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御山洗は、まるまる大きなスイカを切っている。「お腹壊さないようにな」 (a23) 2021/08/10(Tue) 0:54:05 |
御山洗は、夜長に苦笑した。「大人も気をつけましょうね」 (a24) 2021/08/10(Tue) 1:01:46 |
御山洗は、「翔も食べなよ」とスイカを差し出した。 (a29) 2021/08/10(Tue) 1:30:49 |
【人】 おかえり 御山洗>>107 宵闇 「無事じゃなかったら、今頃学生たちの非難の的だったかもね。 小川で冷やしてきたんだ、こういうの都会じゃ出来ないしさ」 懐かしいよな、なんて言いながらさくさくとスイカを切り終える。 果汁のついた手をタオルで払うと、同じようにスイカを食べ始めるだろう。 冷えた果肉は歯ざわりもよく、不思議ととても甘く感じる。 「そうだな。瑠夏も変わらないし、やりとりを聞いて懐かしくなったよ。 離れてても、みんな元気してるんだなって……しみじみしちゃったな」 みんなに挨拶して回る人気者の姿は、村に新しい風を持ってきたときのようだった。 ああして話しかけている様子も、それを揶揄しながらなんだかんだ一緒にいる様子も、全部懐かしい。 「俺はぼちぼち。 ……あれ、でも。翔はデビューしたんだろ?」 (111) 2021/08/10(Tue) 1:57:24 |
【秘】 巡査部長 鬼走 → おかえり 御山洗/* こちらこそ、普段なら意気揚々と提案に乗っていたので、設定が。設定が本当に申し訳ないです。 関係性も把握しました。基本的にヤンチャな子だらけだったようなので、御山洗さんが当時は最も大人しかったのかな、と思うのでこっそり「(あいつらが騒がしすぎるから)大丈夫か」と言う程度には気質の差は気にしていたかと思います。 では上記のような方向性で、改めまして村で楽しくロールできたらと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 (-53) 2021/08/10(Tue) 2:13:41 |
【人】 おかえり 御山洗>>114 鬼走 放射状に切られたスイカを皿の上にころころと並べてその横には大祓の店のラムネが鎮座する。 真夏の風流の絵図めいた一角を作っていた男は、懐かしい声にぱっと顔を上げた。 「雅也さん、来てたんですか。 もう俺たち年長の頃の人は、難しいと思ってたんですけど」 簀垂れがかった前髪の下で、なんだかむずがゆそうな笑みを浮かべた。 自分たちより歳上なのは鬼柱や夜長くらい、後は村に居着いてる人が多かった。 或いは他所に家庭を持って、なかなか盆でも帰るのが難しい人ばかりだ。 「来てくれて、よかったです。雅也さんもスイカどうですか」 (125) 2021/08/10(Tue) 8:08:29 |
御山洗は、クーラーボックスからラムネを出して並べた。 (a46) 2021/08/10(Tue) 8:08:50 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:126 鬼走 「すみません、そうですね。俺がまばらにしか来てなかっただけかな……。 なんだか妙に久しぶりというか、懐かしい感じがするんです」 心境に変化があったり一念発起というわけでもないけれど、やけに胸の暖かくなるものがある。 同じように随分変わった(と周りから聞いた)添木と、変わらない清和。 記憶の限りよりもずいぶん大きくなった子どもたちと比べると、目の前の彼も変わらない方だ。 「あ、そうか……年少の子どもたちでも、――……むかし……じゃなくて。 駄菓子屋で自由にお小遣いが使えるより前に離れた子も多いですもんね」 それもそうだと返しかけたところで、何かがちくりと頭の内側を指したような感触があった。 おかしなことは何も言ってはいないはずなのに。 (127) 2021/08/10(Tue) 11:12:35 |
