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【秘】 俺 シオン・グレイヴズ → 綴り手 柏倉陸玖「そりゃそうか。残念。んじゃ副会長にはこれしかあげません」 スマホをポケットにしまうと、ビスケットを三枚差し出した。 「ついでなんですけど先輩方の部屋にこれ持ってお邪魔していいスか?チェッカー先輩……普川先輩を餌付けしに。 なので部屋教えて」 三段弁当を掲げた。 (-12) 2021/11/06(Sat) 23:45:16 |
【秘】 綴り手 柏倉陸玖 → 俺 シオン・グレイヴズ「残念ながら。 それで…うーん、部屋ですか?そうですねぇ…」 ビスケットを受け取って、少し考える素振り。 貰えるものは貰っておく派。 そういえばこの頃なんか食べ物の差し入れが多い気がする。 「 まあいいか。 いいですよ、いつでも好きな時にお越しください。」 普川も何だかんだ人望がある方なのだなぁ、なんて。 そんな失礼な事を思いながら部屋の場所を教えた。 屡々性転換する後輩、野郎二人の部屋に入れて良いものか。 そんな事を少し考えたけれど。 なんか他にも押し掛けそうな人が居る気がするし。 なら誤差というものだろう。 (-15) 2021/11/07(Sun) 0:06:53 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>17 鏡沼 「ああ、鏡沼君。 君は…まあ、関与していなかった、とは言いませんが。 件の事については、少なくとも。 君は加害者として、或いは被害者としては。 "問題に関与した事にはなっていません"からね。」 少なくとも、当事者を除いた周囲からの認識は。 『鏡沼創』は、加害者でも、被害者でもないだろう。 生徒会や風紀委員、或いはただの鏡沼創として。 それらに対処していた方、ですらあるはずで。 「バレていないなら問題無し、です。 上手に白を切り通してくださいね。」 いつも通り、穏やかな笑みで全てを覆い隠して。 全ては他言無用、とばかりに口元に人差し指を当てた。 (18) 2021/11/07(Sun) 0:14:50 |
【神】 綴り手 柏倉陸玖>>G0 生徒会室 「自身の関与した物事と、それが引き起こした結果について。 どのように受け止め、今後どうしたいと考えたか。 反省文など、それを読んだ側に。 何となく反省していそうだな、と思わせられるような内容を ただつらつらと書き連ねるだけで良いのですよ。」 まるで明瞭な答えの無い現代文の問題のような解答。 そんなものだ。文章から汲み取れるものなど曖昧なもの。 万人を納得させられるような文章など無い。 つまりは完璧で適切な反省文など存在しない。 結局の所、形だけ、というのはそういう意味でもある。 こうして呼び出しに応じ、机に齧り付いている。 それだけできっと、ポーズとしては十分なのだろうけれど。 「未だ自分の中で整理が付かない、というのであれば。 俺で良ければ、事の顛末はお伺いしますけど。」 声に出して、言葉にする為に、思考を順序立てて行く内に。 答えが纏まる事だってあるだろう。そんな一般論。 (G2) 2021/11/07(Sun) 4:35:02 |
【秘】 俺 シオン・グレイヴズ → 綴り手 柏倉陸玖「さすが副会長、話がわかる」 副会長の机の上にレモンキャンディが三個追加された。 「普川先輩に直接聞くより簡単そうだったもので、仲いいし。んではまた後程〜」 部屋を出て、入ってきたときと同じように足で戸を閉めた。 (-57) 2021/11/07(Sun) 9:17:38 |
【神】 綴り手 柏倉陸玖>>G4 生徒会室 「ははは。そりゃあ知っていますでしょう。 何せ俺はずっと"生徒会として対応していた"のですから。 …彼等が選ばれた意図や、この騒動の全ての事実関係など さしもの副会長といえど存じ上げませんが、ね」 返答はやはり、意図して核心は外したもの。 自分はただ、事後処理的に対応にあたっていただけで。 "彼等"の詳しい内情、その全てまでは知らされていない。 結局の所は、蚊帳の外。"選ばれなかった"人間。 いつだって、無責任に誰かの背中を押すだけの存在だ。 「俺としては、健人君。 君がこうして関係者として呼び出された事も こう見えて、意外だなあと思ってはいるのですよ。 いえ、決して君達の行いを咎めるつもりはありませんし そもそもの話、誰しも事情はあるものと思いますけどもね。」 見上げる視線に苦笑を返す。 それでもあなたは止める側だとばかり思っていた。 自分が騒動の一端に巻き込まれたとしても、 決してただ黙りを決め込む方の人間ではないと。 或いは、そうだったのかもしれない。 体育祭という晴れ舞台を目前に控えて。 今後の憂い、ともすれば、迷いを断ち切る為に。 ただ、少し踏み切る方向が違っただけ。そんな事もあるだろう。 (G7) 2021/11/07(Sun) 14:05:44 |
