてから少年が貴方へとにじり寄る。 「……普川先輩、すみません。すぐ済むようにしますから」 雰囲気に流されて淡々と準備していたものの。慣れていないのか、いざ挿入となった段階で少年の声色は僅かに固さを見せていた。 横向きのまま倒れる貴方の貴方の片足を持ち上げ、肩に乗せて支える形にする。足を両手でしっかり掴むと、固くなった昂りをそのままゆっくりと貴方の後孔に押し込み始めた。 (-212) 2021/09/20(Mon) 3:09:18 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志なんとなく、 昨晩の事を思い出して照れてしまわないように 話題を、と思って作ってきたケーキなのだが、 「…………………………………… ………………………………………………………………」 かなりのベタ褒めだ。心なしか昨日までよりもっと優しい気もする。 自分の心境の変化か、それとも貴方が変わったのか。 ぐっとフードを引っ張って、僅かに顔を隠した。照れ隠し。 「そうか…… 俺もそう思う。 探偵じゃなく料理人の道に進むべきだったな……。」 勢い余ってウェディングケーキを作った事、 絶対に言わないでおこう。 ひとりでにうんうんと頷き、淹れたてで香りの立つ、珈琲を一口。 「……ん、こっちも美味い。 ところでさっきの、平気か? 迷彩の………………………………。 」何とまでは言わなかった。 「あと何回も言うけど傷な。 今になって痛くなってきたとか。」 (-213) 2021/09/20(Mon) 3:16:17 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「……ここを出たら、また探偵業に戻るつもりなの、か……。 ………………」 珈琲を飲む貴方から視線をそらす。自分の持っていたカップに視線を落とした。 黒一色の水面に映る自分の顔を見るのが嫌で、わざとカップを少しだけ揺らした。ぐらりぐらりと波立って、たちまち自分の顔が消えていく。 「 迷彩のブツは無事だ。 まあその、なんだ。同じ作り方をしたのにあそこまで味に差が出たのは驚いたが。 傷の方も、……、…………」 確認するように首元に手をやる。 未だに鮮明に思い出せる。 痛みも、快楽も、貴方の舌の感触も、皮膚を濡らした唾液の質感も。 「…………」 何もかもが、蘇ってくる。 「ああ、問題ない」 端的に答えた。 ▽ (-214) 2021/09/20(Mon) 3:27:48 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁表情も声も普段通りだ。 貴方がよく見てきたものと何ら変わりない。 …………藤色の髪から僅かに覗く耳の先が、ほんの少しだけ赤く色づいていること以外は。 (-215) 2021/09/20(Mon) 3:28:45 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「……いや、戻らない。 世間の信頼ガタ落ちだからな。 普通に高校また受験して、平和に暮らせたらそれで。 そう言う貴戸は、W報酬W貰ったらどうするんだ。 …………出るのか?」 貴方の視線に気が付かないまま 自作のケーキを突いて、口に運ぶ。 我ながら中々の出来だ。 貴方とはよくこうして話をする仲だが まだ話していないことも、 聞いていないことも沢山ある。 貴方の経歴は知らない訳ではないが、 こうして接していると、本当にその通りなのか疑問は尽きない。 もし、もしも同じように濡れ衣を着せられていたとして、 一緒に外に出ることがあれば………と、淡い期待を込めて。 「 迷彩のアレ多分そのままゴムに入れたから 」あんな事になったと思うんだよな。 この推理だけは絶対に正しい。 → (-216) 2021/09/20(Mon) 3:57:51 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志自分の異能は、体液の成分を変化させるもの。 とは言っても大した事は出来ないので 軽めの傷薬ぐらいにしかならないが、 昨晩のような怪我程度なら、舐めてしまえば大体治るのだ。 