【人】 砂の民 スティグ[新たにやってきた彼は何とも饒舌だ。>>69 いつものやつ、のノリで選んだ黒麦パン一つにも、色々なエピソードが出てくる。 話が出たのを聞くに、よく旅の道中でパンを食べていたりしたのだろう。 そして、今はそんな彼も、この酒場で店員をやっている、というわけだ。] 店員さんは… [ふと、ここに好きでいるのか、と聞こうとして、やめた。 彼もきっと、ゴーストだ。 そして、大体の死んだ人間はきっと死にたくはなかっただろうし、死ななければまたここにも来なかっただろう。 一旦言葉に詰まった後、笑って続けた。] 話がうまいから、話しているのを聞いているだけで楽しいよ。 (96) 2022/05/25(Wed) 22:43:45 |
【人】 砂の民 スティグ[しかし彼はやっぱり話がうまい。 こっちが恐縮してしまうレベルだ。>>71] いや、乗せるのが上手いねぇ。 飲んでる姿って言っても、僕はほとんど飲まないからなー 酒の美味しさがわかるようでわからないというか。 [ザルな自分は何を飲んでもいい気分どまり。 それなら水でも同じでは…?と思ってしまうのが悲しい所だ。 それでも、酒が入れば自分ですら少しは饒舌になる。] 勝負って、飲み比べ? いやあ、まあ、勝つ気はあるけど その勝負、後には何も残らないさ… [しみじみしつつ、ビール追加の言葉に頷いた。 そして、好きな酒の話が始まれば、黙って聞いた。] (103) 2022/05/25(Wed) 22:51:47 |
【人】 砂の民 スティグギムレット、か。 見れば思い出せるかな。 酒に詳しいのは… [いつも友人の方だった、と伝えようとして、彼の言葉>>72に顔を上げる。 そして笑った。] 聞こえてたんだな。 君が、ゴーストの君が一番美味いと思う酒を僕の持っている瓶の中に作ってほしい。 …もし、店であまり持ち帰りとかはしていないなら、それこそ君の分も一杯奢るよ。 だから、頼む。 [そして、ギムレットの言葉の意味を聞けば>>73、呟いた。] いいんだ。 村に残された皆が、心残りを晴らして少しずつ居なくなっていく。 寂しいよ。 だけどそれが僕の望みなんだ。 僕の生きる意味でもある。 (104) 2022/05/25(Wed) 22:56:12 |
【人】 砂の民 スティグ[ごそごそと荷物を漁り、瓶を取り出すと彼に渡す。 続く彼の言葉には>>74、少し照れたように礼を言った。] そう言って貰えて嬉しいな… てか、お兄さん口が上手すぎでしょ! はよビール取ってきてください! 酒の事もよろしく頼みますからね! [続く「男前」という言葉に少し慌てたような声を上げると、ぱたぱたと手首をふって顔を隠しつつ早く行けという仕草をする。 何故こんなに胸が熱いのだろう。 それは、こんな話をこんな風にありのままに人に伝えて、かつ、それを褒められたのが初めてだからだ。 自分のやっていることは自分が勝手にやっているだけのことだ。 人に認められるようなことではないし、人に認められるためにやっていることでもない。 それでもこうやって言ってくれる人が居たことが、嬉しかった。 まったく油断ならないタイプだ… などと言いつつ、黒麦パンをちぎってブイヤベースに浸して食べる自分の顔はどこか綻んでいたと思う。]** (105) 2022/05/25(Wed) 22:58:48 |
砂の民 スティグは、メモを貼った。 (a14) 2022/05/25(Wed) 23:07:13 |
【独】 砂の民 スティグ/* しかしうまいことゴーストの話を聞き出したいんだけど、かなりのセンシティブ話題で触れにくい フィアンメッタの占いとかいい感じでいいな… (-46) 2022/05/25(Wed) 23:12:43 |
【赤】 砂の民 スティグ― ここまでのこと ― 戦争が終わり、育ての故郷へ戻るとそこは瓦礫の山だった。 人は誰もおらず、既に捨てられてから大分経っていたのか、辺り一面の草原の若草が村を覆い始めていた。 とはいえ、近くの中都市で、あの辺りの村はほぼ全て壊滅状態で打ち捨てられていると聞いていたので、そこまでの驚きもなかった。 また、自分もほかの国でそんな村々を見ていたので、こんな風になっているかなあ、という想像のぎりぎり範囲内に収まっていた。 その日は、誰も居なくなった村で、一晩を過ごし、村で亡くなったであろう皆の冥福を祈るつもりだった。 そしてその夜。 自分は彼らの姿を見たのだ。 恐らく亡くなったその時の姿のまま、その場所に佇む彼らの姿を。 (*28) 2022/05/25(Wed) 23:35:16 |
