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【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「───あんたの事、欲しがっていいんですか?」 「嬉しいな……ハハ」 少しの思考の間を置いて、たちまちこれは喜色を見せた。 貴方から感じる熱をそっくり映したみたいに、 穏やかだった瞳は柔らかさを変えている。 清潔な、くすくすとした小さい笑い声。 それはこれの心からの反応だろうか。 それともこれの機構が相応しい反応を見せているのだろうか。 「欲しがってるのはあんたでしょう」 「……なんて意地悪な事は言いませんよ。無粋ですから……」 また貴方の顔に手を添える。実に愛おしそうに触れて見せる。 抱えられている手も解いて。温かい手のひらは両の頬に。 「ね、何をしてほしいんですかあ」 「好きにしろって言うんなら好きに。 ああ、キスはしていいんですか? オレ、好きなんです」 さり、さり、と今度は親指が貴方の頬を撫でている。 欲しがるように。 (-175) 2023/09/24(Sun) 16:05:11 |
【秘】 corposant ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ底の固いショートブーツが留置所の廊下を鳴らす。 一つに括った髪を揺らしながら、 瓶底眼鏡は並ぶ牢屋を一つ一つぼーっと眺めていた。 がつ、がつ、 がつ。 そうして大股ののんびりとした足音は、 貴方の牢の前で止まった。 「ニーノ」 牢の中にあるだろう貴方の姿に、 極めていつも通りの声を掛ける。 返答はあるだろうか。 (-189) 2023/09/24(Sun) 17:08:25 |
【秘】 corposant ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ「心配だから来た」 「遅くなってごめん。もう少し早く来る予定だったんだけど」 声を聞けばほっとしたような表情で、 少し屈んで目線を合わせた。 仕事の合間に面会に来たのだとロメオは言った。 「ここって物の受け渡しは可能? うちの店のパン持ってきたんだけど、食えるかな」 「……………聞きたい事もあるし」 そう言って目を細め、右手の甲の有様を見る。 「お前が捕まったって聞いてびっくりしたんだ。 ホントにろくでもねえ法律だよ」 (-218) 2023/09/24(Sun) 20:22:44 |
【秘】 corposant ロメオ → 門を潜り ダヴィード「大丈夫だよ。不安のデカさは伸びしろのデカさだ」 手伝いならいくらでもするからさ、と いつもみたいな事も言った。 過度な期待を寄せているわけじゃない。 けれど可愛い後輩を応援してやりたい気持ちは強いのだ。 「応援してるぜ〜。 オレもな〜んかまだやる事多くなりそうな気がするし…… 負けてらんねえなあ」 とはいえこちらに出世欲というものは殆どなく、 現状維持に努めるばかりだが。 回って来る仕事をこなすうちに昇格の知らせでも届こうものなら、露骨に嫌な顔をするのはこの男くらいなものだろう。 「アーハハ。お使いありがとさん。 たまには頼む側の感覚も思い出しとかなきゃあな」 「……さて、そろそろ行くかな。 今日は仕事しながら遊ぶんだ」 半分ほどになったコーラのペットボトルを持って踵を返す。 「またなんか美味いもんあったら持って来るわ〜」 そう言って、後ろ手にふらふらと手を振った。 呼び止めなければそのままどこかへ行くだろう。 (-226) 2023/09/24(Sun) 21:13:41 |
【秘】 corposant ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ「だってもっと早く来たかった。 心細い思いさせるかと思って……」 そう言うロメオに怖がっているような様子は見えなかった。 看守を気にする素振りも無く堂々としていた。 「や、そうだろうな。待ってろ」 そう言って取り出したのは塩バターのフォカッチャだ。ベーコンも入ってるから腹に溜まるだろうと思い、バイト先のパン屋でちゃんと買ってきたものだ。 「ほら。あーん」 一口サイズに千切って、貴方の口へ運ぶ。そちらの咀嚼に合わせてそれを続けるだろう。 水分はパックジュースを持ってきたので、牢の間から差し込むからストローを吸ってくれればいい。 「ったくよお。いい加減にしてほしいよな。 もう警察やめちまえよ、お前」 「オレん周りもバタバタしてるよ。何とかやってるけど」 「……その手さ」 そうして、気になる事を尋ねようと。 「やられたろ。尋問か、拷問か……」「……同僚に」 「イレネオ。イレネオ・デ・マリアって奴か?」 ──潜めた声で少し踏み込んだ質問をした。 自分の持っている情報と嫌な予感を掛け合わせて、 知っている名前を一つ挙げ。 (-229) 2023/09/24(Sun) 21:30:54 |
