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【秘】 黄金十字 アウレア → 捻くれもの ベルヴァ「早くマシになってくれることを願いますよぉ。 あ〜煙草吸いたい……」 頭痛にはおそらくよろしくない。 あなたがカルテに向かっている間、 いじいじと胸元の鍵を弄りつつ自分の足の先を眺めていた。 「無理やり懺悔させられるかもだし?」 「ふん縛るか殺すかはシスターにもできんだろ〜? 映画みたいにな。ありゃ悪魔祓いか」 「裏切りモンだか何だか知らねえが、 タイマンする能力は俺様ちゃんにもあらァ」 (-110) 2024/03/27(Wed) 23:18:18 |
【秘】 捻くれもの ベルヴァ → 黄金十字 アウレア「吸うのは止めませんが、悪化しても知りませんよ。」 吸う事で安心するのも分かるので。 個人としては止めないけれど、医者としてはお勧めしない。 まあ吸って悪化したらまた面倒は見るのだけど。 「なるほど? 確かにメイドマン様ともなれば実力も折り紙付でしょう。 手前で何とか出来るからぶっ飛ばしたいって気持ちもまあ。 分からんでもないですがね。」 「無茶も程々に頼みますよ。 尻拭いは医者と…貴方の部下に回ってくるんですから。」 なんて。気遣いの言葉のようなものを。 「ま、何か有益な情報が見つかれば 貴方に渡るようにさせていただきます。 いつも義体を見せていただいている礼もありますしね。」 (-117) 2024/03/27(Wed) 23:35:43 |
【人】 黄金十字 アウレア「ああ。あなた達、もう来ていたのですか」 #機械管理室 の扉が開く。 メインルームにてバイタルデータをさっさと提出し、 喫煙室で一服やって来た帰りなのであった。 シスターに似合わぬ甘辛い煙の香りを纏わせて、 つかつかと入ってくる。 「組み分けを拝見させていただきました。 システムのランダマイズ結果であっても、 私の組むお相手がお二方ともAIなのは…… 少々面白い結果ですね?」 カンアとアルバトロス、双方の姿を見て片眉を上げた。 それからパッと表情を緩く変えて。 「ま、よろしくな。ポンコツ共は大方直しておいた。 あとは追加のポンをどついて復旧させて放流する作業」 「手伝える範囲で手伝ってくれよ。俺ももう無理はしない」 (43) 2024/03/27(Wed) 23:36:43 |
【秘】 黄金十字 アウレア → 捻くれもの ベルヴァ「しないしない。大丈夫大丈夫」 なんとも軽い返事である。 実際吸うことで落ち着こうとしている部分もあるので、 あなたの思慮は概ね正しいと言えるだろう。 「うん……私怨もあるし…… メカどもが冬のポン祭りした恨みが……」 「あー……それ言われると弱いなぁ。 あんまり変なことはしないよ、 何もない限りはいつも通りにしとく」 気遣いを受ければ、口を尖らせておさげを指で弄った。 「あ、助かりまーす。ヨロシクヨロシク。 礼を言うのはこっちの方なんだけどね」 (-119) 2024/03/27(Wed) 23:44:48 |
【秘】 捻くれもの ベルヴァ → 黄金十字 アウレア「あー…まあ、それは、ドンマイ、ですね。」 肩ポン、ってしたくなる。 あれはメカニッカーにとってはキレて良い案件だと 専門外の己にも分かるから。 「無茶しなけりゃ、俺は医者ですからね。 幾らでもケツは持ちますから、安心してどうぞ。」 「礼はそうだなぁ、また義体をじっくり見せてくれればそれで。ああ、そうそう、これ、頭痛の薬です。」 それが、己の仕事。そういう自負はあるから。 はい、といつもの処方箋を。 (-127) 2024/03/28(Thu) 0:24:00 |
【人】 黄金十字 アウレア>>47 カンア 「はいお疲れさん。お前も運搬ありがとうな。 まあまあ相当な数がダメになってて 作業中は逆に笑えてきてたよ」 ここから逃げ出す個体もいたらしい。 曰く全部ボコして直したという。オトモ君も頑張った。 「んまあ〜やっぱり運命か神の思し召しかにゃ〜? つってもキミが入るんだって思ってちょっとビックリ。 かえって力仕事任せられるし大助かりなんだけど」 「い〜まんトコはあと見回りと…… お前らもメンテしてほしかったらするけど。 本当はθ本体のガサ入れをしてぇとこなんだが……」 許可が出るかどうか、であるし。 >>@9 アルバトロス 「サンキューアルバ。 それ絵面やばいな 」積みあがっている黒服の山を見た。 これが追加のポンです。 「小間使いだろうとなんだろうと人員には変わりねー、 スイッチだのを順番通りに押すだけでも今は助かる。 オトモ君と一緒に復旧した奴らのリストも作って欲しい。 上に報告する用のな」 (52) 2024/03/28(Thu) 0:24:41 |