【赤】 砂の民 スティグぼんやりと光る彼らは、何とも酷い姿をしていた。 しかし、彼らのことは近くの街では話題にすらなっていなかった。 そもそも崩壊した後にまでわざわざ訪れる者はほぼ居ないような僻地の村だったし、怖いもの見たさの肝試しにしても、戦後の今、こんなところに来なくても人がたくさん死んだ場所は腐るほどあった。 そして、慌てて村に残るぼんやりとした影を見て周っていた中に、彼女の姿があった。 彼女は誰かに乱暴された後に死んだらしい。 酷いあざの残る顔に顔を近づけると、見開いたままの目で呟く声は、「石…」だった。 心当たりがあった。 旅の行商人から買って、彼女にあげた、緑色の輝く石。 彼女の瞼だけでも閉じようとしたが、手は空を切って彼女の顔には触れる事ができなかった。 (*29) 2022/05/25(Wed) 23:40:11 |
【赤】 砂の民 スティグその後も足繁く村に通った。 わかったのは、まず、彼らは昼間も地味に見えていること。 ただ、光らない分夜よりぼんやりとし、さらに侵食してくる草に紛れて大分見えにくい。 そして、放っておいただけで姿を消す者もいること。 例えば村の大婆さん。 婆さんも足が悪く、家の中で、ほぼ焼けこげて死んでしまったようだが、自分が村に来てから半年くらいの後、ふと姿を見せなくなった。 あとは、恐らく亡くなった者全員がゴーストになっているわけではないこと。 皆の様相を見るに、恐らく自分が死ぬと悟ってから、実際に死ぬまでが長かった者がゴーストになっているように見受けられた。 そんな風に村を訪れ続けながら、自分は「石」を探していた。 恐らく村を破壊した敵兵に持ち去られた、輝く石。 全く、砂浜から特定の砂粒1つを探すような話だ。 しかし、そんなことも、たまには実現することがあるものだ。 (*32) 2022/05/25(Wed) 23:49:17 |
【赤】 砂の民 スティグある港町の小さな質屋で、まさにあの石を自分は見つけた。 値段は、自分が行商人から買ったときの10倍近くにもなっており、持ち合わせは全く足りなかった。 さらに、じっとその石を見て居た自分に店主の老人が言う事には、その石は既に質流れしており、早ければ翌日にも海の向こうに運ぶ予定だということだった。 どうですか、今ならその値札の値段でもお売りしますよ、という老人の頭を咄嗟に棚に並んでいた青銅の像で殴った。 老人は無言で床に倒れ、そのまま動くことはなかった。 自分は石を掴み、店から出ると、そのまま足早に町を去った。 今に至るまであの港町の近くにすら戻ったことはない。 何も考えずに、ひたすら歩いて、馬車に乗って、また歩き続けて、故郷の村へと向かった。 まるで戦争の時のような気分だった。 けれども、もう戦後だということも分かっていた。 もう、戦時のルールは失われた場所で、自分がしてしまったことも自覚していた。 (*33) 2022/05/25(Wed) 23:51:27 |
【赤】 砂の民 スティグそして村に着いたその日の夜、「石」を彼女に捧げた。 彼女の投げ出された腕のある空間に、掌に置くように石を持ち上げた。 次の瞬間、ぼんやりと光る彼女の周りに穏やかな風が吹き、次の時には生きていた頃そのままの彼女がそこに立っていた。 顔の痣も、破れた衣服もきれいに治っている。 彼女は自分に鮮やかに微笑んだ。 そして一瞬のうちにその姿は掻き消えた。 後には崩れた壁だけが残り、少しの後石が崩れた煉瓦の床に落ちた。 石はその近くに埋めた。 石はもう、彼女との美しい思い出だけを思い出すものではなくなってしまっていたからだ。 埋めた後、振り返って村を見回した。 まだいくつもの、ぼんやりと光る影が、点々と散っていた。 (*34) 2022/05/25(Wed) 23:53:57 |
【赤】 砂の民 スティグあれから村に残る彼らの話を聞き出して、いろんな場所を巡って、また村に戻ってを繰り返して、もう何年が経っているだろうか。 今となっては自分の村は近場で売られる地図にすら載っていない。 しかし、最初に訪れた時と比べれば大分暗くなった夜の故郷の村を訪れるとき、自分には一抹の寂しさと共に満足感も生まれるのだった。** (*35) 2022/05/25(Wed) 23:55:31 |