ただ、そう、一舐めで完治とまではいかないので こうして確認をとったのだが、 「……………貴戸?」 言い淀む貴方を一瞥。 特に怒っている……訳では無さそうだ。 では何か。観察眼はそれなりに自信がある。 「…………… …………………………………」 赤らむ耳に気が付いた。 恥ずかしい思いをさせてしまった、と ますますケーキを食べ進めていく。 「問題ないか、そうか! なら良いんだホント!マジで! いや何かあったらすぐ言えよ!? 」 (-217) 2021/09/20(Mon) 3:59:12 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「俺は出ない」 視線は逸らしていたけれど、それだけは間髪入れずに答えた。 「俺は……俺は、ここでずっと罪を償うが。 暁はそのまま外で幸せになってくれ。 だってお前は濡れ衣を着せられただけなんだろう?探偵に返り咲くことが叶わなくても、お前は幸せになるべきなんだ」 かぶりを振れば、藤色が力無くぱさりと揺れた。 これでいい筈だ。最初からそのつもりだ。 それなのにどうして、胸の奥がこんなにも痛む? ▽ (-218) 2021/09/20(Mon) 4:16:22 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁そうこうしているうちにも貴方はぱくぱくケーキを食べ進めていく。いい食べっぷりだ。 時折、恐る恐ると言う風に貴方へ一瞬視線を向ける。 元気に動く唇。ちらりと覗く舌。たまに見える白い歯。 ぞわりとかすかに肌が粟立った。 あの刻まれる感覚が、どうにも忘れられない。 「…………」 小さく息を飲んでは、慌てて視線をカップへ戻す。 「何か。何か…………」 口籠る。言うべきか言わないべきか。迷い、迷って…………。 「噛まれた事と、朝の事を思い出してしまう、から…… …………食事をするお前を、見れなくなってしまって……だな……。 ……すぐに忘れるようにする、元に戻れるようにするから…… …………あまり、俺を見ないでくれ…………」 白状した。耐えられなかった。 (-219) 2021/09/20(Mon) 4:18:55 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「………、………………そうか。 そっか、俺はてっきり 誰も彼もここを出たいもんだと思ってたから ……そか、お前はそういう奴だもんな。」 寂しげな瞳を伏せた。 じゃあ俺も残ろうかな、と簡単に言えたら、どれほど、………。 → (-225) 2021/09/20(Mon) 11:32:27 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志なんだなんだと耳を立て 貴方の言葉を待つ。 「 ン"ッグ!? げほっ、けほ、……っ!?」 咳き込み、口元を手で押さえる。 まさかそんなに恥ずかしい思いをさせてしまっていたなんて。 「 ごっ、 ごめ……ん。でも、だって、でも、その、 ああでもしないと、 気持ち、良すぎて、…………… 」すみませんでした………………………。 ケーキを食べ進める手を止め、机上に置いた。 此方も過激なW夜更かしWを思い出して 顔を一気に赤く染め上げていく。 「別に、戻らなくても……良いけど。 ていうか、お前、慣れてるだろ。 何で、その、俺より先に照れるんだよ。」 戻らなくて良い。そのままあの夜の出来事を貴方の中に刻み付けておきたい。 そんな魂胆を見抜かれないように、軽口を吐いた。 (-226) 2021/09/20(Mon) 11:33:19 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「そぉ……僕のは、なん…癖とか、そのくらいさ。 やりやすいのなら、四つん這いになったとこから 片手後ろにやるのか、それこそ足広げてやるのと違うかな…」 足は簡単に持ち上がる。普川は男子にしては柔軟だ。 「鬱陶しいから謝らんてって言ったら困りそぉ……」 適当な呟きを落としながら、体勢を整えた。曲げた片肘に顎をつけて、上半身をうつ伏せ気味に。覗き込むか向かせるかでもしなければ、顔は見えないだろう。 