【秘】 黄金十字 アウレア → 捻くれもの ベルヴァ「ジャコモもすげーキレてたし。 怒らない奴居たらそれこそ聖人だよ、 そんなん居たらうちの教会に呼ぶよ」 盆と正月が一気に来たよう……、 なんて慣用句がどこかにあった気がする。 多分こんな状況の事だ。わからないけど。 「頼りにしてるよ、船医さん。義体の話ならまあ…… よいだろう。もう少し秘密を教えてやらなくもない。 わーいお薬やった〜すぐ飲む……ありがと……」 頭割れそうンゴねえ……と何処かのカポレジームみたいな ことを言いつつ、ありがたく受け取った。 「ハア〜……薬ももらえたしボチボチお暇するわ。 そこらへんのポン共も片していくな?」 (-131) 2024/03/28(Thu) 0:41:20 |
【秘】 捻くれもの ベルヴァ → 黄金十字 アウレア「そりゃそうだ。 おお、そいつは楽しみですねぇ。 じゃあ落ち着いた頃合いに、期待して待ってますよ。」 義体の話を聞く約束が取り付けられて、船医はホクホク顔だ。 聞くこと自体は少し先になりそうだけれど。 「はいはい。片してくれるのは助かります。 薬もそうですが、また何かあったら来てくださいね。 俺は基本的に此処から動かないつもりなので。」 お大事に、と貴方をお見送りしたことだろう。 次会う時には、具合が良くなっていることを願いながら。 (-132) 2024/03/28(Thu) 0:51:54 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレアあなたが山と積まれた警備用の黒服を捌ききった後。 バンカーが機械管理室を訪れる頃、あなたはまだ居るだろうか。 居るのであれば、要件は簡潔に。 「メイドマン アウレア様」「お忙しい中失礼いたします」 「メンテナンスの要請に参りました」 相手はおそらくこの船の中で現在最も忙しい業種トップ3に入る。 それほど多忙とわかっていて訪れたのは、 案の定というべきか、それが理由だった。 「現状通常の貨物管理業務に差し支えはないのですが」 「校正をかけない場合、言語データに軽微な異常が見られます… ので、重要なデータにアクセスするにはやや不安が」 「残りますみょんねえ」 「この通りです」 この通りではないが。この通りなのだが。 (-136) 2024/03/28(Thu) 1:05:58 |
【秘】 黄金十字 アウレア → バンカー ストレルカ「おっ、ストレルカ。お疲れさん」 アウレアは作ってくれたリストのチェックのため、 モニターとにらめっこをしていた所だった。 回転椅子の勢いでくるりとそちらの方を向く。 「いいぜ〜メンテ、今ようやく落ち着いたところだったし」 「…………」 「そうみょんか……」 ようく分かった。 「確かにやや困るな。場合によってはとても」 「適当なトコ座ってくれ、パッと終わらせちまうぞ。 お前も色々業務がある事だろうし」 そう言ってメンテナンスに必要な機器を寄せて来る。 今回の騒動で機械管理室に運び込む手間を見直し、 自分で調整しに向かえるよう反重力式の手ごろなワゴンに ちょうどさっき積み直したところなのだった。 (-137) 2024/03/28(Thu) 1:14:44 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア「メイドマン アウレア様も、お疲れ様です」 「もーほんとにたいへんじゃんね」 問題点がわかりやすいように敢えて校正を外している。 敢えて。 流石に人様の前でうっかりこれをまろび出すわけにはいかない。 「当機体の記録媒体とコアパーツを除く全ての部位は 全て流体金属で構成されていますので 外装の開放には特段器具を必要としません」 「セルフチェックの結果、 エラーが発見されたのは記録媒体のみでした」 「さほど時間はかからないかと」 校正を掛け直し説明すべき点を口頭で述べつつ、 指示には頷いて近くへ座る。 忽ちにメモリのある頭部の側面を構成する流体金属が どろりと溶けるように引いていき、記録媒体が露出した。 記録媒体。言語を始めとしたデータが蓄積される場所。 メモリにさえ手を入れてしまえばメンテナンスは終わりだ。 曲がりなりにも、 バンカーであるだけのセキュリティはあるらしい。 (-142) 2024/03/28(Thu) 1:45:39 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレアメモリ内部を検めたならば、バンカー・ストレルカというアンドロイドは 徹底して合法のルート、パーツやデータで構成されている事がわかる。 それと、バンカー自身とオーナーにしか閲覧権限の無いデータが幾つか。 同じノッテのアソシエーテであるナル、ボス、 とあるカポにしか閲覧権限の無いデータがひとつ。 その他に、 人格データ_アルフォンソ・サントーロ というディレクトリがある。 これはあなたも閲覧することができる。 問題らしき問題は軽微なエラーが幾つか。その程度。 (-143) 2024/03/28(Thu) 1:46:27 |
