情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「じゃあ何されたら抵抗するのさ……?」 素朴な疑問である。 殺される以外なら良いとか言いそうで、ちょっと怖さすら感じた。 「……だからね。 受け入れてもらえるのなら、同じだけ受け入れたいだろって話。一方通行じゃ、そんなの……友達ですらないじゃないか」 そんなに分かりにくい話をしてるかな? とこちらも首を傾げた。 (-223) 2023/09/24(Sun) 20:50:10 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「僕が言うのも何だけど」 「もう少し自分を大事にした方がいいと思うよ、キミ」 真顔で言った。 本当に殺されなければ良いって思ってるなんて、予想外もいいとこだ。怖すぎる。 「どうして、僕が危害を加えられることには怒って喧嘩をするなんて言うのに。 自分が危害を加えられることには無頓着なんだよ。 僕だって、キミが怪我をしたり襲われたりしたら嫌に決まってるだろ!」 嫌がってほしいんだよ、そういうのは。 頼むからと。そんな気持ちであなたを見た。 僕だって、喧嘩しに行ってやる。 (-241) 2023/09/24(Sun) 22:47:20 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「………… から 」「 大事だから に決まってるだろ、馬鹿!」あなたのことが、大事だからこそ言っている。 あなたが、僕のために喧嘩をすると言ったのは、同じ意味ではなかったんだろうか。 違うとしたら、それはなんて大きな自惚れだったんだろう。 「なんか混乱してきたけど……、別に。 今回のはキミに非があったとか、受け入れる理由があったのなら、それはそれでもういいよ。 ただ、僕のために喧嘩をしたから喧嘩を僕がまたしに行くって話じゃなくて……。 キミが誰かに謂われない暴力を受けるなら、それは僕が嫌だから喧嘩をしにいくって、言ってる。 それは、僕はキミが大事だからだよ」 どう言えば、伝わるのかわからない。 でも知りたい。 何かおかしいと、思ってたから。 「従順なお人形がほしいわけじゃないから、言ってるんだ……。 キミは何にでも、従順すぎる と思ってる。おかしいだろ、頭撫でただけで子供みたいにお休み3秒のごとく寝るし。ねぇ、一体何があったの。 マフィアになって、なかなか会えなくなってからの事……何を隠してる?」 (-264) 2023/09/25(Mon) 0:30:02 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「キミが女に優しいのは知ってるけどね……。 でも、相手が女性だからと言って、いつでも100%男が悪い……なんてことはないから」 それは覚えておいてねと、息をつく。 自分が悪いと思えば、殺されたって文句は言わなそうだと思ったからだ。 それはそれとして。 「聞きたいよ」 即答だ。 御魔化されてやるものかと思った。 そこに何か今の原因があるのなら、やっぱり、聞きたい。 「頭撫でるだけの人がそんなに……頭に浮かぶことあるかい? 他に、何かされてない? 面倒っていうと……マフィアとしてのキミを育てた人……とかになるのかな……」 教育係とか、上司とか。そんな風に聞こえたけれど。 (-272) 2023/09/25(Mon) 1:27:21 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「可愛がられてた……………」 なるほど、そういう事か。 一種のマインドコントロールだ、これは。 警察としてそういう事件は幾度も見てきたから、それだと推察した。 ちょっと殺意が湧いた、その男に。 僕の幼馴染になんてことをしてくれたのだと。 多分”可愛がられていた”などという単語では済まされないことも、されていたに違いない。 これでは、男が望む状態には、決してならない。 昔みたいに、自分を出すということを、最早知らないんだから。 ……それでも、全く覚えてないわけじゃないと思う。 あの日あなたは、素を見せてくれていたから。 なんとかそこから、立ち直るきっかけを作ってあげれたら…………。 「…………」 「ルチアは……そいつと僕、どっちが大事?」 