【秘】 corposant ロメオ → 路地の花 フィオレ「拳銃か、いいね。それじゃあそうしよう。 防がれる心配も無いし近接より反撃の可能性も低い。 隙さえつけば相手が銃持ってても抜かせないで済む」 頷いて、いい選択だと。 「OK、使い方は流石に分かるな? ちゃんと狙いを定められるようにしなきゃあなあ……。 後は……いいものが欲しけりゃ手配できる。 ちっとばかしコネがあんだ、サイレンサーだってあるぞ」 万が一仕留めきれずに、なんてもやもやすることは避けたい。 それならば威力のあるものを選んで、 確実さを求めるのもいいだろう。 「そういう事さ。人による」 やりたい事をやるためのカッコつけた理由付けでしかない。 正義だ悪だとのたまう奴は、決まって言い訳がましいのだ。 好きにしたいなら、何も言わずに好きにしたらいい。 「それなら死体はわざと残すか? うっかり人目に付くのは避けたいが、 それは人払いでも頼めば済む話だしな」 「悪党の数だけ眠れない夜の数があるだろうよ。 安心させてやりてえよな〜」 ……自分たちも悪党である事には変わりないが。 (-230) 2023/09/24(Sun) 21:53:35 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「へえ。好きにしていいんですか? それならオレ、嫌んなる程優しくしますね。 人の事甘やかすのが好きで……いっぱいあげますよ、うん」 「あんたってかわいい人なんですね。アハ……」 すっかり蕩けたその様子が、これの目には良く映ったらしい。 身を委ねられるというのは悪い気はしない。 気を良くしてまたぐしゃりと頭を撫でて。 キスをしていいと聞けば、「やった」と素直に喜んだ。 「折角だから沢山可愛がりたいんです、あんたの事。 誰もあんたをうんと甘やかさないんなら、オレがそうします」 そう言うなり、貴方の瞼にそっと口付けを落とした。 それから頬、それから鼻先に。それから額に額を合わせて、 「いっぱいあげるから、いっぱいくださいね」 「オレ、あんたの事好きなんで」 唇に、口付けた。軽く吸い付けては離れて、 拒まれなければ、次は唇の隙間から舌を差し込んで。 (-249) 2023/09/24(Sun) 23:10:41 |
【秘】 corposant ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ口に運べば、ちゃんと食べてくれる。それで少し安心した。 物も食べられないくらい弱っていたら、 どうしようかと思っていたのだ。 食べられるなら食べてくれた方がいい。 牢の中に入れるのならば、今すぐ抱きしめてやりたい。 それでもそれは許されないから、 貴方が解放されたらうんとそうしてやろうと思った。 「いいよ。来たくて来た」 「オレんとこのパン屋で一緒に働くか? それとも他の職場も紹介できるところはあるけどな」 それも楽しいな、とも思う。 勿論警察のまま頑張れるなら一番だが、こんな事があったのだ。 そう出来ない事情はあっても仕方がない。 「…………はあ。ビンゴか」 重たい溜息。 「センパイが世話んなった事があるらしくてなあ。 その話を聞いて、そういやここにそいつも捕まってたと思ってな」 「イヤーな予感がしたんだよ。 まさかとっ捕まった身で他の奴らに手は出してねぇだろうなって」 「なあ、お前だけか? それともここにいる奴ら、皆やられてんのか」 (-258) 2023/09/24(Sun) 23:53:34 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノちゅ、ちゅ、と軽いリップ音。柔らかい舌の感触。 貴方から唇を重ねに来た時はくすりと笑っていた。 絡んだ舌先が離れた拍子に、銀糸が伸びてぷつりと切れる。 自分が吐いた息もまた熱かった。 浮かれているし、浮かされている。 「は、……ハハ、こんなのあんまり人にはやりませんよ」 「いつかは刺されるかもしれないけど〜……ん、っ」 やるとしても普段はもう少し事務的ではなかったか。 