【秘】 黄金十字 アウレア → バンカー ストレルカ「ちょっと直すの勿体なくなって来たな」 こっそり機能の一つに加える事を検討している。 しないけれども。しないとも。 「ン、OK〜ならいいか。んじゃあ始めっぞ」 あなたの隣に腰掛け、流体金属の動きを見れば 「おぉ〜」と感心したような声を上げた。 「やっぱいいなぁ〜流体金属ってのは。 うちん宗教じゃあ聖なるモン扱いで 幹部以上じゃないとあんま触らせてくれねぇんだよなァ」 「言うてウチもちょっと恐れ多くて自分から手は 出せないんだけどネ……うわーんかっこいいなあ」 メンテナンス中にペラペラと喋るのはいつもの事。 返事があろうがなかろうが関係がない。 元々独り言は多いタイプである。 → (-191) 2024/03/29(Fri) 11:39:07 |
【秘】 黄金十字 アウレア → バンカー ストレルカ……作業を進める内に気になる物を見つけた。 作業の手を少し止め、やや思案の時間が挟まる。 「……」 ナル。ナルか。 このデータにも個人的な興味があるが――、 メンテナンス中にハッキングなんぞしようものなら、 さらにエラーが起こる可能性も0ではない。 痕跡が残ろうものならまっ先に怪しまれるのは自分だろうし。 今はやめておこう、と。 検出されるエラーを全て修復したのち、 もう一つ気になるモノ、人格データが納められているであろう ディレクトリを覗かせてもらう事にした。 (-192) 2024/03/29(Fri) 11:41:19 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア「校正にCPU領域が割かれてしまうので修正していただけると」 負荷の方が問題らしい。 能動的に使える機能として実装されたらされたで 何だかんだと使うかもしれなかった。されないけど。 「聖なるもの、ですか」 「確かに希少性から神聖視されることも ところによれば自然なことかもしれません」 「私に使用されている流体金属は… このヴェスペッラが開拓船だった時代に 発見した資源惑星から採掘されたものだそうです」 だから、ヴェスペリウム。 発見した事で得た命名権から、この船の名前が付けられた。 そんな他愛のない返答を返しつつ。 (-193) 2024/03/29(Fri) 12:42:06 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレアあらゆる観点でも、ハッキングのリスクは高い。 今無理に見ようとするよりも、持ち主に直接掛け合う方が きっと事はスムーズに進むことだろう。 ともかく、人格データの収められたディレクトリを開いたなら まずわかる事はそれが8年と少し前から更新されていない事だ。 それが人格データの持ち主の死亡によるものである事は── 患った病のデータがあることから、容易に推察できる。 アルフォンソ・サントーロ。享年17歳。 ノッテファミリーの金庫番、 カルロ・サントーロ夫妻の実の息子。 周囲に愛され、周囲を愛した暖かなひと。 身体が弱く、宇宙とそこを往く船、 そのクルーの両親に憧れた、ごく普通の子どもだ。 その人格データがバンカーのメモリ内にある理由は、 (-194) 2024/03/29(Fri) 12:43:06 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア「…………」 「それ、気になりますか」 そして、ふと。 暫しの沈黙が降りれば、口を開く。 技術屋が自分の中身を検めて気になるものといえば、 バンカーの役目には無用、場違いな人格データと想像── 推測する事はそう難しくない。 見られて困るものでもない。手を加えられるのは困るが。 見られる事すら憚られるものであるなら、 幾つかのデータと同様にロックを掛けている。 (-195) 2024/03/29(Fri) 12:43:50 |
【秘】 黄金十字 アウレア → バンカー ストレルカわかってます、わかってますとも。 そんな相槌と共にしっかりエラーは修正されゆくのだった。 「そ〜なんだよ、珍しいし。 流体金属の性質的にこう……ウチんとこの神様と なんとなく重ねられててさぁ」 「ふう〜ん。そしたら13年よりは前に出てきたやつか…… この船の名前もそうだが、随分お綺麗な名前だよな」 浪漫のある話だな、なんてこちらも他愛ない返事を。 → (-197) 2024/03/29(Fri) 13:20:51 |