【神】 綴り手 柏倉陸玖>>G8 生徒会室 「ええ、まあ。生徒会一同、随分忙殺されておりましたとも。 風紀委員の方も同じようなもののようで。とはいえ 多くは教員の方が対応にあたっていたでしょうけどね。」 そう、結局の所は。 一般生徒も、生徒会も、そして風紀委員も関わった事だけれど。 こうして一度全体を俯瞰して見れば。 そもそもの話、学園全体が関与していたようなもの。 であれば学園側が事態を把握していない道理など無くて。 「はは、仰る通りですね。 現実を割り切って、折り合いを付ける事は大事ですけれど。 最初から全てを諦めて掛かってしまうというのは、、 …まあ、そうですね。 少なくとも、見落としてしまうものは多いようで」 たとえそれそのものが実を結ぶ事が無くとも。 期待して、先ずは行動してみる事を選んだ事で。 何か気付けたものがあるのなら、きっとそれで良いのだろう。 あなたも、他の同学年も、後輩達も、それから自分も。 この数日間で、少なからず気付きはあったはずだ。 この一件が、その為の足掛かりになるなら良いと。 柏倉は、初めからそのように考えて関与していたのだから。 だからきっと、まったくそれで良いのだろうと思う。 穏やかな日暮れに、ただ筆先が紙を引っ掻く音が響いている。 (G9) 2021/11/07(Sun) 19:07:01 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>27 牛丸 「はは、とはいえ下手に断ると 却って面倒な事になる場合もありますから。 今回はこうして、決して自分一人の判断で解決しようとはせず 然るべき場所へ届け出て頂いた分で無罪放免、という事で。」 事の次第を一通り聞き終えた後。 生徒会副会長は、いつも通りの調子でボトルを受け取った。 出処などは追及しても無意味とよくよく知っている。 であるからして、深くは詮索しなかっただろう。 実際の所は、風紀委員も生徒会も。 掛かる負荷はそう変わらないのだけど。 とはいえ業務量としてはこちらがややマシか。 まあ、それはそれ、これはこれ。 「書きたければ書いて頂いても構いませんよ、反省文。 原稿用紙要ります? 」スッ…… と原稿用紙が出てきた。書いて気が楽になるならまあ、当然書いた方がよいため。 (28) 2021/11/07(Sun) 19:25:25 |
【神】 綴り手 柏倉陸玖>>G10 生徒会室 「全ては杜撰な体制が悪いのですよ、という事で。 特別手当、か。せめて暫く休みが欲しいなぁ、切実に」 夕陽が赤いのは、最も遠くまで届くのが赤い光だから。 どこか秋の暮れを想わせる赤を見て、そんな話を思い出す。 そうしてやや気を緩ませた様子のあなたに応じるように。 柏倉もまた、ほんの少しだけ副会長の顔をやめた。 そもそも自分達は、卒業を数ヶ月後に控えている身なのだ。 これが最後の大仕事であれば良いと思う。 「皆が皆、とは行かないけれど。 そうであれば良いと思うだけなら、きっとバチは当たらない。 …何というかまあ、こっちは想定外が一つだけ。 それが"良いもの"かはわかったものではないな」 やや軌道に乗り始めた様子の執筆を背景に。 お前はどうだ、と問われれば、そう答えて苦笑いを零す。 本当に、世の中にはろくでもない似た者同士が居たもので。 そんな人間の隣が、何より居心地が良いのだから救えない。 「それでも、まあ。 今までよりは、ずっと"期待して"生きていけそうだよ」 柏倉は、基本的に誰の何にも期待しない人間だ。 当然それは、この学校で、自身へ下される評価でさえ例外無く。 それでもまあ、"例外"の一つくらいはある。 それに漸く今気付いたのだと、これはたったそれだけの話。 (G11) 2021/11/07(Sun) 23:08:06 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>29 牛丸 「 ああ…… うん、まあ、そうか。鏡沼君ならそうなりますよね…」 伝えられた名前には何か察する所があった様子。 それこそ念の為、ではあったけれど。 一先ず懸念は取り越し苦労に終わってくれたらしい。 「ええ、どうぞ。 個人的でも反省文は反省文ですし。 どんな形であったとしても、声や文章にする事で 今自分が漠然と思っている事に形を与えるのは良い事です。」 生徒会副会長はどうにも褒めて伸ばすタイプのようだ。 ともあれお求めとあらば原稿用紙を手渡した。 提出しても、提出しなくとも、何処へ提出するとしても。 何れにせよ、きっと書く事に意味があるだろう。 (30) 2021/11/08(Mon) 0:53:38 |
【神】 綴り手 柏倉陸玖>>G13 生徒会室 「はは、彼女なんて可愛いものじゃないな」 一度喰らい付けば、文字通り命に換えても離そうとしない。 あれは執念深い"狼"だよ。 声色は呆れ半分、それでも随分と機嫌良さげに呟いて。 「それで?そう言うそっちはどうなのさ」 お返しとばかりにそう問い返す。 とはいえ、このお喋りで反省文の執筆が滞るのは頂けない。 それを盾に追及を躱すのであれば、勿論見逃そうとも。 そんな児戯のようで他愛無い、 けれど穏やかで、かけがえのない、暮れのひととき。 この先、それぞれの行く道が、きっと暗いものではないのだと。 今までより、ほんの少し、前を向いて歩く事ができるのだと。 そう"盲信"するくらいなら、尠くも罰は当たらないのだと思う。 なんて、とりとめのない事を考える間にも 夏に比べ、随分短くなった日は暮れていく。 (G16) 2021/11/08(Mon) 21:58:43 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>32 敬具 普川尚久殿 「 俺が悪かったって…… 」一方の柏倉は、正座していた。 だってそれはなんか、しょうがないじゃん。 あの頃は精神的にも参ってただろお互いに。 信じたくても信じられない事って、あるじゃん。 日頃よく回る口は見る影も無く。 そんな言い訳じみた、というより言い訳そのものは 言わなかったというか言えなかったというか。 物凄い圧を抜きにしても、明確に論理立てて言語化された手前 全面的に自分に非がある事は認めざるを得ないわけで。 幾ら柏倉陸玖という人間のプライドが呆れ返る程高いとしても。 自らの非を認めないよりは、認めて改善していく事を選ぶ方が よっぽど建設的だと理解してはいる。できない時は開き直るが。 であるからして、言われた事は改善していく、つもりはある。 隣を離れないと宣言した人間の言う事であれば尚の事。 「それも含めてこれからに期待して頂けませんかね…」 方や仁王立ち、方や正座の最高学年が二人。 なんとも言えない光景が、屋上にある。 (33) 2021/11/08(Mon) 22:49:31 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>35 普川 「 え…… まあ、うんとりあえず全部決め付けて掛かって一人で自己完結する前に お前に相談すればいいんだろ…… 多分 」多分とさえ言わなければ恐らくまだ格好が付いたものを。 そして問題はそれだけではない気がするが、まあそれはそれ。 何事もできる事から片付けて行くしか無いだろう。 追及されればそんな現実的なんだか言い逃れなんだか なんとも言えない返答を一つ。 よくよく考えてもみれば以前はお互いしか頼れなかったわけで。 それがある時期を境に独り立ちしてしまった、となれば ある意味ではしてたのかもしれない。浮気。 浮気というよりこちらが勝手に離れて行っただけだが。 もっと悪い。 「とりあえず今はわかった、つもりで居るし。 お前がわかってないと思ったらその時は指摘して欲しい。 そういう約束だったろ、あの時も…」 だから今この場はそろそろ勘弁して欲しい。 これ以上は足がヤバいかもしれない。そう目で訴え掛けた。 「普川〜……」 ダメ押し。 (36) 2021/11/09(Tue) 7:39:21 |
