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【人】 坊っちゃん バラニ…えー、またそれ? そんな面白いこといったっけ? [少なくとも、僕にとっては詰まらない話だ。 所謂『黒歴史』とか、そんな類の話。 だから、なんでこの子にその話を聞かせたのかも覚えていない。 本当に、ぽつりと零しただけの、遠い昔話だ] 『だって、気になるじゃないか。 その王子様、悪魔と取引をしたんでしょ』 悪魔、っていっていいのかな…。 まぁ、人間じゃないのは確かけど。 (277) 2021/12/13(Mon) 17:01:44 |
【人】 坊っちゃん バラニ[ぽん、と頭を軽く撫でてから] 仕方ないな…それじゃあ、リクエストにお応えしよう。 君も知ってると思うけど、 この街はあらゆる願いを叶えることのできる街だ。 きちんと対価を支払うことができれば、の話だがね。 [今回のお話は『対価を支払う』ということについてのお話だ。 軽はずみに願いをかけてはいけない。 取引相手が人ならざるものであれば、特に] (278) 2021/12/13(Mon) 17:03:50 |
【人】 坊っちゃん バラニ[昔々、とある国に一人の王子様がいました。 王子様は、他の人が欲しがりそうなものはだいたい持っていました。 豊かな国、厳しくも優しい両親、一緒に育った美しいお姫様。 そして何より王子様には尤も信頼を置く大切な友がいました。 後に王子様のその友人は、 人々から『勇者』と呼ばれて魔王やその部下たちと 戦いを繰り広げていくことになります。] (279) 2021/12/13(Mon) 17:07:07 |
【人】 坊っちゃん バラニ[王子様は、自分の国を守るために勇者と共に魔王と戦いました。 長い、長い戦いと旅路の中。 勇者は仲間たちとさまざまな苦難を乗り越え、そのなかで強くなっていきました。 そんななかで、王子様は悩んでいました。 勇者たちが強くなり、日に日に魔王たちとの戦いも厳しいものになっていくなか 次第に、仲間である彼らとの力量の差が開いていったのです。 王子様は、生まれながらに人が羨むようなものをたくさん持っていました。 でも、そのなかに勇者や仲間たちが持っているような『才能』と呼ばれるものはありませんでした。 どれほど努力を重ねても、王子様はただの人間で。 そして、その成長には限界がありました。 今までずっと傍にいた勇者と、王子様のあいだには 力という大きな隔たりが生まれてしまったのです。 王子様はそれが、悔しくて悲しくてたまりませんでした] (280) 2021/12/13(Mon) 17:11:36 |
【人】 坊っちゃん バラニ[そしてもう一つ。 魔王との戦いの中、勇者とお姫様は次第に惹かれ合っていったのです。 そしてそれを、惹かれ合う二人の姿を、王子様はずっと一番間近で見ていました。 ――仲睦まじい二人。 いっそ彼らを恨んだり、或いは憎むことができたらと、 王子様も思わなかったわけではありません。 ですが、それは叶わなかった。 勇者やお姫様が王子様を想ってくれるのと同じくらい ……王子様も、二人のことを愛していたから。 ただ、王子様は大切な二人のそばにいたかったのです] (281) 2021/12/13(Mon) 17:14:54 |
【人】 坊っちゃん バラニ[自分が勇者たちの足手まといになっていくのを日々実感していくなか。 ――『力がほしいか』と。 王子様に、囁く声がありました。 『此方のいう対価さえ支払えば、お前の願いを叶えてやる』と、 その声は王子様に取引を持ちかけてきました。 もしそれの対価が「勇者を裏切れ」だとか、 そんなものであったら応じたりなどしなかったでしょう。] (282) 2021/12/13(Mon) 17:15:48 |