これは今の状況を確認するための問。どっちと答えてくれても構わない。 やることは多分、変わらないだろうから。 (-307) 2023/09/25(Mon) 7:46:53 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ「そこから出してはあげられないけど……ちょっとまって」 柔らかい笑みを見て、少しだけ安堵を。 何人か牢屋に入ってる人を見たけれど、傷がある人が多かった。 あなたは大丈夫だろうかと気にしながら、牢屋の鍵を出す。 「僕がそっち行くから。 あぁ、大丈夫、危険な人の牢屋には入ってないから安心して良いよ」 かちゃりと扉を開けて中に入る。 鍵を管理していた上司は牢の中。 男はその直属でもあったから、これくらいの特権はあっても許されるだろう、多分。 いや、みつかたら絶対に始末書ものだが。 「……ん? あぁ、これ」 「これはキミが見えるところまで沢山痕をつけるから……、これじゃないと、 か、隠れなくて ……」10cm上の視界から、まじまじと間の抜けた視線を受ければ、気恥ずかしそうにタートルネックの襟を更に上げる。 あなたがそれを見たいと思うのであれば、襟を下ろしてみても男は抵抗をしないだろう。 (-309) 2023/09/25(Mon) 8:10:22 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ僕にとっては。 「……キミが一番危険かもね」 ほら、言ってる間にそうやって襟をめくるし。 なんて悪態をついた所で、嬉しそうにしている様子なのは悪くないなと思うから、もうとっくに絆されてしまっていて勝てそうもないのだけど。 「ん……っ、そんなに痛くはないよ、もう」 首を撫でられくすぐったそうに身を捩ったが、それよりも気になるのは、あなたの顔色だ。 日に日に人が居なくなる中、どうしても確認をしなければならないこともあった中、ここに来るのはあなたが捕まった翌々日。 嬉しそうにしていても、上機嫌にしていても、なんとなく、顔色が悪いのが気になる。 そればかりか、襟元を掴んでいる方と反対の手には包帯が巻いてあるし……。 「……キミも、怪我をしたのか。 どうしたの、それ。捕まる時に何かあったかい?」 何も知らぬ男は、心配気に眉を下げた。 (-362) 2023/09/25(Mon) 14:37:35 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ首の赤い首輪は、痛みは引いてきていても、もう暫くなくなることはない。 消えてなくなったらまた、つけさせてあげてもいいけれど。 でもそれにはひとつ、あなたと約束したいことがあった。 「こら、今更隠しても駄目だよ」 「まったく……僕には危険なことをするなって言いながら、キミは一人で危険なことをするから」 だからこんな事になるんだぞと、咎めるように見上げた。 少しだけ決まり悪そうにしている様子を見て、ふぅ……と小さく息をついた。 「キミが僕を心配してくれるように、僕だって心配する心くらいある」 「一人で無理をするのは、良くない」 正義感の強いあなたのことだから、一人で無理をした結果なのだとそう思っている。 何が原因だったとしても、大怪我をしたり居なくなられるのはいやなのだ。 僕は、独りにされるのがとても怖いから。 「……一人で背負い込まないって……約束、できるかい?」 (-374) 2023/09/25(Mon) 15:54:22 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ「当たり前。……心配、すごくした」 後ろに隠れた手をそっと取って、その手の甲を、痛くない程度に撫でた。 どんな怪我なんだろうか。 それは包帯の下に隠れてしまってるから、知りようもないけれど。 顔色の悪さから読み取れるのは、痛そうだ、ということだけ。 「約束してくれるなら許すよ」 安心させるように、目を細めて。 軽く伸ばした手をあなたの頭に乗せた。 もう大丈夫と、2,3度ゆっくり撫でてやる。 「日に日に皆が捕まっていくから、僕も時間の問題かもしれないけど……、ここから出してあげられるように頑張るから、待ってて欲しい」 「いい子にしてるんだよ? そしたら、ちゃんとご褒美をあげよう」 何が良いかな? とあなたの眼鏡に手をかける。 