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【神】 美術 エノ───今日の合議は。 裁判場に運び込まれていたとしても。 どこかで安置されたとしても。 どのみち、話し合いに参加は出来ないだろう。 (G0) 2022/03/01(Tue) 21:05:42 |
【秘】 規律 ユス → 美術 エノ/* お疲れ様です。助けた相手が狼だと思わなくて驚きました。失血死です。 襲撃による印、どこに付けたとかエノさん側で決まっていますか? (-4) 2022/03/01(Tue) 21:40:19 |
【人】 美術 エノ>>薬局・医務室 医務室まで運ばれ、介抱をされる。 されるがままだ、たとえ今ここで再度ナイフを刺されたって、 もう何の抵抗も出来ないくらい。 「……死にたいわけじゃないからね………」 「………休んでるよ……ありがとう………」 「…君達は、好きに過ごしたらいい………」 ぐったり、まだ浅い呼吸を繰り返しながら。 しかしもうあとは、どうしようもない。 か細い命をつなぎ留めながら、少しずつ回復するしかないだろう。 ………最も、VRの世界であるからして。 自分は大丈夫である、と暗示をかけるレベルで思い込めば、何とかなるのかもしれないが…… 今はそんなことできそうもない。 この日は、医務室で休むことになるだろう。 (1) 2022/03/01(Tue) 21:42:34 |
【秘】 規律 ユス → 美術 エノ/* 実は分かります。 狼窓の詳細が分かるのは同じ狼のカミクズさん(墓下行っても読める)、見学の二人、墓下落ちした人たちです。結構見える人が多いです。その為見える人達だけにあてたソロールを赤窓でやる、なんて悪事もやろうと思えば出来ますね。 ありがとうございます、では印ランダムで決めておこうと思います。助かりました。 (-11) 2022/03/01(Tue) 22:05:46 |
エノは、今しばらくは、ベッドで呼吸をするだけで過ごすことになる (a5) 2022/03/02(Wed) 0:34:04 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ何処にいるのか、わかっていなかった。 何があったのか、わかっていなかった。 ただあなたがいないとわかっているエノの部屋へと向かえば、無断で入り込み、散らかり方や絵に目もくれずベッドへと飛び込んだ。 「…… 」 しばらくしてからベッドから降り、立ち上がる。 何事もなければ、一輪の花を置いてそのまま部屋をあとにするだろう。 (-53) 2022/03/02(Wed) 4:23:27 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノその日は一日、できるだけあなたの側にいるつもり。 たぶんときどきは、どこかへ行くし (>>14みたいに) ずっとそこに居るとは言い切れないと思うけど。 時おり手帳を捲って、誰かと連絡を取り合っていたり。 横たわるあなたを覗き込んで額の汗をそっとぬぐったり、 大丈夫ですよ、とぎこちなく笑いかけたり。 見舞いが途切れた時間、ふと。歌を口ずさんでいたり。 そんな様子で、あなたの側に付き添っていられたら。と、思う。 /* 昨晩は、どたばたしちゃってすみませんでした…! 何か(代わりに動いてほしいこととか、話し相手とか)あったら対応しますので、言ってね…! というあれを…置いておきます (-118) 2022/03/02(Wed) 17:03:25 |
エノは、医務室が少し静かになる頃に目を覚ます。きっと、もう少し後。 (a14) 2022/03/02(Wed) 18:02:36 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメきっと最初に目を覚ましたのは、医務室に君しかいない頃。 いつの間にか失っていた意識を取り戻すかのように、瞼が僅かに震えて。 そうして、薄く開かれる。 「………っ。」 眉を顰めたのは、少し灯りが眩しかったから。 ここはどこだと、緩く首を回して……… 「………あぁ………。」 目に入ったのは、ちょうど傍にいた君の姿。 まだ視界がぼやけるけど、多分、君だろうなと思った。 「……なんか………歌ってた………?」 だって、声がそうだったから。 体を起こそうとして、そうしたらまだ痛くて。 がくり、とついた手を折って、またベッドに沈んだ。 /*わ〜!お話ししたいけどお出かけしちゃったかな?と思ってたので、嬉しいです! (-122) 2022/03/02(Wed) 18:19:14 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ起きて、状態を少し確認したら。 端末をゆったり、痛まぬよう操作して。 『フカワくん、怪我しちゃった。』 『君の事、言えないね。』 『寄りかかれなさそう。ちょっと残念。』 そんな、日常の延長のようなメッセージを送る。 (-123) 2022/03/02(Wed) 18:31:06 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「起き、れたんだ。よかった。 ……話したいことがたくさんあるな」 何処か他人事のようにまたつぶやした。 『おはようございます。 あの、殺し合いをしていたって聞きました。 なんでそんなことになったんですか』 『寄り掛かるのは 柔らかいクッションでも挟めば出来ますよ。 でも、いや、俺の話はあとにします』 (-127) 2022/03/02(Wed) 19:16:44 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワベッドに転がって端末を弄る。 上手く打てない、腕は怪我してないはずなんだけど。 やはり、抜けた血と言うのはなかなか戻らないのか。 『急に後ろから刺されて。』 『あぁ、この人は殺したいのか、と思って』 『同じようにしたら、理解できるかと思って。』 ただ、銃を咄嗟に作ったのは失敗だったな、と思う。 ちゃんと同じ様に背中をナイフで刺してあげるべきだった。 あんまり、理解が出来なかった。 『寄りかかりたいね。』 君の温もりが好きだよ。 (-131) 2022/03/02(Wed) 19:43:30 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ古めかしい――音楽の授業で扱うような――唱歌のアルト。 ふつ、と途切れて、 「……あ、」 がた、ベッド脇の椅子を鳴らして立ち上がる。 どこにやるでもない両手を胸の前で持て余す時間がわずかに。 「ね、寝てて……!」 それからあわあわと、焦った声。 ベッド脇にしゃがんで、あなたの顔を覗き込む。 「……あの、ナツメです。 寮の、医務室に運びました。……分かりますか?」 /* わ〜〜!送ってよかった…!よろしくおねがいします! (-138) 2022/03/02(Wed) 20:31:24 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ「っつつ…………。」 痛みに顔を顰めて、ベッドに沈む。 そういえば、あの子と殺し合ったんだったっけ。 随分と記憶が曖昧だ。 君の声を聴く。 「……医務室………そう………」 「……ありがとう…他の人にも、伝えておいて……」 多分、君だけで運んだわけではないだろうから。 ぐったり、仰向けになりながらそう告げて。 まだ汗が出る。多分寝てる間もかいてたんだろうな。 背中が気持ち悪い。シャワーを浴びたかった。 「………ずっとここで診てたの………?」 「いくらなんでも、お人好しすぎると思う………」 気だるげな瞳で、君の顔をぼんやり見た。 君の顔を見ると、オレンジジュースが飲みたくなるよ。 (-158) 2022/03/02(Wed) 21:57:20 |