【人】 坊っちゃん バラニ[囁く声が望んだものは、王子様の『未来』でした。 王子様の命、或いは死んで生まれ変わってからの力や才能。 それらを差し出すと約束すればお前が望むだけの力を 勇者と共に並び立てるだけの力を与えよう。 それが、王子様に持ちかけられた取引でした。] (283) 2021/12/13(Mon) 17:17:00 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス[そして、声はもう一つ、 契約に逃げ道を用意していました。 『もし、お前が誰かを愛し そしてその相手に愛されることがあれば この契約は無効になる』 愛の力には叶わないから、なんて。 嗤うその声を信用していたわけではないけれど。 …差し出されたその条件が 王子様にとって甘やかなものだったことは否定できません] (-127) 2021/12/13(Mon) 17:18:06 |
【人】 坊っちゃん バラニ[王子様は悩みました。 それでも……最後にその取引に応じたのは。 王子様が、勇者や仲間や、お姫様を愛していたから。 力が、ほしかった。 己の望みを叶えるそれが欲しかった。 大切な人たちのそばにいたかった。 そして彼らの足手まといになりたくなかった。 守られるだけなど耐えられなかった。 力さえあれば、全てを守れると どうしようもなく愚かな王子様はそんなふうに考えたのです。 結局のところ、 どれほどたくさんの何かを持っていたとて。 王子様はただの弱い人間でした。 弱いままの、無力な自分でいることに 彼は、耐えられなかったのです。] (284) 2021/12/13(Mon) 17:19:39 |
【人】 坊っちゃん バラニ…その後、契約で力を得た王子様は、勇者と共に魔王を倒す旅に同行し、仲間たちを魔王の許に送り届けるために命を落としました。 だから、王子様は勇者の旅の行く末を見届けてはいません。 それでも、王子様は勇者が魔王を倒してくれるとそう信じたまま息絶えました。 そうして実際、その通りになりました。 今もこうやって、この街が栄えているのは勇者たちが努力し、人々の平和のために戦ったから。 王子様は今もきっと、そのことを誇らしく思っているのです。 [そこまで語って、ぽんぽんと頭を撫でる。 さて、この話は終いにしようと言いかけたところで] 『ねぇ』 うん? (285) 2021/12/13(Mon) 17:21:10 |
【人】 坊っちゃん バラニ『王子様は、ちゃんと"対価"を払い終えたの?』 ―――……。 [この子はどこまでわかっているんだろう。 しかしまぁ。 勘の良い子供っていうものは、正直反応に困ってしまうね] …そうだなぁ。 まぁ、王子様は旅の途中で若くして死んだのだし、 その時点で対価は払い終えたんじゃないかな。 [無論、嘘だ。 実際のところ、王子様は生まれ変わった今も その対価を支払い続けている。 だからどれほど剣を振るう努力をしたって、 腕力も技量も身に着きはしない。 その経験値は、遠い昔に前借りされてしまったものだから] (286) 2021/12/13(Mon) 17:26:52 |
【人】 坊っちゃん バラニ[子供の頃、僕は勇者に憧れた。 記憶の中の彼は、いつだって眩しいもので。 あの頃感じていた憧れや親愛は 生まれ変わった今も変わらない。 変わってしまったのは、ただ、自分のほう。 遠い昔、御伽話の王子様が 後先考えずに人ならざるものと交わした『契約』は。 未来を生きる子供の憧れも、 努力すればいつか自分だって強くなれるという、 そんな淡い希望さえ、許してはくれなかった。 御伽噺の王子様は、 愛する女の子の口づけで呪いを解かれる。>>0:222 そんな願いが叶えばよかったのに、と。 王子様ではなくなった僕は、ずっとそう思っていたんだ。]* (287) 2021/12/13(Mon) 17:28:50 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス[御伽噺の王子様ではなくなった僕は。 昔の自分よりずっと、誰かを愛することに臆病になった。 僕にとっての昔の記憶は。 勇者たちと共に過ごしたかけがえのない思い出と、 そんな彼らとあまりにかけ離れてしまった 今の自分自身を思い知らされるもの。 