ほら、僕の目を見て、言ってごらん。 (-387) 2023/09/25(Mon) 17:00:21 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ――甲を撫でただけでは、親指の具合には気付く事はできなかった。せっかく包帯を巻いているのを暴くような真似もしたくはなかったし、あまり強く聞くのも嫌がりそうな気配がしていたから。 それでも、痛そうなのはわかったから、あとで痛み止めを正規の手段で差し入れするつもりで居たが。 「キス、されるのかと思ったのに」 あの時はキスどころか変顔をされたけど、今度は違うと思う。 思ったけど、その唇はなかなか降りては来なかった。 「キス、されるのかと思ったのに」 ガラスの壁のない金の瞳をじっと見て、くすりと笑う。 強引なくせに、こんな時はいつも止まるし。 なんでも確認しようとする。 そんな、犬のようなあなただ。 ”いいよ”をしたら、多分。 あなたが躊躇するなら。 目を閉じてあげようか。 (-420) 2023/09/25(Mon) 20:39:12 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「それで僕に、男の恋人の事聞いたの?」 あれは本当に、何の話かと思ったのだ。 答えた内容については、今も見解は同じだ。 ただ、男を受け入れたことがないわけじゃない……とは、あの時言わなかったが。 「まぁ、過去のことを言ってもしかたないよね……。 そいつにはちょっと殺意沸いたけど」 「でもよかった。ここでそいつだと答えられたら、振り向いてくれるまで頑張らないといけないとこだった」 それは手順が増えるだけ。 やることは何も、変わらないんだけど。 黒眼鏡が言っていた。 『マフィアとして生きさせなくするなら、生きる意義を奪え』と。 『そしてそれをやるなら自分に依存させるのがセット』だと。 「キミを愛しておいて、居なくなったやつなんか、いらないよ。 それなら、 僕がずっとキミのそばにいる 。キミには、僕が居るし、絶対に裏切らない」古ぼけた首輪が見えた気がした。 それはきっと、その男が昔かけたものなんだろうから、今、それに力はない。 だったら今は僕が、それに力を与えようと思う。 ――僕が家族でも恋人でもなんにでもなるから、それならもう、ノッテも要らないよね? いつかで良いから、人に依存しなくても生きれる世界で息がしやすくなって欲しいんだ。 (-422) 2023/09/25(Mon) 20:54:34 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ/* おっかしいな……セリフの位置変えた時消したはずが残ってダブってるな……(悲しい 大事なことは2度……言ってません。言ってないよ。 申し訳ない……! (-425) 2023/09/25(Mon) 21:12:23 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ「さぁ……でも」 「元気、出るだろう?」 血の気のない顔に、少しだけでも色が戻るならそれでいいじゃないかと思う。 男は別に真面目な男ではない。 シエスタを好むし、面倒そうに仕事をするし、自堕落だ。 それでもやるべき仕事はダメ出しを貰わない程度にこなす器用さはあるから、あなたの教育係になったのだが。 それがどうして、ここまで好かれることになったのかは、正直分からない。 自分が傷つくことくらいはどうとも思わない上、目的のために手段はあまり選ばないタイプだから、下手をすれば嫌われるくらいの人間だというのに。 だけど不思議なことにそれを嫌だとは思わないから、こうして近づかれることを、許したのだ。 ▼ (-449) 2023/09/25(Mon) 23:20:17 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 幕の中で イレネオ唇を受け入れて、二度、三度。 こうして唇を食べられてしまうのもまぁ、悪くない。 元々自分は、大事な人に幸を与える事を目的にして生きてきたから。 今更認めないなんて言えないし、 あなたはとっくに、自分にとっても内側の人間だった。 だからまぁ、欲深いのくらいは許せるよ。 