人狼物語 三日月国


148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ

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視点:


【人】 砂の民 スティグ

― 霧の夜 ―

[霧の夜がやってきた。
宿の窓から昼間は出店が並んでいた街路を見やる。
街にも霧は降りていて、様々な大きさで光る灯りの輪郭がぼんやりと揺れて幻想的だ。
人通りも全くないということはなく、観光客たちはいつもの夜とは違った城下町の光景をそれなりに楽しんでいるようだ。

しかし今日の自分の目的は街の観光ではない。
ややくたびれた鞄を背負うと、部屋を出た。]
(96) 2022/05/23(Mon) 19:56:32

【人】 砂の民 スティグ

やっぱり、少し冷えるなー


[地図を片手に道を歩く。
城下町中央を囲う塀壁を抜け、人通りはだんだん少なく、心なしか霧はどんどん濃くなっていくようだ。
少しだけ寒気を覚えて、地図…じつは手元すら見えにくいのだが…から顔を上げて軽く身震いした。

そしてふと気が付いた。
街灯が、もはや周りの風景すら見えにくい濃い霧の中に立ち並ぶように灯っている。
あの店に向かって、道に沿うように。

霧の中だとこんなにも目立つのか。
そこからは地図も見ず、下見に訪れた時には記憶にも残らなかった街灯の灯りの中を、真っ直ぐと目的地に進んでいった。]
(97) 2022/05/23(Mon) 19:59:10

【人】 砂の民 スティグ

― 店の入り口 ―

[街灯の灯りの中を進んでいくと、霧の中にあの店が見えてきた。
下見に行った時とは違い、そちらも暖かそうな明かりが灯っている。
そして、その入口近くには、どうやら店員?らしき男性が立っていた。

近づくと、彼は微笑んでこちらに声を掛ける>>69
胸元には、青い薔薇。

第一感は、高そうな店だ…だった。
果たして金は足りるのだろうか。
ささっとメニュー表的な看板がないか辺りを見回すが、ぱっと見つけることができない。
しかしここまでたどり着いて帰るわけにはいかない。

入口の店員に謎に愛想笑いを返しながら会釈をし、ままよと店の扉をあける。
そして出てきた彼>>46と、店の中の香りや食堂然とした様子に心底安心したのであった。]
(98) 2022/05/23(Mon) 20:01:50

【人】 砂の民 スティグ

[そしてふと、辺りを漂う淡い光に気が付いた>>52


…蛍?


[優しく光を掴もうとするが、光は手の中に包まれようとしたそのとき、ふっと消えてしまった。
不思議だ。
噂通りの酒場なら、きっとこのくらい当然なのだが。]*
(99) 2022/05/23(Mon) 20:02:40

【人】 砂の民 スティグ

 
さてと


[適当な席に座ると、何を食べようか…の前に、空いていそうな店員に声を掛けた。]


すみません。
ここでは皆酒が作れるのかな?


[最初に挨拶をしてくれたのはどう見ても子どもだ。
一応役割分担などはあるのだろうか?

そもそもこの店の店員?は噂の通り全員ゴーストなのだろうか?
自分の知っているゴーストとは違って一見みんな普通の人間らしく見えるのだが…

謎はたくさんある。
でも、それもじきにとけるだろう。
すでに、どこかこの店に対する居心地の良さを感じていた。]**
(103) 2022/05/23(Mon) 20:14:07
砂の民 スティグは、メモを貼った。
(a13) 2022/05/23(Mon) 20:16:17

【人】 砂の民 スティグ

[答えてくれたのは店で出迎えてくれた少年だった。
みんな酒を作ることができる、と聞いて>>114、少しほっとした。
何せそれが第一の目的だ。]


良かった。
君にも後で、お酒を作ってもらいたいな。
君が…ゴーストが、美味しいと思うようなお酒をね。

そうだ、僕も店に来たからには一杯頼まないとだな。
だけどなあ、ザルなんだよなあ…


[自分もアルコールが入ると、少しはいい気分になるのだ。
だが、それ以上酔っぱらうという事がなく、一人で酒を飲みに来るということがほとんどない。
飲んでも無駄、と感じるのだ。