【秘】 黄金十字 アウレア → バンカー ストレルカ「……ん? ああ」 「バレたか。 悪い、ちょっと興味があった」 「お前の中にあるのはちょっとだけ意外だったな」 見ていたことを誤魔化そうとはせず、 素直に謝り視線をそちらに直した。 「覗いちまったよ」 (-198) 2024/03/29(Fri) 13:21:11 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア「いえ。お気になさらず」 掛け違えていたラッチがかちりと嵌ったような感覚。 しっかりと修復の終わった喋りは実にスムーズだ。 それを確かめつつ。 「意外に思われるのも無理はありません」 「あまりないことでしょうから。 故人の人格バックアップデータを、 AIの学習データとして取り込むということは」 覗かれて困るものでも、隠し立てするものでもない。 興味があるというならば、 メンテナンスの礼としてでも受け取ってくれればいい。 「私のオーナー……カルロ・サントーロは」 「自身の子どもをいつか宇宙へ連れていくのだと アルフォンソ・サントーロの生前、 そう聞いたデータがあります」 「それを、こういった形で叶えようとしたのでしょうね」 自分事ではないようで、けれどまったく他人事でもない。 そんな語り口だった。 (-200) 2024/03/29(Fri) 13:41:01 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア「…メイドマン アウレア様は」 「興味があったと仰りましたが」 「故人の人格バックアップデータを このように扱うことを、どのようにお考えですか?」 特別深い意味は無い、 ただ気になっただけの──AIらしからぬ問いだ。 人によっては、あまり良い顔はしないかもしれない。 そういうものだ。人格データの取り扱いというのは。 (-201) 2024/03/29(Fri) 13:41:48 |
【秘】 黄金十字 アウレア → バンカー ストレルカ「ん〜……まーね。ヨソじゃああまり見ないから」 「怒るヒトもいるだろうし。 こーいうのはデリケートだからさ」 「……死後なお夢を叶えさせてあげるために、か」 果たしてデータと化した彼が、 このように学習データとして、 バンカーの内部に護られ宙を旅している。 あなたの身体であれば、エラーに侵されることはあれど、 病に侵されることはもう無いだろう。 それが「叶った」と言うかどうかもまた、 人に寄って意見は分かれるのだろうが。 → (-206) 2024/03/29(Fri) 14:47:41 |
【秘】 黄金十字 アウレア → バンカー ストレルカ「……俺様ちゃんはな」 「いいと思ってるよ。そういう事」 本来のシスターであれば冒涜的などと言うのだろうか。 少なくともアウレアの答えは、そうではなかった。 もういいぜ、とあなたの背を軽く叩いた。 メンテナンスは終了。恙なく、何の問題も無く。 「いい時代になった。バックアップさえ取れれば、 肉体の柵からはおさらばだ。 身体が使えなくなったってある程度の記憶と心は残る」 「それは 一種の魂の解放 だよ。次のステージだ」「まあイレモノがないと解放どころか動けないんだけどね。 アルフォンソくんはいい旅が出来ているようで何より! 旅っつか今漂流してんだけども」 すらすらとそう語るアウレアの言葉は、 まるで聖書を読み上げるように粛々と、明朗に。 一点の曇りなく、そう信じているようだった。 (-207) 2024/03/29(Fri) 14:49:20 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレアぽすんと背に触れた後、メンテナンスの終わりが告げられれば 露出していた記録媒体を覆うように、 流体金属はまた元の形へと戻る。 酸素が無くとも活動できる金属の身体に、格納庫のバンカー。 システムθからも独立した、この船で最も安全な場所のひとつ。 そういうふうに作ったのは、 我が子に再び不幸を味わわせまいという 親心というものなのだろう。 「…魂の解放」 「そうですか」 あなたの語った言葉を確かめるように繰り返す。 淀み無く語られる言葉に嘘は無い。ならばそうなのだろう。 外見こそ変わってしまったけれど、病に苦しむ事も無く。 宇宙の何処までだって行ける身体で、 再現されたアルフォンソは確かにここに居る。 メインシステムはバンカーのものだとしても、確かに。 (-213) 2024/03/29(Fri) 15:41:03 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア「…でしたら」 「メイドマン アウレア様。 仰る通り、現在星間航行船ヴェスペッラは緊急事態 漂流と言って差し支えない状況にあります」 「緊急運転モードによって 環境制御・生命維持システムは維持され 最低限の機能こそ生きていますが、 ここはスペース・サルガッソー。いつ難破するとも知れません」 「それでも、私なら、何が起きても。 船外活動ができる。あなたたちの記憶と心を、 どんなに小さな事でも忘れずにいられる。だから」 「現在のあなたの人格バックアップデータを、 私のメモリに保存したい、というお願いも」 「…許していただけますか?」 バックアップの保存先は、幾つあっても困りはしない。 この状況を脱したなら、削除するようにと言えば ストレルカは迷わず頷くだろう。 ただ、叶う事ならあなた達を守りたい。 そしてあなた達が『今』生きている事を、 忘却の彼方へ置き去りにしたくはないのだ。 (-214) 2024/03/29(Fri) 15:41:36 |