【人】 砂の民 スティグあー 食べた! [パンが終わった。 途中からうまい具合にブイヤベースの残りを計算しながら浸していったため、最後のかけらで見事に器の中身を全て掬い取ってフィニッシュできた。 美味しかった。 そしていい感じにお腹が膨れてきた。 しかしまだまだ夜は長い…はずだ。 窓の外を見ても真っ暗で、辺りの様子は伺い知れない。 と、その時、周りを見渡す素振りをしている店員>>162が目に入った。 声を掛けなければ。 しかし、何を頼もうか。] すいません、店員さん。 何か甘いものありますか。 あと、お酒。 [咄嗟に出たのは、甘いものを求める声だった。]* (182) 2022/05/26(Thu) 20:25:03 |
【人】 砂の民 スティグ― どこかのタイミング ― [ビールを飲んでいる時だったろうか。 ふと、さっきブイヤベースを運んできてくれた少年が近くに居るのに気が付いた。 何かあったのだろうか、と彼の居る方にそれとなく身を寄せると、彼は自分の故郷を知りたい、と伝えに来たようだ。>>166] うーん、うまく伝えられるか自信がないな。 [言いながら、自分の鞄をごそごそと弄る。 奥の方から少し短くなった鉛筆を取り出すと、テーブルの上の紙ナプキンを取り、そこに曖昧な地図を書き出した。] でも、なんで? [書きながら、少年に聞く。 ふと、鉛筆を出すときに一緒に写し紙がテーブルの上に出ていたことに気が付いた。 青い薔薇の花びらが挟まった薄い紙。 これも思えばあんな風にそれなりに重い薔薇の花びらが目の前に舞ってくるのは不思議な出来事だったと思う。 不思議なことばかりだ。 でも、不思議な事が起こった方が、きっと自分には都合がいい。]* (184) 2022/05/26(Thu) 20:32:36 |
【人】 砂の民 スティグ[と、その時、少し離れた席から乾杯の音頭が聞こえてきた。>>168 声を上げたのは、恐らく東の出身の彼女だ。 東方も広いから、同じ国の出身だとは思わない。 むしろ何年か前まで戦っていた可能性すらある。 けれども、特に恨みはない。 何処の国だって、奪ったり、破壊したり、裏切ったり、殺したりしていた。 自分も同じだ。 そう思えば、彼女の国でも少なくとも戦争は終わったのだろうという意味での乾杯はしたくもある。 少なくとも、彼女が笑って乾杯をできる世の中になっているということは、嬉しかった。 けれども自分はまだまだ、この「出逢いへの乾杯」は取っておこう。 きっと、故郷の村で、友人と酒を酌み交わすことが出来た時、本心から今日の出逢いへの乾杯ができるに違いない。 お疲れ様。 戦後に乾杯。 と心の中で彼女に声を掛けつつ、彼女の方に向けて軽くジョッキを持ち上げた。]* (200) 2022/05/26(Thu) 21:04:40 |
【人】 砂の民 スティグ― 少し前 ― [友と呼べるヤツがいた、という彼。>>188 自分が少年の店員と話していたのをそれとなく聞いていてくれたのも、それが理由なのだろうか。] 友人の自慢話か… いや、全然ないな。 足が悪い上にまあ酒飲みだった。 ただ、話がうまくてね。 やけに説得力があったんだ。 あんなに酒飲みじゃなければ都市の大聖堂で説教しててもおかしくないなんて言われてたよ。 僕が出征する時なんか、村の女子供の一人くらいは俺が守る、なんて言ってたけど、ほんとうに出来たんだかねえ… [苦笑いしながらビールを飲みつつ話をふる。] そっちこそ、友人の自慢話とかあるんじゃないの? (215) 2022/05/26(Thu) 21:41:12 |
【人】 砂の民 スティグ[そして、瓶を渡すと彼は快く依頼を受けてくれた。 そして、自分の分と友人の分、二人分、酒を作ってくれる、という。>>194 咄嗟に立ち上がって厨房に向かおうとする彼の腕を握った… つもりが、自分の手はただ空を切った。 そのまま慌てて声を掛ける。] いや、友人も、今はそんなに飲める風じゃないから、一つの瓶を分け合ったっていいさ。 一期一会の乾杯は、お兄さんとすることにするよ。 酒、作ってくれるんだろう。 ならさ、さっき言った通り、一杯奢るよ。 だから、後で、この店のグラスで二つ、お兄さんの作った酒持って来てほしい。 一緒に飲もう。 [彼の話を聞く限り、一期一会もそう悪いものではない。 友人のための諸々が済んだ後、雰囲気に酔う…のも悪くないはずだ。 酔い過ぎるつもりは全くないが、店に酔うつもりは大分ある。 きっとまだまだ夜は長い。 そう思っている。]* (218) 2022/05/26(Thu) 21:43:26 |
