【墓】 甘夢 イクリール>>+14 中庭 スピカ 「……ごきげんよう、スピカ。 今日も会えてうれしいわ。」 イクリールは、今日も変わらず中庭に居る。 まだ部屋から出てはいけないと言われてはいるけれど、 大人達だって四六時中イクリールに掛かり切りとはいかない。 『イクリールは、大人達のお気に入りだ』 そんな噂が流れるのは、何も今に始まった事ではない。 そして、単なる噂と断言する事もできはしない。 だって、イクリールは現に大人達ととても仲が良くて、 そして何より、その噂はそもそもの話 イクリールから、子ども達を遠ざける為のものだ。 それでも、イクリールにはそんな事は関係無い。 恐れるものなど、やはり無い。 野草を物色するスピカを見て、少し困ったように笑うだけ。 (+16) 2021/05/31(Mon) 12:50:47 |
【墓】 甘夢 イクリール>>+21 スピカ 「なんだと思う?」 その疑問の向けられた先が自分だった事に、 ほんの一瞬だけ、イクリールは瞠目した。 てっきり、スピカは手を差し伸べるべき『誰か』を 探しに来たものだと、そう思っていたから。 けれどそれも一瞬の事で、 その後にはいつものように穏やかな笑みを浮かべていた。 「ここに居る子は……ギムナジウムに居るわたしたちは。 かならずしも『何か』を抱えていなければならないのかしら? それは、全てが全て、解決しなければならないもの? わたしたちの中に、けっしてあってはいけないものかしら」 ねえ、スピカ。 イクリールは、問いに問いを返す事を恐れない。 だって、自分が答えた分、相手だって答えても良いはずだ。 「わたしは……なにも、ではないけれど。 それでも、みんなと比べたらずっと。 悩みごとは、少ないはずよ。不便なことだって、一つも。 だから、みんなのことを気にかけてあげたいの 『せんせい』も、きっとそれを望んでいるわ。」 それでもまだわからないことがあるのなら、 これからもっと知っていけばいいわ。 そう言って、イクリールはもう一度、スピカに笑い掛けた。 少なくとも、それがイクリールにとっての『真実』だ。 (+22) 2021/05/31(Mon) 15:02:10 |
【墓】 甘夢 イクリール>>+23 スピカ 「うん…わたしのこと、わかってくれてうれしいわ、スピカ。 でも……レヴァティのいうように、 きっと、それを受けいれられないことだって 誰かには、受けいれられてもいいはずなのよね。」 でも、と続く言葉はぽつり、独り言のように。 人には誰だって許せない事と許したい事があって、 間違ってしまう事だって、何度でもあって 知らなかったのなら、知った上でそうしたいと思うなら。 自身の誤ちを、正したいと思えるなら。 誰かの事を、好きになりたいと思えたなら。 つまりまったく、それでいいのだ。 「いいわ。わたしにできることなら、なんだって。 なにができるかは、わたしにもまだわからない。 だから、これから一緒に考えましょう?」 大丈夫。 あなたはもう、 弱くて小さな、独りぼっちのスピカではない。 一緒に手を取って、戦ってくれる人が こうして確かに居るのだから。 (+24) 2021/05/31(Mon) 16:08:54 |
【墓】 甘夢 イクリール>>+28 スピカ 「受けいれられればいいのになって そう思えるなら、きっとスピカは大丈夫よ。」 『みんな』がそうかはわからないけれど。 そう言って、少しだけ寂しそうに、 けれどやはり曇り無く笑って見せた。 「…あら、どうかしら。 でもね、スピカ。考えることって、ひとを思いやることって そこに年上とか、年上とかって、そんなに重要なこと?」 3年前より以前にも。 このギムナジウムで、イクリールの姿を見た者が居る。 この学校の関係者の大人に連れられて。 高等部のスピカなら、それを目にした事もあるかもしれない。 イクリールは、その頃から何も変わっていない。 外見の話ではない。その在り方の事だ。 イクリールは、その頃からずっと、『誰か』に手を差し伸べ続けて来た。 「うん……まずは、そこからね。 まだ誰が『いない』のかもわからないのだもの。 これは…手わけをして探したほうがよさそうね。」 まだ幼く、監視の目もあるイクリールの行動範囲は きっと、スピカほど広くはない。 教師や生徒達に聞くという手段も、今や通用しない。 けれど、『わたしたち』には立って歩く足があるのだ。 今はそれだけで十分だ。 (+29) 2021/05/31(Mon) 18:26:51 |
イクリールは、スピカに笑い掛けた。あなたが許す限りは、イクリールはあなたの味方だ。 (c47) 2021/05/31(Mon) 18:28:02 |
【秘】 甘夢 イクリール → 徒然 シトゥラいつかの時、高等部の寮室の前。 そこに現れたイクリールは、 当然ながら二つの意味で奇異の目を引いていた。 けれどその誰もが居ないものとして扱った。 あらゆる意味で、あまりにも場違いだった。 けれどそんな事は些細な問題だった。 「………シトゥラ…」 俯いて、目の前にある扉の下の方。 殆ど扉と足元の間、床の辺りに視線を落とす。 『約束』を守れなかった事を、ただ謝りたくて。 また来るね、その言葉を信じてじっと待って居られるほど 案外、イクリールは『良い子』ではなかったのかもしれない。 「約束……守れなくて、ごめんなさい。 食堂には、もうしばらく行けそうにはないけれど… ……いつかきっと、また…あの席で、会えるから…」 以前とは、逆の立場。 謝るべき相手が不在の可能性の方がずっと高い。 イクリールも、やっぱり返事は期待してはいなくて。 そんな所だけがただ同じだった。 ただじいっと俯いて、いつまでもそうしていた。 誰かにそれを咎められるまで。 (-143) 2021/05/31(Mon) 20:09:37 |