【神】 綴り手 柏倉陸玖>>G18 >>G19 寮の自室 「 顔見るだけでも面白いってよ、普川。 」やっぱりしれっと他人事にした。 とはいえ自ら面倒事を増やすような事だとは理解した上で。 自分がそれを断らなかったのもまあ、自己責任であるため。 他人事ではないとわかった上で、他人事のように言っている。 より悪い。 「はいはい、喜んでご一緒させて頂きますよ。 なんか飲み物、お茶でいいか…」 傍観者の馬鹿が仲間に加わった。加わったついでに 広げられた元・五重の塔の周りに三人分のお茶が添えられた。 何も特別気の利いたものでもなし、ただのペットボトルのお茶。 寮暮らしの学生なんてそんなものです。 (G20) 2021/11/09(Tue) 17:04:37 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>38 普川 「多分って言わなくても警戒するよ正直」 人間不信? というのは冗談としても。 言うなれば、万が一の時を考慮しているだけ、ではある。 常に万が一を考慮する時点でかなり悲観的なのは、そう。 これが柏倉じゃなければというのも、まあそう。 そうして足を触られれば、少し嫌そうな顔をした。 正座中、逃げ場が無いため。とはいえ騒ぎ立てるわけでもなし。 実際痺れてるのか痺れてないのかは悟らせてくれない男。 「う、マジで足キッツい…… 6日も? それ大丈夫なのか?色々と…」そうは言っても書面を見れば流石に困惑した。 生徒会も風紀委員も全体的に忙殺されていたわけだし、 暫くは大半の職務を学園側がカバーする程度の義理はある筈で。 流石に学園側にもそれくらいの温情はあったのか。 ともあれ手を借りて立ち上がる事はできたので、良し。 何やらぶつくさ言ってはいるけども。 「まあいいや。反省文も…まあ、後から考えるとして。 どっかってお前、何処行きたいの。 そっちで決めていいよ、折角もぎ取って来た休みなんだし」 (39) 2021/11/09(Tue) 22:21:38 |
柏倉陸玖は、反省文の文面を考えるのは一旦後回し。 (a35) 2021/11/09(Tue) 22:22:26 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>40 普川 「なんかもうこの学園の運営側に期待できなくて……」 やっぱり人間不信なのかもしれない。 冗談はさておき、ここは腐っても天下の稲生学園。 これ以上ボロを出すような事はせず、"上手くやる"のだろう。 そんな確信じみた思いも、確かにあるわけで。 「 多い多い多い。 そこまで行くともうリストアップして欲しい。 とりあえず買い物が先だろうけど、日程も後で教えて…」 あと箸で食べるのは別におかしくも何とも無いだろ。 そんな抗議をしながらもう少し先の休暇に想いを馳せる。 暫しの暇を二人で過ごす事は、暗黙の了解じみていて。 であればやはり、置いて行かれるなど杞憂だったのだろうけど。 その事を実感をもって理解するのは、恐らくはまだ先の事。 反省文を認めるのも、もう少しだけ後の事になりそうだ。 先ずは目前に迫った体育祭に注力しなければ。 自分達がこれだけあれこれ手を尽くし、奔走したのだから。 今年の体育祭も、きっと上手く行くだろう。 (41) 2021/11/10(Wed) 2:05:48 |
柏倉陸玖は、そんな淡い期待を持つくらいは、きっと。 (a36) 2021/11/10(Wed) 2:06:51 |
【神】 綴り手 柏倉陸玖>>G21 >>G22 寮の自室 「面白顔の馬鹿と馬鹿やってたのは何処の誰だよ。 馬鹿やってる、を通り越して どうも今は漫才やってるらしいですけどね俺達」 漫才コンビだったらしい。知らなかった。 素知らぬ顔で後輩謹製技術の進歩フル活用弁当をつつく。 最近の冷食は美味しいので、美味しい。 「うわぁ、本当に節操無いなぁ例の薬の被験者選び… まあ正直、これだけ多種多様な異能の集まる場所で たとえ些細な事一つでも、それを拾う目や耳が無い訳も無く。 それも異能次第ではありますけど。」 件の薬によって起きた騒動の一つを鎮めたのは見ていたけれど さて、この後輩の異能とは何だっただろう。 まあ、知った所で面倒な感情に支配されるのがオチだろうな。 ここはポケットから出てきたものに話題を逸らしておこう。 「ははは、 いいじゃん育毛剤。 貰っておいたら?」 (G23) 2021/11/10(Wed) 2:27:06 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>44 >>45 普川 そうして二人、足を運んだ先。 物寂しくて辛気臭い、見渡す限りが鈍色の海。 吹き付ける潮風は重く冷たく湿っていて、 "海"が想わせる爽やかさなんかちっとも感じさせてはくれない。 寄せては返す波に、ただ晒される事しかできない。 そんな消波ブロックを遠目に見て、みじめなものだとさえ思う。 結局、それが自分達には似合いだと。 いっそこれくらいの方が、現実らしくて笑えてくる。 いつもそんな景色の中に居場所を見出していた。 「こんな所でする話かよ、なんて今更か。 そういうお前はどうなんだよ、って言いたい所だけど 置いて行かないなら、お前も同じ所来てくれるんだろ?」 俺の志望校の偏差値は高いぞ、なんて笑って。 いつだって、努力は大して報われない。 いつだって、納得の行く道を示してくれる人は居ない。 いつだって、自分達は途方に暮れるばかり。 いつだって、それでもただ、意地を張っていたいだけ。 (47) 2021/11/10(Wed) 14:35:42 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>44 >>45 普川 それでもたまには自棄を気取ってもいいだろう。 一度は離そうとした似た者同士の手を自ら引いて。 何処までも残酷に冷たい海に向けて、一歩踏み出した。 何も別に、深い所まで行こうとしている訳ではない。 ただ子供じみた戯れのように、 意味も無しにざあざあとさんざめく海に足を踏み入れて。 染み入る海水の冷たさに、ただバカバカしいと笑うだけ。 きっとあの時もそうだった。 「あーあ。 体育祭も、あんな騒ぎの後じゃろくに出る奴減るだろうし 俺達どうせ、数合わせに呼ばれるんだろうなあ。」 軽口半分、本当に有り得ない、なんて吐き捨てて。 何らかの役員というものは、往々にして そういった皺寄せが巡り巡って来やすいもので。 「どうせ最後なら、異能の事隠す必要も無いしさあ。 それに、数合わせって思われるのも気に入らないし。 いっそこっちから出てやって、 好き勝手していくのも悪くないかもなぁ。」 勿論、悪名にならない程度に。 そう言って性悪な笑みを浮かべるのは。 結局の所、何処までも抜け目ない男らしい。 (48) 2021/11/10(Wed) 14:36:31 |
柏倉陸玖は、不慣れな期待を込めて、手を引いて行く。期待に応える為に。 (a42) 2021/11/10(Wed) 14:36:52 |
柏倉陸玖は、踏み出す先は、今は何処だって良い。 (a43) 2021/11/10(Wed) 14:37:02 |
柏倉陸玖は、結果や理由なんて、後からついて来るものだと考えている。 (a44) 2021/11/10(Wed) 14:37:25 |
柏倉陸玖は、育毛剤からは逃れられなかったらしい。 (a47) 2021/11/10(Wed) 17:55:26 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>49 >>50 >>51 普川 「ははは。ほんと、何やってんだかなあ」 すぐ傍から聞こえた悲鳴にあっけらかんと笑う。 容赦なく体温を奪っていく海水の冷たさも。 肌を刺すような、底冷えするほど冷たい潮風も。 今も昔も、何もかもをバカらしくさせるのには十分だった。 それを許してくれる場所が、この鈍色の海だった。 「誰にも軽々しく触れられやしないこの異能でも。 まあ、少しくらいは良い思いしたっていいよなあ」 この異能は、 "直接触れたものの傷口を操作する"。 今でこそ傷を塞ぐ事もできるけれど、 本来の性質はその逆、傷を悪化させるばかりの異能だった。 とはいえ決して制御ができないわけではない。 寧ろ逆、今では殆ど完全に掌握しているとすら言って良い筈だ。 だからこそ、こうして研鑽を積み、本来の性質とは異なる方向へ この異能を作用させる事ができているのだから。 それでも、暴発の懸念を、他者の猜疑心を拭う事は難しい。 何事も、直すよりも、壊す方がずっと容易い。 この異能は、たった一つの綻びから 全てを台無しにする事だってできてしまう。 それを知っている人間からは、当然。 