エノは、まだ体は痛む。本当の体は、どこも怪我なんてしてないはずなのに。 (a20) 2022/03/02(Wed) 21:58:47 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「はい。伝えておきます」 アクタくん、コタくん、メイサイくん、ユスくん。 関わった4人の名前をあなたに知らせておく。 それから、ぼんやりとした眼差しを見つめて。 「ん……居ただけです。 あ、汗、気持ち悪いですよね」 あなたの額に張りつく前髪に目を止めて立ちあがる。 ちょっと待ってくださいね。 小さな流しや電子レンジをぱたぱた行き来して、 「はい。とりあえず、顔だけでも。 ……拭けそうですか?」 ほどよく蒸したタオルを差し出した。 つらそうな様子であれば、少女が代わりに拭います。 (-162) 2022/03/02(Wed) 22:34:09 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ多分、あなたがまだベッドの上で目蓋を閉じている頃に。 端末にはいくつかのメッセージが届いていて。 『エノさん』 『大丈夫、じゃないとは 思うんですけど』 メッセージとメッセージのタイムスタンプに、少しの間。 気の利いた言葉を探して、見付からなくて、結局そのまま。 『大丈夫ですか』 『自分にできる事、なにかありますか』 『返事、なくても大丈夫です』 ここで一度、メッセージは区切られている。 届いた時間は、話し合いが終わった少し後の事だった。 (-170) 2022/03/02(Wed) 23:16:56 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメぼんやりとした意識で、名前を聞いた。 お礼は言わないとな、と思いつつ。 何故助けたのだろう、とも思う。 自分が死ねば、その分誰かが助かるし、それに。 ───自分は人を殺しているのに。 「より一層意味が分からないね………」 「放っておいて、良かったのに。」 寝てる横に居るだけって暇そうだな、と思いながら。 タオルを受け取ろうとした手が上手くあがらなくて。 「……拭いてほしい………。」 素直に甘えることとする。 目元を拭かれれば目を細めて、それ以外の時は君を眺めて。 「……君ってさ。」 「…なんでいつも、飲み物を用意するの?」 そんな、何とも突拍子もない質問を投げかけた。 (-174) 2022/03/02(Wed) 23:58:37 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ『なんだか誰かと似たようなことしてますね。 影響されたのも同じところです。 あの』 『寄りかかっても、俺は』 『行きましょうか? 実は。ナツメさんに差し入れを考えていたりして。 ああそれでも個人的に会いたいですね。 行っても良いですか』 (-175) 2022/03/03(Thu) 0:18:30 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ はい。頷いて引き受け、汗ばんだ顔を拭う。 あなたの発言の一部を黙殺しつつ、手を動かして。 「うーん……飲み物。いいなと思って」 目元からタオルを離しながら、質問には答える。 表裏を逆に畳み直して、首の辺りも、と、そっとタオルを当てながら続きを話した。 「フカワくんかな? 誰かが言ったの、聞いて…… みんなが真剣なときに、そのこと考えてただけです」 怖くて、嫌で嫌で仕方がなかった初めの日。 少女に向き合える“明日”がそれだった、というだけ。 現実逃避です、と自嘲の笑みを浮かべた。 「みんなみたいに話せる気がしなくて、暇だったから」 手持ち無沙汰、所在がなかった、ともいう。 「べつに、私。お人好しとか、いい人とかじゃないですよ。 ……あ、どうですか? だいたい拭けたかな……」 (-178) 2022/03/03(Thu) 1:00:54 |
【秘】 美術 エノ → 清掃員 カミクズ目を覚ますのは、きっと日が暮れ始めるくらいの頃で。 すこし、状況確認などした後に、端末を見る。 入っていたメッセージに、自分に連絡を取る人がいるんだ、なんて驚いて。 中を、見て。 『薬局、だいぶ汚しちゃった。』 『お掃除してくれるとうれしいかも。』 『あと』 『会いに来てくれたら、嬉しいな。』 まだ痛む体で、そうメッセージを送った。 (-198) 2022/03/03(Thu) 11:44:48 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ『へぇ、同じことした人がいるんだ。』 『誰だろう、ちょっと興味あるな』 『理解できそう。』 その後の文字に、少し、目を細めて。 『うん、来て。』 『会いたいよ。』 (-199) 2022/03/03(Thu) 11:46:42 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ「うん、ありがとう。」 「結構さっぱりしたかも。」 蒸しタオルで少し拭かれた箇所に温もりが残り、 その温もりで顔が上気する。 タオルが離れた後は外気の冷たさを感じて、 すぐに、少し白いくらいの肌に戻るだろう。 「なるほど、自分の為なんだ。」 「まぁ、仕方ないよね。普通、そうなんだと思う。」 死を受け入れ建設的に話し合う事が普通、だとは思わない。 現にそうだった。 見てきた中 で、ちゃんと話し合いが出来そうな人など指折り数えるほどだった。「今はどう。」 「昨日、名前を書かれてたよね。」 「やっぱり怖かった?逃げていた現実が付きつけられると。」 「生きたいって、思った?」 それはさながら問診のように。 君の一つ一つを理解せんと、刃を振るうように。 君をじっと見つめて、問いかけた。 (-200) 2022/03/03(Thu) 11:55:23 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ『え、誰かから聞いたんじゃないんですか。 ああ、そうか、少しちがうんですよ。 君は感情論で、その人は経験論でした』 『ツルギさんです。 ちょっと理解の種類がちがうって話をしました』 『それじゃあ、少し用意するものがあるので』 『ちょっと人がいないときを見計らって行きますね』 一度チャットは閉じられ、男はひとつ息を吐いた。 「……誰、か、寝るよな。 付きっきりということもないと思う、うん」 (-202) 2022/03/03(Thu) 12:03:03 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「絵乃くん」 医務室がノックされた。 彼はその前にも一度顔を出したかもしれない。 そのときは一人ではなく、ナツメと言葉を交わしたりハナサキの姿があったり。 そのあと改めてと時間をとれば心配そうにあなたのもとへ近付くだろう。 「危ないことしましたね、……立てないぐらいなんて。 その場にいられなかったので状況は知れなかったのですが、アクタさんからいくつか聞きました 事故よりよっぽど悪いですよ。 お見舞いの人は多かったと思いますが、気分はどうですか? あー……」 「なにか、理解できましたか」 (-208) 2022/03/03(Thu) 12:31:10 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「やぁ、フカワくん。さっきぶり。」 これが何度目かの来訪。 と言っても君が人と話してる間は、青年はぐったり、ベッドに寝ていることが多かったから。 しっかり言葉を交わすのはこれが初めてかもしれない。 寝転がりながら、君を見上げる。 「足を斬られてしまってね。」 「人の思い込みは凄いね、現実で怪我なんてしてないし、斬られたことだってないのに、ちゃんと痛みがある。」 「想像が人を滅ぼすというのは本当だね。」 本当に、死ぬところだった。 青年が現世に意識をとどめた理由はただ一つ。 『まだ理解されていないから』ただそれだけ。 「まぁ、最悪ではないくらい。次の合議には出られるといいけれど。」 「………うーん。」 「あの子と同じことをしてあげられなかったんだ。背中を刺してあげたかったんだけど、できなかった。」 「から、あの子がどんな気分だったのか、理解できなかったよ、残念。」 「あぁ、でも。」 「…死にたくない人って、死を間際にするとき、心を剥き出しにしてくれるんだなって、思ったな。」 その命の最後の時の彼女の様子を思いだしながら、呟いた。 (-218) 2022/03/03(Thu) 13:43:04 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ清掃員はその日、一人自室で過ごしていたから。 送られてきたメッセージに気付くのにそう時間は掛からなかった。 返事が返ってきた事に、まず安心して。 その前の日も、半日ほどは 寮に居たから薬局ができていた事は知らなかったけど。 マップを見れば場所はすぐにわかるだろう、と思って。 『わかりました』 『掃除をしたら、会いにいきますね』 『それまで、もう少しだけ おやすみなさい』 そう返信をして、すぐに身支度を始めた。 (-226) 2022/03/03(Thu) 15:18:22 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「体のほうは誰か、男の子に頼んでください。 ゆるく絞ってレンジで40秒です」 そう言って、ベッド脇に置かれた椅子に腰掛ける。 最後のは蒸しタオルの作り方。 冷えていくそれを握りしめて、少女はそろりと目を逸らしながら答える。 「うーん……名前書かれたのは、こわかったです」 「他の人にかばってもらえみたいなこと、言うし。むりだし。こわいし。 