「………っふ、 ん ぅ…」彼はすんなりとあなたを受け入れた。上着を抱き込み、耐えるように息を詰まらせた。快楽がないと言っても、感覚がないわけではない。不快でないのはまだ救いがあるなと、改めて思い浮かべた。 (-232) 2021/09/20(Mon) 12:18:53 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「…………ああ。俺は、ここで……」 ここを出るかについて、濁した形で返答した。 後ろ髪を引かれる思いは、見て見ぬ振りをした。 ▽ (-236) 2021/09/20(Mon) 12:26:34 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「謝る必要はない。その、別に、気にしてはいない、し……。 悪くなかった……から……」 俯き言い淀む。だんだん居た堪れなくなってきた。 「…………。 …………こういう、ことは、したことなかった、から。慣れていない」 こういうこと=噛んだり舐めたり。 本当は隠し通す筈だった。白状するつもりはなかった。実際、隠し通すと決めたものは平然とした顔のまま今も頑なに潜めている。 けれど、今抱えている予期せぬ問題は耐えきれず話してしまった。何故だろうと内心貴戸は独り言ちる。それもまた貴方に気を許している証だと気付くのは、いったいいつになるのやら。 「戻せないと俺が困る。 これからもお前とこうしてお茶を共にしたり食事を向かい合ってしたりしたいのだから、お前の口元を見るたびに羞恥心が芽生えるのはたまらなくもどかしい」 そこまで言い切って珈琲で唇を湿らせた。変わりない柳眉、きりりと釣り上がる瞳。あまり動かない表情筋。 いつもと変わらない要素の中で一つだけ、髪からちらりと見える赤く染まった耳だけが二人だけの非日常の欠片を忘れずに抱えていた。 (-237) 2021/09/20(Mon) 12:27:16 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「……………どうしても?」 こんな未練たらたらの事を聞くつもりは無かったのに 言葉が咄嗟に口から出た。 → (-239) 2021/09/20(Mon) 12:44:44 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「…………………………………………」 普通はしないんだ。 噛んだり舐めたり。 そっと緩やかに土下座のポジションを取り始めた。 次第にデコが床にくっつく。 「 そっ、 そうか………。そうだな、お前の顔見えないのは俺も嫌だし ……じゃあ何だ、その、 忘れるんじゃなくて見慣れる、とか どうかなあ……って………………。」 何を言っているんだろう。 此方もあまり正常に脳を動かせていないらしい。 そもそも貴方との行為は、 決して簡単に忘れられる思い出ではないのだから。 (-240) 2021/09/20(Mon) 12:45:40 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久成る程、と準備するときのアドバイス(?)を心のメモ帳に書き留めた。この手の知識、あんまり覚えたくなかったな……と苦々しい気持ちは飲み込んで胃の腑に仕舞い込んだ。 「……別に困りませんが、うっかり謝罪を口にする可能性はあります。善処はします」 足を抱えて本格的に抽送を開始する。顔を背けていることに気付けば、視線こそ時折貴方の顔に向けたものの無理にこちらに合わせようとすることはしないだろう。 「……っ、はぁ……は……ッ」 自身の熱が包まれる感覚に吐息が思わずこぼれ落ちる。 早く終わらせようとしているのか、腰の動きは少しずつ早まっていく。途中から、足を支える両手に向かって身を寄せた。そのまま、シャツの上から時折手でがりがりと己の首元を引っ掻くようにしながら貴方を深く穿ち揺さぶり続けるだろう。 首を引っ掻き始めてからそう暫く経たないうちに、限界が訪れ始める。 (-241) 2021/09/20(Mon) 12:46:54 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「…………」 視線はカップの中に注がれている。