撫でられればくすぐったそうに笑って、その手を繋ぐ。 黒眼鏡に調教師と呼ばれた男は、決して無理をさせぬよう……その手綱をしっかりと握った。 (-450) 2023/09/25(Mon) 23:21:13 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 法の下に イレネオ動く視線を追って、見つめる。 何かソワソワしてるのはわかる、きっと何か言いたいのだと、黙ったまま。 「……レオ?」 きょとんとした顔で、こてりと首を傾げた。 あなたがそんな風に呼ばれているのは、聞いたことがない。 昔呼ばれた愛称なのかもしれないが、そういう話も聞いたことはなかった。 けれども思い入れがあるのか、それとも誰も呼ばぬ名で呼んでほしいのか理由はわからないが、あなたはそう呼んでほしいらしい。 それなら、断る理由はなくて。 「……わかった。じゃあここでいい子に待てたらね」 本当は今すぐだって呼んで構わないのだけど、それじゃご褒美の意味がない。 無事にここから出ることができたら、その時は呼ぼう。 約束するよと頷く。 「また痛み止め持っては来るけど……、 仕事に戻らないとだから、僕はそろそろ行くよ」 何度だって、いつだって。 生きてさえいれば呼んであげるよ。――レオ。 「またね」 (-476) 2023/09/26(Tue) 0:28:40 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「キミの助けにはなるけど、手は出さないよ」 多分、会うことはないだろうけれど。と、息をつく。 そういう日が来るなら、その決着は自分でつけるのが一番だろうし。……多分。 3ヶ月で恋人と別れていたのは、飽きる以前に、他人に依存するのを避けるためだったのかもしれないな。 なんて、頭の片隅でそんな事を考える。 まぁ、勿論。3ヶ月で終わりになるようなことには絶対にしないんだけど。 幼馴染の鎖は、一生消えないのだ。 「だから、僕がキミを愛するって、言ってるんだよ。 家族にもなる、恋人にもなる。だけど僕らは幼馴染だ。 だから 一生壊れない 。……ルチアも僕のこと、一生愛してくれるでしょ?」 さて、僕にだって愛し愛される行為がどういう事かなんて、子供じゃないから知っている。 愛された経験だって、ある。……つい、最近に。 それをそのまま行うのはどうかと思うけれど、キミには多分、一番重い首輪になるはずだ。 やったことはないけど、僕にだって、ちゃんと出来るよ。 吸い込まれるように、その海の遠浅のような緑の瞳に僕を映した。 あなたの視界にも、もう僕しか映らない。 あぁ、やっぱり、その顔には傷がないほうがいい。 ぺろりと、口の端にある傷を舐めて、その唇に己の物を重ねる。 脳に送る酸素を奪うように、その思考を茹だらせるように、角度を変えて、舌を入れて、二度、三度。 あなたはきっと、抵抗などしないだろう。 愛されることを、ずっと、ずっと待ってたんだから。 (-520) 2023/09/26(Tue) 8:43:12 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ後退りをされたら、その距離をすぐに詰めて。 今のあなたなら、そうだろう。 心を支配されたまま置き去りにされてるのだから、仕方ない。 そんな拒絶は、男の心の傷にもなりやしない。 「……、は」 やると決めたらそれが成功するまで、どんな方法だろうとやるのがエルヴィーノという男だ。 周りの誰が傷つこうとも、自分が傷つこうとも。それを無理だと思うことすらしないのだから。 ものを食べぬ薄い身体では、あなたを支えるのは本当は難しいけれど、その重みが心地良い。 力が抜けて、恍惚とした顔を向けるあなたの言葉には説得力の欠片もない。 てらりと光る唇は、まるでグロスを塗った女のようで、愛らしい。 「愛せなくても良いよ」 今は。 「キミのその目に、僕しか映らないようにしてあげる」 待つわけないし、無茶じゃない。 決めたんだ。 僕が、キミのためにできることを、するんだと。 幸を祈るのが浅葱の言葉だけど、僕は祈るだけじゃ満足なんて出来やしないから。 キスをしていた間に、整えたばかりの服をはだけさせて。 その首に顔を埋める。 準備がないからこの行為を今ここで最後まではしやしないけど、 その首にたくさんの噛み跡と鬱血痕をつけて、新しい首輪にしてあげよう。 