【人】 成瀬 瑛…… そうだね、ちょっとずるかったね。 あたしばっかり、君に美味しいご飯を貰ってた。 [ 何だか湿っぽい話をしてしまったし。 あたしがいることで 羽凪くんがそう思ってくれるかは、自信ないけど。 いていいよって思ってくれるうちは、 あたしは再び、席に戻って。 春雨ヌードルの時とは反対に、 今度はこちらが、ケーキを食べる君を見守ろう。 ] (47) 2020/07/29(Wed) 10:46:10 |
【人】 成瀬 瑛[ 再びテーブルについた後は、 お皿の上の苺のムースを ゆっくりと時間をかけて、一つだけ食べて。 途中で話題に悩んだら、 何でも屋さんをしてるんだよ!って、 大変なこととか辛いことは、少し置いて。 自分の仕事のこと、変な依頼や失敗談を交えて、 面白おかしく語ってみせる。 …… 羽凪くんのことは 少なくとも、こちらからは尋ねなかった。 下手に聞いてしまって、君のこと。 もっと知りたくなってしまったら、 それはとても、困るから。 ]** (48) 2020/07/29(Wed) 10:47:09 |
【人】 成瀬 瑛…… 羽凪くんが、これからずっと。 美味しくご飯を食べられますように。 [ 唯一聞いた、君の話に。 睫毛を伏せ、祈るように告げたなら、 別れに対しては、少し悩んでから。 やがて、君と同じ言葉を重ねよう。 …… あたしは、もうこのホテルを去るつもりだ。 そうなれば、ホテルの限られた敷地内ならともかく、 連絡先だって交換していないんだから。 これ以上の偶然なんて期待できない。 だから“また”なんて訪れないのは知っていたけど。 あたしも君も大人なんだから。 きっとお互い社交辞令だって、弁えている。 ] (79) 2020/07/29(Wed) 17:17:27 |
【人】 成瀬 瑛[ それから部屋に戻る頃には、外はすっかり暗く。 …… 今から帰るのは、面倒くさいな。 あたしは単車でホテルに来ていたから、 夜道の運転も嫌だしと、早々に諦めて。 ] 仕事は明日…… 明日からちゃんと、頑張るよ…… [ スマホに向けて、言い訳するように呟いて。 シャワーを浴びてメイクを落とした後は、 そのまま夢も見ないくらいぐっすりと眠った。 ] (83) 2020/07/29(Wed) 17:37:50 |
【人】 成瀬 瑛[ ……その後は、 特に行きたい場所も思いつかなかったから。 ロビー付近のソファにぽふと腰掛けて、 何もしない時間を堪能する。 すごい、これふかふか!!埋まりそう!! 助けて!!!! ]** (86) 2020/07/29(Wed) 17:40:21 |
【人】 成瀬 瑛── 回想 ── [ 梅雨の終わり、夏の気配がすぐ側まで来てた頃。 外を歩けば、ふわりと前髪が舞う。 あたしが一年前に得た、自由の証。 だから当時のあたしは、風の悪戯さえ心地良くて。 それが熱を孕んだものでも、お構いなく。 無理して外回りをした結果、熱中症一歩手前。 役に立たないと、受付業務を回された。 ] いらっしゃいませ。 [ 人の気配に顔を上げる。>>106 空調の効いた事務室で、体温を調節しながら お客さんを迎え入れて。 それが一年前の“悪いお兄さん”だと気づけば きっとあたしは、慌てて財布を取りに走る。 ]* (131) 2020/07/29(Wed) 22:15:08 |
【人】 成瀬 瑛羽凪くん、取り立て屋さん向いてるよ。 [ いつかの本業顔負けの、壁ドンならぬ扉ドンは まだ記憶に新しい。 気まずげに視線を彷徨わせながら。 踏み倒すのは失敗したらしいと知る。 ] 花火大会……? [ 指先を追って、ポスターを視界に入れて。 その存在を初めて認識する。 花火大会なんて、早朝から場所を取る為に ブルーシートの上でごろんと寝転がるもの。 ] (142) 2020/07/29(Wed) 22:45:20 |