あれがわざとじゃないなら、フカワくんもずれてる……」愚痴。 ふう、と一息ついて。 ほとんど閉じたように瞼を伏せる少女の背後、薄く開いた窓から風が吹き込んで、肩で揃う髪を揺らした。 「今も……難しいです。ぜんぶ。 私、まだ。たぶん、逃げてることばかりで」 「でも、なんか……」 (-236) 2022/03/03(Thu) 16:39:23 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ 俯きがちに言葉を切って、少しの間。 瞬きいくつ分かの余白を残して、声を上げる。 「―――よかったら、今日の分。見ましょうか」 ログの見方はあなたが眠っている間にもう、一度は試した。 だから、これから確認しましょうと告げる。 あなたと少女はまだ選ばれていなくて、まだ、参加する義務があった。 そうして、ひとつ。あなたに。 「……見たら。お願いがあるんです。 理由が必要なら言うし、べつに断ってもいいんですけど、」 ぎし、座りなおした椅子が軋む効果音。 カーテンの向こうには、プログラムされた空模様。 握るタオルが、スカートの膝をじとりと濡らしている。 少女の深青が、あなたの目を見つめ返す。 硬くなった声はきっと、緊張のあらわれだった。 「そのときは。 『命の恩人のお願いですよ』って、言います」 (-237) 2022/03/03(Thu) 16:40:02 |
エノは、起きて目に入った人と話したり、その後お見舞いに来てくれた人と話したり。一人は掃除後に来てくれるらしい (a27) 2022/03/03(Thu) 16:52:46 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ「ついでに拭いてくれればいいのに。」 なんて、デリカシーもないようなことを言って。 レンジで40秒……と何度か呟く。 未だ血の回らない頭でも、それくらいは覚えられそうだ。 「まぁ、フカワ君は普通、ではないよね。」 「でも、素直だよ。凄い素直。」 「可愛いところもある。」 だからまぁ、わざとではないんだろうな、と思う。 自分とて、決して普通に沿ったような思考をしてるとは思わないし、 きっと、同族のように思っているのだ、彼の事を。 「………?」 君の淀む言葉に一度、首を傾げて (-241) 2022/03/03(Thu) 17:01:43 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ風がぴゅぅ、と窓から流れる音が聞こえる。 沈黙の間、揺れ動く髪を眺めていた。そして。 「…あぁ、そうだね、お願いしよう。」 「合議、好きなんだよ。話し合いの場が好きなのかな。」 「人の事を知れるから。」 とはいえ今回は、さほど話し合いもされてないらしく。 ちょっぴり残念だ、この場に居ればもっと話し合えたのかな、なんて。 きっとログを見せてもらったときに思うはずで。 本人とは裏腹に、熱さを感じる茜色の眼が君を見る。 ベッドは窓際から少しばかり離れていて、 外から差し込む日は顔に当たらず、だから眩しさに目を細めることもなく。 「………はっ」 君の言葉を聞いて、笑った。 面白いな。 理解したいな。 「それは脅し文句だね。俺が恩を踏み倒す人間だと何の意味もないけれど。」 「…いいよ、でも理由は教えてほしい。」 「君の事、何でも知りたいんだ。」 君の心はどんな形なんだろう。 (-243) 2022/03/03(Thu) 17:08:24 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「思い込みってすごいですよね。 俺もいろんな事が思い込みでできてますから……もう、他人事なんですから」 「……絵乃くん、同じ事をしても多分。 気持ちは理解できませんよ。された気持ちしかわからないです」 「刺された人の気持ちを理解することができて。 傷つけた気持ちを理解したことになったんです。 あの子と同じ状況じゃないと。 生きたいと願っていて、そして身体に×がついて。 その上で刃を振るったら少し近かったかも知れませんね」 結果論だ、誰かと同じ理解なんてできないだからこれは代わりの感情。 似たものを感じる擬似的な行為をあげてからあなたの頭に手を伸ばした。 「……そうでしたか。無事で良かった。 本当に死んでもおかしくなかったですよ」 苦笑いをして頭を撫でて、そして小さく息を吸う。 「……絵乃くん。報告なんですけど。 実は、殺したい人が出来たんです」 伝えることに意味がある。それが、どんな事になろうとも。 (-244) 2022/03/03(Thu) 17:12:20 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「このことを伝えたら、 その人は俺にも死んで欲しいみたいでした。 俺わからないんですよ。 まだ君のことも、その人のことも。 君があのとき言った、理解されたら死んでもいいって感情も」 「それは、あの臓器提供をするだとか、しないだとかではなく」 「生きられるとしたら、生きてみたいって思わないんですか?」 「俺は、……」 多くの人と話してわかってしまった。 だから、だから、この言葉選びをする。 「君のこと理解したくない、と思って、しまったんです」 できない、ではなく。したくないと思ってしまったこと。 「……知り尽くしたく、ないです。 同じ気持ちに、なりたく、ないです。 わからないままの君が、居て欲しい。 全部に頷いているだけの存在や、わかってあげられる人に、 なって、あげたくない、です。 そんな、人間になりたいんだと、思ったんです。 ごめんなさい、俺から言ったのに。 俺は君を理解したい人になりたかっただけ、なんです」 (-246) 2022/03/03(Thu) 17:17:59 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「…………そう。」 「やっぱり、ただ真似るだけじゃ理解ができないのかな。」 分からなかった、華奢とはいえ体格差を無視してでも男に切りかかる思考が。 人を殺そうという時に、靴の汚れを気にすることが。 殺しに来たのに、傷つけられて信じられないという言葉を吐くことが。 アイドルなのに、なぜ傷つけるんだと言われたことが。 ────普通が嫌だとその最後に言っていた、彼女のことが。 何一つも理解できないのは、完璧にやり方を真似られなかったから、じゃなくて。 そもそもが、違う人間だからなのだろうか。 じゃあどうやったら、俺のことは理解されるんだろう。 悩みと言う悩みもなく、不幸もなく、恵まれ、きっと愛され、持て囃され、 だというのに何一つ満たされないこの珪藻土のような心を。 きっと、本当は。 理解されるほどの中身もないこの軽すぎる心を。 「……へぇ?」 意外だね、と紡いだ。 別に、君がそんなこと考える悪い子だと思わなかった、とかじゃなく。 ただ、人にそこまでの感情を抱く人だったのだ、と。 理解してない君が顔を出して、目を丸くして (-248) 2022/03/03(Thu) 17:47:06 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワそうして、君の言葉を聞いた。 それはある種の、別れを告げられるかのような。 なんだか、不思議な感覚だった。 ただ、怪我をしてないはずの胸が、少し痛んだ。 「……生きた先に、なにがあるの。」 「上辺だけの親密さを寄せられて、お金持ちは良いねって言われて」 「それに反論できるような不自由もしてなくて。」 「ただ自分が人と違って恵まれたという事だけが露呈して」 「近づけば気を遣われて、離れれば安堵の息を漏らすような。」 「同じ部屋に居る事すら息苦しいような存在として」 「何の目標もなく生きて行くことが。」 そんなに、大事なことなの? わからない、君の言っていることが。 「……わからないよ。」 「分からないままでいいって、思えない。」 「俺は、君のことが何でも知りたい。言葉が無くても考えてることが伝わるような、そんな関係で」 「無言でも一緒に生活できるみたいな、そんな風な仲に」 「俺の苦しみを、わかるよ、辛かったねって言ってくれて」 「安堵の息をついて、そばに居続けてくれるような」 「そんな人が、欲しかった。」 言葉がまとまらない、支離滅裂だ。 きっと、今自分は、ショックを受けている。 宝物を取り上げられたような、そんな感覚だった。 (-249) 2022/03/03(Thu) 18:00:06 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「生きていくことなんて……大事じゃないですよ」 支離滅裂なのはこっちだ。 男にとっては正しく君の言葉が帰ってきて。 だめだな、やっぱり、理解してきている。 君の苦しみも、嘆きもわかってしまう、だから。 