【秘】 黄金十字 アウレア → バンカー ストレルカ「現在の俺様ちゃんの人格データを?」 ……思わぬ提案だった。 ふざけたハートフレームの奥の瞳を大きくして、 それから再び思考を巡らすように口を閉じた。 口元に手をやり、しばし。 「まあ……大丈夫か。お前のメモリ容量を少し圧迫するけど」 「嬉しい申し出だ。お前になら任せられる」 「が。一つ質問させてくれ」 ぴ、と人差し指を立ててそのまま続ける。 「ストレルカ。お前には俺がどう見えてる?」 「どんな人物で、どんな印象を抱く」 と、そう貴方に問うた。 アウレア。 気まぐれで奔放、振る舞いも所作もその場その時ですぐに変える。 子供のような事を言ったと思えば、大人びて。 無責任だと思えば、誠実であり。 さっきまで怒っていたと思えば泣き始める事もある。 勝手な人間だと思われるかもしれないし、 掴み所のない人間だとも思われるかもしれない。 人にとってこの女に抱く印象は変わるだろう。当然の如く。 あなたにとって『アウレア』とはどのような個体なのだろうか? (-216) 2024/03/29(Fri) 17:13:00 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア「記憶容量に余裕はあります。 私は膨大な貨物の入搬出を記録できるのですから」 申し出る以上は、それをできるだけの自負がある。 セキュリティ上も、そう易易とは破られないとも。 とはいえ、もしかすれば。あなたのそれは、 想定よりは大きなデータになるのかもしれないけれど。 「──どんな人物か、ですか」 そうして、問い。 機械は嘘を吐かない。 人ならばおべっかを使い得る所でも、そうはしない。 ストレルカは嘘を吐く事ができる。そうしようと思う事が無いだけで。 「そうですね」 「とても複雑な方です。私には予測がつかないほどに 明るく、けれど時に冷静に。感情豊かで、 そして聡明で、私たちを丁寧に扱ってくださる」 (-220) 2024/03/29(Fri) 17:54:53 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレアあなたのおかげで安心してアクセスできるようになった、 人格データを参照し、バンカー自体の思考プロセスも使い。 そうして自分なりの答えを導き出す。 「優しい方ですよ」 「とても」 いずれにしても、共通する答えはそれだった。 (-221) 2024/03/29(Fri) 17:55:31 |
【秘】 黄金十字 アウレア → バンカー ストレルカ「…………」「そっかあ」 「答えてくれてありがと。それじゃあ、あー」 「オトモ君。こっちに」 静かに横に浮いていた小型ドローンを手元に呼ぶ。 アウレアは両の手の内でオトモ君をキャッチして。 「人格データのエクスポート申請。最新の一つを除く」 『申請:承認しました』 「悪い、ちと形式が特殊でな。S社のを使ってないんだ。 ウイルスとかつまらないものは入れてないから安心しろ。 受け渡しの形式は何が都合良い?」 ……そのドローンの中に人格データが納められているらしい。 機械音声が承認を告げたのち、 小さな稼働音を少し大きくする。 「なんか褒められた気がするな。 アウレアちゃんちょっと照れちゃった」 (-224) 2024/03/29(Fri) 18:39:07 |
【秘】 バンカー ストレルカ → 黄金十字 アウレア「なるほど」 様々な理由によって、 S社とは異なるルートでバックアップを取る者も居るだろう。 裏社会の人間であれば、尚の事。 「そのままこちらへ通信を行えるなら、それで。 バンカー・ストレルカ、ポートを開放……いつでもどうぞ。 生のデータを渡していただければこちらで処理いたします。 通信時間を短く済ませるならば、有線接続でも構いません」 オトモ君、と呼ばれたドローンを見遣る。 あなたにとって大切なものである事は窺い知れたが、 まさか人格データまで収められているとは。 有線接続を行うならば再び記録媒体を露出して、 そのまま直に接続する事になるだろう。 無線であれば比較的に時間は掛かるが、 接続の為の線を出す必要は無くなる。 「褒めたつもりですので」 AI嘘吐かない。 (-225) 2024/03/29(Fri) 18:56:49 |
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