【人】 成瀬 瑛[ 事務所に戻れば雑務は山ほどあるけれど。 あたししかできない急ぎの仕事、なんてものは どこにも存在しない。 あたしは仕事をしないと生きていけないけど 社会はあたしがいなくても問題なく回っていく。 ] …… 明日、 [ 返事を促されて、言葉を詰まらせた後。 羽凪くんの盛大な顰め面に向き直り。 飲み込んだ唾で喉を湿らせて、 ゆっくりと口を開いた。 ] (145) 2020/07/29(Wed) 22:45:53 |
【人】 成瀬 瑛河川敷で、待っているね。 [ ロビーとか、待ち合わせに適した場所は いくらでもあるのに。 提示したのは、敢えて人混みの多い、 合流どころかはぐれることを心配しなければいけない所。 羽凪くんはスマホを持っていないんだから。 会えない可能性の方が、きっと高い。 そうなれば、そこでお別れで。 あたし達は日常という世界に帰る。 ] (146) 2020/07/29(Wed) 22:46:07 |
【人】 成瀬 瑛それじゃ、羽凪くん ───、 [ ソファに沈んだまま、小さく手を振る。 またねも、さよならも選べないで それがわかるのは、明日になってから。 そう、自分自身に言い訳する。 ]** (147) 2020/07/29(Wed) 22:46:16 |
【人】 成瀬 瑛えぇ……頂きます。 [ 勝手知ったる他人の事務所。>>141 彼の名刺のおかげでここに辿り着いたのだから 所長と知り合い同士なんだろうというのは 想像はできたけど。 冷蔵庫に向かう背を 信じられないような視線で見つめつつ 麦茶はちゃっかり要求する。 ] なんとか、生きてるよ。 お兄さんのおかげ。 [ 日々目まぐるしくて、慌ただしくて。 やらなきゃいけないことだらけ。 それでもあの窮屈な家にいた頃に比べれば、 あたしは自由で幸せだ。 この仕事をするようになって、 裏の話も、少しだけ耳に入ってくるようになった。 家出娘の末路なんて、大半がひどい結果。 今のあたしは、それを知っている。 ] (153) 2020/07/29(Wed) 22:57:48 |
【人】 成瀬 瑛ありがとう。 [ だからと添えた言葉と共に。 あたしは数枚の紙幣を、 なんとか相手のポケットに押し込もうと奮闘する。]** (154) 2020/07/29(Wed) 22:58:01 |
成瀬 瑛は、メモを貼った。 (a51) 2020/07/29(Wed) 23:01:44 |
【人】 成瀬 瑛それは、お金で払うものなのかな? [ ふと気になって、尋ねてみる。 社会人一年目。ろくな貯金があるはずがなく。 トイチなんて言葉があるくらいなんだから、 悪い人界隈の金利なんて、暴利がお約束。 それを一年分だなんて、考えるだけで恐ろしいけど。 彼の行動に救われたのは本当だから。 払わない選択肢はないんだ。 ただ、あたしが何回かご飯を抜いて お金を貯めたところで。 払えるものなのかって純粋な疑問を。 色硝子の奥、隠れた双眸に問いかけて。 ]** (242) 2020/07/30(Thu) 13:40:14 |
【人】 成瀬 瑛[ 金を借りたら金を返す。 では救いの手には? …… あたしでは、お兄さんが何に救われたいのか そもそもそんな必要があるのかも さっぱりわからない。 ] あたしが何をしたら、 お兄さんは助かるのかな? [ だから単刀直入に尋ねてみる。 何でも屋。成瀬瑛。 まだまだ一年にも満たない新人だけど。 受けた依頼は、誠心誠意、取り組むよ。 ]* (251) 2020/07/30(Thu) 16:51:41 |
【人】 成瀬 瑛[ いらないものをあげても、それはただの自己満足で。 恩返しにはならない。 …… そう考えると確かに、 何の力も持たないあたしが、 何でも持ってそうなお兄さんに できることなんて思いつかなくて。 ] そうだね。 “今”のあたしだと、できることってなさそう。 [ そう、素直に認めたら。 ] (267) 2020/07/30(Thu) 18:47:11 |
【人】 成瀬 瑛だから、助けが必要になったら依頼してよ。 何でも無償で一つ、引き受けるよ。 [ …… 今は無理でも、未来のあたしなら、 少しは何かの役に立てるかもしれない。 それに現時点では無敵のお兄さんでも、歳を取ったら 気弱になる瞬間だって、あるかもしれないでしょう? そうしたら弱みにつけ込ませてよ、なんて笑って。 随分と図々しい、恩返し。 ]** (268) 2020/07/30(Thu) 18:48:10 |