「それでも俺が考える大事と、君の大事は違います。 こんな制度の中でも、生きたいと願った人や、 理解してくれる人が欲しいって言う人がいるのに。 そんな人間の犠牲の上で生きていくことは、 俺は大事でもなんでもないと思っているんです」 だから享受したくない。 この愛情を、君の諦念を。 「君の環境がいきぐるしかったこと、支えたいと思いました。 それは……ひとえに可哀想だと思ったから、だったんです。 言葉を尽くさなくてもわかるぐらいの仲でそばにいたい、 俺、これは、わかるんです。 その上で言うべきだったんです。 ずっと一緒に生きて、幸せになりましょうって」 「俺は君とそんな関係になれるって、 此処で言えるはずもなかったのに、です」 (-252) 2022/03/03(Thu) 19:06:43 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ定められた死に、不明瞭な感情。 欠如した情緒に、未確認の愛情。 こんなもので君を埋められるだなんて思っていたのかな。 何も知らない事は愚かで、人を救う事は難しいことだった。 なのにおかげで君を、自分を己は理解し始めて、罪というものは、失敗すると言うことは何かを生んで、それをひどく皮肉に感じた。 「俺が君が怪我をしたって聞いて、 何を思ったと思いますか? もう、会えなくなるのかな、です」 「……酷いでしょう? でも俺は……この時。 君が死ぬことをひどく恐れたんです。 その理由は興味や、君の理解を満たすためや、 ましてや理解してもらってないからじゃありません」 「生きてほしかったんです」 言いたいことだけをいって、傷をつけた、気になっている。 まだ話したいことがあるようで言葉がまとまらない。 つばを飲み込んで、深呼吸をして。 それでも何をされても文句はないというように、貴方から目をそらさなかった。 (-253) 2022/03/03(Thu) 19:10:22 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「はい。脅し文句です。 ……イロメキさんが良い人だったら、いいな」 強張る肩。それでも小さく笑って、そう言った。 それから再生される、数人が不在だった合議の記録。 静かに閲覧する少女は既に、見たことのある内容で。 何考えてるんだろ、とこっそりあなたの横顔を窺っていた。 余談。その少し前にはデリ欠に「だ、だめです」と焦った声で答えたり、 フカワくんはかわいいにほんのり同意を示したりしていたとか。 短い記録を最後まで見終われば、巻き戻して、ストップ。 示すのは、ログの中で振られたサイコロの目。>> G12 「この票を、何とかしたいんです。 ハナサキさんのこと、友達だと思ってるから」 「だけど、この決め方……完全に、ランダムなの。 ツルギくんたちの、大事なことらしくて。 変えてほしいってお願いするのも、ちょっと……」 「でも、私、立候補はできない。 ……そこまでしてあげられるほどには、まだ仲良くない」 だから。そこで一度、吐き出す言葉を止めて。 深く、細く息を吸う。 そうして、おなかの下に力を込めて、喉を震わせて。 ――――“お願い”を口にした。 自由であるべき秤に、指をちょっとだけ掛けようと。 (-255) 2022/03/03(Thu) 19:31:38 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「イロメキさんの投票用紙。」 まだ、中央の建物にあるはずの紙切れ。 誰か一人を選ぶ権利。 「今日だけ、私に譲ってください」 6人の中の2票。多数決には心もとない数。 けれど、これはきっと、ナイフとそう変わらない。 「……今、何もしなかったら、私。 何回も何日も、ずっと夢に見そうだし」 「急に思い出して、息が苦しくなりそうだし。 おやつがちょっと、おいしく食べられなくなりそうだし」 「明日、後輩と楽しくデートできないんです」 (-257) 2022/03/03(Thu) 19:38:41 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ/* こんばんは!死にたくないです! メタ的には次の投票、ナツメに委任してくれませんか?というお願いです… (-258) 2022/03/03(Thu) 19:43:34 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「………わかんないよ。」 普段表情のなだらかな青年は。 今、眉を歪めて、苦々しそうな顔をして。 君の言葉を理解したい気持ちと……… 初めて芽生えた、 理解したくない気持ち を心の中に宿して。「なんでそんなこと言うの……?」 「未来に何か展望なんてあるわけじゃない。」 「人は、生きていたらずっと変わっていくもので」 「たとえ一緒に生きて帰っても、きっと数か月後には」 「お互いに興味も持てなくなるかもしれなくて」 「だったら今、今、お互いに興味を持てるうちに」 「理解して、分かり合って、大切になって」 「その頂点で死んで、その先を消すことで」 「それが幸せなんだって」 「もう落ちることのない、永遠に幸せなままで終われるんだって」 「俺は、そう思ってて」 言葉が溢れる。息継ぎも忘れてしまうほどに。 視界がくらくらする。 ▼ (-265) 2022/03/03(Thu) 20:41:55 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「……理解できないよ。」 「君の事、ちょっとは理解したつもりだったのに。」 「離れてく。」 「………寂しいよ………」 ぽたり、と枕が濡れた。 目から零れるそれに、自分は気づかない。 そんなもの流した事、もうずっとなかったのに。 何で流れているかもわからなかった。 「……なんで、そんなこと言うの………」 「理解できないならもう、放っておいてよ。」 「上辺だけで仲良くして、離れて安堵して」 「そんなただの、"普通の人"になってよ。」 「わかんないよ。」 「わかんない。」 「なんで。」 「なんで理解できないのに、一緒に居ようとするの?」 誰にも言われたことがない。 親にも、兄弟にも。 そんな風に、なにも理解もされぬまま、ただ。 ただ、未来に生きてほしいだなんて。 君の考えてる事、なにも理解できないよ。 ちゃんと教えてよ、ねぇ。 そうじゃないと。 寂しくて、死んじゃいそうだよ。 (-266) 2022/03/03(Thu) 20:48:06 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメログを共に見る。 話し合いにも満たない、まばらに言葉を交わすだけのそれを眺める。 これといった情報もなくそれは終わりに向かい。 そこで、君が指をさした映像を見る。 「なるほど、ハナサキさんを助けたいんだ。」 「お友達だから助けたい、でも立候補は無理だから。」 「俺の票で、他の人を陥れたい。」 「そう言う事だね。」 うーん、と悩む素振り。 君の顔を見て。 別に、それそのものが嫌なわけじゃないけど。 「君、自分が何をしようとしているか、分かっていっているんだよね?」 「今日を夢に見ないために」 「急に思いだして、苦しくならないために」 「おやつを美味しく食べるために」 「後輩と、楽しくデートするために」 そのために。 ▼ (-267) 2022/03/03(Thu) 20:53:34 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ「自分の手で、人を一人代わりに殺そうとしてるんだよね?」 確認する。 君がなにをしようとしているのか。 その自覚があるのか。 身を捨てるほどでもない、特段仲良くもない友人のために。 より仲の良くない人を一人、殺そうとしている。 その罪を背負ってまで、やる事なのか。 やりたい事なのか。 人の票を使って、その票で人を変わり身にして。 今日を夢に見ないのか。 急に思いだして、苦しくならないのか。 おやつがおいしく食べられるのか。 後輩と、楽しくデートができるのか。 気になるよ、俺。 「別に、あげてもいいんだけどさ。」 「だれに投票するかだけは、聞いておきたいかも。」 「俺にも仲のいい子はいるからさ。」 「その子に投票されたらちょっと嫌だなって思うし。」 「逆に」 「その子に、投票先をお願いする事だってできるかもしれないから。」 「教えてほしいな。誰なら死んでもいいと思ってるのかを。」 (-270) 2022/03/03(Thu) 20:58:27 |