【墓】 甘夢 イクリール>>+35 スピカ 「…きっと、ゆっくりでいいのよ。 今日や明日に何かが変わるなんて、そうないわ。 スピカが無理をしすぎてしまわないように、 疲れてしまわないくらいに。それでいいの」 きっとそれが、誰かをおもうってことよ。 そう言って、スピカの微笑にまた一つ笑顔を返した。 少しずつ、確かに前を向いて、変わりつつある『みんな』を その想いを、イクリールは何よりも愛している。 「わたしの知ってることなんて、ほとんどは 誰かから聞いたことか、それか本人から聞いたことよ。 だから…こうなってしまうと、むずかしいわね。」 でも、大丈夫。 言葉にできる根拠なんて何処にも無いけれど、 それでもきっと、やろうと思ってできない事なんて 優しくて、それでいて向こう見ずな子ども達の世界には ただの一つだって、ありはしないのだ。 (+36) 2021/05/31(Mon) 20:27:11 |
イクリールは、スピカに小さくあたたかな手を差し出した。みんなで一緒に答えを探しに行こう。 (c49) 2021/05/31(Mon) 20:27:44 |
【秘】 徒然 シトゥラ → 甘夢 イクリール あなたがその部屋を訪れしばらくすると 背後から近づいてくる生徒がいた。 『あっ、シトゥラ居ないのか。 どうしよう、あいつに頼まれてたもんがあるんだけど…… 誰か届けておいてくれないかな〜……? どうせ帰ってきたら見るからいいか〜』 ちらりとあなたのことを見てから生徒は その手に持っていた紙袋をシトゥラの部屋の前においた。 袋の中を覗けばスケッチブックと筆記具があるだろう。 そして、いくつかの手紙のようなものが入っている。 イクリールへ、ルヘナへ、カストルへ、スピカへ、メレフへ、シェルタンへ あなたはその手紙に気づいてもいいし気づかなくてもいい。 手に取ってもいいし、取らなくてもいいのだ。 (-150) 2021/05/31(Mon) 20:55:05 |
【秘】 甘夢 イクリール → 徒然 シトゥラ近付いてきた生徒の声に、小さな肩が僅かに揺れた。 ギムナジウムの子どもを、大人を、その全ての人々の事を 決して悪いものだとは思っていない。 ただ少し、びっくりしてしまったのと、それと 少しだけ、それでも確かに、 後ろめたい事をしている自覚があったのだ。 「……………」 生徒が去った後、イクリールはそっと紙袋へ手を伸ばした。 その言葉はしっかりと聞いていて、大義名分こそあったけれど やはり、人のものを勝手に覗き見るというのは イクリールにとっても、随分と覚悟の要る事だった。 それから、中にあるものを確かめて 自分へ宛てられた手紙があれば、然と読むだろう。 他の生徒へ宛てられた手紙があれば、然と届けるだろう。 シトゥラの想いを、きっと取り零してしまわないように。 俯いていた顔を上げて、イクリールは前へ進み続ける。 愛するこのギムナジウムを、確かにそこに居る人々を いつかきっと、誰もが正しく愛する事ができるように。 そして、そうしない自由を奪わないように。 (-155) 2021/05/31(Mon) 21:15:07 |
イクリールは、進み続ける。手の中にあるものを、優しく、そして確かに握り締めながら。 (c53) 2021/05/31(Mon) 21:21:09 |
【秘】 徒然 シトゥラ → 甘夢 イクリール 手紙の内容はこうだった。 『イクリールへ 体調はどう? 最近姿を見ないから心配してる。 あなたが見えなくなってから少し頑張ろうとしたけれど やっぱりあまり食事は喉を通らない状態が続いているよ。 イクリールを安心させられるまでに早くなりたいな。 こうして手紙を書いたのは、知らせたいことがあったから。 実は、○月○日(5日目)からボクは食堂にいけるかわからないんだ。 知らないままあなたが来てしまったら寂しがると思ったから、 無事に手紙が届いていると嬉しい』 他にもいくつか文字が連なり、内容は ・この手紙が届いたということは、部屋に自分がいないということ ・他の手紙に関しては『ルヘナ』に渡してくれるとすごく嬉しいということ ・残りの手紙はこの紙袋の中に、その場に置いておいて欲しいそうだ。 他のも読めることはできるが、 あなたはどちらでも選ぶことができるだろう。 そして――― ▼ (-173) 2021/05/31(Mon) 22:44:28 |
【秘】 徒然 シトゥラ → 甘夢 イクリール『あなたや、みんなを見れない時間が苦しくて仕方ない。 こんなことを溢すボクはもう大人にとって必要とされない 悪い子になってしまったかも知れない。 あなたにとっても、大人にとってもいい子の自分で居たかった。 だから、あなたと会えない。 そんなボクは嫌だ、嫌で仕方ない。 いつか一緒にご飯を食べよう。それが新しい約束だ。 いつになったってあなたを待ち続けるし、 あなたにも待っていて欲しい。 お兄さんなのに、可愛いあなたに心配させてごめん。 もっと引っ張れるような存在になりたかったなぁ。 シトゥラ』 /* 一本満足です。 イベント(?)に来てくださりありがとうございます もしこちらの手紙を誰かに渡す・渡さない等ありましたら 各PCへのご連絡のあと、シトゥラへの秘匿へのメッセージを要請しています。 大変お手数おかけしますが、よろしくお願いいたします 渡すことは強制でもありませんので、見つけてくださってありがとうございました! (例:ルヘナに渡す場合→ ルヘナPL様にシトゥラからの手紙があること、 内容を知りたいときはシトゥラPLに要連絡である旨を伝えて欲しい) (-184) 2021/05/31(Mon) 23:23:41 |