僕の首についているものと、同じものを。 牢屋にいる間期待で眠れないくらい、溺れるほどに愛するよ。 (-526) 2023/09/26(Tue) 10:24:58 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノあなたの抵抗に、少しだけ不安の色を表情に浮かべた。 「……ごめん。不安にさせたいわけじゃないんだ」 「僕、上手く出来てないかな?」 だってわからない、こんな事、やったこともない。 行為への慣れなさが如実に出ているのは、あなたなら直ぐにわかってしまうんだろう。 でも、やってやれない事はないと思っているから、止めてはやれない。 ここで引き下がるわけにいかない。 キミが本当の意味で、僕のところに戻ってきてくれるまで。 その時キミが、別の人を見ていたとしても。 それまでは僕だけを見ててくれないと、困るから。 「でも……、大丈夫」 「Ti amo tanto con tutto il cuore.」 無抵抗になったあなたに事を運ぶ事に、おそらく最後まで、心のどこかに罪悪感を持ち続けたまま。 それでもあなたの身体を弄っては、反応の良い所を探していく。 耳たぶを噛んでは吸い上げて、首には沢山の印をつけて、胸に、腹にと赤い花を咲かせて。 流石に己の下半身に熱が溜まってきた気がするが、それは今日は駄目と耐え凌ぐ。 多分、直接刺激を与えられてるあなたも、兆していると……思うのだけど。 触れてみようかと手を伸ばして、スラックスの上からやんわりとそこを撫でてみた。 (-536) 2023/09/26(Tue) 11:53:24 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「―――別に、所構わず盛りたいわけじゃないんだけど」 その声色には、流石の男も反応して、口づけていた顔をゆっくりと上げた。 ただ、こうしなきゃ残ったままの鎖を断ち切れない。 そう思ったから始めたことだ。 覚悟はとっくにできている。…………けれど。 「じゃあどうしたら、キミはそこから出てきてくれるの」 キミはきっとそんな事されてないとか、そういう事を言うのだろうな。 「僕はただ……」 例え、失望されてしまったとしても。 例え、嫌われてしまったとしても。 例え、一緒に生きられなかったとしても。 「キミに自由になってほしいだけだよ」 ぽたりと、溢れた涙が頬を伝う。 言わなくても良いことを言ってる自覚はあるけれど、止められなかった。 (-556) 2023/09/26(Tue) 14:42:19 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ――その日男は、朝礼の後姿を消した。 一箇所牢屋に立ち寄ったけれど、それを知るのは本人のみだ。 「じゃあ、そろそろ始めましょうか」 人気のない会議室でノートパソコンを開き、協力者に指示をする。それは事前に手を回した、マスコミの折り紙付きの情報発信者。 僕はこれから、警察としては褒められない手を使って、ある人物を告発する。 ▼ (33) 2023/09/26(Tue) 14:54:51 |
【置】 花浅葱 エルヴィーノ『反社会組織取締法』施行の立役者、 ヴェスペッラ警察署長代理、ナルチーゾ・ノーノ氏。 使用された多額の献金は、違法献金! 資産家、アリソン・カンパネッロ女史の正体は、 アレッサンドロ・ルカーニア マフィアのカポ・レジーム、 ”黒眼鏡” これを皆は許せるだろうか? あの署長代理を即刻更迭せよ! (L7) 2023/09/26(Tue) 14:58:18 公開: 2023/09/26(Tue) 15:00:00 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノSNSで唐突に発信されたニュースは、瞬く間に広く拡散された。 発信者が何万ものフォロワーを抱えるインフルエンサーだからというのもあるが、その内容があまりにも衝撃的だったからだ。 拡散され、炎上し、その矛先はすぐに警察へ向かう。 今頃きっと、署の電話はなりっぱなしに違いない。 その状況をしかと見届けた僕は、直ぐに告発文を手にして署長代理の部屋へ移動する。 そこに前日約束した彼は居ない。 