エノは、問いかけた。 (a30) 2022/03/03(Thu) 20:58:34 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「……生きて欲しいけど。 辛くなって欲しくないから、です。 知って欲しいからです、君に生きる意味を。 感じて欲しいからです、俺の君に求める残酷な未来を。 覚えて欲しいからです、この苦しさと傷と、その向こうにある幸せを」 「絵乃くん、俺は」 「俺はそんな君を」 矛盾してるけど、矛盾していない気持ち。 本当になんだってしてあげたいと思った。 それでも、正しくないと思った感情は押しつけることしか出来なくて。 「……、……っ」 もし、違う形で出会えたら。 もし、もっと早く、もし、選ばれてなかったら。 同じように涙を浮かべて、その身体を抱きしめてた。 動きが速かったから、見られていないだろう、きっと。 (-282) 2022/03/03(Thu) 22:13:21 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「絵乃くん、俺に――」 「"普通の人"と」 「"君を殺す人"。どっちになって欲しいですか?」 君を理解してくれる人はきっと現れる。 ここから外に、あるいはまだ、もしかして。 他の人に寂しいと泣きつくことも良いかもしれない。 諦めないで欲しい。生きていて欲しい。 だけど、人間は弱くて。 わかってしまったから、また甘い言葉をかける。 「これが、俺が君を泣かせた償いです。 俺は君に何をしてあげればいいですか?」 (-283) 2022/03/03(Thu) 22:13:55 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「んー……そういうことに、なりますよね」 茜の瞳を見つめ返して、数度瞬いて。 少女は困ったように、眉を下げて笑った。 「……なにか、選ぶとき。 いつも消去法なんです、私」 優柔不断だから。そう言って、5本と1本。 あわせて6つの指を立てる。 あなたに見せるのは手の内側。 白い手には、薄くしわが刻まれている。 その反対、あなたの視界の外では、 つるりとした爪が、差し込む光を反射している。 ▼ (-284) 2022/03/03(Thu) 22:19:36 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「ハナサキさんは、」 優しくて、放っておけない友達。 ツルギくんは雑談につきあってくれる、同級生。 スガワくんも同級生。口が悪いけど、真面目な子。 フカワくんは、遊んでくれた、いいお兄ちゃん。 指折り数えて、消していって。 いまだ立っているのは、人差し指が2つ。 そのうちの片方を折り込みながら、息とともに言葉を吐く。 「話したことがない人だけは、選べたけど。 ……もう、知らない人じゃなくなっちゃった」 余ったのは右手の人差し指だけ。 それをくるりと返して、向いた先は残りの1人。 ▼ (-285) 2022/03/03(Thu) 22:19:50 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ「だから、ここだけです。 ……死んでもいいなんて、思わないけど」 夢に見ないのも、息ができるのも、味が分かるのも、 明日、胸を張って誰かの先輩でいられるのも。 もう、私。ここしかないと、気がついてしまった。 (-287) 2022/03/03(Thu) 22:22:45 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノこれは薬局へと赴いて、掃除や後片付けを終えた後の事。 夕暮れ時を過ぎて、合議の時間の少し前か、或いはその後。 医務室に控えめなノックの音と、念の為応答を待つ少しの間。 「……エノさん、起きてます?」 その後に遠慮がちに声を掛けて、そろりと扉を開け、ようとする。 勿論あなたが寝ているようだったり、 今はあまり都合が良くないようであれば出直すつもり。 (-303) 2022/03/04(Fri) 0:33:27 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ抱きしめられる。 体が少し痛んだけれど、でも。 それ以上に、心が痛くて。 君の涙なんて、自分の視界が滲んでるせいで全然見えなくて。 なんでそうされるのか、わからなくて。 「俺は。」 「………おれ、は……」 鼻に詰まったような声が出る。 生きてほしい、なんて願われたって。 未来を信じて、なんて祈られたって。 わかんないよ。わかんない。 幼子のように、そればかりを繰り返してしまう。 涙が溢れてやまない。 なんでこんなに悲しいのかもわからない。 君が、俺を理解してくれなかったから? 俺が、君を理解できなかったから? 捨てて諦めた未来を見ろと、言われているから? 辛い現実を生きろと、諭されてるから? 「お……れ、は…………。」 君にしてほしい事なんて。 そんなの、そんなの。 ……一つしか、思い浮かばなくて。 ▼ (-305) 2022/03/04(Fri) 0:42:49 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「……生きてよ………君も………」 俺がどうとか、俺にどうしてほしいか、とかじゃなくて。 ただ、ただ。俺も、君に生きてほしいって、おもって。 例え君が変わってしまっても。 君が進んだ未来の先で、まったく理解の出来ない人になっても。 もう俺のことなんて忘れ去ってしまっても。 それでも。それでも俺は。 最初に声をかけてくれたことが。 部屋で話し合って、理解しようとしてくれたことが。 連絡が遅れて、謝ってくれたことが。 焼肉屋で、甲斐甲斐しくお世話してくれたことが。 帰りに、背負って帰ってくれたことが。 全部、全部俺にとっては、嬉しかったことで。 きっと君を好きになれるだけの、十分な思い出で。 だから。 「………生きて………生きてよ……」 「一緒じゃなくてもいい、嫌いになってもいい。」 「……それでもいいから……………」 「君も………生きて……………」 初めてなんだよ。 自分のことなんてどうでもいいって思ったの。 理解できないな。 (-309) 2022/03/04(Fri) 0:54:08 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ君の言葉を聞いた。 折られていく指、その一つ一つを見て。 奇麗な手だな、なんて場違いなことを考えて。 最後に二本、指が残って。 それが一本になって、唯一人を指し示した時。 あぁ、と、小さく声を漏らした。 「話さなきゃよかったのに。」 「こんなところで時間を潰さないで。」 「ただ、動けもしない俺にナイフでも突きつけて、脅せばよかったのに。」 そうしたら、そんな顔をせずに済んだだろうに。 そのキレイな指が、自分へ向くことも無かったろうに。 なんて不器用で、弱くて、強い人なんだろう、と思った。 「……別にいいんだよ、俺に入れても。」 「君はまだ、俺のこと殆ど知らないよね。」 「まだ間に合うよ。」 なんて言葉も、意味がないのかな。 聞かなきゃよかった、と思った。 俺の事、人が死んでもなんとも思わない、 感情の希薄な、自分のことだけ考えてる男に、見えてるでしょう? 話した人が死んで悲しいの、俺だって同じだよ。 ▼ (-310) 2022/03/04(Fri) 1:03:52 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ君を眺めて。 茜を見せて。 見せて。 見せて。 ……そうして、日が落ちるように、瞼を落として。 深い息を一つ、吐いた。 「端末を貸して。」 手を伸ばす。 貸してもらえたなら、まだうまく動かない手で操作して。 「君のそれが全部演技だったらどうしようかなって考えてる。」 「その時は、せめてフカワ君にだけは入れてほしくないなって思ってる。」 そんな、言ってもどうしようもない事を呟いて。 ぽん、ぽんとタップする。 「……正直、命の恩人とかどうでもいいんだ。」 「勝手に助けたくせに、恩を着せるなって思っちゃったな。」 「俺、良い人じゃないんだよね。知らなかったでしょ。」 はい、と端末を返した。 「でも、オレンジジュースは美味しかった。」 SYSTEM:投票権の委任 エノ→ナツメ SUCCESS:承認。 (-313) 2022/03/04(Fri) 1:13:17 |
【秘】 美術 エノ → 清掃員 カミクズ「起きてるよ。」 短めの返事。 青年は体を起こして、ぼんやりとしていたようで。 君がそろり、と扉を開けるのを見ている。 「皆結構遠慮なく入ってきてたよ。」 「君もそうしていいのに。」 「待ってたよ。」 近くにおいで、と。 ベッドの横の椅子に目を向けて。 (-314) 2022/03/04(Fri) 1:19:41 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ「わ。 あ、あはは…時間が時間だから、寝てるかもと思ったんです」 あまり予想していなかった返答に少し、驚いて。 開けた時と同様、静かに扉を閉めてから 招かれるままにベッド脇の椅子へと座る事にした。 「…待ってた、ですか? 自分に何か……ああ、いや… こういう事になってしまったのは、自分の責任ですね…」 本を正せばおおよそ自分の不始末、という事になるわけで。 起きた事の全てを知っているわけではないけれど、 大まかな事の顛末は予想が付いている。 だから笑顔も声色も随分苦々しげなものだった。 (-316) 2022/03/04(Fri) 1:57:16 |