しかし今日は違う。
ゴーストの作る酒が欲しい。
そして、故郷の友人のところまで、美味しい酒を持って帰ってやりたい。
そんな目的があるとはいえ、酒場に来たからには、酒を飲もう。]


とりあえずビール。


[とりあえずどんな店でも間違いない一言を少年に告げた。]
(121) 2022/05/23(Mon) 22:02:27

【人】 砂の民 スティグ

[そして、すっと差し出されたメニューをぺらりと捲る。
なるほど値段も城下町の観光客価格よりやや低めで頼みやすい。
いくつかの項目を斜め見た後に、声を上げた。]


ああ、いいな。
ブイヤベース。
一つ頼むよ。


[ふっと顔を上げて窓の外を見た。
窓に水滴がついており、霧っぽいのはわかるが、それ以上に外は真っ暗で何も見えない。]


やっぱり霧の夜は外はそれなりに冷えたよ。
温かいものが貰えるのは嬉しいね。


[そして少年に向き直って、今度は彼をじっと見た。]


こんな事を聞くのもなんだけど…
君は…ゴーストなんだよな。


[許されるならば、彼のどこかにそっと触れてみただろう。]*
(122) 2022/05/23(Mon) 22:11:24

【人】 砂の民 スティグ

 
それでいいよ。
君の味覚がちょうどいいかもしれないし。
僕には、どう頑張っても「ゴーストが好む酒」は準備できなかったんだ。


[彼の小さな声>>135に笑って答えた。
なんせ友人は今となってはろくに喋らないのでどんな酒を飲みたいのかすら分からない。
生きているときはあんなに饒舌だったのに。
仕方なし、数うちゃ当たる戦法で魔法の瓶を沢山持ってきたのだ。

作ってもらったところで、無事に故郷まで届けることが出来るかは、ここの酒の性質と瓶に術をかけてくれた祈祷師の腕にかかっているのだが。
話しながらごそごそと、鞄から呪文が書かれた紙が貼られた蓋つきの瓶を取り出した。]
(157) 2022/05/23(Mon) 23:28:13

【人】 砂の民 スティグ

 
当然、酒代は払うよ。
だから、君が一番おいしいと思う酒を作ってこの中に入れてほしい。
それか、無理そうだったら僕に酒を出してもらえれば、自分で入れるよ。
帰るまでに準備できれば、それでいいから。


[手に収まるサイズの三角ビーカーのような瓶を、彼に差し出した。]
(158) 2022/05/23(Mon) 23:29:02

【人】 砂の民 スティグ

[しかし、なんとなく憚られることを聞いてしまった気もするが>>122、彼からは案外さらっとゴーストだという答えが返り、そして身体に触れる許可を得ることも出来た>>139

とはいえ思い切りぼすっと身体に手を差し込むのもやはり憚られたので、とりあえず背の高さ的に届きやすかった彼の金色の髪に触れてみる。

やわらかそうな髪だ。
日に当たったらよく輝きそうな金色。
けれども、触れた手にその感触は全くなかった。
一瞬驚いて、素早く手を引いた。

やはりこの子もゴーストなのだ。
友人たちと見た目は違えど本質的には何も変わらない。]
(159) 2022/05/23(Mon) 23:31:16

【人】 砂の民 スティグ

[そして、唐突に申し訳ない事をした気になった。
彼を見世物のように扱ってしまった気がする。
彼があっさり答えを返したのも、身体に触れる許可を出したのも、きっともう何回と同じことを客にされているからだろう。]


ごめん。


[小さく呟いた後、声のトーンを心持ち明るくして店を見回しながらも彼に言った。]


いい店だな。
入った時に、蛍のような灯りが舞って、魔法みたいだった。
それに、今はにぎやかで、すごくいいにおいもする。
これならブイヤベースにも期待しちゃうなあ。
触らしてくれてありがとー


[彼に笑いかけると、注文を取り終えた彼の姿を見送っただろう。]**
(160) 2022/05/23(Mon) 23:32:10
砂の民 スティグは、メモを貼った。
(a25) 2022/05/23(Mon) 23:36:05