気心の知れた人に求められると、自分はこうなるんだな。 そんなことを考えながら、片方の手は貴方の耳を塞いで覆うように。深い口付けを交わしつつ、もう片方の手は貴方の下半身へ伸びた。 緩い円を描くように下腹部を優しく撫でてから、 ベルトの留具に指を掛ける。 離した顔を今度は首筋に埋めながらそこへもキスをした。 甘く噛んで、微かに付いた歯型を舐め。 「っは、…………いいでしょ、もう」 擦り寄るみたいな、甘えた声でねだった。 「あー、かわい……」 (-305) 2023/09/25(Mon) 7:12:45 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「一回ぐらい刺されても死なないかもな。丈夫だし。 ……なんて、大丈夫ですよ。オレはくだらない理由で死なないから」 自分はガラクタだけど、安易に死ねば迷惑が掛かる。 死ねば悲しむ人も居るらしい。嫌がる人も居るらしい。 例えば、貴方とか。だから、そうしない。 「おんなじこと、あんたに言ってもいいですか。 あんたに居なくなって欲しくないんで」 自分は首輪を掛けられる側で、リードを握ってもらう側。 だから貴方に首輪は渡せない。 けれどもしリードを握り合えたらどうなるだろう。 繋ぎ留める代わりに、貴方のネクタイをぐいと引いた。 「一緒に居てくれれば、いつでもできますよ。こんな事」 カチャ、と金具の外れる音。 「体勢変えなきゃな。腰上げて」 互いにやりやすいように体勢を変えれば貴方のズボンの前を寛げた。そのまま下着に指を掛けて、するりと下に引いていく。露出したあなた自身の芯を、熱い手がゆっくりと握って擦り上げる。 先走りがあれば、それを絡めた指先を貴方の後孔へ当てた。 ロメオはなんとも楽しそうだった。 それでいて、何とも愛おしそうだった。 (-322) 2023/09/25(Mon) 12:04:29 |
【秘】 corposant ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ「アハ、いいな。やろうぜ。 新しいメニューの案出しとかも楽しいぞ」 ふ、と二人で並んで仕事している姿を想像して笑う。 そんな光景が現実になるなら、なんて平和なんだろうか。 「おう。オレの貰った情報が正しけりゃ、 A.C.Aに睨まれてお縄になってる」 「ふうん……成程なあ。そうか」 それを聞いて、目を細めて考える素振りを見せた。 瓶底眼鏡は他の牢の方を向く。 本人から直接聞くか。そうしよう。 「ん?」 その思考も声を掛けられれば戻って来る。 どうした? と、首を傾げて貴方を見て。 「…………」 その言葉を聞いて、ああ、と思った。 そうか、気づかれたか。隠し通せる訳はない。 けれど同時に、いいやと思った。 貴方ならそれでも、受け入れてくれるだろうと。 だからロメオは頷いた。貴方の顔を真っ直ぐ見て、真摯に。 「うん。……言うよ、必ず」「待ってな」 (-326) 2023/09/25(Mon) 12:18:52 |
【秘】 corposant ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ「おう頼むぞ、パンパワーなら多分お前の方が上だわ。 きっとより良いパンが生まれる」 そんな風に軽口を合わせて笑う。 こんな内容じゃ、看守だって目くじらを立てないだろう。 久々のこんな会話が心地よかった。 早く皆解放されたらいいのに。 こんな場所に捕まってやる義理、一つだってないのだから。 「うん。約束」 「絶対」 差し出された小指を、自分の小指と絡めた。 しっかりと結んで、ゆびきりげんまん。 「いつか言わなきゃと思ってた。いい機会だ」 そうぢて貴方がそれでも受け入れてくれたなら、 ちゃんと隠していたことを謝ろう。 それからまた、家族でいよう。友人でいよう。 ──貴方がパンを食べ終わる頃、ロメオはまた口を開く。 「絶対に助けは来る。絶対だ」 「それまでもう少し辛抱してて。オレ、待ってる」 (-351) 2023/09/25(Mon) 14:04:37 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオがつ、 がつ、 がつ。 ──法改正による騒動が起こって実に5日目。 次々と逮捕者が増え、並ぶ牢屋が嫌に賑わいを見せている。 本当に嫌だな。 留置所の廊下を、厚底のショートブーツが叩く足音が響く。 