【秘】 甘夢 イクリール → 徒然 シトゥラ/* も〜〜〜〜〜。なんて奴だよ ともあれ諸々了解しました。も〜〜〜〜。 同じ苦しみを人と分かち合い、そして正しく訴える為に 宛名のある手紙は全てイクリールが責任を持って渡して来ます。 多分ルヘナはキャパがヤバくて壊れルヘナ〜〜だと思うし。 とはいえそちら側とか受け取る各PLさん方のキャパの問題とか 色々あると思うので、のんびり…… まあ、うん、のんびり……できるかなぁこれ… とりあえず肉体と精神の健康第一でお願いしますね。 (-193) 2021/05/31(Mon) 23:57:37 |
イクリールは、誰も居ない部屋の前を後にした。きっと、良い子の『悪い子』との約束を果たせる明日を探しに行こう。 (c69) 2021/06/01(Tue) 0:15:41 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 星の加護を得た ルヘナ「────ルヘナ!」 いつだって悠然としている少女には珍しく、 歩みは早足に、息を切らせて捜し人の名前を呼ぶ。 それは寂れた何処かにあなたの姿を見付けたからなのか、 それともただやみくもに探し回っているだけなのか。 そのどちらでもいい、見付かりさえすればそれで。 その声は、あなたに届くだろうか? (-213) 2021/06/01(Tue) 1:07:13 |
【秘】 星の加護を得た ルヘナ → 夢の続きを イクリール「――――……イクリール?」 常と異なる様子の彼女の声が聞こえて、急いで立ち上がる。 それから声のほうに駆けて行けば、 無事あなたに遭遇することができただろう。 「 どうしたイクリール! 俺はここだ、何かあったのか?」 (-214) 2021/06/01(Tue) 1:10:31 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 星の加護を得た ルヘナ「よかった、ああ、……違うの、わたしは大丈夫 …シトゥラから、あなたに……手紙を預かったの」 ルヘナの姿を見て、一つ息を吐いて それから、おずおずと腕に抱えていた紙束の一つを差し出した。 「……ルヘナが、嫌でなければでいいの 読んでくれる…?」 まるで自分の事のようにも不安に問う。 手紙の内容はわからない。 イクリールは、人へと宛てられた手紙を見るなんて そんな事は、しようとも思わなかった。 (-216) 2021/06/01(Tue) 1:19:25 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 星の加護を得た ルヘナ/* どうも業の配達人です。あいつなんてことしやがったんだ。 ルヘナが手紙を受け取る事を選ぶ場合、 このレスを送った後に中澤からシトゥラPLさんの方へ ルヘナに手紙渡すロールしたよ!って報告をするので 以降はシトゥラから手紙の内容が届くまで震えてお待ち下さいね! (-217) 2021/06/01(Tue) 1:19:57 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 星の加護を得た ルヘナ/* なんか文脈変だな、そのレスを受け取った後に、ですね 多分……なんか……察して頂けてるとは思うけど! (-221) 2021/06/01(Tue) 1:25:58 |
【秘】 星の加護を得た ルヘナ → 夢の続きを イクリール「シトゥラから、俺に――……?」 普段の落ち着いた彼からは想像しがたいほど、 はっきりと肩が震えた。声も顔も、痛みに引きつる。 「……貰う、貰うよ。 俺は絶対に、それを見なきゃいけない。 持ってきてくれて、ありがとう…… 」両手を伸ばして、大切なものを抱え込むかのように受け取る。 他の紙束がある様子を見てちら、とあなたの様子を見て。 「悪い、きっと手伝うべきなんだけど。 俺、今余裕なくて。 ……渡すべき人に早く渡せるよう、祈ってる」 (-222) 2021/06/01(Tue) 1:26:14 |
【秘】 星の加護を得た ルヘナ → 夢の続きを イクリール/* うわああああああんそりゃあそうよね来るよねええええええええ!!!!!!!!!!! 既にPLPCともにべっきべきのよっかーん☆ですがぜひいただきたく! 震えて待ちます。あとで裁判起こしましょう。 (-224) 2021/06/01(Tue) 1:27:32 |