濁った水面の中には荒れた唇を噛む自分がいた。 「ああ。俺が俺として生きるには、きっとこうするしかないから」 ▽ (-243) 2021/09/20(Mon) 12:57:24 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「……いや、待て。待て暁。 どうしてお前はすぐ土下座をしようとするんだ。」 流石に無視できなかったのでカップを置いて貴方の土下座を妨害しようと試みる。 「見慣れる。見慣れる……? 見慣れるって……その……。…………。 ……………………何を……………………」 頭がうまく回らない。 考えようとするたびに貴方との行為が、貴方の口元が、脳裏によぎって思考を散らす。 (-244) 2021/09/20(Mon) 12:57:38 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「……そっ、か。 じゃあ仕方ないな。」 その声色は、軽かった。 そうしないと、もう誤魔化せないから。 ただ密かに、己の選択を考え直すつもりだった。 → (-247) 2021/09/20(Mon) 13:28:41 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「 土下座は最上級の謝罪かなって……… 」阻止されれば素直に上体を起こす。 貴方の優しさが身に染みた。 「 えっと、 あの、その、えーと…………」 そっと己の口元に触れる。 俺を見慣れろ、なんて、口にするのは結構恥ずかしい。 珈琲を一気に飲み干した。 「ッお、おれを…………、 ………、…………、……………… 忘れないでくれよ……。 」 (-248) 2021/09/20(Mon) 13:29:52 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「そぉ……」 真面目ね。この善処しますは、Noでなく言葉通りなのだろう。 行為が本格的になれば、浅い呼吸が繰り返され始める。時折、卑猥な音を立てるそこを意識して締めたりなんかもしていた。きゅう。 あなたの体勢がかわった時には気だるげに頭を上げて見やったが、それはほんの短い間だけで、またすぐに元の体勢に戻された。何かを考えようとして、今はいいやと思考を散らす。 顔は伏せ切らず、目も閉じず、どこか遠くを見続けていた。黒塚相手の時も同じだった。 (-249) 2021/09/20(Mon) 13:43:04 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁 "忘れないでくれ。" 羞恥で回らない頭が、控えめに届けられた言葉によって冷静さを取り戻した。 砂に染み込む水のように、音もなく心に滑り込んでくる。思考を妨げる余計なものが静かに洗い流されていく。 「……。暁」 貴方と同じように一息に珈琲を呷って、カップを近くに置いた。静かに置こうと努めた筈だったのに、そうやって躾けられてきた筈なのに、存外煩く響いてしまった気がする。 先程までのたじろぎさえも珈琲と共に喉奥へと流し込み、毅然とした様子で一歩、貴方と距離を詰める。 「俺がお前を忘れるはずなどない。 頼まれても忘れてなどやるものか。 世界で最も心を許せる相手をどうして忘れろというのだろう? 安心しろ。或いは、重いと蔑むといい。 闇谷暁と言う存在は、もう俺の中で消えない痕になっている」 真っ直ぐ過ぎるほどの眼差しが、貴方だけを映している。 (-263) 2021/09/20(Mon) 16:31:25 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久「っ、先輩……もう、出ます……っ」 時折締められるものだから、その度に悩ましげに眉根が寄った。 自分は無事絶頂に至ることができそうだと判断すると、首筋を引っ掻いていた手は貴方の下腹部へと伸びるかもしれない。 拒まれないのなら長い指は貴方の陽芯に絡みつく。明確に嫌だと言われたらまた最初のように足を支えることに注力するだろう。 