歩きながら、髪を結んでいたゴムを解いて、眼鏡を外し、 そのまま鞄へとしまい込んだ。 がつ、 がつ、 がつ。 そのゆったりとして重い足音は、 不意に貴方の居る牢の前で止まる。 「ciao〜……どうも」 そこに居たのは長身の男だ。 薄いレモン色の癖のある長髪を揺らして立っている。 見下ろすのは貴方にとって見覚えのない翠の双眼。 重く、影から湧いて出たような低いトーンの声。 「はじめまして。あんたがイレネオ・デ・マリア?」 初対面なのだ。だから、男は笑ってみせた。 見世物小屋にでも来たかのような笑顔だった。 (-356) 2023/09/25(Mon) 14:25:21 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「やっぱりそうだ」と男は笑顔を崩さなかった。 冷たい視線に怯むわけでもない。 むしろ愉快そうに目を細めている。 そこに含まれる拒絶の意図をまるっきり無視するつもりだ。 「すみませんね、イレネオ巡査長。 あんたに聞きたい事があってここに来た」 質問は至極簡単なものだった。 「あんた、ニーノに手出したか?」 首を傾げ、答えを、反応を待つ。 (-364) 2023/09/25(Mon) 14:43:58 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「身内。まあ……そうだな」 「そうならどうする? お巡りさん」 表情は変えない。身動ぎもしない。 ジャケットのポケットに両手を突っ込んで、 首を傾げたまま続ける。 そういう置物のようだった。 「他の奴も怪我してるんじゃあないか?」 「あんたの尋問の後、傷を作って……」 ん? と、答えを促す一音。 (-377) 2023/09/25(Mon) 16:01:32 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「どうして。彼は実直な巡査じゃないか! 彼の何がどうしてそんなに悪い?」 わざとらしく目を丸くして、ポケットから手を出して上げた。 随分急な話だ。捉えられているのはそちら。 こちらはまだ自由の身だ。 それに、すぐにその結論に至る理由が分からない。 貴方が立ち上がるそのままに視線も上にスライドする。 高い、が、自分よりは少し下か。 「へえ……そう。噂通りだ。 正しい正しいお巡りさんだから、それでも平気な訳だ。 あんたは立場と法にぬくぬく護られてンだねぇ……」 (-389) 2023/09/25(Mon) 17:06:02 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「──ふーん。そっか。残念だね」 ぱ、と泡の弾けたようだった。瞬きの間。 一気に力を抜いた腕はそのままぶらりと降ろされ、 一瞬で笑顔を取り払ったままの表情になる。 全くの無表情で、自分から問うた質問の答えを 放り投げるように返事をした。 「そうらしいな。 オレはあんま守られた事無いから関係無いけど」 「法を守れば取り調べの最中暴力を振るっても良い…… 素敵だね。実に都合がいい。捕まっても自由だ。 あんたは傷一つ付かず、ここでただ暇を潰すだけ。 デジタルデトックスにでも来たの?」 男はぼそぼそと喋る。だのに声の通りは良かった。 演劇じみた声の抑揚と低いトーンはそのままに、 翠はまだ貴方の方を向いている。 「皆殴られてあんただけツラっとしてんの、ヤダね〜……」 カツン。カツン。 人差し指の爪の先が、牢を等間隔で叩く。 「あんたの正義って何?」 (-400) 2023/09/25(Mon) 17:43:59 |
【秘】 corposant ロメオ → 暗雲の陰に ニーノ結んだ小指は離れる。 まさかここに自分も入るわけにも行かないのだから、 自分は帰らなければならなかった。 大丈夫。自分は覚えている。 どんな自分でも貴方はきっと受け入れてくれる。 名残惜しさは残るが……やる事がある。 「よし。それじゃあお互い頑張ろうぜ。 もうひと踏ん張りだから」 そう言って、立ち去ろうと背を伸ばし。 「……無期限。回数無制限」 「いつでも言いな。」 ふ、と笑って爪先を廊下の向こうへ向ける。 引き留められなければそのまま歩きだすだろう。 (-404) 2023/09/25(Mon) 18:12:11 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「あ、なんだ。あんたちゃんとやむを得ないって思ってんだ」 「よかった〜。