【人】 砂の民 スティグ

[色々伝えた後、注文を持って席を離れる少年の後姿>>171を見送る。]


無理な事言ったかなぁ


[ぽつりと呟いた。
赤ワインのサングリア。>>168
友人は何でも飲んだ。
そして、酒休みだ、といって、本当にうまそうにサングリアを飲んでいたことがあった。
こういう酒こそ少しずつ飲むのだ、と言って一口ずつ飲んでいた。

良さそうだ。
しかも、ゴーストが作った酒とあれば、今度こそ。]
(229) 2022/05/24(Tue) 20:26:11

【人】 砂の民 スティグ

[しかし、次に少し悩んだような様子>>169を見て、あぁ、と気づいた。
もしかしたらここは持ち帰りをやっていない店だったのかもしれない。
彼には来て早々堂々と無理な事をお願いしてしまったのかもしれない。

しかしながら…ここまで来て酒を持ち帰らないつもりもない。
彼は「他のスタッフにも聞いてみた方が」と言っていた。>>168
その際にはいきなり頼むのではなく何かチップを握らせたり…
最悪、酒だけ出してもらって自分で密かに瓶に移し替えよう。

考えながら、彼が他の店員に声を掛けたりしている>>172のをぼんやりと眺めていた。]
(230) 2022/05/24(Tue) 20:27:01

【人】 砂の民 スティグ

[さて、と改めて注文が来るまでに店を見回す。
店はそれなりに賑わっているようだ。
店員…彼らもきっとゴーストなのだろう…も何人かおり、客もまた何人もいる。

先ほど少しだけ視線を感じた方>>142をちらりと見てみると、自分と似たような肌色の少女…
どぶろく、とか聞こえてくるが、やっぱり少女に見える子と、青みがかったグレーの髪色の青年が一緒に飲んでいるようだ。
彼女も東の方の出なのだろうか、と思いつつ、ふっと視線を外す。

東の国々の戦争は、いくつもの国が争っていた。
同盟を組んでいたと思えば戦いが始まったり、終わったつもりの戦争がある地域ではずっと続いて居たり、はっきりとした終戦日、というものはないくらいにそれぞれの思惑で戦っていた。

あっさり終わったところではあっさり終わり、長引いた場所ではずっと争いの種が燻っていた。]
(231) 2022/05/24(Tue) 20:29:24

【人】 砂の民 スティグ

 
ほんと、何だったんだかねえ
あの戦争。


[酒が欲しい。
色々と考えてしまったその時、少年が帰ってきた。>>214
元々仕込みは済んでいたのだろう。
ビールと一緒に食べ物も来るのがありがたい。]


いや、美味そう
いただきまーす


[早速泡がなくならないうちによい感じに注がれたビールを喉に流し込む。
うまい。
肌寒いなとか言ってたけど、ざるだけど、やはり最初のビールは何者にも代えがたい。

そして、一旦ジョッキを置くと、ブイヤベースをスプーンで掬って口に入れる。
暖かい、そして味も出汁もしっかりしている。
これならビールにもよく合う。

暫し無言で味わう中、彼がテイクアウトの件について切り出した>>215
(232) 2022/05/24(Tue) 20:31:12

【人】 砂の民 スティグ

 



[つい無言で話を聞いてしまった。
料理の美味さによるもの、というよりは、聞きたくないことを聞かされたから、だった。
少しの後、自分を納得させるように喋り出す。]


でも…
でもさ。
やっぱり、ゴーストが作った酒は、普通の人間が作った酒とは違うと思うんだよね。
そりゃ、材料は同じかもしれないさ。
けれども、作り手が違えば料理だって全然違う。
ゴーストと人間ぐらい違えばさ…
町で売っているのとは、そりゃ違うと思うよ。


[そう言われても、というかそうじゃないって言ってるだろ、という内容を言っていることはわかっている。
それでも、ここに来た事が全くもって無駄だったとは思いたくなかった。
普通にお酒を入れるだけでいいんですか、という彼>>215に、一旦息を静かに吐いて少し呼吸を落ち着かせてから言った。]
(233) 2022/05/24(Tue) 20:34:20