やがて、声を押し殺すような息遣いと共に少年の体が大きく震えた。薄いゴムの中に若い種が捨てられる。腹を中心に熱いほどの温もりが広がっているのに、頭と心は妙に冷えて落ち着いていた。 軽く息を整えながら、相手を見やる。貴方の様子はどうだろうか。 貴方の性器に触れることが許されているのならそのまま今度は男性器を弄り続けることに重きを置くし、手を伸ばした時点で拒まれていたのなら大人しく貴方の内部から自身の熱を引き抜いて呼吸を整えていることだろう。 (-265) 2021/09/20(Mon) 16:48:35 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志がつ、とグラスが机に置かれて 「───えっ、」 近付く距離。 貴方からの言葉。 何より真っ直ぐな視線。 ぐっと歯を噛み締めた。 満たされる幸福感から、 どうしようもなくお前が好きだと叫んでしまいそうだから。 「おれも──………………、 …………あ、あーっと、えと、 あ、ほら、その、 今とか普通にこっち見えてるぞ!平気になったな!? 」羞恥心で此方を見えないと言っていた方に 話題を無理やり繋げた。 「あ、あー、あはは、 解決したな。良かったな。………………。」 無理やり過ぎただろうか。 多分全然解決してない。 顔を逸らしつつ、視線だけちらりと貴方へ向けた。 (-272) 2021/09/20(Mon) 18:21:30 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志「…、…っ、そぉ……」 下腹部に伸びた手には、要らない、と一言返るだけだった。扱かれたとしてとも、発言通り彼の性器は萎えたまま。あなたの手は最初の位置に戻ることになった。 「んっ……」 薄い膜一枚を隔てられて吐かれた精。律動の終わりに、これまで知らなかった事実を認識することになった。僕ナマの方が好みなんだなぁ。 あなたが普川を見やれば、彼は始める前とほぼ変わらない体勢になっていた。上着を抱き込み、横向きに丸まって転がっている。見るからに虚無。黒塚との事後もこうだった。 これまでの彼の様子とあわせて考えると、あなたが何か働きかけるまでこの状態は続くだろう。放置して帰っても無問題である。あなたはきっとそうはしないだろうが。 (-275) 2021/09/20(Mon) 18:40:29 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「俺が見れなくなるのは、お前が飲食をしている時くらいでお前自身見れないわけではないのだが……そうだな、今なら平気だと言えるかもしれない。忘れる方が嫌だからな」 馬鹿正直に答えた。この少年は変なところで察することができないらしい。 本人は平気かもしれないとは答えるが、実際のところは分からない。 けれど貴方が見れない羞恥心と貴方を忘れる事実、どちらが嫌か。そんなものとうの昔に答えは決まっていた。忘れるなど、想像もしたくない。 貴方とは打って変わり、平然とした様子で答えた。 それから空間を満たす沈黙。流石にぎごちなさを感じたのか、そうでないのか。 「……ケーキ、美味しかった。まだ食堂にあるんだろう?取ってくる」 そう言って部屋を後にしようとするだろう。 (-278) 2021/09/20(Mon) 18:56:10 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 9949 普川 尚久大人しく最初の位置に戻り、吐精する。 快楽と熱が引いて落ち着きを取り戻すと、貴方が虚無になっているのをいいことにいそいそと貴方の世話を焼き始めるだろう。 失礼します、と声をかけてから様々な液体で濡れた下半身をタオルで拭いたり、腹を冷やしてはならないとどこからか毛布を持ってきてはかけてやったり。 好き勝手動いて満足してから、貴方が転がるマットのすぐそばに長い足を折りたたんでちょこんと三角座りをした。 「普川先輩、その、すみ……。……ありがとうございました。 体は辛くありませんか?」 恐る恐る話しかける。 (-279) 2021/09/20(Mon) 19:01:40 |