【秘】 美術 エノ → 清掃員 カミクズ「まぁ、昼寝位しようかと思ってたけど。」 合議まで時間があるしね、と 少し軋んだ椅子の音を聞きながら、君を見て。 「………?」 「別に、用事があるとか、なんか責めたいとかじゃなくて。」 「ただ、顔が見たかったってだけだけど。」 君と彼女の間で何があったのか、青年は知らない。 知ってたとしても恐らく、何かを責め立てたりしない。 ただ純粋に、君が来てくれると言ってくれたので、それが嬉しくて。 君が来るのを待ってただけだ。 「ごめんね、掃除してもらったでしょ。」 「結構血が出ちゃって。あそこら辺の薬はもう使えないだろうな。」 (-321) 2022/03/04(Fri) 3:10:30 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ「…そ、そう、ですか。 それなら……いいんですけど」 少し肩の力を抜いて、息を吐いた。 微妙な間は、何もあなたの言葉を疑っているわけではない。 清掃員はあなたの事をただ寂しがりな人だと思っているから。 また早とちりをしてしまったな、と申し訳なく思っただけ。 「いえ…何もしないのも落ち着かなかったので。 気晴らしにちょうどよかったです。」 恐らく気晴らしと言うには些かショッキングな光景だったけれど。 それも一般人にとっては、であって。 清掃員にとっては、少し思うところがあっただけだ。 そんな薬局での光景をあなたの言葉で思い出して、 この場所で増血剤に意味はあるのだろうか、なんて 詮無い考えが少しばかり過ぎった後。 「……エノさん、寂しくなかったですか?」 清掃員は、あなたの口振りから、 それから、ここに来る前に聞いた話から。 あなたの元を訪れる人は少なくなかったのだと知っている。 気掛かりなのは、それでも寂しかったか、それとも。 (-323) 2022/03/04(Fri) 3:38:01 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ嫌いになんてなるわけない。 その一つの願いを叶えられないことが、こんなにも苦しいなんて思わなかった。 「……」 頷いて、手をとって、一緒に笑って友達から本当に理解しあえる間柄になる。 そんな未来が、確かに幸せそうにうつってしまって。 君もそうだったらよかったのにと、もしそうだったらひどくまた残酷なことをしてしまっているなと、わかってしまって。 そんな奇跡は、起こらない。 はじめから、わかっていた。 見たくなかったんだ、叶わない未来を。 生きたかったとは、言ってはいけない。 隠し通さなきゃ、傷つけるだけなんだ。 「……っ、」 本当に君がほしかったのは、 寂しさを埋めるひとりだけ。 それだけで、よかったのに。 (-330) 2022/03/04(Fri) 6:53:30 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「……俺を嘘つきにさせますか?」 「生きのびたら本物の温もりがわかりますね」 「弟も紹介します、彼の方が少し弱気です。 それでも人思いで良い子ですよ。 仲良くなれると思うんです。 絵も花も好きです趣味ぐらいで。」 「妹はちょっとダウナーっていうらしくて。 ソファーで靴下脱いでくつろぐような子で。 おやつを分け合うぐらいには仲良しです」 「親は俺を売りました。 違法煙草を密売してたんです。 その罪を外に出た人に告発して貰います。 冤罪のまま名を遺すのも嫌ですから」 「寂しいなら家に泊まるのも良いですね。 学校卒業してからかな。 長い休みのときは来てください」 「……ねえ、絵乃君」 「俺は生きていて、幸せでした。 君にもその幸せを知ってほしい」 「……、……俺が。 俺がいなくても君は幸せになれます」 もしかしたら、唯一の嘘はここになるのかもしれない。 「だから……そんな簡単なこともできない俺を許さないで、もっと違うことを願ってくださいよ……」 (-331) 2022/03/04(Fri) 7:06:34 |
【秘】 美術 エノ → 清掃員 カミクズただの寂しがりな人、と言う認識は、間違ってはいない。 きっと青年は、唯寂しいだけだ。 理解だのなんだの、本当はそんな、難しい話じゃなくて。 ただ、傍に誰か、自然体に接してくれる人が欲しいだけ。 本当はただ、それだけ。 「そう、それならよかった。」 「………うーん……。」 齎される質問に、少し考えて。 たしかに、それなりの人数が来た。 と言うより、ほぼ、全員か。 軽く話しただけの人もいるけれど。 きっと誰かといる間は、寂しくはなかった。 「……まぁ、理解は誰にもされてないけど。」 「寂しさ、はなかったかも。」 人がいなくなるとまた寂しくなったけどね、と。 ふんわりとした答えを返す。 もし誰かに心から理解されていたら。 独りでいても寂しくはないのだろうか。 (-341) 2022/03/04(Fri) 11:34:18 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「やだ」 君が語る未来の一つ一つに。 「…やだ」 駄々をこねるように首を振って。 ぽろぽろと零れた涙が、君の肩を汚してしまって。 「……やだ………」 なんで叶えてくれないの。 俺、ニジヤ製薬の息子なんだよ。 お金もあるし、地位だってある。ほしいもの、言えば、 何でも買って貰ったりしてたんだよ。 「……やだよ……………」 なんで俺のお願いを聞いてくれないの。 なんで。 なんで……君の語る未来に、君がいないの。 「……君が生きてなきゃ、嫌なの………っ」 おかしいじゃん、俺、人だって殺したんだよ。この世界で。 その俺が未来を願われて。 君の未来がどこにもないなんてそんなの。 意味が分からないじゃん。 「……君が、生きてくれないなら………俺は………」 「…俺は………笑って、未来に行けないよ………」 君のせいなんだよ。 君のせいで俺………こんなに泣いてるんだよ? ねぇ……… お願いだよ……… (-346) 2022/03/04(Fri) 11:42:30 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「……ごめんなさい、 俺はこの命を使いきるって決めたんですよ。 親のために、選ばれた彼らのために、 そして、自分のために。 ……でも困ったな。 本当に、心残りは君だけです。 怒った人や、責め立てる人はいました。 それでも、見送ってくれたり、 やり通すようにいってくれました。 その中で君だけがそんなに止めてしまう」 「俺のせい、ですよね。 一人にしておいていこうとするから。 余計なことを願ってしまったから。 言い訳をさせてください。 君を理解するのをやめた俺なんて、 君に必要だと思わなかったんです。 期待させた、酷い奴で終わって。 君は悲しくても本当の理解者を見つけるまで、頑張れると思っていたんですよ」 こんなに、嫌だなんていってくれる人はじめてで。 勝手にわいた同情心以上に心を動かされて、本当に移り気が激しいのだとか、誰かに怒られそうだなと、思わず変な笑いが出た。 (-352) 2022/03/04(Fri) 14:12:31 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「……絵乃くん。 君は、俺に 生きてほしいんですか? それとも、 傍に居て欲しいですか ?きっと俺達はここでは平行線で交わることはありません。だから、俺は決めます。 その答えで、俺は。 これから誕生日を迎える、カミクズさんを今すぐ殺しにいくことにします」 今、なぜ、と思うかもしれない。 だが普川はあなたに告げるだろう。 カミクズという男が自殺しないように、 自分の興味で生かしてしまったこと。 君と同じように生きてほしいと願ったこと。 寂しくて、失う辛さに押し潰されていたこと。 彼は生き続けないことで救われると思ったこと。 彼を殺す経験で、仲が良くなった人を失う悲しみを得ようとしたこと。 「共に生きる選択肢は、俺からは用意しません」 (-353) 2022/03/04(Fri) 14:16:06 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ生きてほしいのかと訪ねたのに。 共にいきる選択肢がないということは。 男の望みは、君が生きて、自らが死ぬ世界。 