暴力振りてえから警察やってんのかと思った」 安心したわ〜、と心にもない事を言う。 そこでようやくまた口元に薄く笑みが浮かぶのだった。 「おや。そらごもっともだ。捕まるには捕まる理由がある」 「例えば猿の考えた横暴な改正案とかな」 かつん。かつん。 叩く音は続いている。貴方の神経を逆撫でする為の音。 傍迷惑なメトロノームが、二人の間で響いている。 「じゃああんたも悪いのか?檻の中のお人」 「なんで俺が檻の外に居るんだろうな?」 「世の中には良い法律と悪い法律がある…… 今回のはことさら悪い。数撃ちゃ当たるって? ダセェな……所長代理顔真っ赤かよ」 何のために男がここに居るのか。 ただの嫌がらせ だ。敵討ちにしては陰湿で、悪戯にしては大胆。 憂さ晴らし、八つ当たり、その他諸々。 なんにせよ質の悪い事! 「おかげですっかりここはサーカステントだ。 悪人嬲りは正義の人々の心をスッキリさせる 脱法エンターテイメントですからね。 楽しそうで何よりだよ……」 (-412) 2023/09/25(Mon) 19:08:21 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「そ。撃たれても、許しませんけど」 ……薬で死んだって嫌だし、うっかり事故で死んだって嫌だ。 そんな日が来ようものなら、そういう世界の造りに落胆し、 暫くの間は世を儚むことになるだろう。 「なぁんだ、残念……ん、ハハ」 下衣を降ろしたところで、こんな所まで気を使っているのかと感心したものだ。貴方のシャツのボタンの一つ一つを外しながら、丁寧に後孔を解していく。擦って、押し込んで、指を増やして。 その度に上がる甘やかな嬌声は随分耳に毒だった。 もっと聞きたい、もっと自分の手で乱れている姿が見たい。 貴方が、この自分の手で、こんなになって。 頭がぼーっとしていた。自分の鼓動がいつの間にかうるさいことに気が付いた。 「は、」 それを自覚した瞬間に──奇しくもそれは、 貴方のその言葉が聞こえた瞬間と同時で。 「……アハ。挿れます、じゃあ」 ──どっと、限界が来た。きっと互いにそうなのだろう。 自分も下衣を降ろす。もはや自身の準備などいらなかった。 上を向いたそれに手早にスキンを付けて、 「ぁ、はあ、っ…………熱……」 そのまま覆い被さって抱き着くみたいに、ぐ、と腰を押し進めた。ゆっくり、負担にならないように、奥まで。 (-417) 2023/09/25(Mon) 20:02:38 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「え?オレ達が暴力振るいたいからマフィアやってるって? 非道い事を言うな……オレは嫌いだよ。 拷問とかももうやりたくないね。 好きな奴にやらせたらいいよ、ああいうの」 「それに相手の事を慮る事だってするんだぜ? あんた、固定観念に囚われるタイプ? それとも懐古的?」 べ、と舌を出してみせた。 野蛮で、横暴で、低俗な事を否定する気は無い。 だってそうなのだ。 だからどうした。 「正義……正義ねえ。病気だなあ……」 「正義だの悪だの言う奴は皆病気だよ。固執する奴は猶更。 重病だ。人類の課題だね。母親の臍の緒を通って 子から親に伝染すんだよ。救いようもない……」 かつん。 「遠いご先祖に変態が居たんだよ。 人の行い全てをカテゴライズして広めたプロバガンダ野郎。 それだよ。正義と悪って言い訳といちゃもんつけたい時に すげ〜便利だもんな。それが蔓延しちまった」 かつん。かつん。 「ま、それは治せねえ医者が悪いんだわ。気にすんな。 いつか気にならなくなる時が来るよ」 (-438) 2023/09/25(Mon) 22:35:53 |
ロメオは、生きとし生ける人間は皆病気だと思っている。 (a25) 2023/09/25(Mon) 22:38:58 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「え? 適材適所って知らないの? 作業効率とかもあんでしょ? やりたくない奴が無理やりやるより やりたい奴が生き生きと喜んでやった方が良くね? 警察ってそうなの? 労働環境大丈夫? 拷問やりたい奴は頭おかしいと思うけどさ」 おかしいなあ、と口をへの字に曲げた。 批判したいばっかりで論理的じゃないな。 物事を公平に見るのが警察なんじゃあないのか。 「健康体だよ。お陰様でね。ゴミなのは認めるけど。 別に名乗る程でもないガラクタだし 名前なんか抑えなくても良いんじゃないか?」 嘲笑に眉一つ動かさない。視線のブレすらない。 癇に障る様子も、何もなかった。 「でもあんたの『目障り』になれてよかったよ。 あんたの嫌な思い出になれてよかった」 そう言ってようやく金属音は止まる。 ▷ (-460) 2023/09/25(Mon) 23:44:30 |