【秘】 1117 闇谷 暁 → 4432 貴戸 高志「貴戸のそういうとこ、す、好きだよ。 良いルームメイトとして な。」勘違いしそうになるぐらいに。 さらりとそう告げて 平然を装う。あまり声が震えなくて良かった。 自分程ではないかもしれないが、 共有した時間を、思い出を、 貴方も大切に思ってくれている事が何より嬉しい。 「………… え? 」ケーキ。 2人で食べるために用意したケーキ。貴方との時間を考えて作ったケーキ。 結果大きくなり過ぎて食堂に置いてきたが その全貌を見られるのは恥ずかしい。 しかし必死に引き止めるのも露骨かなあ、と考え、 「分かった……………………………。」 そう返すしか出来ず、貴方を見送るだろう。 (-280) 2021/09/20(Mon) 19:09:28 |
【秘】 4432 貴戸 高志 → 1117 闇谷 暁「そうか。俺も暁が好きだ」 当たり前のようにそう返した。 貴方の変化に、貴方の心情に気付くことなく。 部屋を出て、ぱたりと扉をしめてから首を傾げる。 「…………?」 自分で吐いた言葉が腑に落ちない。 自分もまた同室の相手を良いルームメイトとして好いていることは変わりない。 ……けれど、本当にそれだけか? 分からない。即座に判断が下せない。何かが引っかかるけれど、その理由を上手く探れない。 "外にいた頃"は迷うことなどなかった。迷う隙を作ることも許されなかった。 だから……考えあぐねている。 「……」 けれどこんな場所で立ち止まっているのもおかしな話だ。ケーキのおかわりを求め、少年は悠々と食堂へ足を運び始めたのだった。 (-282) 2021/09/20(Mon) 19:18:15 |
【人】 4432 貴戸 高志食堂。 「これは……ケーキはケーキだが……。 …………ウェディングケーキ?」 既に何人もの少年たちによって食べ進められており、すっかり元の形が分からなくなってしまっていたが。 それでも、ルームメイトが大作を生み出していた事はなんとなく理解できた。 やはり完成した直後の姿を見るべきだった。料理の才能があることは迷彩少年との料理バトルで知っている。見た目も綺麗に仕上げる腕を持っているのだから、さぞや華やかなケーキだったに違いない。 残りのケーキを切り分ける。部屋に持っていく分を確保して、それは一旦冷蔵庫へ。 (139) 2021/09/20(Mon) 19:32:17 |
【人】 4432 貴戸 高志珈琲のほうが好みだが、たまには紅茶もいいだろう。 厨房からすっきりとした味わいのハーブティーを淹れて持ってくると、そのままケーキの近くの席を陣取った。 「いただきます」 丁寧に両手を合わせて、そのまま黙々と切り分けては食べを繰り返した。 黙々と、ひたすらに黙々と。 真顔でけろりとした様子で、食べ続ける。 誰にも止められなければ、そのまま最後まで食べようとするのだった。 (140) 2021/09/20(Mon) 19:35:02 |
【秘】 9949 普川 尚久 → 4432 貴戸 高志 うわあ至れり尽くせり。拭かれやすいように動いた程度で、あとはされるがままでした。彼はなんだこいつって顔してたけど、些細な事でしょう。あなたは満足できた。 「え? ……ふふ、へいき」 善処している貴戸がちょっと面白かった。先の諦め混じりの笑顔だったり、愛想笑いだったりでなく、気分と一致しての普川の笑いはまあまあ珍しかった。 「お疲れ様。みんなヤった後に動くの好きね、 ほっといたら勝手にやるんに」 榊の方は普川の意識がないから当然と言えば当然であるが、黒塚も普通程度には世話を焼いていた。タオルを寄越してくれたりだとか。 (-284) 2021/09/20(Mon) 19:47:48 |