【秘】 星の加護を得た ルヘナ → 夢の続きを イクリール/* 唯一の希望の線が消える予感がして震えています。 爆死したら骨は拾ってください。 (-225) 2021/06/01(Tue) 1:28:31 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 徒然 シトゥラ/* 文脈読み違えてて内容開示要請こっちでするって言っちゃった。 まあ多分、秘匿でのロールの切り口はいくらでも やりようあると思いますし。 引き続き誰が手紙読むって言ってたから開示してあげて〜って 報告は中澤が担当しようかなと思います。 わりと余裕あるし。 というわけで。 たった今ルヘナに手紙を渡すロール振って来ました。 ちゃんと受け取って、読んでくれるそうですよ。 責任持って丁寧にへし折ってあげてください。 返信は不要ですよ。 (-228) 2021/06/01(Tue) 1:36:03 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 星の加護を得た ルヘナ「………ありがとう。 ルヘナがそれを読まなければならないと思うように わたしもきっと、これを届けなければならないの 責任をもって、ちゃんとね。」 だから、大丈夫よ。 そう言って、イクリールはやはり笑った。 ルヘナの様子にも、気付いてはいたけれど やはりイクリールの小さな手には、今は荷が勝ちすぎて。 ルヘナがそうであるように、今のイクリールには ただ、それが精一杯だった。 「…じゃあ、わたしはもう行くわ。でも… ルヘナ。あなたもきっと…一人ではないから。」 大丈夫。 言葉にできる根拠なんて、やっぱりただの一つも無いけれど 今はそれを、信じるしかなくて。 (-230) 2021/06/01(Tue) 1:42:19 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 星の加護を得た ルヘナ/* ほんとうにも〜〜〜〜〜。 これは訴えたら勝てますよ。 絶対学級裁判起こしてやりましょう まあ訴える側も生きてなきゃ訴えられないんですがね。 一先ずルヘナ読んでくれるよ〜って連絡は今しがたしましたので。 ここからは恐怖に怯える時間ですね。中澤も怖かったです (-231) 2021/06/01(Tue) 1:44:35 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 演者 シェルタン「────シェルタン、シェルタン……」 息を切らせて、それでもまだまだ捜し人を呼ぶ。 疲労の溜まりつつある足取りは隠せない。 それでもまだ、『やるべき事』は始まったばかりだ。 こんな所で挫ける訳には行かない。 或いは中庭。 或いは森の近く。 或いは高等部の教室。 或いは…… イクリールにとって、奇異の目など扠したる問題ではない。 心当たりのある場所をやみくもに探し回る。 あなたは、何処に居た? (-233) 2021/06/01(Tue) 2:03:49 |
イクリールは、ギムナジウム中を巡る。見付けなければならないものを、捜し人を求めて。 (c73) 2021/06/01(Tue) 2:07:11 |
【秘】 演者 シェルタン → 夢の続きを イクリール中庭で楽譜を読んでいたところ、 焦燥に駆られたような少女の声が耳に入り、 体重を預けていた適当な岩から立ち上がって。 「どーしたよイクリール、 オレに何か忘れ物でも届けに来たか」 普段通りを繕い、様子をうかがった。 (-235) 2021/06/01(Tue) 2:10:35 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 演者 シェルタン「ああ……よかった、ここにいたのね」 シェルタンに駆け寄って、その顔を見上げる。 一つ息を吐いて、乱れた呼吸を整えた。 その腕には、幾つかの紙束が大切に抱えられている。 「忘れ物……忘れ物、そうね、そうかもしれない ……シトゥラから……手紙を、預かってきたの」 そうして、やはりおずおずと一通の手紙を差し出した。 今の自分とシェルタンの『違い』など気にする余地も無かった。 元よりイクリールにとって、大した問題では無かったけれど。 「シェルタンさえ、嫌でなければ…… …読んで、くれる?」 この手紙だって、確かに『そこにある』のに 誰に読まれる事も無く忘れ去られるなんて、 そんなのは、あんまりな話だから。 (-238) 2021/06/01(Tue) 2:21:39 |
【秘】 演者 シェルタン → 夢の続きを イクリール「シトゥラから?」 その名前を聞けば、跳ねるように身体が動く。 『違い』を意識した平常心までもが揺らぐ。 「勿論、オレで良ければ、喜んで。 ……さて、何がでるかね」 僅かに震える指先で、封を開けて、 文面を確認する。自身に宛てられた言葉。 『そこにある』のならば、 それは自分が見逃してはいけないものだ。 (-242) 2021/06/01(Tue) 2:34:00 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 徒然 シトゥラ/* シェルタンも手紙の内容に目を通してくれるそうなので シェルタン宛ての手紙の内容を秘匿で送ってあげてくださいな。 優しい人達に恵まれましたね。ちくちく言葉ではなく。 中澤はそろそろ就寝しようかなと思うので 暫くはのんびり構えてて頂いて大丈夫です。 引き続き返信は不要ですよ〜 (-244) 2021/06/01(Tue) 2:42:02 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 演者 シェルタン/* どうも業の配達人です。マジであいつ訴えたら勝てるかな? 手紙の内容自体はシトゥラPLの方から秘匿にて開示されますので 内容とそれに対する反応に胸を膨らませてお待ちくださいね。 今シェルタンに手紙渡すロールして来たよ! ってシトゥラPLに報告をしておいたので。 お楽しみに。 (-245) 2021/06/01(Tue) 2:42:46 |