【置】 おかえり 御山洗後ろめたさに嘘をついた。隠さなければならない理由なんてないのに。 本当は、帰ってくるのは十年ぶりだ。 元より土地に縁あった父が居なくなってからは、ここに帰るのを忌避していた。 母が心を痛めるかも知れないから。要らぬ心配をかけるかもしれないから。 思い出もない母の実家に帰っては、居心地の悪い思いをしていた。 誰が悪いというわけでもないのに。迎え入れようという空気は感じていたのに。 どうしても望遠するような距離感を感じて、いつも愛想笑いをしていた。 本当は、帰って来たかったのはこの場所なのに。 (L1) 2021/08/10(Tue) 11:43:30 公開: 2021/08/10(Tue) 12:00:00 |
【人】 おかえり 御山洗「……ふう。なんだか、何かしてないと落ち着かないな」 スイカを並べてラムネを並べて、そんな風に騒いでる内に近所の人がおにぎりを置いていった。 こんなに賑やかなのは久々だと、嬉しそうな顔をしていた。 帰郷を喜んでいるのは当人たちばかりではなく、迎え入れる側もそうなんだろう。 すっかり育ち盛りを甘やかす集会所となった中心から逸れて、斜面に腰を下ろした。 昔に戻ったようにはしゃぐ姿は、照り返す陽よりも眩しく思えて目を細める。 「帰ってきたんだな、本当に……」 (136) 2021/08/10(Tue) 12:49:01 |
【秘】 天狼の子 夜長 → おかえり 御山洗/* 御機嫌よう、睦月です! 既知設定についてのご相談です。 「押しの強い面々」に完璧に該当する雪子さんは御山洗くんをぶん回していただろうなというのはとりあえずあるよなぁと(話す時に地の文で軽く挟む程度でいいかなと)思って見ていたのですが、この度ご相談したいのは違うことで。 『御山洗くんの上京以降、会う機会っていくらかあったことにしてもいい?』 フットワークがド軽いかつ押しが強いので、御山洗くんがはちゃめちゃに忙しい雰囲気でバリアを張っている感じでなければ、「料理の腕私に披露して!」とか「○○がなんかどうしても上手に出来ないから一緒に作って教えて!」とか「晴くんに彰良くんのお料理食べてもらいたいの!」とかの理由でプライベートで会う機会が時々あったと思います。 舌は肥えている方なので、感想はたぶん参考になった方かな?なところです。 『御山洗くんがどこかしらのお店で働いている時に 雪子さん、足を運んだことがあってもいい?』 交流を断っていたり、お店の場所を内緒にしているわけでなければ、雪子さんは足を運んでいると思います。近年になって、コースの何々を任されてるよ〜とかの腕になっていたら、家族揃って食べに来る機会は一度以上持っただろうな〜と。 こんな感じなのですが、いかがでしょうか? パッキャラマオ太郎さんの設定的に問題があるようなら、すっぱり断っていただいて大丈夫です〜( ´▽`) (-64) 2021/08/10(Tue) 16:04:21 |
【秘】 天狼の子 夜長 → おかえり 御山洗/* あっ肝心の和臣について明確に書いてねぇすみませぬ!!!! 雪子さんからいくらでも話は聞いていていいし写真も見せてもらえるし、会ってみたいな・話してみたいなと言われたらスッとお約束取り付けられたりもしました。 その他で会ったことがあるとしたら、結婚式や、先の秘話の家族で揃って食べに来た時〜な感じかと! (-65) 2021/08/10(Tue) 16:15:05 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:143 宵闇 「あはは、セミ捕まえるのもカブトムシ捕まえるのも、もう交代だな。 山遊びなれてない子どもたちに教えるとか、さ。再来年にはもう三十なんだから」 懐かしい顔に十年前を思うように、スイカを食べる様子を見て自分も同じようにする。 種を飛ばした距離で負けたり、食べるのがヘタで手を汚したのも今は昔だ。 いつしか子供らしい仕草というのは都会にいる内に消えてしまった。 「……やっぱり翔だったんだな、あの音。 そりゃ作譜っぽいことしてたときとは全然違うけど、聞いた時もしかして、と思って。 おめでとう、翔」 実のところはっきりとした確証は無かった。そうだったらいいなという願望だったかもしれない。 けれどもふと流れてきた音を聞いた時に頭に浮かんだのは、宵闇のことだった。 (145) 2021/08/10(Tue) 16:19:22 |