【念】 4432 貴戸 高志【回想】 女のなく声がする。 あれは何歳のころだっただろうか。まだ中学生にも上がっていない頃だったと思う。 父にも祖父にも「兄と接してはならない」と言い含められていた。 けれど生まれてからずっとまともに言葉を交わしたことのない兄弟で、そんな彼が呼びつけたとあっては興味が湧かない筈がなかった。 離れに向かい、歳の離れた兄のいる部屋へ。 襖を開けた瞬間嗅いだことのないような臭いが鼻を刺し、たまらず外へと顔を向けた。 一糸纏わぬ男と女が絡み合っている。 女はおかしな声でひっきりなしにないていた。獣のようだと思った。 女に覆い被さっていた兄は自分がやって来たことに気付くと、口元を笑みの形に歪めながら手招きしてきた。 足がすくむ。体が動かない。 あの二人は何をしているのだろう? 頭の中でぐるぐると言葉を巡らせているうちに、色々なもので濡れた兄が己の手を掴んで部屋へと引き摺り込んできた。 大きな手が体を這い回る。理解が追いつかない自分の足首を、未知の恐怖が掴んで離さない。 たまらず周りを見る。先程まで獣のようにないていた女が寝そべりながら頬杖をついて心底冷たい目でこちらを見ていた。 声を荒げてはならない。 そう教わってきたこともかなぐり捨てて、必死に叫んだ。 今思えば様々な言いつけを破った日だと思った。 それでも、離れの襖を開けるまで胸が高鳴っていたことは事実だ。 父や祖父の言いつけに従うのではなく、自分の意思で行動したのだから。 (!0) 2021/09/20(Mon) 20:52:02 |
【念】 4432 貴戸 高志【回想】 兄の強姦は未遂に終わった。 屋敷から姿を消した自分を心配して探しにきたハウスキーパーがやって来たからだ。 兄は更に厳重に幽閉されることとなった。 己は殊更厳しく躾けられるようになった。 不出来で恥さらしの兄のこともあり、父と自分は何かあれば親族から言い募られる。揚げ足を取り当主である父を引き摺り下ろし、己の息子を跡継ぎにしたいであろう親族はいつも自分たちを舐めるように注視していた。 貴戸家の、そして会社を継ぐ者として完璧な人間を求められた。 常に堂々と振る舞うこと。人を上手く使うこと。文武両道は勿論のこと人の上に立ち常に導く者であれ。失態は許されない。隙を見せてはならない。 眠る時さえも気が休まらなかった。むしろ、眠る時が一番恐ろしかった。自分の意識の外にある時間。眠りに落ちて制御が出来ない己が何をしでかすか分からない。万が一の可能性さえも生み出してはならないのだ。夜が来るのが怖かった。 (!1) 2021/09/20(Mon) 20:52:27 |
【念】 4432 貴戸 高志【回想】 時が流れて高校生になった。 己は恵まれた家に生まれた。生まれいづる先を自由に選択することなど誰にもできやしない。 それならば、恵まれた環境にいる自分は恵まれない人間の分まで相応の責と矜持を持って生きなければならない。そう結論づけて貴戸家の人間として生き続けた。親族も未だ父や自分を堕とすことに成功していない。 血が紡ぐ完璧な筋書きを辿っていたのに、それが崩れたのはとある夏の日だった。原因は貴戸家最大の汚点とさえも言われた実の兄。 どうやって連れ込んだのか知らないが、昔兄と交わった女が再び離れにやって来ていた。 父も祖父も不在の日を狙っていたのだろう。普段よりも厳かな雰囲気が和らいだ屋敷で過ごしていると、遠くで兄の怒鳴り声が聞こえた。 「何があっても離れに近づいてはならない」。 何よりもきつく言われていたことだった。 それでも、足を運んだのはいったい何故だったのだろう。 昔のような好奇心からだろうか。 それとも。 "俺"が呼吸できない世界に耐えかねて、逃げ出したかったからだろうか。 (!2) 2021/09/20(Mon) 20:52:48 |
【念】 4432 貴戸 高志【回想】 大きな屋敷同様、古い歴史を持つ離れ。 職人の手によって丁寧に作り上げられた調度品。 貴戸家の資産が、人だったものをぶちまけられて価値を汚されている。 清潔ない草の匂いはむせかえるような血の臭いによってかき消されていた。赤色が家紋の入った畳を侵食している。 女の残骸が浮かぶ血の海の中で、兄は呆けたように佇んでいた。 ああ、なんて愚かな兄だろう。 もうこの人は貴戸家にはいられない。 家を追い出されるのならまだ良い。最悪、"不慮の事故で死んでしまうかもしれない"。 冷め切った頭で淡々と未来を予測した。 予測した……その次の瞬間には。 血の海に、足を踏み入れていた。 (!3) 2021/09/20(Mon) 20:53:13 |
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