【秘】 corposant ロメオ → 幕の中で イレネオ「オレの事、早く忘れな」 ──鉄格子に爪を立てた。力を入れる。下に引く。 キ イ、ィ、 イ、イ イ、ィ。「アハ!」 「そろそろ帰るよ。覚えときな。 正義と悪はこの世にはないが、道理と因果が代わりにある」 ……そうしてやっと、この男は牢の前から動いた。 重たい足音が、聖歌のハミングと共に離れて行く。 勿論名前なんて残していかなかった。 引き留めなければ直ぐに去る。 今の時間は、ただの悪い夢になるだろう。 (-461) 2023/09/25(Mon) 23:45:05 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノ「……ッ、あー。ハハ、ハ」 「イキました? いい、ですよ。ゆっくりね……」 強い締め付けに、一度息をするのを忘れた。 意識して吸い込んで吐くのに笑いがこぼれて、 こちらも抱き締める力を、ぎゅうと強めた。 熱い。暖かい。やはり抱き締められるのは好きだ。 気持ちがいい。嬉しくて、もっと欲しい。 「ん、……ふふ。オレも」「嬉し……」 キスを受け止めて、また貴方の頭に手を添えた。 ああ、もっと可愛がってあげたい。愛してあげたい。 この人のうちを自分で満たせばどうなるのだろう? もっと自分の事を必要としてくれるだろうか。 それがいい。そうでなくとも、いい。 手は頭を撫でて、頬を撫でて、また抱きしめて。 「……ルチアーノさんはあ」「オレの事そんなに」 「っ、好き……なんですか?」「は、はは」 ゆるゆると腰を進める。緩やかに抽挿を繰り返す。 貴方にもたらす刺激のほとんどが甘く優しいものだった。 たまに最奥へ押し込んではそのまま止まって、 ぐりぐりと揺らしながら抱き着いて、キスをして。 「オレも好き」だとか、「きもちいね」だとか、 そういった事をほにゃほにゃ耳元で言うのだ。 (-473) 2023/09/26(Tue) 0:24:56 |
【秘】 corposant ロメオ → 路地の花 フィオレ/* こんばんは!お疲れさまです!万人の夢です! 共有ありがとうございます! 各項目拝見させていただきました! 一つ目と二つ目の項目については問題なしです! 三つ目の項目についてなのですが、 当方エピ入りと同時刻に 卓 が開始になりまして……村にピッタリ張り付く!という事が難しくなると思われます。 とはいえチラチラ見る事と待機時間中にレスを打つ事は可能なので(向こうのKPPLさんも卓中の別行動については許可されています)、全く動けないという事は無さそうです。 とはいえ万が一もございますので、一応文章の用意もしておこうかなと思います! こちらからの回答は以上です! お手数おかけしますが、こちらこそよろしくお願いします……!! (-483) 2023/09/26(Tue) 0:51:28 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノぬるいお湯に頭の先まで浸かっているかのような快楽が、 ずっととぐろを巻いて腹の底にある。 平素の様子とは随分かけ離れた、齎される悦に乱れる様を、 これは愛おしいものを見る目で見ていた。 同時に、それは縋るような目だったかもしれない。 「居ますよ、ずっと。嘘、じゃないでしょ」 「いくらでもあげます」「あ、はは、っ、ぁ」 貴方のための甘言ならいくらでも吐けた。 別に、この時限りの熱だってこれは嘘じゃなかった。 たくさん貴方の身体に触れた。熱い手のひらは、貴方に触れるのが好きな様だった。貴方が今目の前に居て、自分の腕の中に居て、自分が触れているという安心感。 だから目の前を貴方の手が塞いだ時、「あ、」なんて落とし物をしたみたいな声を上げたのだ。見えないという事は不安で、手探りで縋ろうとして──同じようなタイミングで抱き付き合う事になったのにまた安心した。 「……よかったぁ」 子供みたいな安堵の言葉。 それが『本当』にならないかな、と思った。別に、この熱がどこかに行ってしまって何もなかったみたいになるのはいいんだけど。 それは寂しいな。いつもの貴方が好きだ。でも自分に抱き付いてそう言ってくれる貴方も好きだった。そう思うと随分また惜しくなって、愛しくなって。 こんな自分には相応しくない誰かの好意にいつも怯えてるはずなのに、今のこれはその事を思いも出さないで。 「、あ、ねえ」「も、そろそろ…ッ、あ」 ふるりと体が震えて、せぐり上げて来る絶頂感に声を上げ少し動きを早くした。隙間などないくらいに身体を押し付けながら深いキスをして、──一番奥で溢れるように弾けて果てた。 息が出来ない、苦しくて気持ちいいこの時間が好きだった。 (-515) 2023/09/26(Tue) 7:44:02 |