【秘】 演者 シェルタン → 夢の続きを イクリール/* クソオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオなんなんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!! (-246) 2021/06/01(Tue) 2:45:01 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 演者 シェルタン「……よかった シェルタンがそう言ってくれて、うん…よかった。」 手紙を渡すのは、これで『二人目』だ。 見る気になれないと言われる覚悟もしていたけれど だって、イクリールにはもう、彼等の間柄を知る術が無いから。 それも受け入れるつもりではあったけれど。 皆が手紙を、シトゥラの事を知ろうとしてくれる事に やはり安堵を覚えてしまうのだ。 「あ……そうだわ、シェルタン。 メレフと、それから…カストル。 わたし、まだ姿を見ていないのだけれど…」 いそうな場所に、心あたりはないかしら。 封を開く彼を見上げて、そう問うた。 イクリールは、今日も食堂には顔を出していない。 だから、知らないのだ。二人に起きた事を、何も。 (-247) 2021/06/01(Tue) 2:51:34 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 演者 シェルタン/* 豪華客船組は本当にかわいそうだと思う。 まだ転覆せずに済みそうですか? 壁打ちなら聞きますよ。 (-248) 2021/06/01(Tue) 2:52:22 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 『一番星』 スピカ「────スピカ!」 森を散策するあなたにぱたぱたと歩み寄る 少女の声はそれほど張り詰めたものではなかったけれど 呼び掛ける為か、いつもよりは少し大きなものだった。 「よかった、ここにいたのね… 『いない子』は……見つかった?」 ふう、と一つ息を整えて、 それから要件を口にした。 カストルとポルクスと、それからメレフの姿が見えないのだけれど。 自身の見てきたものを、そう続けて。 その腕には、誰かからの手紙が抱えられている。 (-312) 2021/06/01(Tue) 14:45:36 |
【秘】 『一番星』 スピカ → 夢の続きを イクリール「イクリールさん……」 首を振った。 「てんで駄目ね。 そもそも森を探すのにも無理はあるんだけど」 でも、私たち以外は、こんなところに目を向けない。 とも続けた。 「……なるほど、あの三人が…ね」 困ったな、という顔をした。 メレフとはたいした親交がないし、 カストルとポルクスに関しては親交があっても、 理解するのは難しい。 つまり、行くあてが思いつかない。 「……それは?」 自然と、手紙に目が行き、尋ねた。 (-316) 2021/06/01(Tue) 15:08:11 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 『一番星』 スピカ「………そう… ううん、でも、そうね。探すしかないわ。 だってみんな、『いないはずがない』のだもの。」 スピカの言葉に、一度目を伏せた。 けれどすぐに首を振って、また前を見る。 進もうとしなければ進めない。簡単な事だ。 「あ……ええと、そう、シトゥラから… 手紙を、預かってきたの。スピカにって… スピカが嫌でなければ……読んであげてほしい」 それから、スピカの問いにそう答えて、 これまで何度もそうしたように、おずおずと手紙を差し出した。 (-319) 2021/06/01(Tue) 15:21:15 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 『一番星』 スピカ/* どうも業の配達人です。 あいつ訴えたら勝てる気しかしなくなってきました スピカが手紙を読む事を選ぶ場合、 その事を中澤がシトゥラPLへ伝えて、その後に 手紙の内容がシトゥラの方から秘匿にて開示されますので この場では受け取るだけ受け取って 内容は後で読む感じのロールにするのがよいと思います。 (-320) 2021/06/01(Tue) 15:23:45 |
【秘】 『一番星』 スピカ → 夢の続きを イクリール「シトゥラから?」 予想しない相手というか、 そもそも考慮していない相手だった。 イクリールともスピカとも『場所』が違う人間からの、手紙? それも、今更。 「まあ、読まない理由もないけど」 ブラキウムが我々に働きかけてきたように、 シトゥラにも何か思惑があるのだろう。 などと考えを巡らせながら、手紙を受け取った。 (-321) 2021/06/01(Tue) 15:32:10 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 徒然 シトゥラ/* スピカからも手紙の内容開示請求入りました。 多分今夜にかけてかなり色々大変だと思いますが まあ、それだけ愛されてるって事ですね。 くれぐれもあまり無理をしない程度に。 引き続き中澤には返信不要ですよ〜 (-323) 2021/06/01(Tue) 15:38:27 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 『一番星』 スピカ「……スピカがそう言ってくれてよかった。」 確かに届くべき先へと届いた手紙に、安堵の息を吐く。 