【独】 おかえり 御山洗きっと、逆なら。覚えていやしないはずだ。 翔の中に残った俺の記憶なんていうのは、そんなに強いものなんかじゃない。 三人で遊んでいたと言ったって、ほとんど瑠夏と翔が一緒にいて、そこにくっついてただけだ。 俺は瑠夏にはなれない。俺は翔の隣にはいない。 ずっと二人がいる背中を追いかけてきただけで、俺には二人のように眩しい何かなんてない。 流れ出て消えてしまわないように必死で掬っていた記憶なんてのは、翔にはない。 気がつけばずっと所作を見ている。視線、声、西瓜を食べる口元。 どんな風にしていれば自然に見えるだろうか。 どんな風に言葉を選べば見透かされずに済むだろうか。 ずっと翔の音を追っていた。ずっと探していた。 俺はずっと、翔の事が好きだった。 お前には俺以外のひとがいるけど、俺にはお前しかいない。 (-66) 2021/08/10(Tue) 16:25:05 |
【秘】 おかえり 御山洗 → 天狼の子 夜長/* ごきげんようパッキャラマオ太郎です。 答えとしては半分イエス、半分ノーになるかもな……といった感じです。 理由としては、両親の離縁後に御山洗がついていったのは、田舎に嫁いできた母の方だったからです。 離縁理由は共働きに関する家庭での立ち位置とかなので比較的円満に終わったのですが、 その後御山洗は母親に遠慮して田舎に帰る・田舎の人達と関わるのを避けていたからです。 ただし田舎の人達の好意は有り難く嬉しいものだと思っていたので、 プライベートで夫婦や雪子さんと懐かしい話をするのは控えていても、 店に来ていただいたり一品サービスしたり……とか、体面を盾にできる場では会っていたのかなと。 働いているのは(高卒なので時期にもよるとはいえ)比較的ちゃんとしたお店なので、 結婚式の二次会にお使いいただいたり、みたいなことはありそうですね。 御山洗個人の思いとしては、懐かしい雰囲気を喜ぶ反面、 背を向けて出ていったしまったような後ろめたさもあり、 そうした据わりの悪さを雪子さんの明るさで励ましてもらったりもしたかもしれませんね。 大体こんな感じかと思うのですが、どうでしょうか? (-68) 2021/08/10(Tue) 16:36:15 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:148 宵闇 「なら、混ざっておいでよ。髪置とかに。一日山中駆け回ってるんだから……それもそれで心配だな。 もうとっくにアラサーで、無理して飲み明かしたりなんてのは出来ないんだから、さ」 不格好な物言いや仕草もなんだか微笑ましいものだ。言葉ほど老け込んだとも思っていない。 けれど、昔ならもっと気遣わしげに、そんなことないよ、なんて言っていたかもしれない。 分厚くなった体や知らない土地での十年は、無意識の内に青年を大人に変えていた。 「バカ。冗談言うなって。 でも造詣の無い俺がわかるっていうのも、確かに不思議な話だね。 ともかく気を抜かずに頑張ってな。……みんな、応援してくれるよ」 冗談めいた言葉には、ため息混じりに笑い飛ばした。 内緒にしていたと言うのならまだ村中には伝わってなくても、一昼夜の内に広まるのだろう。 それでも、きっと誰もが彼を応援してくれるだろうということは確信していた。 (153) 2021/08/10(Tue) 17:40:17 |
【独】 おかえり 御山洗「そうだ」と、「好きだよ」と言えばよかっただろうか。 心臓が跳ね上がったのはバレずに済んだだろうか。 手を掴んで、頷いて、お前のことを追っていたと言えば。 ――そんなことはできない、引かれるに決まってる、気持ち悪いと言われるだけだ。 だってお前は、冗談のつもりなんだろう。からかいですらない軽口のつもりなんだろう。 恨んでしまえば楽になるけど、そんな気持ちは微塵も怒らない。 ただ、進みもせず退けもせず、真逆のことが口についただけで終わる。 底なし沼に沈められるような後悔が頭の先まで覆い尽くしていく。 (-73) 2021/08/10(Tue) 17:45:00 |