【秘】 corposant ロメオ → 路地の花 フィオレ「そうだろうな。オレが相手するんじゃあまだいいが、 あんたが相手になるんならちょっと怖いもんがある」 「なるべく分かりやすいように教えるよ。 後はあんたのセンスがあるかどうかだな」 こってりとしたカスタードは、 温かくても冷めていても美味しい。 何から教えるべきか、今の内から頭の中で整理を付けつつ。 「OK、ならそのようにしよう。 逃げる用の足もオレの法で用意しておくよ。 あんたは自分のやる事に集中してくれ」 それもありだ、と頷いて手を打った。 後は彼女がどう咲かすか。 「なかなか骨が折れる事だよ。これが命の重みなんですね。 二人だけじゃあ荷が重いってとこは、 オレの言う事聞いてくれる奴に手伝ってもらう……」 「そんな器用な真似が出来たら苦労しないね。 人間に脳みそがある限りそりゃ無理だな」 全然期待していないような声を上げて、 ボンボローニの最後の一かけらを口に放る。 「ん。休みな。休むのも仕事」 「ちゃんと目冷やしなね。腫れたら美人が勿体ない」 いい笑顔だ。 自分も顔を合わせて、へらっと笑って見せる。 (-597) 2023/09/26(Tue) 19:17:50 |
【秘】 corposant ロメオ → 口に金貨を ルチアーノただただ熱くて、けど、このままでもいいと思った。そんな事は、出来ないのだけれど。 最後に一つ、また大事そうに貴方の頭を撫でた。 貴方を撫でたのは、それでおしまいだった。 「へえ。意外すね」 シャワーの場所を確認して、貴方がどこかへ行こうとするのなら、「先良いんすか」と声を掛けようと。その前に貴方の言葉があっただろうか。 楽に、なれたと。 その声音があんまりにも、寂しそうだったのだ。 「…………」 「言ったでしょ。なんでもするって」 眉根を下げて、ほぐれた笑みを向けた。 他にも何か言いたくて、口を開いて、噤んで。 「……これからどこか行くんでしょう。 オレ、アジトで待ってますからね」 気付いていた。なんとなく貴方が言っていたことが起こるのは、今日なのかもしれないと。だからそんな事を言ったのだ。 「待ってますんで……」「……」 「待ち時間に持ってきたゼリーでも食べててくださいね」 いつも通りの声はそう言って、シャワールームの扉を閉めた。 (-600) 2023/09/26(Tue) 19:31:08 |
【秘】 corposant ロメオ → 路地の花 フィオレ/* あ!卓の時間が22時からになりました!ヤッタ―! それだけご報告しておきます。22時以降は昨日お伝えした通りの感じになると思われます。 右胸了解です!決行時のロメオの立ち位置の想定ですが、フィオレちゃんに彼との対峙を任せつつ、物影に居ていつでもサポート・フォロー/周囲の見張りをできるようにしたいと思います。 目撃されそう!という時はロメオが気が付くかもしれないし、フィオレちゃんの方が先に気が付くかもしれません。どちらのパターンにするかについてはお任せします。 インカムみたいなのを付けて二人でやり取りできる感じにしたらいいかな……なんてのも思っています。 逃走時もロメオの方でルートの保持と車の運転は出来ると思うので、もし運転がしたい!となった時は車も貸せますし、連れてって!って言われたら運転手になります。 こちら一案になりますので、それ却下!などありましたら遠慮なく! (-602) 2023/09/26(Tue) 19:37:50 |
【秘】 corposant ロメオ → 路地の花 フィオレ/* ハーイ!それではこっちが気付いてインカムで連絡、 車の場所を伝えフィオレちゃんが到着し次第GO! みたいな感じにしましょう。うまくいくと……いいな! こちらこそよろしくお願いします! (-610) 2023/09/26(Tue) 20:10:08 |
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