かつての自分に戻ることは叶わなくても、 せめて、人並みでいたかった。 自分を愛してくれる人たちに、 報いることができる自分でいたかった。 今の自分がそれを叶えることができるとしたら、 遠い昔の記憶にある声。 『誰かを愛しそして愛されれば、この契約は無効となる』 でも、それは。 自分が背負った呪いにも等しいこの契約に誰かを巻き込むことになるんじゃないか。 そんなことを考えて、深く誰かに踏み込むことを躊躇った。] (-128) 2021/12/13(Mon) 17:29:55 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス[そのはずだったのに。 ……僕は、惹かれてしまった。 小さな頃からずっと一緒だったはずの幼馴染に、 ずっと一番、契約を知られたくなかったはずの君に。 躊躇いよりもずっと、深いところから湧く感情に 身を委ねてしまっている自分がいる。 ――…"自由になりたい" それが、僕の願い。 かつて僕が生きた人生と、その記憶と関係なく 心から願っていること。 僕は、僕でありたい。 契約とか記憶とか、そういうものに縛られずに ――ただ、愛している人に愛していると伝えたい。 腕の中に温もりを感じたい。 それが、今の僕の願い]* (-129) 2021/12/13(Mon) 17:31:05 |
【秘】 行商人見習い ポルクス → 坊っちゃん バラニ[君と思いが通じるまでは、 一度でいいから触れて欲しい、触れたいと願っていた 通じた今は、どうしよう。 ずっと君と触れ合いたい、なんて 際限なく欲が滲んで、膨らんでいく そんな自分でも、いいのだろうか。 小さな頃のような、純情なものではない 君への肉欲を孕んでしまっている、そんな執着めくものに 色を変化させていってしまう、恋心で。 ――君に征服されることに喜び見出す、淫乱さも含めてさ。] (-138) 2021/12/13(Mon) 19:54:02 |
【赤】 坊っちゃん バラニ[君の心中まではわからないけれど。>>*153 もし心の声が聞こえたならば、やはり欲しがってしまうんだろう。 恥ずかしがる君は、こんなにも可愛くて、 君が気持ちよくなってくれる姿を見るたび 言葉にならない感情が、僕の胸を満たしていく。] …君が触れてくれたって、いいんだよ? [くすくす微笑いながら鼻先でマフラーを除ければ その喉元に唇を寄せて。 若干挑発めいた響きと共に、視線を向ける。 僕の幼馴染はどうも、 突き崩したくなる意地の張り方をする。 ……うん、やっぱり可愛い。 どうしたらもっと恥ずかしがってくれるだろうか、なんて ついつい考えてしまうくらいには。] (*226) 2021/12/13(Mon) 23:45:06 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス[もっと、君の乱れた姿がみたいなんて、 ついつい、がっついてしまう自分がいる。 うっかり君に触れられたら、 そのままけだものの欲に負けてしまいそうで。 そういう意味ではほっとしているんだ。 まだ、僕はギリギリのところで溺れずにすんでいるのだから。 君に構わず気持ちよくなっていたら、 男として余りにも不甲斐ないじゃないか。 僕がなりたいものは、君の王子様で獣ではないのだから。 それに獣になるのなら、 どうせならベッドの上がいいだろう? そしてそんな今の自分をみられるのはやっぱり気恥ずかしくて。 上手く取り繕おうとしても、瞳の奥の獣欲はきっと、至近距離の君の瞳には隠し切れない>>*155] (-189) 2021/12/13(Mon) 23:47:04 |