御山洗は、スイカを食べる夕凪ににこりと微笑んだ。 (a53) 2021/08/10(Tue) 17:45:39 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:156 鬼走 「俺はその、ここを起った理由が……ですから。 いつまでも周りに支えられてないで俺がしっかりしないと、ってのはあったかな……」 子供らはその意味が分からずとも、当時既に大人であった鬼走にはわかるだろう。 御山洗の母親は村に嫁いできて、御山洗の卒業を待って離縁し村を出ていった。 どちらにつくかを迫られたとき、御山洗は母親の方についていったのだ。 古巣の人々への挨拶は一部に対してのみの密やかなものだった。 「なんだろう、急に……随分ちっちゃい子達も、ここを離れてたんだなって。 話の腰を折っちゃってすみません。何もおかしいことなんてないですよね」 そうだ。皆と会っていなかったから、顔を見るのが久しぶりだから。 それが理由で子どもたちの成長に驚かされているだけ――の――はずで――。 どこかに引っかかった針は、けれども鬼走が当たり前のようにしているから、ほろりと落ちた。 (162) 2021/08/10(Tue) 18:26:59 |
【人】 おかえり 御山洗「俺も結構びっくりした方かな、ほらここだと髪を染めてると目立つし、その印象が強くて。 上から見たときなんかにきらきら染髪してると、わかりやすいもんだから」 御山洗の添木への印象もやっぱり、真面目になったなあ、というものだった。 変わってしまったというよりも、あの子も大人になったのだ、という感慨が近い。 口を開けばまだ元気な年下といった風な印象で変わらないままなのだろう。 (167) 2021/08/10(Tue) 18:39:45 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:160 夕凪 「いいんだよ夕ちゃん、折角の帰省なんだから。 少しでも長く羽を伸ばしてもらわないと、みんな心配してしまうしさ」 もう成人してすっかり大人になったとは言っても、記憶の中の夕凪は小さな子供だったのだ。 どうしてもそれくらいの距離感で扱って甘やかしてしまうし、甘えてほしいと思う。 その先の言葉には、予想もつかなくて面食らってしまったが。 「あこがれ……まあ、そうか。学校じゃ昼休みや放課後も面倒見ていたもんな。 ……でも今の夕ちゃんに言われると、落ち着かなくなるもんだね」 春を頬に掛けたような愛嬌と女性らしい振る舞いは、改めて見るとお淑やかな印象がある。 もうあの小さな子供もおとなになったのだと、年月の経過を感じずにはいられない。 (170) 2021/08/10(Tue) 18:49:29 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:165 清和 「小中くらいまでは二人のほうが大きかったしね、父さんは大きい人だったし。 成長痛で眠れなかったりして、泣きついたっけかな……」 小突く手に合わせてころりと首を傾ける。鼻筋に添って分かれた髪は、照れ笑う目元を覗かせる。 田舎を離れる前から更に遡って同年代の塊だった頃は、二人はもっと大人に見えた。 今だって成功して自信のある二人は、自分よりもずっと大きく見えるのは、自分の中だけの話だ。 「なんか、みんなに披露するってのは照れくさいな……。 緊張して、いつも通りにはいかないかもしれないや。 でも、瑠夏が変わってない様子で良かった。今は何してるんだ?」 (173) 2021/08/10(Tue) 18:58:23 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:174 宵闇 「……とりあえずどれくらい元気か見守ってから、倒れたらおぶって帰るかな……」 まさか。やるのか。やりかねない。御山洗はあまり冗談が通じる方ではなかった。 急に少年の心に目覚めて髪置と競争を始めて、力尽きる姿を想像する。可能性を捨てきれない。 もしくは急にムキになって一人でやり遂げようとするところまで瞼の裏に浮かんだ。 「俺も、帰ってこれてよかったよ。 子どもたちが寝静まった頃にでも、大人集めて飲もうか。 あんまり羽目を外して、雅也さんに窘められない程度にさ」 嘆息するような一言は、心よりの感慨が泣きそうなくらい込められていた。 さておき、面倒見のいい鬼走ならちょっとやそっとじゃ怒らないまでも、呆れられはするだろう。 ちゃんとした大人になったところを見せないといけないな、なんて思う。 (176) 2021/08/10(Tue) 19:16:35 |