手紙を宛てられた生徒達は、皆それを受け取ってくれた。 その事が、自分の事のように嬉しかった。 確かにシトゥラに歩み寄ろうとしてくれる人が居るのだと。 「じゃあ、わたしはもう行くわね。 カストルも、ポルクスも、それからメレフも… 『みんな』を探しに行かないと」 わたしも無理はしないから、スピカもどうか、無理はしないで。 そう言って、いつものように微笑んで それから小さく手を振って、イクリールはその場を後にした。 (-325) 2021/06/01(Tue) 15:44:44 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 『一番星』 スピカ/* 今しがたスピカに手紙渡すロールして来たよ! ってシトゥラPLに連絡を入れておいたので あとは手紙の内容開示をお待ちください。 業深い爆弾を受け取ってくれてありがとうございました。 (-327) 2021/06/01(Tue) 15:46:48 |
【秘】 『一番星』 スピカ → 夢の続きを イクリール「うん、イクリールさんは特に気をつけてね。 お忍びなんだし」 微笑みを返しながら、あなたを見送る。 それから、さて、……と手紙に手をつけた。 /* 某彼のことも全面的に許す私が学級裁判を起こすかどうか、乞うご期待! (-330) 2021/06/01(Tue) 16:04:53 |
【墓】 夢の続きを イクリール「カストル、ポルクス、それにメレフ…… どこにいるの…?」 携えた想いは、あと二つ。 届くべき先も、あと二つ。 或いは、屋上? 或いは、園芸同好会の花壇? 或いは………… たとえやみくもでも足は止めない。 声を上げる事を、手を伸ばす事を諦めはしない。 大人に何度窘められようと、 傍から見れば気味が悪い程に優しく宥め賺され、諭されようとも。 その度に、我儘を言って屁理屈を捏ねた。 イクリールは大人にとって『都合の良い子』だったけれど だからといって別に、良い子でなんかなかったのかもしれない。 初めから。 (+57) 2021/06/01(Tue) 17:06:25 |
イクリールは、カストルとポルクス、そしてメレフの姿を探している。届けるべきものの為に。 (c81) 2021/06/01(Tue) 17:07:09 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 迷子 メレフ「────メレフ、」 「どこにいるの」 「メレフ」 或いは屋上、 或いは中庭、 或いはあなたの自室、 或いは…… 「──メレフ!」 あなたを探すその声は、あなたの元に届くだろうか (-344) 2021/06/01(Tue) 17:40:54 |
【秘】 演者 シェルタン → 夢の続きを イクリール手紙を読みながら、あなたの言葉にも耳を傾ける。 仕方ない奴、と送り主のことを揶揄して。 「メレフは……さっきまでオレの部屋に来てたから。 近くを探せば見つかるんじゃねえかな。 カストル(とポルクス)は悪い、オレも探してるとこ。 ……今日連れてかれたのは、あいつらっぽいから」 『いない』子の話をされれば、わずかに疲れた顔で。 だが、笑みはそこに保ったままでいる。 (-346) 2021/06/01(Tue) 17:47:55 |
【秘】 迷子 メレフ → 夢の続きを イクリールその声は、自室に戻ろうと寮内を歩いていた彼の耳に飛び込んできた。 「……あれは…イクリール?」 一度、ハンカチを探す手伝いをした少女の声だと理解して。 声の方に足を向ける。 「イクリール、何かあったのか」 (-347) 2021/06/01(Tue) 17:49:13 |
【墓】 夢の続きを イクリール>>@9 『カストルとポルクス』 「──ああ、よかった、ここにいたのね… ……この間?」 二人に謝られるような事をされただろうか。 記憶を手繰り寄せても思い当たる節は無くて、 それでも謝りたいという気持ちは受け入れたくて。 差し出された花を、素直に受け取った。 「……ありがとう、カストル。それからポルクスも… わたしも、あなたたちに渡したいものがあるの」 それから一歩、イクリールは歩み寄って その小さな手に持っていたものを、『二人』に差し出した。 (+58) 2021/06/01(Tue) 17:53:10 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 鏡の前の ポルクス──それは『カストルへ』と宛てられた一通の手紙だった。 宛名の文字から、イクリールによって書かれたものではない それは確かな事だとわかる。 「…シトゥラから、少し勝手だけど…預かってきたの。 もし、二人が嫌でなければ…わたしは、読んであげてほしい」 おずおずと差し出されたそれを受け取るかは、 きっと、二人の自由だ。 (-350) 2021/06/01(Tue) 17:53:42 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 鏡の前の ポルクス/* どうも業の配達人です。 皆で絶対学級裁判起こそうな。 手紙を読む事を選ぶ場合、 その事を中澤がシトゥラPLへ伝えて、その後に 手紙の内容がシトゥラの方から秘匿にて開示されますので この場では受け取るだけ受け取って 内容は後で読む感じのロールにするのがよいと思います。 (-351) 2021/06/01(Tue) 17:54:49 |
