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【秘】 エウロパ → 教師 モモイ*** 誰の邪魔も入らない部屋。 私の反抗への指導なのか、 モモイ先生の意図が掴めないまま 課外授業が始まる。 「なんで、ですか? 嫌です、そんなこと……。」 魔法を使う事への抵抗が滲む答え。 わかってる、モモイ先生がそう言うのなら きっと私が全力を出したところで 私が恐れることにはならない。 (-5) 2023/10/04(Wed) 0:27:08 |
【秘】 エウロパ → 教師 モモイ「どうしても、しないとダメですか。」 肯定が返ってきたのなら。 私は先生の掌をじっと見つめてから 手を頭上に掲げて 無言で、魔力を指先に集めていく。 (-6) 2023/10/04(Wed) 0:27:38 |
【秘】 エウロパ → 教師 モモイ空気中に散らばる水分が集まり凍っていく。 私の手の中の氷はみるみる大きくなっていき 人の頭の大きさすら超えた頃。 先生の掌に向かって 氷の塊を投げつけた……つもりだったんだけど。 制御なんてうまくできない私が 狙った場所に魔法をぶつけるなんて 器用なことが出来るはずもなく。 掌とか関係なくただ目の前に 魔法を放っただけになってしまった。* (-7) 2023/10/04(Wed) 0:28:08 |
【秘】 教師 モモイ → エウロパエウロパにとっては嫌なことだろうと それを察するどころかこうして声に出されても モモイはやめようとはしない。 魔法から逃げてはならないのだと エウロパに強く示すため、頑なに。 放たれた魔法は敵意を微塵も感じられず ゆらゆらと指先に集まった魔力は ただ前へと向かってくる。 たかだか氷塊なんて 先生のモモイにとっては簡単に 受け止められる程度のもの。 (-9) 2023/10/04(Wed) 19:00:13 |
【秘】 教師 モモイ → エウロパ寒気がするわ。 私に対しての攻撃意思がないのなら ここまでのものを放ってなお あなたはまだ本気では無いのでしょう? (-10) 2023/10/04(Wed) 19:00:58 |
【秘】 教師 モモイ → エウロパ強者を前にして口角を上げたモモイは その氷塊の真正面に立ち、片手で受け止める。 強大な魔力は御する器が小さければ崩壊する。 それは大人も子どもも例外ではなく 受け止める者のさじ加減ひとつで 目に見える実害は大きくなるだろう。 (-11) 2023/10/04(Wed) 19:01:49 |
【秘】 教師 モモイ → エウロパ片腕となったモモイは 凍りついた自分の腕を拾う。 「制御というものはね。 成功のためにするものではないの。 いつか大切な人を傷つけないために 自分の大切なものを守るために 取り返しがつかないような 失敗をしないために必要なのよ。」 そうエウロパに説くモモイの顔は どこか憂いに満ちていた。 (-14) 2023/10/04(Wed) 19:06:03 |
【秘】 教師 モモイ → エウロパ「私の教えを誰よりも守り 大切なものを守ろうとしているあの子なら 貴女の抱える問題にも 答えを導き出してあげられるかしれないけれど。」 (-15) 2023/10/04(Wed) 19:10:15 |
【秘】 教師 モモイ → エウロパモモイは凍りついた手をそのままに 部屋を後にしようとする。 この腕は魔法で元に戻せるから 明日には何事も無かったように 元の生活に戻るだろうけれど エウロパにこの講義の真意が届いたか それは彼女にしか分からない。** (-16) 2023/10/04(Wed) 19:10:39 |
【秘】 エウロパ → 教師 モモイ 嫌だと言ってもモモイ先生は聞いてくれない。 有無を言わさない返事は 私に逃げることを許さない。 逃げたいという心を見透かされたみたいで 少し怖くなってしまう。 その心は魔法にも表れる。 敵意なんて込めない魔法。 本当に誰かを傷つけるつもりなら ただの氷の塊じゃないものを魔法で出す……と思う。 傷つけようと思ったことがないから 想像でしか、ないけれど。 (-26) 2023/10/05(Thu) 9:44:24 |
【秘】 エウロパ → 教師 モモイこれでも手加減はしたつもりだったんだ。 ……普通の生徒の本気以上の威力になってたから 全く手加減なんて出来ていないんだけど。 全力なんて、出せるわけがない。 いくら魔法の扱いに長けるモモイ先生相手でも。 (-27) 2023/10/05(Thu) 9:44:58 |
【秘】 エウロパ → 教師 モモイ 私の魔法をモモイ先生は片手で受けとめた。 受け流したり、かき消したわけじゃない。 その行為が意味するところなんて一つしかない。 (-28) 2023/10/05(Thu) 9:45:45 |
【秘】 エウロパ → 教師 モモイ「…………っ?!?!?」 先生の腕にぶつかった瞬間氷は弾け飛び 冷気が腕を凍り付かせて。 人形の部品みたいに転がり落ちる。 (-29) 2023/10/05(Thu) 9:46:21 |
【秘】 エウロパ → 教師 モモイ私の魔法で、人を傷つけた。 重い事実を突きつけられて 私は何も言えなくなってしまったんだ。 目の前の光景から目を逸らせないまま 私は静かにモモイ先生の話を聞いた。 成功のためじゃない。 誰かを傷つけないように、守るために。 (-30) 2023/10/05(Thu) 9:47:01 |
【秘】 エウロパ → 教師 モモイ 「制御した結果、誰かを傷つけてしまったら。 ………どうしたらいいのかわかんないんです。」 俯いて、小さく言ったことは過去に起きた事。 制御しなければ誰かを傷つけてしまう。 逃げることは許されない。 頭で分かっても、心がそれを拒み続けるから。 私は制御が覚えられない。 (-32) 2023/10/05(Thu) 9:48:06 |
【秘】 エウロパ → 教師 モモイ「―――――ユスティ、のこと?」 小さく呟いた声が聞こえたのかどうか。 腕、大丈夫なんですかって真っ先に聞くべきことを 聞く前に、先生は教室を後にしてしまう。 (-33) 2023/10/05(Thu) 9:48:56 |
【秘】 エウロパ → 教師 モモイ制御を覚えなければならない。 先生の課外授業で意識は少し変わったものの。 意識だけでどうにかなるのなら 私は今も問題児とは言われてないんだ。 ―――――それでも。 (-34) 2023/10/05(Thu) 9:50:32 |
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