度々直接触れる事を拒まれるのも、道理というわけで。 (53) 2021/11/10(Wed) 19:32:23 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>49 >>50 >>51 普川 だから柏倉は、いつだって人と距離を取っていた。 一度人と触れ合う事に慣れてしまえば。 いつかその温度を失った時、苦しむのは自分の方なのだから。 だから柏倉は、自分の異能を半ば封印する事にしていた。 使うとしても、ただ傷を塞ぐ為だけに。 本来の性質が必要になる事など、無い方が良いと思っていた。 「ああいいよ、やるなら徹底的に見返してやろう。 どんなに物騒な異能でも、卑怯なやり方でも 結局は勝った奴が正義だって事を教えてやろうじゃあないか」 物騒な異能、卑怯なやり方。 自分が競技に出た後に、専ら受けていた"評価"。 それが実に不本意なものであったのは当然の事で。 それでも、どんなに努力を重ねても。 生まれ持ったものの差は、決して覆す事はできなくて。 結局最後までその評価から抜け出す事はできなかった。 だから柏倉は、それが自身の限界と認めざるを得なかった。 それも"二人"でなら、どうにか開き直れそうだ。 (54) 2021/11/10(Wed) 19:33:11 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>49 >>50 >>51 普川 こんな異能でも必要とする者は居て、 そして、それでも触れたがる酔狂な人間も居たものだ。 現実というものは、本当に自分の仮定を裏切るのが上手い。 そんな事を思って、呆れ混じりにまた笑う。 「俺達のして来た事は、何も"傷の舐め合い"だけじゃない。 そう証明するなら、今以上の好機もそう無いだろうしさ」 別に、期待だとか命だとか、何かを捨てに来たわけでもない。 現実に打ち拉がれはすれど、大人しく折れてやるのも癪なのだ。 だから暫しの間、言葉を交わし、冷たい波を踏みしだいて。 それで気が済めば、何をするでもなく帰って行くのだろう。 今はもう、握り返された手を離してやるつもりも無い。 だから今は手袋越しでも、それでも確かに手を引いて。 (55) 2021/11/10(Wed) 19:33:47 |
【置】 綴り手 柏倉陸玖稲生学園は、今日も慌ただしい。 それでも日常は滞り無く続いて行く。 これまでも、そしてきっと、これからも。 おおよそ何事も無かったように、全て元通りに。 結局の所。 この数日間であった事が、 何になるだとか、何にもならないだとか。 そんな事をわかった気になってしまうのは、 きっとまだまだ時期尚早、気の早い話なのだろう。 今はまだ、何かを得られた実感は無くたって。 いつだって、結果や理由なんて、後から付いて来る。 今は道無き道でも、足を止めさえしなければ。 そうしてふと振り返ってみれば、確かな轍が残っているものだ。 (L1) 2021/11/10(Wed) 20:42:07 公開: 2021/11/10(Wed) 20:50:00 |
【置】 綴り手 柏倉陸玖ああ実に妬ましい。 今は藻掻きながら、悩みながら、苦しみながらも。 それでもきっと、自分よりも遥か先を行けるあなた達の事が。 或いは、それを感じない、感じさせないあなた達が。 遠く後方から見詰める事しかできないその軌跡が。 羨ましくて、眩しくて、憎らしくて。 それでもただ嫌いなだけにはなり切れない。 先を行く人間には、それ故の苦悩がある。 それらに対し、確かな敬慕の情を抱えてすらいる。 だからこそこうした役回りを、 その場に留まり、皆の背を見送る立ち位置を。 誰に頼まれたわけでもないのに買って出たわけで。 その隣に並びたがる、何とも酔狂な人間が居た事は それこそ思ってもみなかった、と言うほか無いのだけれど。 だって今までは、只管上か下ばかりを見ていた人生だったんだ。 だから今まで気付けなかった事には、 少しばかり目を瞑ってはもらえないだろうか、なんて。 そんなふうに考えてしまうのは、ずるいのだろうなあ。 (L2) 2021/11/10(Wed) 20:42:44 公開: 2021/11/10(Wed) 20:50:00 |
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