【秘】 一人の少女 ブラキウム → 夢の続きを イクリール……手紙の裏に続きがある。 君の優しい顔が見てみたいな。 僕はお茶会には行けないかもしれないけど、 努力はするから。 遅れても怒らないでね。 僕の事を好きな君が居なかったからここには辿り着けなかったよ。 ありがとう。 (-353) 2021/06/01(Tue) 18:01:01 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 迷子 メレフ少女はずっと、ぱたぱたと忙しなく駆け回っていたけれど 確かに名前を呼ばれれば、弾かれたように振り返った。 「よかった…ここにいたのね。 ごめんなさい、メレフ…今は忙しいかしら」 でも、と言葉を続けて、 それから、ずっとその腕に大事に抱えていたものを 今まで何度もそうしたように、やはりおずおずと差し出した。 「…シトゥラから、手紙を預かってきたの。 メレフ宛てのものよ。だから…」 もしメレフが嫌でなければ、読んであげてほしい。 遠慮がちに、それでも確かな意思を込めてそう続けた。 『わたしたち』だって、この手紙だって 今も確かに『そこにある』のに 誰に読まれる事も無く忘れ去られるなんて、 そんなのは、あんまりな話だから。 (-354) 2021/06/01(Tue) 18:01:28 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 迷子 メレフ/* 予定通り爆弾の配達に来ました。 皆で絶対学級裁判起こそうな。 手紙を読む事を選ぶ場合、 その事を中澤がシトゥラPLへ伝えて、その後に 手紙の内容がシトゥラの方から秘匿にて開示されますので この場では受け取るだけ受け取って 内容は後で読む感じのロールにするのがよいと思います。 (-356) 2021/06/01(Tue) 18:02:39 |
【秘】 迷子 メレフ → 夢の続きを イクリール「いや、大丈夫だ。…手紙?」 手紙、それに差出人の名前を聞いて怪訝そうな顔をする。 嫌、とは言わないけれど。 「ああ、ぼく宛なら……読む。ありがとう、それで走り回ってたのか」 自室にでも置いておいてくれてよかったのに。と思わないでもなかったけれど。 きっと少女にとって、手で渡すことに意味があったのだろうと思い。 差し出された手紙を受け取るだろう。 (-358) 2021/06/01(Tue) 18:07:47 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 演者 シェルタン「そう……わかったわ。それだけでも十分よ。」 そう言って、やはりイクリールもいつものように微笑んだ。 声色には少しばかり残念そうなものが滲むかもしれないけれど 変わらずその表情に陰りは無い。 「じゃあ、見つけたら教えるようにするわ。 わたしも無理はしないようにするから… シェルタンも、無理はしすぎないでね。」 無理をするなとは言えるわけもなかった。 少しくらいの、或いはもっと多くの無理だって この場所を、このギムナジウムを きっと『みんな』が好きになれるような場所にするには。 それくらいはしなければならない事は、わかっているから。 それから、イクリールはもう一度シェルタンに笑い掛けて それから、小さく手を振ってその場を後にした。 (-359) 2021/06/01(Tue) 18:09:29 |
【秘】 迷子 メレフ → 夢の続きを イクリール/* とっても素敵ですわ♡ それでは読むということでそのようにお伝えくださいましね…♡ シトゥラ、絶対許せませんわよ〜〜〜(諸々の感情をこめて (-360) 2021/06/01(Tue) 18:09:36 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 迷子 メレフ「……ありがとう、メレフ あなたが…みんながそう言ってくれてよかった。」 微笑んで、まるで自分の事のようにも謝意を示す。 だって、本当に嬉しかったのだ。 それがどんな理由であろうと、 それを知る事でどんな思いを抱く事になろうと それでも、今こうしてシトゥラの想いを知ろうとしてくれた事は 決して無かった事にはならないはずだから。 「…そうね。ただ、わたしが届けたかっただけよ。 でも…きっと、誰かのために何かをするって、そんなものよ。」 携えていた紙束達は、今や随分とその数を減らしている。 残りの手紙は、あと一つ。 わたしは、もう行くわね。 そう言って、メレフに小さく手を振ってその場を後にした。 (-364) 2021/06/01(Tue) 18:31:31 |
【秘】 鏡の前の ポルクス → 夢の続きを イクリール「シトゥラ……」 恐らく仇である彼。 「そっか、イクリールは彼と仲がよかったね。」 その微笑みは儚く、柔らかく。 「 嗚呼 、うん。君は優しい子だ、やっぱり、ね」, 「僕はカストルじゃない。カストルは今はもういないよ」 「いまは」 「有難う、此処で読んでもいいもの、かな?」 困ったように笑って受け取る。 (-365) 2021/06/01(Tue) 18:31:53 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 迷子 メレフ/* カストルポルクス達と並行しての対応になったので 手紙読んでもらえるよ報告もそちらと纏めてになると思います! 一本満足の左腕も不満足になってしまったようですから のんびりお待ち頂ければと思います。 更新迫っててもうのんびりしてる場合じゃないですけど。 (-366) 2021/06/01(Tue) 18:35:13 |