【人】 砂の民 スティグ[注文を聞くと、彼は僻地の酒場の店員とは思えない余裕感を持って厨房へと向かって行く。>>211 どこかの宿屋で働いていた、というのも納得だ。 しかしそれなりにクレープというのは手がかかるものではないのか。 昔訪れた街で食べたクレープを思い出す。 観光地価格だなあと思いつつ、薄い生地に感動して大事に食べた記憶が… とビールを飲みつつぼんやり思い出していたその時、思った以上の速さでテーブルにクレープが運ばれてきた。>>213] おお…! [思ったよりもすごいのが来た。 クレープってそもそも巻いてあるのではなかったか。 けれどもこの薄い生地は間違いなくクレープ… チョコレートソースや生クリームも甘くて美味そうな上にベリーと共に綺麗にデコレーションされている。] (219) 2022/05/26(Thu) 22:02:11 |
【人】 砂の民 スティグ…大事に食べます。 [思わず呟いた。 そして、此方が、と早速瓶に詰められた酒も持って来てくれる。 全てにおいて仕事が早い。 入れられた酒は見た目から濃厚さを感じさせた。 恐らく、果実の酒だ。 こちらはどんな味だろうか。 友人はサングリアのような酒も、樽の味が色濃い酒も、みんな好きだった。] (220) 2022/05/26(Thu) 22:03:04 |
砂の民 スティグは、メモを貼った。 (a25) 2022/05/26(Thu) 22:08:47 |
【秘】 ウーヴェ → 砂の民 スティグ[ 実は三つもあるカクテル言葉 三つ目は『勇気を出して』 ] ( 一緒にと言ってくれてありがとな。 その勇気にも乾杯しよう。 ) (-93) 2022/05/26(Thu) 22:51:12 |
【人】 砂の民 スティグそっか。 そうだな。 [何かすとんと腑に落ちた。 今の時点で、既に、自分にとってこの出逢いには価値があるのだ。 こんな風に色々なことを考えている、美味しいものを食べている、そして、飲んでいる。 楽しいな。 そう思った。 また後で少女のテーブルにも行こう。 そして、改めて乾杯しよう。 旅の出逢いに。今日の出逢いに。] この日の出逢いに乾杯。 [挙動不審に言い直した彼>>237に構わず、笑って最初の言葉で乾杯した。 そして、続けられた言葉を聞けば>>238、更に笑って、彼が居るんだけれども居ない、何の質感もないその背中をぱんぱんと叩く仕草をしただろう。]** (251) 2022/05/26(Thu) 23:50:42 |
【人】 砂の民 スティグへえ [少年の話を聞く。 自分の住んでいた辺りではなんとなく流星は幸せの徴、みたいなことは伝えられていたが、そういう言い伝えがあったのか。 それとも、これもまた、ゴーストの彼らが使う魔法のようなものなのか。 しかし…] 星に願いか。 星かあ… [ちらっと窓の外を見る。 外はただひたすらに暗い。 ただ、来た時濃霧だったのは間違いなかった。 でも実は、星なんて、濃霧だろうが嵐だろうが、いつでも雲の上では輝き流れ落ちているのかもしれない。 そう考えると逆に今度は星への願いなど効果があるのか…?とも考えてしまうが、そう願いながら、自らに自らの願いを明らかにしながら何かをしていくことにはきっと意味があるのだろう。 きっと美味しいの魔法は濃霧の夜だってかかるのだ。] (252) 2022/05/26(Thu) 23:53:16 |
【人】 砂の民 スティグ色々ありがとう。 こういう謂れは、どこかの地域のものなのか? しかし、うーん。 書けたけど、わかるかな。 [改めて礼を伝えつつ、紙に書いた地図を少年に見せた。 王国の城下町からのなんとなくの方向と距離感、近くの中都市からの位置感覚が伝われば幸いだ…]** (253) 2022/05/26(Thu) 23:53:55 |
(a28) 2022/05/26(Thu) 23:56:09 |
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