ずっとSNSに齧り付いていたから、彼が自首をしたことは……まだ知らない。 それでもともに来てくれた警官と、どさくさに紛れて逃げられぬよう、すぐに取り押さえることができる場所に陣取っていた。 逮捕令状? そんなものは必要ない。……と、思っている。 自分が施行した法律をもって、今はまだその男を逮捕可能のはずだ。 証拠の証言もしっかりと抑えてあるから、取締法がなくなったとしても署長代理を勾留することは可能だろうし。 警察はそもそもがこういったスキャンダルを重く捉える組織だから、 罪はどうあれ、彼を署長代理に据えたままにはもう、出来ないはずだ。 ▼ (34) 2023/09/26(Tue) 15:00:45 |
【人】 花浅葱 エルヴィーノ―――そうしてその日、銃声がひとつ、鳴った。 これはヴェスペッラ警察署長代理、ナルチーゾ・ノーノが 電光石火で逮捕されることになる少し前の出来事だ。 (35) 2023/09/26(Tue) 15:03:03 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ涙を流したその花浅葱が、じっとあなたの瞳を見つめた。 確かに、ちゃんとはっきり抵抗したことは……、思っていたよりもずっと、その支配力は弱いものだったのかもしれない。 だけど、信じて良いのかわからない。 抗いづらい感覚と、想い出があなたの中にはしっかりと残っているし、鳴りを潜めただけのものがいつ表面にでてくるかはわからないのだから。 「僕が都合がいい人間なのは、わかってたけど」 「これしか、僕がしてあげられることは、ないと思ったから」 それで駄目なら、じゃあ、僕は何をしたら。 キミに幸を渡せるんだろう。 それがいくら考えても、わからない。 「……大丈夫、なの? 絶対?」 信じないわけじゃないけれど、念を押すように問う。 子供の頃に戻ったかのようなやりとりだ。 (-566) 2023/09/26(Tue) 16:05:56 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「……する」 「はは、何年ぶりだろ。指切りなんて」 言葉を噛み砕いて聞いて、それから素直に小指をあなたに差し出した。 困ったような笑みを浮かべて取り交わされる約束が、未来永劫果たされることを本当に願っている。 駄目だった時は今度こそ好きにしていいと許可も出たから、今度はきっと、大丈夫だ。 誰かの想定外のことは全く知る由もない。 男は何も期待はしていなかった。 男の目的はやりたいことをやるだけだったから、その方法が分からなくて悩んでいるだけ。 大事な人が幸せであればそれで良かった。 やっぱり男は、自分のことは何も考えてはいないのだ。 ……ひとり置いて行かれなければ。 自分にとっての不幸は、何もない。 「…………、 ごめんなさい 」小指を切れば、今やったことを潔く謝った。 覚悟をしてたとはいえ、悪いことをした自覚だけはあったから。 (-598) 2023/09/26(Tue) 19:23:37 |
【秘】 花浅葱 エルヴィーノ → 口に金貨を ルチアーノ「うん……あ、でも服は直すよ」 一度直して、またぐちゃぐちゃにしてしまったそれを、もう一度ゆっくりボタンを詰めていく。 さっきよりは多分上手に出来ているはずだが、それでも襟の上まで付いてしまった痕は隠せそうもない。 せめて自分のようにタートルネックが着れればと思ったけれど、そんなものはここにはない。 そのうち差し入れしよう、お詫びも込めてと、心に誓った。 「ちゃんとって……、約束は守ってるし。 昨日は酒じゃなくて 薬 使って寝てきたのに」生活の自堕落さ以外で心配させるようなことをしただろうか? そんな事を考えて心外そうな顔をする。 あんなことを言ってるけど、頭を撫でればきっとまた、すぐに寝てしまうんだ。 「そっか。……うん、それなら僕ももう一度資料を見てみる。 名前が分かれば少しは調べやすいしね……っと、そろそろ仕事に戻らなくちゃ。 今日はとても、忙しいんだ 」頭を撫でられれば、くすぐったそうな笑みを浮かべて立ち上がる。 傷や痕を除けば、あなたは今日も完璧だ。 (-612) 2023/09/26(Tue) 20:17:35 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新