【秘】 鏡の前の ポルクス → 夢の続きを イクリール/*彼らを詐欺罪と精神破壊罪で訴えます!理由はもちろんお分かりですね?彼らが皆を、こんな、こんな、こんな!! 心を破壊したからです!覚悟の準備をしてもらいましょう。ちかいうちに訴えます。裁判も起こします。裁判所にも問答無用できてもらいます。慰謝料の準備もしておいて下さい!きゃつらは闇の創作者です!ギルナジウムにぶち込まれる。楽しみにしています!いいですね! (-367) 2021/06/01(Tue) 18:38:58 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 徒然 シトゥラ/* メレフ、それからカストル(ポルクス)にも 手紙を読んでもらえるようなので、 それぞれにそれぞれの手紙の内容を開示してあげてください。 でも左腕はお大事に。 こちらからの連絡は以上です〜 (-368) 2021/06/01(Tue) 18:39:56 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 鏡の前の ポルクス「カストルは、今は……そう。 じゃあ、あなたはポルクスなのね。」 間違えてしまってごめんなさい。 少し寂しそうに微笑んで、それから素直に謝罪を口にした。 イクリールは、あなた達双子の事情を知らない。 それでも、これから少しずつでも知りたいと思っている。 今すぐにとは、行かずとも。 「よくなかったなら、よくないと そう書き忘れてしまったシトゥラが悪いのよ。 …もし、ポルクスが、一人で読むのはこわいなら。 それならわたし、つき合うわ。」 預かっていた手紙は、これで最後。 ずっと手紙を届ける為に ギムナジウム中を駆け回っていたのだから。 ここで休憩するのも、悪くはない。 (-371) 2021/06/01(Tue) 18:54:10 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 鏡の前の ポルクス/* この爆弾届けた先が軒並み壊れていて 届けておいて何ですけど本当に可哀想。 ともあれ読むって言ってくれたよ〜と連絡はしてきたので もう内容届いてるかな、これからかな。 どちらにせよお楽しみください。がんばって。 (-374) 2021/06/01(Tue) 18:57:17 |
イクリールは、全ての手紙を届け終えて、そして受け取った。それから、まったくもう、とだけ呟いた。 (c83) 2021/06/01(Tue) 19:01:22 |
【秘】 夢の続きを イクリール → 徒然 シトゥラ今の自分にも届ける事ができそうな 幾つかの宛名の手紙を届け終えて、その後。 イクリールはもう一度だけ、シトゥラの部屋の前を訪れた。 今の自分には届ける事はできないと判断した手紙は、 未だドアノブに掛けられた紙袋の中にあるそれは 自身が立ち去った時よりは、 その数を減らしていると良いのだけれど。 そんな願望を胸に、それでもそれを確かめる事はしなかった。 「………シトゥラ。わたしきっと、約束を守るわ それがいつになっても…絶対に」 だってまだ、あなたに言いたい事がうんざりする程にある。 イクリールはもう俯かない。 その表情は、以前にここを訪れた時よりはずっと晴れやかで。 イクリールは信じている。 自分達が、確かにより良い明日に信じている事を、ずっと。 それから、誰も居ない部屋に背を向けて 振り向く事無く、その場を後にした。 (-377) 2021/06/01(Tue) 19:35:16 |
【独】 夢の続きを イクリール消灯時間の少し前。 やはり今日も、自室で机に向かって手紙を綴る。 ギムナジウムに来る以前は手紙ではなく、 普通に、単なる日記を書いていた。 それは誰に言われるでもなく始めた事だった。 もしかすると、心の何処かでわかっていたからかもしれない。 自身がいつかは全てを忘れてしまう事を。 (-383) 2021/06/01(Tue) 19:52:45 |
【独】 夢の続きを イクリール数年毎に、定期的に記憶を失ってしまう。 それが、イクリールが生まれながらに抱える『問題』だった。 最初の喪失は彼女が3歳の時。 その次は6歳、そしてそのまた次は9歳。 そして12歳を迎える今年の冬、四度目の喪失が訪れる。 イクリールは、自身の『問題』を認識していない。 覚えていないのだから当然だ。いつかは気付くかもしれないけれど。 そして、大人達もそれを積極的に『治療』しようとはしていない。 だって、そのままであった方が大人にとって 常に『都合の良い人間』として整形できる。 治療する事ができれば、確かに名声には繋がるだろうが。 (-384) 2021/06/01(Tue) 19:53:37 |
【独】 夢の続きを イクリールけれど、それでも。 イクリールは『それまで』を忘れてしまう度に、 それでも何度だって『みんな』の事を好きになって来た。 たとえ記憶を失っても、言葉を失う事は決して無かった。 たとえ記憶を失っても、 母に習ったピアノの弾き方を忘れた事は無かった。 たとえ記憶を失っても、 イクリールという人間の形は変わらなかった。 イクリールは変わらない。 恐れるものなど何も無い。 これまでも、そしてこれからも。 (-387) 2021/06/01(Tue) 19:54:28 |
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