【人】 砂の民 スティグ

 
その瓶の酒さ、僕の友人に飲ませてやりたいんだ。
友人もゴーストでね。
元々足が悪かったから徴兵免除で村に残って、戦争で村が焼かれた時に一緒に焼かれたみたいで、今も廃村の崩れた壁に寄りかかってる。
顔は焼けただれて何言ってるんだかよくわからないし、やっと聞き取ったと思ったら酒が飲みたい以外には喋らないし。

一緒に飲んだ酒も、有名な産地で買ってきた酒も駄目なんだ。
近くに置いても、身体にかけてやっても何にも反応しない。
でもさ、ゴーストの作った酒なら、何か違うかもしれないだろう?


美味しいまま持って帰れるように瓶には祈りをかけてる。
だから普通に酒を入れるだけでいいんだけど…
君もこの瓶に入れた酒を飲む男が、美味しく飲んでくれるよう、祈ってやってくれないか?

それで十分だよ。


[そのくらいしかお願いできることもないだろう。
そして最後ににかっと笑った。]
(234) 2022/05/24(Tue) 20:39:11

【人】 砂の民 スティグ



それはそれとして、ブイヤベース最高にうまいわ
また、メニュー見せてもらうよ。
あと、他の店員にも酒を頼むか…
今のとこ、ほんとここしか突破口ないからさー


[一気にしゃべってしまうと幾らか気が楽になる。
何せもはや故郷はなく友人も知り合いもいないとはいえ、もしも誰かにこんな事喋ったら完全に頭がおかしいと思われる。
けれども、ここでは幽霊が酒を飲むのも恐らく割と当たり前のことなのだ。
そういう意味でもここは、今までになく居心地が良かった。

友人を満足させて、成仏させることができれば、あと村には数名しか残っていない。
もはや何も喋らない、喋れないでただそこにいるだけの者もいる。
だけれども、幼い頃に自分を救い、ずっと自分を育ててくれたあの村の全員を、自分は救いたいと思っていた。]*
(235) 2022/05/24(Tue) 20:39:57
砂の民 スティグは、メモを貼った。
(a35) 2022/05/24(Tue) 20:44:50

【人】 砂の民 スティグ

 
ふむ…


[暫く無言でビールとブイヤベースを貪る。
普通に夕飯を食べていないため、ブイヤベースの具がどんどん減っていく。

そして暫くの後、スープだけが残った。]


…パンが欲しい


[メニューを開く前に、まずはパンだ。
パンを浸して出汁を余すところなく味わわなければ。]


すいません、パンって貰えますか?


[空いている店員は居ただろうか。
また誰へともなく声を掛けた。]**
(258) 2022/05/24(Tue) 21:59:04

【独】 砂の民 スティグ

/*
これ5人分酒を集めるのは中々の無理ゲーなのでは?
(-82) 2022/05/24(Tue) 22:01:52

【人】 砂の民 スティグ

 
 
ありがとう


[全力で祈る!と言ってくれた少年>>264に笑って礼を言う。
その前にもどこか大人びた言葉で自分を励ましてくれた彼>>263は、もしかしたら「この世界に存在している時間」が、自分より余程長かったりするのだろうか。
それとも自分が子どもみたいに屁理屈をこねているだけか。

崩れることなく席を離れるまで店員然としたその様子>>265も立派で、触れられるものならいい奴だと背中を叩いてやりたいくらいだ。
触れることが出来ないのが、もどかしい。]


不思議だな。
料理は、こんなにも普通に温かく食べられるのに。


[独り言をつぶやく。
上手くいかないものだ。
彼は少なくとも今この時は見た目も全く人間と変わらない。
街に居たって、それこそセーラー服の通り港に居たってなんら違和感がないのに、それでもこんな酒場に居るということはそれは叶わないのか。

どうして彼は死んでしまったのだろう。
ふと、知ったところで詮無きことを考えつつも、ブイヤベースを口に運んだ。]**
(269) 2022/05/24(Tue) 23:31:20
砂の民 スティグは、メモを貼った。
(a37) 2022/05/24(Tue) 23:34:54

 




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