御山洗は、花守のお姉さんぶりには敵わないなと思った。 (a57) 2021/08/10(Tue) 20:01:52 |
【秘】 天狼の子 夜長 → おかえり 御山洗/* ありがとうございます。複雑な感じだ、成程〜〜とりあえず二次会会場にしました(しました)。 そんな感じだったと思います、いくらでも励ますわ? 少なくとも雪子さんに対しては後ろめたく思う必要ないよみたいな雰囲気は感じられたろうな。良いこと言った後に「惚れちゃダメよ?」みたいに言ったことありそう。 事情や雰囲気から、会えた時に和臣から雪子さんの凸加減が迷惑でないかの心配がされていそうです。こっそりとでなく雪子さんのいる前で堂々と言うので、たぶん数言程度のサラッと軽い痴話喧嘩をしていきました。心配が主軸なのですぐ主題に戻るし、サボりにならないくらいの会話の切り上げもしていたと思います。おいしいごはんありがとう。 こんな感じでよろしくお願いします、重ねてありがとう〜〜スイカもおいしく食べました(*´ω`)<このあともよろしくね (-80) 2021/08/10(Tue) 20:06:09 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:185 清和 「ははは、本物の味と比べられるんだったら気は抜けないね。 ……翔とも話してたけど、近くみんなで飲まないか。積もる話もあるだろうし。 お酒飲めるようになってから、集まったことなんてなかっただろ?」 子供は少しだけ仲間はずれになってしまうけど、みんなと過ごす時間が欲しかった。 ひょっとしたらあの頃自分たちは隠れて飲んでみようとしたことはあったかもしれない。 けれども今は堂々、好きな時間を過ごすことが出来るのだから。 「へえ……ああ、じゃあ警察組のみんなはあれからも会っていたんだな。 そっか、清和が……なんだか変な気分になってきたな、ちょっと……」 ちょっと、似合わない……なんて言ったらこづかれるだろうか。 言葉にはせずに済んだけど、変なふうに笑ってしまって、結局悟られそうだ。 (188) 2021/08/10(Tue) 20:26:19 |
【人】 おかえり 御山洗>>1:187 夕凪 「よかった。ここでの娯楽ってのもそう無いし。 昔よりは……我が強くなったかもね。でも、昔のほうが楽しかったよ」 きっと。今よりも、ここでの時間のほうが。多くは語らないが、郷愁はそれを実感させた。 ほんの少しの間みんなと語り合うだけで、懐かしさがこみ上げ満足感が心を占める。 でもやっぱり少しだけ、貴方の無防備な仕草には驚いてしまうようだった。 「い、いや。夕ちゃんも随分おとなになったんだなあ……って……」 口にしてから妙な緊張感が走った。これはセクハラになるのかもしれない。 自分が知っている『夕ちゃん』は、まだはしっこい元気な少女だ。 (193) 2021/08/10(Tue) 20:53:21 |
【独】 おかえり 御山洗帰ってきて、よかった。 俺が。お前が。 もうお前の隣には誰かが居るのか、この村の誰かに会いに来たのか。 言えはしない。言うことは出来ない。だって言ってしまえば、悟られてしまう。 砕けてしまっても、構わないんだ。これで終わりになっても、構わないんだ。 きっと本当に終わらせてしまえば、後悔で足が動かなくなるのだろうけど。 お前が幸せならそれだけで十分だなんて、言えはしないんだ。 片思いの心が夏の暑さで溶けるように流れていく。 崩れても崩れても消えはしない。愚かさと醜さが露見するばかりで消えてくれない。 お前の旋律を抱きしめて、ここまで生きてきた。 馬鹿だと笑うだろうか、笑ってほしい。 惨めなままで終わることは、ずうっと昔から、理解っている。 この指に結びつける縁は、ひとつだけ。 (-87) 2021/08/10(Tue) 20:58:04 |
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