【赤】 坊っちゃん バラニほら、本気だしてごらんよ。 [煽るような声かけと共に、 背を壁へ押しつけた君の身体に叩きつけるように、 怒張を再度君の中へと穿つように挿入する。 先程の締め付けとは一転、緩くなったそれは しかし怒張へと吸い付くようなそれへと変わっていて。 滑るようなその感覚は] ん……気持ちいいな。 [本心だった。 嘘偽りなんて混じりようがないほどに。 君の中は、あたたかい。 そして、君を構成する全てが、僕にとって愛おしい。 欲の滲む瞳で君の顔を覗き込むと、 そのまま汗ばんだ頬に軽く口づけ一つ落として] (*231) 2021/12/13(Mon) 23:54:30 |
【秘】 坊っちゃん バラニ → 行商人見習い ポルクス…。 愛してるよ、ポル。 [これから先、何があったとしても] …僕の初めてが君でよかった。 僕が好きになった人が、君でよかった。 [誰でもいいわけじゃない。 記憶の中の勇者にだって、姫にだって こんな感情を抱いたことはなかった。 僕が愛を捧げたいと、 愛したことを後悔しないと思ったのは、君だけ] (-191) 2021/12/13(Mon) 23:55:53 |
【赤】 坊っちゃん バラニ[唇を離すのと同時、 片方の手を彼の怒張に添えて擦り上げる。] ――ほら、一緒に行こう? [どれほど取り繕ってみせようとしても そう君に告げる声にはきっと余裕なんてなかった。 此方の額をつい、と汗が流れるのと同時、 ぐいといっそう強く腰を押しつけて、君の中に白濁を吐き出した]* (*232) 2021/12/13(Mon) 23:58:46 |
坊っちゃん バラニは、メモを貼った。 (a64) 2021/12/14(Tue) 0:04:36 |
【独】 坊っちゃん バラニ/* …しかしもう少し参加できる予定だったのだけど急な土日出勤&箱不調が重なったのは本当に申し訳がなかったです。 (そして日が進むごとに表どこにいけばいいかわからなくなってくるという) 他の人ともお話したかったな、とか 灰もリアタイでほとんど残せなかったな、とか 皆のロル本当に素敵だなぁとか (個人的にテレベルムさんのパイ屋描写が素晴らしかった) いちおう、出したかった話は出せたのでそこに後悔はないんですが、あまりに参加頻度が低すぎて、やっぱり今の生活だと村参加は厳しい…。 そんななかでもポルクスさんとお話ができたのは、本当にありがたかったです。 本当にありがとうございました。 (-195) 2021/12/14(Tue) 0:22:26 |
【秘】 行商人見習い ポルクス → 坊っちゃん バラニ[君の腕の中で乱れて良いのなら、 恥も外聞もなく、嬌声をあげてしまいたいと思う自分も否定できず 同時に、君にも自分と同じくらい、いや、それ以上? 求めて欲しい心も、ある。 ――俺ってやっぱり、狡いんだ。 ぎりぎりの分水嶺で踏ん張る姿はまさに王子様だけど。 「およめさん」は「おむこさん」に いっぱい、貪ってほしいものなのだ。 どっちも欲しがる、欲張りさんなのだ。 でも、乙女な部分も持っていたりするものだから、 ベッドの上でそんな風な君を見たら、きゅんきゅんしちゃうね! 滲む視界の中で見る君の欲望に耐える姿 ああ、キスしたいなぁ、と。衝動に任せ、首筋に唇を寄せる ちゅ、ちゅっと音を奏でながら、君の火照る肌に触れて 見上げた君の顔だって――] (-197) 2021/12/14(Tue) 0:32:26 |
【秘】 行商人見習い ポルクス → 坊っちゃん バラニ ぁ、あっ!――ひぅんっ! [ぐっ、と奥まで挿入ってくる。 それが、痛みよりも快感を教えてくれる。 君の欲を孕んだ瞳も、口付けも どれも、俺にとっては欲の火種を燃え広がらせる、もの。] 俺も。バラニ、バラニ―― すき、あいしてる、の。 [息も絶え絶え。律動の合間だから、 喘ぐ声とともにだから、聞き取りづらいかもだけど 伝えるのは想いと、そして 愛しい君にだけ向けられる、微笑みを。] (-198) 2021/12/14(Tue) 0:34:43 |
【秘】 行商人見習い ポルクス → 坊っちゃん バラニ (-200) 2021/12/14(Tue) 0:47:05 |
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