【人】 成瀬 瑛土下座して頼みたくなる、かぁ。 [ 正直想像つかないなって。 お兄さんが立ち去った後、空のグラスを片付けながら。 だってほら、あたしが体調崩してたことだって お見通しなんだから。 ] (281) 2020/07/30(Thu) 20:05:29 |
【人】 成瀬 瑛[ しばらく、扉を見つめてたら。 よし、と小さく気合を入れて。 両手を引っ張って、伸びをする。 ] さて。 今日もお仕事がんばるかー。 [ 結局“ナルセ エイ”のままだったのは、 お兄さんもあたしも、知らないまま。 ]** (284) 2020/07/30(Thu) 20:09:29 |
成瀬 瑛は、メモを貼った。 (a96) 2020/07/30(Thu) 23:51:54 |
【人】 成瀬 瑛どっちでもいいんだけど。 博多って行ったことないから、博多ラーメンで。 [ こだわりがないのはこちらも同様。 中華だって行ったことはないんだけどね。 ] ジャンくんはラーメン好き? [ 歩きながら、尋ねてみる。 ラーメンっていうのは、あたしのリクエストだから。 もしジャンくんが苦手なら、別のものでもいいよ。 そんな意を込めて。 ]** (403) 2020/07/31(Fri) 10:48:49 |
【人】 成瀬 瑛三食ラーメンでいいくらいの愛かぁ。 [ なら、ジャンくんも成長するかもね、……大胸筋。 と、口にしないだけの分別は多分あったよ。 ] 流石に栄養偏るよ。 誰かジャンくんの生活習慣を 見張ってくれる人とかいないの? [ 笑いながら尋ねてみる。 ブーメランって自覚はあるけどね。 あたしの食生活がひどいことは、言ってないから バレなきゃ問題ない。 ] (419) 2020/07/31(Fri) 16:58:40 |
【人】 成瀬 瑛……どんな風に、過ごしてた? んー、そうだね。 [ 相槌を打ちながら、どんな答えなら この面倒見のいい教師を安心させられるか考える。 案外何とかなったよって、 自身の仕事を面白おかしく語ろうか。 それとも、苦労を重ねたけれど、 周囲に支えられて何とかやっている、 そんな人情ストーリーか。 ……どれも決して嘘ではないんだよ。 人生っていうのは、色んな面の重なりだから。 彼が求めている答えかは、別にして。 勿論その中には、口にしたくないことだってある。 ] (420) 2020/07/31(Fri) 17:00:26 |
【人】 成瀬 瑛ねぇ、「先生」。 あたしはこの数年間。 一生懸命、生きてたよ。 [ そうしてしばらく考えてから、 ゆっくりと口を開くと、先生に微笑みかけた。 嫌なことたくさんだってあった。 挫けそうなことだってあった。 けど、あたしは今こうして 何とか呼吸をしているから。 ] (421) 2020/07/31(Fri) 17:01:04 |
【人】 成瀬 瑛…… 羨ましがってくれてるところ 申し訳ないけれど。 別に、珍しいことじゃないよね。 先生だって、そうでしょう? 生きるために、頑張って仕事して。 こうしてあたしみたいな跳ねっ返りの 心配もしてくれているんだから。 [ だからあたしは、特別なんかではない。 って、あたし自身は思うけどね。 ] (422) 2020/07/31(Fri) 17:01:39 |
【人】 成瀬 瑛ああ、でも人より少し無茶したのは確かだから。 今からでも遠慮なく叱ってくれていいんだよ。 [ 時間外労働になっちゃうけどね、と。 あっけらかんと告げてから。 悪いことした生徒と、 お説教の後に二人でラーメン屋、なんて。 何だかそれっぽいシチュエーションだよねと。 楽しげに先生の瞳を見つめた。 ]** (423) 2020/07/31(Fri) 17:02:29 |
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新