君の選択はきっと、どんなものでも構わない。 男が用意できるものが、此れしかなかっただけなのだ。 (-354) 2022/03/04(Fri) 14:25:52 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「そうだよ………君のせいだ……」 「君のせいじゃんか、全部………」 「俺はただ、理解されたかっただけなのに」 「理解されるだけでよかったのに」 「理解できないなら、黙って消えてくれたらよかったのに」 「俺のことなんて、放っておけばよかったのに」 「君が、そんなふうに」 「そんな風に言うから、俺は………」 ぎゅぅ、と強く抱きしめる。 離したら君がどこかに行ってしまいそうで。 きっといつかは、この腕から消えていくのだろうけど。 それを少しでも引き止めるように。 強く、強く力を込めて。 「俺のことを理解できないなら」 「俺の仲良しになんて、なって欲しくなかった」 「優しくしないで欲しかった」 「隣に居てほしくなかった」 「君のせいで、俺……俺は…………」 「……理解されたい以外の気持ちを、持っちゃった………」 君がそんなに言う未来は、どれだけいいものなのか、とか。 君がただ、同じように時間を過ごしてほしい、とか。 そんな、そんな残酷な。 "普通"の願いを。 ▼ (-358) 2022/03/04(Fri) 15:28:26 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ──あの人はそんなに難しい人じゃありませんよ、きっと いつかの時、清掃員が誰かに言った事。 あなたの求めているものは、言葉ほど難しいものではないと きっと誰もが心の底で望むような、 普通で、けれど切実なものだと、思っているから。 「…そうですか。よかった、心配だったんです」 少しぼんやりとした答えに、 それでも安堵したように気の抜けた笑顔を見せた。 寂しがり屋のあなたが寂しい思いをしていないか。 清掃員は、ただそれが気掛かりだった。 「…ねえ、エノさん。 まだ、完璧には理解されてはいないかもしれないけど。 本当に寂しくなくなるのは、まだ先かもしれないけど。 でも。」 「それでも、きみは一人ではないんですよ。」 いつからか空いてしまった心の隙間に、 今は常にぴったりと嵌まり続けるものがなくとも。 声を掛ければ、振り向いてくれる人達が居るなら。 きっとあなたは、今までよりは孤独でないはずなんです。 (-359) 2022/03/04(Fri) 15:29:48 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ「俺は……君に………」 「生きてほしい。」 「たとえ傍に居なくたって」 「君が生きてくれるなら、俺もどこか、同じ空の下で」 「生きてもいいかなって思える。」 「君みたいな人がまた現れるかもって、期待して」 「未来を歩ける。」 「……でも、君が、自分は死ぬ気なら」 「───傍にいる。」 「……お願いだから………」 「………一人で光に送り出すような」 「そんな残酷なことだけは、しないで。」 暗闇の自由より、鎖に繋がれた光がいい。 青年の望むのは、どちらかだ。 君と共に生きるか。 君と共に死ぬか。 (-360) 2022/03/04(Fri) 15:34:00 |
【秘】 美術 エノ → 清掃員 カミクズ普通でありたかった。 普通に友達と遊んで。 普通にどこかに出かけて、普通に買い食いをして。 普通に部活をして、普通の先輩後輩をもって。 普通に誕生日を祝われて。 普通に叱られて、普通に笑えるような。 ただそれだけの事。 「………そうなのかな。」 と、ぼんやりとした言葉。 でも、否定の言葉で返さなかったのは。 自分でも、そうかもしれないと思っているから。 理解はされない、でも、理解しないままに、それでも接してくれる人はいて。 それは今までとは違うもので、そこに嬉しさを感じて。 自分が求めているものは、本当は、何もかもがわかる理想の相手、とかではないんじゃないかって。 薄々、気付いていて。 「………君は。」 「…君も、俺が声をかけたら、振り向いてくれるの。」 「ここに居る間だけでも……もしかしたら、生きて帰るかもしれないけど。」 「そうしたら、その後も。」 1だけがあればいいと思ってた。 2以上はいくら減っても、どうでもいいのだと。 ……でも多分、そうでもないらしくて。 増えた数字が減らなければいいなと、思っていた。 (-361) 2022/03/04(Fri) 15:49:32 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「聞いてください。 ……理解しなくて良いんで勝手に言いますね。 俺、あの人と仲良かったんですよ。 楽しかったんですよ、なのに。 死んでどっかにいくっていったんです。 嫌でした、すごく嫌でした」 今の自分と同じだな、なんだ、だんだんふに落ちてきた。 きっと純粋な情じゃない、絵乃くんと唯一ちがうのは……。 「俺のこれって怒りなんですよ。 ……仲が良いと思っていたのは自分だけで、 あとから追い付いた感情は執着になって、 彼から得る感情がもっと知りたくなりました」 「あとは、彼が死ぬだけです」 「愛だの、恋だの俺はまだわからないし。 やっぱり一緒に死ぬことのよさは…… このままだと永遠に理解できません。 それでも、 そばにいてあげないといけないなあって。 なにかをしたいよりも上になるって。 案外悪かったです」 歪んだ感情を露にしながら、ゆっくりとあなたの頬へてを伸ばせばその唇を撫で。 優しく額に口づけをおとして、目を合わせた。 少し腫れた目元がお互いに見えるようになる。 (-362) 2022/03/04(Fri) 17:00:25 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「……おれのしてあげたいを、理解してください。 可哀想で、可愛くて、手離せなかった、 君のおかげで。 俺は俺の望みを捨てなければいけないんです」 連れていきたくない、生きていてほしい。 嫌だ、辛い、一緒にしにたくなんてない。 「見送って、くれる? 片付けてくる。 そして、また。 君のところに、帰ってくるよ」 (-363) 2022/03/04(Fri) 17:01:03 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ/* これまでも誤字が多かったのに大変なミスをしました。 誤) それでも、 そばにいてあげないといけないなあって。 なにかをしたいよりも上になるって。 案外悪かったです 正) それでも、 君のそばにいてあげないといけないなあって。 なにかをしたいよりも上になるって。 案外悪くなかったです」 (-364) 2022/03/04(Fri) 17:04:12 |
【秘】 美術 エノ → 不運 フカワ君の言葉を、ただ、聞いた。 嫌だ、と言わずに。 ただずっと、聞いていた。 唇を撫でられれば、擽ったそうにして。 頬に口付けを落とされれば、目を細めて。 こちらからも、同じように。 恋とか、愛とか、わからない。 でもただ、したくてする、それを。 「……待ってる」 「待ってるから。」 「………本当に、待ってるからね……」 約束、守ってくれなかったら。 許さないから。 青年が君に伝える言葉は、ただそれだけ。 それだけが、やっとだった。 (-367) 2022/03/04(Fri) 18:01:13 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ「……自分の命は、あの人にあげるつもりでいて」 ぽつり、言外に"その後"を断ち切った。 それが誰、とは言わないけれど。 あなたが生きて帰る事になるのかも、 最後の最後、どうなるかなんてまだわからないけれど。 「でも。」 これだけは確かな事だから、伝えておきたかった。 「あの人を寂しくしてしまわない程度、なら。 呼ばれれば、いつだって。 …ここでの時間が、遠い思い出になってしまっても」 物憂げでも、困ったふうでも、作ったものでもなく。 ただやわく笑って、 きっと1未満で0以上の、それでも確かにその手に残るものを。 「きみが振り向けば、いつでもそこに居ますから。」 カミクズという清掃員は、 自分が人の記憶に残る事をあまり良しとしないけれど。 きみがそれを望むなら、ずっと忘れなくたっていい。 寂しがり屋のきみが寂しくないように。 その傍らに、いつまでも暖かな思い出であり続けよう。 (-368) 2022/03/04(Fri) 18:04:21 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ 小さく漏らされた声と、あなたの言葉を聞いた。 日を背負った深青が。 わずかに見開かれて、そっと細められる。 ふるふると首を振ると髪の先が揺れて。 握りこんだ手はそのままで、返事はそれだけだった。 そうして。 ぎこちない、タップの鈍い音。 「……今、知りました」 返ってきた端末。 そのシステムメッセージを見ながら、やわらかく呟いた。 でも、悪い人じゃないですよね。 と、少女は思う。話して、よかったな。 ▼ (-369) 2022/03/04(Fri) 18:05:05 |
【秘】 不運 フカワ → 美術 エノ「……少しでも怪我をよくしていてくれよ……」 負担をかけた自覚は、ある。 だから申し訳なさそうにして、最後に部屋を出る前に振り返った。 「そう、だ。 今日の投票、……ハナサキさんと一緒にツルギさんにいれるつもり。 生きてほしい、から、選んでる。 ……ええと、これは、そっか。 約束か。 いってきます」 守れるかな、なんて。 自分で撒いた種を摘み取りにいくと考えると、少しだけ、君には悪いし、皆に不謹慎だけれど。 楽しくなると良いな、と、その手にハサミを握ったのだった。 (-370) 2022/03/04(Fri) 18:09:05 |
【秘】 普通 ナツメ → 美術 エノ すっかり忘れていたタオルを片づけてから。 籠に入った果物―― ツルギくんが持ってきてくれた、お見舞いの ――を剥くかちょっと迷いつつ、少女は冷蔵庫の扉をぱかっと開けた。「飲みますか?」 と、ベッドの上のあなたを振り向いて尋ねる。 「ジュース。用意しといたんです」 持っているのはプラスチックのコップとペットボトル。 未開封のオレンジ色。 あなたの返事次第で、プラスチックのコップの数が変わって。 「……なんか、すごく。 ひさしぶりに飲んだ気がする……」 少女はまた、傍の椅子に腰かけて。 ちびちびとコップの中身を減らしながら、そう笑った。 /* 更新もそろそろ来てしまうので、続けるかどうか迷いつつ… (-371) 2022/03/04(Fri) 18:14:20 |
エノは、鋏を持って出かけた人を見送った。エノには今回、投票権がない (a33) 2022/03/04(Fri) 18:28:22 |
【秘】 美術 エノ → 清掃員 カミクズ「……………」 伝えられたそれは、言外の否定で。 やはり、増えたものは減ってしまうようで。 それを悲しいと、思える程度には。 青年にはここで得るものが、あったようで。 「……ちょっと、近づいて。」 手招きして、君が近寄ってくれたなら。 ぎゅぅ、と一度抱きしめる。 無言で、ただずっと。 君の温もりを忘れないように。 「……忘れないから。」 「……死ぬまで忘れないよ。」 「君が死んで、悲しむ人間が一人いることを」 「君も忘れないで。」 「……忘れないまま、終わって。」 自分に言えるのはただそれだけだった。 死なないで、なんて、言えるはずもない。 君のことを全く知らないわけでも、ないのだから。 君の肩を、雫が濡らした。 静かな時間だった。 (-372) 2022/03/04(Fri) 18:35:11 |
【秘】 美術 エノ → 普通 ナツメ「君が死なない事を祈ってるよ。」 なんて言葉は、君の決意を踏みにじるようなもので。 でも、青年は、思ったままを口にするから。 気にせず口にした。 冷蔵庫をあける君を、目線で追いかけながら。 問いかけには頷いて。 「美味しいよね。」 「元々は色が好きだったんだ。」 「オレンジ色が好き。明るくて、奇麗で。」 受け取ったコップを、こちらもちみちみと飲む。 今は、この味も好きだ。 さっぱりして、爽やかで、甘い。 「後輩君の事は好きなの?」 これは特に流れに関係のない質問。 デート、と言っていたから、そうなのかなと思っただけ。 /* こちらは続けても大丈夫です! でもほかの方との秘話もあるかと思いますので、ご負担のない範囲で! (-373) 2022/03/04(Fri) 18:41:44 |
【人】 美術 エノ>>26 カイ 「あぁ、ナツメさん。」 「あの人、ちょっとお人好しすぎるな。」 「俺、そんなに話したことないんだけど。」 よくもまぁそんなに人に気を遣えるものだと、感心する。 それとも、"交渉"のための布石だったのだろうか。 目が覚めてすぐの時、彼女にそれを持ち掛けられたから。 それだったら腑に落ちるな、なんて、一人頷いて。 「ニジヤ製薬って知ってる?」 それは、この国でも有数の製薬会社の名前。 一般人でも名前くらいは聞いたことがある程度の。 「俺、虹谷 絵乃(ニジヤ エノ)っていうんだよ、本当はね。」 そうとだけ告げて。 薬が塗られれば、いてててて、と声を漏らす。 足の方にも傷があるのだが、そっちも染みるのかな、とちょっと嫌そうな顔。 「…なんかお礼をしないといけないな。なにがいい?」 (27) 2022/03/04(Fri) 18:46:09 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ「………うん」 招かれるままに、すぐ傍まで近付いて。 「うん…」 その腕と、投げ掛けられる言葉を受け入れた。 「きっと、死んでも忘れないです。だから」 「上葛 掃守という人間が、 ほんの少しの間でも、それでも確かにきみの傍に居た事を。 どうか心に留めて、覚えていてくださいね…」 上葛は、この場所に居る人々を善いものと思っていて。 だからきっと助けないでいてくれるのだと、わかっていて。 けれど悲しまないわけでもないのだろうと、わかっていて。 でも、その悲しみが、悲しいばかりのものでもないのなら。 それは決して悪いものではないと、そう思っても、いたから。 だから、何も言わず、ただ傷に障らないようその背を撫でた。 肩を濡らす雫を厭う事も無く。 この時間が、きみにとって優しいものであればと願いながら。 (-382) 2022/03/04(Fri) 19:45:25 |
【秘】 美術 エノ → 清掃員 カミクズ青年は暫し、君の肩で、音もたてずに泣いた。 長い時間だったようにも思うし。 ほんの数秒だったようにも思う。 ただ、悲しさだけがそこにあって。 でも、泣き終わる頃には。 もっと違うものを得てもいるはずで。 「………虹谷…………」 一言、呟いた。 己の、本当の名字を。 自分があまり好きではないそれを。 特別を象徴する、その文字列を。 「……覚えていて……」 「虹谷 絵乃(ニジヤ エノ)が……」 「きみを、友人だと思っていた事。」 そうとだけ呟いて、体を離した。 あまりそうしていては、君に迷惑をかけてしまう。 だめだ、ここに引き留めては。 「………用事が、あるんでしょ。」 「……行って、いいよ。」 あんまりここに居られると。 俺、我儘だから。 君の幸せを踏みにじってしまいそうだ。 (-388) 2022/03/04(Fri) 19:59:48 |
【赤】 美術 エノ病室の、一人になる時間で。 端末を弄って、息をついた。 生きるようにと願われた。 生きたいと、思ってしまっている。 思っている。 思えば、思うほどに。 この端末の中の機能が、疎ましく感じる。 「……今日は、ツルギくんにする。」 端末を一つ、タップして。 (*0) 2022/03/04(Fri) 20:09:44 |
【赤】 美術 エノ「明日はどうしよう」 「どうすればいい?」 「ナツメさんは、看病してくれた。」 「打算でも何でも、そうしてくれた。」 「カイくんもそう。」 「わざわざ薬まで作ってくれた。」 「ハナサキさんは、話したことはないけれど。」 「ナツメさんが、命をとして助けたいらしい。義理がある。」 「フカワくんは。」 「殺したく、無い。」 「俺は」 「俺は、ヒメノさんを殺してる。」 「じゃあもう、そうするしかないんじゃないか?」 ヒメノさん。 俺、やっと君の気持ち、理解できたかもな。 ……生きたくてたまらないのに、死ななきゃいけないの。 こういう気持ちなのか。 ごめんね。 (*1) 2022/03/04(Fri) 20:12:54 |
エノは、別にそれが、確かな効き目があるものかどうかは、気にしなかった。 (a35) 2022/03/04(Fri) 20:44:21 |
エノは、ただ、それを舐めて……「やっぱり優しいね」と、呟くのだった。 (a36) 2022/03/04(Fri) 20:44:48 |
【秘】 清掃員 カミクズ → 美術 エノ「絵乃さん……」 友人、という言葉に、ほんの少し瞠目して。 無かった事にはできない罪悪感と、それから。 それと同じくらい、暖かい気持ちになったから。 「…わかりました。 僕はきっと…忘れても、忘れませんから。 だから…」 一呼吸置いて、この場を後にする為にゆっくりと立ち上がった。 「…さようなら。この場所で、最初で最後の友達」 ほんの少し泣きそうで、でも、ちゃんと笑って。 そうして"友達"に別れを告げた。 (-403) 2022/03/04(Fri) 20:50:02 |
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